JP3503906B2 - 半間接加熱式溶融炉 - Google Patents
半間接加熱式溶融炉Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/34—Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery
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- Air Supply (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム、亜鉛等
の溶解炉として、あるいは清掃工場で発生する焼却灰を
溶融する炉として適用可能な半間接加熱式溶融炉に関す
るものである。 【０００２】 【従来の技術】近年、蓄熱層と一体化した二つのバーナ
により構成したリジェネレイティブシステム１（図２参
照）が提案されている。かかるリジェネレイティブシス
テム１は、二つのバーナ２、３を数十秒間隔で切り換え
燃焼させ、炉４内に均一な温度分布を形成すると共に、
蓄熱層５によって排熱を回収し、燃焼用空気を予熱する
ように動作するものである。すなわち、リジェネレイテ
ィブシステム１では、一方のバーナ２を数十秒間炉４内
において燃焼させ、その燃焼ガスを他方のバーナ３側の
蓄熱層５を介して排気するようにし、これによって蓄熱
層５は加熱され、他方のバーナ３に燃焼が切り替わった
ときは、燃焼用空気を前記加熱された蓄熱層５を通過さ
せて高温まで予熱し、他方のバーナ３に供給して燃焼さ
せるようにしている。このような燃焼動作が繰り返し実
行されることにより、炉４内において溶融対象物の溶融
を行っている。 【０００３】以上のようなリジェネレイティブシステム
１によれば、 高効率加熱ができ、有効熱量７５％以上の省エネルギ
ーを達成することができる。 蓄熱層５とバーナ２、３を一体化した構造であるの
で、全体のコンパクト化が可能である。 二つのバーナ２、３による切り換え燃焼のため、均一
な炉内の温度分布を実現することができる。 蓄熱層５にアルミナの小片を使用するようにすると、
フィルタ機能により塵埃をも除去することができる。 簡単な改造で従来の工業炉に設置することができる。 排気温度が低く煙道は通常の軟鋼で充分である。とい
う効果を奏することができる。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
リジェネレイティブシステム１では、炉内の燃焼ガスの
ほとんどは蓄熱層５を通過して排出されるので、アルミ
溶解炉、焼却灰溶融炉等のように炉内燃焼ガス中に多量
のダスト、フラックス、低沸点物質が含まれる場合、排
気が蓄熱層５を通過する際ダストが捕捉されたり、低沸
点物質が再凝縮することによって、蓄熱層５がいわゆる
目づまりを起こし、排気が困難となってしまうおそれが
ある。そのために短い周期で蓄熱層５の清掃、メインテ
ナンスが必要となってくる。本発明は、このような不都
合を改善するためになされたものであって、燃焼室と溶
融室の間に隙間を有する仕切壁を設置して燃焼を行わせ
て、溶融対象物を溶融させるようにした半間接加熱式溶
融炉を提供することを目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、二つのバーナを一対として一対また
は複数対を炉内に火炎を形成するように装着すると共
に、これらバーナにそれぞれ蓄熱層を配して所定時間毎
に交互に燃焼させる構成とし、燃焼させるバーナに蓄熱
層を介して燃焼用空気を供給する一方、その燃焼ガスを
他方のバーナの蓄熱層を介して排気させるようにし、前
記炉に仕切壁を設けて燃焼室と溶融室とに分割し、この
仕切壁に複数の隙間を形成し、前記溶融室に補助煙道を
設け、前記仕切壁の隙間から燃焼室で発生した燃焼ガス
の一部を、溶融室へリークさせ、補助煙道から排出する
構成とすることを特徴とする。 【０００６】 【作用】バーナの燃焼ガスは、常に燃焼室から仕切壁の
隙間を透過して溶融室へ流れ込む状態となる。従って、
溶融室で発生するダスト、低沸点物質は燃焼室へは流入
せず、補助煙道から排出される。そのため、蓄熱層はク
リーンな燃焼排気のみが通過し、蓄熱層は汚染、目づま
りを起こしにくくなり、頻繁な清掃、メインテナンスは
不要となる。その場合、補助煙道からの排気量はわずか
であるため、排気処理設備は小型のもので充分である。 【０００７】 【実施例】次に、本発明にかかる半間接加熱式溶融炉に
ついて、一実施例を挙げ、以下詳細に説明する。図１に
半間接加熱式溶融炉１０を示し、この半間接加熱式溶融
炉１０は、アルミニウム、亜鉛等の溶解炉として、ある
いは清掃工場で発生する焼却灰を溶融するためのもので
あり、炉１１に二つのバーナ１２、１３を、互いに対向
するように装着したものである。前記二つのバーナ１
２、１３は、それぞれ蓄熱層１４と一体化したもので、
空気導入管１５と燃焼ガスの排気管１６を設け、空気導
入管１５に空気バルブ１７を設けて空気導入管１５を介
して燃焼用空気を取り入れ、蓄熱層１４を通ってバーナ
１２に至る燃焼用空気経路を形成する一方、排気管１６
に排気バルブ１８を設けて、炉１１内において燃焼した
燃焼ガスを蓄熱層１４を通過させて排気管１６から排気
する排気経路を形成し、これを交互に切り換える構成と
なっている。すなわち、前記二つのバーナ１２、１３に
おいて、交互に空気バルブ１７および排気バルブ１８を
切り換えて、燃焼用空気経路または排気経路を形成し、
二つのバーナ１２、１３を所定時間毎（数十秒間隔）に
交互に切り換え燃焼させる構成である。前記炉１１に
は、対向する炉壁に前記二つのバーナ１２、１３のため
の火炎形成口１９、２０が設けられ、火炎が噴射される
空間を燃焼室２１とし、図中炉１１の下部側を溶融対象
物を溶融させる溶融室２２としている。これら燃焼室２
１と溶融室２２とは、炉１１内に形成した仕切壁２３に
よって仕切られており、仕切壁２３には、一面に複数の
隙間２４が形成されている。さらに、前記溶融室２２に
は、燃焼排気の一部と共に溶融室２２にて発生するダス
ト、低沸点物質等の副産物を排出するための補助煙道２
５が形成される。以上のような構成により、二つのバー
ナ１２、１３を交互に繰返し燃焼させることにより、炉
１１内に均一な温度分布を形成すると共に、蓄熱層１４
によって排熱を回収し、燃焼用空気を予熱するように動
作させ、仕切壁２３の隙間２４から燃焼室２１で発生し
た燃焼ガスの一部を、溶融室２２へリークさせ、補助煙
道２５から排出するようにしたものである。なお、前記
仕切壁２３の隙間２４は、スリット状のものでも、ホー
ル状のものでも、他の形状のものでもよい。 【０００８】本発明にかかる半間接加熱式溶融炉１０は
以上の通りであり、以下に半間接加熱式溶融炉１０の動
作手順を説明する。当初、バーナ１２を燃焼させると
き、バーナ１２側の空気導入管１５の空気バルブ１７を
開き、排気管１６における排気バルブ１８を閉じる。こ
のとき、もう一方のバーナ１３側の空気導入管１５の空
気バルブ１７を閉じる一方、排気管１６における排気バ
ルブ１８を開ける。バーナ１２側の空気導入管１５か
ら、燃焼用空気を取り入れ、蓄熱層１４を通ってバーナ
１２に至り、バーナ１２に導入された燃料ガスと混合さ
せて燃焼させ、火炎を、炉１１の火炎形成口１９から燃
焼室２１に向かって形成することができる。燃焼ガス
は、対向するバーナ１３側の炉１１の火炎形成口２０か
ら蓄熱層１４を通って排気管１６を介し、外に排気され
る。このとき、蓄熱層１４は、高温の燃焼ガスにさらさ
れるので、燃焼ガスの顕熱は蓄熱層１４に蓄熱される。
また、燃焼室２１における燃焼ガスの一部は、仕切壁２
３の隙間２４から溶融室２２へ侵入し、そして補助煙道
２５から排出される。 【０００９】数十秒間バーナ１２の燃焼が実行される
と、バーナ１３の燃焼に切り換えられる。今度は、バー
ナ１３側の空気導入管１５の空気バルブ１７を開き、排
気管１６における排気バルブ１８を閉じ、バーナ１２側
の空気導入管１５の空気バルブ１７は閉じられ、排気管
１６における排気バルブ１８が開放される。前記バーナ
１３側の蓄熱層１４には、前述のバーナ１２の燃焼によ
る排ガスの顕熱が蓄熱されているので、空気導入管１５
を介して導入した燃焼用空気は、前記蓄熱層１４を通過
する際、予熱され、高温の空気となってバーナ１３に至
る。そして、同様に数十秒間バーナ１３の燃焼が実行さ
れ、火炎が、炉１１の火炎形成口２０から燃焼室２１に
向かって形成される。また、燃焼ガスは、同様に、対向
するバーナ１２側の炉１１の火炎形成口１９から蓄熱層
１４を通って排気管１６を介し、外に排気される一方、
一部は仕切壁２３の隙間２４から溶融室２２へ侵入し、
そして補助煙道２５から排出される。この場合も、蓄熱
層１４には、燃焼ガスの顕熱が蓄熱される。 【００１０】以上のような二つのバーナ１２、１３を交
互に繰返し燃焼させることにより、炉１１内に均一な温
度分布を形成することができ、蓄熱層１４によって顕熱
を回収し、燃焼用空気を予熱するように動作するので、
熱効率が高く、省エネルギーが実現できる。また、以前
のように、燃焼ガスを全て燃焼をしてないバーナ側の蓄
熱層１４を通過させるのでなく、仕切壁２３の隙間２４
から燃焼室２１で発生した燃焼ガスの一部を、溶融室２
２へリークさせ、補助煙道２５から排出するようにする
ため、隙間２４を透過する燃焼ガスの流れは、常に燃焼
室２１から溶融室２２への流れとなる。従って、溶融室
２２で発生するダスト、低沸点物質は燃焼室２１へは流
入せず、補助煙道２５から排出することができる。その
ため、蓄熱層１４はクリーンな燃焼排気のみが通過し、
蓄熱層１４は汚染、目づまりを起こしにくくなり、頻繁
な清掃、メインテナンスは不要である。その場合、補助
煙道２５からの排気量はわずかであるため、排気処理設
備は小型のもので充分となる。 【００１１】 【発明の効果】以上、本発明によれば、以前のように、
燃焼ガスを全て燃焼をしてないバーナ側の蓄熱層を通過
させるのでなく、仕切壁の隙間から燃焼室で発生した燃
焼ガスの一部を、溶融室へリークさせ、補助煙道から排
出するようにするため、燃焼ガスの流れは、常に燃焼室
から溶融室への流れとなる。従って、溶融室で発生する
ダスト、低沸点物質は燃焼室へは流入せず、補助煙道か
ら排出され、そのため、蓄熱層はクリーンな燃焼排気の
みが通過し、蓄熱層は汚染、目づまりを起こしにくくな
り、頻繁な清掃、メインテナンスは不要となる。その場
合、補助煙道からの排気量はわずかであるため、排気処
理設備は小型のもので充分である。 【００１２】
の溶解炉として、あるいは清掃工場で発生する焼却灰を
溶融する炉として適用可能な半間接加熱式溶融炉に関す
るものである。 【０００２】 【従来の技術】近年、蓄熱層と一体化した二つのバーナ
により構成したリジェネレイティブシステム１（図２参
照）が提案されている。かかるリジェネレイティブシス
テム１は、二つのバーナ２、３を数十秒間隔で切り換え
燃焼させ、炉４内に均一な温度分布を形成すると共に、
蓄熱層５によって排熱を回収し、燃焼用空気を予熱する
ように動作するものである。すなわち、リジェネレイテ
ィブシステム１では、一方のバーナ２を数十秒間炉４内
において燃焼させ、その燃焼ガスを他方のバーナ３側の
蓄熱層５を介して排気するようにし、これによって蓄熱
層５は加熱され、他方のバーナ３に燃焼が切り替わった
ときは、燃焼用空気を前記加熱された蓄熱層５を通過さ
せて高温まで予熱し、他方のバーナ３に供給して燃焼さ
せるようにしている。このような燃焼動作が繰り返し実
行されることにより、炉４内において溶融対象物の溶融
を行っている。 【０００３】以上のようなリジェネレイティブシステム
１によれば、 高効率加熱ができ、有効熱量７５％以上の省エネルギ
ーを達成することができる。 蓄熱層５とバーナ２、３を一体化した構造であるの
で、全体のコンパクト化が可能である。 二つのバーナ２、３による切り換え燃焼のため、均一
な炉内の温度分布を実現することができる。 蓄熱層５にアルミナの小片を使用するようにすると、
フィルタ機能により塵埃をも除去することができる。 簡単な改造で従来の工業炉に設置することができる。 排気温度が低く煙道は通常の軟鋼で充分である。とい
う効果を奏することができる。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
リジェネレイティブシステム１では、炉内の燃焼ガスの
ほとんどは蓄熱層５を通過して排出されるので、アルミ
溶解炉、焼却灰溶融炉等のように炉内燃焼ガス中に多量
のダスト、フラックス、低沸点物質が含まれる場合、排
気が蓄熱層５を通過する際ダストが捕捉されたり、低沸
点物質が再凝縮することによって、蓄熱層５がいわゆる
目づまりを起こし、排気が困難となってしまうおそれが
ある。そのために短い周期で蓄熱層５の清掃、メインテ
ナンスが必要となってくる。本発明は、このような不都
合を改善するためになされたものであって、燃焼室と溶
融室の間に隙間を有する仕切壁を設置して燃焼を行わせ
て、溶融対象物を溶融させるようにした半間接加熱式溶
融炉を提供することを目的とする。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために、本発明は、二つのバーナを一対として一対また
は複数対を炉内に火炎を形成するように装着すると共
に、これらバーナにそれぞれ蓄熱層を配して所定時間毎
に交互に燃焼させる構成とし、燃焼させるバーナに蓄熱
層を介して燃焼用空気を供給する一方、その燃焼ガスを
他方のバーナの蓄熱層を介して排気させるようにし、前
記炉に仕切壁を設けて燃焼室と溶融室とに分割し、この
仕切壁に複数の隙間を形成し、前記溶融室に補助煙道を
設け、前記仕切壁の隙間から燃焼室で発生した燃焼ガス
の一部を、溶融室へリークさせ、補助煙道から排出する
構成とすることを特徴とする。 【０００６】 【作用】バーナの燃焼ガスは、常に燃焼室から仕切壁の
隙間を透過して溶融室へ流れ込む状態となる。従って、
溶融室で発生するダスト、低沸点物質は燃焼室へは流入
せず、補助煙道から排出される。そのため、蓄熱層はク
リーンな燃焼排気のみが通過し、蓄熱層は汚染、目づま
りを起こしにくくなり、頻繁な清掃、メインテナンスは
不要となる。その場合、補助煙道からの排気量はわずか
であるため、排気処理設備は小型のもので充分である。 【０００７】 【実施例】次に、本発明にかかる半間接加熱式溶融炉に
ついて、一実施例を挙げ、以下詳細に説明する。図１に
半間接加熱式溶融炉１０を示し、この半間接加熱式溶融
炉１０は、アルミニウム、亜鉛等の溶解炉として、ある
いは清掃工場で発生する焼却灰を溶融するためのもので
あり、炉１１に二つのバーナ１２、１３を、互いに対向
するように装着したものである。前記二つのバーナ１
２、１３は、それぞれ蓄熱層１４と一体化したもので、
空気導入管１５と燃焼ガスの排気管１６を設け、空気導
入管１５に空気バルブ１７を設けて空気導入管１５を介
して燃焼用空気を取り入れ、蓄熱層１４を通ってバーナ
１２に至る燃焼用空気経路を形成する一方、排気管１６
に排気バルブ１８を設けて、炉１１内において燃焼した
燃焼ガスを蓄熱層１４を通過させて排気管１６から排気
する排気経路を形成し、これを交互に切り換える構成と
なっている。すなわち、前記二つのバーナ１２、１３に
おいて、交互に空気バルブ１７および排気バルブ１８を
切り換えて、燃焼用空気経路または排気経路を形成し、
二つのバーナ１２、１３を所定時間毎（数十秒間隔）に
交互に切り換え燃焼させる構成である。前記炉１１に
は、対向する炉壁に前記二つのバーナ１２、１３のため
の火炎形成口１９、２０が設けられ、火炎が噴射される
空間を燃焼室２１とし、図中炉１１の下部側を溶融対象
物を溶融させる溶融室２２としている。これら燃焼室２
１と溶融室２２とは、炉１１内に形成した仕切壁２３に
よって仕切られており、仕切壁２３には、一面に複数の
隙間２４が形成されている。さらに、前記溶融室２２に
は、燃焼排気の一部と共に溶融室２２にて発生するダス
ト、低沸点物質等の副産物を排出するための補助煙道２
５が形成される。以上のような構成により、二つのバー
ナ１２、１３を交互に繰返し燃焼させることにより、炉
１１内に均一な温度分布を形成すると共に、蓄熱層１４
によって排熱を回収し、燃焼用空気を予熱するように動
作させ、仕切壁２３の隙間２４から燃焼室２１で発生し
た燃焼ガスの一部を、溶融室２２へリークさせ、補助煙
道２５から排出するようにしたものである。なお、前記
仕切壁２３の隙間２４は、スリット状のものでも、ホー
ル状のものでも、他の形状のものでもよい。 【０００８】本発明にかかる半間接加熱式溶融炉１０は
以上の通りであり、以下に半間接加熱式溶融炉１０の動
作手順を説明する。当初、バーナ１２を燃焼させると
き、バーナ１２側の空気導入管１５の空気バルブ１７を
開き、排気管１６における排気バルブ１８を閉じる。こ
のとき、もう一方のバーナ１３側の空気導入管１５の空
気バルブ１７を閉じる一方、排気管１６における排気バ
ルブ１８を開ける。バーナ１２側の空気導入管１５か
ら、燃焼用空気を取り入れ、蓄熱層１４を通ってバーナ
１２に至り、バーナ１２に導入された燃料ガスと混合さ
せて燃焼させ、火炎を、炉１１の火炎形成口１９から燃
焼室２１に向かって形成することができる。燃焼ガス
は、対向するバーナ１３側の炉１１の火炎形成口２０か
ら蓄熱層１４を通って排気管１６を介し、外に排気され
る。このとき、蓄熱層１４は、高温の燃焼ガスにさらさ
れるので、燃焼ガスの顕熱は蓄熱層１４に蓄熱される。
また、燃焼室２１における燃焼ガスの一部は、仕切壁２
３の隙間２４から溶融室２２へ侵入し、そして補助煙道
２５から排出される。 【０００９】数十秒間バーナ１２の燃焼が実行される
と、バーナ１３の燃焼に切り換えられる。今度は、バー
ナ１３側の空気導入管１５の空気バルブ１７を開き、排
気管１６における排気バルブ１８を閉じ、バーナ１２側
の空気導入管１５の空気バルブ１７は閉じられ、排気管
１６における排気バルブ１８が開放される。前記バーナ
１３側の蓄熱層１４には、前述のバーナ１２の燃焼によ
る排ガスの顕熱が蓄熱されているので、空気導入管１５
を介して導入した燃焼用空気は、前記蓄熱層１４を通過
する際、予熱され、高温の空気となってバーナ１３に至
る。そして、同様に数十秒間バーナ１３の燃焼が実行さ
れ、火炎が、炉１１の火炎形成口２０から燃焼室２１に
向かって形成される。また、燃焼ガスは、同様に、対向
するバーナ１２側の炉１１の火炎形成口１９から蓄熱層
１４を通って排気管１６を介し、外に排気される一方、
一部は仕切壁２３の隙間２４から溶融室２２へ侵入し、
そして補助煙道２５から排出される。この場合も、蓄熱
層１４には、燃焼ガスの顕熱が蓄熱される。 【００１０】以上のような二つのバーナ１２、１３を交
互に繰返し燃焼させることにより、炉１１内に均一な温
度分布を形成することができ、蓄熱層１４によって顕熱
を回収し、燃焼用空気を予熱するように動作するので、
熱効率が高く、省エネルギーが実現できる。また、以前
のように、燃焼ガスを全て燃焼をしてないバーナ側の蓄
熱層１４を通過させるのでなく、仕切壁２３の隙間２４
から燃焼室２１で発生した燃焼ガスの一部を、溶融室２
２へリークさせ、補助煙道２５から排出するようにする
ため、隙間２４を透過する燃焼ガスの流れは、常に燃焼
室２１から溶融室２２への流れとなる。従って、溶融室
２２で発生するダスト、低沸点物質は燃焼室２１へは流
入せず、補助煙道２５から排出することができる。その
ため、蓄熱層１４はクリーンな燃焼排気のみが通過し、
蓄熱層１４は汚染、目づまりを起こしにくくなり、頻繁
な清掃、メインテナンスは不要である。その場合、補助
煙道２５からの排気量はわずかであるため、排気処理設
備は小型のもので充分となる。 【００１１】 【発明の効果】以上、本発明によれば、以前のように、
燃焼ガスを全て燃焼をしてないバーナ側の蓄熱層を通過
させるのでなく、仕切壁の隙間から燃焼室で発生した燃
焼ガスの一部を、溶融室へリークさせ、補助煙道から排
出するようにするため、燃焼ガスの流れは、常に燃焼室
から溶融室への流れとなる。従って、溶融室で発生する
ダスト、低沸点物質は燃焼室へは流入せず、補助煙道か
ら排出され、そのため、蓄熱層はクリーンな燃焼排気の
みが通過し、蓄熱層は汚染、目づまりを起こしにくくな
り、頻繁な清掃、メインテナンスは不要となる。その場
合、補助煙道からの排気量はわずかであるため、排気処
理設備は小型のもので充分である。 【００１２】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる半間接加熱式溶融炉の一例を示
す系統説明図である。 【図２】従来における直火加熱式溶融炉の一例を示す系
統説明図である。 【符号の説明】 １０ 半間接加熱式溶融炉 １１ 炉 １２、１３ バーナ １４ 蓄熱層 １５ 空気導入管 １６ 排気管 １７ 空気バルブ １８ 排気バルブ １９、２０ 火炎形成口 ２１ 燃焼室 ２２ 溶融室 ２３ 仕切壁 ２４ 隙間 ２５ 補助煙道
す系統説明図である。 【図２】従来における直火加熱式溶融炉の一例を示す系
統説明図である。 【符号の説明】 １０ 半間接加熱式溶融炉 １１ 炉 １２、１３ バーナ １４ 蓄熱層 １５ 空気導入管 １６ 排気管 １７ 空気バルブ １８ 排気バルブ １９、２０ 火炎形成口 ２１ 燃焼室 ２２ 溶融室 ２３ 仕切壁 ２４ 隙間 ２５ 補助煙道
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 二つのバーナを一対として一対または
複数対を炉内に火炎を形成するように装着すると共に、
これらバーナにそれぞれ蓄熱層を配して所定時間毎に交
互に燃焼させる構成とし、燃焼させるバーナに蓄熱層を
介して燃焼用空気を供給する一方、その燃焼ガスを他方
のバーナの蓄熱層を介して排気させるようにし、前記炉
に仕切壁を設けて燃焼室と溶融室とに分割し、この仕切
壁に複数の隙間を形成し、前記溶融室に補助煙道を設
け、前記仕切壁の隙間から燃焼室で発生した燃焼ガスの
一部を、溶融室へリークさせ、補助煙道から排出する構
成とすることを特徴とする半間接加熱式溶融炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25877193A JP3503906B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 半間接加熱式溶融炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25877193A JP3503906B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 半間接加熱式溶融炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07113579A JPH07113579A (ja) | 1995-05-02 |
| JP3503906B2 true JP3503906B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=17324859
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25877193A Expired - Fee Related JP3503906B2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 半間接加熱式溶融炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3503906B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012163306A (ja) * | 2011-02-09 | 2012-08-30 | Chugai Ro Co Ltd | バーナ装置及びそれを備える工業炉 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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1993
- 1993-10-15 JP JP25877193A patent/JP3503906B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07113579A (ja) | 1995-05-02 |
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