JP2001241637A - 蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認方法及び装置 - Google Patents

蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認方法及び装置

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JP2001241637A JP2000056969A JP2000056969A JP2001241637A JP 2001241637 A JP2001241637 A JP 2001241637A JP 2000056969 A JP2000056969 A JP 2000056969A JP 2000056969 A JP2000056969 A JP 2000056969A JP 2001241637 A JP2001241637 A JP 2001241637A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱式脱臭炉より臭気成分が放出されないよ
うにする。 【解決手段】 蓄熱式脱臭炉1に被処理ガス13を供給
するためのガス供給ライン6に、プロパン供給ライン1
7を接続し、被処理ガス13中に混入されたプロパン1
6の濃度を検出する全炭化水素濃度計18を設置する。
蓄熱式脱臭炉1より脱臭処理されたクリーンガス14を
排出するためのガス排出ライン8に、クリーンガス14
中に残存するプロパン16の濃度を検出する全炭化水素
濃度計19を設ける。全炭化水素濃度計18により、蓄
熱式脱臭炉1に供給する被処理ガス13中に一定量のプ
ロパン16が混入されていることを確認した状態におい
て、全炭化水素濃度計19により検出されるプロパン1
6の濃度が所定の設定値を超えた場合に、蓄熱式脱臭炉
1の脱臭処理性能が低下したと判断し、被処理ガス13
の供給を停止すると共に、蓄熱式脱臭炉1の各部の点検
を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蓄熱式脱臭炉の脱臭
性能の低下を早急に発見することができて、信頼性を向
上させることができる蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認方法
及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】RDF製造施設では、RDF製造中に発
生する排ガス、たとえば、ごみピットを負圧に保持する
ために吸引することで発生するガスや、サイクロンより
排出されるガス等の排ガス中には、様々な臭気成分が混
在するため、脱臭処理する必要がある。
【0003】この種、RDF製造施設における排ガスの
脱臭装置としては、従来、排ガス中の臭気成分をアルカ
リ性の薬液と反応させて除去させる薬液洗浄脱臭方式、
又は、排ガスを排出させるためのラインに燃焼用バーナ
を備えた脱臭炉を設けて、該脱臭炉内にて排ガスを高温
に加熱することにより排ガス中の臭気成分を酸化分解さ
せるようにする直燃式脱臭方式の脱臭装置が採用されて
いるが、上記薬液洗浄脱臭方式のものでは、完全な脱臭
効果が得られないことから、周辺に臭気が放出される虞
があると共に、薬液と臭気成分との反応等により塩が発
生し、ポンプの不具合や配管の閉塞が誘起される虞があ
ることから、現状では、直燃式脱臭方式のものがより一
般的に採用されている。
【0004】しかし、上記直燃式脱臭方式の脱臭装置で
は、脱臭炉内に低温で導入した排ガスを、バーナにより
直接高温まで加熱させなければならず、又、脱臭処理後
のクリーンガスを高温のまま脱臭炉より排出させるよう
にしてあるため熱効率が悪く、燃料を多く消費してラン
ニングコストが嵩むという問題がある。
【0005】そのために、近年、熱効率を高めることが
できてランニングコストを削減することが可能な燃焼脱
臭方式の脱臭装置として、図2に一例を示す如き蓄熱式
脱臭炉1の採用が検討されている。
【0006】上記蓄熱式脱臭炉1は、図2に示す如く、
頂部に燃焼用バーナ3を備えた一つの燃焼室2の下側
に、並列する3つの予熱室4aと4bと4cの上端部を
それぞれ気密に連接して、該各予熱室4a,4b,4c
に蓄熱体5を充填し、且つ各予熱室4a,4b,4cの
底部に、脱臭処理すべき被処理ガス13を供給するガス
供給ライン6と、脱臭処理された後のクリーンガス14
を排出させるための吸引ブロアー7を備えたガス排出ラ
イン8と、クリーンなパージ用ガス15を供給するため
のパージライン9とをそれぞれ接続し、更に、上記各予
熱室4a,4b及び4cにそれぞれ対応するように、ガ
ス供給ライン6にガス供給用切替ダンパー10a,10
b及び10cを、又、ガス排出ライン8にガス排出用切
替ダンパー11a,11b及び11cを、又、パージラ
イン9にパージ用切替ダンパー12a,12b及び12
cをそれぞれ設け、該各切替ダンパー10a,10b,
10c,11a,11b,11c,12a,12b,1
2cを、図示しない制御装置によって個別に開閉制御で
きるようにした構成としてあり、被処理ガス13の脱臭
処理を行う場合は、先ず、図3(イ)に示す如く、たと
えば、予め第1予熱室4aの蓄熱体5が高温に加熱され
ている状態において、ガス供給用切替ダンパー10aと
ガス排出用切替ダンパー11bとパージ用切替ダンパー
12cを開状態とし、他の各切替ダンパー10b,10
c,11a,11c,12a,12bを閉状態として、
ガス供給ライン6より導いた被処理ガス13を、第1予
熱室4aを通して燃焼室2内に導入し、これにより、被
処理ガス13を、第1予熱室4a内に充填された蓄熱体
5との熱交換により予熱した後、燃焼室2に供給させる
ことができるようにし、且つ該予熱された被処理ガス1
3は、燃焼室2内にて燃焼用バーナ3により高温に加熱
して臭気成分を酸化分解させるようにし、該臭気成分が
酸化分解された後の高温のクリーンガス14は、吸引ブ
ロアー7で吸引して第2予熱室4bを通してガス排出ラ
イン8に導いて排気させ、これにより、上記高温のクリ
ーンガス14と第2予熱室4b内の蓄熱体5との間で熱
交換させて、次ステップで被処理ガス13の導入に用い
る第2予熱室4b内の蓄熱体5を高温に加熱させること
ができるようにし、又、第3予熱室4cを通してパージ
用ガス15を導入することにより、次ステップでクリー
ンガス14の排気に用いる第3予熱室4cのパージを行
うようにする(ステップ1)。
【0007】次に、図3(ロ)に示す如く、ガス供給用
切替ダンパー10bとガス排出用切替ダンパー11cと
パージ用切替ダンパー12aは開状態に、且つ他の各切
替ダンパー10a,10c,11a,11b,12b,
12cは閉状態となるように切り替えて、被処理ガス1
3を、第2予熱室4b内を通して導入することにより該
第2予熱室4b内の高温の蓄熱体5により予熱した後、
燃焼室2に供給し、該燃焼室2内にて燃焼用バーナ3に
より高温に加熱して臭気成分を酸化分解させ、臭気成分
の酸化分解された後の高温のクリーンガス14は、第3
予熱室4cを通してガス排出ライン8に排気させること
により、次ステップで被処理ガス13の導入に用いる第
3予熱室4c内に充填してある蓄熱体5を高温に加熱さ
せ、又、第1予熱室4aを通してパージ用ガス15を導
入することで、次ステップでクリーンガス14の排気に
用いる第1予熱室4aのパージを行うようにする(ステ
ップ2)。
【0008】次いで、図3(ハ)に示す如く、ガス供給
用切替ダンパー10cとガス排出用切替ダンパー11a
とパージ用切替ダンパー12bは開状態に、且つ他の各
切替ダンパー10a,10b,11b,11c,12
a,12cは閉状態となるように切り替え、被処理ガス
13を、第3予熱室4c内を通して導入することにより
該第3予熱室4c内の高温の蓄熱体5により予熱した
後、燃焼室2に供給し、該燃焼室2内にて燃焼用バーナ
3により高温に加熱して臭気成分を酸化分解させ、臭気
成分の酸化分解された後の高温のクリーンガス14は、
第1予熱室4aを通してガス排出ライン8に排気させる
ことにより、次ステップで被処理ガス13の導入に用い
る第1予熱室4a内に充填してある蓄熱体5を高温に加
熱させ、又、第2予熱室4bを通してパージ用ガス15
を導入することで、次ステップでクリーンガス14の排
気に用いる第2予熱室4bのパージを行うようにし(ス
テップ3)、これにより、初期状態を回復させるように
してあり、各切替ダンパー10a,10b,10c,1
1a,11b,11c,12a,12b,12cの切り
替えが1分間に2、3回となるようにして上記ステップ
1乃至3を順次繰り返させることにより、燃焼室2に導
入する被処理ガス13を、排気される高温のクリーンガ
ス14の保有する熱により、蓄熱体5を介して間接的に
予熱することができて、熱効率を高めることができるよ
うにしてある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記蓄熱式
脱臭炉1では、いずれかの切替ダンパー10a,10
b,10c,11a,11b,11c,12a,12
b,12c、たとえば、ガス供給用切替ダンパー10c
にリークがあると、ステップ1の際、本来パージ用ガス
15しか入らないはずの第3予熱室4cに、図3(イ)
に二点鎖線で示す如く、被処理ガス13の一部が入り、
該被処理ガス13中の臭気成分が燃焼室2に流れずに蓄
熱体5に付着する虞があり、この場合、パージ用ガス1
5により清浄化されるはずの第3予熱室4c内が臭気成
分に汚染されることから、次にステップ2に切り替えら
れて第3予熱室4cを通して排気が行われる場合に、該
第3予熱室4c内の蓄熱体5に付着していた臭気成分
が、分解されないまま排気とともに大気中に放出される
ようになって、周辺に悪臭を出すことになる。したがっ
て、上記蓄熱式脱臭炉1では、各切替ダンパー10a,
10b,10c,11a,11b,11c,12a,1
2b,12cのリーク量が脱臭効率に大きな影響を与え
ることになるが、該蓄熱式脱臭炉1には、1基当り、ガ
ス供給用10a,10b,10c、ガス排出用11a,
11b,11c及びパージ用12a,12b,12cの
各切替ダンパーがそれぞれ3台ずつ、合計9台設けてあ
り、しかも該各切替ダンパー10a,10b,10c,
11a,11b,11c,12a,12b,12cは1
分間に2、3回切り替えを行わなければならないため、
個々の切替ダンパー10a,10b,10c,11a,
11b,11c,12a,12b,12cの信頼性が非
常に重要となる。このため、稼動中に切替ダンパー10
a,10b,10c,11a,11b,11c,12
a,12b,12cのいずれかのリーク量が増加して脱
臭性能が低下した場合には、早急に発見する必要がある
が、従来、蓄熱式脱臭装置1の切替ダンパー10a,1
0b,10c,11a,11b,11c,12a,12
b,12cのリーク量の増加による脱臭性能の低下を早
急に発見するための手段は提案されておらず、したがっ
て、信頼性の不安要素が解消されないために、蓄熱式脱
臭炉1は、RDF製造設備では採用されていないのが実
情である。
【0010】そこで、本発明は、ランニングコストの削
減が図れる蓄熱式脱臭炉をRDF製造設備に採用できる
ようにするために、切替ダンパーのリーク量が増加して
蓄熱式脱臭炉の脱臭性能が低下した場合に、該脱臭性能
の低下を早急に発見することができて、蓄熱式脱臭炉の
信頼性を高めることができるようにする蓄熱式脱臭炉の
脱臭性能確認方法及び装置を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、燃焼用バーナを備えた燃焼室に、蓄熱体
を充填した複数の予熱室を備えて、該各予熱室を、脱臭
処理後の高温のクリーンガスを通して蓄熱体を加熱しな
がら上記燃焼室より排気させる状態と、脱臭処理すべき
被処理ガスを高温の蓄熱体を通して予熱しながら上記燃
焼室に導入する状態と、パージ用ガスにてパージされる
状態とに順次切り替えて、連続的に被処理ガスを予熱し
た後、上記燃焼室に導入して臭気成分を分解させて脱臭
してから排気させるようにしてある蓄熱式脱臭炉への被
処理ガスに、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド
類を所要濃度となるよう混入させると共に、上記蓄熱式
脱臭炉より排出されるクリーンガス中に残存する上記ガ
ス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の濃度を検出
し、該検出値を予め設定した所定の設定値と比較して蓄
熱式脱臭炉の脱臭性能を判断する蓄熱式脱臭炉の脱臭性
能確認方法、及び、燃焼用バーナを備えた燃焼室に、蓄
熱体を充填した複数の予熱室を備えて、該各予熱室を、
脱臭処理後の高温のクリーンガスを通して蓄熱体を加熱
しながら上記燃焼室より排気させる状態と、脱臭処理す
べき被処理ガスを高温の蓄熱体を通して予熱しながら上
記燃焼室に導入する状態と、パージ用ガスにてパージさ
れる状態とに順次切り替えられるよう各予熱室に被処理
ガスを供給するガス供給ラインとクリーンガスを排出す
るガス排出ラインとパージラインを各々切替ダンパーを
介して接続してなる蓄熱式脱臭炉への上記ガス供給ライ
ンに、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の供
給ラインを接続すると共に、該供給ラインの接続位置よ
りも下流側位置のガス供給ラインに、被処理ガス中に混
入された上記ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド
類の濃度を検出するための全炭化水素濃度計を備え、且
つ上記蓄熱式脱臭炉よりクリーンガスを排出するための
ガス排出ラインに、クリーンガス中に残存する上記ガス
状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の濃度を検出す
るための全炭化水素濃度計を備えてなる構成を有する蓄
熱式脱臭炉の脱臭性能確認装置とする。
【0012】被処理ガスに混入させたガス状の炭化水素
又はガス状のアルデヒド類は、蓄熱式脱臭装置が正常な
場合には、被処理ガスとともに蓄熱式脱臭炉の燃焼室に
導入され、該燃焼室で燃焼されて消費されるため、ガス
排出ライン側の全炭化水素濃度計では低い濃度でしか検
出されない。一方、蓄熱式脱臭装置の脱臭性能が低下し
て、被処理ガス中の臭気成分が未分解で排出されるよう
になると、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類
は、上記未分解の臭気成分とともに排出されるようにな
るため、ガス排出ライン側の全炭化水素濃度計では濃度
の増加が検出されるようになる。したがって、該全炭化
水素濃度計によるクリーンガス中に残存するガス状の炭
化水素又はガス状のアルデヒド類の検出値が予め設定し
た所定の設定値以上になった場合には、蓄熱式脱臭装置
の脱臭性能が低下したと判断することができ、この場
合、蓄熱式脱臭装置への被処理ガスの供給を停止して点
検を行わせるようにする。
【0013】又、被処理ガスに混入するガス状の炭化水
素又はガス状のアルデヒド類としてプロパンを用いた構
成とすることにより、本発明の装置のランニングコスト
を低く抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確
認方法及び装置の実施の一形態を示すもので、図2に示
したものと同様な構成としてある蓄熱式脱臭炉1におけ
るガス供給ライン6の上流部位置に、ガス状の炭化水素
としてのプロパン16を供給して脱臭処理すべき被処理
ガス13にプロパン16を混入させるようにするプロパ
ン供給ライン17を接続すると共に、該プロパン供給ラ
イン17の接続位置よりも下流側のガス供給ライン6
に、被処理ガス13中に混入されたプロパン16の濃度
を検出するための全炭化水素濃度計18を設け、更に、
吸引ブロアー7の下流側のガス排出ライン8に、脱臭処
理されて排出されるクリーンガス14中に残存するプロ
パン16の濃度を検出するための全炭化水素濃度計19
を設け、且つ、該全炭化水素濃度計19により検出され
るプロパン16の濃度を常時監視して、検出値が予め設
定した所定の設定値以上になった場合に、警報を発する
ための警報発令装置20を備えた構成とする。
【0016】上記において、被処理ガス13に混入させ
るガス状の炭化水素としてプロパンを使用したのは、該
プロパンが、無臭の可燃性のガスであり、且つ安価であ
ることから、本発明の脱臭性能確認装置のランニングコ
ストを低く抑える上で有効であるためである。その他、
図1に示したものと同一のものには同一符号を付してあ
る。
【0017】蓄熱式脱臭炉1により被処理ガス13の脱
臭処理を行う場合は、ガス供給ライン6を通して蓄熱式
脱臭炉1に導かれる被処理ガス13に、プロパン供給ラ
イン17より導いたプロパン16を混入させると共に、
全炭化水素濃度計18により被処理ガス13中のプロパ
ン16の濃度を測定して、該被処理ガス13中に一定量
のプロパン16が混入されていることを確認しておく。
【0018】この状態において、図3(イ)(ロ)
(ハ)に示したと同様に、蓄熱式脱臭炉1により被処理
ガス13の脱臭処理を行うと、すべての切替ダンパー1
0a,10b,10c,11a,11b,11c,12
a,12b,12cが正常な場合には、プロパン16は
被処理ガス13とともに燃焼室2に導入され、該燃焼室
2内で燃焼されて消費されることから、蓄熱式脱臭炉1
の排出側に設置した全炭化水素濃度計19では、クリー
ンガス14中に残存するプロパン16の濃度は低く検出
される。
【0019】万一、切替ダンパー10a,10b,10
c,11a,11b,11c,12a,12b,12c
のいずれかのリーク量が増加して、燃焼室2内に導入さ
れることなく未分解のままガス排出ライン8に排出され
る臭気成分が多くなると、これに伴い燃焼により消費さ
れないままガス排出ライン8に排出されるプロパン16
の量も多くなることから、全炭化水素濃度計19にて、
クリーンガス14中に残存するプロパン16の濃度の増
加が検出されるようになる。したがって、全炭化水素濃
度計19で検出されるプロパン16の濃度が予め設置し
た所定の設定値以上になった場合には、切替ダンパー1
0a,10b,10c,11a,11b,11c,12
a,12b,12cのいずれかのリーク量が増大して脱
臭性能が低下したと判断することができ、この場合、警
報発令装置20により警報が発せられることから、該警
報に基づいて蓄熱式脱臭炉1への被処理ガス13の供給
を即時停止させると共に、各切替ダンパー10a,10
b,10c,11a,11b,11c,12a,12
b,12cの点検を実施させることにより未分解の臭気
成分が大気中に放出されることを未然に防ぐことができ
るようになる。なお、プロパン16は無臭のガスである
ので、万一不具合が発生して大気中に放出されたとして
も、臭気の問題はない。
【0020】このように、蓄熱式脱臭炉1の下流側に設
置した全炭化水素濃度計19により、クリーンガス14
中に残存して排出されるプロパン16の濃度を常時監視
することで、各切替ダンパー10a,10b,10c,
11a,11b,11c,12a,12b,12cの状
態や、蓄熱式脱臭炉1の脱臭性能を把握することが、自
動で且つ瞬時に行うことができ、したがって、未分解の
臭気成分が知らぬ間に大気中に放出される虞をなくすこ
とができて、蓄熱式脱臭炉1を安定して運転できること
から信頼性を高めることができ、これにより、上記蓄熱
式脱臭炉1をRDF製造施設に採用することが可能とな
る。なお、RDF製造施設における排ガスの脱臭処理に
上記蓄熱式脱臭炉1を用いる場合は、たとえば、警報発
令装置20より中央操作室に警報が発せられるようにし
て、該警報が発生した時にはRDF製造施設の稼動を即
時停止させると共に、各切替ダンパー10a,10b,
10c,11a,11b,11c,12a,12b,1
2cの点検を実施するようにさせるようにすればよい。
【0021】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、被処理ガス13に混入させる炭化
水素としては、プロパン16を採用したものを示した
が、可燃性で且つ無臭のガス状であれば、メタンやエタ
ン等の他の炭化水素としてもよく、更に、アセトアルデ
ヒド等の可燃性で且つ無臭のガス状のアルデヒド類とし
てもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0022】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の蓄熱式脱臭炉
の脱臭性能確認方法及び装置によれば、燃焼用バーナを
備えた燃焼室に、蓄熱体を充填した複数の予熱室を備え
て、該各予熱室を、脱臭処理後の高温のクリーンガスを
通して蓄熱体を加熱しながら上記燃焼室より排気させる
状態と、脱臭処理すべき被処理ガスを高温の蓄熱体を通
して予熱しながら上記燃焼室に導入する状態と、パージ
用ガスにてパージされる状態とに順次切り替えて、連続
的に被処理ガスを予熱した後、上記燃焼室に導入して臭
気成分を分解させて脱臭してから排気させるようにして
ある蓄熱式脱臭炉への被処理ガスに、ガス状の炭化水素
又はガス状のアルデヒド類を所要濃度となるよう混入さ
せると共に、上記蓄熱式脱臭炉より排出されるクリーン
ガス中に残存する上記ガス状の炭化水素又はガス状のア
ルデヒド類の濃度を検出し、該検出値を予め設定した所
定の設定値と比較して蓄熱式脱臭炉の脱臭性能を判断す
る方法、及び、燃焼用バーナを備えた燃焼室に、蓄熱体
を充填した複数の予熱室を備えて、該各予熱室を、脱臭
処理後の高温のクリーンガスを通して蓄熱体を加熱しな
がら上記燃焼室より排気させる状態と、脱臭処理すべき
被処理ガスを高温の蓄熱体を通して予熱しながら上記燃
焼室に導入する状態と、パージ用ガスにてパージされる
状態とに順次切り替えられるよう各予熱室に被処理ガス
を供給するガス供給ラインとクリーンガスを排出するガ
ス排出ラインとパージラインを各々切替ダンパーを介し
て接続してなる蓄熱式脱臭炉への上記ガス供給ライン
に、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の供給
ラインを接続すると共に、該供給ラインの接続位置より
も下流側位置のガス供給ラインに、被処理ガス中に混入
された上記ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類
の濃度を検出するための全炭化水素濃度計を備え、且つ
上記蓄熱式脱臭炉よりクリーンガスを排出するためのガ
ス排出ラインに、クリーンガス中に残存する上記ガス状
の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の濃度を検出する
ための全炭化水素濃度計を備えてなる構成を有する装置
としてあるので、蓄熱式脱臭炉から排出されるクリーン
ガス中に残存するガス状の炭化水素又はガス状のアルデ
ヒド類の濃度が予め設定した所定の設定値以上となった
場合に脱臭性能が低下したと判断させることにより、蓄
熱式脱臭炉の脱臭性能を把握することが、自動で且つ瞬
時に行うことができ、これにより、未分解の臭気成分が
知らぬ間に大気中に放出される虞をなくすことができ
て、蓄熱式脱臭炉の信頼性を高めることができることか
ら、RDF製造施設への採用が可能となるという優れた
効果を発揮し、又、被処理ガスに混入するガス状の炭化
水素又はガス状のアルデヒド類としてプロパンを用いた
構成とすることにより、本発明の装置のランニングコス
トを低く抑えることができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認方法及び
装置の実施の一形態を示す概略図である。
【図2】従来の蓄熱式脱臭炉の一例の概略を示す切断側
面図である。
【図3】従来の蓄熱式脱臭炉による被処理ガスの脱臭処
理工程を示すもので、(イ)(ロ)(ハ)はいずれも異
なるステップを示す図である。
【符号の説明】
1 蓄熱式脱臭炉 2 燃焼室 3 燃焼用バーナ 4a,4b,4c 予熱室 5 蓄熱体 6 ガス供給ライン 8 ガス排出ライン 9 パージライン 10a,10b,10c ガス供給用切替ダンパー(切
替ダンパー) 11a,11b,11c ガス排出用切替ダンパー(切
替ダンパー) 12a,12b,12c パージ用切替ダンパー(切替
ダンパー) 13 被処理ガス 14 クリーンガス 15 パージ用ガス 16 プロパン(ガス状の炭化水素又はガス状のアルデ
ヒド類) 19 全炭化水素濃度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K078 AA01 BA01 BA21 CA01 CA22 EA04 4D002 AB02 BA05 BA12 EA01 GA02 GB20 HA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用バーナを備えた燃焼室に、蓄熱体
    を充填した複数の予熱室を備えて、該各予熱室を、脱臭
    処理後の高温のクリーンガスを通して蓄熱体を加熱しな
    がら上記燃焼室より排気させる状態と、脱臭処理すべき
    被処理ガスを高温の蓄熱体を通して予熱しながら上記燃
    焼室に導入する状態と、パージ用ガスにてパージされる
    状態とに順次切り替えて、連続的に被処理ガスを予熱し
    た後、上記燃焼室に導入して臭気成分を分解させて脱臭
    してから排気させるようにしてある蓄熱式脱臭炉への被
    処理ガスに、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド
    類を所要濃度となるよう混入させると共に、上記蓄熱式
    脱臭炉より排出されるクリーンガス中に残存する上記ガ
    ス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の濃度を検出
    し、該検出値を予め設定した所定の設定値と比較して蓄
    熱式脱臭炉の脱臭性能を判断することを特徴とする蓄熱
    式脱臭炉の脱臭性能確認方法。
  2. 【請求項2】 燃焼用バーナを備えた燃焼室に、蓄熱体
    を充填した複数の予熱室を備えて、該各予熱室を、脱臭
    処理後の高温のクリーンガスを通して蓄熱体を加熱しな
    がら上記燃焼室より排気させる状態と、脱臭処理すべき
    被処理ガスを高温の蓄熱体を通して予熱しながら上記燃
    焼室に導入する状態と、パージ用ガスにてパージされる
    状態とに順次切り替えられるよう各予熱室に被処理ガス
    を供給するガス供給ラインとクリーンガスを排出するガ
    ス排出ラインとパージラインを各々切替ダンパーを介し
    て接続してなる蓄熱式脱臭炉への上記ガス供給ライン
    に、ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の供給
    ラインを接続すると共に、該供給ラインの接続位置より
    も下流側位置のガス供給ラインに、被処理ガス中に混入
    された上記ガス状の炭化水素又はガス状のアルデヒド類
    の濃度を検出するための全炭化水素濃度計を備え、且つ
    上記蓄熱式脱臭炉よりクリーンガスを排出するためのガ
    ス排出ラインに、クリーンガス中に残存する上記ガス状
    の炭化水素又はガス状のアルデヒド類の濃度を検出する
    ための全炭化水素濃度計を備えてなる構成を有すること
    を特徴とする蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認装置。
  3. 【請求項3】 被処理ガスに混入するガス状の炭化水素
    又はガス状のアルデヒド類としてプロパンを用いた請求
    項2記載の蓄熱式脱臭炉の脱臭性能確認装置。
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