JP2001240575A5 - - Google Patents
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Description
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記の反応スキーム
【化1】
に基づき、(A)式(1)で表される化合物の1位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし、(B)前記水酸基を酸化してケトンとし、(C)4位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(4)で表される光学活性エノンの製造方法。
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項2】 下記反応スキーム
【化2】
に基づき、(A′)式(1)で表される化合物の4位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし、(B′)前記水酸基を酸化してケトンとし、(C′)1位の水酸基の保護基を脱
保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(7)で表される光学活性エノンの製造方法。
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項3】 R1がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項1に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項4】 R1がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項2に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項5】 R4がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項1に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項6】 R4がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項2に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項7】 式(1)で表される光学活性化合物。
【化3】
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項8】 式(2)(ここで、R2からR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R2とR3が結合してアセトニドであり、R4がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化4】
【請求項9】 式(3)(ここで、R2からR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化5】
【請求項10】 式(4)(ここで、R2、R3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化6】
【請求項11】 式(5)(ここで、R1からR3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R2とR3が結合してアセトニドであり、R1がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化7】
【請求項12】 式(6)(ここで、R1からR3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化8】
【請求項13】 式(7)(ここで、R2、R3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化9】
【請求項14】 式(9)(ここで、R1、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化10】
【請求項15】 式(10)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化11】
【請求項16】 式(11)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R4がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化12】
【請求項17】 式(12)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化13】
【請求項18】 式(13)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化14】
【請求項19】 式(14)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化15】
【請求項20】 式(15)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化16】
【請求項21】 式(16)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化17】
【請求項22】 式(17)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化18】
【請求項23】 式(18)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R1がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化19】
【請求項24】 式(19)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化20】
【請求項25】 式(20)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化21】
【請求項26】 式(21)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化22】
【請求項27】 式(23)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化23】
【請求項28】 式(25)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化24】
【請求項1】 下記の反応スキーム
【化1】
に基づき、(A)式(1)で表される化合物の1位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし、(B)前記水酸基を酸化してケトンとし、(C)4位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(4)で表される光学活性エノンの製造方法。
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項2】 下記反応スキーム
【化2】
に基づき、(A′)式(1)で表される化合物の4位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし、(B′)前記水酸基を酸化してケトンとし、(C′)1位の水酸基の保護基を脱
保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(7)で表される光学活性エノンの製造方法。
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項3】 R1がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項1に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項4】 R1がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項2に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項5】 R4がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項1に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項6】 R4がクミル基であり、かつR2とR3がアセトニドである請求項2に記載の光学活性エノンの製造方法。
【請求項7】 式(1)で表される光学活性化合物。
【化3】
ここで、R1およびR4は、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリルまたはエチルジメチルシリルを示す。R2とR3は結合しておりR2とR3とで、アセトニド、メチルエチルケタールまたはジエチルケタールを示す。R5は水素原子、炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基を示す。
【請求項8】 式(2)(ここで、R2からR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R2とR3が結合してアセトニドであり、R4がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化4】
【請求項9】 式(3)(ここで、R2からR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化5】
【請求項10】 式(4)(ここで、R2、R3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化6】
【請求項11】 式(5)(ここで、R1からR3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R2とR3が結合してアセトニドであり、R1がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化7】
【請求項12】 式(6)(ここで、R1からR3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化8】
【請求項13】 式(7)(ここで、R2、R3およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化9】
【請求項14】 式(9)(ここで、R1、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化10】
【請求項15】 式(10)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化11】
【請求項16】 式(11)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R4がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化12】
【請求項17】 式(12)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化13】
【請求項18】 式(13)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化14】
【請求項19】 式(14)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化15】
【請求項20】 式(15)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化16】
【請求項21】 式(16)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化17】
【請求項22】 式(17)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化18】
【請求項23】 式(18)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する。ただし、R1がt−ブチルジメチルシリルの場合は、R5は炭素数20以下のアルキル基またはフェニル基である)で表される光学活性化合物。
【化19】
【請求項24】 式(19)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化20】
【請求項25】 式(20)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化21】
【請求項26】 式(21)(ここで、R5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化22】
【請求項27】 式(23)(ここで、R4およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化23】
【請求項28】 式(25)(ここで、R1およびR5は請求項7に記載の式(1)と同じ意味を有する)で表される光学活性化合物。
【化24】
【0002】
【従来技術】
近年、光学活性な天然物および医薬品の合成において、複数の水酸基を有するキラルアルコール類は、両対称体共に極めて広く有用な用途があり注目を集めている。その中でも、水酸基が保護されたエノン体である、7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンは、プロスタグランジンや多くの生理活性物質の合成に重要なビルディングブロックとして用いられている。
【従来技術】
近年、光学活性な天然物および医薬品の合成において、複数の水酸基を有するキラルアルコール類は、両対称体共に極めて広く有用な用途があり注目を集めている。その中でも、水酸基が保護されたエノン体である、7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンは、プロスタグランジンや多くの生理活性物質の合成に重要なビルディングブロックとして用いられている。
Johnsonらは、光学活性なこの7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンからプロスタグランジンE2の全合成を行った(J.Am.Chem.Soc.,1986,108,5655)。この方法は光学活性エノンを、(+)−N,S−ジメチル−S−フェニルスルホキシミンで、ラセミ体を光学分割することで合成している。しかし、この方法では分割剤のイミンが高価な上、−78℃の低温反応を行ってイミンを付加した後に分割しなければならない。さらに、分割後にカルボニル基を再生する反応が必要であり、必ずしも工業的に容易に行える方法ではない。光学活性エノン、例えば7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンのより簡便な製造法が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決しようとする課題は、光学活性エノン、例えば7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンのより簡便な製造方法を提供することである。さらに本発明の製造方法における過程で得られる中間体および製造物すなわち新規な光学活性化合物を提供することである。
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決しようとする課題は、光学活性エノン、例えば7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンのより簡便な製造方法を提供することである。さらに本発明の製造方法における過程で得られる中間体および製造物すなわち新規な光学活性化合物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、式(9)
【化25】
で表される光学活性アルコール誘導体を出発物質として、光学活性エノン、例えば7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの両鏡像体をそれぞれ、簡便かつ効率的に製造する方法を見出した。さらにこの製造方法で得られる中間体は、新規な光学活性化合物であり目的物の光学活性エノンと同様に、キラルビルディングブロックとして有用な化合物であることも見出し本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
本発明者は、式(9)
【化25】
で表される光学活性アルコール誘導体を出発物質として、光学活性エノン、例えば7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの両鏡像体をそれぞれ、簡便かつ効率的に製造する方法を見出した。さらにこの製造方法で得られる中間体は、新規な光学活性化合物であり目的物の光学活性エノンと同様に、キラルビルディングブロックとして有用な化合物であることも見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(A)式(1)で表される化合物の1位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし(式(2))、(B)前記水酸基を酸化してケトンとし(式(3))、(C)4位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(4)で表される光学活性エノンの製造方法を提供するものである。本発明では、化合物名はIUPACの命名法に従うが、官能基の位置を表現するときには便宜的に式(1)に示した番号により官能基の位置を示す。
また本発明は、(A′)式(1)で表される化合物の4位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし(式(5))、(B′)前記水酸基を酸化してケトンとし(式(6))、(C′)1位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(7)で表される光学活性エノンの製造方法を提供するものである。
さらに本発明は、4位の保護基がクミル基であり、かつ2位と3位の保護基がアセトニドである、式(17)で表される化合物の4位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし(式(18))、前記水酸基を酸化してケトンとし(式(19))、1位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(16)で表される光学活性エノンの製造方法を提供するものである。
また本発明は、4位の保護基がクミル基であり、かつ2位と3位の保護基がアセトニドである、式(17)で表される化合物の1位の水酸基の保護基を脱保護して水酸基とし(式(20))、前記水酸基を酸化してケトンとし(式(21))、4位の水酸基の保護基を脱保護し、5位の炭素との間に二重結合を形成することを特徴とする式(13)で表される光学活性エノンの製造方法を提供するものである。
さらに本発明は、式(1)で表される光学活性化合物を提供するものである。
ここで、式(1)で表される化合物は鏡像異性体を含むものである。
また本発明は、式(2)〜(7)、(9)〜(21)、(23)〜(25)で表される光学活性化合物を提供するものである。
以下、発明の実施の形態に即して本発明をより詳細に説明する。
ここで、式(1)で表される化合物は鏡像異性体を含むものである。
また本発明は、式(2)〜(7)、(9)〜(21)、(23)〜(25)で表される光学活性化合物を提供するものである。
以下、発明の実施の形態に即して本発明をより詳細に説明する。
すなわち、式(1)で表される化合物の1位の保護基を先に脱保護する工程A、工程B、工程Cからなるスキーム7の上のルートでは式(4)で表される光学活性エノンが選択的に得られるのに対して、式(1)で表される化合物の4位の保護基を先に脱保護する工程A′、工程B′、工程C′からなるスキーム7の下のルートでは式(4)で表される光学活性エノンの鏡像異性体である式(7)で表される光学活性エノンが選択的に得られる。式(1)で表される化合物の保護基R2およびR3がアセトニドであり、保護基R5が水素原子である場合には、工程A、工程B、工程Cからなるスキーム7の上のルートでは式(37)で表される右旋光性化合物(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンが式(4)で表される化合物として得られる。一方、工程A′、工程B′、工程C′からなるスキーム7の下のルートでは式(40)で表される左旋光性化合物(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンが式(7)で表される化合物として得られる。
なお本発明においては、式(1)で表される化合物にはその鏡像異性体も含まれる。従って、式(1)を出発原料とする各光学活性化合物はその鏡像異性体も含む。つまり、式(1)で表される化合物の鏡像異性体を出発原料とし、その鏡像異性体の保護基R2およびR3がアセトニドであり、基R5が水素原子である場合には、工程A、工程B、工程Cからなるスキーム7の上のルートでは式(40)で表される左旋光性化合物(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンが式(4)で表される化合物として得られる。一方、工程A′、工程B′、工程C′からなるスキーム7の下のルートでは式(37)で表される右旋光性化合物(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンが式(7)で表される化合物として得られる。
本発明の光学活性エノンの製造方法、その中間体である光学活性化合物およびその光学活性化合物の製造方法における水酸基の保護基R1およびR4は、水酸基の保護基として作用する基であればよい。好ましくは、エーテル型保護基、シリルエーテル型保護基、エステル型保護基である。エーテル型保護基としては、例えば、メトキシメチル、t−ブチルチオメチル、t−ブトキシメチル、シロキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、t−ブチル、アリル、ベンジル、p−メトキシベンジル、ニトロベンジル、クミル基、α,α−ジエチルベンジル、α−メチル−α−エチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジルである。シリルエーテル型保護基としては、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシリル、エチルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリルである。エステル型保護基としては、例えば、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、ピバロイル、ベンゾイルである。特に好ましくは、エーテル型保護基、シリルエーテル型保護基であり、さらに好
ましくはクミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリルである。
ましくはクミル基、α,α−ジエチルベンジル、α,α−ジメチル−p−メトキシベンジル、t−ブチルジメチルシリルである。
式(8)で表されるシクロペンテン誘導体から式(9)で表されるシクロペンタンジオール誘導体への反応は公知のシス付加酸化反応であれば良いが、マンガン酸化、オスミウム酸化が好ましい。特にオスミウム酸化が最も好ましい。
式(8)で表される化合物は、シクロペンタジエンにクメンペルオキシドとCu(OAc)2とを反応させた後、本発明者らの方法(Synthesis,2000,6,817)によりOAcをOHとし、ジクロロメタン/ヘキサンの1/5溶媒中酸化マンガンを触媒として水酸基をケトンに酸化し、さらにこれをNaBH4で還元した後に、他の保護基で水酸基を保護することにより得られる。クミル基を脱保護してさらに他の保護基に変えることも可能である。
式(8)で表される化合物は、シクロペンタジエンにクメンペルオキシドとCu(OAc)2とを反応させた後、本発明者らの方法(Synthesis,2000,6,817)によりOAcをOHとし、ジクロロメタン/ヘキサンの1/5溶媒中酸化マンガンを触媒として水酸基をケトンに酸化し、さらにこれをNaBH4で還元した後に、他の保護基で水酸基を保護することにより得られる。クミル基を脱保護してさらに他の保護基に変えることも可能である。
本発明における工程Cで製造することができる式(4)で表される化合物は、公知の単離方法により単離することができる。例えば、抽出や液体クロマトグラフィーにより精製分離することができる。また、単離した式(4)で表される化合物は公知の分析方法により同定することができる。例えば、質量スペクトル、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルのスペクトルを測定することおよび元素分析することにより分子構造を決定することができる。公知の単離方法により本発明における工程Cで製造される式(4)で表される化合物を精製分離して単離することおよび単離した化合物を同定することは当業者にとって容易である。
なお、式(4)で表される化合物が公知化合物である場合には、測定値を文献値と比較することにより得られる化合物を同定することもできる。
また、本発明の製造方法により得られ単離される式(4)で表される化合物は高い純度および高い光学純度を示す。
なお、式(4)で表される化合物が公知化合物である場合には、測定値を文献値と比較することにより得られる化合物を同定することもできる。
また、本発明の製造方法により得られ単離される式(4)で表される化合物は高い純度および高い光学純度を示す。
本発明における工程C′で製造することができる式(7)で表される化合物は、公知の単離方法により単離することができる。例えば、抽出や液体クロマトグラフィーにより精製分離することができる。また、単離した式(7)で表される化合物は公知の分析方法により同定することができる。例えば、質量スペクトル、赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルのスペクトルを測定することおよび元素分析することにより分子構造を決定することができる。公知の単離方法により本発明における工程C′で製造される式(7)で表される化合物を精製分離して単離することおよび単離した化合物を同定することは当業者にとって容易である。
なお、式(7)で表される化合物が公知化合物である場合には、測定値を文献値と比較することにより得られる化合物を同定することもできる。
また、本発明の製造方法により得られ単離される式(7)で表される化合物は高い純度および高い光学純度を示す。
なお、式(7)で表される化合物が公知化合物である場合には、測定値を文献値と比較することにより得られる化合物を同定することもできる。
また、本発明の製造方法により得られ単離される式(7)で表される化合物は高い純度および高い光学純度を示す。
実施例1
式(47)の化合物の製造:(その1)
(+)−cis−4−クミルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール4.02gとイミダゾール2.04gをジメチルホルムアミド(DMF)40mlに溶かし、室温で攪拌した。ここに、t−ブチルジメチルシリルクロリド3.2gのDMF溶液を滴下した。滴下後室温で3時間攪拌し、反応液を水に加えた。酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/8)で精製し、式(46)の化合物を6.07g得た。収率は99%であった。
式(47)の化合物の製造:(その1)
(+)−cis−4−クミルオキシ−2−シクロペンテン−1−オール4.02gとイミダゾール2.04gをジメチルホルムアミド(DMF)40mlに溶かし、室温で攪拌した。ここに、t−ブチルジメチルシリルクロリド3.2gのDMF溶液を滴下した。滴下後室温で3時間攪拌し、反応液を水に加えた。酢酸エチルで2回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/8)で精製し、式(46)の化合物を6.07g得た。収率は99%であった。
実施例3
実施例2と同様の操作により、式(46)の化合物の鏡像異性体である式(48)の化合物から式(47)の鏡像異性体である式(49)の化合物を得た。収率90%であった。
得られた式(49)の化合物の物性測定値をつぎに示す。
融点48〜49℃、
[α]D 30 −10.25゜(c0.752,クロロホルム)
実施例2と同様の操作により、式(46)の化合物の鏡像異性体である式(48)の化合物から式(47)の鏡像異性体である式(49)の化合物を得た。収率90%であった。
得られた式(49)の化合物の物性測定値をつぎに示す。
融点48〜49℃、
[α]D 30 −10.25゜(c0.752,クロロホルム)
実施例13
式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その1)
実施例10で得られた式(36)の化合物の720mg(2.51mmol)を酢酸8.3mlに溶かし、60℃で3日間、90℃で一日攪拌した。反応液を過剰の希水酸化ナトリウム水溶液に加え、エーテルで抽出した。有機層を希水酸化ナトリウム液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/2)で精製し、式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを269mg(1.74mmol)得た。収率69%であった。
得られた式(37)の(+)エノン体の物性値は以下の値であり、これらは文献値と一致した。
[α]D 32 −69.88゜(c0.99,クロロホルム)、
1H−NMR(CDCl3):δ=1.35(s,6H),4.40(d,1H,J=5.4Hz),5.21(dd,1H,J=2.1,5.4Hz),6.15(d,1H,J=5.7Hz),7.55(dd,1H,J=2.1,5.7Hz)
式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その1)
実施例10で得られた式(36)の化合物の720mg(2.51mmol)を酢酸8.3mlに溶かし、60℃で3日間、90℃で一日攪拌した。反応液を過剰の希水酸化ナトリウム水溶液に加え、エーテルで抽出した。有機層を希水酸化ナトリウム液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/2)で精製し、式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを269mg(1.74mmol)得た。収率69%であった。
得られた式(37)の(+)エノン体の物性値は以下の値であり、これらは文献値と一致した。
[α]D 32 −69.88゜(c0.99,クロロホルム)、
1H−NMR(CDCl3):δ=1.35(s,6H),4.40(d,1H,J=5.4Hz),5.21(dd,1H,J=2.1,5.4Hz),6.15(d,1H,J=5.7Hz),7.55(dd,1H,J=2.1,5.7Hz)
実施例14
式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その2)
実施例11で得られた式(36)の化合物の5.17g(18.05mmol)を酢酸100mlに溶かし、60℃で4日間攪拌した。反応液を冷却後、反応液をジエチルエーテル300mlで希釈し、飽和食塩水100ml、1N水酸化ナトリウム水溶液100mlで逐次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム(シリカゲル250g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/3〜1/1 v/v)で精製し、式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを2.18g得た。収率78%であった。
得られた式(37)の(+)エノン体の物性値は以下の値であり、これらは文献値(融点68〜69℃、[α]D 25 +70.49゜(c0.95,クロロホルム))と一致した。
融点68〜69℃、[α]D 32 +69.70゜(c1.18,クロロホルム)
式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その2)
実施例11で得られた式(36)の化合物の5.17g(18.05mmol)を酢酸100mlに溶かし、60℃で4日間攪拌した。反応液を冷却後、反応液をジエチルエーテル300mlで希釈し、飽和食塩水100ml、1N水酸化ナトリウム水溶液100mlで逐次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム(シリカゲル250g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/3〜1/1 v/v)で精製し、式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを2.18g得た。収率78%であった。
得られた式(37)の(+)エノン体の物性値は以下の値であり、これらは文献値(融点68〜69℃、[α]D 25 +70.49゜(c0.95,クロロホルム))と一致した。
融点68〜69℃、[α]D 32 +69.70゜(c1.18,クロロホルム)
実施例22
式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その1)
実施例19で得られた式(39)の化合物の624mg(2.15mmol)を酢酸7.0mlに溶かし、60℃で3日間攪拌した。反応液を過剰の希水酸化ナトリウム水溶液に加え、エーテルで抽出した。有機層を希水酸化ナトリウム液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/2)で精製し、式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを276mg(1.79mmol)得た。収率83%であった。
得られた式(40)の(−)エノン体の物性測定値を以下に示す。これらは文献値と一致した。
[α]D 32 +69.70゜(c1.18,クロロホルム)
1H−NMRは実施例13で得られた式(37)の化合物と一致した。
式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その1)
実施例19で得られた式(39)の化合物の624mg(2.15mmol)を酢酸7.0mlに溶かし、60℃で3日間攪拌した。反応液を過剰の希水酸化ナトリウム水溶液に加え、エーテルで抽出した。有機層を希水酸化ナトリウム液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤をろ別して溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラム(アセトン/ヘキサン=1/2)で精製し、式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを276mg(1.79mmol)得た。収率83%であった。
得られた式(40)の(−)エノン体の物性測定値を以下に示す。これらは文献値と一致した。
[α]D 32 +69.70゜(c1.18,クロロホルム)
1H−NMRは実施例13で得られた式(37)の化合物と一致した。
実施例23
式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その2)
実施例20で得られた式(39)の化合物の2.57g(8.85mmol)を酢酸50mlに溶かし、60℃で4日間攪拌した。反応液にジエチルエーテル150mlを加え、飽和食塩
水50ml、1N水酸化ナトリウム水溶液50mlで逐次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム(シリカゲル150g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/1 v/v)で精製し、式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを1.03g得た。収率76%であった。
得られた式(40)の(−)エノン体の物性測定値を以下に示す。これらは文献値と一致した。
融点68〜69℃、
[α]D 32 −69.88゜(c1.00,クロロホルム)
式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの製造:(その2)
実施例20で得られた式(39)の化合物の2.57g(8.85mmol)を酢酸50mlに溶かし、60℃で4日間攪拌した。反応液にジエチルエーテル150mlを加え、飽和食塩
水50ml、1N水酸化ナトリウム水溶液50mlで逐次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラム(シリカゲル150g、ジエチルエーテル/ヘキサン=1/1 v/v)で精製し、式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを1.03g得た。収率76%であった。
得られた式(40)の(−)エノン体の物性測定値を以下に示す。これらは文献値と一致した。
融点68〜69℃、
[α]D 32 −69.88゜(c1.00,クロロホルム)
実施例24
実施例23と同様の操作により、式(39)の化合物の鏡像異性体である式(45)の化合物から式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの鏡像異性体である式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを得た。収率76%であった。
得られた式(37)の化合物の物性測定値をつぎに示す。
融点68〜69℃、
[α]D 31 +69.36゜(c1.05,クロロホルム)
実施例23と同様の操作により、式(39)の化合物の鏡像異性体である式(45)の化合物から式(40)の(−)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンの鏡像異性体である式(37)の(+)−7,7−ジメチル−6,8−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクト−3−エン−2−オンを得た。収率76%であった。
得られた式(37)の化合物の物性測定値をつぎに示す。
融点68〜69℃、
[α]D 31 +69.36゜(c1.05,クロロホルム)
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