JP2001240380A - 油圧クレーン - Google Patents

油圧クレーン

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JP2001240380A
JP2001240380A JP2000052356A JP2000052356A JP2001240380A JP 2001240380 A JP2001240380 A JP 2001240380A JP 2000052356 A JP2000052356 A JP 2000052356A JP 2000052356 A JP2000052356 A JP 2000052356A JP 2001240380 A JP2001240380 A JP 2001240380A
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posture
backstop
hydraulic
crane
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JP2000052356A
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Hideo Taguchi
英男 田口
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックストップが正規の伸長姿勢を保持でき
ない場合に、ブームの起伏動作を停止する。 【解決手段】 上部旋回体2側に設けたブラケット10
にリミットスイッチ34を設け、ブーム11が接地位置
から起立位置に向けて起立しているにもかかわらず、バ
ックストップ16の姿勢が屈折姿勢のままであることを
リミットスイッチ34が検出するとブーム11の起立動
作を停止する構成とする。これにより、ブーム11が起
立するときに、バックストップ16が屈折姿勢を保った
まま正規の伸長姿勢を保持できなくなった場合には、ブ
ーム11の起立動作を停止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば作業現場に
おける高所への資材運搬等に好適に用いられる油圧クレ
ーンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高層ビル等の建設現場において
は、地上から高所への資材運搬を行うために油圧クレー
ンが好適に用いられる。そして、この油圧クレーンは、
通常、クレーン本体と、クレーン本体に起伏可能に設け
られたブームと、クレーン本体とブームとの間に設けら
れたバックストップとを備えている。そして、このバッ
クストップとして、長さ方向の途中部位が屈伸可能とな
った屈伸式のバックストップが知られている。
【0003】そこで、屈伸式のバックストップを備えた
油圧クレーンについて、図9ないし図15を参照しつつ
説明する。
【0004】図中、1はクローラ式の下部走行体、2は
下部走行体1上に旋回可能に搭載されたクレーン本体と
しての上部旋回体で、上部旋回体2は、運転室を画成す
るキャブ3、原動機等を収容する建屋カバー4、カウン
タウエイト5、A型フレーム6等を備えている。
【0005】また、上部旋回体2には、主巻ドラム7、
補巻ドラム8、ブーム起伏ドラム9等が設けられ、主巻
ドラム7は吊荷用のフック(図示せず)を昇降させるも
のであり、ブーム起伏ドラム9は後述のブーム11を起
伏させるものである。さらに、上部旋回体2の後部側に
は、後述するバックストップ16を取付けるため、先端
側が斜め上向きに延びた棒状のブラケット10が固着し
て設けられている。
【0006】11は上部旋回体2の前部側に起伏可能に
設けられたブームで、このブーム11は、ブーム起伏ド
ラム9を用いて後述するブーム起伏ロープ12の巻取
り、巻出しを行うことにより、地面側に降した接地位置
(図11の位置)と地面から起立した起立位置(図9,
図10の位置)との間で上,下に起伏するものである。
【0007】12は一端側がブーム起伏ドラム9に巻回
されたブーム起伏ロープで、このブーム起伏ロープ12
の他端側は、A型フレーム6の先端側に設けられたガイ
ドシーブ6Aを介してブームハンガ13とブームブライ
ドル14との間に巻回されている。また、ブームブライ
ドル14にはペンダントロープ15の一端側が接続さ
れ、ペンダントロープ15の他端側はブーム11の先端
側に接続されている。
【0008】従って、ブーム起伏ドラム9によってブー
ム起伏ロープ12を巻取ると、ブームハンガ13とブー
ムブライドル14とが互いに接近し、ブーム11は起立
位置に向けて移動する。また、ブーム起伏ドラム9から
ブーム起伏ロープ12を巻出すと、ブームハンガ13と
ブームブライドル14とが互いに離間し、ブーム11は
接地位置に向けて移動する。
【0009】16は上部旋回体2側に設けたブラケット
10とブーム11との間に設けられた屈伸式のバックス
トップで、このバックストップ16は、ブーム11が図
10に示す起立位置となったときの起伏角度θ1を制限
し、ブーム11が後側(カウンタウエイト5側)に倒れ
るのを防止するものである。
【0010】ここで、バックストップ16は、図11に
示すように、ブーム11が接地位置となったときに主巻
ドラム7、補巻ドラム8等と干渉するのを防止する屈折
姿勢と、図10に示すように、ブーム11が起立位置と
なったときにブーム11を後側から支持する伸長姿勢と
の間で姿勢を変化させるように、長さ方向の途中部位が
屈伸可能となり、後述のアウタパイプ17、インナパイ
プ21、圧縮ばね22等により構成されている。
【0011】17はバックストップ16を構成する円筒
状のアウタパイプで、このアウタパイプ17は、図12
に示すように、基端側がブラケット10にピン10Aを
用いて回動可能に連結された下アウタパイプ18と、こ
の下アウタパイプ18の先端側に連結された上アウタパ
イプ19とにより構成され、これら下アウタパイプ18
と上アウタパイプ19との間は屈伸可能となっている。
【0012】ここで、下アウタパイプ18の先端側に
は、図13に示すように、連結板18Aと、円弧状のガ
イド溝18Bが形成されたガイド板18Cとが固着して
設けられている。一方、上アウタパイプ19の基端側に
は、連結板19Aと、ガイドピン19Bが突設されたガ
イド板19Cとが固着して設けられている。
【0013】20は連結ピンで、この連結ピン20は、
下アウタパイプ18側のガイド板18Cに設けたガイド
溝18B内に上アウタパイプ19側のガイド板19Cに
設けたガイドピン19Bを係合させた状態で、下アウタ
パイプ18,上アウタパイプ19の連結板18A,19
A間を回動可能にピン結合している。従って、アウタパ
イプ17は、下アウタパイプ18側のガイド溝18B内
を上アウタパイプ19側のガイドピン19Bが移動する
範囲で、連結ピン20を中心として屈伸する構造となっ
ている。
【0014】21はアウタパイプ17内に摺動可能に挿
嵌されたインナパイプで、このインナパイプ21の先端
部は、上アウタパイプ19の先端側から外部に突出し、
ブーム11に固着されたブラケット11Aに回動可能に
ピン結合されている。
【0015】22はアウタパイプ17とインナパイプ2
1と共にバックストップ16を構成する圧縮ばねで、こ
の圧縮ばね22は、上アウタパイプ19の先端側に設け
られたばね受部19Dとインナパイプ21の先端側に設
けられたばね受部21Aとの間に位置してインナパイプ
21の外周側に設けられている。そして、圧縮ばね22
は、ブーム11が起立位置となったときに、上アウタパ
イプ19のばね受部19Dとインナパイプ21のばね受
部21Aとの間で圧縮され、このときのばね力によって
ブーム11が後側に倒れるのを防止するものである。
【0016】従来技術による油圧クレーンは上述の如き
構成を有するもので、次に、この油圧クレーンのブーム
11が接地位置から起立位置へと起立するときの動作に
ついて説明する。
【0017】まず、ブーム11が図11に示す接地位置
にあるときには、バックストップ16は、下アウタパイ
プ18が上部旋回体2側のブラケット10に対して屈折
すると共に、下アウタパイプ18と上アウタパイプ19
とが連結ピン20を中心として互いに屈折した屈折姿勢
となり、主巻ドラム7等との干渉を避けている。この場
合、下アウタパイプ18と上アウタパイプ19との間の
屈折角度θ2は180度未満であり、ブラケット10と
下アウタパイプ18との間の屈折角度θ3も180度未
満である。
【0018】この状態で、ブーム起伏ドラム9を駆動し
てブーム起伏ロープ12を巻取ることにより、ブーム1
1は接地位置から起立位置に向けて徐々に起立してい
く。このとき、バックストップ16は、ブーム11の動
作に追従して随時姿勢を変化させ、インナパイプ21が
アウタパイプ17内に徐々に収納されていくと共に、下
アウタパイプ18と上アウタパイプ19とが連結ピン2
0を中心として屈折角度θ2が増大する方向に回動す
る。
【0019】そして、例えば図14に示すように、ブー
ム11の起伏角度θ1が50〜60度に達すると、バッ
クストップ16は、下アウタパイプ18と上アウタパイ
プ19とが直線状に伸長する伸長姿勢となり、下アウタ
パイプ18と上アウタパイプ19との屈折角度θ2はほ
ぼ180度となる。このとき、ブラケット10と下アウ
タパイプ18との間の屈折角度θ3は180度未満であ
る。
【0020】さらに、例えば図10に示すように、ブー
ム11が地面に対してほぼ垂直となる起立位置に達し、
ブーム11の起伏角度θ1が85〜90度に達すると、
ブラケット10とバックストップ16とが直線状に連な
り、ブラケット10と下アウタパイプ18との間の屈折
角度θ3がほぼ180度となる。
【0021】このように、ブーム11が接地位置から起
立位置に向けて起立する間に、バックストップ16の姿
勢は屈折姿勢から伸長姿勢へと変化し、伸長姿勢となっ
たバックストップ16はブーム11を後側から支持す
る。これにより、例えばブーム起伏ドラム9によってブ
ーム起伏ロープ12を必要以上に巻取ったとしても、バ
ックストップ16によってブーム11が後側に倒れるの
を抑えることができ、ブーム11を起立位置で安定させ
ることができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した屈伸
式のバックストップ16は、連結ピン20を用いて回動
可能に連結された下アウタパイプ18と上アウタパイプ
19とを備え、ブーム11が起立する間に屈折姿勢から
伸長姿勢へと姿勢を変化させる構成となっている。
【0023】このため、例えば下アウタパイプ18,上
アウタパイプ19の連結板18A,19A間で連結ピン
20が錆付き、かじり等を生じた場合、あるいは、下ア
ウタパイプ18側のガイド溝18B内に岩石等の異物が
挟まり、上アウタパイプ19側のガイドピン19Bがガ
イド溝18Bに沿って移動できなくなった場合には、下
アウタパイプ18,上アウタパイプ19の円滑な回動が
妨げられてしまう。
【0024】そして、下アウタパイプ18,上アウタパ
イプ19間の円滑な回動が妨げられると、ブーム11が
接地位置から起立するのに追従して、バックストップ1
6が屈折姿勢から伸長姿勢へと適正に姿勢を変化させる
ことができなくなり、バックストップ16が屈折姿勢の
まま(屈折角度θ2が180度未満のまま)でブーム1
1が起立してしまう。
【0025】このように、バックストップ16が屈折姿
勢のままでブーム11が起立していくと、例えば図15
に示すように、ブラケット10と下アウタパイプ18と
の間の屈折角度θ3が180度を越えてしまい、インナ
パイプ21が上アウタパイプ19の基端側から飛出し、
正規の伸長姿勢を保持できないという問題がある。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、バックストップが正規の伸長姿勢を保持
できない場合には、ブームの起伏動作を停止することが
できるようにした油圧クレーンを提供することを目的と
している。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、クレーン本体と、前記クレーン本体
に起伏可能に設けられたブームと、前記ブームを地面側
に降した接地位置と地面から起立した起立位置との間で
起伏するブーム起伏装置と、前記クレーン本体とブーム
との間に屈伸可能に設けられ、前記ブームが接地位置に
あるときには屈折姿勢となり前記ブームが起立位置にあ
るときには伸長姿勢となる屈伸式のバックストップとを
備えた油圧クレーンに適用される。
【0028】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記ブームが接地位置から起立位置に向けて起
立するときに前記バックストップの姿勢が屈折姿勢から
伸長姿勢へと変化しているか否かを検出する姿勢検出手
段と、前記ブームが起立しているにもかかわらず前記姿
勢検出手段により前記バックストップの姿勢が屈折姿勢
のままであることを検出したときに前記ブーム起伏装置
の動作を停止する起伏停止手段とを設けたことにある。
【0029】このように構成したことにより、ブーム起
伏装置によってブームが接地位置から起立位置に向けて
起立するときに、ブームが起立しているにもかかわらず
バックストップの姿勢が屈折姿勢のままであることを姿
勢検出手段が検出すると、起伏停止手段がブーム起伏装
置の作動を停止する。このため、バックストップが屈折
姿勢を保ったままブームが起立するのを抑えることがで
きる。
【0030】請求項2の発明は、前記ブーム起伏装置
は、前記ブームに連結されるロープが巻回されたドラム
と、前記ドラムを回転駆動する油圧モータと、前記油圧
モータと油圧源との間に設けられた油圧パイロット操作
式の方向制御弁と、操作レバーの操作量に応じたパイロ
ット圧を前記方向制御弁の油圧パイロット部に供給する
パイロット弁とから構成し、前記起伏停止手段は前記方
向制御弁とパイロット弁との間に設けられた切換弁であ
り、前記切換弁は、常時は前記方向制御弁とパイロット
弁との間を連通し、前記ブームが起立しているにもかか
わらず前記姿勢検出手段により前記バックストップの姿
勢が屈折姿勢のままであることを検出したときにはこれ
らの間を遮断する構成としたことにある。
【0031】このように構成したことにより、ブームが
起立するときに、バックストップの姿勢が屈折姿勢のま
まであることを姿勢検出手段が検出すると、切換弁が方
向制御弁とパイロット弁との間を遮断し、方向制御弁の
油圧パイロット部に対しパイロット圧の供給を停止す
る。これにより、操作レバーの操作にかかわらずブーム
起伏装置の動作が停止する。
【0032】請求項3の発明は、前記ブーム起伏装置
は、前記ブームに連結されるロープが巻回されたドラム
と、前記ドラムを回転駆動する油圧モータと、前記油圧
モータと油圧源との間に設けられた方向制御弁とにより
構成し、前記起伏停止手段は前記油圧源と方向制御弁と
の間に設けられた切換弁であり、前記切換弁は前記ブー
ムが起立しているにもかかわらず前記姿勢検出手段によ
り前記バックストップの姿勢が屈折姿勢のままであるこ
とを検出したときには前記油圧源と油圧モータとの間を
遮断する構成としたことにある。
【0033】このように構成したことにより、ブームが
起立するときに、バックストップの姿勢が屈折姿勢のま
まであることを姿勢検出手段が検出すると、切換弁が油
圧源と油圧モータとの間を遮断するので、ブーム起伏装
置の動作を停止することができる。
【0034】請求項4の発明は、クレーン本体と、前記
クレーン本体に起伏可能に設けられ、地面側に降した接
地位置と地面から起立した起立位置との間で起伏するブ
ームと、前記クレーン本体とブームとの間に屈伸可能に
設けられ、前記ブームが接地位置にあるときには屈折姿
勢となり前記ブームが起立位置にあるときには伸長姿勢
となる屈伸式のバックストップとを備えた油圧クレーン
において、前記クレーン本体とバックストップとの間に
は、前記ブームが起立するときに前記バックストップに
当接することにより前記バックストップの姿勢を屈折姿
勢から伸長姿勢へと強制的に変化させるバックストップ
当接部材を設けたことにある。
【0035】このように構成したことにより、ブームが
起立するときにバックストップが屈折姿勢を保ったまま
であったとしても、バックストップ当接部材がバックス
トップに当接してその姿勢を屈折姿勢から伸長姿勢へと
強制的に変化させるので、ブームが起立していく間にバ
ックストップを確実に伸長姿勢とすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る油圧クレーン
の実施の形態について、図1ないし図8を参照しつつ詳
細に説明する。まず、図1ないし図4は第1の実施の形
態を示し、本実施の形態では、上述した従来技術と同一
の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0037】図中、31は本実施の形態による油圧クレ
ーンで、この油圧クレーン31は、従来技術による油圧
クレーンと同様に、下部走行体1、上部旋回体2、ブー
ム11、バックストップ16等により構成されるもの
の、上部旋回体2に固着して設けられたブラケット10
の先端側に、後述のリミットスイッチ34が設けられて
いる点で従来技術とは異なっている。
【0038】32はブラケット10の先端側に設けられ
たスイッチ取付板で、このスイッチ取付板32は、図2
に示すように、ブラケット10の先端側に溶接等によっ
て固着された固定板32Aと、固定板32Aにボルト3
3を用いて取付けられた支持板32Bとからなり、支持
板32Bにはボルト(図示せず)等を用いてリミットス
イッチ34が取付けられている。
【0039】34はスイッチ取付板32を介してブラケ
ット10の先端側に設けられた姿勢検出手段としてのリ
ミットスイッチで、このリミットスイッチ34は、例え
ばブラケット10と下アウタパイプ18との間の屈折角
度θ3が180度以下であるときには、下アウタパイプ
18に接触しない状態を保ち、図2中に二点鎖線で示す
ように、ブラケット10と下アウタパイプ18との間の
屈折角度θ3が180度を越えると下アウタパイプ18
の端板18D(図2参照)によって押圧される。そし
て、リミットスイッチ34は、下アウタパイプ18の端
板18Dに押圧されると、後述のコントローラ58に向
けて、ブーム11が起立しているにもかかわらずバック
ストップ16が屈折姿勢のままであることを示す検出信
号を出力するものである。
【0040】次に、図3はブーム11を起伏させるため
のブーム起伏装置を構成する油圧回路図を示し、図中、
41はブーム起伏ドラム9を回転駆動する油圧モータ
で、この油圧モータ41は、後述の油圧ポンプ42から
圧油が給排されることによりブーム起伏ドラム9を回転
駆動し、ブーム起伏ロープ12の巻取り、巻出し動作を
行うものである。
【0041】42はタンク43と共に油圧源を構成する
メインの油圧ポンプで、この油圧ポンプ42は、建屋カ
バー4内の原動機(図示せず)により回転駆動され、タ
ンク43から吸込んだ高圧油を油圧モータ41に給排す
るものである。そして、油圧ポンプ42は、一対の主管
路44,45を介して油圧モータ41の給排ポートに接
続され、各主管路44,45の途中には後述の方向制御
弁46が設けられている。
【0042】ここで、主管路44は油圧ポンプ42と方
向制御弁46との間がポンプ側主管路44Aとなり、方
向制御弁46と油圧モータ41との間がモータ側主管路
44Bとなっている。一方、主管路45は油圧ポンプ4
2と方向制御弁46との間がポンプ側主管路45Aとな
り、方向制御弁46と油圧モータ41との間がモータ側
主管路45Bとなっている。
【0043】46は油圧モータ41と油圧ポンプ42と
の間に位置して主管路44,45の途中に設けられた油
圧パイロット式の方向制御弁で、この方向制御弁46に
は油圧パイロット部46A,46Bが設けられている。
そして、方向制御弁46は油圧パイロット部46A,4
6Bにパイロット圧が供給されることにより、中立位置
(イ)から切換位置(ロ)または切換位置(ハ)に切換
えられ、油圧ポンプ42から油圧モータ41に給排され
る圧油の方向を切換えるものである。
【0044】ここで、方向制御弁46が、例えば中立位
置(イ)から切換位置(ロ)に切換えられたときには、
油圧ポンプ42からの圧油がポンプ側主管路44A、モ
ータ側主管路45Bを通じて油圧モータ41に供給さ
れ、油圧モータ41によりブーム起伏ドラム9はブーム
起伏ロープ12の巻取り方向(矢示A方向)に回転す
る。また、方向制御弁46が中立位置(イ)から切換位
置(ハ)に切換えられたときには、油圧ポンプ42から
の圧油がポンプ側主管路44A、モータ側主管路44B
を通じて油圧モータ41に供給され、油圧モータ41に
よりブーム起伏ドラム9はブーム起伏ロープ12の巻出
し方向(矢示B方向)に回転する構成となっている。
【0045】47はポンプ側主管路44Aとポンプ側主
管路45Aとの間に設けられたリリーフ弁で、このリリ
ーフ弁47は、油圧ポンプ42の吐出圧が設定圧を越え
たときに、余剰の圧力をタンク43にリリーフするもの
である。
【0046】48は油圧モータ41と方向制御弁46と
の間に位置してモータ側主管路45Bの途中に設けられ
たカウンタバランス弁で、このカウンタバランス弁48
は、例えば方向制御弁46が中立位置(イ)または切換
位置(ハ)にあるときに、油圧モータ41にブレーキ作
用を与え、ブーム起伏ドラム9が不用意に巻出し方向
(矢示B方向)に回転してしまうのを防止するものであ
る。
【0047】49は油圧モータ41と方向制御弁46と
の間に位置してモータ側主管路44B,45B間を接続
するバイパス管路、50はバイパス管路49の途中に設
けられたリリーフ弁で、このリリーフ弁50は、例えば
モータ側主管路45B内の圧力が設定圧を越えたとき
に、余剰の圧力をバイパス管路49を通じてモータ側主
管路44Bにリリーフするものである。
【0048】51は原動機により油圧ポンプ42と共に
回転駆動されるパイロットポンプで、このパイロットポ
ンプ51はタンク43と共にパイロット油圧源を構成し
ている。
【0049】52は減圧弁型のパイロット弁で、このパ
イロット弁52は、例えばオペレータによって操作され
る操作レバー52Aを備えている。そして、パイロット
弁52のポンプポートは管路53を介してパイロットポ
ンプ51に接続され、タンクポートは管路54を介して
タンク43に接続されている。
【0050】また、パイロット弁52の出力ポートは、
パイロット管路55,56を介して方向制御弁46の油
圧パイロット部46A,46Bに接続されている。そし
て、パイロット弁52は、操作レバー52Aの操作量に
応じて、パイロットポンプ51からのパイロット圧を、
パイロット管路55,56を通じて方向制御弁46の油
圧パイロット部46A,46Bに選択的に供給する。
【0051】この場合、操作レバー52Aを矢印a方向
に傾転操作したときには、方向制御弁46の油圧パイロ
ット部46Aにパイロット管路55を通じてパイロット
圧が供給され、方向制御弁46は中立位置(イ)から切
換位置(ロ)に切換えられる。一方、操作レバー52A
を矢印b方向に傾転操作したときには、方向制御弁46
の油圧パイロット部46Bにパイロット管路56を通じ
てパイロット圧が供給され、方向制御弁46は中立位置
(イ)から切換位置(ハ)に切換えられる。
【0052】57はパイロット管路55の途中に設けら
れた起伏停止手段としての切換弁で、この切換弁57
は、ばね57Aとソレノイド部57Bとを備えた電磁弁
により構成されている。そして、切換弁57は、常時は
ばね57Aによりパイロット管路55を連通し、方向制
御弁46の油圧パイロット部46Aにパイロット圧を供
給し、コントローラ58からソレノイド部57Bに制御
信号が出力されたときには、パイロット管路55を遮断
し、方向制御弁46の油圧パイロット部46Aに対する
パイロット圧の供給を停止するものである。
【0053】58は切換弁57のソレノイド部57Bに
制御信号を出力するコントローラで、このコントローラ
58の入力側はリミットスイッチ34に接続され、コン
トローラ58の出力側は切換弁57のソレノイド部57
Bに接続されている。
【0054】そして、コントローラ58は、リミットス
イッチ34からブーム11が起立しているにもかかわら
ずバックストップ16が屈折姿勢のままであることを示
す検出信号が出力されたときに、切換弁57のソレノイ
ド部57Bに制御信号を出力する。これにより、切換弁
57が、方向制御弁46の油圧パイロット部46Aに対
しパイロット圧の供給を停止する構成となっている。
【0055】本実施の形態による油圧クレーン31は上
述の如き構成を有するもので、以下、ブーム11が接地
位置から起立位置に向けて起立するときの動作について
説明する。
【0056】まず、図4に示すように、ブーム11が接
地位置にあるときには、バックストップ16は、主巻ド
ラム7等との干渉を避けるため、下アウタパイプ18が
上部旋回体2側のブラケット10に対して屈折すると共
に、下アウタパイプ18と上アウタパイプ19とが連結
ピン20を中心として互いに屈折した屈折姿勢となって
いる。この場合、下アウタパイプ18,上アウタパイプ
19間の屈折角度θ2は180度未満であり、ブラケッ
ト10と下アウタパイプ18との間の屈折角度θ3も1
80度未満である。
【0057】このとき、リミットスイッチ34は下アウ
タパイプ18によって押圧されておらず、コントローラ
58から切換弁57のソレノイド部57Bに制御信号が
出力されないので、切換弁57はパイロット管路55を
連通している。
【0058】この状態で、キャブ3内のオペレータがパ
イロット弁52の操作レバー52Aを矢示a方向に傾転
操作すると、パイロットポンプ51からのパイロット圧
がパイロット管路55を通じて方向制御弁46の油圧パ
イロット部46Aに供給される。
【0059】これにより、方向制御弁46が中立位置
(イ)から切換位置(ロ)に切換り、油圧モータ41が
矢示A方向に回転するので、ブーム起伏ドラム9がブー
ム起伏ロープ12を巻取り、ブーム11は接地位置から
バックストップ16を伴い起立位置に向けて上向きに起
立していく。
【0060】このとき、バックストップ16に異常がな
く、下アウタパイプ18と上アウタパイプ19とが連結
ピン20を中心として円滑に回動する場合には、バック
ストップ16は、ブーム11に追従して随時姿勢を変化
させていく。そして、ブーム11が図1に示す起立位置
に達し、ブーム11の起伏角度θ1が85〜90度とな
ると、バックストップ16の姿勢が、図4に示す屈折姿
勢から直線状の伸長姿勢に変化する。このように、伸長
姿勢となったバックストップ16がブーム11を後側か
ら支持することにより、ブーム11を起立位置に安定し
て支持することができる。
【0061】一方、例えば下アウタパイプ18,上アウ
タパイプ19間を連結する連結ピン20が錆付き、かじ
り等を生じた場合には、ブーム11が起立していくとき
に、バックストップ16の姿勢が屈折姿勢から伸長姿勢
へと円滑に変化できなくなる。この場合には、バックス
トップ16が屈折姿勢を保ったまま(屈折角度θ2が1
80度未満のまま)ブーム11が起立していくことによ
り、図2中に二点鎖線で示すように、ブラケット10と
下アウタパイプ18との屈折角度θ3が180度を越え
ることになる。
【0062】このように、ブラケット10と下アウタパ
イプ18との間の屈折角度θ3が180度を越えると、
ブラケット10の先端側に設けられたリミットスイッチ
34が下アウタパイプ18によって押圧されることによ
り、リミットスイッチ34が、バックストップ16の異
常、即ち、ブーム11が起立しているにもかかわらずバ
ックストップ16が屈折姿勢を保ったままであることを
示す検出信号をコントローラ58に出力する。
【0063】これにより、コントローラ58が切換弁5
7のソレノイド部57Bに制御信号を出力し、切換弁5
7がパイロット管路55を遮断するので、パイロット弁
52の操作レバー52Aに対する操作に係らず、方向制
御弁46が切換位置(ロ)から中立位置(イ)に切換え
られ、油圧モータ41が停止する。
【0064】従って、例えばオペレータが、バックスト
ップ16が屈折姿勢を保ったままであることに気付かず
に、操作レバー52Aを矢示a方向に傾転操作してブー
ム11の起立を継続しようとしても、バックストップ1
6が正規の伸長姿勢を保持できない場合には、ブーム1
1の起立動作を確実に停止させることができる。
【0065】そして、ブーム11の起立動作が停止した
後には、例えばオペレータがパイロット弁52の操作レ
バー52Aを矢示b方向に傾転操作する。これにより、
パイロットポンプ51からのパイロット圧が、パイロッ
ト管路56を通じて方向制御弁46の油圧パイロット部
46Bに供給され、方向制御弁46が中立位置(イ)か
ら切換位置(ハ)に切換る。
【0066】このため、油圧モータ41が矢示B方向に
回転し、ブーム起伏ドラム9からブーム起伏ロープ12
が巻出されるので、ブーム11はバックストップ16を
伴い接地位置に向けて降下していく。このときに、ブラ
ケット10と下アウタパイプ18との間の屈折角度θ3
が180度未満になると、下アウタパイプ18によるリ
ミットスイッチ34の押圧が解除され、コントローラ5
8から切換弁57のソレノイド部57Bへの検出信号の
出力が停止するので、切換弁57は再びパイロット管路
55を連通する。
【0067】このように、バックストップ16が屈折姿
勢を保ったまま伸長姿勢に変化できなくなったときに、
ブーム11が起立するのを禁止するだけでなく、ブーム
11を地面側の接地位置に向けて降ろすことにより、下
アウタパイプ18,上アウタパイプ19間を連結する連
結ピン20を低い位置まで降ろすことができる。従っ
て、連結ピン20の修理、交換作業を低い位置で安全に
行うことができる。
【0068】そして、連結ピン20の修理、交換等を行
った後、オペレータがパイロット弁52の操作レバー5
2Aを矢示a方向に傾転操作し、ブーム11を再び接地
位置から起立させると、バックストップ16がブーム1
1に追従して屈折姿勢から伸長姿勢へと変化するので、
伸長姿勢となったバックストップ16によってブーム1
1を安定して起立位置に支持することができる。
【0069】次に、図5は本発明による第2の実施の形
態を示し、本実施の形態の特徴は、油圧源と油圧モータ
との間に起伏停止手段を設けたことにある。なお、本実
施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成
要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0070】図において、61は油圧ポンプ42と方向
制御弁46との間に位置してポンプ側主管路44Aの途
中に設けられた起伏停止手段としての切換弁で、この切
換弁61は、ばね61Aとソレノイド部61Bとを備え
た電磁弁により構成されている。
【0071】そして、切換弁61は、常時はばね61A
によってポンプ側主管路44Aを連通することにより、
パイロット弁52の操作に応じて油圧ポンプ42から油
圧モータ41に圧油を給排させ、ソレノイド部61Bに
コントローラ58からの制御信号が出力されたときには
ポンプ側主管路44Aを遮断し、油圧ポンプ42から油
圧モータ41に圧油が給排されるのを停止するものであ
る。
【0072】本実施の形態は上述の如き構成を有するも
ので、本実施の形態においても、例えば下アウタパイプ
18,上アウタパイプ19間を連結する連結ピン20の
錆付き、かじり等により、ブーム11が接地位置から起
立位置に向けて起立するときに、バックストップ16の
姿勢が屈折姿勢から伸長姿勢へと変化できなくなった場
合には、下アウタパイプ18がリミットスイッチ34を
押圧する。
【0073】これにより、コントローラ58が切換弁6
1のソレノイド部61Bに制御信号を出力し、切換弁6
1がポンプ側主管路44Aを遮断して油圧ポンプ42か
らの圧油が油圧モータ41に給排されるのを停止するの
で、油圧モータ41が停止する。
【0074】従って、例えばオペレータが、バックスト
ップ16が屈折姿勢を保ったままであることに気付かず
に、操作レバー52Aを矢示a方向に傾転操作してブー
ム11を起立させようとしても、ブーム11の起立動作
を強制的に停止させることができる。
【0075】次に、図6ないし図8は本発明による第3
の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、クレーン
本体とバックストップとの間に、ブームが起立するとき
にバックストップに当接することにより、バックストッ
プの姿勢を屈折姿勢から伸長姿勢へと強制的に変化させ
るバックストップ当接部材を設けたことにある。なお、
本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の
構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0076】図中、71は本実施の形態による油圧クレ
ーンで、この油圧クレーン71は、第1の実施による油
圧クレーン31と同様に、下部走行体1、上部旋回体
2、ブーム11、バックストップ16等により構成され
るものの、上部旋回体2に固着して設けられたブラケッ
ト10の先端側に、後述のストッパ72が設けられてい
る点で異なっている。
【0077】72は上部旋回体2に設けたブラケット1
0とバックストップ16の下アウタパイプ18との間に
設けられたバックストップ当接部材としてのストッパ
で、このストッパ72は、例えば鋼材等により全体とし
てほぼL型に形成され、ブラケット10の先端部を挟む
二股状の取付板部72A,72Aと、各取付板部72A
から下アウタパイプ18側に延び、先端側が下アウタパ
イプ18の外周面に向けて折曲げられた当接部72Bと
により構成されている。
【0078】そして、ストッパ72の各取付板部72A
によってブラケット10の先端部を挟込んだ状態で、各
取付板部72Aとブラケット10とに2本のボルト73
を挿通し、各ボルト73にナット74を螺着することに
より、ストッパ72がブラケット10の先端側に固着さ
れている。
【0079】ここで、ストッパ72の当接部72Bは、
例えば図7に示すように、ブラケット10と下アウタパ
イプ18との間の屈折角度θ3がほぼ180度となった
ときに下アウタパイプ18の外周面に当接し、下アウタ
パイプ18がブラケット10に対してそれ以上に回動す
るのを抑えるものである。
【0080】本実施の形態による油圧クレーン71は、
上述の如きストッパ72を有するもので、例えば連結ピ
ン20の錆付き等により、ブーム11が起立するときに
バックストップ16が屈折姿勢を保ったままであったと
しても、バックストップ16の下アウタパイプ18がス
トッパ72の当接部72Bに当接することにより、下ア
ウタパイプ18がブラケット10に対して必要以上に回
動するのを抑えることができる。
【0081】このため、ブラケット10と下アウタパイ
プ18との間の屈折角度θ3がほぼ180度となった状
態で、ブラケット10に対する下アウタパイプ18の回
動が規制され、この状態でブーム11が起立位置に向け
てさらに起伏することにより、連結ピン20の錆付き等
に係らず、下アウタパイプ18と上アウタパイプ19を
連結ピン20を中心として強制的に回動させることがで
きる。
【0082】このように、ブーム11が接地位置から図
6に示す起立位置に起立する間に、バックストップ16
は、ブラケット10と下アウタパイプ18との間の屈折
角度θ3がほぼ180度となった後、各アウタパイプ1
8,19間の屈折角度θ2がほぼ180度となる姿勢変
化を経ることにより、連結ピン20の錆付き等に係らず
確実に伸長姿勢に移行することができ、この伸長姿勢と
なったバックストップ16によってブーム11を起立位
置に支持することができる。
【0083】なお、上述した第1の実施の形態では、起
伏停止手段としての切換弁57を、パイロット弁52と
方向制御弁46の油圧パイロット部46A,46Bとの
間を接続するパイロット管路55,56のうち、一方の
パイロット管路55の途中にのみ設けた場合を例に挙げ
ている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例
えば各パイロット管路55,56の途中にそれぞれ切換
弁57を設ける構成としてもよい。
【0084】また、上述した第3の実施の形態では、バ
ックストップ当接部材としてのストッパ72をブラケッ
ト10側に設けた場合を例に挙げたが、本発明はこれに
限らず、ストッパ72は下アウタパイプ18側に設ける
構成としてもよい。
【0085】さらに、上述した各実施の形態では、クロ
ーラ式の下部走行体1を備えた油圧クレーンを例に挙げ
たが、本発明はこれに限るものではなく、例えば定置式
の油圧クレーン等にも適用することができる。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、ブームが接地位置から起立位置に向けて起立す
るときにバックストップの姿勢が屈折姿勢から伸長姿勢
へと変化しているか否かを検出する姿勢検出手段と、ブ
ームが起立しているにもかかわらず姿勢検出手段により
バックストップの姿勢が屈折姿勢のままであることを検
出したときにブーム起伏装置の動作を停止する起伏停止
手段とを設ける構成としたので、ブームが起立している
にもかかわらずバックストップが屈折姿勢となったまま
正規の伸長姿勢を保持できない場合には、起伏停止手段
によってブーム起伏装置の動作を停止し、ブームの起伏
動作を確実に停止することができる。
【0087】また、請求項2の発明によれば、ブームが
起立するときに、バックストップの姿勢が屈折姿勢のま
まであることを姿勢検出手段が検出すると、方向制御弁
とパイロット弁との間に設けられた切換弁がこれらの間
を遮断し、方向制御弁の油圧パイロット部に対しパイロ
ット圧の供給を停止する構成としたので、例えばオペレ
ータがバックストップの異常に気付かずにパイロット弁
を操作したとしても、ブーム起伏装置の動作を停止させ
ることができる。このため、バックストップが屈折姿勢
となったまま正規の伸長姿勢を保持できない場合には、
ブームの起伏動作を確実に停止することができ、信頼性
を向上させることができる。
【0088】また、請求項3の発明によれば、ブームが
起立するときに、バックストップの姿勢が屈折姿勢のま
まであることを姿勢検出手段が検出すると、油圧源と油
圧モータとの間に設けられた切換弁がこれらの間を遮断
する構成としたので、バックストップが正規の伸長姿勢
を保持できない場合に、ブームの起伏動作を停止するこ
とができ、信頼性を向上させることができる。
【0089】さらに、請求項4の発明によれば、クレー
ン本体とバックストップとの間に、ブームが起立すると
きにバックストップに当接することにより、バックスト
ップの姿勢を屈折姿勢から伸長姿勢へと強制的に変化さ
せるバックストップ当接部材を設ける構成としたので、
例えばバックストップが屈折姿勢を保ったままブームが
起立したとしても、バックストップ当接部材がバックス
トップに当接してその姿勢を屈折姿勢から伸長姿勢へと
強制的に変化させることにより、ブームが起立していく
間にバックストップを確実に伸長姿勢とすることがで
き、この伸長姿勢となったバックストップによってブー
ムを起立位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧クレーンの第1の実施の形態
をブームが起立位置となった状態で示す正面図である。
【図2】図1中のブラケット、下アウタパイプ、リミッ
トスイッチ等の要部を拡大して示す拡大正面図である。
【図3】第1の実施の形態による油圧クレーンの油圧系
統を示す油圧回路図である。
【図4】油圧クレーンのブームが接地位置となった状態
を示す正面図である。
【図5】第2の実施の形態による油圧クレーンの油圧系
統を示す油圧回路図である。
【図6】第3の実施の形態による油圧クレーンをブーム
が起立位置となった状態で示す正面図である。
【図7】図6中のブラケット、下アウタパイプ、ストッ
パ等の要部を拡大して示す拡大正面図である。
【図8】ブラケット、下アウタパイプ、ストッパ等を拡
大して示す拡大平面図である。
【図9】従来技術による油圧クレーンをブームが起立位
置となった状態で示す正面図である。
【図10】図9中のブーム、バックストップ等を拡大し
て示す拡大正面図である。
【図11】油圧クレーンのブームが接地位置となった状
態を示す正面図である。
【図12】図10中のバックストップを示す正面図であ
る。
【図13】図12中の下アウタパイプと上アウタパイプ
の連結部分を拡大して示す拡大正面図である。
【図14】油圧クレーンのブームが接地位置から起立位
置に向けて起立する状態を示す正面図である。
【図15】バックストップが屈折姿勢のままブームが起
立位置となった状態を示す正面図である。
【符号の説明】
2 上部旋回体(クレーン本体) 11 ブーム 16 バックストップ 18 下アウタパイプ 19 上アウタパイプ 20 連結ピン 31,71 油圧クレーン 34 リミットスイッチ(姿勢検出手段) 41 油圧モータ 42 油圧ポンプ(油圧源) 43 タンク(油圧源) 44,45 主管路 46 方向制御弁 46A,46B 油圧パイロット部 52 パイロット弁 57,61 切換弁(起伏停止手段) 72 ストッパ(バックストップ当接部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン本体と、前記クレーン本体に起
    伏可能に設けられたブームと、前記ブームを地面側に降
    した接地位置と地面から起立した起立位置との間で起伏
    するブーム起伏装置と、前記クレーン本体とブームとの
    間に屈伸可能に設けられ、前記ブームが接地位置にある
    ときには屈折姿勢となり前記ブームが起立位置にあると
    きには伸長姿勢となる屈伸式のバックストップとを備え
    た油圧クレーンにおいて、 前記ブームが接地位置から起立位置に向けて起立すると
    きに前記バックストップの姿勢が屈折姿勢から伸長姿勢
    へと変化しているか否かを検出する姿勢検出手段と、前
    記ブームが起立しているにもかかわらず前記姿勢検出手
    段により前記バックストップの姿勢が屈折姿勢のままで
    あることを検出したときに前記ブーム起伏装置の動作を
    停止する起伏停止手段とを設けたことを特徴とする油圧
    クレーン。
  2. 【請求項2】 前記ブーム起伏装置は、前記ブームに連
    結されるロープが巻回されたドラムと、前記ドラムを回
    転駆動する油圧モータと、前記油圧モータと油圧源との
    間に設けられた油圧パイロット操作式の方向制御弁と、
    操作レバーの操作量に応じたパイロット圧を前記方向制
    御弁の油圧パイロット部に供給するパイロット弁とから
    構成し、 前記起伏停止手段は前記方向制御弁とパイロット弁との
    間に設けられた切換弁であり、前記切換弁は、常時は前
    記方向制御弁とパイロット弁との間を連通し、前記ブー
    ムが起立しているにもかかわらず前記姿勢検出手段によ
    り前記バックストップの姿勢が屈折姿勢のままであるこ
    とを検出したときにはこれらの間を遮断する構成として
    なる請求項1に記載の油圧クレーン。
  3. 【請求項3】 前記ブーム起伏装置は、前記ブームに連
    結されるロープが巻回されたドラムと、前記ドラムを回
    転駆動する油圧モータと、前記油圧モータと油圧源との
    間に設けられた方向制御弁とにより構成し、 前記起伏停止手段は前記油圧源と方向制御弁との間に設
    けられた切換弁であり、前記切換弁は前記ブームが起立
    しているにもかかわらず前記姿勢検出手段により前記バ
    ックストップの姿勢が屈折姿勢のままであることを検出
    したときには前記油圧源と油圧モータとの間を遮断する
    構成としてなる請求項1に記載の油圧クレーン。
  4. 【請求項4】 クレーン本体と、前記クレーン本体に起
    伏可能に設けられ、地面側に降した接地位置と地面から
    起立した起立位置との間で起伏するブームと、前記クレ
    ーン本体とブームとの間に屈伸可能に設けられ、前記ブ
    ームが接地位置にあるときには屈折姿勢となり前記ブー
    ムが起立位置にあるときには伸長姿勢となる屈伸式のバ
    ックストップとを備えた油圧クレーンにおいて、 前記クレーン本体とバックストップとの間には、前記ブ
    ームが起立するときに前記バックストップに当接するこ
    とにより前記バックストップの姿勢を屈折姿勢から伸長
    姿勢へと強制的に変化させるバックストップ当接部材を
    設けたことを特徴とする油圧クレーン。
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