JP2001240379A - 複数台クレーンの制御装置 - Google Patents

複数台クレーンの制御装置

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JP2001240379A
JP2001240379A JP2000057293A JP2000057293A JP2001240379A JP 2001240379 A JP2001240379 A JP 2001240379A JP 2000057293 A JP2000057293 A JP 2000057293A JP 2000057293 A JP2000057293 A JP 2000057293A JP 2001240379 A JP2001240379 A JP 2001240379A
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arm
cranes
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lowering
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Naomiki Akiyama
直幹 秋山
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クレーンの稼動可能範囲を広げることが可能
な複数台クレーンの制御装置を提供する。 【解決手段】 2台のクレーン10、20の各コントロ
ーラ1(11、12)が、センサ5(51、52)からの情
報に基づいて、自クレーンのアーム先端及び吊り荷の位
置を空間座標の中で認識し、他のクレーンが、演算によ
りに求めた共有エリアにある場合、自クレーンのアーム
先端の位置等の認識結果に基づいて、自クレーンの旋
回、起伏、巻き上げ/下げのうちの少なくとも一つの動
作を規制するように制御する。これにより、共有エリア
にある場合でもクレーンに接触しない姿勢やロープ長を
とる範囲内で、共有エリアのある象現での運転が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稼動エリアが重な
る複数台のクレーンの姿勢・位置の制御を行なう複数台
クレーンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数台クレーンの制御装置の従来例につ
いて、図12を用いて説明する。2台のクレーンのアー
ム旋回中心を結ぶ方向にx軸をとり、これに垂直に、一
方のクレーンの旋回中心からy軸をとる。このx−y平
面に各クレーンのアームを射影したものが図12であ
る。即ち、図12において、aは第1のクレーンの稼動
可能エリア、bは第2のクレーンの稼動可能エリア、d
は重なる稼動可能エリアである共有エリア、eは第1の
クレーンのアーム支点、fは第2のクレーンのアーム支
点、gは第1のクレーンのアーム、hは第2のクレーン
のアームである。
【0003】従来の技術では、このx−y平面を、図に
示すとおり6つの象現A〜Fに分割して考える。
【0004】第1のクレーンが、共通エリアのある象現
CまたはD、即ちCまたはDエリアにある場合には、第
2のクレーンはC、Dエリアに入ることが出来ないよう
にインターロックが取られ、両クレーンの運転稼動範囲
を規定していた。逆に、第2のクレーンがCまたはDの
エリアにある場合には、第1のクレーンはC、Dのエリ
アに進入が出来ないようにインターロックが取られてい
る。このようにインターロックを取ることで、2台のク
レーンの衝突を回避していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、クレ
ーンアームを平面座標で認識し、一方のクレーンが共有
エリアのある象現にいる場合には、両クレーンの姿勢、
巻き取り長に関係なく、もう一方のクレーンは共有エリ
アのある象現での稼動は不可能であった。そのため、ク
レーンの運転範囲は大幅に狭まり、作業効率の悪化を招
くという問題があった。
【0006】そこで本発明の目的は、空間の中でのクレ
ーンの姿勢を3次元的に認識することにより、一方のク
レーンが重なる稼動可能エリアにある場合にも、クレー
ンの姿勢、ロープ長等のクレーンの状態によっては、重
なる稼動可能エリアのある象現での他方のクレーンの運
転を可能とし、クレーンの稼動可能範囲を広げることが
可能な複数台クレーンの制御装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成する為に、
請求項1に記載の本発明は、旋回、起伏の機能を有する
アーム部とアームを支える支柱とを有するとともに、ア
ーム先端より吊るしたワイヤの巻き上げ/下げの機能を
有し、更に旋回、起伏、巻き上げ/下げを制御するため
の制御手段を有する複数台のクレーンを制御する複数台
クレーンの制御装置において、稼動可能エリアが重なる
複数のクレーンが、それぞれ少なくとも自クレーンのア
ーム先端の位置を空間座標の中で認識し、他のクレーン
が、重なる稼動可能エリアまたは予め設定されたエリア
にある場合、少なくとも自クレーンのアーム先端の位置
の認識結果に基づいて、自クレーンの旋回、起伏、巻き
上げ/下げのうちの少なくとも一つの動作を規制するよ
うに制御することを特徴とする。
【0008】請求項1に記載の本発明によれば、重なる
稼動可能エリアまたは予め設定されたエリアに他のクレ
ーンがある場合にも、自クレーンの状態、例えばアーム
の姿勢、ロープ長等に応じて自クレーンの動作の一部を
規制することにより、重なる稼動可能エリアのある象現
での運転を可能とする。
【0009】また、請求項2に記載の本発明は、旋回、
起伏の機能を有するアーム部とアームを支える支柱とを
有するとともに、アーム先端より吊るしたワイヤの巻き
上げ/下げの機能を有し、更に旋回、起伏、巻き上げ/
下げを制御するための制御手段を有する複数台のクレー
ンを制御する複数台クレーンの制御装置において、稼動
可能エリアが重なる複数のクレーンが、それぞれ少なく
とも互いのアーム先端の位置を空間座標の中で認識し、
他のクレーンが、重なる稼動可能エリアまたは予め設定
されたエリアにある場合、少なくとも互いのアーム先端
の位置の認識結果に基づいて、それぞれ自クレーンの旋
回、起伏、巻き上げ/下げのうちの少なくとも一つの動
作を規制するように制御することを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の本発明によれば、重なる
稼動可能エリアまたは予め設定されたエリアにそれぞれ
他のクレーンがある場合にも、両クレーンの状態、例え
ばアームの姿勢、ロープ長等に応じてそれぞれのクレー
ンの動作の一部を規制することにより、重なる稼動可能
エリアのある象現での運転を可能とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。なお、以下の図におい
て、同符号は同一部分または対応部分を示す。
【0012】(第1の実施形態)本発明の第1の実施形
態に係る複数台クレーンの制御装置のシステム構成を図
1に示す。
【0013】各クレーン、即ち第1のクレーン10、第
2のクレーン20のそれぞれの制御を行うためのコント
ローラ11、12により、旋回、巻き上げ/下げ、起伏用
のモータドライブ21,31,41、22,32,42がそれ
ぞれ運転制御され、各クレーン10、20のそれぞれを
目的の姿勢、ロープ長に変化させる。また、各コントロ
ーラ11、12は、伝送により互いの情報を共有できる。
さらに各コントローラ11、12は、センサ51、52から
の信号により、それぞれロープ長l1、l2、旋回角
φ1、φ2、及び起伏角θ1、θ2を随時計測することが可
能である。
【0014】このセンサ51、52からの情報を元に、コ
ントローラ11、12はそれぞれアームの先端及び吊り荷
の位置を直角座標で得ることができる。また、各コント
ローラ11、12は、それぞれあらかじめ両クレーン1
0、20のアーム支点の座標及びアーム長を定数として
持つ。
【0015】図2に、この実施形態で使用する座標系の
一例を示す。図2において、eは第1のクレーン10の
アーム支点、fは第2のクレーン20のアーム支点、g
は第1のクレーン10のアーム、hは第2のクレーン2
0のアームである。
【0016】図2に示すように、2台のクレーン10、
20の一方を基準とし、2台のクレーン10、20の軸
中心を結ぶ方向をx軸として、図2に示すような直交空
間座標を構成する。このとき、各クレーン10、20の
アーム支点の座標は、それぞれ(0,0,0)、(p,
0,r)となり、この情報は各クレーン10、20のコ
ントローラ11、12が予め有する情報となる。
【0017】なお、直交空間座標の取り方は一意ではな
い。
【0018】センサ情報から得られるデータより、図2
に示す座標系でのアーム先端の座標を求めると下記のと
おりである。即ち、第1のクレーン10のアーム先端の
座標(x1,y1,z1)は、
【0019】
【数1】x1=L1cosφ1cosθ11=L1sinφ1cosθ11=L1sinθ1 で表され、また、第2のクレーン20のアーム先端の座
標(x2,y2,z2)は、
【0020】
【数2】x2=L2cosφ2cosθ2+p y2=L2sinφ2cosθ22=L2sinθ2+r で表される。
【0021】また、このときの第1のクレーン10及び
第2のクレーン20の吊り荷の位置のz座標z1、z2
それぞれ、
【0022】
【数3】z1=L1sinθ1−l12=L2sinθ2+r−l2 であり、それぞれのx座標及びy座標はクレーン先端と
同じである。
【0023】次に、この第1の実施形態の動作について
説明する。各コントローラ11、12の排他シーケンスを
図3に示す。
【0024】コントローラ1(11または12)は、ステ
ップ1において、センサ情報を読込み(S1−1)、こ
のセンサ情報を元にアーム先端及び吊り荷の位置座標を
演算する(S1−2)。
【0025】この演算結果を元に、ステップ2で、吊り
荷のz座標と相手クレーンのアーム支点のz座標とを比
較し(S2−1)、吊り荷のz座標が相手クレーンアー
ムのz座標より小さければ、吊り荷のz座標を相手クレ
ーンアームのz座標に置き換えて吊り荷と相手アーム支
点間の距離を求め(S2−2)、吊り荷のz座標が相手
クレーンアームのz座標より小さくなければ、そのまま
吊り荷と相手アーム支点間の距離を求める(S2−
3)。
【0026】次にステップ3(S3)において、自クレ
ーンのアーム先端と相手アーム支点間の距離を求め、ス
テップ4(S4)において、先に求めた吊り荷と相手ア
ーム支点間の距離、または自クレーンのアーム先端と相
手アーム支点間の距離が、相手アーム長Lに余裕分(Δ
L)を持たせた距離以下であれば、自クレーンは重なる
稼動可能エリア、即ち共有エリアにいると判断する。
【0027】なお、ステップ2で、吊り荷のz座標が相
手クレーンのアーム支点のz座標以下である場合に吊り
荷のz座標を相手アーム支点のz座標に置き換えて吊り
荷と相手アーム支点間の距離を求めた(S2−2)の
は、吊り荷が共有エリアより下にあってもロープは共有
エリアに居ることを判定するためである。
【0028】ステップ4(S4)において、自クレーン
が共有エリアにあると判断された場合には、ステップ5
(S5)で、相手クレーンが先に共有エリアにいるかど
うかを判断し、相手クレーンが共有エリアにいなけれ
ば、ステップ6(S6)にて優先フラグを得る。
【0029】自クレーンが優先フラグを持つかぎり、ク
レーンは一切の規制を受けずに運転操作される。自クレ
ーンが優先フラグを得た場合には、伝送にて相手クレー
ンのコントローラ1に優先フラグを得た旨を伝える信号
を送付する。
【0030】一方、相手クレーンが優先権を保持してい
る場合には、ステップ7にて、自クレーンの起伏角を下
げること、及び旋回を規制する(S7−1、S7−
2)。
【0031】また、ステップ4(S4)において、自ク
レーンが共有エリアにないと判断した場合には、クレー
ンは一切の規制を受けずに運転操作される。なお、この
とき、ステップ8(S8)において、自クレーンが優先
フラグを所持しているかどうかを判断し、所持している
場合にはステップ9(S9)においてこれをクリアす
る。
【0032】この実施形態においては、上記シーケンス
を実施することにより、先に共有エリアに入ったクレー
ンは一切の規制を受けず、そしてもう一方のクレーンは
共有エリアにあるクレーンの稼動可能エリア外におい
て、任意のロープ長で共有エリアのある象現での運転が
可能となる。
【0033】図4に、第2のクレーン20が共有エリア
にある場合の第1のクレーン10の稼動可能エリアを示
す。
【0034】更に、図5に、第2のクレーン20が共有
エリアにあり、さらに両クレーン10、20がy=0の
平面上にある場合の、第1のクレーン10の稼動可能エ
リアを示す。
【0035】なお、図4及び図5において、aは第1の
クレーン10の稼動可能エリア、bは第2のクレーン2
0の稼動可能エリア、cは第2のクレーン20が共有エ
リアにあるときの第1のクレーン10の稼動可能エリ
ア、dは共有エリアである。
【0036】図4及び図5に示すとおり、第1のクレー
ン10の稼動可能エリアcにおいては、ロープの巻き上
げ/巻き下げを実行しても共有エリアにある第2のクレ
ーン20に接触する心配はない。
【0037】また、吊り荷の振れ及び横幅を考慮しΔL
を設定することで、安全性を高めることが可能である。
このΔLをロープ長の関数として得る方法もある。
【0038】(第1の実施形態の変形例)上述のように
ステップ3(S3)において、自クレーンのアーム先端
と相手アーム支点間の距離を求め、ステップ4(S4)
において、自クレーンが共有エリアにいるかどうかを判
断する代わりに、共有エリアを含む空間を予め衝突の可
能性のある危険エリアJとして設定しておき、一方のク
レーンが危険エリアにある場合には、もう一方のクレー
ンは危険エリアJを除いた空間に稼動可能エリアを限定
し、または危険エリアJにおける動作の一部を規制する
こともできる。
【0039】図6に、危険エリアJの設定例を示す。図
6に示す様に、危険エリアJは上下限方向に制限を設け
ない空間とすることで、アーム先端の位置座標から、ロ
ープ長を考慮せずに、自クレーンが危険エリアJにいる
かどうか簡単に判定できる。
【0040】図6は、共有エリアを囲む直方体としてい
るが、特にこれは直方体に限らず、アーム先端の(x,
y)座標が求まったとき、その座標からクレーンが危険
エリアJに居るか判定可能な形状であれば良い。円柱等
でも同様に適用できる。
【0041】図7に、このときの排他シーケンスを示
す。図7に示すように、ステップ1(S1)において求
めたアーム先端の位置座標から、ステップ10(S1
0)において、自クレーンが危険エリアJにいるかどう
かを判定する。そして、自クレーンが危険エリアJにい
るかどうかの判定結果に基づき、上述の場合と同様に、
ステップ5(S5)〜ステップ9(S9)のシーケンス
を実行する。
【0042】本シーケンスを実行することで、一方のク
レーンが危険エリアJに居る場合には、もう一方のクレ
ーンは危険エリアJを除いた空間に稼動可能エリアが限
定され、または危険エリアJにおける動作の一部が規制
される。
【0043】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態に係る複数台クレーンの制御装置について説明
する。この第2の実施形態のシステム構成は、第1の実
施形態と同様に、図1に示す構成とする。
【0044】次に、この第2の実施形態の動作について
説明する。2台のクレーン10、20における各コント
ローラ11、12の排他シーケンスを、図8に示す。
【0045】コントローラ1(11または12)は、ステ
ップ1において、センサ情報を読込み(S1−1)、こ
のセンサ情報を元にアーム先端及び吊り荷の位置座標を
演算する(S1−2)。
【0046】この演算結果を元に、ステップ2で、吊り
荷のz座標と相手クレーンのアーム支点のz座標とを比
較し(S2−1)、吊り荷のz座標が相手クレーンアー
ムのz座標より小さければ、吊り荷のz座標を相手クレ
ーンアームのz座標に置き換えて吊り荷と相手アーム支
点間の距離を求め(S2−2)、吊り荷のz座標が相手
クレーンアームのz座標より小さくなければ、そのまま
吊り荷と相手アーム支点間の距離を求める(S2−
3)。
【0047】次にステップ3(S3)にて、自クレーン
のアーム先端と相手アーム支点間の距離を求め、ステッ
プ4(S4)において、先に求めた吊り荷と相手アーム
支点間の距離、または自クレーンのアーム先端と相手ア
ーム支点間の距離が、相手アーム長Lに余裕分(ΔL)
を持たせた距離以下であれば、自クレーンは重なる稼動
可能エリア、即ち共有エリアにいると判断する。
【0048】なお、ステップ2で、吊り荷のz座標が相
手クレーンのアーム支点のz座標以下である場合に吊り
荷のz座標を相手アーム支点のz座標に置き換えて吊り
荷と相手アーム支点間の距離を求めた(S2−2)の
は、吊り荷が共有エリアより下にあってもロープは共有
エリアに居ることを判定するためである。
【0049】ステップ4(S4)において、自クレーン
が共有エリアにあると判断された場合には、ステップ5
(S5)で、相手クレーンが先に共有エリアにいるかを
判断し、相手クレーンが共有エリアになければ、ステッ
プ6(S6)にて優先フラグを得る。
【0050】自クレーンが優先フラグを持つかぎり、ク
レーンは一切の規制を受けずに運転操作される。自クレ
ーンが優先フラグを得た場合には、伝送にて相手クレー
ンのコントローラ1に優先フラグを得た旨を伝える信号
を送付する。
【0051】一方、相手クレーンが優先権を保持してい
る場合には、ステップ11(S11)にて、自クレーン
が旋回した場合に現在のロープ長で吊り荷が相手クレー
ンの稼動可能エリア内に入るかを次の数式(1)により
判定する。
【0052】
【数4】 ステップ11(S11)にて、相手クレーンの稼動可能
エリア内に入ると判断された場合には、ステップ12に
おいて、自クレーンの旋回、起伏下げ、ロープの巻き下
げを禁止する(S12−1、S12−2、S12−
3)。
【0053】また、ステップ4(S4)において、自ク
レーンが共有エリアにないと判断した場合には、クレー
ンは一切の規制を受けずに運転操作される。なお、この
とき、ステップ8(S8)において、自クレーンが優先
フラグを所持しているかどうかを判断し、所持している
場合にはステップ9(S9)においてこれをクリアす
る。
【0054】この実施形態においては、上記シーケンス
を実施することにより、先に共有エリアに入ったクレー
ンは一切の規制を受けず、そしてもう一方のクレーンは
アーム先端、吊り荷、及びロープが共有エリアにあるク
レーンの稼動可能エリアに入らない姿勢、ロープ長にお
いて共有エリアのある象現での運転が可能となる。
【0055】図9に、第2のクレーン20が共有エリア
にあり、かつ両クレーン10、20がy=0平面上にあ
る場合の第1のクレーン10の吊り荷の稼動可能エリア
iを示す。図9に示すとおり、第1のクレーン10は吊
り荷が第2のクレーン20の稼動可能エリアに入らない
場合には、第2のクレーン20の稼動可能エリア上側を
通過させることも可能である。
【0056】荷の振れ及び横幅を考慮しΔLを設定する
こと、また、荷物の高さに余裕Δhを持たせることで安
全性を高めることが可能である。このΔLをロープ長の
関数として得ることも可能である。
【0057】(第2の実施形態の変形例)共有エリアを
含む空間を予め衝突の可能性のある危険エリアJとして
設定しておき、共有エリアの代わりにこの危険エリアJ
に対し、同様の排他シーケンスを実行することもでき
る。
【0058】この場合の危険エリアJの設定例は、第1
の実施形態の変形例の場合と同様である。
【0059】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態に係る複数台クレーンの制御装置について説明
する。この第3の実施形態のシステム構成は、第1及び
第2の実施形態と同様に、図1に示す構成とする。ただ
し、この第2の実施形態においては、各クレーン10、
20のコントローラ1(11または12)は、伝送にて自
クレーンのアーム先端座標及び吊り荷の座標を相手クレ
ーンのコントローラ1に伝えるものとする。
【0060】次に、この第3の実施形態の動作について
説明する。2台のクレーン10、20における各コント
ローラ11、12の排他シーケンスを、図10に示す。
【0061】コントローラ1(11または12)は、ステ
ップ1において、センサ情報を読込み(S1−1)、こ
のセンサ情報を元にアーム先端及び吊り荷の位置座標を
演算する(S1−2)。
【0062】この演算結果を元に、ステップ2で、吊り
荷のz座標と相手クレーンのアーム支点のz座標とを比
較し(S2−1)、吊り荷のz座標が相手クレーンアー
ムのz座標より小さければ、吊り荷のz座標を相手クレ
ーンアームのz座標に置き換えて吊り荷と相手アーム支
点間の距離を求め(S2−2)、吊り荷のz座標が相手
クレーンアームのz座標より小さくなければ、そのまま
吊り荷と相手アーム支点間の距離を求める(S2−
3)。
【0063】次にステップ3(S3)にて、自クレーン
のアーム先端と相手アーム支点間の距離を求め、ステッ
プ4(S4)において、先に求めた吊り荷と相手アーム
支点間の距離、または自クレーンのアーム先端と相手ア
ーム支点間の距離が、相手アーム長Lに余裕分(ΔL)
を持たせた距離以下であれば、自クレーンは重なる稼動
可能エリア、即ち共有エリアにいると判断する。
【0064】なお、ステップ2で、吊り荷のz座標が相
手クレーンのアーム支点のz座標以下である場合に吊り
荷のz座標を相手アーム支点のz座標に置き換えて吊り
荷と相手アーム支点間の距離を求めた(S2−2)の
は、吊り荷が共有エリアより下にあってもロープは共有
エリアに居ることを判定するためである。
【0065】ステップ4(S4)において、自クレーン
が共有エリアにあると判断された場合には、ステップ1
3(S13)で、相手クレーンが共有フラグを保持して
いるか、即ち相手クレーンが先に共有エリアにいるかを
判断し、相手クレーンが共有エリアになければ、ステッ
プ14(S14)にて共有フラグを得る。
【0066】自クレーンが共有フラグを得た場合には、
伝送にて相手クレーンのコントローラ1にビット信号を
送付する。
【0067】一方、ステップ13(S13)で相手クレ
ーンが共有フラグを保持している場合には、ステップ1
5(S15)にてアームをx−y平面へ射影し、次の数
式(2)により、両クレーン10、20が現状の起伏角
を保持して旋回した場合、両クレーン10、20が接触
しないかどうかを判断する。
【0068】
【数5】 両クレーン10、20が現状の起伏角を保持する限り旋
回してもクレーンが接触しないと判断されれば、ステッ
プ16(S16)で自クレーンも共有フラグを得る。た
だし、両クレーン10、20が共有フラグを得た場合に
は、ステップ17(S17)にて起伏下げを規制する。
【0069】一方、ステップ15(S15)にて両クレ
ーン10、20が現状の起伏角で旋回した場合に接触す
ると判断された場合には、ステップ18において旋回、
及び起伏下げを規制する(S18−1、S18−2)。
【0070】また、ステップ4(S4)において、自ク
レーンが共有エリアにないと判断した場合には、クレー
ンは一切の規制を受けずに運転操作される。なお、この
とき、ステップ19(S19)において、自クレーンが
共有フラグを所持しているかどうかを判断し、所持して
いる場合にはステップ20(S20)においてこれをク
リアする。
【0071】この実施形態においては、上記シーケンス
を実施することにより、一方のクレーンが共有エリアに
あっても、現状の起伏角であれば旋回円が重ならない範
囲において、もう一方のクレーンも共有エリアでの運転
が可能であり、両クレーン10、20が共有エリアにあ
る場合には両クレーン10、20の起伏角下げを規制す
ることでクレーン同士の接触を防ぐことが出来る。
【0072】図11に、第2のクレーン20が共有エリ
アにある場合の第1のクレーン10の稼動可能エリアc
を示す。
【0073】図11は、両クレーン10、20をy=0
の平面上に旋回させた場合の様子を示している。
【0074】図11に示すとおり、一方のクレーンが共
有エリアにある場合にも、もう一方のクレーンが共有エ
リアに入ることは可能である。
【0075】荷の振れ等を考慮しΔLを充分な値に設定
することで、各クレーンの稼動可能エリアにおいてロー
プの巻き上げ/巻き下げ、旋回を実行しても相手クレー
ンに接触する心配はない。このΔLをロープ長の関数と
して得ることも可能である。
【0076】(第3の実施形態の変形例)共有エリアを
含む空間を予め衝突の可能性のある危険エリアとして設
定しておき、共有エリアの代わりにこの危険エリアに対
し、同様の排他シーケンスを実行することもできる。
【0077】この場合の危険エリアの設定例は、第1の
実施形態の変形例の場合と同様である。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複数台ク
レーンの制御装置によれば、例えば2台のクレーンの稼
動可能エリアが重なる場合、一方のクレーンが重なる稼
動可能エリアまたは予め設定されたエリアのある象現に
いる場合にも、もう一方のクレーンは、重なる稼動可能
エリアまたは予め設定されたエリアにあるクレーンに接
触しない姿勢やロープ長をとる範囲内で、重なる稼動可
能エリアまたは予め設定されたエリアのある象現での運
転が可能となる。
【0079】これにより、両クレーンの運転効率は大幅
に改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のシステム構成を示すブロ
ック図。
【図2】 本発明の実施形態で使用する直交空間座標の
一例を示す図。
【図3】 本発明の第1の実施形態の動作を説明するた
めのフローチャート。
【図4】 第1の実施形態における第1のクレーンの稼
動可能エリア(第2のクレーンが共有エリアにある場
合)を示す図。
【図5】 第1の実施形態における第1のクレーンの稼
動可能エリア(第2のクレーンが共有エリア、かつ両ク
レーンがy=0の平面上にある場合)を示す図。
【図6】 第1の実施形態の変形例における危険エリア
の設定例を示す図。
【図7】 第1の実施形態の変形例の動作を説明するた
めのフローチャート。
【図8】 第2の実施形態の動作を説明するためのフロ
ーチャート。
【図9】 第2の実施形態における第1のクレーンの稼
動可能エリアを示す図。
【図10】第3の実施形態の動作を説明するためのフロ
ーチャート。
【図11】第3の実施形態における第1のクレーンの稼
動可能エリアを示す図。
【図12】従来例におけるクレーンの稼動範囲を説明す
るための図。
【符号の説明】
10…第1のクレーン 20…第2のクレーン 1(11、12)…コントローラ 2(21、22)…旋回用のモータドライブ 3(31、32)…巻き上げ/下げ用のモータドライブ 4(41、42)…起伏用のモータドライブ 5(51、52)…センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】旋回、起伏の機能を有するアーム部とアー
    ムを支える支柱とを有するとともに、アーム先端より吊
    るしたワイヤの巻き上げ/下げの機能を有し、更に旋
    回、起伏、巻き上げ/下げを制御するための制御手段を
    有する複数台のクレーンを制御する複数台クレーンの制
    御装置において、稼動可能エリアが重なる複数のクレー
    ンが、それぞれ少なくとも自クレーンのアーム先端の位
    置を空間座標の中で認識し、他のクレーンが、重なる稼
    動可能エリアまたは予め設定されたエリアにある場合、
    少なくとも自クレーンのアーム先端の位置の認識結果に
    基づいて、自クレーンの旋回、起伏、巻き上げ/下げの
    うちの少なくとも一つの動作を規制するように制御する
    ことを特徴とする複数台クレーンの制御装置。
  2. 【請求項2】旋回、起伏の機能を有するアーム部とアー
    ムを支える支柱とを有するとともに、アーム先端より吊
    るしたワイヤの巻き上げ/下げの機能を有し、更に旋
    回、起伏、巻き上げ/下げを制御するための制御手段を
    有する複数台のクレーンを制御する複数台クレーンの制
    御装置において、稼動可能エリアが重なる複数のクレー
    ンが、それぞれ少なくとも互いのアーム先端の位置を空
    間座標の中で認識し、他のクレーンが、重なる稼動可能
    エリアまたは予め設定されたエリアにある場合、少なく
    とも互いのアーム先端の位置の認識結果に基づいて、そ
    れぞれ自クレーンの旋回、起伏、巻き上げ/下げのうち
    の少なくとも一つの動作を規制するように制御すること
    を特徴とする複数台クレーンの制御装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102219158A (zh) * 2011-05-13 2011-10-19 赣州德业电子科技有限公司 一种塔机集群作业防碰撞方法及其装置
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JP2016045674A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 株式会社Ihiエアロスペース 作業用車両
CN112279103A (zh) * 2020-05-06 2021-01-29 江苏宏昌天马物流装备有限公司 一种起重机自动防碰撞系统及其控制方法
KR20230050982A (ko) 2021-10-08 2023-04-17 한국기계연구원 다중 크레인 협업을 통한 구조물 이송 시스템 및 이를 이용한 구조물 이송 방법

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