JP3222609B2 - 作業支援装置 - Google Patents

作業支援装置

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JP3222609B2
JP3222609B2 JP06195593A JP6195593A JP3222609B2 JP 3222609 B2 JP3222609 B2 JP 3222609B2 JP 06195593 A JP06195593 A JP 06195593A JP 6195593 A JP6195593 A JP 6195593A JP 3222609 B2 JP3222609 B2 JP 3222609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動式クレーンを使用
する吊り荷作業の各種の限界値を算出して表示すること
ができる作業支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は移動式クレーンを使って吊り荷
作業を行う場合の模式図である。図10において、1は
移動式クレーン、1aは移動式クレーン1に装着された
ブームであり、そのブーム長はL1で示し、ブーム角度
はθで示している。2は建築中の建屋であり、その建屋
高さHは作業工程によって変化する。X5はクレーンと
建屋との距離、すなわち、クレーン本体の設置位置を示
す。X2は建屋2の前面から吊り荷3までの距離を示
し、本明細書中では建屋上の作業半径と呼ぶ。
【0003】図10のような移動式クレーンを使用して
吊り荷作業を行う場合、作業に必要とされる建屋上の作
業半径X2は吊り荷の運搬場所によって随時変化し、建
屋高さHも作業工程によって変化する。また、クレーン
のブーム長L1とブーム角度θは建屋高さHと建屋上の
作業半径X2によって可変できるようにする必要がある
が、余裕をもって最初から長いブームを使用するのは、
吊り上げ性能が低下するため好ましくなく、一方、ブー
ムを短くしたまま作業を開始し、長さが足りなくなった
ときにブームを長くするようにすると、そのたびごとに
一旦ブームを倒してつなぎブームを継ぎ足すということ
をしなければならず、実際に吊り荷作業にはいるまでに
手間がかかる。このように、建設現場の状況あるいは作
業工程によってブーム長、クレーン本体の設置位置、建
屋高さ、作業半径、吊り荷荷重等についての制約条件が
それぞれ異なるため、実際の作業に入る前に、それぞれ
の状況における限界値を知ることができれば作業の効率
化が図れ、また、作業の危険度を少なくすることもでき
る。
【0004】このため、特開平4−41390号公報で
は、ブーム長とクレーンの設置位置と建屋高さを入力し
てブームの最大倒角角度と作業半径を演算することが開
示されている。また、国際公開WO90/07465号
公報では、ブームを実際に制限範囲まで移動させた場合
に、そのブーム長での作業半径とブームの上限角・下限
角を演算することが開示されている。その他、実公平2
−49276号公報では、定格総荷重カーブから作業半
径と吊り荷荷重とブーム角度の関係を求めることが開示
されている。また、特開昭60−128195号公報で
は、ブーム長やブーム角度等から作業半径等を演算する
ことが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来例
はいずれも、クレーン本体を建屋から一定距離に固定さ
せた状態を想定しており、効率的な作業を行うためには
その位置にクレーンを設置するのがはたして望ましいの
かどうかは知ることはできない。また、吊り荷作業で必
要とされる建屋上の作業半径X2は作業工程によって随
時変化するため、各種の制約条件の下で建屋上の作業半
径X2がどの程度確保できるかを知る必要があるが、こ
れら従来例ではブーム長L1とブーム角度θによって作
業半径を求めるに過ぎない。したがって、建屋上の作業
半径X2を求めるには、算出された作業半径からクレー
ン本体の設置位置X5を引き、さらに建屋とブームとの
すきまを見込んだ余裕分を引かなければならず面倒な計
算を要する。
【0006】さらに、作業状況によって、建屋高さH
が既知のときに、ブーム長L1を変えずに建屋上の作業
半径X2をできるだけ大きく取りたい場合、建屋高さ
Hと建屋上の作業半径X2が既知のときに、吊上効率を
向上させるためにブーム長L1をなるべく短くしたい場
合、建屋上の作業半径X2とブーム長L1が既知のと
きに、ブーム長L1を変えずにできるだけ高い建屋高さ
Hでの作業を行いたい場合等があるが、従来例ではこれ
らの要求に迅速に対応できなかった。このため、これら
の要求が生じると、クレーン本体をある位置において、
建屋上の作業者の合図により所望の作業状態が得られる
かを試行錯誤で行なわなければならず、大変に手間がか
かっていた。
【0007】本発明の目的は、クレーンの作業状況によ
って制約条件が異なる場合に、それぞれの制約条件にお
ける各種の限界値を算出して表示することができる作業
支援装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】実施例を示す図1に対応
づけて本発明を説明すると、本発明は、使用するクレー
ンの種類等の作業開始前に予め既知の値を入力する入力
手段1と、この入力手段1からの値を使用して、吊り荷
作業における各種の限界値を算出する演算手段4と、こ
の演算手段4の結果を画面に表示する画面表示手段6と
を備えた作業支援装置に適用される。請求項1の発明に
よる作業支援装置では、入力手段1によってブーム長お
よび建屋高さの値を入力すると、演算手段4が建屋上の
作業半径の最大値とクレーン本体の設置位置とを算出す
るように構成することにより上記目的が達成される。ま
た、請求項2の発明による作業支援装置では、入力手段
1によって建屋高さおよび建屋上の作業半径の値を入力
すると、演算手段4がブーム長の最短値とクレーン本体
の設置位置とを算出するように構成することにより上記
目的が達成される。さらに、請求項3の発明による作業
支援装置では、入力手段1によってブーム長および建屋
上の作業半径の値を入力すると、演算手段4が建屋高さ
の最大値とクレーン本体の設置位置とを算出するように
構成することにより上記目的が達成される。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明では、入力手段1に入力
されたブーム長と建屋高さの値によって、演算手段4は
建屋上の作業半径の最大値とそのときのクレーン本体の
設置位置とを算出し、その算出結果は画面表示手段6に
よって表示される。請求項2に記載の発明では、入力手
段1に入力された建屋高さと建屋上の作業半径の値によ
って、演算手段4はブーム長の最短値とそのときのクレ
ーン本体の設置位置とを算出し、その算出結果は画面表
示手段6によって表示される。請求項3に記載の発明で
は、入力手段1に入力されたブーム長と建屋上の作業半
径の値によって、演算手段4は建屋高さの最大値とその
ときのクレーン本体の設置位置とを算出し、その算出結
果は画面表示手段6によって画面表示される。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0011】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は本発明に係る作業支援装置の実施例の構成図であ
る。1は入力装置であり、使用するクレーンの種類等の
作業開始前に予め既知のデータを入力する。2はROM
aであり、クレーンの種類やブームフート位置やブーム
幅等のクレーンに関するデータが格納されている。3は
ROMbであり、建屋上の作業半径X2の最大値等を求
める際に使用する関数テーブルと定格総荷重テーブルが
格納されている。4はCPUであり、入力装置1からの
値とROMa2およびROMb3の値を利用して演算を
行い各種の限界値を算出する。5は表示制御装置であ
り、CPU4で演算された結果をディスプレイ6に出力
するための制御を行う。
【0012】図2は建屋の地面設置位置の一点Oを原点
O(0,0)として図10の吊り荷作業時の模式図を座
標表示したものである。座標P(X1,Y1)はブーム
フート位置を示す。座標Q(X2,Y2)はブームポイ
ント位置を示す。座標R(0,Y3)は建屋高さの頂点
を表し、座標S(X4,Y4)はブーム幅やブームと建
屋のすきまを考慮して一定の余裕を見込んだ仮想接触点
を示し、距離C1はY方向の余裕分を、距離C2はX方
向の余裕分を示す。なお、C1とC2はあらかじめRO
Mb3に格納されている。L1はブーム長を示し、L1
1はブームフート位置Pから仮想接触点Sまでのブーム
長を示し、L12は仮想接触点SからブームポイントQ
までのブーム長を示す。θはブーム角度を、Hは建屋高
さを示す。座標T(X5,0)は本体設置位置を示し、
具体的には移動式クレーンの旋回中心を示す。L2は旋
回中心からブームフート位置までのX方向寸法を示す。
【0013】図2に基づいて、ブーム長L1と建屋高さ
Hが既知の場合の、建屋上の作業半径X2をできるだけ
大きくするのに必要な本体の設置位置X5の求め方を説
明する。建屋上の作業半径X2は次式で表される。
【数1】 X2=L1・cosθ−(H+C1−Y1)/tanθ−C2 =(H+C1−Y1)・[{L1・cosθ/(H+C1−Y1)} −1/tanθ]−C2 ・・・(1) となる。(1)式において、H,C1,C2,Y1は既
知数であるので、(1)式の
【数2】{L1・cosθ/(H+C1−Y1)} −(1/tanθ) ・・・(2) が最大値をとれば建屋上の作業半径X2は最大となる。
ここでA=L1/(H+C1−Y1)とし、
【数3】 f(θ)=(A・cosθ)−(1/tanθ) ・・・(3) とおく。(3)式で、任意のAについてf(θ)が最大
となるブーム角度θmax(例えば、30°<θmax<80
°とする)を関数テーブルとしてROMb3に格納して
おく。具体的には、ブーム長L1と建屋高さHを変えて
Aをある単位ごとに変化させて、それぞれのAについて
θmaxを求め、それを関数テーブルとしてROMb3に
格納しておく。このようにして求めたf(θ)は、図3
のようになる。図3において黒丸をつけた箇所の値が関
数テーブルに格納されている。なお、図3では、Aを
0.5ずつ変化させた場合を示しているが、もっと細か
い単位でAを変化させてもよく、その場合のそれぞれの
Aに対するθmaxの値は、図3の点線部のようになる。
ブーム角度がθmaxのときに建屋上の作業半径X2は最
大となり、その値はθmaxを(1)式に代入することに
よって求められる。また、そのときの本体設置位置X5
は次式で求められる。
【数4】 X5=−C2−{(H+C1−Y1)/tanθmax} −L2 ・・・(4) ここで、(4)式のL2も既知数である。
【0014】図4はCPU4の動作を示すフローチャー
トである。ステップS101で入力装置1を通して入力
されたブーム長L1と建屋高さHの値を取り込む。ステ
ップS102でA=L1/(H+C1−Y1)を演算す
る。ステップS103ではステップS102で算出した
AについてのデータがROMb3にあるか否かを検出す
る。ROMb3にAについてのデータがあれば、ステッ
プS104でそのAに対応するブーム角度θmaxをRO
Mb3の関数テーブルから選択する。ROMb3にAに
ついてのデータがなければ、ステップS105でそのA
に最も近い値A1(A1<Aとする)と、A2(A2>
A)のそれぞれに対応するブーム角度θmax1、θmax2を
ROMb3の関数テーブルから選択し、ステップS10
6でその平均値(θmax1+θmax2)/2を計算し、その
値をそのAに対するθmaxとする。ステップS107で
(1)式によって建屋上の作業半径X2を算出し、ステ
ップS108で(5)式によって本体設置位置X5を算
出する。ステップS109でROMb3に格納されてい
る定格総荷重テーブルを利用して、そのブーム角度θma
xでの最大吊上荷重を求める。ステップS110で算出
結果をディスプレイ6に表示する。なお、算出結果のデ
ィスプレイ6への表示は、例えば図5のようにして行わ
れる。図5の四角で囲った部分にそれぞれの限界値が表
示されるため、それぞれの限界値を一目で確認すること
ができる。
【0015】以上のようにすれば、ブーム長L1と建屋
高さHを入力することにより、建屋上の作業半径X2の
最大値とそのときの本体の設置位置X5および最大吊上
荷重を求めることができる。
【0016】次に、建屋高さHと建屋上の作業半径X2
が既知の場合の、ブーム長L1をできるだけ短くするの
に必要な本体の設置位置X5の求め方を説明する。ブー
ム長L1は次式で表される。
【数5】 L1={(H+C1−Y1)/sinθ} +{(X2+C2)/cosθ} =(X2+C2)・[{(H+C1−Y1)/(X2+C2) ・1/sinθ}+(1/cosθ)] ・・・(5) (5)式において、H,C1,C2,Y1は既知数であ
るので、(5)式の
【数6】 {(H+C1−Y1)/(X2+C2)・1/sinθ} +(1/cosθ) ・・・(6) が最小となれば、ブーム長L1は最小となる。ここで、
B=(H+C1−Y1)/(X2+C2)として、
【数7】 g(θ)=B/sinθ+1/cosθ ・・・(7) とおく。(7)式で、任意のBについてg(θ)が最小
となるブーム角度θmin(例えば、30°<θmin<80
°とする)を関数テーブルとしてROMb3の中に格納
しておく。具体的には、建屋高さHと建屋上の作業半径
X2を変えてBをある単位ごとに変化させて、それぞれ
のBについてθminを求め、それを関数テーブルとして
ROMb3に格納しておく。このようにして求めたg
(θ)は、図6のようになる。図6において黒丸をつけ
た箇所の値が関数テーブルに格納されている。なお、図
6では、Bを10ずつ変化させた場合を示しているが、
もっと細かい単位でBを変化させてもよく、その場合の
それぞれのBに対するθminの値は、図6の点線部のよ
うになる。ブーム角度がθminのときにブーム長L1は
最短となり、その値はθminを(5)式に代入すること
によって求められる。また、そのときの本体設置位置X
5は(4)式で求められる。
【0017】図7はCPU4の動作を示すフローチャー
トである。ステップS201で入力装置1を通して入力
された建屋高さHと建屋上の作業半径X2の値を取り込
む。ステップS202でB=(H+C1−Y1)/(X
2+C2)を演算する。ステップS203ではステップ
S202で算出したBについてのデータがROMb3に
あるか否かを検出する。ROMb3にBについてのデー
タがあれば、ステップS204でそのBに対応するブー
ム角度θminをROMb3の関数テーブルから選択す
る。ROMb3にBについてのデータがなければ、ステ
ップS205でそのBに最も近い値B1(B1<Bとす
る)と、B2(B2>B)のそれぞれに対応するブーム
角度θmin1、θmin2をROMb3の関数テーブルから選
択し、ステップS206でその平均値(θmin1+θmin
2)/2を計算し、その値をそのBに対するθminとす
る。ステップS207で(5)式によってブーム長L1
を算出し、ステップS208で(4)式によって本体設
置位置X5を算出する。ステップS209でROMb3
に格納されている定格総荷重テーブルを利用して、その
ブーム角度θminでの最大吊上荷重を求める。ステップ
S210で算出結果をディスプレイ6に表示する。
【0018】以上のようにすれば、建屋高さHと建屋上
の作業半径X2を入力することにより、ブーム長L1の
最短値とそのときの本体の設置位置X5を求めることが
できる。
【0019】次に、ブーム長L1と建屋上の作業半径X
2が既知の場合の、建屋高さHをできるだけ高くするの
に必要な本体の設置位置X5の求め方を説明する。建屋
高さHは次式で表される。
【数8】 H=L1・sinθ−(X2+C2)・tanθ−C1+Y1 =Y1−C1+(X2+C2) ・[{L1・sinθ/(X2+C2)}−tanθ] ・・・(8) となる。(8)式において、C1,C2,Y1は既知数
であるので、
【数9】 {L1・sinθ/(X2+C2)}−tanθ ・・・(9) が最大となれば、建屋高さHは最大となる。ここで、C
=L1/(X2+C2)として、
【数10】 h(θ)=(C・sinθ)−tanθ ・・・(10) とおく。(10)式で、任意のCについてh(θ)が最
大となるブーム角度θmax(例えば、30°<θmax<8
0°とする)を関数テーブルとしてROMb3に格納し
ておく。具体的には、ブーム長L1と建屋上の作業半径
X2を変えてCをある単位ごとに変化させて、それぞれ
のCについてθmaxを求め、それを関数テーブルとして
ROMb3に格納しておく。このようにして求めたh
(θ)は、図8のようになる。図8において黒丸をつけ
た箇所の値が関数テーブルに格納されている。なお、図
8では、Cを10ずつ変化させた場合を示しているが、
もっと細かい単位でAを変化させてもよく、その場合の
それぞれのAに対するθmaxの値は、図8の点線部のよ
うになる。ブーム角度がθmaxのときにブーム長L1は
最短となり、その値はθmaxを(5)式に代入すること
によって求められる。また、そのときの本体設置位置X
5は(11)式で求められる。
【数11】 X5=X2−(L1・cosθmax)−L2 ・・・(11)
【0020】図9はCPU4の動作を示すフローチャー
トである。ステップS301で入力装置1を通して入力
されたブーム長L1と建屋上の作業半径X2の値を取り
込む。ステップS302でC=L1/(X2+C2)を
演算する。ステップS303ではステップS302で算
出したCについてのデータがROMb3にあるか否かを
検出する。ROMb3にCについてのデータがあれば、
ステップS304でそのCに対応するブーム角度θmax
をROMb3の関数テーブルから選択する。ROMb3
にCについてのデータがなければ、ステップS305で
そのCに最も近い値C1(C1<Cとする)と、C2
(C2>C)のそれぞれに対応するブーム角度θmax1、
θmax2をROMb3の関数テーブルから選択し、ステッ
プS306でその平均(θmax1+θmax2)/2を計算
し、その値をそのCに対するθmaxとする。ステップS
307で(8)式によって建屋高さHを算出し、ステッ
プS308で(11)式によって本体設置位置X5を算
出する。ステップS309でROMb3に格納されてい
る定格総荷重テーブルを利用して、そのブーム角度での
最大吊上荷重を求める。ステップS310で算出結果を
ディスプレイ6に表示する。
【0021】以上のようにすれば、ブーム長L1と建屋
上の作業半径X2を入力することにより、建屋高さHの
最大値とそのときの本体の設置位置X5を求めることが
できる。
【0022】−第2の実施例− 第1の実施例ではブーム角度θmaxまたは最小値θminを
求める際に、既知数A、B、Cを変化させたときのブー
ム角度θmaxまたはθminの値を予め計算しておき、その
値を関数テーブルとしてROMa2に入れておくことに
より、実際の作業時のA、B、Cに対するブーム角度θ
maxまたはθminを推定するようにしている。この方法は
面倒な計算を要しないという長所を有するが、予めRO
Ma2にA、B、Cをそれぞれ一定間隔で変化させた場
合のブーム角度θmaxまたはθminの値を格納しておかな
ければならず、また、実際の作業でのA、B、Cに対応
するデータがROMa2に含まれていない場合には、近
似値によってブーム角度θmaxまたはθminを推定せざる
を得ない。そこで直接ブーム角度θmaxまたはθminを求
めるのが以下に示す第2の実施例である。
【0023】ブーム長L1と建屋高さHを入力すること
により、建屋上の作業半径X2の最大値を求めたい場合
は、(3)式において、f(θ)を微分して、0°<θ
<90°の間でf(θ)を最大とするブーム角度θmax
を求めると、
【数12】 θmax=arcsin(1/3√A) ・・・(12) となる。したがって、ROMb3にarcsinテーブ
ルを格納しておき、1/3√Aを計算して、その計算値
に対応する値をROMb3から選択することで、所望の
θmaxを算出することができる。
【0024】同様に、建屋高さHと建屋上の作業半径X
2を入力することにより、ブーム長L1の最短値を求め
たい場合は、(7)式において、g(θ)を微分して、
0°<θ<90°の間でg(θ)を最小とするθminを
求めると、
【数13】 θmin=arctan(1/3√A) ・・・(13) となる。したがって、ROMb3にarctanテーブ
ルを格納しておき、1/3√Aを計算して、その計算値
に対応する値をROMb3から選択することで、所望の
θminを算出することができる。
【0025】同様に、ブーム長L1と建屋上の作業半径
X2を入力することにより、建屋高さHの最大値を求め
たい場合は、(10)式において、h(θ)を微分し
て、0°<θ<90°の間でh(θ)を最大とするθma
xを求めると、
【数14】 θmax=arccos(1/3√A) ・・・(14) となる。したがって、ROMb3にarccosテーブ
ルを格納しておき、1/3√Aを計算して、その計算値
に対応する値をROMb3から選択することで、所望の
θmaxを算出することができる。
【0026】このように構成した実施例にあっては入力
装置1が入力手段に、CPU4が演算手段に、ディスプ
レイ6が画像表示手段に対応する。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、建設現場の状況あるいは作業工程によって制約条
件が異なる場合に、それぞれの制約条件の下での各種の
限界値を、作業を開始する前に算出するようにしたた
め、作業時間を節約することができ、また、作業の危険
度を少なくすることができる。特に請求項1に記載の発
明によれば、移動式クレーンを使って実際の作業を行う
前に、ブーム長と建屋高さを入力することにより、建屋
上の作業半径の最大値とそのときのクレーン本体の設置
位置を算出することができる。したがって、作業半径が
足りなければ作業開始前にブーム長を長くするなどの措
置を講ずることができ、作業の途中でブーム継ぎ足し作
業を行う必要がなくなる。また、建屋上の作業半径が最
大となるときのクレーン本体の設置位置を容易に知るこ
とができる。また、請求項2に記載の発明によれば、移
動式クレーンを使って実際の作業を行う前に、建屋高さ
と建屋上の作業半径を入力することにより、ブーム長の
最短値とそのときのクレーン本体の設置位置を算出する
ことができる。したがって、現在のブーム長が長すぎれ
ば作業開始前に短いブーム長に変更することができ、吊
上効率を向上させることができる。また、ブーム長が最
短となるときのクレーン本体の設置位置を容易に知るこ
とができる。さらに、請求項3に記載の発明によれば、
移動式クレーンを使って実際の作業を行う前に、ブーム
長と建屋上の作業半径を入力することにより、建屋高さ
の最大値とそのときのクレーン本体の設置位置を算出す
ることができる。したがって、現在のブーム長のままで
どの程度の建屋高さにまで対応できるかを事前に知るこ
とができるため、作業の途中でブーム継ぎ足し作業を行
う必要がなくなる。また、建屋高さが最大となるときの
クレーン本体の設置位置を容易に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による作業支援装置の実施例の構成図で
ある。
【図2】本発明による作業支援装置の実施例の座標表示
図である。
【図3】A=L1/(H+C1−Y1)の変化に対して
f(θ)が最大となるθmaxをプロットした図である。
【図4】ブーム長と建屋高さが既知のときに建屋上の作
業半径と本体設置位置を求める際の、CPU4の動作を
示すフローチャートである。
【図5】本発明による作業支援装置のディスプレイ上の
画面表示図である。
【図6】B=(H+C1−Y1)/(X2+C2)の変
化に対してg(θ)が最大となるθminをプロットした
図である。
【図7】建屋高さと建屋上の作業半径が既知のときにブ
ーム長と本体設置位置を求める際の、CPU4の動作を
示すフローチャートである。
【図8】C=L1/(X2+C2)の変化に対してh
(θ)が最大となるθmaxをプロットした図である。
【図9】ブーム長と建屋上の作業半径が既知のときに建
屋高さと本体設置位置を求める際の、CPU4の動作を
示すフローチャートである。
【図10】移動式クレーンを使用して作業を行う場合の
模式図である。
【符号の説明】
1 入力装置 2 ROMa 3 ROMb 4 CPU 5 表示制御装置 6 ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/16,23/90

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動式クレーンおよび吊り荷作業状況に
    関する既知の値を入力する入力手段と、この入力手段か
    らの値を使用して、吊り荷作業における各種の限界値を
    算出する演算手段と、この演算手段の結果を画面に表示
    する画面表示手段とを備える作業支援装置において、前
    記演算手段は前記入力手段に入力されたブーム長および
    建屋高さの値によって、建屋上の作業半径の最大値とそ
    のときのクレーン本体の設置位置とを算出することを特
    徴とする作業支援装置。
  2. 【請求項2】 移動式クレーンおよび吊り荷作業状況に
    関する既知の値を入力する入力手段と、この入力手段か
    らの値を使用して、吊り荷作業における各種の限界値を
    算出する演算手段と、この演算手段の結果を画面に表示
    する画面表示手段とを備える作業支援装置において、前
    記演算手段は前記入力手段に入力された建屋高さおよび
    建屋上の作業半径の値によって、ブーム長の最短値とそ
    のときのクレーン本体の設置位置とを算出することを特
    徴とする作業支援装置。
  3. 【請求項3】 移動式クレーンおよび吊り荷作業状況に
    関する既知の値を入力する入力手段と、この入力手段か
    らの値を使用して、吊り荷作業における各種の限界値を
    算出する演算手段と、この演算手段の結果を画面に表示
    する画面表示手段とを備える作業支援装置において、前
    記演算手段は前記入力手段に入力されたブーム長および
    建屋上の作業半径の値によって、建屋高さの最大値とそ
    のときのクレーン本体の設置位置とを算出することを特
    徴とする作業支援装置。
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