JP2001239665A - インクジェットヘッド及びその駆動制御方法 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその駆動制御方法

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JP2001239665A
JP2001239665A JP2000053069A JP2000053069A JP2001239665A JP 2001239665 A JP2001239665 A JP 2001239665A JP 2000053069 A JP2000053069 A JP 2000053069A JP 2000053069 A JP2000053069 A JP 2000053069A JP 2001239665 A JP2001239665 A JP 2001239665A
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Japan
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ink
ink pressurizing
pressurizing chamber
chambers
pressurizing chambers
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JP2000053069A
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Kiyokore Ikeda
潔是 池田
Noboru Oishi
登 大石
Hideyuki Kobayashi
秀幸 小林
Masahiko Shimosugi
優彦 下杉
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】隣接インク加圧室の圧力振動の影響を受けるこ
とがなく、当該インク加圧室を駆動する際のインク滴の
吐出を安定させることができるようにする。 【解決手段】四つのグループG11〜G14に分けられ
た複数のインク加圧室と、オリフィスプレートと、イン
ク加圧室の圧力を変化させ、オリフィスf11〜f14
からインク滴を吐出させて印字を行う駆動制御手段とを
有する。駆動制御手段は、前記各グループG11〜G1
4ごとに基本印字周期で各インク加圧室を駆動し、か
つ、前記四つのグループG11〜G14のうちの所定の
二つのグループに属するインク加圧室、及び他の二つの
グループに属するインク加圧室を、それぞれ前記基本印
字周期の1/2の時間に基づいて、かつ、互いに設定時
間だけ異ならせて設定された二つの駆動タイミングで交
互に駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド及びその駆動制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙等の媒体に文字、模様等の画像
を記録し、印字するに当たり、騒音を発生させることな
く高速で印字することができ、しかも、特別な定着処理
を必要としないインクジェット記録装置が使用されてい
る。該インクジェット記録装置においては、インクジェ
ットヘッドによって前記媒体に向けてインク滴を吐出さ
せるようになっているが、該インク滴を吐出する方式と
して、静電方式、インクを加熱して気泡(バブル)を発
生させるバブル方式、及びピエゾ素子等の圧電体を利用
する圧電方式等がある。
【0003】該圧電方式のインクジェットヘッドを製造
する場合、まず、分極処理が施され、上面及び底面のう
ちの少なくとも一方に電極が形成された板材から成る第
1の圧電素子に、分極処理が施され、上面及び底面に電
極が形成され、前記板材より薄い板材から成る第2の圧
電素子を、分極方向をそろえ、かつ、電極を互いに電気
的に接触させるように、接着によって固定する。次に、
前記第1、第2の圧電素子に、第2の圧電素子側から分
極方向に対して直角の方向に延びる複数の溝をダイシン
グソー等によって形成する。続いて、前記第2の圧電素
子に、分極処理が施されていない板材から成る第3の圧
電素子を接着によって固定すると、前記溝が覆われてイ
ンク加圧室が形成される。なお、第1〜第3の圧電素子
は同じ材料から成る。
【0004】次に、前記インク加圧室の一端に、あらか
じめ各インク加圧室に対応するオリフィスが形成された
オリフィスプレートを接着によって固定する。そして、
前記インク加圧室の他端において、第1、第2の圧電素
子の電極とヘッドドライバとを電気的に接続し、第1〜
第3の圧電素子に各インク加圧室に対して共通に形成さ
れた共通インク室及びインクタンクを取り付ける。
【0005】次に、前記インク加圧室の動作について説
明する。
【0006】ある一つのインク加圧室に注目し、該イン
ク加圧室を挟む二つの電極に電圧を印加すると、前記イ
ンク加圧室を包囲する第1〜第3の圧電素子内に電場が
形成される。このとき、第1、第2の圧電素子の分極方
向に対して直角の方向に電場が形成されるので、第1、
第2の圧電素子はシェアモードの変形を起こし、各溝間
の壁が変形し、インク加圧室が変形する。そして、印加
される電圧を正負逆転させ、インク加圧室の断面積を拡
大させたり、収縮させたりすることによってインク加圧
室を駆動することができる。
【0007】そして、所定の駆動タイミングでインク加
圧室を駆動するに当たり、まず、電圧を印加してインク
加圧室を拡大させ、該インク加圧室に共通インク室から
インクを供給し、次に、インク加圧室の圧力が高くなる
タイミングを見計らって正負逆転させられた電圧を印加
してインク加圧室を収縮させるようにしている。この場
合、インク加圧室の圧力が更に高くなるので、オリフィ
スからインク滴が吐出される。続いて、インク加圧室に
発生した圧力振動を打ち消すことができるタイミングで
電圧の印加を停止させ、インク加圧室の形状を初期状態
に戻し、次の駆動タイミングになるのを待機する。
【0008】ところで、前記インクジェットヘッドにお
いては、インク加圧室を形成する壁が、隣接するインク
加圧室と共有されるので、互いに隣接するインク加圧室
を同じ駆動タイミングで駆動することはできない。そこ
で、各インク加圧室を二つのグループに分け、各グルー
プのインク加圧室を交互に駆動することが考えられる。
【0009】ところが、あるインク加圧室(以下「当該
インク加圧室」という。)にとって、隣接するインク加
圧室(以下「隣接インク加圧室」という。)は両側に存
在する。したがって、隣接インク加圧室が同じ駆動タイ
ミングで駆動されると、前記当該インク加圧室を形成す
る両側の壁が同じ駆動タイミングで駆動されることにな
る。その結果、当該インク加圧室を駆動する場合とは逆
の位相の大きな圧力振動が起き、当該インク加圧室に対
応するオリフィスからインク滴が予期されず吐出される
可能性がある。
【0010】そこで、各インク加圧室を三つのグループ
G1〜G3に分け、三つの異なる駆動タイミングでイン
ク加圧室を駆動するようにしている。
【0011】図2は従来のインクジェットヘッドにおけ
るオリフィスの配列を示す概念図、図3は従来のインク
ジェットヘッドの動作を示すタイムチャート、図4は従
来のインクジェットヘッドにおけるインク加圧室の駆動
状態を示す第1の図、図5は従来のインクジェットヘッ
ドにおけるインク加圧室の駆動状態を示す第2の図、図
6は従来のインクジェットヘッドにおけるインク加圧室
の駆動状態を示す第3の図である。
【0012】図において、G1〜G3は各インク加圧室
r1〜r3が属するグループ、f1〜f3は各インク加
圧室r1〜r3に対応するオリフィスである。各オリフ
ィスf1〜f3は、インクジェットヘッドの走行方向
(掃引方向)Aに沿って、互いに基本ピッチ(例えば、
300〔DPI〕である場合、1/300〔インチ〕で
ある。)の1/3ずつずらして形成される。
【0013】図3に示されるように、インクジェットヘ
ッドは基本印字周期Tで駆動され、仮に、すべてのイン
ク加圧室r1〜r3を駆動する場合、駆動タイミングt
1でインク加圧室r1を挟む二つの電極に電圧v1、v
2を印加し、駆動タイミングt2でインク加圧室r2を
挟む二つの電極に電圧v2、v3を印加し、駆動タイミ
ングt3でインク加圧室r3を挟む二つの電極に電圧v
3、v1を印加することによって、インク加圧室r1〜
r3を順に駆動することができる。そして、インク加圧
室r1〜r3の駆動開始時に、インク加圧室r1〜r3
は図4〜6に示されるように変形させられる。
【0014】この場合、グループG1のインク加圧室r
1が駆動された後、時間T/3だけ遅れてグループG2
のインク加圧室r2が駆動され、続いて、時間T/3だ
け遅れてグループG3のインク加圧室r3が駆動され
る。
【0015】ところで、互いに隣接するインク加圧室r
1、r2の駆動タイミングt1、t2のずれ量をδ1と
し、互いに隣接するインク加圧室r2、r3の駆動タイ
ミングt2、t3のずれ量をδ2とし、互いに隣接する
インク加圧室r3、r1の駆動タイミングt3、t1の
ずれ量をδ3とすると、各ずれ量δ1〜δ3は、基本印
字周期Tの1/3倍になり、前記ずれ量δ1〜δ3は、 δ1=T/3 δ2=T/3 δ3=T/3 に設定される。
【0016】このように、各インク加圧室を三つのグル
ープG1〜G3に分け、三つの異なる駆動タイミングで
インク加圧室r1〜r3を駆動すると、二つの隣接イン
ク加圧室が同じ駆動タイミングで駆動されることはなく
なる。したがって、隣接インク加圧室が駆動されること
によって、当該インク加圧室に対応するオリフィスから
インク滴が予期されず吐出される可能性がなくなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のインクジェットヘッドにおいては、当該インク加圧
室が駆動される駆動タイミングに対して、時間T/3だ
け前後して隣接インク加圧室が駆動されるので、インク
ジェット記録装置の印字速度を高くするために基本印字
周期Tを短くした場合に、当該インク加圧室が駆動され
る直前に隣接インク加圧室が駆動されていると、当該イ
ンク加圧室の圧力振動が十分に減衰する前に当該インク
加圧室が駆動されてしまう。
【0018】図7は従来のインクジェットヘッドにおけ
るインク加圧室の圧力振動の波形を示す図である。
【0019】図において、w1は当該インク加圧室の圧
力振動の波形、w2は一方の隣接インク加圧室の圧力振
動の波形、w3は他方の隣接インク加圧室の圧力振動の
波形、τ1は当該インク加圧室を駆動するための駆動タ
イミングである。
【0020】この場合、駆動タイミングτ1で当該イン
ク加圧室を駆動するときに、波形w3で示されるよう
に、直前に駆動された隣接インク加圧室の圧力振動が十
分には減衰していない。
【0021】したがって、隣接インク加圧室の圧力振動
の影響を受けて、当該インク加圧室を駆動する際のイン
ク滴の吐出が不安定になり、画像品位を低下させてしま
う。なお、隣接インク加圧室の圧力振動の影響を受けて
当該インク加圧室を駆動する際に異常が発生することを
クロストークという。
【0022】本発明は、前記従来のインクジェットヘッ
ドの問題点を解決して、隣接インク加圧室の圧力振動の
影響を受けることがなく、当該インク加圧室を駆動する
際のインク滴の吐出を安定させることができ、画像品位
を向上させることができるインクジェットヘッド及びそ
の駆動制御方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明のイ
ンクジェットヘッドにおいては、四つのグループに分け
られた複数のインク加圧室と、該各インク加圧室に対応
させてオリフィスが形成されたオリフィスプレートと、
前記各インク加圧室の壁を変形させることによってイン
ク加圧室の圧力を変化させ、オリフィスからインク滴を
吐出させて印字を行う駆動制御手段とを有する。
【0024】そして、該駆動制御手段は、前記各グルー
プごとに基本印字周期で各インク加圧室を駆動し、か
つ、前記四つのグループのうちの所定の二つのグループ
に属するインク加圧室、及び他の二つのグループに属す
るインク加圧室を、それぞれ前記基本印字周期の1/2
の時間に基づいて、かつ、互いに設定時間だけ異ならせ
て設定された二つの駆動タイミングで交互に駆動する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】図8は本発明の第1の実施の形態における
インクジェットヘッドの分解斜視図である。
【0027】図において、31は、分極処理が施され、
上面及び底面のうちの少なくとも一方に電極が形成され
た板材から成る第1の圧電素子、32は、分極処理が施
され、上面及び底面に電極が形成され、前記板材より薄
い板材から成る第2の圧電素子であり、該第2の圧電素
子32は、分極方向をそろえ、かつ、図示されない電極
を互いに電気的に接触させるように、第1の圧電素子3
1に接着によって固定される。
【0028】前記第1、第2の圧電素子31、32に、
第2の圧電素子32側から分極方向に対して直角の方向
に延びる複数の溝mがダイシングソー等によって形成さ
れる。そして、前記第2の圧電素子32に、分極処理が
施されていない板材から成る第3の圧電素子33を接着
によって固定すると、前記溝mが覆われてインク加圧室
が形成される。なお、第1〜第3の圧電素子31〜33
は同じ材料から成る。
【0029】前記インク加圧室の一端には、あらかじめ
各インク加圧室に対応するオリフィス16が形成された
オリフィスプレート34が接着によって固定される。そ
して、前記インク加圧室の他端において、第1、第2の
圧電素子31、32の電極と図示されないヘッドドライ
バとがフレキシブルケーブル36等の接続部材よって電
気的に接続され、前記第1〜第3の圧電素子31〜33
に、各インク加圧室に対して共通に形成された共通イン
ク室37及び図示されないインクタンクが取り付けられ
る。
【0030】次に、前記インク加圧室の動作について説
明する。
【0031】図9は本発明の第1の実施の形態における
インク加圧室の動作を説明する図である。
【0032】図において、13はインク加圧室、31
は、矢印P方向(アレイ方向)に分極され、複数の突起
部21によって櫛(くし)歯状の形状にされた第1の圧
電素子、32は、前記各突起部21と対応させて配設さ
れ、第1の圧電素子31と同じ矢印P方向に分極された
第2の圧電素子である。該第2の圧電素子32は前記各
突起部21に対応させて形成された複数の壁部22から
成る。
【0033】そして、前記各突起部21の先端に電極2
6が形成され、前記各壁部22の両端に電極27、28
が形成され、前記電極26、27間に導電接着部材30
が配設され、該導電接着部材30によって第2の圧電素
子32が第1の圧電素子31に固定される。
【0034】また、各突起部21間及び各壁部22間に
複数の溝m(図8)が形成され、該各溝mは第3の圧電
素子33によって覆われ、インク加圧室13になる。そ
して、前記第3の圧電素子33には共通電極29が形成
され、該共通電極29と電極28との間に導電接着部材
23が配設され、該導電接着部材23によって第3の圧
電素子33が第2の圧電素子32に固定される。なお、
16はオリフィスである。また、各突起部21、壁部2
2、導電接着部材23、30及び電極26〜28によっ
て各インク加圧室13の壁が形成される。
【0035】前記構成のインクジェットヘッドにおい
て、例えば、前記共通電極29を接地し、所定の突起部
21の電極26に正の極性の電圧+Vを、隣接する突起
部21の電極26に負の極性の電圧−Vを印加すると、
突起部21に矢印A方向の電場が、第2の圧電素子32
に矢印B、C方向の電場が発生させられる。その結果、
突起部21及び第2の圧電素子32は、それぞれ矢印方
向と逆の方向にシェアモードの変形を起こし、各溝間の
壁が変形し、インク加圧室13が変形する。そして、印
加される電圧を正負逆転させ、インク加圧室13の断面
積を拡大させたり、収縮させたりすることによってイン
ク加圧室13を駆動し、インク加圧室13の圧力を変化
させることができる。
【0036】そこで、所定の駆動タイミングでインク加
圧室13を駆動するに当たり、まず、電圧を印加してイ
ンク加圧室13を拡大させ、該インク加圧室13に共通
インク室37からインクを供給し、次に、インク加圧室
13の圧力が高くなるタイミングを見計らって正負逆転
させられた電圧を印加してインク加圧室13を収縮させ
るようにしている。この場合、インク加圧室13の圧力
が更に高くなるので、オリフィス16からインク滴が吐
出される。そして、吐出されたインクを紙等の媒体に付
着することによって、印字が行われる。
【0037】続いて、インク加圧室13に発生した圧力
振動を打ち消すことができるタイミングで電圧の印加を
停止させ、インク加圧室13の形状を初期状態に戻し、
次の駆動タイミングになるのを待機する。
【0038】ところで、前記インクジェットヘッドにお
いては、インク加圧室13を形成する壁が、隣接インク
加圧室と共有されるので、当該インク加圧室及び隣接イ
ンク加圧室を同じ駆動タイミングで駆動することはでき
ない。そこで、各インク加圧室13を四つのグループG
11(図1)〜G14に分けるようにしている。
【0039】図1は本発明の第1の実施の形態における
オリフィスの配列を示す概念図、図10は本発明の第1
の実施の形態におけるインクジェットヘッドの動作を示
すタイムチャート、図11は本発明の第1の実施の形態
におけるインク加圧室の駆動状態を示す第1の図、図1
2は本発明の第1の実施の形態におけるインク加圧室の
駆動状態を示す第2の図、図13は本発明の第1の実施
の形態におけるインク加圧室の駆動状態を示す第3の
図、図14は本発明の第1の実施の形態におけるインク
加圧室の駆動状態を示す第4の図である。
【0040】図において、G11〜G14は各インク加
圧室r11〜r14が属するグループ、f11〜f14
は各インク加圧室r11〜r14に対応するオリフィス
である。そして、基本ピッチ(例えば、300〔DP
I〕である場合、1/300〔インチ〕である。)をp
とし、基本印字周期をT11とし、各インク加圧室r1
1〜r14を駆動するのに伴って発生する圧力振動の基
本周期をtとし、インクジェットヘッドの走行方向(掃
引方向)Aにおいて、オリフィスf11、f13間のピ
ッチをp12とし、オリフィスf11、f12間のピッチ
をp13とし、オリフィスf11、f14間のピッチをp
14としたとき、前記ピッチp12〜p14は、 p12=p・t/2・T11 p13=p/2 p14=p(1/2+t/2・T11) に設定される。
【0041】なお、各インク加圧室r11〜r14は、
グループG11、G12、G13、G14の順に互いに
隣接させて配設される。
【0042】図10に示されるように、インクジェット
ヘッドは図示されない駆動制御手段によって基本印字周
期T11で駆動され、すべてのインク加圧室r11〜r
14を駆動する場合、駆動タイミングt11でインク加
圧室r11を挟む二つの電極に電圧v11、v12を印
加し、駆動タイミングt12でインク加圧室r13を挟
む二つの電極に電圧v13、v14を印加し、駆動タイ
ミングt13でインク加圧室r12を挟む二つの電極に
電圧v12、v13を印加し、駆動タイミングt14で
インク加圧室r14を挟む二つの電極に電圧v14、v
11を印加することによって、インク加圧室r11、r
13、r12、r14を順に駆動することができる。そ
して、インク加圧室r11〜r14の駆動開始時におい
てインク加圧室r11〜r14は、図11〜14に示さ
れるように変形させられる。なお、本実施の形態におい
ては、インク加圧室r11、r13、r12、r14の
順に駆動されるが、インク加圧室r11、r14、r1
2、r13の順に駆動することもできる。
【0043】この場合、前記四つのグループG11〜G
14のうちの所定の二つのグループに属するインク加圧
室、及び他の二つのグループに属するインク加圧室は、
それぞれ前記基本印字周期T11の1/2の時間T11
/2に基づいて、しかも、互いに設定時間としての時間
t/2だけ異ならせて設定された二つの駆動タイミング
で交互に駆動される。
【0044】すなわち、グループG11のインク加圧室
r11が駆動された後、時間t/2だけ遅れてグループ
G13のインク加圧室r13が駆動され、続いて、時間
(T11−t)/2だけ遅れてグループG12のインク
加圧室r12が駆動され、さらに、時間t/2だけ遅れ
てグループG14のインク加圧室r14が駆動される。
なお、各駆動タイミングt11、t12のずれ量に対応
させて各オリフィスf11〜f14の位置がインクジェ
ットヘッドの走行方向Aにずらされているので、各オリ
フィスf11〜f14から吐出されたインク滴によって
媒体上にドットが形成される位置、すなわち、印字位置
がずれることはない。
【0045】ところで、インク加圧室r11、r12の
駆動タイミングt11、t13のずれ量をδ11とし、
インク加圧室r12、r13の駆動タイミングt13、
t12のずれ量をδ12とし、インク加圧室r13、r
14の駆動タイミングt12、t14のずれ量をδ13
とし、インク加圧室r14、r11の駆動タイミングt
14、t11のずれ量をδ14とすると、各ずれ量δ1
1〜δ14は、基本印字周期T11の1/2倍又は(1
/2±t/2)倍になり、 δ11=T11/2 δ12=T11(1/2−t/2) δ13=T11/2 δ14=T11(1/2+t/2) に設定される。
【0046】この場合、前記基本周期tは基本印字周期
T11と比べて十分に短い。したがって、各ずれ量δ1
1〜δ14を前記ずれ量δ1〜δ3より十分に長くする
ことができる。
【0047】このように、各インク加圧室を四つのグル
ープG11〜G14に分け、四つの異なる駆動タイミン
グt11〜t14でインク加圧室r11、r13、r1
2、r14を順に駆動すると、二つの隣接インク加圧室
が同じ駆動タイミングで駆動されることはなくなる。し
たがって、隣接インク加圧室が駆動されることによっ
て、当該インク加圧室に対応するオリフィスからインク
滴が予期されず吐出される可能性がなくなる。
【0048】また、ずれ量δ11〜δ14を前記ずれ量
δ1〜δ3より十分に長くすることができるので、イン
クジェット記録装置の印字速度を高くするために基本印
字周期T11を短くした場合に、当該インク加圧室が駆
動される直前に隣接インク加圧室が駆動されていても、
前記当該インク加圧室の圧力振動が十分に減衰した後に
当該インク加圧室が駆動されることになる。
【0049】したがって、隣接インク加圧室の圧力振動
の影響を受けることなく、当該インク加圧室を駆動する
際のインク滴の吐出を安定させることができ、画像品位
を向上させることができる。
【0050】図15は本発明の第1の実施の形態におけ
るインク加圧室の圧力振動の波形を示す図である。
【0051】図において、w11は当該インク加圧室の
圧力振動の波形、w12は一方の隣接インク加圧室の圧
力振動の波形、w13は他方の隣接インク加圧室の圧力
振動の波形、τ11は当該インク加圧室を駆動するため
の駆動タイミングである。
【0052】この場合、インクジェットヘッドの駆動周
波数を8〔kHz〕とし、基本印字周期T11(図1
0)を125〔μs〕とし、圧力振動の基本周期tを1
6〔μs〕として印字を行った。その結果、当該インク
加圧室の駆動タイミングと隣接インク加圧室の駆動タイ
ミングとのずれ量δ11〜δ14は、62.5〔μs〕
又は54.5〔μs〕になり、従来のずれ量δ1〜δ3
(41.6〔μs〕)と比べて長くなった。また、隣接
インク加圧室間における駆動タイミングのずれ量は、8
〔μs〕になった。
【0053】この場合、駆動タイミングτ11で当該イ
ンク加圧室を駆動するときに、波形w13で示されるよ
うに、直前に駆動された隣接インク加圧室の圧力振動が
十分に減衰している。
【0054】したがって、隣接インク加圧室の圧力振動
の影響を受けることがなくなるので、当該インク加圧室
を駆動する際のインク滴の吐出を安定させることができ
る。その結果、画像品位を向上させることができる。
【0055】また、当該インク加圧室を駆動する際のイ
ンク滴の吐出を安定させることができるので、基本印字
周期T11をその分短くするためのマージンを確保する
ことができる。
【0056】そして、図12に示されるように、インク
加圧室r13が駆動されるときに、隣接インク加圧室で
あるインク加圧室r12を形成する二つの壁が同じ方向
に変形させられ、同様に隣接インク加圧室であるインク
加圧室r14を形成する二つの壁が同じ方向に変形させ
られる。したがって、インク加圧室r12、r14に発
生する圧力振動を抑制することができるので、当該イン
ク加圧室を駆動する際に、一層隣接インク加圧室の圧力
振動の影響を受けることがなくなる。
【0057】また、各隣接インク加圧室を駆動する駆動
タイミングは、必ず、時間t/2、すなわち、基本周期
tの半分だけずらして設定されるので、図15に示され
るように、当該インク加圧室を駆動する前に二つの隣接
インク加圧室が駆動された場合には、波形w12、w1
3が互いに干渉して圧力振動を弱め合う。
【0058】したがって、当該インク加圧室を駆動する
駆動タイミンτ11においては、波形w12、w13で
表される圧力振動は十分に減衰されている。
【0059】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。
【0060】図16は本発明の第2の実施の形態におけ
るオリフィスの配列を示す概念図、図17は本発明の第
2の実施の形態におけるインクジェットヘッドの動作を
示すタイムチャート、図18は本発明の第2の実施の形
態におけるインク加圧室の駆動状態を示す第1の図、図
19は本発明の第2の実施の形態におけるインク加圧室
の駆動状態を示す第2の図、図20は本発明の第2の実
施の形態におけるインク加圧室の駆動状態を示す第3の
図、図21は本発明の第2の実施の形態におけるインク
加圧室の駆動状態を示す第4の図である。
【0061】図において、G21は各インク加圧室ra
1、rb1が属するグループ、G22は各インク加圧室
ra2、rb2が属するグループであり、インク加圧室
ra1、rb1とインク加圧室ra2、rb2とは交互
に形成され、互いに隣接させられる。fa1、fb1、
fa2、fb2はそれぞれ各インク加圧室ra1、rb
1、ra2、rb2に対応するオリフィスである。前記
グループG21内において、インク加圧室ra1は一端
(図18〜21における左端)から数えて奇数番目に位
置し、インク加圧室rb1は偶数番目に位置する。ま
た、前記グループG22内において、インク加圧室ra
2は一端から数えて奇数番目に位置し、インク加圧室r
b2は偶数番目に位置する。
【0062】そして、基本ピッチ(例えば、300〔D
PI〕である場合、1/300〔インチ〕である。)を
pとし、インクジェットヘッドの走行方向Aにおけるオ
リフィスfa1、fb1とオリフィスfa2、fb2と
の間のピッチをp21としたとき、該ピッチp21は、 p21=p/2 に設定される。
【0063】この場合、前記二つのグループG21、G
22のうちの所定のグループに属するインク加圧室、及
び他のグループに属するインク加圧室は、それぞれ前記
基本印字周期T21の1/2の時間T21/2に基づい
て、しかも、互いに設定時間としての時間t/2(=2
×t/4)だけ異ならせて設定された二つの駆動タイミ
ングで交互に駆動される。
【0064】すなわち、図17に示されるように、イン
クジェットヘッドは図示されない駆動制御手段によって
基本印字周期T21で駆動され、時間T21/2ごとに
基本駆動タイミングr及び補助駆動タイミングq、sか
ら成る駆動タイミングt21、t22、…が設定され、
各駆動タイミングt21、t22、…で、インク加圧室
ra1、rb1とインク加圧室ra2、rb2とが交互
に駆動される。なお、各インク加圧室ra1、rb1、
ra2、rb2を駆動するのに伴って発生する圧力振動
の基本周期をtとしたとき、前記補助駆動タイミングq
は各基本駆動タイミングrより時間t/4だけ前に、補
助駆動タイミングsは各基本駆動タイミングrより時間
t/4だけ後に設定される。
【0065】そして、同じグループに属するインク加圧
室において、互いに隣接する二つのインク加圧室のうち
の一方だけが駆動される場合、前記基本駆動タイミング
rが駆動タイミングにされ、同じグループに属するイン
ク加圧室において、互いに隣接する二つのインク加圧室
がいずれも駆動される場合、一端から数えて奇数番目に
位置するインク加圧室は補助駆動タイミングqが、偶数
番目に位置するインク加圧室は補助駆動タイミングsが
駆動タイミングにされる。なお、一端から数えて奇数番
目に位置するインク加圧室は補助駆動タイミングsを、
偶数番目に位置するインク加圧室は補助駆動タイミング
qを駆動タイミングにすることもできる。
【0066】したがって、例えば、図17に示されるよ
うに、駆動タイミングt21で、仮に、グループG21
に属し、一端から数えて奇数番目に位置するインク加圧
室ra1を駆動する場合、同じグループG21で隣接す
るインク加圧室、すなわち、インク加圧室rb1は駆動
されないので、基本駆動タイミングrでインク加圧室r
a1を挟む二つの電極に電圧v21、v22及び電圧v
25、v26を印加する。また、駆動タイミングt22
で、仮に、グループG22に属し、一端から数えて奇数
番目に位置するインク加圧室ra2を駆動する場合、同
じグループG22で隣接するインク加圧室、すなわち、
インク加圧室rb2は駆動されないので、基本駆動タイ
ミングrでインク加圧室ra2を挟む二つの電極に電圧
v22、v23を印加する。
【0067】そして、駆動タイミングt23で、仮に、
グループG21に属するすべてのインク加圧室ra1、
rb1を駆動する場合、同じグループG21で隣接する
二つのインク加圧室ra1、rb1が駆動されるので、
補助駆動タイミングqでインク加圧室ra1を挟む二つ
の電極に電圧v21、v22及び電圧v25、v26
を、補助駆動タイミングsでインク加圧室rb1を挟む
二つの電極に電圧v23、v24を印加する。また、駆
動タイミングt24で、仮に、グループG22に属する
すべてのインク加圧室ra2、rb2を駆動する場合、
同じグループG22で隣接する二つのインク加圧室ra
2、rb2が駆動されるので、補助駆動タイミングqで
インク加圧室ra2を挟む二つの電極に電圧v22、v
23を、補助駆動タイミングsでインク加圧室rb2を
挟む二つの電極に電圧v24、v25を印加する。
【0068】そして、駆動タイミングt21の基本駆動
タイミングrでインク加圧室ra1は図18に示される
ように、駆動タイミングt22の基本駆動タイミングr
でインク加圧室ra2は図19に示されるように、駆動
タイミングt23の補助駆動タイミングsでインク加圧
室rb1は図20に示されるように、駆動タイミングt
24の補助駆動タイミングsでインク加圧室rb2は図
21に示されるように変形させられる。
【0069】ところで、前述されたように、同じグルー
プに属するインク加圧室において、互いに隣接する二つ
のインク加圧室のうちの一方だけが駆動される場合、前
記基本駆動タイミングrが駆動タイミングにされ、同じ
グループに属するインク加圧室において、互いに隣接す
る二つのインク加圧室がいずれも駆動される場合、補助
駆動タイミングq、sが駆動タイミングにされる。した
がって、当該インク加圧室と隣接インク加圧室とが駆動
される駆動タイミングのずれ量をδ21とすると、ずれ
量δ21は、 δ21=T21/2 又は、 δ21=T21/2±t/4 になる。
【0070】この場合、前記基本周期tは基本印字周期
T21と比べて十分に短い。したがって、ずれ量δ21
を前記ずれ量δ1〜δ3より十分に長くすることができ
る。
【0071】このように、各インク加圧室を二つのグル
ープG21、G22に分け、二つの異なる駆動タイミン
グt21、t23、…及び駆動タイミングt22、t2
4、…でインク加圧室ra1、rb1及びインク加圧室
ra2、rb2をそれぞれ駆動すると、二つの隣接イン
ク加圧室が同じ駆動タイミングで駆動されることがなく
なる。したがって、隣接インク加圧室が駆動されること
によって、当該インク加圧室に対応するオリフィスから
インク滴が予期されず吐出される可能性がなくなる。
【0072】また、ずれ量δ21を前記ずれ量δ1〜δ
3より十分に長くすることができるので、インクジェッ
ト記録装置の印字速度を高くするために基本印字周期T
21を短くした場合に、当該インク加圧室が駆動される
直前に隣接インク加圧室が駆動されていても、前記当該
インク加圧室の圧力振動が十分に減衰した後に当該イン
ク加圧室が駆動されることになる。
【0073】そして、オリフィスfa1、fb1、fa
2、fb2の配列を簡素化することができるので、オリ
フィスプレート34(図8)を容易に形成することがで
きる。
【0074】なお、同じグループに属するインク加圧室
において、互いに隣接する二つのインク加圧室がいずれ
も駆動される場合、一方のインク加圧室が補助駆動タイ
ミングqで、他方のインク加圧室が補助駆動タイミング
sで駆動されることになり、厳密には印字位置もずれる
ことになるが、時間t/4は、基本印字周期T21と比
べて十分に小さいので、画像品位を低下させることはな
い。本実施の形態において、印字位置のずれ量は、基本
印字ピッチpの5〔%〕以内である。
【0075】また、本実施の形態においては、前記補助
駆動タイミングqを各基本駆動タイミングrより時間t
/4だけ前に、補助駆動タイミングsを各基本駆動タイ
ミングrより時間t/4だけ後に設定するようになって
いるが、図示されないヘッドドライバの設計の際に、時
間t/4に相当するディレータイムTD を設定し、同じ
グループに属するインク加圧室において、互いに隣接す
る二つのインク加圧室のうちの一方だけが駆動される場
合は、基本駆動タイミングrよりディレータイムTD
け後に当該インク加圧室を駆動し、同じグループに属す
るインク加圧室において、互いに隣接する二つのインク
加圧室がいずれも駆動される場合は、一方のインク加圧
室を基本駆動タイミングrで駆動し、他方のインク加圧
室を基本駆動タイミングrより(2×ディレータイムT
D )だけ後に駆動することもできる。
【0076】図22は本発明の第2の実施の形態におけ
るインク加圧室の圧力振動の波形を示す第1の図、図2
3は本発明の第2の実施の形態におけるインク加圧室の
圧力振動の波形を示す第2の図である。
【0077】図において、w21、w31は当該インク
加圧室の圧力振動の波形、w21aは当該インク加圧室
に隣接する一つの隣接インク加圧室だけが駆動されるの
に伴って発生する圧力振動の波形、w31aは当該イン
ク加圧室に隣接する二つの隣接インク加圧室がいずれも
駆動されるのに伴って発生する圧力振動の波形、w32
は一方の隣接インク加圧室の圧力振動の波形、w33は
他方の隣接インク加圧室の圧力振動の波形、τ21、τ
31は当該インク加圧室を駆動するための駆動タイミン
グである。
【0078】図に示されるように、駆動タイミングτ2
1で当該インク加圧室を駆動しようとするときに、隣接
インク加圧室は、ずれ量δ21(=T21/2)だけ前
に駆動されていて、圧力振動は十分に減衰している。ま
た、駆動タイミングτ31で当該インク加圧室を駆動し
ようとするときに、隣接インク加圧室はそれぞれずれ量
δ21(=T21/2±t/4)だけ前に駆動されてい
て、圧力振動は十分に減衰している。
【0079】したがって、隣接インク加圧室の圧力振動
の影響を受けることがなくなるので、当該インク加圧室
を駆動する際のインク滴の吐出を安定させることができ
る。その結果、画像品位を向上させることができる。
【0080】そして、当該インク加圧室を駆動する際の
インク滴の吐出を安定させることができるので、基本印
字周期T21(図17)をその分短くするためのマージ
ンを確保することができる。
【0081】また、図20に示されるように、インク加
圧室rb1が駆動されるときに、隣接インク加圧室であ
るインク加圧室ra2を形成する二つの壁が同じ方向に
変形させられ、同様に隣接インク加圧室であるインク加
圧室rb2を形成する二つの壁が同じ方向に変形させら
れる。したがって、インク加圧室ra2、rb2に発生
する圧力振動を抑制することができる。また、図21に
示されるように、インク加圧室rb2が駆動されるとき
に、隣接インク加圧室であるインク加圧室rb1を形成
する二つの壁が同じ方向に変形させられ、同様に隣接イ
ンク加圧室であるインク加圧室ra1を形成する二つの
壁が同じ方向に変形させられる。したがって、インク加
圧室rb1、ra1に発生する圧力振動を抑制すること
ができる。その結果、当該インク加圧室を駆動する際
に、一層隣接インク加圧室の圧力振動の影響を受けるこ
とがなくなる。
【0082】また、同じグループに属するインク加圧室
のうちの、互いに隣接する二つのインク加圧室を駆動す
る駆動タイミングは、必ず、時間t/4の2倍(=t/
2)、すなわち、基本周期tの半分だけずらして設定さ
れるので、図23に示されるように、当該インク加圧室
を駆動する前に二つの隣接インク加圧室が駆動された場
合には、波形w32、w33が互いに干渉して圧力振動
を弱め合う。
【0083】したがって、当該インク加圧室を駆動する
駆動タイミングτ31においては、波形w32、w33
で表される圧力振動は十分に減衰されている。
【0084】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0085】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、インクジェットヘッドにおいては、四つのグルー
プに分けられた複数のインク加圧室と、該各インク加圧
室に対応させてオリフィスが形成されたオリフィスプレ
ートと、前記各インク加圧室の壁を変形させることによ
ってインク加圧室の圧力を変化させ、オリフィスからイ
ンク滴を吐出させて印字を行う駆動制御手段とを有す
る。
【0086】そして、該駆動制御手段は、前記各グルー
プごとに基本印字周期で各インク加圧室を駆動し、か
つ、前記四つのグループのうちの所定の二つのグループ
に属するインク加圧室、及び他の二つのグループに属す
るインク加圧室を、それぞれ前記基本印字周期の1/2
の時間に基づいて、かつ、互いに設定時間だけ異ならせ
て設定された二つの駆動タイミングで交互に駆動する。
【0087】この場合、各グループごとに基本印字周期
で各インク加圧室が駆動される。そして、四つのグルー
プのうちの所定の二つのグループに属するインク加圧
室、及び他の二つのグループに属するインク加圧室は、
それぞれ前記基本印字周期の1/2の時間に基づいて、
かつ、互いに設定時間だけ異ならせて設定された二つの
駆動タイミングで交互に駆動される。
【0088】したがって、二つの隣接インク加圧室が同
じ駆動タイミングで駆動されることはなくなるので、隣
接インク加圧室が駆動されることによって、当該インク
加圧室に対応するオリフィスからインク滴が予期されず
吐出される可能性がなくなる。
【0089】また、四つのグループのうちの所定の二つ
のグループに属するインク加圧室、及び他の二つのグル
ープに属するインク加圧室の駆動タイミングが、それぞ
れ前記基本印字周期の1/2の時間に基づいて設定され
るので、インクジェット記録装置の印字速度を高くする
ために基本印字周期を短くした場合に、当該インク加圧
室が駆動される直前に隣接インク加圧室が駆動されてい
ても、前記当該インク加圧室の圧力振動が十分に減衰し
た後に当該インク加圧室が駆動されることになる。
【0090】したがって、隣接インク加圧室の圧力振動
の影響を受けることがなくなるので、当該インク加圧室
を駆動する際のインク滴の吐出を安定させることができ
る。その結果、画像品位を向上させることができる。
【0091】また、当該インク加圧室を駆動する際のイ
ンク滴の吐出を安定させることができるので、基本印字
周期をその分短くするためのマージンを確保することが
できる。
【0092】そして、当該インク加圧室が駆動されると
きに、隣接インク加圧室を形成する二つの壁が同じ方向
に変形させられるので、隣接インク加圧室に発生する圧
力振動を抑制することができる。したがって、当該イン
ク加圧室を駆動する際に、一層隣接インク加圧室の圧力
振動の影響を受けることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるオリフィス
の配列を示す概念図である。
【図2】従来のインクジェットヘッドのオリフィスの配
列を示す概念図である。
【図3】従来のインクジェットヘッドの動作を示すタイ
ムチャートである。
【図4】従来のインクジェットヘッドにおけるインク加
圧室の駆動状態を示す第1の図である。
【図5】従来のインクジェットヘッドにおけるインク加
圧室の駆動状態を示す第2の図である。
【図6】従来のインクジェットヘッドにおけるインク加
圧室の駆動状態を示す第3の図である。
【図7】従来のインクジェットヘッドにおけるインク加
圧室の圧力振動の波形を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェ
ットヘッドの分解斜視図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるインク加圧
室の動作を説明する図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示すタイムチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第1の図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第2の図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第3の図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第4の図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態におけるインク加
圧室の圧力振動の波形を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態におけるオリフィ
スの配列を示す概念図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態におけるインクジ
ェットヘッドの動作を示すタイムチャートである。
【図18】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第1の図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第2の図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第3の図である。
【図21】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の駆動状態を示す第4の図である。
【図22】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の圧力振動の波形を示す第1の図である。
【図23】本発明の第2の実施の形態におけるインク加
圧室の圧力振動の波形を示す第2の図である。
【符号の説明】
13、r11〜r14、ra1、ra2、rb1、rb
2 インク加圧室 16、f11〜f14、fa1、fa2、fb1、fb
2 オリフィス 21 突起部 22 壁部 23、30 導電接着部材 26〜28 電極 34 オリフィスプレート G11〜G14、G21、G22 グループ T11、T21 基本印字周期 q、s 補助駆動タイミング r 基本駆動タイミング t11〜t14、t21〜t24、τ11、τ21、τ
31 駆動タイミング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 秀幸 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 (72)発明者 下杉 優彦 東京都港区芝浦四丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 Fターム(参考) 2C057 AF06 AF40 AF81 AG12 AG54 AM17 AM19 BA03 BA15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)四つのグループに分けられた複数
    のインク加圧室と、(b)該各インク加圧室に対応させ
    てオリフィスが形成されたオリフィスプレートと、
    (c)前記各インク加圧室の壁を変形させることによっ
    てインク加圧室の圧力を変化させ、オリフィスからイン
    ク滴を吐出させて印字を行う駆動制御手段とを有すると
    ともに、(d)該駆動制御手段は、前記各グループごと
    に基本印字周期で各インク加圧室を駆動し、かつ、前記
    四つのグループのうちの所定の二つのグループに属する
    インク加圧室、及び他の二つのグループに属するインク
    加圧室を、それぞれ前記基本印字周期の1/2の時間に
    基づいて、かつ、互いに設定時間だけ異ならせて設定さ
    れた二つの駆動タイミングで交互に駆動することを特徴
    とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記設定時間は、インク加圧室を駆動し
    たときに発生する圧力振動の基本周期に基づいて設定さ
    れる請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 基本印字ピッチをpとし、前記基本印字
    周期をT11とし、前記基本周期をtとし、インクジェ
    ットヘッドの走行方向において、第1のグループに属す
    るインク加圧室に対応させて形成されたオリフィスの位
    置と、第2のグループに属するインク加圧室に対応させ
    て形成されたオリフィスの位置との間のピッチをp12
    し、第1のグループに属するインク加圧室に対応させて
    形成されたオリフィスの位置と、第3のグループに属す
    るインク加圧室に対応させて形成されたオリフィスの位
    置との間のピッチをp13とし、第1のグループに属する
    インク加圧室に対応させて形成されたオリフィスの位置
    と、第4のグループに属するインク加圧室に対応させて
    形成されたオリフィスの位置との間のピッチをp 14とし
    たとき、該ピッチp12〜p14は、 p12=p・t/2・T11 p13=p/2 p14=p(1/2+t/2・T11) に設定される請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 (a)同じグループに属するインク加圧
    室において、互いに隣接する二つのインク加圧室のうち
    の一方だけが駆動される場合、前記基本印字周期の1/
    2の時間に基づいて設定された基本駆動タイミングが前
    記駆動タイミングにされ、(b)同じグループに属する
    インク加圧室において、互いに隣接する二つのインク加
    圧室がいずれも駆動される場合、前記基本駆動タイミン
    グに基づいて設定された補助駆動タイミングが前記駆動
    タイミングにされる請求項1に記載のインクジェットヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 前記補助駆動タイミングは、一端から数
    えて奇数番目に位置するインク加圧室を駆動する場合
    と、偶数番目に位置するインク加圧室を駆動する場合と
    で異ならせて設定される請求項4に記載のインクジェッ
    トヘッド。
  6. 【請求項6】 前記二つの駆動タイミングは、互いに前
    記圧力振動の基本周期の半分だけ異ならせて設定される
    請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 複数のインク加圧室を備え、該各インク
    加圧室の壁を変形させることによってインク加圧室の圧
    力を変化させ、オリフィスからインク滴を吐出させて印
    字を行うインクジェットヘッドの駆動制御方法におい
    て、(a)前記インク加圧室を四つのグループに分け、
    (b)該各グループごとに基本印字周期で各インク加圧
    室を駆動するとともに、(c)前記四つのグループのう
    ちの所定の二つのグループに属するインク加圧室、及び
    他の二つのグループに属するインク加圧室を、それぞれ
    前記基本印字周期の1/2の時間に基づいて、かつ、互
    いに設定時間だけ異ならせて設定された二つの駆動タイ
    ミングで交互に駆動することを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの駆動制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5863909B1 (ja) * 2014-08-29 2016-02-17 キヤノン株式会社 液体吐出装置および液体吐出ヘッド

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JP5863909B1 (ja) * 2014-08-29 2016-02-17 キヤノン株式会社 液体吐出装置および液体吐出ヘッド

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