JP2001239435A - チップコンベア - Google Patents

チップコンベア

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JP2001239435A JP2000049788A JP2000049788A JP2001239435A JP 2001239435 A JP2001239435 A JP 2001239435A JP 2000049788 A JP2000049788 A JP 2000049788A JP 2000049788 A JP2000049788 A JP 2000049788A JP 2001239435 A JP2001239435 A JP 2001239435A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送体に付着したチップを分離して自動的
に、かつ確実に排出することができるチップコンベアを
提供する。 【解決手段】 チップコンベアのチップを排出する搬送
体18の上側水平排出部16側の下側にチップ分離・回
収装置25を装着する。この装置25を構成する貯液槽
28内に前記搬送体18を迂回し、同搬送体18を貯液
槽に浸漬し、浸漬行程において搬送体18に付着したチ
ップを分離する。分離されたチップはスクリューコンベ
ア40及びその下流側に設けた排出筒により連続的に、
かつ自動的に外部に排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、旋盤等
の工作機械の作業中に発生する切削油の付着したチップ
(切削屑)を回収位置から排出位置へ搬送するチップコ
ンベアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のチップコンベアとして、実開昭5
9−55645号公報に示すものが提案されている。こ
のチップコンベアは、切削油を含むチップを乗せて周回
移動する搬送体が排出位置を折り返した直後に同搬送体
の下方に付着チップを受けとめ、かつ切削油のみを濾し
得るように底部に多数の小孔が設けられたバケットを着
脱自在に配設している。
【0003】又、空気吹き付けノズルの空気吹き出し孔
から空気を前記搬送体の下面に向かって吹き付けて、搬
送体下面に付着したチップをバケット内に落下させ、チ
ップに付着した切削油はバケットに設けた多数の小孔か
ら油回収管を通して外部に回収されるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のチッ
プコンベアにおいては、空気吹き付けノズルから噴射さ
れた空気によって、搬送体の下面に油により付着したチ
ップを分離・回収する際、バケットを定期的に取り出し
てチップを廃棄する必要があり、この操作が面倒であっ
た。もし、この作業を怠ると、バケット内のチップが過
剰に堆積して、搬送体の走行を阻害するばかりでなく、
チップが搬送体を構成する部品の摺動部に侵入して部品
を摩耗させるという第1の問題が生じる。
【0005】又、エアを吹き付ける方式をとっているの
で、搬送体の表面に油により付着したチップの除去効率
が低いという問題もあった。もし、搬送体が排出位置を
過ぎてもチップの一部が搬送体に付着していると、この
残留チップが搬送体を駆動する機構の摺動部に侵入して
駆動機構の耐久性を低下させるという第2の問題があ
る。
【0006】この発明は、上記の両問題点を解消するた
めになされたものであって、その第1の目的は第1の問
題点を解消すべく、排出位置を過ぎてから回収位置に至
る搬送体に残留するチップを分離した後、確実に回収し
て排出することができるチップコンベアを提供すること
にある。
【0007】本発明の第2の目的は、第1の目的に加え
て、第2の問題点を解消すべく、搬送体の表面に油によ
り付着したチップの除去効率を向上してチップが搬送体
を構成する部品の摺動部に侵入して部品を摩耗させるの
を防止することができるチップコンベアを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、工作機械等から排出さ
れるチップを回収位置において回収し、同回収位置から
所定距離離れた排出位置へチップを搬送して排出するよ
うに無端状をなす搬送体を所定の方向に周回可能に装設
したチップコンベアにおいて、前記回収位置から排出位
置までの搬送体の上側を往行経路とし、排出位置から折
り返して回収位置へ至るまでの搬送体の下側を復行経路
とし、同復行経路と対応して搬送体に付着したチップを
分離するチップ分離手段を設け、同チップ分離手段と対
応して、分離されたチップを一時的に貯留する貯留槽を
設け、同貯留槽には回収されたチップを連続的に、かつ
自動的に排出するチップ自動排出手段を設けたことを要
旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記チップ分離手段は、復行経路の前記搬送体にオ
イル成分による液架橋付着力により付着しているチップ
に対し、前記液架橋付着力を低減あるいは解除するよう
に液体を作用させて、搬送体に付着しているチップを液
体中に分離して貯留槽に回収するものであることを要旨
とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2におい
て、前記貯留槽は貯液槽であって、チップ分離手段は、
前記貯液槽に復行経路の前記搬送体を進入させて同搬送
体に付着しているチップを貯液槽の液体中に分離するよ
うに構成されていることを要旨とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2におい
て、前記貯留槽は貯液槽であって、チップ分離手段は、
前記貯液槽の上方において復行経路の前記搬送体に液体
を緩やかに作用させて同搬送体に付着しているチップを
分離して貯液槽に回収するように構成されていることを
要旨とする。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項3におい
て、復行経路の前記搬送体は、通常の復行経路から下方
に迂回して貯液槽の液体に進入するように構成されてい
ることを要旨とする。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項3〜5の
いずれか一項において、前記チップ自動排出手段は、貯
液槽に配設されたスクリューコンベア、ベルトコンベア
又はバケットコンベアであることを要旨とする。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項3〜5の
いずれか一項において、前記貯液槽には液体を補給する
液体補給手段が設けられていることを要旨とする。請求
項8に記載の発明は、請求項7において、前記貯液槽に
は余剰液体を排出する排出手段が設けられていることを
要旨とする。
【0015】請求項9に記載の発明は、請求項8におい
て、前記余剰液体の排出手段は余剰液体を前記回収位置
に設けたチップ回収液槽へ流下する手段を備えているこ
とを要旨とする。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項8又は
9において、前記余剰液体の排出手段は、その途中に沈
降エリアを備え、貯液槽内に分離された比較的微細なチ
ップを沈降回収させるように構成したことを要旨とす
る。
【0017】請求項11に記載の発明は、請求項10に
おいて、微細なチップの沈降回収手段は、余剰液体を緩
慢な速度でほぼ水平に流して排出する扁平状の樋である
ことを要旨とする。
【0018】請求項12に記載の発明は、請求項10又
は11において、前記微細なチップを沈降させる手段
は、微細なチップを外部へ排出する微細チップ自動排出
手段を備えていることを要旨とする。
【0019】請求項13に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記往行経路及び復行経路の
搬送体はトラフにより被覆され、同トラフの排出位置側
の先端部にはチップを落下させ得るように開口部が設け
られ、前記貯液槽は前記トラフの底板を開口して装着さ
れ、同貯液槽には搬送体が迂回して進入するように構成
されていることを要旨とする。
【0020】請求項14に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記往行経路及び復行経路の
搬送体はトラフにより被覆され、同トラフの排出位置側
の先端部は閉鎖され、前記貯液槽は前記トラフの底板を
開口して装着され、同貯液槽には搬送体の一部が迂回し
て進入するように構成していることを要旨とする。
【0021】請求項15に記載の発明は、請求項13に
おいて、前記搬送体の排出位置側の先端部と貯液槽との
間には、搬送体に付着した切削油、クーラント液、チッ
プ等を貯液槽へ回収するシュータが設けられていること
を要旨とする。
【0022】請求項16に記載の発明は、請求項15に
おいて、前記シュータは排出位置の先端部からチップが
落下するのを阻止する閉鎖位置と、落下を許容する開放
位置との間で切り換え可能に構成されていることを要旨
とする。
【0023】請求項17に記載の発明は、請求項1〜5
のいずれか一項において、チップ自動排出手段は前記搬
送体の周回運動に連動して駆動されるものであることを
要旨とする。
【0024】請求項18に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記搬送体の往行経路は、チ
ップを回収位置において回収する下側水平回収部と、回
収したチップを斜め上方に持ち上げる上昇部と、持ち上
げられたチップを水平方向に移送してチップを排出位置
へ移送する上側水平排出部とから構成され、搬送体の復
行経路は、前記復行経路とほぼ平行に装設され、貯液槽
は前記搬送体の上側水平排出部と対応する復行経路の下
方に配設され、該搬送体の復行経路の一部が下方に迂回
して貯液槽に進入するように構成したことを要旨とす
る。
【0025】請求項19に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記貯液槽は液体を攪拌する
手段を備えていることを要旨とする。請求項20に記載
の発明は、請求項17において、前記攪拌手段は液体の
供給ノズルを搬送体の周りの液体に旋回流が生じるよう
に配設して構成されていることを要旨とする。
【0026】請求項21に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記液架橋付着力を低減又は
解除する液体はクーラント液であることを要旨とする。
請求項22に記載の発明は、請求項17において、前記
貯液槽の側壁には補助貯液槽が設けられ、同補助貯液槽
内には前記チップ自動排出手段の駆動機構の一部が収容
されていることを要旨とする。
【0027】請求項23に記載の発明は、請求項17に
おいて、前記搬送体は単一のモータにより周回動作さ
れ、チップ自動排出手段は前記モータの駆動力により作
動されるものであることを要旨とする。
【0028】請求項24に記載の発明は、請求項23に
おいて、前記チップ自動排出手段は前記モータの駆動力
により直接又は搬送体を介さないで作動されるものであ
ることを要旨とする。
【0029】請求項25に記載の発明は、請求項1〜5
のいずれか一項において、前記チップ自動排出手段のチ
ップを排出する排出筒は、搬送体の往行経路と復行経路
の折り返し点から排出されるチップの回収箱にチップを
落出できるように偏向形成されていることを要旨とす
る。
【0030】請求項26に記載の発明は、請求項3〜5
のいずれか一項において、前記貯液槽に進入された前記
搬送体の非進入部に対し液体を滴下あるいは噴射して貯
液槽へ流動するための液体供給手段が設けられているこ
とを要旨とする。
【0031】請求項27に記載の発明は、請求項26に
おいて、前記液体供給手段は、貯液槽への液体を補給す
る液体補給手段を兼用するものであることを要旨とす
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を工作機械に使用さ
れるチップコンベアに具体化した一実施形態を図1〜図
4に基づいて説明する。
【0033】図4はチップコンベアK全体を示す。この
チップコンベアKの側方には図示しないが、工作機械が
配置され、製品の切削作業が行われると、チップ(切削
屑)が生ずる。このチップを回収して別の位置に搬送で
きるようにチップコンベアKが床面に装着されている。
【0034】チップの回収位置に配設されたチップ回収
液槽11内には水溶性又は油性のクーラント液Cが貯留
され、同チップ回収液槽11内にはコンベア本体12の
下側水平部が配設されている。コンベア本体12のトラ
フ13は、チップ回収液槽11内において水平に延びる
下側水平回収部14と、その水平回収部14の下流端か
ら上方へ斜めに延びる上昇部15と、その上昇部15の
上端から排出位置までほぼ水平に延びる上側水平排出部
16とから構成されている。
【0035】トラフ13の下側水平回収部14及び上側
水平排出部16内にはスプロケット17a,17bが回
転可能に支持され、それらのスプロケット17a,17
b間には無端状の搬送体18が掛装されている。搬送体
18の外側には複数個の搬送スクレーパー19が所定間
隔おきで配設されている。図4に示すように、前記上側
水平排出部16の上面にはモータ39が固定され、その
出力軸39aに嵌合した駆動スプロケットホイール45
aと、前記スプロケット17bを支持する支持軸24に
嵌合した被動スプロケットホイール45bとの間にはチ
ェーン45cが掛装されている。そして、モータ39の
駆動により、搬送体18は下側水平回収部14、上昇部
15及び上側水平排出部16に沿って図4に示す反時計
回り方向へ周回するようになっている。
【0036】前記搬送体18の上方において、トラフ1
3の下側水平回収部14上には濾過装置20が設けられ
ている。濾過装置20を構成するケーシング21の下部
開口部21aと、下側水平回収部14の上部開口部14
aとは連通されている。ケーシング21の上流側側壁に
は投入口21bが形成され、この投入口21bにはケー
シング21内に延びる樋22の下流端が挿入されてい
る。そして、工作機械から排出されたチップ23を含む
クーラント液Cは樋22を介してケーシング21内に流
し込まれるようになっている。このチップ23は、ケー
シング21内におけるクーラント液面Wの下方に沈む沈
降チップ23aと、クーラント液面Wに浮く浮遊チップ
23bとが混合されている。このクーラント液面Wと、
コンベア本体12の上昇部15における搬送体18との
交差位置は浮遊チップ回収位置αとなっている。又、樋
22の下方に対向する搬送体18の上面が沈降チップ回
収位置βとなっている。
【0037】次に、前記上側水平排出部16の下側に装
着されたチップ分離・回収装置25について説明する。
この実施形態ではチップ23の回収位置に位置するチッ
プ回収液槽11から排出位置に位置する上側水平排出部
16までの搬送体18の上側を往行経路としている。
又、排出位置から折り返してチップ回収液槽11へ至る
までの搬送体18の下側を復行経路としている。
【0038】前記上側水平排出部16は搬送体18を掛
装する前記スプロケットホイール17bの支持軸24を
支持する左右の側板26,26を備え、この両側板2
6,26の先端部間及び下側部間が開放されている。前
記搬送体18により搬送されたチップ23の一部は、上
側水平排出部16の先端開口部において折り返される搬
送体18から図1の矢印で示すように落下され、図4に
示す回収箱B1に回収される。
【0039】前記側板26,26の下端部には、前記搬
送体18の折り返し部から落下されずに付着したチップ
23を同搬送体18から分離して回収するためのチップ
分離・回収装置25が装着されている。前記側板26,
26外側にはフランジ金具27,27が溶接等により固
着され、同フランジ金具27,27には貯液槽28に溶
着したフランジ金具29,29がボルト30及びナット
31により締付固定されている。
【0040】なお、貯液槽28は上面を前記水平排出部
16の下面へと開放した横長四角筒状に形成されるとと
もに、下部を断面三角形(テーパ)状に収束させ、下端
を断面円弧状に形成している。
【0041】前記貯液槽28には支軸33が軸受34,
34を介して回転可能に支持され、この支軸33には前
記搬送体18を貯液槽28内へ迂回反転させるための一
対のスプロケットホイール35,35が取り付けられて
いる。前記側板26,26の内側面には前記搬送体18
の両側縁の周回を案内する案内フランジ36,37が設
けられている。
【0042】この実施形態では、前記支軸33、軸受3
4,34及びスプロケットホイール35,35により搬
送体18の巻掛機構が構成されている。前記貯液槽28
の内部空間38には、クーラント液Cが貯留され、この
クーラント液C中に搬送体18が迂回反転しつつ浸漬さ
れることにより搬送体18に付着していたチップ23が
分離される。この分離されたチップ23は貯液槽28の
底部へ沈降する。これを排出するためのチップ自動排出
手段として貯液槽28の下端円弧状部にはスクリューコ
ンベア40が装着されている。
【0043】このスクリューコンベア40について説明
すると、前記貯液槽28の下部には前記支軸33と平行
に排出樋28aが形成され、この排出樋28aと対応し
て前記貯液槽28の一方の側壁28bには、軸受41を
介して回転軸42が支持され、同回転軸42に嵌合した
取付軸筒43の外周にはスクリュー羽根44が溶接によ
り固着されている。なお、45は回転軸42と取付軸筒
43を連結するピンである。前記支軸33の一側外端に
は駆動スプロケットホイール46が取り付けられ、前記
回転軸42の外端部には被動スプロケットホイール47
が嵌合固定されている。前記両スプロケットホイール4
6,47にはチェーン48が掛装されている。
【0044】前記スクリューコンベア40のスクリュー
羽根44の先端部外周縁は、排出筒50の入口部内周面
により位置規制されている。前記貯液槽28の外側壁に
は前記両スプロケットホイール46,47、チェーン4
8等を覆うための補助貯液槽49が設けられている。前
記貯液槽28の他側壁には、前記排出樋28aと接続さ
れる排出筒50が斜め上向きに取り付けられている。こ
の排出筒50の先端開口部の高さは、貯液槽28のクー
ラント液Cの液面よりも上方に設定されている。
【0045】図2に示すように、前記貯液槽28の内部
空間38は、側壁28bに形成した開口28cにより補
助貯液槽49の内部空間51と連通され、この内部空間
51にはクーラント液を供給するための液体補給手段と
してのポンプ52と配管53からクーラント液が供給さ
れるようになっている。前記チップ回収液槽11にはク
ーラント液のクリーナー54が設けられ、このクリーナ
ー54により浄化されたクーラント液が前記ポンプ52
及び配管53により補助貯液槽49に供給される。
【0046】図1に示すように前記上昇部15を構成す
るシュータ55と前記貯液槽28との間には貯液槽28
内のクーラント液Cをシュータ55側へ排出するための
排出樋56がほぼ水平に掛渡されている。この排出樋5
6は、クーラント液Cをチップ回収液槽11側に戻すと
き、クーラント液に含まれる微細なチップ23を排出樋
56の底面に沈降させて回収する沈降回収手段を兼用し
ている。
【0047】前記排出樋56のシュータ55側端部に
は、堰板56aが設けられ、前記微細なチップ23がシ
ュータ55側に移動しないようにしている。前記排出樋
56の底部を図1の鎖線で示すように、皿状の凹部56
bを設けることにより、チップ23の沈降量を増やすこ
とができる。
【0048】図1に示すように、貯液槽28のスプロケ
ットホイール17b側の開口端縁には、同スプロケット
ホイール17bから折り返された搬送体18の下面を同
折り返し端部から所定間隔をおいて覆うためのシュータ
57が配置され、該シュータ57の両側縁は前記側板2
6,26に溶接等により固定されている。このシュータ
57により反転された搬送体18から落下するチップ2
3やクーラント液Cを貯液槽28内に導くようにしてい
る。
【0049】前記シュータ57の先端縁の位置は図1の
実線で示す位置でもよいが、鎖線で示すように搬送体1
8の折り返し点Pを通る垂線の直近に位置することによ
り、回収箱B1に滴下されるクーラント液の量を低減す
ることができる。
【0050】次に、前記のように構成したチップコンベ
アについて、その動作を説明する。工作機械からのチッ
プ23を含んだクーラント液Cが樋22を通ってケーシ
ング21内に流下されると、沈降チップ23aは沈降チ
ップ回収位置β付近に沈降し、各搬送スクレーパー19
間に回収される。又、浮遊チップ23bはクーラント液
面Wに浮遊する。そして、搬送体18により沈降チップ
23aと浮遊チップ23bが搬送され、上昇部15内を
上方に移動し上側水平排出部16の開口部へと移動す
る。この時、主として比較的大きい沈降チップ23aが
落下され、回収箱B1に回収される。
【0051】又、一部のチップ23a及び浮遊チップ2
3bは搬送体18のスプロケットホイール17bによる
反転後も同搬送体18に付着したまま、チップ分離・回
収装置25の貯液槽28内へと移動してクーラント液C
中に浸される。ここで、クーラント液Cによりチップ2
3が分離されて排出樋28aへと降下する。
【0052】一方、前記搬送体18の周回により支軸3
3が回転されるので、駆動スプロケットホイール46、
チェーン48、被動スプロケットホイール47及び回転
軸42を介してスクリュー羽根44が回転され、このス
クリュー羽根44により排出樋28aへ下降したチップ
23が排出筒50に向かって移送される。この排出筒5
0から落下したチップ23は図4に示す回収箱B2に回
収される。
【0053】次に、前記のように構成したチップ分離・
回収装置25の効果を構成とともに列記する。 (1)前記実施形態では、上側水平排出部16の下部に
貯液槽28を取り付け、同貯液槽28内にクーラント液
C等の液体を貯留し、同液体内に搬送体18を迂回させ
るようにしたので、搬送体18に付着したチップ23を
貯液槽28内で搬送体18の表面から分離させることが
できる。
【0054】チップ23が搬送体18の表面から離れる
原理について説明する。ここでは、チップ23をアルミ
ニウムの粒子と仮定し、空気中においてアルミ粒子が搬
送体18の表面にクーラント液に含まれるオイル成分に
より付着しているものとする。この状態では搬送体18
とアルミ粒子はオイルによる液架橋付着力と、アルミ粒
子と搬送体18間のヴアン・ジル・ワールス(van・
der・Waals)力により付着している。前者の液
架橋付着力は後者のヴアン・ジル・ワールス力よりも全
ての粒子径に対し、格段に大きい。従って、クーラント
液でアルミ粒子全体を曝すことにより、液架橋付着力を
取り除くことができ、ヴアン・ジル・ワールス力による
付着作用のみとすることができる。このヴアン・ジル・
ワールス力は周りが空気の場合と比較し、液体の方が付
着力が格段に小さくなる。このように付着力が低減する
ことによりアルミ粒子はクーラント液に曝すことにより
搬送体18から効果的に分離される。
【0055】(2)前記実施形態では、貯液槽28の下
部に沈殿されたチップ23を貯液槽28の外部に排出す
るチップ自動排出手段としてスクリューコンベア40を
設けたので、チップ23を自動的に排出することができ
る。
【0056】(3)前記実施形態では、スクリューコン
ベア40の駆動力として、搬送体18の周回運動を利用
するようにしたので、搬送体18の周回動作中は連続的
にスクリューコンベア40を回転でき、チップの貯液槽
28からの排出動作を確実に行うことができ、専用の駆
動源を別途設ける必要がなく、構成を簡素化することが
できる。
【0057】(4)前記実施形態では、貯液槽28とシ
ュータ55との間に排出樋56を設けたので、貯液槽2
8から排出樋56を通ってシュータ55へクーラント液
が排出される過程において液の流速を毎分0.1〜1m
程度(流速は遅いほど微細なチップの沈降がより確実と
なる)にすることによりクーラント液中に含まれる微細
なチップ23が排出樋56の底面に沈殿する。このた
め、微細なチップ23の回収を行うことができるととも
に、前記チップ回収液槽11内のクーラント液を濾過す
るクリーナー54の目詰まりがなくなり、その保守点検
を容易に行うことができる。
【0058】(5)前記実施形態では、上側水平排出部
16の先端部を開放し、チップ23を自然落下させると
ともに、落下しなかったチップ23をチップ分離・回収
装置25により分離するようにしたので、貯液槽28内
に供給するクーラント液Cの供給量を必要最小限にする
ことができる。
【0059】(6)前記実施形態では、貯液槽28の側
部にさらに前記スプロケットホイール46,47等を覆
う補助貯液槽49を装着し、同補助貯液槽49内に前記
貯液槽28内のクーラント液Cが貯留されるように構成
したので、軸受34,41のシール構造を不要とするこ
とができ、このため構成を簡素化することができる。
【0060】(7)前記実施形態では、前記補助貯液槽
49内にクーラント液Cを供給するようにしたので、補
助貯液槽49内に清浄なクーラント液が供給され、この
ためスクリューコンベア40の駆動機構へのチップの噛
み込みを無くして、耐久性を向上することができる。
【0061】(8)前記実施形態では、排出筒50の先
端開口部の高さを、貯液槽28のクーラント液Cの液面
よりも上方に設定したので、排出筒50から排出される
チップ23に付着するクーラント液の量を少なくするこ
とができる。
【0062】(9)前記実施形態では、復行経路の搬送
体18を浸漬して通過させる液体を収容する貯液槽28
と、同貯液槽28内に設けられ、かつ搬送体18を迂回
して反転移動させる巻掛機構としてのスプロケットホイ
ール35,35とによりチップ分離・回収装置25を構
成し、これを上側水平排出部16の下部に取り外し可能
に形成した。このため、チップ分離・回収装置25の構
成を簡素化し、脱着作業を容易に行うことができる。
【0063】なお、前記実施形態は次のように変更して
具体化することもできる。・図5に示すように搬送体1
8をほぼ水平に設置し、チップ23の回収部から離隔し
た排出部付近にチップ23の分離・回収装置25を装着
することもできる。
【0064】この別の実施形態も前述した実施形態の
(1)(3)(5)(6)(7)の効果と同様の効果が
ある。上記の実施形態において、クーラント液を貯留す
るチップ回収液槽11を省略して、搬送体18の上面に
切削油の付着したチップを落下し、これを排出位置側へ
搬送するようにしてもよい。
【0065】・図6に示すように水平排出部16側の搬
送体18の先端部をチップ分離・回収装置25の貯液槽
28内に収容することもできる。この実施形態では、搬
送体18の全てのチップ23を貯液槽28内に回収する
ことができ、分離して排出する構成と比較して、構造を
簡素化することができる。その他の効果は、前記実施形
態の効果(1)(3)(5)(6)(7)の効果と同様
である。
【0066】・図7に示すように水平排出部16の先端
部に開口部を開閉可能なカバー61を軸62により回動
位置調節可能に設け、必要に応じて例えば手動によりカ
バー61の開閉を行うようにすることもできる。
【0067】この実施形態では、搬送体18から自然落
下し難いチップの分離・排出を行うときにカバーを閉鎖
し、自然落下し易いチップを排出する場合又はメンテナ
ンスの場合には、カバー61を開放することができる。
その他の効果は、前記実施形態の効果(1)(3)
(5)(6)(7)の効果と同様である。
【0068】・図8に示すように水平排出部16を密閉
し、チップ分離・回収装置25のみを設けた構成とする
こともできる。この実施形態では、搬送体18の全ての
チップ23を貯液槽28内に回収することができ、分離
して排出する構成と比較して、構造を簡素化することが
できる。その他の効果は、前記実施形態の効果(1)
(3)(5)(6)(7)の効果と同様である。
【0069】・図9に示すように上昇部15の途中にチ
ップ分離・回収装置25を装着してもよい。この実施形
態では、上昇部15の下方の空間を有効に利用すること
ができる。その他の効果は、前記実施形態の効果(1)
(3)(5)(6)(7)の効果と同様である。
【0070】・図10に示すようにクーラント液Cの供
給ノズル71を貯液槽28内において搬送体18の移動
方向と直交する方向から同搬送体18に指向するよう
に、あるいは貯液槽28内で旋回流が生じるように配設
し、貯液槽28内のクーラント液Cを攪拌するようにし
てもよい。
【0071】この攪拌手段として図示しないが貯液槽内
でスクリューを回転する方式をとってもよい。この別例
では貯液槽内のクーラント液Cを攪拌させて運動量を与
えることができ、このため搬送体とチップ(アルミ粒
子)を接着するオイル成分に剪断力を与えることがで
き、搬送体18の表面からのチップ(アルミ粒子)の除
去率を向上することができる。
【0072】・図11に示すように、前記支持軸24の
外端部に被動スプロケットホイール45bと異なるスプ
ロケットホイール72を嵌合し、該スプロケットホイー
ル72と前記被動スプロケットホイール47にチェーン
48を掛装してもよい。又、駆動スプロケットホイール
45aをダブルホイールにして、このホイールと被動ス
プロケットホイール47との間に図11に鎖線で示すよ
うにチェーン48を掛装してもよい。
【0073】この別例では本実施形態の動力伝達機構と
比較してスクリューコンベア40の回転をモータ39の
回転運動と同期して適正に行い、チップの排出動作を円
滑に行うことができる。又、共通のモータ39を用いて
いるので、搬送体18やスクリューコンベア40に過負
荷が作用した場合の安全機構を一つにすることができる
とともに、モータ39の制御回路の構成も独立したモー
タにより駆動する方式と比較して簡素化でき、製造を容
易に行うことができる。
【0074】・スクリューコンベア40を独立した専用
のモータにより駆動するようにしてもよい。この場合に
は、制御装置の動作信号によりチップの排出量に応じて
チップ23の排出動作を適正に行うことができる。
【0075】・図12及び図13に示すように排出筒5
0の構造を水平に延びて斜め上方に湾曲するエルボ状部
50aと、その先端部に一体的に接続され、かつ先端部
へ行くほど通路面積が大きくなるように形成されたラッ
パ状部50bとにより構成してもよい。前記ラッパ状部
50bの先端縁にはチップ案内板50cが取り付けられ
ている。
【0076】この別例では、排出筒50から排出される
チップ23を一つの回収箱B1により回収することがで
き、回収箱B2を省略することができる。 ・図14に実線で示すように、搬送体18の内側にクー
ラント液Cの噴射ノズル81(液体供給手段)を配設
し、噴射されたクーラント液Cを搬送体18の裏面に噴
射し、その後にクーラント液Cを貯液槽28に供給する
ようにしてもよい。又、図14に鎖線で示すように、噴
射ノズル81を搬送体18の外側に配設してもよい。
【0077】この別例では、貯液槽28に入る前の搬送
体18に付着しているチップ23の一部を除去したり、
貯液槽28内で除去されなかったチップ23を除去した
りして貯液槽28へ移動することができ、回収効率を向
上することができるとともに、クーラント液Cの補給を
行うことができる。
【0078】・図15及び図16に示す別例は、前述し
た実施形態の構成と比較して、搬送体18に付着したチ
ップの液架橋付着力を低減又は解除する手段が異なる。
すなわち、前述した実施形態では、搬送体18を貯液槽
28内に進入させる方式をとっているが、この別例で
は、貯液槽28の上方において搬送体18を上下方向か
ら挟むようにして、クーラント液Cを供給するパイプ9
1を複数箇所に設けている。そして、各パイプ91の流
出孔91aから流出したクーラント液Cを搬送体18に
緩やかに作用させて前記液架橋付着力を低減あるいは解
除するようにしている。前記パイプ91に代えて、図1
7に示すように扁平状のノズル92に多数の流出孔92
aを設けたものを用いてもよい。
【0079】この別例では、搬送体18を貯液槽28内
に迂回させる構成が不要になるので、構造を簡素化して
製造及び組み付け作業を容易に行うことができる。 ・図18に示すように、搬送体18を貯液槽28の内部
に迂回させないで、搬送体18に対しクーラント液Cの
供給ノズル95を複数箇所に配置し、搬送体18にクー
ラント液Cを滴下あるいは噴射供給して搬送体18から
チップを分離して貯液槽28に導くようにしてもよい。
【0080】又、前記供給ノズル95に代えて、モッ
プ、固定ブラシ、回転ブラシ、エアを噴射するノズル、
あるいはその他の振動付与機構等のチップ分離手段を用
いてもよく、これらを併用するようにしてもよい。
【0081】・図示しないが、前記排出樋56の底部を
深く構成し、この底部に前述したスクリューコンベア4
0及び排出筒50と同様の小型の微細チップ自動排出手
段を設けることもできる。この微細チップ自動排出手段
は搬送体18の周回運動に連動して駆動される。
【0082】この別の実施形態では、排出樋56に沈殿
する微細なチップを自動的に排出することができる。 ・前記クーラント液Cに代えて、例えば水、洗浄液等を
用いることもできる。
【0083】・前記スクリューコンベア40に代えて、
図示しないがスクレーパーによる掻き出し機構、ベルト
コンベア、バケットコンベア、あるいは流体移送機構を
用いてもよい。
【0084】・前記排出筒50をフレキシブル筒体とし
て、チップ23の排出方向を変更することができるよう
に構成してもよい。 ・図示しないが、貯液槽28内にスプロケットホイール
35とスクリュー羽根44を前後して複数箇所に設けて
もよい。
【0085】前記実施形態から把握できる請求項以外の
技術思想について、以下に列記する。 (技術思想1)請求項7〜11のいずれか一項におい
て、液体補給手段はチップ回収液槽11内の液体を濾過
するクリーナーを通してポンプにより汲み上げられた液
体を貯液槽28又は補助貯液槽49に供給するように構
成されているチップコンベア。
【0086】このチップコンベアにおいては、チップ回
収液槽11内の液体を利用することができるとともに、
クリーナー及びポンプを兼用することができる。 (技術思想2)請求項15において、前記シュータの先
端縁の位置は、搬送体18の折り返し点Pを通る垂線上
に近接して配置されているチップコンベア。
【0087】このチップコンベアでは、チップとともに
回収箱B1に滴下されるクーラント液の量を低減するこ
とができる。 (技術思想3)請求項19において、前記液体を攪拌す
る手段は、液体の供給ノズルを搬送体18に指向するよ
うに配置して構成されているチップコンベア。
【0088】このチップコンベアでは、搬送体18から
チップを効率良く分離することができる。 (技術思想4)請求項11において、前記樋には出口側
に堰板が設けられているチップコンベア。
【0089】このチップコンベアでは、堰板により微細
なチップが回収液槽へ流出するのを阻止することができ
る。 (技術思想5)上記の(技術思想4)において、前記樋
には微細なチップを沈降して堆積する凹部が設けられて
いるチップコンベア。
【0090】このチップコンベアでは、微細なチップを
効率よく堆積することができる。 (技術思想6)請求項17において、前記搬送体はモー
タにより周回動作され、チップ自動排出手段は前記モー
タとは別のモータにより作動されるものであるチップコ
ンベア。
【0091】この技術思想6では、チップ自動排出手段
の排出量を制御装置からの動作信号により独自に制御し
てチップの排出動作を適正に行うことができる。 (技術思想7)請求項1において、前記チップ分離手段
は、モップ、固定ブラシ、回転ブラシ、エアノズル、又
は振動付与機構であるチップコンベア。
【0092】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているた
め、次のような効果を奏する。請求項1〜27に記載の
チップコンベアの発明によれば、排出位置を過ぎてから
回収位置に至る搬送体に残留するチップを分離して貯留
槽に回収し、該貯留槽からチップを自動的に、かつ確実
に排出することができる。
【0093】請求項2記載の発明は、復行経路の搬送体
にオイル成分による液架橋付着力により付着しているチ
ップに対し、前記液架橋付着力を低減あるいは解除する
ように液体を作用させるので、チップ分離手段の構成を
簡素化することができる。
【0094】請求項3記載の発明は、搬送体の復行経路
と対応して貯液槽を設け、該貯液槽に復行経路の搬送体
を進入させるようにしたので、同搬送体に付着している
チップを効率良く貯液槽の液体中に分離することができ
る。
【0095】請求項4記載の発明は、復行経路の搬送体
に液体を緩やかに作用させて同搬送体に付着しているチ
ップを液体中に分離し、分離後の液体を貯液槽に回収す
るようにしたので、搬送体の復行経路を設計変更しなく
ても済み、構造を簡素化して製造及び組み付け作業を容
易に行うことができる。
【0096】請求項5記載の発明は、復行経路の搬送体
が通常の復行経路から下方に迂回して貯液槽の液体に進
入されるので、貯液槽の設置スペースを小さくすること
ができる。
【0097】請求項6記載の発明は、貯液槽には液体内
に分離・回収されたチップを同貯液槽の外部に排出する
チップ自動排出手段が設けられているので、チップの排
出を容易に行うことができる。
【0098】請求項7記載の発明は、貯液槽への液体の
補給を液体補給手段により容易に行うことができる。請
求項8記載の発明は、貯液槽の余剰液体を排出手段によ
り容易に排出することができる。
【0099】請求項9記載の発明は、貯液槽の余剰液体
を回収位置に設けたチップ回収液槽へ流下して有効に利
用することができる。請求項10記載の発明は、余剰液
体の排出手段の途中に設けた沈降エリアに比較的微細な
チップを沈降して回収することができる。
【0100】請求項11記載の発明は、微細なチップの
沈降回収手段を簡素な扁平状の樋により安価に形成する
ことができる。請求項12記載の発明は、微細チップ自
動排出手段により回収されたチップを外部へ容易に排出
することができる。
【0101】請求項13記載の発明は、トラフの底板に
設けた開口を利用して貯液槽を装着でき、貯液槽の取付
構造を簡素化することができる。請求項14記載の発明
は、搬送体から離れたチップを一括して貯液槽に回収し
て排出することができるので、部品点数を少なくして構
造を簡素化することができる。
【0102】請求項15記載の発明は、搬送体に付着し
た切削油、クーラント液、チップ等をシュータにより貯
液槽へ容易に回収することができる。請求項16記載の
発明は、排出されるチップの多少に応じてシュータを開
放位置と閉鎖位置との間で切り換えて使用することがで
きる。
【0103】請求項17記載の発明は、チップの排出動
作を搬送体の周回運動に連動して適正に行うことができ
る。請求項18記載の発明は、搬送体の上側水平排出部
と対応する復行経路の下方に貯液槽を配設したので、貯
液槽の設置スペースを小さくすることができる。
【0104】請求項19記載の発明は、貯液槽内の液体
が攪拌されるので、搬送体からチップを効率良く分離す
ることができる。請求項20記載の発明は、貯液槽内で
搬送体の周りの液体に旋回流を生じさせてチップをさら
に効率良く分離することができる。
【0105】請求項21記載の発明は、貯液槽の液体が
工作機械等に用いるクーラント液であるため、専用の液
体を使用しなくても良く、このため運転コストを低減す
ることができる。
【0106】請求項22記載の発明は、補助貯液槽内に
設けたチップ自動排出手段の駆動機構の軸シールを不要
にしてシール構造を簡素化することができる。請求項2
3記載の発明は、搬送体とチップ自動排出手段を単一の
モータにより駆動するので、過負荷時の安全装置を一つ
にできるとともに、モータの制御回路を簡素化すること
ができる。
【0107】請求項24記載の発明は、チップ自動排出
手段の駆動を適正に行い、チップの排出動作を円滑に行
うことができる。請求項25記載の発明は、搬送体から
排出されるチップと、チップ自動排出手段側の排出筒か
ら排出されるチップを一つの回収箱により回収すること
ができる。
【0108】請求項26記載の発明は、貯液槽に進入さ
れた搬送体の非進入部に対し液体を滴下あるいは噴射し
て貯液槽へ流動するので、チップの分離をより効果的に
行うことができる。
【0109】請求項27記載の発明は、液体供給手段が
貯液槽への液体を補給する液体補給手段を兼用するの
で、部品点数を低減して構造を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を具体化したチップ分離・排出装置
を示す断面図。
【図2】 図1の1−1線断面図。
【図3】 図1の2−2線断面図。
【図4】 チップコンベア全体を示す断面図。
【図5】 この発明の別の実施形態を示す略体正面図。
【図6】 この発明の別の実施形態を示す略体正面図。
【図7】 この発明の別の実施形態を示す要部断面図。
【図8】 この発明の別の実施形態を示す要部断面図。
【図9】 この発明の別の実施形態を示す要部断面図。
【図10】 この発明の別の実施形態を示す要部断面
図。
【図11】 この発明の別の実施形態を示す要部正面
図。
【図12】 この発明の別の実施形態を示す要部正面
図。
【図13】 図12の排出筒の斜視図。
【図14】 この発明の別の実施形態を示す要部断面
図。
【図15】 この発明の別の実施形態を示す要部断面
図。
【図16】 図15の3−3線断面図。
【図17】 この発明の別の実施形態を示すパイプの斜
視図。
【図18】 この発明の別の実施形態を示す要部断面
図。
【符号の説明】
11…チップ回収液槽、12…コンベア本体、13…
トラフ、14…下側水平回収部、15…上昇部、16…
上側水平排出部、17a,17b…スプロケットホイー
ル、18…搬送体、23…チップ、25…チップ分離・
排出装置、26…側壁、28…貯液槽、35…スプロケ
ットホイール、40…スクリューコンベア、42…回転
軸、44…スクリュー羽根、50…排出筒、56…沈降
回収手段を兼用する排出樋、52…液体補給手段として
のポンプ。

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械等から排出されるチップを回収
    位置において回収し、同回収位置から所定距離離れた排
    出位置へチップを搬送して排出するように無端状をなす
    搬送体を所定の方向に周回可能に装設したチップコンベ
    アにおいて、 前記回収位置から排出位置までの搬送体の上側を往行経
    路とし、排出位置から折り返して回収位置へ至るまでの
    搬送体の下側を復行経路とし、同復行経路と対応して搬
    送体に付着したチップを分離するチップ分離手段を設
    け、同チップ分離手段と対応して、分離されたチップを
    一時的に貯留する貯留槽を設け、同貯留槽には回収され
    たチップを連続的に、かつ自動的に排出するチップ自動
    排出手段を設けたことを特徴とするチップコンベア。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記チップ分離手段
    は、復行経路の前記搬送体にオイル成分による液架橋付
    着力により付着しているチップに対し、前記液架橋付着
    力を低減あるいは解除するように液体を作用させて、搬
    送体に付着しているチップを液体中に分離して貯留槽に
    回収するものであるチップコンベア。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記貯留槽は貯液槽
    であって、チップ分離手段は、前記貯液槽に復行経路の
    前記搬送体を進入させて同搬送体に付着しているチップ
    を貯液槽の液体中に分離するように構成されているチッ
    プコンベア。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記貯留槽は貯液槽
    であって、チップ分離手段は、前記貯液槽の上方におい
    て復行経路の前記搬送体に液体を緩やかに作用させて同
    搬送体に付着しているチップを分離して貯液槽に回収す
    るように構成されているチップコンベア。
  5. 【請求項5】 請求項3において、復行経路の前記搬送
    体は、通常の復行経路から下方に迂回して貯液槽の液体
    に進入するように構成されているチップコンベア。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれか一項において、
    前記チップ自動排出手段は、貯液槽に配設されたスクリ
    ューコンベア、ベルトコンベア又はバケットコンベアで
    あるチップコンベア。
  7. 【請求項7】 請求項3〜5のいずれか一項において、
    前記貯液槽には液体を補給する液体補給手段が設けられ
    ているチップコンベア。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記貯液槽には余剰
    液体を排出する排出手段が設けられているチップコンベ
    ア。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記余剰液体の排出
    手段は余剰液体を前記回収位置に設けたチップ回収液槽
    へ流下する手段を備えているチップコンベア。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9において、前記余剰液
    体の排出手段は、その途中に沈降エリアを備え、貯液槽
    内に分離された比較的微細なチップを沈降回収させるよ
    うに構成したチップコンベア。
  11. 【請求項11】 請求項10において、微細なチップの
    沈降回収手段は、余剰液体を緩慢な速度でほぼ水平に流
    して排出する扁平状の樋であるチップコンベア。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11において、前記微
    細なチップを沈降させる手段は、微細なチップを外部へ
    排出する微細チップ自動排出手段を備えているチップコ
    ンベア。
  13. 【請求項13】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記往行経路及び復行経路の搬送体はトラフにより
    被覆され、同トラフの排出位置側の先端部にはチップを
    落下させ得るように開口部が設けられ、前記貯液槽は前
    記トラフの底板を開口して装着され、同貯液槽には搬送
    体が迂回して進入するように構成されているチップコン
    ベア。
  14. 【請求項14】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記往行経路及び復行経路の搬送体はトラフにより
    被覆され、同トラフの排出位置側の先端部は閉鎖され、
    前記貯液槽は前記トラフの底板を開口して装着され、同
    貯液槽には搬送体の一部が迂回して進入するように構成
    しているチップコンベア。
  15. 【請求項15】 請求項13において、前記搬送体の排
    出位置側の先端部と貯液槽との間には、搬送体に付着し
    た切削油、クーラント液、チップ等を貯液槽へ回収する
    シュータが設けられているチップコンベア。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記シュータは
    排出位置の先端部からチップが落下するのを阻止する閉
    鎖位置と、落下を許容する開放位置との間で切り換え可
    能に構成されているチップコンベア。
  17. 【請求項17】 請求項1〜5のいずれか一項におい
    て、チップ自動排出手段は前記搬送体の周回運動に連動
    して駆動されるものであるチップコンベア。
  18. 【請求項18】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記搬送体の往行経路は、チップを回収位置におい
    て回収する下側水平回収部と、回収したチップを斜め上
    方に持ち上げる上昇部と、持ち上げられたチップを水平
    方向に移送してチップを排出位置へ移送する上側水平排
    出部とから構成され、搬送体の復行経路は、前記復行経
    路とほぼ平行に装設され、貯液槽は前記搬送体の上側水
    平排出部と対応する復行経路の下方に配設され、該搬送
    体の復行経路の一部が下方に迂回して貯液槽に進入する
    ように構成したチップコンベア。
  19. 【請求項19】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記貯液槽は液体を攪拌する手段を備えているチッ
    プコンベア。
  20. 【請求項20】 請求項17において、前記攪拌手段は
    液体の供給ノズルを搬送体の周りの液体に旋回流が生じ
    るように配設して構成されているチップコンベア。
  21. 【請求項21】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記液架橋付着力を低減又は解除する液体はクーラ
    ント液であるチップコンベア。
  22. 【請求項22】 請求項17において、前記貯液槽の側
    壁には補助貯液槽が設けられ、同補助貯液槽内には前記
    チップ自動排出手段の駆動機構の一部が収容されている
    チップコンベア。
  23. 【請求項23】 請求項17において、前記搬送体は単
    一のモータにより周回動作され、チップ自動排出手段は
    前記モータの駆動力により作動されるものであるチップ
    コンベア。
  24. 【請求項24】 請求項23において、前記チップ自動
    排出手段は前記モータの駆動力により直接又は搬送体を
    介さないで作動されるものであるチップコンベア。
  25. 【請求項25】 請求項1〜5のいずれか一項におい
    て、前記チップ自動排出手段のチップを排出する排出筒
    は、搬送体の往行経路と復行経路の折り返し点から排出
    されるチップの回収箱にチップを落出できるように偏向
    形成されているチップコンベア。
  26. 【請求項26】 請求項3〜5のいずれか一項におい
    て、前記貯液槽に進入された前記搬送体の非進入部に対
    し液体を滴下あるいは噴射して貯液槽へ流動するための
    液体供給手段が設けられているチップコンベア。
  27. 【請求項27】 請求項26において、前記液体供給手
    段は、貯液槽への液体を補給する液体補給手段を兼用す
    るものであるチップコンベア。
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