JP2001239201A - 塗装設備 - Google Patents

塗装設備

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JP2001239201A
JP2001239201A JP2000055014A JP2000055014A JP2001239201A JP 2001239201 A JP2001239201 A JP 2001239201A JP 2000055014 A JP2000055014 A JP 2000055014A JP 2000055014 A JP2000055014 A JP 2000055014A JP 2001239201 A JP2001239201 A JP 2001239201A
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Koo Yamamoto
本 高 櫻 山
Masaru Okubo
優 大久保
Yoshifumi Sueishi
石 義 史 居
Hirokazu Iba
場 弘 和 射
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Tsubakimoto Chain Co
Trinity Industrial Corp
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Tsubakimoto Chain Co
Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セッティングゾーンが短くベースコート用水性
塗料の塗膜中の水分を乾燥させることが困難な既存の塗
装設備においても、水性塗料による塗装が行えるように
する。 【解決手段】水性塗料を塗る前段の塗装ゾーン(3)
と、別異の塗料を重ね塗りする後段の塗装ゾーン(4)
との間に、被塗物(1)を加熱して塗膜の水性塗料の塗
膜中の水分を蒸発させる蒸発乾燥ゾーン(5)を形成
し、当該蒸発乾燥ゾーン(5)に、被塗物(1)を載せ
た台車(2)を前段の塗装ゾーン(3)内におけるブー
スコンベア(11)の搬送速度よりも遅い搬送速度で牽
引するサブコンベア(12)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台車に載せられて
コンベアで搬送される被塗物の表面に水性塗料を塗った
後、その水性塗料の塗膜に別異の塗料を重ね塗りする塗
装設備に関する。
【0002】
【従来の技術】最近は、有機溶剤の排出規制が厳しくな
るにつれ、広い用途分野にわたって水性塗料の使用が増
加しつつある。特に、自動車塗装の分野においては、有
機溶剤の排出規制をクリアするために、これまでの有機
溶剤系塗料による塗装から水性塗料を使用した塗装への
転換が図られつつある。
【0003】自動車塗装には、高品質の塗膜が要求され
るが、各種合成樹脂を水溶化して焼付乾燥するように作
られた水溶性焼付塗料にも、例えば、150℃で焼き付
けるアルミアクリル系のように、透明で、変色が少な
く、耐候性に優れたものがあることから、これを自動車
ボディの中塗り塗装や上塗り塗装に使用する試みが成さ
れている。
【0004】ところで、例えば自動車ボディの上塗り塗
装を行う従来の自動車塗装設備は、コンベアで搬送され
る自動車ボディの表面に有機溶剤系のメタリック塗料に
よって美観付与のためのベースコートを施す前段の塗装
ゾーンと、そのベースコートの上に透明塗料によって外
的要因からの保護機能を有するクリアコートを施す後段
の塗装ゾーンとの間に、ベースコートの後補正ゾーン
と、長さ約20m程度のセッティングゾーンを設けたも
のが一般的である。
【0005】このセッティングゾーンは、前段の塗装ゾ
ーンで自動車ボディの表面に塗られたベースコート用塗
料の塗膜を常温放置して、その塗膜中の有機溶剤を適度
に蒸発させることにより、ベースコートとクリアコート
とでなる上塗り塗膜を焼付乾燥させる際に、ベースコー
トの塗膜を適度に軟化させて平滑化すると同時に、ベー
スコートの塗膜中に有機溶剤の急激な蒸発による気泡が
発生して、わき(あわ)等の塗装欠陥が生ずることを防
止するために設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
既存の自動車塗装設備で、ベースコート用塗料として水
性塗料を使用すると、セッティングゾーンで常温放置さ
れるのみのベースコートの塗膜中に水性塗料の水分が過
剰に残存したまま、その塗膜の上にクリアコート用塗料
が重ね塗りされることとなるので、焼付け乾燥の際にベ
ースコートの塗膜中の水分が急激に蒸発して、たれ、た
るみ、わき等の塗装欠陥を生ずるおそれがある。
【0007】すなわち、水性塗料は、通常、乾燥後に加
熱して、水溶性樹脂を希釈する水と、それら水溶性樹脂
と水とのカップリング効果を有する共溶剤とを蒸発させ
た後、架橋反応等により緻密な塗膜を形成させるもので
あるが、既存の自動車塗装設備で上塗り塗装のベースコ
ート用塗料として水性塗料を使用すると、その水性塗料
の塗膜は、加熱されずに常温放置されて、塗膜中の水分
が十分蒸発しないまま、クリアコート用塗料が重ね塗り
されることとなるので、焼付け乾燥の際に、わき(あ
わ)等の欠陥が発生することは避けられない。
【0008】そこで、本出願人は、既存の自動車塗装設
備のセッティングゾーンに、図4に示すような赤外線ヒ
ータ30と熱風加熱装置31とを併設し、コンベアで搬
送される自動車ボディ32の表面に塗られた水性塗料の
塗膜を高温に加熱して、その塗膜中の水分を蒸発させる
実験を試みた。
【0009】この実験によれば、通常、分速5m程度の
コンベア速度で搬送される自動車ボディ32を、まず、
赤外線ヒータ30の放射熱で約1分間加熱して、その自
動車ボディ32の表面温度を約60℃まで昇温させ、次
に、熱風加熱装置31の熱風吹出ノズル33から秒速8
mで吹き出す80℃の熱風で、約60℃の表面温度を約
3分間保持させたところ、水性塗料の塗膜中の水分が、
焼付け乾燥の際にわきを生じない程度まで蒸発すること
が確認された。
【0010】しかし、上記の如く赤外線ヒータ30と熱
風加熱装置31で塗膜中の水分を蒸発させるまでに約4
分間かかると、分速5mで搬送される自動車ボディ32
は、その間に約20m移動するので、既存の塗装設備で
あれば、セッティングゾーンを通過して、高い表面温度
を保持したままクリアコートを施す後段の塗装ゾーンに
移行することとなる。このため、水性塗料の塗膜がわき
等の欠陥を生ずるおそれは解消されても、今度は、その
塗膜の上に重ね塗りするクリアコート用塗料の塗膜に高
温による肌あれ等の欠陥が生ずるおそれがある。
【0011】そこで、図4の如く、熱風加熱装置31の
次段に冷風冷却装置34を設置し、当該冷風冷却装置3
4の冷風吹出ノズル35から秒速8mで吹き出す20℃
の冷風を自動車ボディ32の表面に吹き付けたところ、
その表面温度がクリアコートの塗膜に肌あれ等を生じな
い温度まで低下するのに約1分30秒程度要した。した
がって、冷風冷却装置34は、7m以上の設置長さが必
要となる。
【0012】しかし、赤外線ヒータ30と熱風加熱装置
31についても、各々約5m、約15mの設置長さが必
要となるから、既存の自動車塗装設備に設けられた長さ
約20m程度あるいはそれ以下のセッティングゾーンに
は、冷風冷却装置34を設置するスペースがない。
【0013】なお、冷風冷却装置34の設置スペースを
捻出するために、赤外線ヒータ30や熱風加熱装置31
の設置長さを短縮し、その設置長さを短縮した分だけ、
赤外線ヒータ30と熱風加熱装置31の温度を高めて、
水性塗料の塗膜中の水分を短時間で蒸発させようとすれ
ば、水分の急激な蒸発による塗膜の流れや、気泡が発生
して、たれ、たるみ、わき等の欠陥を生ずるおそれが大
きい。
【0014】また、冷風冷却装置34の冷却温度を下げ
て、その設置長さを短縮しようとすれば、熱風加熱装置
31で高温に保持された水性塗料の塗膜表面が低温の冷
気で急激に冷却されて、その表面に、結露を生じたり、
しわ等の欠陥を生ずるおそれがある。
【0015】以上のような事情に鑑み、本発明は、セッ
ティングゾーンが短く、ベースコート用塗料の塗膜中の
水分を乾燥させる機器類の設置スペースを確保すること
が物理的に不可能な既存の塗装設備においても、水性塗
料による塗装が行えるようにし、水性塗料の塗膜にた
れ、たるみ、わき等の塗装欠陥を生じさせることがな
く、その水性塗料の塗膜に重ね塗りされる別異の塗料の
塗膜に、高温による肌あれ等の塗装欠陥が生じないよう
にすることを技術的課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明によれば、台車に載せられてコンベアで搬送
される被塗物の表面に水性塗料を塗る前段の塗装ゾーン
と、その水性塗料の塗膜に別異の塗料を重ね塗りする後
段の塗装ゾーンとの間に、前段の塗装ゾーンで水性塗料
が塗られた被塗物を加熱させてその水性塗料の塗膜中の
水分を蒸発させる蒸発乾燥ゾーンが形成されると共に、
当該蒸発乾燥ゾーンに、前段の塗装ゾーンに配されたブ
ースコンベアから受け渡された前記台車を前段の塗装ゾ
ーン内における搬送速度よりも遅い速度で牽引し、後段
の塗装ゾーンに配されたブースコンベアに受け渡すサブ
コンベアが配設されたことを特徴とする。
【0017】本発明によれば、台車に載せられて前段の
塗装ゾーンを所定の搬送ピッチで搬送されてきた被塗物
が、水性塗料の塗装が終了して蒸発乾燥ゾーンに搬入さ
れるときにサブコンベアに受け渡されて、前段の塗装ゾ
ーンの搬送速度よりも遅い速度で搬送される。
【0018】したがって、既存の短いセッティングゾー
ンの部分に水性塗料用の蒸発乾燥ゾーンを設けるなど蒸
発乾燥ゾーンに十分な長さが確保できないときでも、そ
の蒸発乾燥ゾーン内における被塗物の搬送ピッチが短く
なって、その分、個々の被塗物が蒸発乾燥ゾーン内に搬
入されてから搬出されるまでの通過時間を長くすること
ができるので、その通過時間を水性塗膜の乾燥に必要な
標準処理時間に一致させることができ、塗膜中の水分を
乾燥することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る塗装
設備の一例を示す図、図2はその要部を示す説明図、図
3は他の実施形態を示す図である。
【0020】図1に示す塗装設備は、自動車ボディに上
塗り塗装を施す自動車塗装設備であって、台車2に載せ
られてコンベアCで搬送される自動車ボディ(被塗物)
1の表面に水性メタリックベースコートを塗る前段の塗
装ゾーン3と、その水性メタリックベースコートの上に
透明塗料を塗ってクリアコートを施す後段の塗装ゾーン
4との間に、前段の塗装ゾーン3で水性メタリック塗料
が塗られた自動車ボディ1を加熱させてその表面に塗ら
れた水性メタリック塗料の水分を蒸発させる蒸発乾燥ゾ
ーン5が設けられている。
【0021】蒸発乾燥ゾーン5には、コンベアCで搬送
される自動車ボディ1を搬送路の両側から約1分間加熱
して自動車ボディ1の表面温度を約60℃に加熱する赤
外線ヒータ6と、熱風吹出ノズル7から秒速8mで吹き
出す80℃の熱風で約60℃の表面温度を約3分間保持
させる熱風加熱装置8と、冷風吹出ノズル9から秒速8
mで吹き出す20℃の冷風を自動車ボディ1の表面に約
1分30秒間吹き付けて、その表面温度をクリアコート
の塗膜に肌あれ等を生じない温度までに低下させる冷風
冷却装置10が配されている。
【0022】なお、台車2を搬送するコンベアCは、各
塗装ゾーン3、4及び蒸発乾燥ゾーン5のフロアに連続
して敷設されたブースコンベア11と、蒸発乾燥ゾーン
5のフロア部分に敷設されたサブコンベア12とからな
る。
【0023】サブコンベア12の搬送速度は、ブースコ
ンベア11の搬送速度より遅く設定され、自動車ボディ
1を載せた台車2は、ブースコンベア11で前段の塗装
ゾーン3を搬送され、蒸発乾燥ゾーン5に搬入されると
きにブースコンベア11より遅い搬送速度のサブコンベ
ア12に受け渡されて当該蒸発乾燥ゾーン5を搬送され
た後、後段の塗装ゾーン4に搬入されるときに再びブー
スコンベア11に受け渡される。
【0024】本例では、蒸発乾燥ゾーン5の長さが20
m、ブースコンベア11の搬送速度が分速5mのとき
に、の搬送速度が分速3.6mに設定されている。
【0025】これは、自動車ボディ1が蒸発乾燥ゾーン
5に搬入されてから搬出されるまでの通過時間が、当該
蒸発乾燥ゾーン5の温度条件で水性塗料の塗膜を乾燥さ
せるのに要する標準処理時間以上になるようにサブコン
ベア12の搬送速度を設定したものである。
【0026】すなわち、蒸発乾燥ゾーン5では、赤外線
ヒータ6による1分の加熱と、熱風加熱装置8による3
分の加熱と、冷風冷却装置10による1分30秒の冷却
が行なわれ、その合計5分30秒の標準処理時間と等し
い時間をかけて、長さ20mの蒸発乾燥ゾーン5を通過
するように設定した。このとき、赤外線ヒータ6の長さ
は約3.6m、熱風加熱装置8の長さは約11m、冷風
冷却装置10の長さは約5.4mで設計されている。
【0027】なお、ブースコンベア11は、台車2に形
成したトウピン16を駆動チェーン13に取り付けられ
た前後一対のリテーナドグ14、15に挟んで搬送する
ように成され、前段の塗装ゾーン3と蒸発乾燥ゾーン5
の間には、前方のリテーナドグ15を解除状態にするド
グガイド17と、このドグガイド17により前方のリテ
ーナドグ15が解除されたときに台車2を蒸発乾燥ゾー
ン5に向かって押し込むエアプッシャ18が配設されて
いる。
【0028】また、蒸発乾燥ゾーン5では、を案内する
レール19が、前段及び後段の塗装ゾーン3、4に比し
て高位置に配され、台車2のトウピン16が、蒸発乾燥
ゾーン5内を走るブースコンベア11の前記リテーナド
グ14,15に引っ掛からないように成っている。そし
て、サブコンベア12は、高位置のレール19に案内さ
れる台車2を牽引するように、ブースコンベア11に比
して高位置に配されている。
【0029】以上が本発明の一構成例であって、次に、
その作用を説明する。まず、台車2に載せられた自動車
ボディ1…は、ブースコンベア11により前段の塗装ゾ
ーン3内を毎分5mの速さで搬送されながら、水性メタ
リック塗料が塗装される。
【0030】そして、水性メタリック塗料の塗装が終了
して、前段の塗装ゾーン3から蒸発乾燥ゾーン5に搬入
されるときに、ブースコンベア11の駆動チェーン15
に取り付けられたリテーナドグ15がドグガイド17に
より解除されると同時に、台車2が、エアプッシャ18
により蒸発乾燥ゾーン5に向かって押し込まれて、サブ
コンベア12に受け渡される。
【0031】蒸発乾燥ゾーン5内では、サブコンベア1
2により毎分3.6mの搬送速度で搬送されるので、長
さ約3.6mの赤外線ヒータ6を通過する間に1分間加
熱されて自動車ボディ1の表面温度が60℃まで昇温さ
れ、長さ約11mの熱風加熱装置8を通過する間に秒速
8mで吹き出す80℃の熱風で約60℃の表面温度を約
3分間保持され、長さ5.4mの冷風冷却装置10を通
過する間に秒速8mで吹き出す20℃の冷風が約1分3
0秒間吹き付けられて、その表面温度がクリアコートの
塗膜に肌あれ等を生じない温度までに低下する。
【0032】すなわち、長さ20mの蒸発乾燥ゾーン5
を通過させる際に、急激に加熱冷却することなく、合計
5分30秒の標準処理時間と等しい時間をかけて塗膜に
含まれる水分を蒸発させることができる。
【0033】これにより、前段の塗装ゾーン3で自動車
ボディ1の表面に塗られた水性メタリック塗料の塗膜
は、後段の塗装ゾーン4でクリアコート用の透明塗料を
重ね塗りする際に、たれ、たるみ、わき等の塗装欠陥を
生ずるおそれがない程度まで、塗膜中の水分が適度に蒸
発する。
【0034】そして、蒸発乾燥ゾーン5から搬出された
台車2は、後段の塗装ゾーン4に搬入されたところで、
そのトウピン16がブースコンベア13のリテーナドグ
14、15に係合して、再びブースコンベア13により
搬送され、クリアコート用の透明塗料が重ね塗りされ
る。
【0035】図3は本発明の他の実施形態を示すもの
で、蒸発乾燥ゾーンをより短縮することができるもので
ある。なお、図1及び図2との共通部分は同一符号を付
して詳細説明を省略する。
【0036】本例の塗装設備は、蒸発乾燥ゾーン5に、
前段の塗装ゾーン3で水性メタリック塗料が塗られた自
動車ボディ1を加熱してその自動車ボディ1の表面温度
を上昇させる赤外線ヒータ(加熱装置)21と、当該加
熱装置21で加熱昇温された自動車ボディ1の表面に、
除湿装置22で除湿して送風機23で供給される高風速
の乾燥空気を吹き付けて、その表面に塗られた水性メタ
リック塗料の水分を蒸発させると同時に、自動車ボディ
1の表面温度を低下させる乾燥空気吹付装置24が設置
されている以外は、図1に示す塗装設備と同様である。
【0037】赤外線ヒータ21は、サブコンベア12に
より分速3.6mで搬送される自動車ボディ1をその搬
送路の両側から約1分間加熱して、自動車ボディ1の表
面温度を約45〜60℃に昇温させるように、その設置
長さが約3.6mに形成されている。
【0038】乾燥空気吹付装置24は、自動車ボディ1
の搬送路の両側に沿って併設した前後二つの空気吹出ダ
クト25a、25bで構成され、それら空気吹出ダクト
25a、25bの前面には、約300mm程度離れて対
峙する自動車ボディ1の側面に向かって乾燥空気を秒速
約10m程度の高速風で吹き出す多数の空気吹出ノズル
26が設けられている。
【0039】そして、サブコンベア12により分速3.
6mで搬送される自動車ボディ1に対し、3分間連続し
て乾燥空気を吹き付けることができるように、その設置
長さが11mに形成されている。
【0040】本例によれば、前段の塗装ゾーン3におい
て、ブースコンベア11により分速5mで搬送されなが
ら、表面に水性メタリック塗料が塗られた自動車ボディ
1が蒸発乾燥ゾーン5に搬入されて、サブコンベア12
に受け渡され、分速3.6mで搬送されながら、加熱装
置21により1分間加熱されて約45〜60℃に昇温さ
れ、その塗膜中の水分が蒸発を開始する。
【0041】次いで、この加熱された塗膜に対して、除
湿装置22で温度約30℃、相対湿度約30%に調整し
た乾燥空気が、乾燥空気吹付装置24の空気吹出ダクト
25a、25bに設けた多数の空気吹出ノズル26から
秒速10mの高空気で約3分間吹き付けられて、塗膜中
の水分の蒸発作用が促進されると同時に、その水分が蒸
発する際の気化熱によって塗膜が徐々に冷却され、その
表面に急冷に起因するしわ等の塗装欠陥を生ずることが
ない。
【0042】なお、実験によれば、自動車ボディ1の表
面に塗られた膜厚約15μm、不揮発分(nonvolatile
content)NV=25.5重量%の水性塗料の塗膜を赤外
線ヒータ21で約30秒間加熱して48℃に昇温させた
後、その塗膜の表面に空気吹出ダクト25a、25bの
各空気吹出ノズル26から、温度30℃、相対湿度30
%の乾燥空気を秒速約10mで3分間吹き付けると、N
V値が焼付けに最適とされる約75重量%にまで達する
ことが確認された。
【0043】また、本例の蒸発乾燥ゾーン5における標
準処理時間は4分であるから、その設置長さは15m弱
で足り、蒸発乾燥ゾーン5の設置スペースとして20m
の長さが確保できない既存の塗装ブースにも設置するこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、コ
ンベアで搬送される被塗物の表面に塗られた水性塗料の
塗膜に、高温によるたれ、たるみ、わき等の塗装欠陥を
生じさせることがなく、また、その塗膜に重ね塗りされ
る別異の塗料の塗膜にも、高温による肌あれ等の塗装欠
陥が生じさせることなく、その水性塗料の塗膜を極めて
短い蒸発乾燥ゾーンで乾燥させることができるという大
変優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装設備の一例を示す図。
【図2】その要部を示す説明図。
【図3】他の実施形態を示す図。
【図4】実験的な塗装設備を示す図。
【符号の説明】
1………自動車ボディ(被塗物) 2………台車 C………コンベア 3………前段の塗装ゾーン 4………後段の塗装ゾーン 5………蒸発乾燥ゾーン 11………ブースコンベア 12………サブコンベア 21………赤外線ヒータ(加熱装置) 22………除湿装置 24………乾燥空気吹付装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/14 B05D 7/14 L 7/24 301 7/24 301C (72)発明者 大久保 優 愛知県豊田市柿本町一丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 居 石 義 史 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 射 場 弘 和 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 Fターム(参考) 4D075 AA51 EA06 4F042 AA09 DB02 DB17 DB18 DB36 DC01 DF16 DF22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台車(2)に載せられてコンベア(C)で
    搬送される被塗物(1)の表面に水性塗料を塗る前段の
    塗装ゾーン(3)と、その水性塗料の塗膜に別異の塗料
    を重ね塗りする後段の塗装ゾーン(4)との間に、前段
    の塗装ゾーン(3)で水性塗料が塗られた被塗物(1)
    を加熱させてその水性塗料の塗膜中の水分を蒸発させる
    蒸発乾燥ゾーン(5)が形成されると共に、当該蒸発乾
    燥ゾーン(5)に、前段の塗装ゾーン(4)に配された
    ブースコンベア(11)から受け渡された前記台車
    (2)を前段の塗装ゾーン(3)内における搬送速度よ
    りも遅い搬送速度で牽引し、後段の塗装ゾーン(4)に
    配されたブースコンベア(11)に受け渡すサブコンベ
    ア(12)が配設されたことを特徴とする塗装設備。
  2. 【請求項2】被塗物(1)が蒸発乾燥ゾーン(5)に搬
    入されてから搬出されるまでの通過時間が、当該蒸発乾
    燥ゾーン(5)の温度条件で塗膜を乾燥させるのに要す
    る標準処理時間以上になるように前記サブコンベア(1
    2)の搬送速度が設定されてなる請求項1記載の塗装設
    備。
  3. 【請求項3】前記蒸発乾燥ゾーン(5)に、被塗物
    (1)を所定温度まで加熱する加熱装置(21)と、当
    該加熱装置(21)で加熱された被塗物(1)の表面に
    除湿装置(22)で除湿した乾燥空気を高風速で吹き付
    けて、その表面に塗られた水性塗料の水分を蒸発させる
    と同時に、その被塗物(1)の表面温度を低下させる乾
    燥空気吹付装置(24)が設置されてなる請求項1記載
    の塗装設備。
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