JP2001233795A - 二酸化炭素を利用したヒドロホルミル化法 - Google Patents
二酸化炭素を利用したヒドロホルミル化法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来行われてきたヒドロホルミル化法におい
て、一酸化炭素の代わりに二酸化炭素を原料として用い
る新しい手法を提供する。 【解決手段】 不飽和結合を持つ有機化合物と二酸化炭
素と水素を、ルテニウム化合物を触媒として用いて、温
度100℃〜180℃、圧力1〜20MPaで、当該不
飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する。
て、一酸化炭素の代わりに二酸化炭素を原料として用い
る新しい手法を提供する。 【解決手段】 不飽和結合を持つ有機化合物と二酸化炭
素と水素を、ルテニウム化合物を触媒として用いて、温
度100℃〜180℃、圧力1〜20MPaで、当該不
飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する。
Description
【0001】
【発明の属する産業分野】本発明は二酸化炭素を用い
て、不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化
し、アルデヒドまたはアルコールを製造する方法に関す
るものである。
て、不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化
し、アルデヒドまたはアルコールを製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来技術】ヒドロホルミル化法は不飽和結合を持つ有
機化合物を一酸化炭素および水素で処理することにより
アルデヒドまたはアルコールを製造する技術である。こ
の技術はすでに60年以上もの歴史を持ち、国内外では
主にコバルトやロジウムの金属錯体を触媒とする幾つも
のプラントが開発され、近年では400万t強もの化成
品がこれらの方法により製造されている(触媒講座第7
巻、触媒学会編、講談社(1985))。しかし、従来
法では毒性の極めて高い一酸化炭素を原料として用いな
ければならないという問題がある。一方、二酸化炭素は
地球温暖化の主要原因物質であるばかりでなく、ほとん
どの化学プロセスにおいて容易に入手可能な炭素資源で
もあり、その有効利用は資源循環の観点から将来重要な
技術となることが期待される。また、一酸化炭素に比べ
て毒性が極めて低く、炭素源として取り扱いやすいとい
う利点も有する。しかしながら、二酸化炭素は一酸化炭
素に比べて化学的に不活性であり、ヒドロホルミル化法
において原料として一酸化炭素の代わりに二酸化炭素を
原料とする技術はこれまでに報告されていない。
機化合物を一酸化炭素および水素で処理することにより
アルデヒドまたはアルコールを製造する技術である。こ
の技術はすでに60年以上もの歴史を持ち、国内外では
主にコバルトやロジウムの金属錯体を触媒とする幾つも
のプラントが開発され、近年では400万t強もの化成
品がこれらの方法により製造されている(触媒講座第7
巻、触媒学会編、講談社(1985))。しかし、従来
法では毒性の極めて高い一酸化炭素を原料として用いな
ければならないという問題がある。一方、二酸化炭素は
地球温暖化の主要原因物質であるばかりでなく、ほとん
どの化学プロセスにおいて容易に入手可能な炭素資源で
もあり、その有効利用は資源循環の観点から将来重要な
技術となることが期待される。また、一酸化炭素に比べ
て毒性が極めて低く、炭素源として取り扱いやすいとい
う利点も有する。しかしながら、二酸化炭素は一酸化炭
素に比べて化学的に不活性であり、ヒドロホルミル化法
において原料として一酸化炭素の代わりに二酸化炭素を
原料とする技術はこれまでに報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来行われ
てきたヒドロホルミル化法において、一酸化炭素の代わ
りに二酸化炭素を原料として用いる新しい手法を提供す
る。
てきたヒドロホルミル化法において、一酸化炭素の代わ
りに二酸化炭素を原料として用いる新しい手法を提供す
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な技術の現状に鑑みて、不飽和結合を持つ有機化合物と
二酸化炭素と水素を反応させる研究を進めた結果、有機
溶媒に均一に溶解するルテニウム化合物を触媒として用
いると、不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル
化できることを見出したものである。さらに、より好ま
しくは、ハロゲン化物塩を併用した触媒系を用いること
により、さらに効率良く、その目的を達成し得ることを
見いだした。すなわち、本発明で用いる原料ガスは、水
素と二酸化炭素を主成分とする混合ガスである。二酸化
炭素の含有量は10〜90vol%、好ましくは50〜
80vol%、水素の含有量は10〜90vol%、好
ましくは20〜50vol%である。これらは混合ガス
の形で供給してもよく、また別々に供給してもよい。原
料ガス中に一酸化炭素が混入している必要は全くない
が、混入していたとしても差し支えない。原料として用
いる不飽和結合を持つ有機化合物としては、二重結合あ
るいは三重結合を持つ有機化合物を目的に応じて任意に
選択することができる。具体的には、エチレン、プロピ
レン、ブテン、イソブテン、アセチレン、スチレン、シ
クロヘキセン等がある。
な技術の現状に鑑みて、不飽和結合を持つ有機化合物と
二酸化炭素と水素を反応させる研究を進めた結果、有機
溶媒に均一に溶解するルテニウム化合物を触媒として用
いると、不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル
化できることを見出したものである。さらに、より好ま
しくは、ハロゲン化物塩を併用した触媒系を用いること
により、さらに効率良く、その目的を達成し得ることを
見いだした。すなわち、本発明で用いる原料ガスは、水
素と二酸化炭素を主成分とする混合ガスである。二酸化
炭素の含有量は10〜90vol%、好ましくは50〜
80vol%、水素の含有量は10〜90vol%、好
ましくは20〜50vol%である。これらは混合ガス
の形で供給してもよく、また別々に供給してもよい。原
料ガス中に一酸化炭素が混入している必要は全くない
が、混入していたとしても差し支えない。原料として用
いる不飽和結合を持つ有機化合物としては、二重結合あ
るいは三重結合を持つ有機化合物を目的に応じて任意に
選択することができる。具体的には、エチレン、プロピ
レン、ブテン、イソブテン、アセチレン、スチレン、シ
クロヘキセン等がある。
【0005】
【本発明の実施の形態】本発明の触媒系は、有機溶媒に
溶解可能なあらゆるルテニウム化合物を含有する。より
好ましくは、Ru3(CO)12、H4Ru4(CO)12、
H2Ru6(CO)18等のクラスター化したルテニウム化
合物が適している。また、これらのクラスター化合物の
原料になる単核のルテニウム化合物を反応前あるいは反
応中にクラスター化処理して用いることもできる。触媒
使用量は反応液に対し約0.5〜1wt程度が好まし
い。触媒系はさらにハロゲン化物塩を含むことが望まし
い。ハロゲン化物イオンを供給する塩であれば特に限定
されない。ハロゲン化物としては特に塩化物が好まし
く、またカチオンとしてはアルカリ金属並びに第4級ホ
スホニウム、第4級アンモニウムが好ましい。具体的な
例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、[(Ph3P)2N]Cl、[(C2H5)4N]C
l等がある。添加量は触媒量に対して1〜10当量程度
が好ましい。本発明の方法は、好ましくは、非プロトン
性の有機溶媒中で行われる。それは、ルテニウム化合物
並びにハロゲン化物塩を少なくとも部分的に溶解させる
ことのできるものでなければならない。適当な溶媒とし
ては、芳香族炭化水素、エーテル、アミド、スルホニル
化合物などと、これらの混合物がある。特定の例は、テ
トラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、スル
ホランである。本発明の方法は一般的に触媒系を含む有
機溶媒中に不飽和結合を持つ有機化合物を加え、二酸化
炭素並びに水素を加圧供給することによって行われる。
この方法は約100℃〜180℃の範囲で行うことが好
ましい。より好ましい範囲は120℃〜160℃であ
る。これより低い温度域では二酸化炭素は反応せず、こ
れより高い温度域では不飽和結合の水素化のみが優先し
て起こる。圧力は1〜20MPa、好ましくは2〜10
MPaである。
溶解可能なあらゆるルテニウム化合物を含有する。より
好ましくは、Ru3(CO)12、H4Ru4(CO)12、
H2Ru6(CO)18等のクラスター化したルテニウム化
合物が適している。また、これらのクラスター化合物の
原料になる単核のルテニウム化合物を反応前あるいは反
応中にクラスター化処理して用いることもできる。触媒
使用量は反応液に対し約0.5〜1wt程度が好まし
い。触媒系はさらにハロゲン化物塩を含むことが望まし
い。ハロゲン化物イオンを供給する塩であれば特に限定
されない。ハロゲン化物としては特に塩化物が好まし
く、またカチオンとしてはアルカリ金属並びに第4級ホ
スホニウム、第4級アンモニウムが好ましい。具体的な
例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、[(Ph3P)2N]Cl、[(C2H5)4N]C
l等がある。添加量は触媒量に対して1〜10当量程度
が好ましい。本発明の方法は、好ましくは、非プロトン
性の有機溶媒中で行われる。それは、ルテニウム化合物
並びにハロゲン化物塩を少なくとも部分的に溶解させる
ことのできるものでなければならない。適当な溶媒とし
ては、芳香族炭化水素、エーテル、アミド、スルホニル
化合物などと、これらの混合物がある。特定の例は、テ
トラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、スル
ホランである。本発明の方法は一般的に触媒系を含む有
機溶媒中に不飽和結合を持つ有機化合物を加え、二酸化
炭素並びに水素を加圧供給することによって行われる。
この方法は約100℃〜180℃の範囲で行うことが好
ましい。より好ましい範囲は120℃〜160℃であ
る。これより低い温度域では二酸化炭素は反応せず、こ
れより高い温度域では不飽和結合の水素化のみが優先し
て起こる。圧力は1〜20MPa、好ましくは2〜10
MPaである。
【0006】本発明の実施の形態は次の通りである。 (1) 不飽和結合を持つ有機化合物と二酸化炭素と水
素を、ルテニウム化合物を触媒として用いて、温度10
0℃〜180℃、圧力1〜20MPaで、当該不飽和結
合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (2) ルテニウム化合物が、クラスター化したルテニ
ウム錯体である上記1に記載された不飽和結合を持つ有
機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (3) ルテニウム化合物が、Ru3(CO)12、H
4Ru4(CO)12、H2Ru6(CO)18の1又
は2以上である上記1又は上記2に記載された不飽和結
合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (4) さらに、ハロゲン化物塩を併用することにを特
徴とする上記1〜上記3のいずれかひとつに記載された
不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方
法。 (5) 不飽和結合を持つ有機化合物がオレフィン又は
アセチレンである上記1〜上記4のいずれかひとつに記
載された不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル
化する方法。 (6) 温度120℃〜160℃、圧力2〜10MPa
で行う上記1〜上記5のいずれかひとつに記載された不
飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方
法。
素を、ルテニウム化合物を触媒として用いて、温度10
0℃〜180℃、圧力1〜20MPaで、当該不飽和結
合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (2) ルテニウム化合物が、クラスター化したルテニ
ウム錯体である上記1に記載された不飽和結合を持つ有
機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (3) ルテニウム化合物が、Ru3(CO)12、H
4Ru4(CO)12、H2Ru6(CO)18の1又
は2以上である上記1又は上記2に記載された不飽和結
合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方法。 (4) さらに、ハロゲン化物塩を併用することにを特
徴とする上記1〜上記3のいずれかひとつに記載された
不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方
法。 (5) 不飽和結合を持つ有機化合物がオレフィン又は
アセチレンである上記1〜上記4のいずれかひとつに記
載された不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル
化する方法。 (6) 温度120℃〜160℃、圧力2〜10MPa
で行う上記1〜上記5のいずれかひとつに記載された不
飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方
法。
【0007】
【実施例】次の実施例は、本発明を例証するが、その範
囲を限定するものではない。 実施例1(3核クラスター錯体による反応) 内容積50mlのステンレス製加圧反応装置に室温でR
u3(CO)12を0.1mmol、[(Ph3P)2N]
Clを0.2mmol、N−メチル−2−ピロリドンを
8.0ml、α−メチルスチレンを5.0mmolを入
れ、撹拌して溶解させたのち、二酸化炭素を4MPa、
水素を40MPaを撹拌しつつ圧入し、130℃で30
時間保持した。その後反応装置を室温まで冷却し、放圧
して残存有機相を抜き取り、ガスクロマトグラフにて分
析した。α−メチルスチレンの転換率は96%、ヒドロ
ホルミル化生成物として3−フェニル−1−ブタノール
が収率41%、3−フェニル−1−ブタナールが収率1
3%生成し、水素化生成物としてクメンが収率34%生
成した。
囲を限定するものではない。 実施例1(3核クラスター錯体による反応) 内容積50mlのステンレス製加圧反応装置に室温でR
u3(CO)12を0.1mmol、[(Ph3P)2N]
Clを0.2mmol、N−メチル−2−ピロリドンを
8.0ml、α−メチルスチレンを5.0mmolを入
れ、撹拌して溶解させたのち、二酸化炭素を4MPa、
水素を40MPaを撹拌しつつ圧入し、130℃で30
時間保持した。その後反応装置を室温まで冷却し、放圧
して残存有機相を抜き取り、ガスクロマトグラフにて分
析した。α−メチルスチレンの転換率は96%、ヒドロ
ホルミル化生成物として3−フェニル−1−ブタノール
が収率41%、3−フェニル−1−ブタナールが収率1
3%生成し、水素化生成物としてクメンが収率34%生
成した。
【0008】実施例2(4核クラスター錯体による反
応) H4Ru4(CO)12を0.1mmol、LiClを0.
4mmol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0m
l、α−メチルスチレンを5.0mmolを用い、実施
例1と同条件で反応、分析した。α−メチルスチレンの
転換率は98%、ヒドロホルミル化生成物として3−フ
ェニル−1−ブタノールが収率52%、3−フェニル−
1−ブタナールが収率10%生成し、水素化生成物とし
てクメンが収率28%生成した。
応) H4Ru4(CO)12を0.1mmol、LiClを0.
4mmol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0m
l、α−メチルスチレンを5.0mmolを用い、実施
例1と同条件で反応、分析した。α−メチルスチレンの
転換率は98%、ヒドロホルミル化生成物として3−フ
ェニル−1−ブタノールが収率52%、3−フェニル−
1−ブタナールが収率10%生成し、水素化生成物とし
てクメンが収率28%生成した。
【0009】実施例3(単核錯体による反応) Cs[Ru(CO)3Cl3]を0.1mmol、[(P
h3P)2N]Clを0.2mmol、N−メチル−2−
ピロリドンを8.0ml、α−メチルスチレンを5.0
mmolを用い、実施例1と同条件で反応、分析した。
α−メチルスチレンの転換率は61%、ヒドロホルミル
化生成物として3−フェニル−1−ブタノールが収率1
5%、3−フェニル−1−ブタナールが収率21%生成
し、水素化生成物としてクメンが収率25%生成した。
h3P)2N]Clを0.2mmol、N−メチル−2−
ピロリドンを8.0ml、α−メチルスチレンを5.0
mmolを用い、実施例1と同条件で反応、分析した。
α−メチルスチレンの転換率は61%、ヒドロホルミル
化生成物として3−フェニル−1−ブタノールが収率1
5%、3−フェニル−1−ブタナールが収率21%生成
し、水素化生成物としてクメンが収率25%生成した。
【0010】実施例4(塩無添加の例) [(Ph3P)2N][Ru(CO)3Cl3]を0.1m
mol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0ml、α
−メチルスチレンを5.0mmolを用い、実施例1と
同条件で反応、分析した。α−メチルスチレンの転換率
は87%、ヒドロホルミル化生成物として3−フェニル
−1−ブタノールが収率23%、3−フェニル−1−ブ
タナールが収率12%生成し、水素化生成物としてクメ
ンが収率35%生成した。
mol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0ml、α
−メチルスチレンを5.0mmolを用い、実施例1と
同条件で反応、分析した。α−メチルスチレンの転換率
は87%、ヒドロホルミル化生成物として3−フェニル
−1−ブタノールが収率23%、3−フェニル−1−ブ
タナールが収率12%生成し、水素化生成物としてクメ
ンが収率35%生成した。
【0011】実施例5(他のオレフィン化合物の例) H4Ru4(CO)12を0.1mmol、LiClを0.
4mmol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0m
l、シクロヘキセンを5.0mmolを用い、実施例1
と同条件で反応、分析した。シクロヘキセンの転換率は
100%、ヒドロホルミル化生成物としてヒドロキシメ
チルシクロヘキサンが収率76%、ホルミルシクロヘキ
サンが収率12%生成し、水素化生成物としてシクロヘ
キサンが収率8%生成した。
4mmol、N−メチル−2−ピロリドンを8.0m
l、シクロヘキセンを5.0mmolを用い、実施例1
と同条件で反応、分析した。シクロヘキセンの転換率は
100%、ヒドロホルミル化生成物としてヒドロキシメ
チルシクロヘキサンが収率76%、ホルミルシクロヘキ
サンが収率12%生成し、水素化生成物としてシクロヘ
キサンが収率8%生成した。
【0012】
【発明の効果】従来法によるヒドロホルミル化では、毒
性の極めて高い一酸化炭素を原料として用いなければな
らなかったが、本発明は、安全な二酸化炭素を用いても
行えることを確認した。ヒドロホルミル化反応に二酸化
炭素を用いることにより、二酸化炭素を有効利用するこ
とができるばかりか、地球温暖化を防ぐ一助ともなる。
性の極めて高い一酸化炭素を原料として用いなければな
らなかったが、本発明は、安全な二酸化炭素を用いても
行えることを確認した。ヒドロホルミル化反応に二酸化
炭素を用いることにより、二酸化炭素を有効利用するこ
とができるばかりか、地球温暖化を防ぐ一助ともなる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 33/05 C07C 33/05 A 33/18 33/18 45/00 45/00 47/228 47/228 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
Claims (6)
- 【請求項1】 不飽和結合を持つ有機化合物と二酸化炭
素と水素を、ルテニウム化合物を触媒として用いて、温
度100℃〜180℃、圧力1〜20MPaで、当該不
飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方
法。 - 【請求項2】 ルテニウム化合物が、クラスター化した
ルテニウム錯体である請求項1に記載された不飽和結合
を持つ有機化合物をヒドロホルミル化する方法。 - 【請求項3】 ルテニウム化合物が、Ru3(CO)
12、H4Ru4(CO)12、H2Ru6(CO)
18の1又は2以上である請求項1又は請求項2に記載
された不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル化
する方法。 - 【請求項4】 さらに、ハロゲン化物塩を併用すること
にを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかひとつに
記載された不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミ
ル化する方法。 - 【請求項5】 不飽和結合を持つ有機化合物がオレフィ
ン又はアセチレンである請求項1〜請求項4のいずれか
ひとつに記載された不飽和結合を持つ有機化合物をヒド
ロホルミル化する方法。 - 【請求項6】 温度120℃〜160℃、圧力2〜10
MPaで行う請求項1〜請求項5のいずれかひとつに記
載された不飽和結合を持つ有機化合物をヒドロホルミル
化する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000046494A JP3343585B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 二酸化炭素を利用したヒドロホルミル化法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000046494A JP3343585B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 二酸化炭素を利用したヒドロホルミル化法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001233795A true JP2001233795A (ja) | 2001-08-28 |
JP3343585B2 JP3343585B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=18568890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000046494A Expired - Lifetime JP3343585B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 二酸化炭素を利用したヒドロホルミル化法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3343585B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1510512A1 (en) | 2003-08-27 | 2005-03-02 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for producing alicyclic aldehydes |
WO2007111091A1 (ja) | 2006-03-28 | 2007-10-04 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 二酸化炭素を原料とするアルコールの製造方法 |
WO2009041192A1 (ja) | 2007-09-25 | 2009-04-02 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | 二酸化炭素を原料とするアルコールの製造方法 |
WO2011048851A1 (ja) * | 2009-10-22 | 2011-04-28 | 日立化成工業株式会社 | トリシクロデカンモノメタノールモノカルボン酸誘導体の製造方法 |
DE102010030209A1 (de) * | 2010-06-17 | 2011-12-22 | Evonik Oxeno Gmbh | Energieeffiziente Synthese von aliphatischen Adelhyden aus Alkanen und Kohlendioxid |
JP2021010873A (ja) * | 2019-07-05 | 2021-02-04 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 二酸化炭素を原料とするヒドロホルミル化反応用触媒 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011027618A1 (ja) | 2009-09-03 | 2011-03-10 | 日立化成工業株式会社 | トリシクロデカンモノメタノールモノカルボン酸及びその誘導体 |
-
2000
- 2000-02-23 JP JP2000046494A patent/JP3343585B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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