JP2001233710A - マイクロカプセル及びマイクロカプセルの使用方法 - Google Patents
マイクロカプセル及びマイクロカプセルの使用方法Info
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Abstract
にカプセル本体が崩壊しても、内包したヒノキチオール
を時間を掛けてゆっくりと放出可能な、マイクロカプセ
ルを提供する。 【解決手段】カプセル本体22を、複数のセラミックス
粒子24と、崩壊性のある崩壊性粒子23とから構成し
た。
Description
イクロカプセル及びこのマイクロカプセルの使用方法に
関する。
解決するため、家庭用住宅や集合住宅等の建築物の建築
基材として用いられるコンクリートや漆喰等に、青森ヒ
バ等から抽出したヒノキチオールを含有する液体と、こ
の液体を内包するカプセル本体とからなるマイクロカプ
セルを複数混入させている。これらマイクロカプセルの
カプセル本体は、それぞれ固有の崩壊開始時期を有し、
経時変化とともに、それぞれのカプセル本体が崩壊し、
ヒノキチオールを含有した液体がカプセル本体から流出
していくものである。そして、この流出した液体から、
揮発性を有するヒノキチオールがコンクリートから発散
し、該ヒノキチオールが経年的に室内に存在することと
なる。
に使用される合板等の内装材の製造工程及び施行する際
に用いられる大量の合成樹脂接着剤が発散するホルムア
ルデヒド等の人体に有害な物質を、中和分解したり、白
アリやダニなどの防虫作用やカビ等の抗菌作用を営んだ
りしている。
イクロカプセルは、カプセル本体の崩壊と同時に一気に
内包した液体全部を流出するものであるうえ、カプセル
本体が、温度変化や光により、その固有の崩壊開始時期
より早期に崩壊を開始することがあり、短期間(2〜3
年)で略全部のマイクロカプセルのカプセル本体が崩壊
を開始してしまうことがあった。このため、建築物の寿
命に合わせて、長年(10年又はそれ以上)に亘ってヒ
ノキチオールを室内に存在させ続けることが難しく、特
に、発生の絶えない白アリやダニやカビ等の発生を有効
に防止できなかった。
年的にヒノキチオールを作用させにくいことは、前記マ
イクロカプセルの用途を拡げられないことに直結するも
のであり、これは、ヒノキチオールの未知な性質や、有
効な使用方法の解明が進まない原因の一つとなってい
た。
した問題点に鑑みて、ヒノキチオールを内包するカプセ
ル本体を、複数のセラミックス粒子と、経時変化により
崩壊する崩壊性粒子とからなるものとすることにより、
崩壊性粒子が崩壊してカプセル本体に形成される開口
を、崩壊しないセラミックス粒子により、可及的に小さ
くし、ヒノキチオールを時間を掛けてゆっくり放出でき
るマイクロカプセルを提供しようとするものである。
セルは、ヒノキチオールと、このヒノキチオールを内包
する多孔質カプセル本体とを具備し、前記カプセル本体
を、複数のセラミックス粒子と、崩壊性及び徐放性を有
する複数の崩壊性粒子とからなるものとし、少なくとも
経時変化により、これら崩壊性粒子のみが崩壊すること
により、カプセル本体に前記ヒノキチオールを放出可能
な開口が形成されることを特徴とする。
配置位置を保っているセラミックス粒子により、崩壊性
粒子が崩壊して形成される開口を可及的に小さくできる
ので、カプセル本体から放出されるヒノキチオールの単
位時間あたりの放出量を少なくできる。この結果、ヒノ
キチオールはカプセル本体からゆっくりと時間をかけて
放出されることとなる。すなわち、このマイクロカプセ
ルを複数用いて使用する場合、それぞれのマイクロカプ
セルのカプセル本体の崩壊開始時期がまちまちであるこ
とに加えて、特に本発明のカプセル本体は上述した作用
を奏するので、温度変化や光により、崩壊開始時期より
早期にカプセル本体が崩壊を開始するマイクロカプセル
があっても、このマイクロカプセル群は、長年(10年
又はそれ以上)に亘って経年的にヒノキチオールを放出
することとなる。この結果、このマイクロカプセルの用
途を拡げらるだけでなく、ヒノキチオールの未知な性質
や、有効な使用方法の解明につながると考えられる。
用方法としては、該マイクロカプセルを複数、建築基材
または土壌に混入して使用することが挙げられる。
説明する。
用住宅に用いられて床面や壁面を形成するものであり、
建築基材たるコンクリート11に内装材12を貼り付け
てなる。前記コンクリート11は、セメント、粗骨材1
3、細骨材及び水等の配合比率の異なる各種のものが使
用できる。内装材12は、合板等の木質系のものであ
り、合成樹脂製接着剤により前記コンクリート11に貼
り付け、居住性の向上を図っている。
カプセル2を前記コンクリート11に混入して使用して
いる。
を含有する液体21と、この液体21を内包する多孔質
カプセル本体22とを具備するものある。これらマイク
ロカプセル2は、前記コンクリート11を混練する際
に、気泡14とともに、コンクリート11の体積の3〜
5%程度混合される。そして、硬化したコンクリート1
1には、図1に模式的に示すように、均一に拡散した気
泡14内部にそれぞれマイクロカプセル2が存在してい
る。
えば、青森ヒバや台湾ヒノキの木片、外皮、枝葉等を細
かく粉砕したものに、高温高圧の蒸気をあて、その蒸気
を冷却液化して得た抽出原液の油層分を使用している。
3とセラミックス粒子24とからなる容器である。具体
的には、図2に模式断面図で示すように、これらセラミ
ックス粒子24と崩壊性粒子23とを、万遍なく配置さ
せて形成した、2μm程度の球状容器である。
有するものであり、例えば、大豆レシチン等の植物性蛋
白質から製造している。そして、これら崩壊性粒子23
は、それぞれ固有の崩壊開始時期を有している。しかし
て、少なくとも経時変化ととも前記崩壊性粒子23が崩
壊することにより、図3に模式断面図で示すように、カ
プセル本体22に前記液体21を外部に流出可能な開口
25が形成される。また、これら崩壊性粒子23は、温
度変化や光により、前記崩壊開始時期より早期に崩壊す
る場合がある。
本体22に、崩壊性粒子23の粒子数の1〜1.5倍の
粒子数が存在し、図3に模式断面図で示すように、開口
25から流出する液体21の一部を塞き止めることがで
きるものである。
ト11に混入されたマイクロカプセル群は、温度変化や
光によって、崩壊開始時期より早期に崩壊を開始するマ
イクロカプセル2があっても、長年(10年又はそれ以
上)に亘って、経年的にヒノキチオールをコンクリート
11から発散し続けることとなる。このマイクカプセル
群の具体的な作用について以下に説明する。
体22を構成する崩壊性粒子23が、経時変化により、
崩壊開始時期を迎えて崩壊したり、温度変化や光によ
り、その崩壊開始時期より早期に崩壊したりすることに
より、ヒノキチオールを含有した液体21を外部に流出
可能な開口25が、カプセル本体22に形成される。こ
の開口25は、崩壊せずにその配置位置を保っているセ
ラミックス粒子24により、比較的小さく形成されるの
で、カプセル本体22から放出される液体21の単位時
間あたりの放出量を少なくできる。この結果、液体21
はカプセル本体22からゆっくりと時間をかけて放出さ
れることとなる。そして、流出した液体21からヒノキ
チオールが揮発してコンクリート11から発散する。
プセル本体22に開口25が形成されていないマイクロ
カプセル2においては、このマイクロカプセル2のカプ
セル本体22に内包されているヒノキチオールは、その
揮発性により、溶媒から揮発することとなる。この揮発
したヒノキチオールは、カプセル本体22が多孔質であ
るとともに崩壊性粒子23が徐放性を有するものである
ので、カプセル本体22から徐々に外部に放出され、コ
ンクリート11から発散する。
2の作用に加えて、前記マイクロカプセル群を構成する
各マイクロカプセル2のカプセル本体22は、それぞれ
崩壊開始時期がまちまちであるので、温度変化や光によ
って、崩壊開始時期より早期に崩壊を開始するマイクロ
カプセル2があっても、長年に亘って、経年的にコンク
リート11からヒノキチオールが発散し続けることとな
る。
マイクロカプセル2の使用方法によれば、上述した作用
により、長年(10年又はそれ以上)に亘って経年的
に、カビ等の抗菌作用、白アリやダニ等の防虫作用、及
び建築資材10に使用される合成樹脂接着剤が発散する
ホルムアルデヒド等の有害な化学物質の中和分解を営み
続ける抗菌コンクリート11を、提供することができ
る。したがって、人体に有害な成分が含まれるとされる
防虫剤の使用を不要とできるようになる。さらには、こ
の抗菌コンクリート11によって、現代に代表されるコ
ンクリートの居住空間に木の温もりを与え続けることが
できるようになる。このように、ヒノキチオールが、ア
レルギー性皮膚炎や喘息等を引き起こすとされているダ
ニ等を防虫したり、化学物質を中和分解したりし続ける
ことは、前述したようなアレルギー性物質が人体に作用
することを長年に亘って防止できることにつながると考
えられる。
れ、気泡14内部に存在して、この気泡14を埋めてい
るので、コンクリート11の強度を向上できる。特に、
本実施例のマイクロカプセル2のカプセル本体22は、
崩壊しないセラミックス粒子24を有するものであるの
で、半永久的にセラミックス粒子24が前記気泡14を
埋めることとなり、コンクリート11の強度向上を無理
なく図れる。さらに、カプセル本体22が多孔質である
ため、該カプセル本体22がコンクリート11に発生す
る露滴を吸収し、断熱効果を奏するだけでなくコンクリ
ート11の劣化を防止できるようになる。
ラミックス粒子24と崩壊性粒子23とを、万遍なく配
置させているので、崩壊する崩壊性粒子23の配置位置
に関係なく、形成される開口25を無理なく小さくする
ことができ、ヒノキチオールを含有する液体21の流出
量に安定性を与えることができる。
施例に限られるものではない。例えば、建築基材は、漆
喰や和風家屋における塗り壁でもよい。さらには、上述
したマイクロカプセル群を工場跡地等の土壌に混入して
もよく、この場合、土壌中の有害物質を中和分解し続け
ることができる。しかして、土地の改善を、自然の力を
用いで解決することができる。
ては、上記抽出原液の水層分を使用してもよい。
工的に作った無機質固体材料であれば、その種は限定さ
れるものではない。
らかなように、カプセル本体を形成するセラミックス粒
子と崩壊性粒子との粒子数比は、形成される開口の大き
さに大きく関係するので、該粒子数比を適宜変更すれ
ば、単位時間あたりのヒノキチオールを含有する液体の
流出量を調整できる。
範囲で種々変更可能である。
マイクロカプセルは、ヒノキチオールと、このヒノキチ
オールを内包する多孔質カプセル本体とを具備し、前記
カプセル本体を、複数のセラミックス粒子と、崩壊性及
び徐放性を有する複数の崩壊性粒子とからなるものと
し、少なくとも経時変化により、これら崩壊性粒子のみ
が崩壊することにより、カプセル本体に前記ヒノキチオ
ールを放出可能な開口が形成されることを特徴とする。
っているセラミックス粒子により、崩壊性粒子が崩壊し
て形成される開口を可及的に小さくできるので、カプセ
ル本体から放出されるヒノキチオールの単位時間あたり
の放出量を少なくできる。この結果、ヒノキチオールは
カプセル本体からゆっくりと時間をかけて放出されるこ
ととなる。すなわち、このマイクロカプセルを複数用い
て使用する場合、それぞれのカプセル本体の崩壊開始時
期がまちまちであることに加えて、特に本発明のカプセ
ル本体は上述した作用を奏するので、温度変化や光によ
り、崩壊開始時期より早期にカプセル本体が崩壊を開始
するマイクロカプセルがあっても、このマイクロカプセ
ル群は、長年(10年又はそれ以上)に亘って経年的に
ヒノキチオールを放出することとなる。
チオールを作用させることができるようになり、前記ヒ
ノキチオールが、発生の絶えることのない、ダイオキシ
ンや車等の排気ガスの有害成分たるNOXを中和分解し
たり、MRSAと称されて問題となっている薬剤耐性ブ
ドウ球菌に対して抗菌したりすることが確認できた。
適した使用方法としては、該マイクロカプセルを複数、
建築基材または土壌に混入して使用することが挙げられ
る。
建築基材に混入した場合、上述した作用により、このマ
イクロカプセル群から長年に亘って経年的に放出され、
建築基材から発散するヒノキチオールが、カビ等の抗菌
作用、白アリやダニ等の防虫作用、及び建築物に使用さ
れる合成樹脂接着剤が発散するホルムアルデヒド等の有
害な化学物質の中和分解を営み続けることになる。した
がって、人体に有害な成分が含まれるとされる防虫剤の
使用を不要とできるようになる。このように、ヒノキチ
オールが、アレルギー性皮膚炎や喘息等を引き起こすと
されているダニ等を防虫したり、化学物質を中和分解し
たりし続けることは、前述したようなアレルギー性物質
が人体に作用することを長年に亘って防止できることに
つながると考えられる。
建築物を構成するものであれば、上述した作用により、
この建築基材から長年に亘って経年的に発散し続けるヒ
ノキチオールが、 MRSAと称されて問題となってい
る薬剤耐性ブドウ球菌に対して抗菌作用を営み続けるこ
ととなる。このように、病院内にヒノキチオールという
天然の物質を漂わすことは、上述した効果を奏するだけ
でなく病院内の患者にリラックス感を与えることができ
ると考えられる。
構成するものであれば、上述した作用により、この建築
基材から長年に亘って経年的に発散し続けるヒノキチオ
ールが、車等の排気ガスの有害成分たるNOXに対して
中和分解を営み続けることとなる。この場合、建築基材
によって密閉された通気性の悪い地下駐車場等に、マイ
クロカプセルを混入した建築基材を用いることは、複雑
な通気ダクトを不要とできるようになる。
ば、現代に代表されるコンクリートの居住空間に木の温
もりを与え続けることができるようになる。
本発明のマイクロカプセルを混入させる使用方法は、セ
ラミックスにより建築基材の強度を増すことができると
ともに、カプセル本体が多孔質であるため、該カプセル
本体がコンクリートに発生する露滴を吸収し、断熱効果
を奏するだけでなくコンクリートの劣化を防止できるよ
うになる。
跡地等の土壌に混入した場合、上述した作用により、こ
のマイクロカプセル群から長年に亘って経年的に放出さ
れたヒノキチオールが、ダイオキシンや工場跡地での有
害物質を、中和分解し続けることとなる。したがって、
土壌の改善や環境問題をヒノキチオールという自然の力
を用いて解決することができるようになる。
断面図。
図。
外部に流出する状態を示す模式断面図。
液体) 22・・・カプセル本体 24・・・セラミックス粒子 23・・・崩壊性粒子 25・・・開口
Claims (2)
- 【請求項1】ヒノキチオールと、このヒノキチオールを
内包する多孔質カプセル本体とを具備し、前記カプセル
本体を、複数のセラミックス粒子と、崩壊性及び徐放性
を有する複数の崩壊性粒子とからなるものとし、少なく
とも経時変化により、これら崩壊性粒子のみが崩壊する
ことにより、カプセル本体に前記ヒノキチオールを放出
可能な開口が形成されることを特徴とするマイクロカプ
セル。 - 【請求項2】ヒノキチオールと、このヒノキチオールを
内包する多孔質カプセル本体とを具備し、前記カプセル
本体を、複数のセラミックス粒子と、崩壊性及び徐放性
を有する複数の崩壊性粒子とからなるものとし、少なく
とも経時変化により、これら崩壊性粒子のみが崩壊する
ことにより、カプセル本体に前記ヒノキチオールを放出
可能な開口が形成されるマイクロカプセルを複数、建築
基材または土壌に混入して使用することを特徴とするマ
イクロカプセルの使用方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000051452A JP3729699B2 (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | マイクロカプセル及びマイクロカプセルの使用方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002080309A (ja) * | 2000-09-04 | 2002-03-19 | Topics:Kk | ヒノキチオール含有マイクロカプセルの使用方法 |
WO2003003828A1 (fr) * | 2001-07-03 | 2003-01-16 | Topics Co., Ltd. | Materiau permettant d'ameliorer le cadre de vie, materiau de construction, materiau de pose et agent de projection utilisant ce materiau |
WO2003039252A1 (fr) * | 2001-11-09 | 2003-05-15 | Topics Co., Ltd. | Agent anti-termites et procede pour utiliser cet agent anti-termites |
WO2004021785A1 (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-18 | Topics Co., Ltd. | 調湿剤及び調湿剤の使用方法 |
CN102536178A (zh) * | 2011-12-27 | 2012-07-04 | 中国石油天然气股份有限公司 | 延长易结垢注水井增注措施周期的方法 |
JP2016503427A (ja) * | 2012-11-21 | 2016-02-04 | エーデン リサーチ ピーエルシー | 防腐剤 |
-
2000
- 2000-02-28 JP JP2000051452A patent/JP3729699B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016503427A (ja) * | 2012-11-21 | 2016-02-04 | エーデン リサーチ ピーエルシー | 防腐剤 |
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