JP2001232451A - 連続鋳造鋳片の直送圧延方法 - Google Patents
連続鋳造鋳片の直送圧延方法Info
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Abstract
造後の鋳片加熱を必要としない程度まで鋳片温度を高め
ることができる直送圧延方法を確立する。 【解決手段】 C濃度が0.07wt%以下で、Mn濃
度とS濃度との比が50以下の成分である連続鋳造鋳片
1の直送圧延方法であって、鋳片の凝固率が10〜50
%の鋳片を10℃/sec以上の冷却速度で連続鋳造機
内で冷却して、その表面温度を700℃以下まで低下さ
せると共に700℃以下で15秒間以上保持し、次い
で、冷却速度を調整して鋳片表面を900℃以上に復熱
させた後に鋳片を平板状に矯正し、その後、この鋳片を
連続鋳造機出側の切断機にて所定長さに切断し、切断後
30分以内に熱間圧延する。
Description
鋳造された無手入れの高温鋳片を直接熱間圧延する、あ
るいは表面温度を中心温度と同じにする程度の保温・加
熱を行った後に熱間圧延して鋼板を製造する、所謂直送
圧延方法に関し、詳しくは、表面性状に優れた鋼板を製
造することができる直送圧延方法に関するものである。
割れ、ノロカミ、ブローホール等の表面欠陥があり、連
続鋳造鋳片を無手入れのまま直送圧延する場合、鋳片に
はこれらの表面欠陥が無いことが前提条件であり、その
ため、これらの表面欠陥を回避するために様々な技術が
開発されて直送圧延が実施されている。
で最も重要なことは、鋳造した鋳片を熱間圧延が可能な
温度で圧延機に搬送すること、換言すれば連続鋳造機で
いかにして鋳片温度を高く維持するかである。鋳造した
鋳片を全く加熱せずに熱間圧延できれば、直送圧延の省
エネルギー効果が最大となる。そのため、連続鋳造機で
は二次冷却を弱めてできるだけ鋳片温度が低下しないよ
うにして圧延温度を確保している。
のまま保持されると、相変態の機会がないので、鋳片に
は凝固時に生成した粒径が数mmのオーステナイト組織
がそのまま残留する。又、オーステナイト粒界には溶質
元素が偏析し、析出物が形成されている。このように、
結晶粒が大きく且つ結晶粒界に析出物が形成されるた
め、オーステナイト粒界が脆くなり、熱間強度が低下
し、熱間圧延時に割れを発生して鋼板の表面疵となる。
−37941号公報には連続鋳造機の矯正点までの二次
冷却ゾーンで、鋳片表面温度を一旦フェライト相析出温
度まで下げてフェライト相を析出させ、その後復熱させ
て再度オーステナイト領域まで昇温させ、鋳片表層部の
オーステナイト粒径を0.5mm以下として熱間圧延す
る直送圧延方法が開示されている。同号公報によれば、
鋳片の割れ感受性を弱めることができ、鋼板の表面割れ
が防止可能としている。
2−37941号公報では鋳片の冷却速度、フェライト
相析出温度での保持時間、フェライト相析出温度まで冷
却時の鋳片の凝固率等の条件が明確でなく、場合によっ
ては相変態を起こすことができなかったり、又、鋳片を
過剰に冷却して鋳片温度を下げ過ぎ、省エネルギー効果
を損なう場合が発生する。
テナイト領域に復熱後、その温度で長時間保持すると、
粒界への溶質元素の再分配により粒界偏析が再度起こ
り、鋼板の表面疵が発生することを確認しており、従っ
て、オーステナイト領域に復熱してから熱間圧延までの
時間を規定する必要があるが、同号公報ではこれを規定
しておらず、鋼板に表面疵を発生させる危険性がある。
その目的とするところは、連続鋳造鋳片を直送圧延して
鋼板を製造する際に、鋼板に表面疵を発生させることな
く、又、鋳造後の鋳片加熱を必要としない程度まで鋳片
温度を高めることができる連続鋳造鋳片の直送圧延方法
を提供することである。
造鋳片の直送圧延方法は、C濃度が0.07wt%以下
で、Mn濃度とS濃度との比が50以下の成分である連
続鋳造鋳片の直送圧延方法であって、鋳片の凝固率が1
0〜50%の鋳片を10℃/sec以上の冷却速度で連
続鋳造機内で冷却して、その表面温度を700℃以下ま
で低下させると共に700℃以下で15秒間以上保持
し、次いで、冷却速度を調整して鋳片表面を900℃以
上に復熱させた後に鋳片を平板状に矯正し、その後、こ
の鋳片を連続鋳造機出側の切断機にて所定長さに切断
し、切断後30分以内に熱間圧延することを特徴とする
ものである。
方法は、第1の発明において、前記連続鋳造機が垂直曲
げ型の連続鋳造機であり、連続鋳造機の上部矯正帯を通
過するまでに鋳片表面温度を700℃以下まで低下させ
ることを特徴とするものである。
で、且つ、Mn濃度(wt%)とS濃度(wt%)との
比(Mn/S)が50以下の成分を有する鋼を対象とす
る。Mn/Sが50以下の鋼では、凝固後の冷却時に析
出する硫化物がFeとMnの複合硫化物((Fe・M
n)S)になり、溶質元素が偏析する結晶粒界ではこの
複合硫化物が生成し易い。この複合硫化物は複合硫化物
中のFe濃度により熱間圧延温度で液相となることがあ
る。そのため、Mn/Sが50以下の鋼は圧延中に特に
割れ易く、製品欠陥が発生して歩留まりが低下するとい
う問題が大きく、本発明はこの問題を解決するものであ
る。又、C濃度を0.07wt%以下に限定した理由
は、直送圧延には強度が低くて加工性が良い鋼が適して
おり、C濃度が0.07wt%以下になるとこの条件を
満たすためである。
まで鋳片を冷却して、鋳片表層部をフェライト(以下
「α」と記す)相に一旦相変態させる。その際、700
℃以下で15秒間以上保持することで、少なくとも表層
部はα相に相変態して熱間圧延時の表面疵を防止するこ
とを確認している。次いで、冷却速度を弱めて未凝固相
の有する潜熱及び顕熱を利用して鋳片を900℃以上に
復熱させ、α相をオーステナイト(以下「γ」と記す)
相に相変態させる。このγ→α→γ変態により鋳片表層
部の結晶粒は凝固時の結晶粒に較べて大幅に微細化され
る。又、γ相の再結晶化によりγ粒が新たに生成するこ
とで、再結晶後の結晶粒界は凝固時に生成した結晶粒界
とは異なる位置になる。
ことができる。しかし、この効果は再結晶後高温のまま
長時間保持すると低下する。この理由は、再結晶後に高
温のまま長時間保持すると、粒界への溶質の再分配によ
り粒界偏析が再度起こり、圧延時の鋳片温度の降下によ
り前述のFeとMnの複合硫化物が析出し、これが凝固
後の冷却過程で生成するFeとMnの複合硫化物と同様
に圧延時の鋼板に割れを発生させるためである。
すれば、圧延中に鋳片温度が降下しても複合硫化物の析
出は少なく、圧延時の割れを防止できる。そこで、高温
状態で鋳片を保持した時、粒界に再度溶質元素が再分配
されるまでの時間を高温引張試験により調査した。
4wt%、Si;0.01wt%、Mn;0.22wt
%、P;0.012wt%、S;0.08wt%、so
l.Al;0.032wt%の鋳片から切り出して作製
した引張試験片を室温から1420℃(δ相域)まで加
熱して溶体化処理した後、一旦700℃に冷却した。そ
の後再度加熱して1250℃に所定時間保持した。その
後1100℃まで冷却して引張試験を行った。1250
℃における保持時間と引張試験における断面収縮率との
関係から溶質元素の再分配を判定した。
1250℃における保持時間が長くなるにしたがい、試
験片の断面収縮率、即ち延性が低下し、30分以上保持
すると断面収縮率は50%以下になり脆化が激しくな
る。本発明では連続鋳造機出側の切断機で鋳片を切断
後、30分以内に熱間圧延を行うので、溶質の再分配に
よる脆化を防止することができる。
に未凝固相を有する鋳片を強冷却するので、未凝固相の
潜熱及び顕熱により復熱時の温度上昇量を大きくするこ
と、換言すれば、高い鋳片温度で熱間圧延機に搬送する
ことができる。尚、凝固率とは鋳片厚みの半分に対する
凝固殻厚みの比率を百分率で表示したものであり、本発
明において凝固率を10〜50%の範囲に限定した理由
は、鋳型内の凝固を考慮すると凝固率が10%未満の状
態の鋳片を強冷却することが実質的に不可能であり、
又、凝固率が50%を越えると復熱が少なくなり、鋳片
を加熱することなく熱間圧延することが困難になるため
である。
強冷却で鋳片を冷却するので、鋳片内部の温度を低下す
ることなく、鋳片表層部のみを効率良く冷却することが
でき、鋳片全体の熱容量を高く維持することができる。
又、700℃以下の温度での保持時間は15秒間を確保
すれば良く、この保持時間が短いので総抜熱量が少な
く、その後の復熱に及ぼす影響は極めて少なく、鋳片を
高い温度に復熱させることができる。
では、連続鋳造機の湾曲部内の鋳片は矯正帯で円弧状か
ら平板状に矯正された後に切断される。この矯正時に矯
正応力により鋳片に横割れが発生することがある。本発
明で対象とする鋼は本来矯正応力による横割れの発生が
少ないが、本発明では鋼の脆性域より高温側の900℃
以上に復熱させてから矯正するので、横割れを完全に防
止することができる。
に優れており、直送圧延の省エネルギー効果を高めるた
め、高速鋳造を行っても高品質の鋳片を鋳造することが
できるので、垂直曲げ型の連続鋳造機を用いることが好
ましい。そして、垂直曲げ型連続鋳造機を用いた場合、
鋳片の十分な復熱量を確保するために、上部矯正帯を通
過するまでに鋳片表面温度を700℃以下まで低下させ
ることが好ましい。
を説明する。図2は本発明の実施の形態の例を示す図で
あって、垂直曲げ型のスラブ連続鋳造機の側面概要図で
ある。
とS濃度との比が50以下の成分である溶鋼を転炉や二
次精錬炉等により溶製し、この溶鋼を図2に示すように
連続鋳造機にて鋳造する。
た溶鋼は、鋳型6内で冷却されて凝固殻3を形成し、内
部に未凝固相2を有する鋳片1として、鋳型6の下方に
設けたサポートロール7、ガイドロール8、及びピンチ
ロール9に支持されつつ、ピンチロール9の駆動力によ
り鋳型6の下方に連続的に引き抜かれる。この間鋳片1
は複数のガイドロール8からなる上部矯正帯10で平板
状から円弧状に曲げられ、又、複数のガイドロール8か
らなる下部矯正帯11で円弧状から平板状に曲げ戻され
る。鋳片1は、これらのロール間に設けられた水スプレ
ー又はエアーミストスプレーから構成される二次冷却帯
(図示せず)で冷却され、下方に引き抜かれつつ凝固殻
3の厚みを増大する。
冷却するための強冷却装置4が設置されている。強冷却
装置4は、例えば水スプレーノズルで構成され、鋳片表
面1m2 当たりの1分間の冷却水量が200〜2000
lで、10℃/sec以上の冷却速度で鋳片表面を冷却
可能であり、通常の二次冷却帯に較べて鋳片表面を急速
に冷却することが可能な装置である。鋳型直下の鋳片1
を強冷却すると鋳型6と鋳片1との間隙に冷却水が入る
ことがあり危険であるので、強冷却装置4の上端は鋳型
6の下端から0.5m程度下方とすることが好ましい。
尚、強冷却装置4は水スプレーノズルに限るものではな
く、例えば鋳片表面に層流の冷却水を流すような冷却方
法としても良い。
に冷却し、鋳片表面温度を700℃以下まで低下させ、
700℃以下で15秒間以上保持する。保持時間は15
秒間以上であれば上限値は特に限定されないが、冷却し
過ぎると鋳片1の温度が下がり、直送圧延の省エネルギ
ー効果が低下するので60秒程度で十分である。又、強
冷却中の鋳片1の凝固率を10〜50%の範囲に制御す
る。図2のように強冷却装置4を鋳型6に近づけた場合
には、この条件は容易に達成されるが、強冷却装置4を
連続鋳造機の湾曲部に設置した場合には、この条件を満
足させるために、鋳片引き抜き速度及び鋳型直下から強
冷却装置4までの二次冷却強度を制御して凝固殻3の厚
みを調整することが必要である。
次冷却強度を調整して、鋳片表面を復熱させる。鋳片1
は多量の未凝固相2を内部に有しているので、二次冷却
強度を調整することで、未凝固相2の凝固潜熱及び顕熱
により容易に復熱する。そして、連続鋳造機の湾曲部で
鋳片表面温度が900℃以上となるまで復熱させ、次い
で、下部矯正帯11で矯正する。
凝固した鋳片1を連続鋳造機出側に設置した切断機(図
示せず)で所定長さに切断し、高温の鋳片1を搬送台車
等により熱間圧延機に搬送して、鋳片切断後30分以内
に熱間圧延機にて圧延する。尚、鋳片1を熱間圧延機で
圧延する前に必要に応じて表面温度を中心温度と同じに
する程度の保温・加熱を行っても、又、同調カッターの
切断時に形成されるバリを除去しても良い。
面疵が極めて少なく、表面性状に優れた鋼板を直送圧延
により製造することが可能となる。又、一旦鋳片表面を
700℃以下まで低下させるが、その後の復熱により鋳
片は容易に900℃以上となり、鋳造後の鋳片加熱を必
要としない程度まで鋳片温度を高めることができる。
について説明したが、矯正帯が一箇所の湾曲型連続鋳造
機においても本発明を適用することができる。湾曲型連
続鋳造機の場合も強冷却装置4を鋳型付近に設け、凝固
率がなるべく小さい時期に強冷却することが好ましい。
の半径が10m、連続鋳造機の長さが42m、上部矯正
帯が2.8〜4.0mの範囲、下部矯正帯が18.0〜
22.0mの範囲である垂直曲げ型のスラブ連続鋳造機
を用い、C;0.03〜0.05wt%、Si;0.0
2wt%以下、Mn;0.015〜0.25wt%、
P;0.008〜0.015wt%、S;0.005〜
0.015wt%、sol.Al;0.025〜0.0
38wt%の化学成分の鋼を厚み250mmの鋳片に引
き抜き速度2.0〜2.3m/minで鋳造し、この鋳
片を熱間圧延して熱延コイルを製造した。尚、上記の垂
直部等の長さは鋳型内のメニスカスを起点にした長さで
ある。
置位置をメニスカスから1.5〜4mの上部矯正帯まで
の範囲(水準1)と、4〜8mの上部矯正帯を通過後の
湾曲部の範囲(水準2)の2水準に変更し、更に、鋳造
した鋳片を熱間圧延するまでのルートを、直送圧延する
場合(水準A)と一旦加熱炉に装入して1〜4時間加熱
してから熱間圧延する場合(水準B)の2水準で行い、
熱延コイルの表面疵に及ぼす影響を調査した。又、比較
のために、連続鋳造機で強冷却を行わずに鋳片表面温度
を900℃以上に保持して鋳造(水準3)した鋳片も水
準A及び水準Bの2水準のルートで搬送して熱間圧延
し、熱延コイルの表面疵を調査した。表1に各水準の連
続鋳造機における二次冷却条件を示し、表2に各水準の
熱間圧延までの鋳片搬送ルートを示す。
ルートとの組合せにより合計6種のケースで熱延コイル
を製造し、製造した熱延コイルの表面疵を調査した。表
3に各ケースの連続鋳造から熱間圧延までの組合せを示
す。表3に示すように、ケース1及びケース2は二次冷
却条件が水準1で、ケース3及びケース4は二次冷却条
件が水準2で、ケース5及びケース6は二次冷却条件が
水準3であり、又、ケース1、ケース3、及びケース5
は鋳片搬送ルートが水準Aで、ケース2、ケース4、及
びケース6は鋳片搬送ルートが水準Bである。
強冷却時の鋳片表面温度を700〜900℃の範囲に変
更して、強冷却時の鋳片表面温度と熱延コイルの表面疵
発生指数との関係を調査した結果を示す図である。図3
で明らかなように、強冷却により鋳片表面温度を700
℃まで低下させ且つ鋳片切断後直ちに熱間圧延した鋳片
では熱延コイルの表面疵が防止されるが、鋳片表面温度
が800℃以上の場合、及び、700℃まで鋳片表面温
度を低下させても鋳片切断後加熱炉に装入した場合には
熱延コイルに表面疵が発生した。この結果から、γ→α
→γ変態により鋳片表層部の結晶粒を微細化して熱延コ
イルの表面疵を防止するためには、鋳片を700℃以下
に低下し、その鋳片を鋳片切断から30分以内に圧延す
る必要があることが分かった。
表面温度を700℃及び800℃まで低下させ、その温
度での保持時間を変化させて保持時間と熱延コイルの表
面疵発生指数との関係を調査した結果を示す図である。
図4で明らかなように700℃における保持時間が15
秒間以上になると熱延コイルの表面疵が防止されること
が分かる。表面温度を800℃まで低下した鋳片では保
持時間を長くしても疵を防止することができなかった。
この結果から、γ→α→γ変態により鋳片表層部の結晶
粒を微細化して熱延コイルの表面疵を防止するために
は、鋳片を700℃以下に低下し、その温度で15秒間
以上保持する必要があることが分かった。
より製造した熱延コイルの表面疵を比較して示す図であ
る。ここで、ケース1〜ケース4では鋳片表面温度を一
旦700℃以下に低下し、その後、その温度で15秒間
以上保持してから復熱させている。ケース3では強冷却
装置が鋳型から離れた湾曲部に設置されているので鋳片
コーナー部の復熱量が少なく、熱間圧延時の鋳片コーナ
ー部の温度が低めであったが、鋳片を加熱炉に装入した
ケース2、ケース4、ケース6は当然ながら、直送圧延
したケース1及びケース5でも鋳片を加熱することなく
熱間圧延することができた。
同一として熱延コイルの表面疵を比較すると、加熱炉で
加熱したケースの方が表面疵が多発していた。又、γ→
α→γ変態のないケース5及びケース6では熱延コイル
に表面疵が多発した。ケース3は鋳片コーナーの温度が
低く、これが表面疵発生の原因となった可能性がある
が、表面疵の発生は抑えられていた。ケース1では切断
後鋳片を加熱することなく表面疵の少ない熱延コイルを
製造することができ、ケース1が最も優れた製造条件で
あることが分かった。
%以下で、Mn濃度とS濃度との比が50以下の連続鋳
造鋳片の直送圧延において、鋳片の凝固組織に起因する
熱延コイルの表面疵を完全に防止することが可能とな
る。又、一旦700℃以下まで鋳片表面を冷却するもの
の、限られた範囲で冷却すると共に多量に残留する未凝
固相の潜熱及び顕熱を利用して鋳片を復熱させるので、
鋳片を加熱することなく直送圧延することができ、省エ
ネルギー効果を増大させることができる。
と断面収縮率との関係を示す図である。
直曲げ型のスラブ連続鋳造機の側面概要図である。
表面温度と熱延コイルの表面疵発生指数との関係を調査
した結果を示す図である。
持時間を変化させ、保持時間と熱延コイルの表面疵発生
指数との関係を調査した結果を示す図である。
延コイルの表面疵を比較して示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 C濃度が0.07wt%以下で、Mn濃
度とS濃度との比が50以下の成分である連続鋳造鋳片
の直送圧延方法であって、鋳片の凝固率が10〜50%
の鋳片を10℃/sec以上の冷却速度で連続鋳造機内
で冷却して、その表面温度を700℃以下まで低下させ
ると共に700℃以下で15秒間以上保持し、次いで、
冷却速度を調整して鋳片表面を900℃以上に復熱させ
た後に鋳片を平板状に矯正し、その後、この鋳片を連続
鋳造機出側の切断機にて所定長さに切断し、切断後30
分以内に熱間圧延することを特徴とする連続鋳造鋳片の
直送圧延方法。 - 【請求項2】 前記連続鋳造機が垂直曲げ型の連続鋳造
機であり、連続鋳造機の上部矯正帯を通過するまでに鋳
片表面温度を700℃以下まで低下させることを特徴と
する請求項1に記載の連続鋳造鋳片の直送圧延方法。
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