JP2001232208A - 排ガス浄化用触媒及びその製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒及びその製造方法

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JP2001232208A
JP2001232208A JP2000048669A JP2000048669A JP2001232208A JP 2001232208 A JP2001232208 A JP 2001232208A JP 2000048669 A JP2000048669 A JP 2000048669A JP 2000048669 A JP2000048669 A JP 2000048669A JP 2001232208 A JP2001232208 A JP 2001232208A
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powder
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catalyst
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Yuichi Sofue
優一 祖父江
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Toyota Motor Corp
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】NOx 吸蔵材の周囲の貴金属の担持密度をさらに
高くすることにより、NO x 浄化活性が向上し、かつ耐久
後にも高いNOx 浄化活性を示すNOx 吸蔵還元型触媒とす
る。 【解決手段】微粒子状のNOx 吸蔵材粉末に貴金属を担持
した貴金属担持NOx 吸蔵材粉末と多孔質酸化物からなる
担体粉末とを混合する。少なくともNOx 吸蔵材粒子に貴
金属が直接担持されているので、NOx 吸蔵材粒子と貴金
属とが近接しているとともに、NOx 吸蔵材粒子の近傍に
おける貴金属の担持密度が高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車などからの排
ガスを浄化する排ガス浄化用触媒とその製造方法に関
し、詳しくは、排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)や
炭化水素(HC)を酸化するのに必要な量より過剰な酸素
が含まれている排ガス中のNOx を効率よく浄化できるNO
x 吸蔵還元型触媒とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リーンバーンエンジンにおいて、常時は
酸素過剰の燃料リーン条件で燃焼させ、間欠的に燃料ス
トイキ〜リッチ条件とすることにより排ガスを還元雰囲
気としてNOx を還元浄化するシステムが開発され、実用
化されている。そしてこのシステムに最適な触媒とし
て、燃料リーン雰囲気でNOx を吸蔵し、燃料ストイキ〜
リッチ雰囲気で吸蔵されたNOx を放出するNOx 吸蔵材を
用いたNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒が開発されて
いる。
【0003】このようなNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用
触媒として、例えば特開平5-317652号公報に示されてい
るように、Ba等のアルカリ土類金属をNOx 吸蔵元素とす
るNO x 吸蔵材とPtとを、アルミナなどの多孔質酸化物担
体に担持した排ガス浄化用触媒が提案されている。そし
て、特開平5-317652号公報には、ジニトロジアミン白金
の水溶液に担体を浸漬させてPtを担持させた後、さらに
酢酸バリウムの水溶液に担体を浸漬させてBaを担持し、
これによりNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒を製造す
る方法が開示されている。
【0004】ところでNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化用触
媒におけるNOx の浄化反応は、排ガス中のNOを酸化して
NOx とする第1ステップと、NOx 吸蔵材上にNOx を吸蔵
する第2ステップと、NOx 吸蔵材から放出されたNOx
触媒上で還元する第3ステップとからなることがわかっ
ている。また第2ステップにおけるNOx の吸蔵反応は、
炭酸塩あるいは硝酸塩などとして担持されているNOx
蔵材が貴金属の触媒作用によって還元されて初めて生じ
る。したがって、Ptなどの貴金属とNOx 吸蔵材とを近接
担持することで、貴金属により排ガス中のNOが酸化され
てNOx となる第1ステップと、NOx 吸蔵材にNOx を吸蔵
する第2ステップと、NOx 吸蔵材から放出されたNOx
還元される第3ステップとが円滑に行われるため、NOx
浄化活性が向上することが明らかとなっている。
【0005】例えば特開平10−258232号公報には、NOx
吸蔵材と多孔質酸化物担体との複合酸化物からコア部を
形成し、それに貴金属を担持した多孔質酸化物からなる
触媒担持層を形成してなるNOx 吸蔵還元型の排ガス浄化
用触媒が提案されている。この触媒によれば、NOx 吸蔵
材と貴金属とは近接しながら離間した状態で担持されて
いるので、NOx の浄化反応と貴金属の粒成長の促進とが
バランスされ、高いNO x 浄化活性が発現される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】NOx 吸蔵還元型の排ガ
ス浄化用触媒におけるNOx の浄化反応における各ステッ
プの反応を促進させるには、NOx 吸蔵材と貴金属とを近
接担持することが望ましく、NOx 吸蔵材周辺の貴金属の
担持密度を高くすることが特に有効である。
【0007】しかしながら酢酸バリウムなどの水溶液に
担体を浸漬させてNOx 吸蔵材を担持する方法では、貴金
属とNOx 吸蔵材とはそれぞれ均一に担持されるものの、
NOx吸蔵材は 500nm程度の比較的大きな粒子として担持
され、貴金属はきわめて微細な粒子として担持される。
そのためNOx 吸蔵材粒子と離間して担持されている貴金
属も多く存在し、NOx 吸蔵材粒子の周囲の貴金属の担持
密度を特に高めることは困難であった。またNOx 吸蔵材
粒子は上記したように粒径が大きいために比表面積が小
さく、NOx 吸蔵材自身に貴金属を担持することも困難で
あった。
【0008】このようにNOx 吸蔵材と貴金属が離間して
担持され、NOx 吸蔵材粒子の周囲の貴金属の担持密度が
低い状態であると、上記したNOx の浄化反応における各
ステップの反応が生じにくく、NOx 浄化活性が低い。ま
た排ガス中の SO2が酸化されて硫酸イオンとなり、それ
がNOx 吸蔵材と反応して硫酸塩が生成する硫黄被毒が生
じる。このように硫黄被毒が生じるともはやNOx を吸蔵
することが困難となり、NOx 浄化活性が低下する。NOx
吸蔵材の硫酸塩は還元雰囲気である程度還元可能である
が、NOx 吸蔵材と貴金属とが離間していると還元反応も
生じにくくNOx吸蔵能の回復が困難となるため、耐久後
のNOx 浄化活性が著しく低下してしまう。
【0009】また特開平10−258232号公報に開示された
排ガス浄化用触媒であっても、そのNOx 浄化活性は充分
なものとは言えなかった。つまり、NOx 吸蔵材と多孔質
酸化物担体とは複合酸化物を構成しているために、NOx
吸蔵材は多孔質酸化物担体の酸化物格子中に原子状に組
み込まれた状態となっている。そのためNOx を吸蔵する
ためには、NOx 吸蔵材は多孔質酸化物との結合を一旦切
断してからNOx と化合する必要があり、その分NOx の吸
蔵が起こりにくくなっている。またNOx 吸蔵材と貴金属
とは、近接しているといえどもまだ距離が離れているた
めに、上記第2ステップのNOx 吸蔵反応と第3ステップ
のNOx 還元反応が生じにくいという不具合もあった。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、NOx 吸蔵材の周囲の貴金属の担持密度をさ
らに高くすることにより、NOx 浄化活性が向上し、かつ
耐久後にも高いNOx 浄化活性を示すNOx 吸蔵還元型触媒
とすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の排ガス浄化用触媒の特徴は、多孔質酸化物からなる
担体粉末と、微粒子状のNOx 吸蔵材と、貴金属とからな
り、貴金属は少なくともNOx 吸蔵材粒子に担持されてい
ることにある。
【0012】そして上記排ガス浄化用触媒を製造するに
最適な本発明の製造方法の特徴は、微粒子状のNOx 吸蔵
材粉末に貴金属を担持して貴金属担持NOx 吸蔵材粉末を
調製する工程と、多孔質酸化物からなる担体粉末と貴金
属担持NOx 吸蔵材粉末とを混合する工程と、からなるこ
とにある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、先ず微粒
子状のNOx 吸蔵材粉末に貴金属を担持して貴金属担持NO
x 吸蔵材粉末が調製される。NOx 吸蔵材粉末は微粒子状
であるために比表面積が大きく、貴金属を吸着担持法あ
るいは含浸担持法などを用いて担持することができる。
【0014】NOx 吸蔵材としてはNa,K,Li,Csなどの
アルカリ金属、Ba,Ca,Sr,Mgなどのアルカリ土類金属
及びSc,Y,La,Pr,Ndなどの希土類元素から選ばれる
少なくとも一種の元素の化合物を用いることができる。
化合物としては、炭酸塩、硝酸塩などの塩類、酸化物な
どが例示される。なおアルカリ金属は担持した後も水に
溶出しやすく、貴金属の担持時に溶出する場合があるの
で、水に溶出しにくいアルカリ土類金属又は希土類元素
から選択することが望ましい。
【0015】このNOx 吸蔵材粉末は、粒径が20nm未満で
比表面積が50〜60m2/g以上であることが望ましい。こ
れにより貴金属を担持することが可能となり、担持密度
を向上させることができる。中でも硫酸バリウム及び炭
酸バリウムから選ばれる少なくとも一種を用いることが
望ましい。硫酸バリウム及び炭酸バリウムはアルカリ度
が高く高いNOx 吸蔵能を有し、また微細で比表面積の大
きな粉末を容易に調製することができるとともに表面に
水酸基を有しているため、貴金属の担持性に優れてい
る。さらに硫酸バリウム及び炭酸バリウムは水に不溶で
あるため、貴金属担持時の溶媒に水を用いることができ
るので、有機溶媒を用いる場合に比べて安全かつ容易に
貴金属を担持することができる。
【0016】微粒子状のNOx 吸蔵材粉末を製造するに
は、市販のものを粉砕して製造することができる。また
例えば硝酸バリウム水溶液を撹拌しながら、硫酸アンモ
ニウムをゆっくり滴下すれば、きわめて微細な硫酸バリ
ウム粉末を製造することができる。あるいは特願平11−
175016号公報に開示の方法を用いて製造することも好ま
しい。そして、この微粒子状のNOx 吸蔵材粉末に貴金属
を担持して貴金属担持NO x 吸蔵材粉末とし、これと多孔
質酸化物粉末を混合することで本発明の排ガス浄化用触
媒を製造することができる。
【0017】貴金属としては、Pt,Rh,Pd,Ir,Ruな
ど、従来のNOx 吸蔵還元型触媒に用いられている貴金属
が例示される。またその担持量は特に制限されないが、
触媒1リットル当たり 0.1〜20gの範囲が適当である。
この範囲より少ないと浄化性能が低く、この範囲より多
く担持しても活性が飽和するとともにコストアップとな
る。
【0018】また担体粉末を構成する多孔質酸化物とし
ては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、シリ
カ−アルミナなどを用いることができる。NOx 吸蔵材粒
子に担持した量だけでは貴金属の絶対量が不足する場合
には、多孔質酸化物粉末にも貴金属を担持することが好
ましい。例えばアルミナは高比表面積を有しているの
で、貴金属を多く担持させることができる。またチタニ
アを用いれば、排ガス中のSOx によるNOx 吸蔵材の硫黄
被毒を抑制することができ、耐久後も高い浄化性能を維
持することができる。
【0019】NOx 吸蔵材粉末と担体粉末との比率は特に
制限されないが、重量比でNOx 吸蔵材/担体=1/10〜
13/10の範囲が好ましい。NOx 吸蔵材がこの範囲より少
なくなるとNOx 浄化率が低くなりすぎ、NOx 吸蔵材がこ
の範囲より多くなっても浄化性能が低くなってしまう。
【0020】そして本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒
粉末をペレット形状に成形してペレット触媒として用い
ることができる。また、コージェライトあるいはメタル
などから形成されたハニカム形状の基材に触媒粉末から
コート層を形成し、モノリス触媒として用いることもで
きる。
【0021】このようにして製造された本発明の排ガス
浄化用触媒では、少なくともNOx 吸蔵材粒子に貴金属が
直接担持されている。したがってNOx 吸蔵材粒子と貴金
属とが近接しているとともに、NOx 吸蔵材粒子の近傍に
おける貴金属の担持密度が高くなる。そしてNOx の吸蔵
及び還元は、いずれも貴金属を起点とする近傍領域で起
こる。したがって前述の貴金属により排ガス中のNOが酸
化されてNOx となる第1ステップと、NOx 吸蔵材にNOx
を吸蔵する第2ステップと、NOx 吸蔵材から放出された
NOx が還元される第3ステップとがきわめて円滑に行わ
れるため、NOx浄化能が向上する。
【0022】そしてNOx 吸蔵材と貴金属とがきわめて近
接しているため、硫黄被毒により硫酸塩化したNOx 吸蔵
材はリッチ雰囲気で速やかに還元されてNOx 吸蔵能を回
復するため、耐久後にも高いNOx 吸蔵能が発現される。
【0023】本発明の排ガス浄化用触媒は、ストイキ雰
囲気に制御された排ガス中で三元触媒として用いること
もできるが、空燃比(A/F)が15以上で運転され間欠
的に燃料ストイキ〜リッチ雰囲気とされるリーンバーン
エンジンからの排ガスと接触させ、排ガス中に含まれる
NOx を燃料リーン雰囲気でNOx 吸蔵材に吸蔵し、燃料ス
トイキ〜リッチ雰囲気でNOx 吸蔵材から放出されたNOx
を還元するシステムに用いることが望ましい。
【0024】すなわちこのシステムに本発明の排ガス浄
化用触媒を用いれば、酸素過剰雰囲気では、排ガス中に
含まれるNOが少なくともNOx 吸蔵材に担持されている貴
金属の触媒作用によって酸化されてNOx となり、それが
NOx 吸蔵材に速やかに吸蔵される。そして間欠的にスト
イキ〜燃料過剰雰囲気とされると、NOx 吸蔵材からNO x
が放出され、それが少なくともNOx 吸蔵材に担持されて
いる貴金属の触媒作用によってHCやCOと反応して還元さ
れる。貴金属は少なくともNOx 吸蔵材粒子に担持され、
NOx 吸蔵材粒子に接するとともにNOx 吸蔵材近傍の貴金
属の担持密度が高いので、NOの酸化及びNOx の還元を円
滑に行うことができ、高いNOx 浄化能が発現される。ま
たNOx 吸蔵材の硫黄被毒も抑制され、耐久後にも高いNO
x 浄化能が発現される。
【0025】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。
【0026】(実施例1)図1に本発明の一実施例の排
ガス浄化用触媒の模式図を示す。この排ガス浄化用触媒
は、アルミナ粒子1と、炭酸バリウム粒子2と、アルミ
ナ粒子1及び炭酸バリウム粒子2に担持されたPt3とか
ら構成されている。
【0027】この排ガス浄化用触媒は以下のようにして
調製された。先ず蒸留水 300mlに硫酸バリウム粉末(平
均粒径17nm、比表面積55m2/g、堺化学工業(株)製)
11.67g(Baとして0.05モル)を混合して撹拌し、これ
に濃度 4.526重量%の白金ジニトロジアンミン錯体水溶
液4.30g(Ptとして0.19g)を加え、濃縮して水を除去
して 120℃で3時間乾燥した。
【0028】得られた貴金属担持NOx 吸蔵材粉末にγ-A
l2O3粉末30gを加え、乾式ミリングにて24時間混合した
後、 550℃で2時間焼成した。この混合粉末を蒸留水 3
00ml中に混合し、撹拌しながら濃度 4.526重量%の白金
ジニトロジアンミン錯体水溶液6.75g(Ptとして0.31
g)を加え、さらに20分撹拌した後に吸引濾過した。そ
して 120℃で3時間乾燥後、 450℃で2時間焼成した。
これにより、 120gの Al2O3に対してBaを 0.2モル含
み、Ptを2g含む割合で構成された触媒粉末を調製し
た。
【0029】得られた触媒粉末をペレット化してペレッ
ト触媒とし、1%H2−残部N2の雰囲気中において 800℃
で2時間加熱する還元処理を行って、硫酸バリウムを酸
化バリウムとした。酸化バリウムの粒径は、硫酸バリウ
ム粉末からほとんど変化せず、微粒子状を維持してい
た。この酸化バリウムは、空気中の二酸化炭素及び水と
反応して表面から徐々に炭酸塩化され、炭酸バリウム粒
子2となる。
【0030】(実施例2)蒸留水 300mlに炭酸バリウム
粉末(平均粒径20nm、比表面積70m2/g)9.87g(Baと
して0.05モル)を混合して撹拌し、これに濃度 4.526重
量%の白金ジニトロジアンミン錯体水溶液4.30g(Ptと
して0.19g)を加え、濃縮して水を除去して 120℃で3
時間乾燥した。
【0031】得られた貴金属担持NOx 吸蔵材粉末にγ-A
l2O3粉末30gを加え、乾式ミリングにて24時間混合し
た。この混合粉末を 550℃で2時間焼成した後、蒸留水
300ml中に混合し、撹拌しながら濃度 4.526重量%の白
金ジニトロジアンミン錯体水溶液6.75g(Ptとして0.31
g)を加え、さらに20分撹拌した後に吸引濾過した。そ
して 120℃で3時間乾燥後、 450℃で2時間焼成し、12
0gの Al2O3に対してBaを 0.2モル含み、Ptを2g含む
割合で構成された触媒粉末を調製した。
【0032】(比較例1)図2に比較例1の排ガス浄化
用触媒の模式図を示す。この排ガス浄化用触媒は、アル
ミナ粒子1と、炭酸バリウム粒子2と、アルミナ粒子1
に担持されたPt3とから構成されている。炭酸バリウム
粒子2には、Pt3は担持されていない。
【0033】この排ガス浄化用触媒は以下のようにして
調製された。先ず蒸留水 300mlにγ-Al2O3粉末30gを混
合して撹拌した。これに濃度 4.526重量%の白金ジニト
ロジアンミン錯体水溶液 11.05g(Ptとして 0.5g)を
加え、20分撹拌した後に吸引濾過し、 120℃で3時間乾
燥後 450℃で焼成した。
【0034】得られた貴金属担持アルミナ粉末と硫酸バ
リウム粉末 11.67g(Baとして0.05モル)を蒸留水 300
mlに混合して撹拌し、濃縮して水を除去して 120℃で3
時間乾燥した。さらに 550℃で2時間焼成した後ペレッ
ト化してペレット触媒とし、1%H2−残部N2の雰囲気中
において 800℃で2時間加熱する還元処理を行って、硫
酸バリウムを炭酸バリウムとした。
【0035】(比較例2)蒸留水 300mlにγ-Al2O3粉末
30gを混合して撹拌した。これに濃度 4.526重量%の白
金ジニトロジアンミン錯体水溶液 11.05g(Ptとして
0.5g)を加え、20分撹拌した後に吸引濾過し、 120℃
で3時間乾燥後 450℃で焼成した。
【0036】得られた粉末と炭酸バリウム粉末9.87g
(Baとして0.05モル)を蒸留水 300mlに混合して撹拌
し、濃縮して水を除去して 120℃で3時間乾燥後 550℃
で2時間焼成し、それをペレット化してペレット触媒と
した。
【0037】<試験・評価>
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】それぞれのペレット触媒を評価装置に充填
し、表1に示すリーンモデルガス雰囲気に曝してNOx
蔵量が飽和した時点での飽和NOx 吸蔵量を求め、NOx
蔵量が飽和吸蔵量に到達した後にリッチモデルガスを5
秒流通させ、その後リーンモデルガスに切り換えてから
の飽和NOx 吸蔵量(RS−NOx 吸蔵量)をそれぞれ測定し
た。全モデルガス流量は6.6L/分であり、空間速度は1
0,000/hrであって、 200℃、 300℃、 400℃及び 500
℃の各温度条件でそれぞれ測定した。結果を初期RS−NO
x 吸蔵量として図3に示す。
【0041】またそれぞれのペレット触媒について、表
1に示す耐久リーンモデルガスを 500℃で55秒、リッチ
モデルガスを 500℃で5秒交互に繰り返し流通させる耐
久試験を行った。そして耐久試験後の各触媒について、
上記と同様にしてRS−NOx 吸蔵量をそれぞれ測定し、結
果を耐久後RS−NOx 吸蔵量として図4に示す。
【0042】図3及び図4より明らかなように、初期及
び耐久後共に各実施例の触媒は各比較例の触媒より高い
NOx 吸蔵能を示し、これは貴金属をNOx 吸蔵材上に担持
した効果であることが明らかである。
【0043】また耐久試験後の各触媒について、C−S
分析計を用いて硫黄付着量を測定した。結果を図5に示
す。
【0044】図5より、各実施例の触媒は各比較例の触
媒に比べて硫黄付着量が少なく、硫黄被毒が抑制されて
いることがわかる。これは貴金属をNOx 吸蔵材上に担持
したことにより、リッチ雰囲気において硫酸塩が還元さ
れやすくなったためと考えられる。
【0045】
【発明の効果】すなわち本発明の排ガス浄化用触媒によ
れば、NOx の吸蔵活性及びNOx の還元活性が高く、NOx
をきわめて効率よく浄化することができる。またNOx
蔵材の硫黄被毒が速やかに解消されるため耐硫黄被毒性
が向上し、耐久後も高いNOx 浄化性能が得られる。
【0046】そして本発明の排ガス浄化用触媒の製造方
法によれば、上記した優れた特性をもつ排ガス浄化用触
媒を容易にかつ確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の排ガス浄化用触媒の模式的
説明図である。
【図2】本発明の比較例1の排ガス浄化用触媒の模式的
説明図である。
【図3】実施例及び比較例の触媒の初期RS−NOx 吸蔵量
を示すグラフである。
【図4】実施例及び比較例の触媒の耐久後RS−NOx 吸蔵
量を示すグラフである。
【図5】実施例及び比較例の触媒の耐久後の硫黄付着量
を示すグラフである。
【符号の説明】
1:アルミナ粒子 2:炭酸バリウム粒子 3:
Pt
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/10 F01N 3/28 301C 3/28 301 B01D 53/36 102B 104A Fターム(参考) 3G091 AA02 AA12 AB06 AB09 BA11 BA14 BA33 BA39 FB10 FB11 FB12 FC02 GA01 GA06 GB01X GB02Y GB03Y GB04Y GB05W GB06W GB07W GB10X GB13Y GB14Y GB15Y GB16X GB17X 4D048 AA06 AA13 AA18 AB01 AB02 AB05 BA01Y BA02Y BA03X BA03Y BA14Y BA15X BA15Y BA30X BA30Y BA31Y BA32Y BA33Y BA45X BA45Y BA46X BA46Y BB05 BC04 BC05 EA04 4G066 AA43B AA47B BA09 CA28 CA35 CA51 DA02 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BB04A BB10A BB10B BB16A BB16B BC13A BC13B BC69A BC75B CA03 CA07 CA08 CA13 CA14 CA15 DA06 EA01X EA02Y FA06 FB07 FC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質酸化物からなる担体粉末と、微粒
    子状のNOx 吸蔵材と、貴金属とからなり、該貴金属は少
    なくとも該NOx 吸蔵材粒子に担持されていることを特徴
    とする排ガス浄化用触媒。
  2. 【請求項2】 微粒子状のNOx 吸蔵材粉末に貴金属を担
    持して貴金属担持NO x 吸蔵材粉末を調製する工程と、多
    孔質酸化物からなる担体粉末と該貴金属担持NOx 吸蔵材
    粉末とを混合する工程と、からなることを特徴とする排
    ガス浄化用触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記NOx 吸蔵材粉末は硫酸バリウム及び
    炭酸バリウムから選ばれる少なくとも一種であることを
    特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化用触媒の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005051884A1 (ja) * 2003-11-27 2005-06-09 Chugoku Marine Paints, Ltd. 環式カルボン酸化合物及びその用途
US11504700B2 (en) 2017-04-11 2022-11-22 Cataler Corporation Exhaust gas purification catalyst
US11821349B2 (en) 2018-10-04 2023-11-21 Cataler Corporation Exhaust gas purification catalyst

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