JP2001231764A - 核磁気共鳴撮影装置 - Google Patents
核磁気共鳴撮影装置Info
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Abstract
を付与し,画像撮影を行ない心機能を抽出できる核磁気
共鳴撮影装置を提供する。 【解決手段】 3方向の傾斜磁場を発生する手段と,高
周波磁場を発生する手段と,検査対象から発生する核磁
気共鳴信号を検出する手段と,検査対象の周期的な生体
信号を検出する手段とを制御する制御手段手段を有し,
制御手段手段は,(1)生体信号を検出し核磁気共鳴信
号を検出するパルスシーケンスを開始する同期信号を作
成すること,(2)時間軸上で等間隔に形成され振幅が
sinc関数により変調された複数のサブパルスからな
る高周波バーストパルスと,1方向の傾斜磁場とを同期
信号に同期させて印加することの制御を行ない,検査対
象の核磁化を1方向で変調して磁気標識を付与する。 【効果】 短時間で高精度に心機能を抽出できる。
Description
下,「MRI」と略記する)装置に関し,特に磁気標識
を付与する画像撮影を行なう磁気共鳴撮影装置,及び磁
気共鳴撮影方法に関する。
を以下にまとめておく。
場印加の手順(パルスシーケンス)。
I)画像の撮影を行なう磁場印加の手順(パルスシーケ
ンス)。
等間隔に形成され振幅がsinc関数により変調された
複数のサブパルスからなる高周波バーストパルス(な
お,複数のサブパルスに振幅値0のサブパルスを含むこ
ととする)。
合,例えば,1心周期を4〜12程度に分割して,分割
された各時間。
得するエコー信号の数。
臓の動きの画像化して心機能解析を行なう従来技術につ
いて説明する(従来技術1:L.Axel,et a
l.,MR imaging of Motion w
ith Spatial Modulation of
Magnetization:Radiology,
vol.171,p841−845(1989))。
気標識付与の原理を説明する図であり,図17(a)は
標識シーケンスを説明する図であり,図17(b)は図
17(a)の標識シーケンスに於ける核磁化ベクトルの
振る舞いを説明する図であり,図17(c)は核磁化ベ
クトルのz方向成分の強度の空間分布を説明する図であ
る。
れており,図17(a)に示す初期状態(時間0)で
は,図17(b)に示すように,核磁化ベクトルはz方
向を向いており,図17(c)に示すように,核磁化ベ
クトルのz方向成分の強度はM0(一定値)である。図
17(a)に示すように,時間aに於いて高周波磁場パ
ルスRFを照射すると,核磁化ベクトルはx軸を軸に回
転してyz平面内で角度θだけ傾き,核磁化ベクトルの
z方向成分の強度はM0cosθとなる。次に,図17
(a)に示すように,時間bに於いてx方向の傾斜磁場
Gxを印加すると,核磁化ベクトルは位置座標に対応し
位相変調される。
ける核磁化ベクトルのx方向成分の強度を説明する図で
ある。図18に示すように,傾斜磁場Gxの印加終了後
の核磁化ベクトルのx方向成分の強度は,傾斜磁場Gx
が印加されるx方向に対して強度が変調される。但し,
図17(c)に示すように,核磁化ベクトルのz方向成
分の強度はM0cosθ(一定値)である。核磁化ベク
トルはz軸の周りで歳差運動をする。
cに於いて再び高周波磁場パルスRFを照射すると,核
磁化ベクトルはx軸を軸に回転してyz平面内で角度θ
だけ傾く。その結果,図18に示した核磁化ベクトルの
x方向の変調がz方向の変調となる。以上説明した標識
シーケンスにより,図17(c)に示すように,撮影シ
ーケンスを実行する以前の時間dに於いて,核磁化ベク
トルのz方向成分が空間的に変調された状態を実現でき
る。
磁化ベクトルのz方向成分の上記の空間的変調が,撮影
された画像の信号強度に反映され,画像上にストライプ
が作成される。即ち,図17(a)に示す標識シーケン
スにより得られる画像上のストライプの周辺部分では核
磁化が抑圧されている。傾斜磁場の印加量と印加方向の
組み合わせにより,ストライプの方向やストライプの間
隔を制御でき,縦,横の両方向にストライプを作成する
こともできる。これらストライプが磁気標識である。
明する図である。図17では,磁気標識付与の原理を説
明するため,最も簡単な例を示したが,一般には,図1
9に示すように,高周波磁場パルスRF3’,5’の振
幅比を2項係数の比とする,Binominal SP
AMM(Spatial Modulation of
Magnetization)パルスを用いる場合が
多い(従来技術2:L.Axel,et al.,He
art Wall Motion:Improved
Method of Spatial Modulat
ion ofMagnetization for M
R Imaging,Radiology,vol.1
72,p349−350(1989))。図19に示す
高周波磁場パルスRFの上部に記入した数値が各高周波
磁場パルスの振幅比である。
x4’が高周波磁場パルスRF3’と交互に印加され,
y方向の傾斜磁場Gx6’が高周波磁場パルスRF5’
と交互に印加され,x方向,及びy方向の2方向に磁気
標識が付与されている。
れる方法を用いれば,縦,横の各方向に等間隔かつ直線
的に,即ち格子状に核磁化を抑圧できる。そのため,標
識シーケンスの終了直後に撮影シーケンスを実行する
と,輝点が格子点状に並んだMRI画像を取得できる。
影法のパルスシーケンスが使用され,特に,高速スピン
エコー法のパルスシーケンスが多用されている(従来技
術3:D.Matthaei,et al.,Card
iac and Vascular Imaging
with an MR Snapshot Techn
ique,Radiology,vol.177,pp
527−532(1990))。高速スピンエコー法
は,心臓の壁の描出に適している。なお,エコープラナ
ー(EPI)法は,血流の描出に適しているが心臓の壁
の描出に適していない。
スを説明する図であり,図25(a)は,時間軸上で等
間隔に形成され振幅がsinc関数により変調された複
数のサブパルスからなる高周波バーストパルスの印加を
行なう高速スピンエコータイプのパルスシーケンス,図
25(b)は高速スピンエコー法のパルスシーケンスを
示す。
は,第1の振幅変調バーストパルスを照射した後,スラ
イス傾斜磁場Gsの印加とともにπパルスを照射してス
ライスを選択と核磁化の反転を行なう。次いで,リード
アウト傾斜磁場Grを印加して核磁化の位相を揃えてエ
コー信号を発生させ,エコー信号を計測する。この後,
πパルスの照射による核磁化反転とπパルスの照射に続
くリードアウト傾斜磁場の印加とを繰り返して複数数回
エコー信号を発生させ,エコー信号の計測をを繰り返
す。1回のπパルス照射で発生するエコー信号数は,第
1の振幅変調バーストパルスのサブパルスの個数と等し
い。なお,各エコー信号にはそれぞれ異なる位相エンコ
ードが位相エンコード傾斜磁場Gpにより付与される。
ス(撮影シーケンス)では,第1の振幅変調バーストパ
ルスの搬送周波数をシフトさせた第2の振幅変調バース
トパルスを照射した後,第1の振幅変調バーストパルス
の印加後と同様に,πパルスの照射を行ないエコー信号
の計測を行なっている。図25(a)に示す例では,1
回のπパルスの照射当たり5つのエコー信号を発生でき
る。但し,SN比やエコー信号の計測時間等を考慮し,
主要なエコー信号のみを取得する場合もある。
は,スライス傾斜磁場Gsの印加とともにπ/2パルス
を照射してスライス選択をした後,リードアウト傾斜磁
場Grを印加して核磁化の位相を分散させる。次いでス
ライス傾斜磁場Gsの印加とともにπパルスを照射して
核磁化を反転して,リードアウト傾斜磁場Grを印加し
核磁化の位相を揃えてエコー信号を発生させ,エコー信
号を計測する。
もにπパルスを照射して行なう核磁化を反転と,リード
アウト傾斜磁場の印加とを繰り返し,エコー信号を複数
回発生させ,エコー信号の計測を繰り返す。なお,各エ
コー信号にはそれぞれ異なる位相エンコードが位相エン
コード傾斜磁場Gpにより付与される。
画像化する従来技術のMRI装置に於けるパルスシーケ
ンスを説明する図である。以下,図20を用いて心臓の
動きの検出法を説明する。心臓の動きの情報は,撮影シ
ーケンス40の開始時間を変更することにより得られ
る。例えば,先ず,心電図のR波1が最大となる時間0
を同期信号2として検出し,同期信号2を検出した直後
の時間t0に標識シーケンス30を実行し,時間t1に
撮影シーケンス40を開始する。次いで,心電図のR波
から検出された各同期信号2の直後の時間t0に標識シ
ーケンス30を実行し,撮影シーケンス40の開始時間
のみを,t1,t2,t3,…のように変更してMRI
画像を撮影する。
スを開始して得たMRI画像−1と,時間t2に撮影シ
ーケンスを開始して得たMRI画像−2とを比較する
と,画像上の輝点の位置が変化している。磁気標識の輝
点の移動量は,時間t1から時間t2の間に於ける心壁
の移動量を反映している。撮影シーケンスの開始時間を
t1,t2,t3,…のように変更して撮影した複数枚
のMRI画像を用いて,磁気標識の輝点の位置を画像間
で比較することにより,心機能を評価する上で重要なパ
ラメータである心壁の移動量,心壁の移動速度等を抽出
できる。
の動きを画像化する従来技術には2つの問題がある。磁
気標識の輝点は周辺の信号を抑圧して実現するので,標
識シーケンスの終了から撮影シーケンスの開始時間まで
の時間間隔を大きくする程,抑圧した核磁化が回復す
る。一般に,回復に要する時間は,大きく抑圧された領
域ほど長時間となる。図17(c)に示す時間dでは,
変調前の信号強度を表わす破線と,変調後の信号強度を
表わす実線との強度さが大きい程,長い回復時間を必要
とする。ここで,輝点を信号強度M0の領域とすると,
その近傍では短時間で核磁化が回復することがわかる。
即ち,撮影シーケンスの開始までの時間間隔が大きくな
る程,核磁化の回復により輝点の大きさが大きくなる。
これは輝点のぼけと呼ばれる現象である。輝点がぼける
と,磁気標識の輝点の同定が困難になり心壁の移動量の
抽出精度が低下してしまうという問題がある。
のMRI画像を作成する。通常のMRI画像の次元数
(例えば,平面画像なら2次元)に,心時相という新た
な次元が加わるため被験者を長時間拘束してしまうとい
う問題がある。例えば,従来の撮影法でのスライスの撮
影時間を32秒,スライス枚数を12,心時相を12分
割として撮影を行なうと,被験者は画像撮影のために7
0分以上も拘束され,被験者に苦痛を与える。
機能を抽出する技術が求められていた。
と傾斜磁場とを所定の手順で印加して,位置座標に対応
させて検査対象の核磁化ベクトルを変調し磁気標識を付
与した後にMRI画像撮影を行ない,短時間で高精度に
心機能を抽出できる核磁気共鳴撮影装置を提供すること
にある。
けを行なう標識シーケンスと,磁気共鳴画像の撮影を行
なう撮影シーケンスに,時間軸上に等間隔に形成され振
幅がsinc関数({sin(t)}/t)により変調
された複数のサブパルスからなる振幅変調バーストパル
スを励起高周波磁場パルスとして使用する。本発明によ
れば,輝点のぼけの少ない磁気標識を少なくとも1方向
で付与でき短時間の画像撮影ができる。本発明によれ
ば,例えば,心臓の壁の動きを検出して心臓のポンプ機
能を定量的に評価する心機能解析が可能となる。以下,
本発明の代表的な発明について説明する。
が置かれる静磁場を発生する手段,直交する3方向(第
1,第2,及び第3方向)の傾斜磁場を発生する傾斜磁
場発生手段,高周波磁場を発生する高周波磁場発生手
段,検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する信
号検出手段,検査対象の周期的な生体信号を検出する生
体信号検出手段から構成され,更に,傾斜磁場発生手
段,高周波磁場発生手段,信号検出手段,及び生体信号
検出手段の核手段を制御し,所望のパルスシーケンスを
実行する制御を行なう制御手段とを具備しており,制御
手段は,(1)呼吸又は心拍等に基づく生体信号を検出
し,生体信号から核磁気共鳴信号(エコー信号)を検出
するパルスシーケンスを開始する同期信号を作成する。
では,制御手段は,更に,(2)時間軸上で等間隔に形
成され振幅がsinc関数により変調された複数のサブ
パルスからなる第1の高周波バーストパルス(第1の振
幅変調バーストパルス)と,3方向のうちの1つの方向
(第1方向又は第2方向)の傾斜磁場とを同期信号に同
期させて印加する制御を行ない,検査対象の核磁化を1
つの方向で変調して,1つの方向で標識シーケンスの制
御を行なう。
では,制御手段は,更に,(2)時間軸上で等間隔に形
成され振幅がsinc関数により変調された複数のサブ
パルスからなる第1の高周波バーストパルス(第1の振
幅変調バーストパルス)と,第1の方向の傾斜磁場とを
同期信号に同期させて印加して,検査対象の核磁化を第
1の方向で変調し,(3)時間軸上で等間隔に形成され
振幅がsinc関数により変調された複数のサブパルス
からなる第2の高周波バーストパルス(第2の振幅変調
バーストパルス)と,第2の方向の傾斜磁場とを印加し
て,検査対象の核磁化を第2の方向で変調して,第1,
及び第2の方向で標識シーケンスの制御を行なう。
の核磁化は矩形周期波により変調されるので,従来技術
の磁気標識での三角関数による核磁化の変調に比べ,輝
点のぼけがはるかに少ない磁気標識を付与でき,その結
果,標識シーケンスに続いて実行される撮影シーケンス
により計測されたエコー信号から再構成された画像か
ら,1次又は2元方向での心臓の壁,弁等の動き,厚さ
変形等を精度よく計測できる。
では,制御手段は,第1の構成の(1),(2)の制御
に加え,更に,(3)(2)を実行してから所定の待ち
時間経過後に,時間軸上で等間隔に形成され振幅がsi
nc関数により変調された複数のサブパルスからなる第
2の高周波バーストパルス(第2の振幅変調バーストパ
ルス)と第1の方向の傾斜磁場とを印加して検査対象の
核磁化を励起し(4)第3の方向の傾斜磁場の印加の下
で高周波磁場パルスを印加し,(5)第2の方向の傾斜
磁場の印加により核磁化に第2の方向の位置情報が付与
され,第1の方向の傾斜磁場の印加により核磁化に第1
の方向の位置情報が付与された核磁気共鳴信号を発生さ
せて核磁気共鳴信号を計測し,(6)(4)から(5)
を複数回繰り返すこと,及び,(7)(1)から(6)
を複数回繰り返すことの制御を行なう。更に,第3の構
成では,(7)を上記所定の待ち時間を一定として実行
すること,又は,(7)に於ける(1)から(6)の繰
り返し毎に上記の所定の待ち時間を変化させることによ
り,同じ心時相又は異なる心時相での心臓の画像を再構
成する。
では,制御手段は,第2の構成の(1),(2),
(3)の制御に加え,更に,(4)(3)を実行してか
ら所定の待ち時間経過後に,時間軸上で等間隔に形成さ
れ振幅がsinc関数により変調された複数のサブパル
スからなる第3の高周波バーストパルス(第3の振幅変
調バーストパルス)と第1の方向の傾斜磁場とを印加し
て,検査対象の核磁化を励起し,(5)第3の方向の傾
斜磁場の印加の下で高周波磁場パルスを印加し,(6)
第2の方向の傾斜磁場の印加により核磁化に第2の方向
の位置情報が付与され,第1の方向の傾斜磁場の印加に
より核磁化に第1の方向の位置情報が付与された核磁気
共鳴信号を発生させて核磁気共鳴信号を計測し,(7)
(5)から(6)を複数回繰り返すこと,及び,(8)
(1)から(7)を複数回繰り返すことの制御を行な
う。更に,第4の構成では,(8)を上記所定の待ち時
間を一定として実行すること,又は(8)に於ける
(1)から(7)の繰り返し毎に上記所定の待ち時間を
変化させることにより,同じ心時相又は異なる心時相で
の心臓の画像を再構成する。
の核磁化は矩形周期波により変調され,矩形周期波の幅
が計測されたエコー信号から再構成された画像の画素の
サイズよりも大きく,矩形周期波の幅が再構成画像の画
素のサイズの整数倍であり,矩形周期波のエッジが再構
成画像の画素間の境界線に一致するので,従来技術の磁
気標識での三角関数による核磁化の変調に比べ,輝点の
ぼけがはるかに少ない磁気標識を付与でき,短時間の画
像撮影ができる。この結果,再構成画像から,1次元又
は2次元方向での心臓の壁,弁等の動き,厚さ変形等を
精度よく計測でき,心臓の疾病に関する有用な情報が得
られる。
2,第3の振幅変調バーストパルスを照射して高速の画
像撮影を行なう。本発明では,n種類(一般に,nは2
のべき乗数である)の周波数で核磁化を励起する撮影シ
ーケンスを実行して,検査対象の目的とする撮影断面内
の核磁化をほぼ均一に励起状態として,エコー信号を検
出できる(従来技術4:特開平08−308809号公
報,USP5,789,922)。
ーケンスの少なくとも何れか一方のパルスシーケンス
で,時間軸上で等間隔に形成され振幅がsinc関数に
より変調された複数のサブパルスからなる高周波バース
トパルス(振幅変調バーストパルス)を印加する点にあ
る。
要について説明する。
ルスを説明する図である。振幅変調バーストパルスは,
振幅がsinc関数(周期T)により変調された複数の
サブパルスからなり,サブパルスの形状はsinc関数
である。振幅値が0のサブパルスを含め各サブパルスの
間隔は時間軸上でτである。
ンパルス列の関係を説明する図である。実空間の時間軸
上で一定間隔τをもつインパルス列(δ関数列−1)
と,周波数空間の周波軸上で一定間隔(1/τ)をもつ
スペクトル(δ関数列−2)とは,相互にフーリエ変換
の関係にある。
画像撮影では,時間軸上で一定間隔をもつインパルス
が,周波軸上で一定間隔をもつスペクトルとなる原理を
利用している。図23に示す時間軸上のインパルス列
(δ関数列−1)を高周波バーストパルスのサブパルス
と見なし,周波数軸上のスペクトル(δ関数列−2)を
核磁化が励起される領域と見なすと,高周波バーストパ
ルスと励起される領域との対応関係が容易に理解でき
る。
の開始までの間に生じる抑圧した核磁化の回復による輝
点のぼけが少ない磁気標識を付与するには,輝点を除く
領域の核磁化を完全に抑圧することが望ましい。励起さ
れる領域の形状はサブパルスの形状に依存するので,励
起される領域の形状を矩形とするようなサブパルスを使
用すればよい。
22に示す振幅変調バーストパルスの関係,及び2種類
の励起周波数を用いる振幅変調バーストパルスの印加に
於ける励起周波数と励起された領域の対応関係を説明す
る図である。図22に示す実空間の振幅変調バーストパ
ルスはフーリエ変換により,周波数空間の周波数軸上で
特定の幅(1/(2τ))をもつ矩形周期波−1とな
る。矩形周期波−1の波形の周波数軸の上部の矩形部分
(縦軸の値が0でない矩形部分が櫛の歯の部分であるよ
うな櫛形領域)が振幅変調バーストパルスにより励起さ
れた領域である。
周期Tとの関係をT=2τとすると,励起された領域と
励起されない領域とが同じ体積で交互に現れる。核磁化
が励起される領域は,周波数空間の周波数軸上では特定
の幅を持った矩形周期波となるので,振幅変調バースト
パルスを使用する標識シーケンスでは,輝点がぼけの少
ない磁気標識を付与するための理想的な核磁化の変調を
実現できる。
数を1/(2τ)Hzシフトさせると,矩形周期波−1
が周波数軸上で1/(2τ)Hzシフトした矩形周期波
−2となる。この結果,矩形周期波−1の波形の励起さ
れた領域は矩形周期波−2の波形の励起されない領域と
なり,矩形周期波−1の波形の励起されない領域は矩形
周期波−2の波形の励起された領域となる。即ち,矩形
周期波−1の波形と矩形周期波−2の波形とでは,励起
された領域と励起されない領域とが入れ替わる。この2
つの振幅変調バーストパルスの検査対象への照射によ
り,検査対象の撮影断面内の核磁化をほぼ均一に励起状
態にできる。
測終了までに要する撮影時間,撮影シーケンスについて
説明する。図25(a)と図25(b)のパルスシーケ
ンスによる撮影時間を比較する。1つのエコー信号から
取得するデータ量(例えば,サンプリングポイント数)
が等しい場合,撮影時間はエコー所得効率を指標として
比較できる。
パルス,スライス傾斜磁場Gs,位相エンコード傾斜磁
場Gpの印加時間は同じである。そのため,リードアウ
ト傾斜磁場Grの印加時間と,リードアウト傾斜磁場G
rの印加中に発生するエコー信号数が,エコー取得効率
を決定する主要因である。
1,第2の振幅変調バーストパルスのサブパルスの個数
に対応し複数のエコー信号が発生する。図25(b)の
パルスシーケンスでは,1回のπパルスの印加で発生す
るエコー信号は1つのみである。図25(a)のパルス
シーケンスは,図25(b)のパルスシーケンスの数倍
ものエコー取得効率を実現できる。従って,図25
(a)のパルスシーケンスでは,図25(b)のパルス
シーケンスに比較して,心臓を描画する際の被験者の拘
束時間を数分の1に短縮できる。被験者の体動の影響が
小さくなるためデータの信頼性が向上する。
び撮影シーケンスで,振幅変調バーストパルスを使用す
るので,高速撮影が可能であり,心機能の抽出精度向上
を達成できる。
の通りである。
な生体信号を検出する工程と,(2)前記生体信号か
ら,前記検査対象から核磁気共鳴信号を検出するための
パルスシーケンスを開始する同期信号を作成する工程
と,及び,(3)時間軸上で等間隔に形成され振幅がs
inc関数により変調された複数のサブパルスからなる
第1の高周波バーストパルスと,第1の方向又は第2の
方向の傾斜磁場とを前記同期信号に同期させて印加し
て,前記検査対象の核磁化を前記第1の方向又は前記第
2の方向で変調する工程とを有することを特徴とする核
磁気共鳴撮影方法。
な生体信号を検出する工程と,(2)前記生体信号か
ら,前記検査対象から核磁気共鳴信号を検出するための
パルスシーケンスを開始する同期信号を作成する工程
と,(3)時間軸上で等間隔に形成され振幅がsinc
関数により変調された複数のサブパルスからなる第1の
高周波バーストパルスと,第1の方向の傾斜磁場とを前
記同期信号に同期させて印加して,前記検査対象の核磁
化を前記第1の方向で変調する工程と,及び,(4)時
間軸上で等間隔に形成され振幅がsinc関数により変
調された複数のサブパルスからなる第2の高周波バース
トパルスと,第2の方向の傾斜磁場とを印加して前記検
査対象の核磁化を前記第2の方向で変調する工程とを有
することを特徴とする磁気共鳴撮影方法。
な生体信号を検出する工程と,(2)前記生体信号か
ら,前記検査対象から核磁気共鳴信号を検出するための
パルスシーケンスを開始する同期信号を作成する工程
と,(3)時間軸上で等間隔に形成され振幅がsinc
関数により変調された複数のサブパルスからなる第1の
高周波バーストパルスと,第1の方向又は第2の方向の
傾斜磁場とを前記同期信号に同期させて印加して,前記
検査対象の核磁化を前記第1の方向又は前記第2の方向
で変調する工程と,(4)工程(3)を実行してから所
定の待ち時間経過後に,時間軸上で等間隔に形成され振
幅がsinc関数により変調された複数のサブパルスか
らなる第2の高周波バーストパルスと前記第1の方向の
傾斜磁場とを印加して,前記検査対象の核磁化を励起す
る工程と,(5)前記第3の方向の傾斜磁場の印加の下
で高周波磁場パルスを印加する工程と,(6)前記第2
の方向の傾斜磁場の印加により前記核磁化に前記第2の
方向の位置情報が付与され,前記第1の方向の傾斜磁場
の印加により前記核磁化に前記第1の方向の位置情報が
付与された前記核磁気共鳴信号を発生させて,前記核磁
気共鳴信号を計測する工程と,(7)工程(5)から工
程(6)を複数回繰り返す工程と,及び,(8)工程
(1)から工程(7)を複数回繰り返す工程とを有する
ことを特徴とする核磁気共鳴撮影方法。
な生体信号を検出する工程と,(2)前記生体信号か
ら,前記検査対象から核磁気共鳴信号を検出するための
パルスシーケンスを開始する同期信号を作成する工程
と,(3)時間軸上で等間隔に形成され振幅がsinc
関数により変調された複数のサブパルスからなる第1の
高周波バーストパルスと,第1の方向の傾斜磁場とを前
記同期信号に同期させて印加して,前記検査対象の核磁
化を前記第1の方向で変調する工程と,(4)時間軸上
で等間隔に形成され振幅がsinc関数により変調され
た複数のサブパルスからなる第2の高周波バーストパル
スと,第2の方向の傾斜磁場とを印加して前記検査対象
の核磁化を前記第2の方向で変調する工程と,(5)工
程(4)を実行してから所定の待ち時間経過後に,時間
軸上で等間隔に形成され振幅がsinc関数により変調
された複数のサブパルスからなる第3の高周波バースト
パルスと前記第1の方向の傾斜磁場とを印加して,前記
検査対象の核磁化を励起する工程と,(6)前記第3の
方向の傾斜磁場の印加の下で高周波磁場パルスを印加す
る工程と,(7)前記第2の方向の傾斜磁場の印加によ
り前記核磁化に前記第2の方向の位置情報が付与され,
前記第1の方向の傾斜磁場の印加により前記核磁化に前
記第1の方向の位置情報が付与された前記核磁気共鳴信
号を発生させて,前記核磁気共鳴信号を計測する工程
と,(8)工程(6)から工程(7)を複数回繰り返す
工程と,及び,(9)工程(1)から工程(8)を複数
回繰り返す工程とを有することを特徴とする磁気共鳴撮
影方法。
して詳細に説明する。図1から図25に於いて,記号R
Fは,高周波磁場パルス,記号Grはリードアウト傾斜
磁場,記号Gpは位相ンコード傾斜磁場,記号Gsはス
ライス傾斜磁場,記号Echoはエコー信号,記号A/
Dはエコー信号のA/D変換(エコー信号の計測)を意
味する。リードアウト傾斜磁場,位相ンコード傾斜磁
場,スライス傾斜磁場の各傾斜磁場は,x,y,zの何
れかの方向に印加される。
の構成を説明する図である。ベッド103に載せられた
検査対象102は,静磁場発生コイル又は磁石101に
より発生する静磁場101の空間に置かれる。検査対象
102には,高周波磁場コイル104により発生した高
周波磁場,x方向,y方向,z方向の傾斜磁場を発生さ
せる傾斜磁場発生コイル108,109,110により
発生した傾斜磁場が,制御手段119により制御される
所定のパルスシーケンスに従って印加される。x方向,
y方向,z方向の傾斜磁場を発生させる傾斜磁場発生コ
イル108,109,110には,コイル駆動装置10
5,106,107によりそれぞれ電流が供給される。
(エコー信号)は高周波磁場コイル104により検出さ
れる。検出されたエコー信号は計算機115に取り込ま
れ信号処理が施され,画像再構成演算が実行される。画
像再構成演算により得られた再構成画像はCRTディス
プレイ116に表示される。信号処理結果,画像再構成
演算処理の途中のデータ,再構成画像等はメモリ117
に格納される。心拍又は呼吸と同期をとって画像撮影を
行なう場合には,心電計等の生体信号検出手段118が
検査対象102に装着される。
の信号処理手順,及び磁場発生に関わる電流出力の流れ
を示し,実線は,送受信される主要な制御信号の接続関
係を示す。制御手段119からの制御信号の出力により
高周波磁場の駆動,傾斜磁場の駆動,生体信号の検出等
の動作が制御される。図21に示す例では,計算機11
5が,制御手段119からの制御信号を受信して上記の
動作の制御を実行しているが,計算機115が制御手段
119を兼ねてもよい。
を,変調装置112で波形を整形した,増幅器113に
より電力増幅し,高周波磁場コイル104に電流を供給
する。高周波磁場コイル104から出力される高周波磁
場は検査対象102に照射され,検査対象102の核磁
化は励起される。検査対象102から発生するエコー信
号は,高周波磁場コイル104により受信され,増幅器
113で増幅され,検波装置114で検波された後に,
計算機115に入力されメモリ117に格納される。計
算機115は画像再構成演算を実行し,得られた再構成
画像はCRTディスプレイ116に表示される。
は,生体信号検出手段118から出力される生体信号が
制御手段119に入力される。制御手段119は,心電
図のR波を検出し同期信号を発生し予め定めた待ち時間
を経た後に,所定のパルスシーケンスの制御を行なう。
ンス,及び撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを
使用して,2方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行
するパルスシーケンスを説明する図である。
生体信号を検出し同期信号を作成する。生体信号検出手
段118により代表的な生体信号である心電図1を検出
して制御手段119に入力する。制御手段119は,入
力された心電図の波形からR波を検出して同期信号2を
出力する。計算機115は,制御手段119からの制御
信号を受信して,制御手段119からの制御信号によ
り,高周波磁場の駆動,傾斜磁場の駆動,生体信号の検
出等の動作を制御する。
c関数により変調された複数のサブパルスからなる第1
の高周波バーストパルス(振幅変調バーストパルス)3
と第1の方向(リードアウト方向)の傾斜磁場Gr4と
を,同期信号2に同期させて印加して,検査対象の核磁
化を第1の方向に変調する。その後,時間軸上で等間隔
に形成され振幅がsinc関数により変調された複数の
サブパルスからなる第2の高周波バーストパルス(振幅
変調バーストパルス)5と第2の方向(位相エンコード
方向)の傾斜磁場Gp6とを印加して,検査対象の核磁
化を第2の方向に変調する。この結果,検査対象の核磁
化が2方向(リードアウト方向,位相エンコード方向)
で変調され磁気標識が付与される(標識シーケンス)。
トパルス3を印加するまでの時間(上記した予め定めた
待ち時間)は,一般に数msecから数10msecで
あり,図20の例と同様に,各心時相の撮影シーケンス
の実行に先立って実行される標識シーケンスでは変更せ
ず,同じ時間とする。
t*が経過した後,時間軸上で等間隔に形成され振幅が
sinc関数により変調された複数のサブパルスからな
る第3の高周波バーストパルス(振幅変調バーストパル
ス)7と第1の方向(リードアウト方向)の傾斜磁場G
r8とを印加して,検査対象の核磁化を励起状態にす
る。その後,第1の方向(リードアウト方向),及び第
2の方向(位相エンコード方向)のそれぞれに直交する
第3の方向(スライス方向)の傾斜磁場Gs9と高周波
磁場パルス10の印加により,撮影スライス面が選択さ
れると同時に核磁化が反転される。
向)に傾斜磁場Gp11を印加して核磁化に第2の方向
の位置情報を付与する。同様に,第1の方向(リードア
ウト方向)に傾斜磁場Gr12を印加して核磁化に第1
の方向の位置情報を付与するとともにエコー信号13を
発生させて,エコー信号を計測する。以降,第3の方向
の傾斜磁場と高周波磁場の印加からエコー信号の取得ま
での一連の手順を繰り返し,MRI画像の再構成に必要
なデータを得る(撮影シーケンス)。
から,第3の高周波バーストパルス7と第1の方向の傾
斜磁場Gr8の印加の開始までの時間で与えられる所定
の心時相に於いて,磁気標識が付与された心臓のMRI
画像を短時間で撮影できる。
構成に必要なエコー信号の計測の終了までの一連の手順
を,待ち時間t*を変更して繰り返すことにより,異な
る各心時相に於いて,磁気標識が付与されたMRI画像
を取得して,心機能を高精度に抽出できる。なお,図1
に示す例では,リードアウト方向,位相エンコード方向
の順に核磁化を変調したが,この順序を逆にすることも
できる。
ンス,及び撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを
使用して,1方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行
するパルスシーケンスを説明する図である。第1の方向
(リードアウト方向),第2の方向(位相エンコード方
向)の何れか1方向のみで核磁化を変調して,1方向の
みに磁気標識を付与する。
コード方向)のみに磁気標識を付与している。1方向の
みでの磁気標識の付与は,着目する機能情報(例えば,
変位量や移動速度)が1次元で表現できる場合に有効で
ある。図2に於ける撮影シーケンスは図1に示す撮影シ
ーケンスと同じである。
ンス,及び撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを
使用して,2方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行
するパルスシーケンスを説明する図である。図1に示す
例では,高周波磁場パルスの印加により核磁化を反転し
エコー信号を発生させたが,図2では,撮影シーケンス
として,リードアウト傾斜磁場Gr12の極性反転によ
りエコー信号を発生させるパルスシーケンスを使用して
いる。
独立に選択できるので,何れか一方のパルスシーケンス
に従来技術のパルスシーケンスを使用することもでき
る。
ンスに振幅変調バーストパルスを使用し,標識シーケン
スとして図9に示す従来法のパルスシーケンスを使用し
て,2方向に磁気標識を付与して画像撮影を実行するパ
ルスシーケンスを説明する図である。図4に於ける撮影
シーケンスは図1に示す撮影シーケンスと同じである。
図4に示すパルスシーケンスでは撮影時間が短縮できる
という効果が得られる。
ンスに振幅変調バーストパルスを使用し,撮影シーケン
スとして図25(b)に示す従来技術の高速スピンエコ
ー法のパルスシーケンスを使用して,2方向に磁気標識
を付与して画像撮影を実行するパルスシーケンスを説明
する図である。図5に示すパルスシーケンスでは,磁気
標識の輝点のぼけの低減という効果が得られる。
は,振幅変調バーストパルス7の印加によるエコー信号
の計測を示しているが,振幅変調バーストパルス7の搬
送周波数をシフトさせた振幅変調バーストパルスの印加
(図1から図4に示す撮影シーケンスに図示せず)によ
るエコー信号の計測も含む一連の撮影シーケンスであ
る。即ち,図25に示すパルスシーケンスと同様にし
て,振幅変調バーストパルス7の印加と,この振幅変調
バーストパルス7の搬送周波数をシフトさせた振幅変調
バーストパルスの印加を含む一連の撮影シーケンスによ
り,検査対象の撮影断面内の核磁化をほぼ均一に励起状
態にでき,撮影断面内の核磁化によるエコー信号を計測
できる。
影シーケンスの少なくとも一方のシーケンスで,振幅変
調バーストパルスを使用することにより,磁気標識のぼ
けを低減し,かつ短時間で心臓のMRI画像を取得でき
る。
は,振幅変調バーストパルス7と,振幅変調バーストパ
ルス7の搬送周波数をシフトさせた振幅変調バーストパ
ルスとを印加して,2種類の異なる励起周波数の振幅変
調バーストパルスにより検査対象の撮影断面内の核磁化
を励起してエコー信号を計測する例を説明したが,これ
に限定されず,搬送周波数のシフト量をm通り(m:2
のべき乗数である)に変化させて,2種類よりも多い種
類の励起周波数の振幅変調バーストパルスにより検査対
象の核磁化を励起してエコー信号を計測することもでき
る。
法と本発明の振幅変調バーストパルスを用いる磁気標識
方法を組み合わせてもよい。例えば,図2に示すよう
に,振幅変調バーストパルスと傾斜磁場の印加により第
1の方向での磁気標識の付与を行ない,第19に示すよ
うに,高周波磁場パルスとして,BinominalS
PAMM(Spatial Modulation o
f Magnetization)パルスを使用し,こ
の高周波磁場パルスと傾斜磁場の印加により第2の方向
での磁気標識の付与を行ない,核磁化を2方向で変調し
てもよい。
スを,図20に示す従来技術に於けるパルスシーケンス
と同様にして,心電図のR波1から検出された各同期信
号2の直後の時間t0に標識シーケンス30を実行し,
撮影シーケンス40の開始時間のみを,t1,t2,t
3,…のように変更して実行してエコー信号を計測し,
MRI画像−1,−2,−3,…を撮影する。MRI画
像−1,−2,−3,…の画像間で,磁気標識の輝点の
位置を比較して,心機能を評価するパラメータである心
壁の移動量,心壁の移動速度等を抽出できる。
信号の直後の時間t0に実行される標識シーケンスに続
き,撮影シーケンスの開始時間を(t1,t2,t3,
…),(t1,t2,t3,…),…のように変更して
複数回実行して計測されたエコー信号の加算値に基づい
て,MRI画像−1,−2,−3,…を求めてもよい。
また,この時,撮影シーケンスの開始時間を(t1,t
1,t1,…),(t2,t2,t2,…),(t3,
t3,t3,…),…のように変更して複数回実行して
計測されたエコー信号の加算値に基づいて,MRI画像
−1,−2,−3,…を求めてもよい。エコー信号の加
算値に基づいてMRI画像を求める場合には,高S/N
の画像が得られ,心機能を評価する正確なパラメータが
求められる。
の幅Wtと磁気標識の間隔Wxを説明する図である。図
6に示すように,一般に,Wtは約2mm〜4mm,W
xは約5mm〜10mmである。従って,磁気標識を付
与する場合は,図6で示した励起される領域(信号強度
が0でない矩形部分が櫛の歯の部分であるような櫛形領
域)の幅が約2mm〜4mmになるように,振幅変調バ
ーストパルスの印加のパルスシーケンスのパラメータを
調整する。即ち,標識シーケンスでは,核磁化は幅幅W
tと間隔Wxをもつ矩形周期波で変調される。
間分解能が要求される。従って,励起される領域の幅が
約1mmになるように,振幅変調バーストパルスの印加
を含むパルスシーケンスのパラメータを調整する。
I画像の画素サイズWiの関係,パルスシーケンスのパ
ラメータの調整について説明する。
バーストパルスの印加を行なう標識シーケンスによる励
起プロファイル,及び撮影シーケンスによる励起プロフ
ァイルである。励起プロファイルは,振幅変調バースト
パルスの印加により,核磁化が励起状態になる割合を示
す図である(縦軸は核磁化が励起状態になる割合,横軸
は周波数を示す)。但し,MRIに於いては,核磁化が
励起状態になる割合は信号強度に,周波数は位置座標
に,それぞれ対応付けできるので,以下の説明では,励
起プロファイルを表わす図の縦軸を信号強度,横軸を位
置座標によりし,励起プロファイルを信号強度プロファ
イルによって表わす。励起された領域の幅をWt,間隔
をWxとする。画像撮影時の画素サイズをWiとする。
ーケンスによる励起プロファイルを,図7(b)はWt
=Wiの場合の各シーケンスによる励起プロファイル
を,図7(c)はWt=Wi/2の場合の各シーケンス
による励起プロファイルを,それぞれ説明する図であ
る。信号強度プロファイルは空間上で連続的に変化し,
画像サイズは有限値である。従って,信号強度プロファ
イルは,エコー信号の計測時点,及び画像再構成の際に
離散化,平均化されて,MRI画像に出現する。
バーストパルスの印加を行なう標識シーケンスによるM
RI画像に於ける信号強度プロファイルであり,図8
(a)はWtがWiの2倍の場合,図8(b)はWtと
Wiが等しい場合,図8(c)はWtがWiの1/2の
場合の,MRI画像での信号強度プロファイルを説明す
る図である。図8は,図7に示した磁気標識の信号強度
がMRI画像上にどのように出現するかを示しており,
図8(a)は図7(a)に,図8(b)は図7(b)
に,図8(c)は図7(c)に対応している。
変化する一方で,画像サイズは有限値であるため,信号
強度プロファイルは,エコー信号受信及び画像再構成の
際に離散化・平均化され,MRI画像上に現れる。図8
に示した信号強度プロファイルは,標識シーケンス実行
直後に於いて,(1)輝点の周辺部に於ける信号強度は
0である,(2)画像撮影中の核磁化回復は無視でき
る,と仮定し,標識の信号プロファイルをWiで離散化
した後に平均化して導出したものである。
散化・平均化により,輝点とその周辺領域との信号強度
差が小さくなることが分かる。これと同様の現象が,W
tがWiの整数倍でない場合も生じる。輝点と周辺との
信号強度差が小さい場合,輝点の抽出が困難になるなる
可能性があるため,WtがWiの整数倍であることが望
ましい。
バーストパルスの印加を行なう標識シーケンスによる励
起プロファイルとMRI画像サイズの関係を示す図であ
り,(a)は励起された領域のエッジとMRI画像の画
素間の境界とが一致する場合,(b)は励起された領域
のエッジとMRI画像の画素間の境界とが一致しない場
合の,関係を説明する図である。図9では,図7と同様
に,縦軸は信号強度,横軸は位置座標を示す。Wt=W
iであるが,標識シーケンスによる励起プロファイルの
エッジとMRI画像の画素間の境界は,図9(a)では
一致し,図9(b)では一致しない。
調バーストパルスの印加を行なうパルスシーケンスによ
る,MRI画像に於ける信号強度プロファイルであり,
(a)は励起された領域のエッジとMRI画像の画素間
の境界が一致する場合,(b)は励起された領域のエッ
ジとMRI画像の画素間の境界が一致しない場合の,M
RI画像での信号強度プロファイルを説明する図であ
る。図10は,図9に示した磁気標識の信号強度がMR
I画像上にどのように出現するかを示しており,図10
(a)は図9(a)に,図10(b)は図9(b)に対
応している。図10(b)に示すように,標識シーケン
スによる励起プロファイルのエッジとMRI画像の画素
間の境界とが一致しない場合,磁気標識は空間的に平均
化され磁気標識の信号強度は低下する。その結果,磁気
標識の輝点の識別が困難になり,心機能の抽出精度を劣
化させる要因となる。図10(a)に示すように,標識
シーケンスによる励起プロファイルのエッジとMRI画
像の画素間の境界とが一致する場合,磁気標識は空間的
に平均化されることはなく,磁気標識の信号強度は殆ど
低下しない。従って,標識シーケンスによる励起プロフ
ァイルのエッジとMRI画像の画素間の境界とは一致さ
せることが望ましい。
抽出精度向上を実現する上で,標識シーケンスによる励
起プロファイルとMRI画像の画素サイズに関して,次
の2つの条件を満足させることが重要であることが分か
る。
と。
ファイルのエッジとMRI画像の画素間の境界とを一致
させること。
件の導出に関して説明する。なお,撮影シーケンスに於
ける視野と標識シーケンスに於ける視野とは同一とす
る。先ず,(条件1)を満足するパルスシーケンスのパ
ラメータ導出法について説明する。振幅変調バーストパ
ルスの印加では,励起される領域の幅Wtと間隔Wxの
比は,励起周波数の種類と1対1に対応しており,m種
類の励起周波数の振幅変調バーストパルスを印加する一
連の撮影シーケンスでは,Wt:Wx=1:mとなる。
また,Wiは,エコー信号の計測時に印加されるリード
アウト傾斜磁場の強度,サンプリング周期,サンプリン
グポイント数により決定される。従って,Wiの整数倍
であるWtも,Wiと同様の考え方で撮影シーケンスに
於けるエコー信号の計測時のパラメータと対応付けでき
る。
調バーストパルスの印加時のリードアウト傾斜磁場の印
加量と,エコー信号計測時のリードアウト傾斜磁場の印
加量との関係を説明する図である。図11に示すよう
に,振幅変調バーストパルスの隣接するサブパルスのピ
ーク間で印加されるリードアウト傾斜磁場の印加量Ss
ubは,隣接するエコー信号のピーク間で印加されるリ
ードアウト傾斜磁場の印加量Sechoと等しい(Ss
ub=Secho)。なお,傾斜磁場の印加量は傾斜磁
場の強度と印加時間との積である。
調バーストパルスを印加するパルスシーケンスに於ける
パラメータ導出の手順を説明する図である。
間隔Wxとを決定する。この時,比=Wt/Wx,比=
X(視野)/Wtを2のべき乗数とする。Wt,Wxの
値から,n種類の励起周波数の振幅変調バーストパルス
のnの値が定まる。また,一連の撮影シーケンスに於い
て印加されるn種類の励起周波数の振幅変調バーストパ
ルスのサブパルスの個数は,(4n−3)(振幅0のサ
ブパルスを含まず)であるので,サブパルスの個数も定
めることができる。
ケンスに於ける視野をX,画素サイズをWt,マトリク
スサイズをX/Wtとする画像の撮影パラメータ(リー
ドアウト傾斜磁場の強度,エコー信号のサンプリング周
期,エコー信号のサンプリングポイント数)を導出す
る。(工程2)でのパラメータ導出は,一般的な撮影に
於ける導出法と同一である。
で印加されるリードアウト傾斜磁場の印加量Secho
と,振幅変調バーストパルスの隣接するサブパルスのピ
ーク間で印加されるリードアウト傾斜磁場の印加量Ss
ubとを等しくする。
のハードウエア上の制約等がある場合は,振幅変調バー
ストパルスの隣接するサブパルスのピーク間で印加され
るリードアウト傾斜磁場の強度や印加時間,あるいは同
上のサブパルスのピークの時間間隔を調整することもで
きる。
加するパルスシーケンスに於けるパラメータ導出の手順
は,標識シーケンス,撮影シーケンスの何れのシーケン
スにも適用できるので,撮影シーケンスのパラメータを
標識シーケンスのパラメータに流用することもできる。
以下,具体例を用いてパラメータの導出手順を示す。
調バーストパルスの印加を行なう標識シーケンス,及び
撮影シーケンスにより励起される領域の幅,励起される
領域の間隔を,標識シーケンスと撮影シーケンスとで同
じくするパルスシーケンスを説明する図である。ここで
は,標識シーケンスにより励起される領域の幅(Wt
1)と間隔(Wx1)との比が,Wt1:Wx1=1:
2であり,撮影された画像に於ける励起された領域の幅
(Wti1)と間隔(Wxi1)との比が,Wti1:
Wxi1=1:2であり,Wt1=Wti1である場合
を仮定し,標識シーケンスに関するパラメータを導出す
る。励起される領域の幅と間隔に関する条件から,図2
5に示すような2種類の励起周波数の振幅変調バースト
パルスの印加を含む一連の撮影シーケンスを行なう。W
t1=Wti1であることから,撮影シーケンスに於け
る振幅変調バーストパルスの印加に関するパラメータ
を,そのまま標識シーケンスに於ける振幅変調バースト
パルスの印加に関するパラメータに適用できる。
調バーストパルスの印加を行なう標識シーケンス,及び
撮影シーケンスにより励起される領域の幅,間隔が,標
識工シーケンスと撮影シーケンスとで異なる場合の,
(a)撮影シーケンスにより励起される領域の幅(Wt
i2)と間隔(Wxi2),(b)標識シーケンスによ
り励起される領域の幅(Wt2)と間隔(Wx2),
(c)パルスシーケンスを説明する図である。図14
(a)は撮影された画像上の信号強度プロファイルを示
し,図14(b)は磁気標識の信号強度プロファイルを
示す。ここで,Wt2=2×Wti2,Wx2=2×W
t2=2×Wxi2である。この場合の,標識シーケン
スに関するパラメータを導出する。
域の幅,間隔はともに,撮影シーケンスにより励起され
る領域の幅,間隔の2倍であるから,画素サイズを2倍
とする画像を取得する撮影条件を考えればよい。画素サ
イズとエコー信号の計測時のリードアウト傾斜磁場の強
度と,サンプリング周期,サンプリングポイント数との
対応関係より,リードアウト傾斜磁場の振幅を一定と
し,サンプリングポイント数を半分にすれば,画素サイ
ズを2倍にする撮影条件となる。即ち,標識シーケンス
で印加する振幅変調バーストパルスの隣接するサブパル
スのピーク間での傾斜磁場の印加量Ssub’を撮影シ
ーケンスで印加するリードアウト傾斜磁場の印加量Se
choの1/2とすることにより,Wt2=2×Wti
2,Wx2=2×Wt2=2×Wxi2を満足する磁気
標識の付与ができる。Ssub’=Secho/2を満
足させるには,例えば振幅変調バーストパルスの隣接す
るサブパルスのピーク間隔を1/2にするか,又は隣接
するサブパルスのピーク間で印加されるリードアウト傾
斜磁場の振幅を1/2とすればよい。
タを使用したパルスシーケンスを示す。図14(c)に
示すパルスシーケンスでは,振幅変調バーストパルスの
隣接するサブパルスのピーク間で印加されるリードアウ
ト傾斜磁場の振幅を1/2として,標識シーケンス,撮
影シーケンスにより励起される領域の幅,間隔を異なら
せている。
ラメータの導出法は,図25に示すような2種類の励起
周波数の振幅変調バーストパルスを含むパルスシーケン
スの場合について説明したが,標識シーケンスに於いて
印加される振幅変調バーストパルスのサブパルスの数を
n,撮影シーケンスに於いて印加される振幅変調バース
トパルスのサブパルスの数をmとする場合にも拡張でき
る(n,m:それぞれ2のべき乗数である)。
での磁気標識付与について説明したが,位相エンコード
方向での磁気標識付与についても同様の手順で,パラメ
ータを導出できる。リードアウト方向と位相エンコード
方向での磁気標識の幅,磁気標識の間隔を等しくするに
は,撮影シーケンスに於ける視野と標識シーケンスに於
ける視野を正方形としてパラメータの導出を行えばよ
い。
ンスのパラメータ導出法についての説明である。次に,
(条件2)を満足するパルスシーケンスのパラメータ導
出法について説明する。
パルスのサブパルスの搬送周波数を変更することによ
り,励起される領域の位置はシフトできる。従って,標
識シーケンスと撮影シーケンスで搬送周波数を制御する
ことにより,(条件2)を実現できる。
調バーストパルスの搬送周波数を変更して励起される領
域をシフトさせる場合に於いて,(a)磁気標識のエッ
ジと画素間の境界とが一致する場合の信号強度プロファ
イル,(b)磁気標識のエッジと画素間の境界とが一致
しない場合の信号強度プロファイル,(c)磁気標識の
エッジと画素間の境界とを一致させるための最適な搬送
周波数の最も簡便な導出法を説明する図である。
15(a)に示すように所定の値f1として画像を撮影
する。次に,搬送周波数を少しずつシフトさせ図15
(b)に示すようにf2として画像を撮影する。磁気標
識の信号強度プロファイルのエッジと撮影された画像の
画素間の境界との位置関係に対応して,撮影された画像
上での信号強度プロファイルは,図15(a)と図15
(b)とで異なる分布を示す。これら分布を参照して標
識シーケンスでの搬送周波数を最適化できる。
再構成画像に関して,磁気標識を付与した方向の隣り合
う画素間で,信号強度の差を計算する。この計算は,磁
気標識を付与した方向の位置座標をi,位置座標iの画
素に於ける信号強度をS(i),信号強度の差ΔS
(i),画素数をN,1<i<(N−1)とするとし
て,(数1)により表現できる。磁気標識された領域と
その周辺領域に於ける信号強度の差が小さくなる程,磁
気標識の輝点がぼやけることになる。
(数2)を適用した結果を示す。図15(c)から明ら
かなように,磁気標識のエッジと画素間の境界とが一致
する搬送周波数f1の場合に,信号差ΔS(i)の振幅
A1が最大となる。逆に,信号差ΔS(i)の振幅が最
大となる場合,磁気標識のエッジと画素間の境界とは一
致していると判断できる。以上のような手順により,
(条件2)を実現できる。
サブパルスの位相を変更する方法も可能である。
調バーストパルスのサブパルスの位相を変更し励起され
る領域をシフトさせる場合の,(a)振幅変調バースト
パルスのサブパルスの位相値と励起される領域の関係,
(b)振幅変調バーストパルスのサブパルスの位相値の
導出法を説明する図である。図16(a)に示すよう
に,振幅変調バーストパルスのサブパルスの位相を(−
90°,90°,0°,−90°,90°)から(90
°,−90°,0°,90°,−90°)に変更するこ
とにより,励起される領域の位置がシフトされて励起さ
れる領域が入れ替わる。図16(b)は,振幅変調バー
ストパルスのサブパルスの位相シフトを別の形式で表現
したグラフである。図16(b)の横軸はサブパルスの
印加順序である。但し,振幅が0となる点を含む,印加
順序1と2の間隔,及び印加順序4と5の間隔は,他の
印加順序の間隔の2倍として,時間間隔と見なしてい
る。図16(b)の縦軸はサブパルスの位相である。
更して励起される領域をシフトさせる場合,サブパルス
の位相と時間との間に比例関係があることが分かる。ま
た,位相の変更により励起される領域をシフトさせるこ
とは,振幅変調バーストパルスの中心のサブパルスの位
相(図16に示す例では0°)の点を固定し,固定した
中心のサブパルスの位相の点の周りに,サブパルスの位
相の時間変化を表わす直線を回転させて,同直線の傾斜
角を変更することと同等である。
現できる。先ず,標識シーケンスでの上記の傾斜角を所
定の値として各サブパルスの位相を導出し,導出したパ
ラメータを用いて画像を撮影する。次いで,上記の傾斜
角を少しずつシフトさせて撮影を行なう。以降の手順
は,搬送周波数を変更して励起される領域をシフトさせ
る場合と同様である。以上のような手順により,サブパ
ルスの位相を変更して励起される領域をシフトさせる場
合でも,(条件2)を実現できる。
スの印加により磁気標識を付与するので,磁気標識の輝
点ぼけの大幅な低減,被験者の画像撮影のための拘束時
間の大幅な短縮,高速な心臓の撮影,心機能の抽出の精
度を向上が可能となる。
撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを使用して,
2方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行するパルス
シーケンスを説明する図。
撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを使用して,
1方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行するパルス
シーケンスを説明する図。
撮影シーケンスに振幅変調バーストパルスを使用して,
2方向で磁気標識を付与して画像撮影を実行するパルス
シーケンスを説明する図。
変調バーストパルスを使用し,標識シーケンスとして図
9に示す従来法のパルスシーケンスを使用して,2方向
に磁気標識を付与して画像撮影を実行するパルスシーケ
ンスを説明する図。
変調バーストパルスを使用し,撮影シーケンスとして図
25(b)に示す従来技術の高速スピンエコー法のパル
スシーケンスを使用して,2方向に磁気標識を付与して
画像撮影を実行するパルスシーケンスを説明する図。
識の間隔を説明する図。
スの印加を行なう,標識シーケンスによる励起プロファ
イル,及び撮影シーケンスによる励起プロファイルであ
り,(a)は励起された領域の幅がMRI画像の画素サ
イズの2倍の場合,(b)は励起された領域の幅とMR
I画像の画素サイズが等しい場合,(c)は励起された
領域の幅がMRI画像の画素サイズの半分の場合の,各
シーケンスによる励起プロファイルを説明する図。
スの印加を行なう標識シーケンスによるMRI画像に於
ける信号強度プロファイルであり,(a)は励起された
領域の幅がMRI画像の画素サイズの2倍の場合,
(b)は励起された領域の幅とMRI画像の画素サイズ
が等しい場合,(c)は励起された領域の幅がMRI画
像の画素サイズの半分の場合の,MRI画像での信号強
度プロファイルを説明する図。
スの印加を行なう標識シーケンスによる励起プロファイ
ルとMRI画像サイズの関係を示す図であり,(a)は
励起された領域のエッジとMRI画像の画素のエッジと
が一致する場合,(b)は励起された領域のエッジとM
RI画像の画素のエッジとが一致しない場合の,関係を
説明する図。
ルスの印加を行なうパルスシーケンスによる,MRI画
像に於ける信号強度プロファイルであり,(a)は励起
された領域のエッジとMRI画像の画素のエッジが一致
する場合,(b)は励起された領域のエッジとMRI画
像の画素のエッジが一致しない場合の,MRI画像での
信号強度プロファイルを説明する図。
ルスの印加時のリードアウト傾斜磁場の印加量と,エコ
ー信号計測時のリードアウト傾斜磁場の印加量との関係
を説明する図。
ルスを印加するパルスシーケンスに於けるパラメータ導
出の手順を説明する図。
ルスの印加を行なう標識シーケンス,及び撮影シーケン
スにより励起される領域の幅,励起される領域の間隔
を,標識シーケンスと撮影シーケンスとで同じくするパ
ルスシーケンスを説明する図。
ルスの印加を行なう標識シーケンス,及び撮影シーケン
スにより励起される領域の幅,間隔が,標識工シーケン
スと撮影シーケンスとで異なる場合の,(a)撮影シー
ケンスにより励起される領域の幅(Wti2)と間隔
(Wxi2),(b)標識シーケンスにより励起される
領域の幅(Wt2)と間隔(Wx2),(c)パルスシ
ーケンスを説明する図。
ルスの搬送周波数を変更して励起される領域をシフトさ
せる場合に於いて,(a)磁気標識のエッジと画素間の
境界とが一致する場合の信号強度プロファイル,(b)
磁気標識のエッジと画素間の境界とが一致しない場合の
信号強度プロファイル,(c)磁気標識のエッジと画素
間の境界とを一致させるための最適な搬送周波数の最も
簡便な導出法を説明する図。
ルスのサブパルスの位相を変更し励起される領域をシフ
トさせる場合の,(a)振幅変調バーストパルスのサブ
パルスの位相値と励起される領域の関係,(b)振幅変
調バーストパルスのサブパルスの位相値の導出法を説明
する図。
する図であり,(a)は標識シーケンスを説明する図,
(b)は(a)の標識シーケンスに於ける核磁化ベクト
ルの振る舞いを説明する図,(c)は核磁化ベクトルの
z方向成分の強度の空間分布を説明する図。
クトルのx方向成分の強度を説明する図。
来技術のMRI装置に於けるパルスシーケンスを説明す
る図。
する図。
る図。
関係を説明する図(従来技術)。
幅変調バーストパルスの関係,及び2種類の励起周波数
を用いる振幅変調バーストパルスの印加に於ける励起周
波数と励起された領域の対応関係を説明する図(従来技
術)。
図であり,(a)は,時間軸上で等間隔に形成され振幅
がsinc関数により変調された複数のサブパルスから
なる高周波バーストパルスの印加を行なう高速スピンエ
コータイプのパルスシーケンスを説明する図,(b)は
高速スピンエコー法のパルスシーケンスを説明する図。
ストパルス,4,8,4’…x方向の傾斜磁場,6’…
y方向の傾斜磁場,12…リードアウト方向の傾斜磁
場,6,11…位相エンコード方向の傾斜磁場,9…ス
ライス方向の傾斜磁場,3’,5’,10…高周波磁場
パルス,13…エコー信号,21…工程1,22…工程
2,23…工程3,24…工程4,30…標識シーケン
ス,40…撮影シーケンス,101…静磁場を発生する
磁石,102…検査対象,103…ベッド,104…高
周波磁場コイル,105…x方向の傾斜磁場用電源,1
06…y方向の傾斜磁場用電源,107…z方向の傾斜
磁場用電源,108…x方向の傾斜磁場コイル,109
…y方向の傾斜磁場コイル,110…z方向の傾斜磁場
コイル,111…シンセサイザ,112…変調装置,1
13…増幅器,114…検波装置,115…計算機,1
16…ディスプレイ,117…メモリ,118…生体信
号検出手段,119…制御手段。
Claims (20)
- 【請求項1】静磁場を発生する手段と,互いに直交する
3方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生手段と,高周
波磁場を発生する高周波磁場発生手段と,検査対象から
発生する核磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と,前
記検査対象の周期的な生体信号を検出する生体信号検出
手段と,前記傾斜磁場発生手段,前記高周波磁場発生手
段,前記信号検出手段,及び前記生体信号検出手段を制
御する制御手段とを有し,前記制御手段は,(1)前記
生体信号を検出し,前記生体信号から前記核磁気共鳴信
号を検出するためのパルスシーケンスを開始する同期信
号を作成すること,(2)時間軸上で等間隔に形成され
振幅がsinc関数により変調された複数のサブパルス
からなる高周波バーストパルスと,前記3方向のうちの
1つの方向の傾斜磁場とを前記同期信号に同期させて印
加することの制御を行ない,前記検査対象の核磁化を前
記1つの方向で変調することを特徴とする核磁気共鳴撮
影装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,前記検査対象の核磁化は矩形周期波により変調す
ることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項3】静磁場を発生する手段と,互いに直交する
第1,第2,及び第3方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁
場発生手段と,高周波磁場を発生する高周波磁場発生手
段と,検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する
信号検出手段と,前記検査対象の周期的な生体信号を検
出する生体信号検出手段と,前記傾斜磁場発生手段,前
記高周波磁場発生手段,前記信号検出手段,及び前記生
体信号検出手段を制御する制御手段とを有し,前記制御
手段は,(1)前記生体信号を検出し,前記生体信号か
ら前記核磁気共鳴信号を検出するためのパルスシーケン
スを開始する同期信号を作成すること,(2)時間軸上
で等間隔に形成され振幅がsinc関数により変調され
た複数のサブパルスからなる第1の高周波バーストパル
スと,前記第1の方向の傾斜磁場とを前記同期信号に同
期させて印加して,前記検査対象の核磁化を前記第1の
方向で変調すること,(3)時間軸上で等間隔に形成さ
れ振幅がsinc関数により変調された複数のサブパル
スからなる第2の高周波バーストパルスと,前記第2の
方向の傾斜磁場とを印加することの制御を行ない,前記
検査対象の核磁化を前記第2の方向で変調することを特
徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項4】請求項3に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,前記検査対象の核磁化は矩形周期波により変調す
ることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項5】静磁場を発生する手段と,互いに直交する
第1,第2,及び第3方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁
場発生手段と,高周波磁場を発生する高周波磁場発生手
段と,検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出する
信号検出手段と,前記検査対象の周期的な生体信号を検
出する生体信号検出手段と,前記傾斜磁場発生手段,前
記高周波磁場発生手段,前記信号検出手段及び前記生体
信号検出手段を制御する制御手段とを有し,前記制御手
段は,(1)前記生体信号を検出し,前記生体信号から
前記核磁気共鳴信号を検出するためのパルスシーケンス
を開始する同期信号を作成すること,(2)時間軸上で
等間隔に形成され,振幅がsinc関数により変調され
た複数のサブパルスからなる第1の高周波バーストパル
スと,前記第1の方向又は前記第2の方向の傾斜磁場と
を前記同期信号に同期させて印加して,前記検査対象の
核磁化を前記第1の方向又は前記第2の方向で変調する
こと,(3)(2)を実行してから所定の待ち時間経過
後に,時間軸上で等間隔に形成され,振幅がsinc関
数により変調された複数のサブパルスからなる第2の高
周波バーストパルスと前記第1の方向の傾斜磁場とを印
加して,前記検査対象の核磁化を励起すること,(4)
前記第3の方向の傾斜磁場の印加の下で高周波磁場パル
スを印加すること,(5)前記第2の方向の傾斜磁場の
印加により前記核磁化に前記第2の方向の位置情報が付
与され,前記第1の方向の傾斜磁場の印加により前記核
磁化に前記第1の方向の位置情報が付与された前記核磁
気共鳴信号を発生させて,前記核磁気共鳴信号を計測す
ること,(6)(4)から(5)を複数回繰り返すこ
と,及び,(7)(1)から(6)を複数回繰り返すこ
との制御を行なうことを特徴とする核磁気共鳴撮影装
置。 - 【請求項6】請求項5に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,前記周期的な生体信号が,呼吸又は心拍に基づく
生体信号であることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項7】請求項5に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,前記所定の待ち時間を一定として(7)を実行す
ることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項8】請求項5に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,(7)に於ける(1)から(6)の繰り返し毎に
前記所定の待ち時間を変化させることを特徴とする核磁
気共鳴撮影装置。 - 【請求項9】請求項5に記載の核磁気共鳴撮影装置に於
いて,前記検査対象の核磁化が矩形周期波により変調さ
れることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項10】請求項9に記載の核磁気共鳴撮影装置に
於いて,前記矩形周期波の幅が前記核磁気共鳴信号から
再構成された画像の画素のサイズよりも大きいことを特
徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項11】請求項9に記載の核磁気共鳴撮影装置に
於いて,前記矩形周期波の幅が前記核磁気共鳴信号から
再構成された画像の画素のサイズの整数倍であることを
特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項12】請求項9に記載の核磁気共鳴撮影装置に
於いて,前記矩形周期波のエッジが前記核磁気共鳴信号
から再構成された画像の画素間の境界線に一致すること
を特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項13】静磁場を発生する手段と,互いに直交す
る第1,第2,及び第3方向の傾斜磁場を発生する傾斜
磁場発生手段と,高周波磁場を発生する高周波磁場発生
手段と,検査対象から発生する核磁気共鳴信号を検出す
る信号検出手段と,前記検査対象の周期的な生体信号を
検出する生体信号検出手段と,前記傾斜磁場発生手段,
前記高周波磁場発生手段,前記信号検出手段,及び前記
生体信号検出手段を制御する制御手段とを有し,前記制
御手段は,(1)前記生体信号を検出し,前記生体信号
から前記核磁気共鳴信号を検出するためのパルスシーケ
ンスを開始する同期信号を作成すること,(2)時間軸
上で等間隔に形成され振幅がsinc関数により変調さ
れた複数のサブパルスからなる第1の高周波バーストパ
ルスと,前記第1の方向の傾斜磁場とを前記同期信号に
同期させて印加して,前記検査対象の核磁化を前記第1
の方向で変調すること,(3)時間軸上で等間隔に形成
され振幅がsinc関数により変調された複数のサブパ
ルスからなる第2の高周波バーストパルスと,前記第2
の方向の傾斜磁場とを印加して,前記検査対象の核磁化
を前記第2の方向で変調すること,(4)(3)を実行
してから所定の待ち時間経過後に,時間軸上で等間隔に
形成され振幅がsinc関数により変調された複数のサ
ブパルスからなる第3の高周波バーストパルスと前記第
1の方向の傾斜磁場とを印加して,前記検査対象の核磁
化を励起すること,(5)前記第3の方向の傾斜磁場の
印加の下で高周波磁場パルスを印加すること,(6)前
記第2の方向の傾斜磁場の印加により前記核磁化に前記
第2の方向の位置情報が付与され,前記第1の方向の傾
斜磁場の印加により前記核磁化に前記第1の方向の位置
情報が付与された前記核磁気共鳴信号を発生させて,前
記核磁気共鳴信号を計測すること,(7)(5)から
(6)を複数回繰り返すこと,及び,(8)(1)から
(7)を複数回繰り返すことの制御を行なうこと特徴と
する核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項14】請求項13に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記周期的な生体信号が,呼吸又は心拍に基
づく生体信号であることを特徴とする核磁気共鳴撮影装
置。 - 【請求項15】請求項13に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記所定の待ち時間を一定として(8)を実
行することを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項16】請求項13に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,(8)に於ける(1)から(7)の繰り返し
毎に前記所定の待ち時間を変化させることを特徴とする
核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項17】請求項13に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記検査対象の核磁化が矩形周期波により変
調されることを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項18】請求項17に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記矩形周期波の幅が前記核磁気共鳴信号か
ら再構成された画像の画素のサイズよりも大きいことを
特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項19】請求項17に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記矩形周期波の幅が前記核磁気共鳴信号か
ら再構成された画像の画素のサイズの整数倍であること
を特徴とする核磁気共鳴撮影装置。 - 【請求項20】請求項17に記載の核磁気共鳴撮影装置
に於いて,前記矩形周期波のエッジが前記核磁気共鳴信
号から再構成された画像の画素間の境界線に一致するこ
とを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。
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