JP2001229907A - ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法

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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低熱収縮率で物性バランスの優れたポリオレ
フィン微多孔膜の提供。 【解決手段】 重量平均分子量50万以上のポリオレフ
ィン(A)又は当該ポリオレフィンを含有するポリオレ
フィン組成物(B)からなり、透気度が1200秒/1
00ccを超え2000秒/100cc以下、かつ、T
D方向の熱収縮率が2.0%以下であることを特徴とす
るポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン微
多孔膜に関するものであって、特に熱収縮率が低減さ
れ、透気度のバランスの良いポリオレフィン微多孔膜及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン微多孔膜は、各種の分離
膜や、電池用セパレータ、電解コンデンサー用セパレー
タ等に使用されている。特にリチウム電池においては、
有機溶媒に不溶で電解質や電極活物質に安定なセパレー
タとして多用されつつある。ポリオレフィン微多孔膜と
しては、超高分子量のポリオレフィンを用いた高強度お
よび高弾性の微多孔膜が用いられ、例えば、重量平均分
子量が7×10以上の超高分子量ポリオレフィンを溶
媒中で加熱溶解した溶液からゲル状シートを成形し、前
記ゲル状シート中の溶媒量を脱溶媒処理により調整し、
次いで加熱延伸した後、残留溶媒を除去することによる
微多孔膜(特開昭60−242035号公報他)、分子
量分布が特定の値の超高分子量ポリオレフィンを含有す
るポリオレフィン組成物の高濃度溶液からの微多孔膜
(特開平3−64334号公報)等が提案され、リチウ
ム電池用セパレータ等としても用いられてきている。
【0003】ところで、最近のリチウムイオン電池用セ
パレータとしては、高容量化、電池特性、安全性、生産
性を向上させることが求められてきている。特に、電池
安全性と生産性向上をバランスさせることは非常に重要
である。電池特性の向上のためには、各種電池系におい
て用いる電池用セパレータの孔径、空孔率及び透過性等
を最適にすることが要求されている。また、安全性の面
では、電極が短絡して電池内部の温度が上昇した時に、
発火等の事故が生じるのを防止するために膜強度の向上
と熱収縮率の低減がポイントとなっている。しかしなが
ら、現状の生産設備では、孔径、空孔率、透過性及び膜
強度のバランスを維持したまま熱収縮率の低減をはかる
には限度があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記物性バランスを維持あるいは向上させ、か
つ熱収縮率の低減を図ったポリオレフィン微多孔膜を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため鋭意検討した結果、超高分子量ポリオレ
フィン又はその組成物からのポリオレフィン微多孔膜の
製造工程中の多段の熱セット工程において、特定の固定
収縮工程、収縮工程、無収縮工程を組み合わせることに
より、熱収縮率の低減と物性バランスの優れたポリオレ
フィン微多孔膜が得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、重量平均分子量50
万以上のポリオレフィン(A)又は当該ポリオレフィン
を含有するポリオレフィン組成物(B)からなり、透気
度が1200秒/100ccを超え2000秒/100
cc以下、かつ、TD方向の熱収縮率が2.0%以下で
あることを特徴とするポリオレフィン微多孔膜である。
【0007】また、本発明は、重量平均分子量50万以
上のポリオレフィン(A)又は当該ポリオレフィンを含
有するポリオレフィン組成物(B)と溶剤とからなる溶
液を溶融混練して押出し、冷却して得られたゲル状成形
物を延伸し、得られた延伸物から溶剤を除去し、乾燥後
に3段以上の多段による熱セットを行うことを特徴とす
るポリオレフィン微多孔膜の製造方法であって、第1段
の熱セット工程では、(C)MD、TDの両方向の固定
を行いながらMD、TDの少なくとも一方向に収縮さ
せ、第1段及び最終段以外のいずれかの熱セット工程で
は、(D)MD、TDの少なくとも一方向に収縮させ、
最終段の熱セット工程では、(E)収縮させない工程と
し、かつ熱セット工程全体ではMD、TDのいずれかの
方向を10%以上50%以下収縮させることを特徴とす
るポリオレフィン微多孔膜の製造方法である。
【0008】また、本発明は、前記のポリオレフィン微
多孔膜を用いた電池用セパレータ、前記ポリオレフィン
微多孔膜を電池用セパレータとして用いた電池、前記ポ
リオレフィン微多孔膜を用いたフィルターである。
【0009】本発明の好ましい態様を以下に示す。 (イ)前記ポリオレフィン(A)が、重量平均分子量1
×10〜15×10であることを特徴とする前記ポ
リオレフィン微多孔膜。 (ロ)前記ポリオレフィン(A)又は前記ポリオレフィ
ン組成物(B)の重量平均分子量/数平均分子量(以
下、「Mw/Mn」という。)が5〜300であること
を特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜。 (ハ)前記ポリオレフィン(A)又は前記ポリオレフィ
ン組成物(B)に使用されるポリオレフィンが、ポリエ
チレン又はポリプロピレンであることを特徴とする前記
ポリオレフィン微多孔膜。 (ニ)重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含
有するポリオレフィン組成物が重量平均分子量50万以
上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上
50万未満の高密度ポリエチレンからなる組成物である
ことを特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜。 (ホ)重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含
有するポリオレフィン組成物が、重量平均分子量50万
以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以
上50万未満の高密度ポリエチレンとシャットダウン機
能を付与するポリオレフィンとからなり、当該シャット
ダウン機能を付与するポリオレフィンが、低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン、分子量1000〜4
000の低分子量ポリエチレン又はシングルサイト触媒
を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体
の中から少なくとも一つ選ばれたものであることを特徴
とする前記ポリオレフィン微多孔膜。 (ヘ)MD方向の熱収縮率が6%以下である前記ポリオ
レフィン微多孔膜。 (ト)引張強度が100MPa以上、突刺強度が550
0mN/25μm以上である前記ポリオレフィン微多孔
膜。 (チ)前記ポリオレフィン(A)が、重量平均分子量1
×10〜15×10であることを特徴とする前記ポ
リオレフィン微多孔膜の製造方法。 (リ)前記ポリオレフィン(A)又は前記ポリオレフィ
ン組成物(B)の重量平均分子量/数平均分子量(以
下、「Mw/Mn」という。)が5〜300であること
を特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (ヌ)前記ポリオレフィン(A)又は前記ポリオレフィ
ン組成物(B)に使用されるポリオレフィンが、ポリエ
チレン又はポリプロピレンであることを特徴とする前記
ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (ル)重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含
有するポリオレフィン組成物が重量平均分子量50万以
上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以上
50万未満の高密度ポリエチレンからなる組成物である
ことを特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方
法。 (ヲ)重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含
有するポリオレフィン組成物が、重量平均分子量50万
以上の超高分子量ポリエチレンと重量平均分子量1万以
上50万未満の高密度ポリエチレンとシャットダウン機
能を付与するポリオレフィンとからなり、当該シャット
ダウン機能を付与するポリオレフィンが、低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン、分子量1000〜4
000の低分子量ポリエチレン又はシングルサイト触媒
を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体
の中から少なくとも一つ選ばれたものであることを特徴
とする前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (ワ)前記熱セット工程が3段又は4段であることを特
徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (カ)前記熱セット工程のうち、(C)の工程におい
て、90℃〜150℃にて、0.01〜50%MD、T
Dの少なくとも一軸方向に収縮処理することを特徴とす
る前記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (ヨ)前記熱セット工程のうち、(D)の工程におい
て、60℃〜融点にて、0.01〜50%MD、TDの
少なくとも一軸方向に収縮処理することを特徴とする前
記ポリオレフィン微多孔膜の製造方法。 (タ)前記熱セット工程のうち、(E)の工程におい
て、60℃〜融点にて、固定しながら収縮させないよう
にすることを特徴とする前記ポリオレフィン微多孔膜の
製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のポリオレフィン微多孔膜
を、構成成分、製造方法、物性について、以下に詳細に
説明する。 1.ポリオレフィン 本発明のポリオレフィン微多孔膜には、ポリオレフィン
又はポリオレフィン組成物が用いられる。ポリオレフィ
ンとしては、重量平均分子量50万以上、好ましくは重
量平均分子量100万〜1500万の超高分子量ポリオ
レフィンが用いられる。重量平均分子量が50万未満で
は、延伸時に破断が起こりやすいため、好適な微多孔膜
を得ることは困難である。また、重量平均分子量の上限
は、限定的ではないが、1500万以下とすることによ
り、溶融押出を容易にすることができる。
【0011】ポリオレフィンの種類は、限定的ではない
が、重量平均分子量との関係から、超高分子量ポリエチ
レンを用いることが好ましい。これらは、エチレンの単
独重合体のみならず、他のα−オレフィンを少量含有す
る共重合体であってもよい。エチレン以外の他のα−オ
レフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン
−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、オク
テン−1、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレン
が好適である。なお、当該他のα−オレフィンの共重合
量が多すぎると破断強度、突刺強度の低下を招くので注
意する必要がある。
【0012】本発明において用いられるポリオレフィン
組成物は、重量平均分子量50万以上のポリオレフィン
を含有するポリオレフィン組成物である。重量平均分子
量が50万以上のポリオレフィンを含有していない組成
物では、延伸時に破断が起こりやすいため、好適な微多
孔膜を得ることは困難である。重量平均分子量の上限
は、限定的ではないが、1500万以下とすることによ
り、溶融押出を容易にすることができる。
【0013】重量平均分子量50万以上のポリオレフィ
ンとしては、前記のものを挙げることができる。また、
重量平均分子量50万以上のポリオレフィンを含有する
ポリオレフィン組成物は、重量平均分子量50万以上の
ポリオレフィンと重量平均分子量1万以上50万未満の
ポリオレフィンとからなる組成物が挙げられる。重量平
均分子量1万以上50万未満のポリオレフィンとして
は、限定的ではないがポリエチレンが好ましい。ポリエ
チレンの種類は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレンが挙げられる。これらはエチ
レンの単独重合体のみならず、他のα−オレフィンを少
量含有する共重合体であってもよい。エチレン以外の他
のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、
ヘキセン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−
1、オクテン−1、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、
スチレンが好適である。これらの重量平均分子量1万以
上50万未満のポリオレフィンは、1種類のみ用いるこ
ともできるし、2種類以上用いることもできる。なお、
重量平均分子量50万以上のポリオレフィンと重量平均
分子量1万以上50万未満のポリオレフィンとからなる
組成物として、最も好ましいものは、超高分子量ポリエ
チレンと高密度ポリエチレンとからなる組成物である。
【0014】また、本発明に用いるポリオレフィン又は
ポリオレフィン組成物の分子量分布(Mw/Mn)は、
限定的ではないが、5〜300が好ましく、10〜10
0であればさらに好ましい。Mw/Mnが5未満では高
分子量成分が多くなりすぎて溶融押出が困難になり、M
w/Mnが300を超えると、低分子量成分が多くなり
すぎるために強度の低下を招く。
【0015】本発明で用いるポリオレフィン又はポリオ
レフィン組成物には、ポリオレフィン微多孔膜の電池セ
パレータ用途としての特性を向上させるために、低温で
のシャットダウン機能を付与できるポリオレフィンとし
て、低圧法により製造された線状低密度ポリエチレン
(LLDPE)、中圧法により製造された低密度ポリエ
チレン(LDPE)、シングルサイト触媒により製造さ
れたエチレン・α−オレフィン共重合体、重量平均分子
量1000〜4000の低分子量ポリエチレン等を添加
することができる。ただし、低分子量のポリオレフィン
が多いと、延伸時に破断が起こりやすくなるため、その
添加量はポリオレフィン組成物中20重量%以下とする
必要がある。
【0016】また、本発明で用いるポリオレフィン又は
ポリオレフィン組成物には、ポリオレフィン微多孔膜の
リチウム電池等のセパレータとして用いた場合にメルト
ダウン温度を向上させるために、ポリプロピレンを添加
することができる。ポリプロピレンの種類は、単独重合
体のほかに、ブロック共重合体、ランダム共重合体も使
用することができる。ブロック共重合体、ランダム共重
合体には、プロピレン以外の他のα−オレフィンとの共
重合成分を含有することができ、当該他のα−オレフィ
ンとして好適なのはエチレンである。
【0017】さらに、上述したようなポリオレフィン又
はポリオレフィン組成物には、必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染
料、無機充填材などの各種添加剤を本発明の目的を損な
わない範囲で添加することができる。
【0018】2.ポリオレフィン微多孔膜の製造 本発明のポリオレフィン微多孔膜は、上記重量平均分子
量50万以上のポリオレフィン(A)又は当該ポリオレ
フィンを含有するポリオレフィン組成物(B)と、溶剤
からなる溶液を溶融混練して押出し、冷却して得られた
ゲル状成形物を延伸し、得られた延伸物から溶剤を除去
し、乾燥後に3段以上の多段による熱セット工程を行う
ことを特徴とするポリオレフィン微多孔膜の製造方法で
あって、第1段の熱セット工程では、(C)MD、TD
の両方向の固定を行いながらMD、TDの少なくとも一
方向に収縮させ、第1段及び最終段以外のいずれかの熱
セット工程では、(D)MD、TDの少なくとも一方向
に収縮させ、最終段の熱セット工程では、(E)収縮さ
せない工程とし、かつ熱セット工程全体ではMD、TD
のいずれかの方向を10%以上50%以下収縮させるこ
とにより達成される。以下に、詳細に各工程を説明す
る。
【0019】本発明のポリオレフィン微多孔膜の製法お
いて、原料となるポリオレフィン又はポリオレフィン組
成物の溶液は、上述のポリオレフィン又はポリオレフィ
ン組成物を、溶剤に加熱溶解することにより調製する。
この溶剤としては、ポリオレフィンを十分に溶解できる
ものであれば特に限定されない。例えば、ノナン、デカ
ン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィンなどの脂肪
族または環式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応
する鉱油留分などがあげられるが、溶剤含有量が安定な
ゲル状成形物を得るためには流動パラフィンのような不
揮発性の溶剤が好ましい。加熱溶解は、ポリオレフィン
又はポリオレフィン組成物が完全に溶解する温度で攪拌
または押出機中で均一混合して溶解する方法で行う。そ
の温度は、押出機中又は溶媒中で攪拌しながら溶解する
場合は使用する重合体及び溶媒により異なるが、例えば
140〜250℃の範囲が好ましい。ポリオレフィン又
はポリオレフィン組成物の高濃度溶液から微多孔膜を製
造する場合は、押出機中で溶解するのが好ましい。
【0020】押出機中で溶解する場合は、まず押出機に
上述したポリオレフィン又はポリオレフィン組成物を供
給し、溶融する。溶融温度は、使用するポリオレフィン
の種類によって異なるが、ポリオレフィンの融点+20
〜100℃が好ましい(ここで、融点とは、JISK7
121に基づき、DSCにより測定した値をいう。以下
同じ)。例えば、ポリエチレンの場合は160〜230
℃、特に170〜200℃であるのが好ましく、ポリプ
ロピレンの場合は190〜270℃、特に190〜25
0℃であるのが好ましい。次に、この溶融状態のポリオ
レフィン又はポリオレフィン組成物に対して、液状の溶
剤を押出機の途中から供給する。
【0021】ポリオレフィン又はポリオレフィン組成物
と溶剤との配合割合は、ポリオレフィン又はポリオレフ
ィン組成物と溶剤の合計を100重量%として、ポリオ
レフィン又はポリオレフィン組成物が10〜50重量
%、好ましくは10〜30重量%であり、溶剤が90〜
50重量%、好ましくは90〜70重量%である。ポリ
オレフィン又はポリオレフィン組成物が10重量%未満
では(溶剤が90重量%を超えると)、シート状に成形
する際に、ダイス出口で、スウエルやネックインが大き
くシートの成形性、自己支持性が困難となる。一方、ポ
リオレフィン又はポリオレフィン組成物が50重量%を
超えると(溶剤が50重量%未満では)、厚み方向の収
縮が大きくなり、成形加工性も低下する。なお、加熱溶
解にあたってはポリオレフィンの酸化を防止するために
酸化防止剤を添加するのが好ましい。
【0022】次に、このようにして溶融混練したポリオ
レフィン又はポリオレフィン組成物の加熱溶液を直接
に、あるいはさらに別の押出機を介して、ダイス等から
最終製品の膜厚が5〜100μmになるように押出して
成形する。ダイスは、通常長方形の口金形状をしたシー
トダイスが用いられるが、2重円筒状のインフレーショ
ンダイスなども用いることができる。シートダイスを用
いた場合のダイスギャップは通常0.1〜5mmであ
り、押出し成形温度は140〜250℃である。この際
押し出し速度は、通常20〜30cm/分ないし10m
/分である。
【0023】このようにしてダイスから押し出された溶
液は、冷却することによりゲル状成形物が得られる。冷
却は少なくともゲル化温度以下までは50℃/分以上の
速度で行うのが好ましい。一般に冷却速度が遅いと、得
られるゲル状成形物の高次構造が粗くなり、それを形成
する疑似細胞単位も大きなものとなるが、冷却速度が速
いと、密な細胞単位となる。冷却速度が50℃/分未満
では、結晶化度が上昇し、延伸に適したゲル状成形物と
なりにくい。冷却方法としては、冷風、冷却水、その他
の冷却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロー
ルに接触させる方法などを用いることができる。なお、
ダイスから押し出された溶液は、冷却前あるいは冷却中
に好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5の引き取
り比で引取ってもよい。引き取り比が10以上になると
ネックインが大きくなり、また延伸時に破断を起こしや
すくなり好ましくない。
【0024】次に、このゲル状成形物を、延伸する。延
伸は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロー
ル法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの方
法の組み合わせによって所定の倍率で行う。延伸は一軸
延伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。ま
た、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸または逐次延伸の
いずれでもよい。延伸温度はポリオレフィン又はポリオ
レフィン組成物の融点+10℃以下である。また延伸倍
率は、原反の厚さによって異なるが、二軸延伸では面倍
率で9倍以上が好ましく、より好ましくは16〜400
倍である。面倍率が9倍未満では延伸が不十分で高弾
性、高強度の微多孔膜が得られない。一方、面倍率が4
00倍を超えると、延伸操作などで制約が生じる。
【0025】次に、延伸された成形物を洗浄溶剤で残留
する溶剤を除去して膜を得る。洗浄溶剤としては、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレ
ン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタン
などのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン
などのエーテル類などの易揮発性のものを用いることが
できる。これらの洗浄溶剤はポリオレフィン又はポリオ
レフィン組成物の溶解に用いた溶剤に応じて適宜選択
し、単独もしくは混合して用いる。洗浄方法は、洗浄溶
剤に浸漬し抽出する方法、洗浄溶剤をシャワーする方
法、またはこれらの組合せによる方法などにより行うこ
とができる。上述のような洗浄は、延伸成形物である微
多孔膜中の残留溶剤が1重量%未満になるまで行う。そ
の後洗浄溶剤を乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱
乾燥、風乾などの方法で行うことができる。
【0026】乾燥して得られた微多孔膜は、さらに3段
以上の多段の熱セットを行い、ポリオレフィン微多孔膜
を得る。かかる熱セット工程の滞留時間は、特に限定さ
れることはないが、通常は1秒以上10分以下、好まし
くは3秒から2分以下で行われる。熱セットは、テンタ
ー方式、ロール方式、圧延方式、フリー方式のいずれも
採用できる。本発明においては、以下に示す(C)〜
(E)の熱セット工程を用い、(1)〜(4)の要件を
満たさなければ、破断強度や突刺強度に優れ、透気度や
熱収縮率のバランスに優れたポリオレフィン微多孔膜を
製造することはできない。
【0027】すなわち、少なくともいずれかの熱セット
工程において、MD、TDの両方向の固定を行いなが
ら、MD、TDの少なくとも一方向に収縮させる(C)
工程を行い、少なくともいずれかの熱セット工程におい
て、一軸方向に収縮処理を行う(D)工程を行い、か
つ、(C)工程は、(D)工程に先立って行い、最後に
収縮させない(E)工程を行うことを特徴とする方法で
あり、この方法においては、以下の(1)〜(4)の要
件を満たさなければならない。
【0028】(1)第1段の熱セット工程:(C)工程 第1段の熱セット工程では、MD、TDの両方向の固定
を行いながら、MD、TDの少なくとも一方向に収縮さ
せる(C)工程を行う。MD、TDの両方向の固定を行
いながら、MD、TDの少なくとも一方向に収縮させな
いと、破断強度、突刺強度の高い微多孔膜を得ることが
できない。ここで、固定を行うとは、テンター方式、ロ
ール方式、圧延方式等を用いることをいう。例えば、す
べてベルトコンベア、メッシュドラム(回転ドラム)、
フローティング等を利用したフリー方式にすると、熱収
縮率は低減できるものの透気度が高くなり、極めて物性
バランスの悪い微多孔膜となる。ここで、(C)工程の
温度は、用いられる樹脂により異なるが、90〜150
℃にて行うのが好ましい。90℃未満では、得られた膜
の熱収縮率低減の効果が十分でなく、150℃を超える
と透気度が悪化する。また、(C)工程での、MD、T
Dの少なくとも一方向に収縮させる収縮率は、0.01
〜50%、好ましくは3〜20%である。収縮率が0.
01%未満では、105℃、8hrにおける熱収縮率が
改善されず、50%を超えると透気度が悪化する。
【0029】(2)第1段及び最終段以外のいずれかの
熱セット工程:(D)工程 第1段及び最終段以外のいずれかの熱セット工程では、
MD、TDの少なくとも一方向に収縮させる(D)工程
を行う。MD、TDの少なくとも一方向に収縮させない
と、熱収縮率の優れた微多孔膜を得ることができない。
すなわち、収縮処理は、(C)工程と(D)工程の2段
以上で行うことが必須となる。ここで、(D)工程の温
度は、用いられる樹脂の種類により異なるが、60℃〜
融点が好ましく、より好ましくは110〜125℃の範
囲である。また、(D)工程の少なくとも一方向に行う
収縮の収縮率は、0.01〜50%、好ましくは3〜2
0%の範囲である。収縮率が0.01%未満では、10
5℃、8hrにおける熱収縮率が改善されず、50%を
超えると透気度が悪化する。なお、MD方向に収縮処理
工程を設けることにより、MD方向、TD方向にかかわ
らず熱収縮率を低減させることができる。(D)工程で
は、前記のようなテンター方式を用いてもよいが、その
他の方法であってもよく、例えば、ロール方式、圧延方
式、フリー方式であってもよい。ここでいうフリー方式
の例としては、ベルトコンベア、メッシュドラム、フロ
ーティングが挙げられる。
【0030】(3)最終段の熱セット工程:(E)工程 最終段の熱セット工程は、収縮させない(E)工程を行
う。最終工程を収縮させると透気度が高くなりすぎると
いう問題が生じる。ここで、収縮させないとは、最終段
の熱セット直前の膜の寸法を維持することを意味し、フ
リー方式、固定方式のいずれも使用できるが、最終段の
熱セットの直前の膜寸法を維持しやすい点から固定方式
を用いることが好ましい。ここで、(E)工程の温度
は、用いられる樹脂の種類により異なるが、60℃〜融
点の範囲であることが望ましい。
【0031】(4)熱セット工程全体の収縮率 熱セット工程全体でMD、TDのいずれかの方向を10
%以上50%以下に収縮させる。全体でMD、TDのい
ずれかの方向を10%以上50%以下に収縮させること
により、膜の熱収縮率を低減させることができる。10
%未満の収縮では、熱収縮率を低減させることはでき
ず、50%を超える収縮では透気度が2000秒/10
0ccを超えるため、それぞれ好ましくない。
【0032】なお、熱セット工程(C)〜(E)に該当
しない熱セット工程においては、フリー方式、固定方式
いずれを用いてもよいが、収縮させない工程とすること
が好ましい。熱セット工程は、3段以上であれば、特に
問わないが、工程の煩雑化の観点からは、3段又は4段
とすることが好ましく、特に3段とすることが好まし
い。3段の場合には、第1段が(C)工程、第2段が
(D)工程、第3段が(E)工程となる。
【0033】3.ポリオレフィン微多孔膜 上記の方法によって得られた本発明のポリオレフィン微
多孔膜は、膜厚が0.1〜100μm、空孔率が30〜
95%、透気度が1200秒/100ccを超え、20
00秒/100cc以下、突刺強度が5500mN/2
5μm以上、引張強度が100MPa以上、TD方向の
105℃、8hrにおける熱収縮率が2%以下、好まし
くはMD方向の105℃、8hrにおける熱収縮率が6
%以下という優れた物性バランスを有する。このような
ポリオレフィン微多孔膜は、少なくとも一方向の熱収縮
率が低くなるので、電池セパレータとして最も適し、さ
らに各種フィルターに用いることも可能である。
【0034】
【実施例】以下に本発明について実施例を挙げてさらに
詳細に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるも
のではない。なお、実施例における試験方法は次の通り
である。 (1)膜厚:断面を走査型電子顕微鏡により測定した。 (2)透気度:JIS P8117に準拠して測定し
た。 (3)平均貫通孔径:窒素ガス脱着法により測定した。 (4)空孔率:重量法により測定した。 (5)突刺強度:25μm厚の微多孔膜を直径1mm
(0.5mmR)の針を2mm/secで突き刺し、破
断したときの荷重を測定した。 (6)引張強度、引張伸度:幅10mmの短冊状試験片
の破断強度をASTMD822に準拠して測定した。 (7)熱収縮率:膜を105℃の雰囲気下に8時間放置
し、MD方向およびTD方向のそれぞれの長さの変化か
ら求めた。
【0035】実施例1 重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)20重量%及び重量平均分子量が35
万の高密度ポリエチレン(HDPE)からなる組成物
(Mw/Mn=16.0)100重量部に酸化防止剤
0.375重量部を加えたポリオレフィン組成物(融点
135℃)を得た。このポリオレフィン組成物30重量
部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強混練タ
イプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイドフィー
ダーから流動パラフィン70重量部を供給し、200r
pmで溶融混練して、押出機中にてポリオレフィン溶液
を調製した。続いて、この押出機の先端に設置されたT
ダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りなが
らゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シート
を、114℃で5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸膜
を得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留
する流動パラフィンを抽出除去し、乾燥した。乾燥して
得られた膜を次の3段階の熱セットを行い、ポリオレフ
ィン微多孔膜を得た。 (1)テンターに膜を保持し、TD方向にのみ10%縮
幅し、90℃、3秒間熱セット。 (2)テンターに膜を保持し、TD方向にのみ10%縮
幅し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0036】実施例2 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)テンターに膜を保持し、MD方向及びTD方向に
5%縮幅し、90℃、3秒間熱セット。 (2)テンターに膜を保持し、TD方向にのみ10%縮
幅し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0037】実施例3 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)テンターに膜を保持し、MD方向及びTD方向に
5%縮幅し、90℃、3秒間熱セット。 (2)テンターに膜を保持し、MD方向及びTD方向に
5%縮幅し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0038】実施例4 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮幅
し、90℃、3秒間熱セット。 (2)ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮幅
し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0039】実施例5 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)圧延ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮
幅し、90℃、3秒間熱セット。 (2)圧延ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮
幅し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0040】実施例6 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)テンターに膜を保持し、TD方向にのみ10%縮
幅し、90℃、3秒間熱セット。 (2)ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮幅
し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0041】実施例7 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)ロールに膜を挟み、TD方向にのみ10%縮幅
し、90℃、3秒間熱セット。 (2)テンターに膜を保持し、TD方向にのみ10%縮
幅し、124℃、3秒間熱セット。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表1に示す。
【0042】比較例1 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)テンターに膜を保持し、90℃、3秒間熱セッ
ト。 (2)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 (3)テンターに膜を保持し、124℃、3秒間熱セッ
ト。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表2に示す。
【0043】比較例2 実施例1において、熱セットを次の3段階で行う以外
は、実施例1と同様にしてポリオレフィン微多孔膜を得
た。 (1)膜をベルトコンベアーに載せ、90℃、3秒間熱
セット。 (2)膜をベルトコンベアーに載せ、124℃、3秒間
熱セット。 (3)膜をベルトコンベアーに載せ、124℃、3秒間
熱セット。 得られたポリオレフィン微多孔膜の組成、製造条件、物
性評価の結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン微多孔膜は、透
気度のバランスに優れ、熱収縮率が低減され、特に一方
向の熱収縮率が低くなるので、電池セパレータとして最
も適し、さらに各種フィルターに用いることも可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 C08L 23:02 C08L 23:02 (72)発明者 滝田 耕太郎 神奈川県横浜市磯子区岡村4−17−21 (72)発明者 河野 公一 埼玉県朝霞市三原3−29−10−404 Fターム(参考) 4D006 GA47 MA03 MB20 MC22 MC22X MC88 NA22 NA64 NA66 NA70 PC80 4F074 AA17 AA18 AA20 AA22 AA23 CB34 CC02X CC29Y CC32Y CC32Z CC42 DA10 DA22 DA43 DA49 5H021 BB01 BB02 BB05 BB13 CC00 EE04 HH00 HH01 HH07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量50万以上のポリオレフ
    ィン(A)又は当該ポリオレフィンを含有するポリオレ
    フィン組成物(B)からなり、透気度が1200秒/1
    00ccを超え2000秒/100cc以下、かつ、T
    D方向の熱収縮率が2.0%以下であることを特徴とす
    るポリオレフィン微多孔膜。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量50万以上のポリオレフ
    ィン(A)又は当該ポリオレフィンを含有するポリオレ
    フィン組成物(B)と溶剤とからなる溶液を溶融混練し
    て押出し、冷却して得られたゲル状成形物を延伸し、得
    られた延伸物から溶剤を除去し、乾燥後に3段以上の多
    段による熱セットを行うことを特徴とするポリオレフィ
    ン微多孔膜の製造方法であって、第1段の熱セット工程
    では、(C)MD、TDの両方向の固定を行いながらM
    D、TDの少なくとも一方向に収縮させ、第1段及び最
    終段以外のいずれかの熱セット工程では、(D)MD、
    TDの少なくとも一方向に収縮させ、最終段の熱セット
    工程では、(E)収縮させない工程とし、かつ熱セット
    工程全体ではMD、TDのいずれかの方向を10%以上
    50%以下収縮させることを特徴とするポリオレフィン
    微多孔膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を用いた電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を電池用セパレータとして用いた電池。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を用いたフィルター。
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