JP2001228614A - 平版印刷版用原版 - Google Patents
平版印刷版用原版Info
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- JP2001228614A JP2001228614A JP2000035369A JP2000035369A JP2001228614A JP 2001228614 A JP2001228614 A JP 2001228614A JP 2000035369 A JP2000035369 A JP 2000035369A JP 2000035369 A JP2000035369 A JP 2000035369A JP 2001228614 A JP2001228614 A JP 2001228614A
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- compound
- acid
- photosensitive layer
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- Pending
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- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 強固な感光層と支持体の密着力により、より
高感度でかつ、耐刷性および汚れ性にも優れ、プレート
クリーナーで版面のインキを除去しても又多量の印刷を
行っても細線やハイライトが飛ばず、直接レーザー書き
込みも可能なネガ型光重合性の平版印刷版用原版を提供
する。 【解決手段】 アルミニウム支持体上に、下記一般式
(1)で表されるオルガノポリシロキサン基を有するア
ルカリ可溶性ウレタンバインダーと付加重合可能なエチ
レン性不飽和二重結合を有する化合物とチタノセン化合
物とを含有する光重合性感光層を有する。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも異なっていて
も良くCH3またはC2H 5を表し、nは1〜1000の
整数を表す。)
高感度でかつ、耐刷性および汚れ性にも優れ、プレート
クリーナーで版面のインキを除去しても又多量の印刷を
行っても細線やハイライトが飛ばず、直接レーザー書き
込みも可能なネガ型光重合性の平版印刷版用原版を提供
する。 【解決手段】 アルミニウム支持体上に、下記一般式
(1)で表されるオルガノポリシロキサン基を有するア
ルカリ可溶性ウレタンバインダーと付加重合可能なエチ
レン性不飽和二重結合を有する化合物とチタノセン化合
物とを含有する光重合性感光層を有する。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも異なっていて
も良くCH3またはC2H 5を表し、nは1〜1000の
整数を表す。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合性組成物を
用いた平版印刷版用原版に関するものである。特に可視
光領域の光線に対して高感度で、機械的強度、特にハイ
ライト特性に優れたネガ型の平版印刷版用原版に関する
ものである。
用いた平版印刷版用原版に関するものである。特に可視
光領域の光線に対して高感度で、機械的強度、特にハイ
ライト特性に優れたネガ型の平版印刷版用原版に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ネガ型平版印刷版用原版は広
く知られており、ジアゾ樹脂含有型、光重合型、光架橋
型等種々の感光層を有するものがある。このような平版
印刷版用原版から平版印刷版を作成するには、これらの
原版の感光層上に透明のネガフィルム原稿(リスフィル
ム)をのせ、紫外線を用いて画像露光するのが一般的で
あり、そのため作業に非常に手間暇がかかっていた。近
年、画像形成技術の発展に伴い、例えば非接触型の投影
露光製版や可視光レーザー製版等に適合したある種の高
感度な光重合性感光層を用いる事で、細くビームを絞っ
たレーザー光をその版面上に走査させ、文字原稿、画像
原稿などを直接版面上に形成させ、フイルム原稿を用い
ず直接製版が可能となる。しかしながら、従来の高感度
光重合性の印刷版は感光層と支持体の密着力が必ずしも
強力ではないため、高速で大部数の印刷に使用すると、
ベタ画像が抜けたり、細線やハイライト部が飛んだりす
る不具合を生じる。
く知られており、ジアゾ樹脂含有型、光重合型、光架橋
型等種々の感光層を有するものがある。このような平版
印刷版用原版から平版印刷版を作成するには、これらの
原版の感光層上に透明のネガフィルム原稿(リスフィル
ム)をのせ、紫外線を用いて画像露光するのが一般的で
あり、そのため作業に非常に手間暇がかかっていた。近
年、画像形成技術の発展に伴い、例えば非接触型の投影
露光製版や可視光レーザー製版等に適合したある種の高
感度な光重合性感光層を用いる事で、細くビームを絞っ
たレーザー光をその版面上に走査させ、文字原稿、画像
原稿などを直接版面上に形成させ、フイルム原稿を用い
ず直接製版が可能となる。しかしながら、従来の高感度
光重合性の印刷版は感光層と支持体の密着力が必ずしも
強力ではないため、高速で大部数の印刷に使用すると、
ベタ画像が抜けたり、細線やハイライト部が飛んだりす
る不具合を生じる。
【0003】また、印刷時汚れが生じると印刷機上で版
面をプレートクリーナーで拭き、インキを除去するが、
感光層と支持体の密着力が弱いとハイライト部が飛ぶと
いう問題があった。更に印刷枚数が多い場合、感光層と
支持体の密着力が弱いと版面をプレートクリーナーで拭
いた場合と同様に細線やハイライト部が除々に飛ぶとい
う問題があった。ところが最近の市場動向として、生産
性の向上のため露光時間の短縮化や、レーザーの長寿命
化のためになるべく低出力で使用したいなどの要求が強
く、直接製版可能な平版印刷版の更なる高感度化は永遠
の課題である。しかしながら、感光層と支持体の密着力
を十分に出し、印刷途中版面をプレートクリーナー等で
拭いても、又数十万枚印刷しても、スタート時の印刷物
と調子再現性が同じで、かつ汚れない更なる高感度な光
重合性平版印刷版は非常に難しい状況にあった。
面をプレートクリーナーで拭き、インキを除去するが、
感光層と支持体の密着力が弱いとハイライト部が飛ぶと
いう問題があった。更に印刷枚数が多い場合、感光層と
支持体の密着力が弱いと版面をプレートクリーナーで拭
いた場合と同様に細線やハイライト部が除々に飛ぶとい
う問題があった。ところが最近の市場動向として、生産
性の向上のため露光時間の短縮化や、レーザーの長寿命
化のためになるべく低出力で使用したいなどの要求が強
く、直接製版可能な平版印刷版の更なる高感度化は永遠
の課題である。しかしながら、感光層と支持体の密着力
を十分に出し、印刷途中版面をプレートクリーナー等で
拭いても、又数十万枚印刷しても、スタート時の印刷物
と調子再現性が同じで、かつ汚れない更なる高感度な光
重合性平版印刷版は非常に難しい状況にあった。
【0004】特許登録第2712564号公報には、耐
摩耗性等を向上させる目的で、バインダーとしてアリル
基を有するポリウレタン樹脂を感光層に含有させること
が記載されている。しかしながら、この特許登録第27
12564号公報に記載の技術を用いても、十分な特性
を持つ平版印刷版用原版を得ることはできなかった。
摩耗性等を向上させる目的で、バインダーとしてアリル
基を有するポリウレタン樹脂を感光層に含有させること
が記載されている。しかしながら、この特許登録第27
12564号公報に記載の技術を用いても、十分な特性
を持つ平版印刷版用原版を得ることはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、強固
な感光層と支持体の密着力により、より高感度でかつ、
耐刷性および汚れ性にも優れ、プレートクリーナーで版
面のインキを除去しても又多量の印刷を行っても細線や
ハイライトが飛ばず、直接レーザー書き込みも可能なネ
ガ型光重合性の平版印刷版用原版を提供することを目的
とする。
な感光層と支持体の密着力により、より高感度でかつ、
耐刷性および汚れ性にも優れ、プレートクリーナーで版
面のインキを除去しても又多量の印刷を行っても細線や
ハイライトが飛ばず、直接レーザー書き込みも可能なネ
ガ型光重合性の平版印刷版用原版を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、光重合性感光層のバインダー成分として特定の
オルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性ウレ
タンバインダーと光重合開始剤としてチタノセン化合物
とを含有することにより上記目的を達成できることを見
出し、本発明を成すに至ったものである。即ち、本発明
は、アルミニウム支持体上に、下記一般式(1)で表さ
れるオルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性
ウレタンバインダーと付加重合可能なエチレン性不飽和
二重結合を有する化合物とチタノセン化合物とを含有す
る光重合性感光層を有する平版印刷版用原版である。
の結果、光重合性感光層のバインダー成分として特定の
オルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性ウレ
タンバインダーと光重合開始剤としてチタノセン化合物
とを含有することにより上記目的を達成できることを見
出し、本発明を成すに至ったものである。即ち、本発明
は、アルミニウム支持体上に、下記一般式(1)で表さ
れるオルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性
ウレタンバインダーと付加重合可能なエチレン性不飽和
二重結合を有する化合物とチタノセン化合物とを含有す
る光重合性感光層を有する平版印刷版用原版である。
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
【0009】本発明の平版印刷版用原版の作用機構は、
明確ではないが、ウレタンバインダーに上記一般式
(1)で表されるオルガノポリシロキサン基を有するこ
とにより感光層の柔軟性が向上することに加え、光重合
開始剤であるチタノセン化合物が2つのラジカルを発生
することにより、このチタノセン化合物自身が架橋作用
を生じ、さらに緻密な架橋構造を形成することができ
る、と考えれれる。また、光重合開始剤として2つのラ
ジカルを発生するチタノセン化合物を用いない場合は、
光重合開始剤自身が架橋作用を生じより緻密な架橋構造
を形成するということはない。
明確ではないが、ウレタンバインダーに上記一般式
(1)で表されるオルガノポリシロキサン基を有するこ
とにより感光層の柔軟性が向上することに加え、光重合
開始剤であるチタノセン化合物が2つのラジカルを発生
することにより、このチタノセン化合物自身が架橋作用
を生じ、さらに緻密な架橋構造を形成することができ
る、と考えれれる。また、光重合開始剤として2つのラ
ジカルを発生するチタノセン化合物を用いない場合は、
光重合開始剤自身が架橋作用を生じより緻密な架橋構造
を形成するということはない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の平版印刷版用原版
について詳細に説明する。 〔オルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性ウ
レタンバインダー〕はじめに、本発明の平版印刷版用原
版において最も重要な要素である、その光重合性感光層
に含有される、オルガノポリシロキサン基を有するアル
カリ可溶性ウレタンバインダーについて説明する。本発
明の平版印刷版用原版の光重合性感光層の必須成分とし
て使用されるウレタンバインダーは、下記一般式(1)
で表される、オルガノポリシロキサン基を有しかつアル
カリ可溶性であれば、特に限定されない。。
について詳細に説明する。 〔オルガノポリシロキサン基を有するアルカリ可溶性ウ
レタンバインダー〕はじめに、本発明の平版印刷版用原
版において最も重要な要素である、その光重合性感光層
に含有される、オルガノポリシロキサン基を有するアル
カリ可溶性ウレタンバインダーについて説明する。本発
明の平版印刷版用原版の光重合性感光層の必須成分とし
て使用されるウレタンバインダーは、下記一般式(1)
で表される、オルガノポリシロキサン基を有しかつアル
カリ可溶性であれば、特に限定されない。。
【0011】
【化3】
【0012】(式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
【0013】上記ウレタンバインダーの合成方法として
は、特に限定されないが、一般的な手法としては、少な
くとも下記一般式(2)で表されるオルガノポリシロキ
サン化合物とジイソシアネート化合物とを反応させるこ
とが考えられる。
は、特に限定されないが、一般的な手法としては、少な
くとも下記一般式(2)で表されるオルガノポリシロキ
サン化合物とジイソシアネート化合物とを反応させるこ
とが考えられる。
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
異なっていても良くCH3またはC2H 5を表し、nは1
〜1000の整数を表す。)
【0016】また、さらに上記オルガノポリシロキサン
化合物以外のジオール化合物を併用して反応に供するこ
とが好ましい。また該ウレタンバインダーをアルカリ可
溶性とするためには、該ウレタンバインダー中にアルカ
リ可溶性基(酸基)を導入することが考えられるが、好
ましくは、上記オルガノポリシロキサン化合物以外のジ
オール化合物であって該アルカリ可溶性基(酸基)を有
する化合物を合成反応に供することが好ましい。
化合物以外のジオール化合物を併用して反応に供するこ
とが好ましい。また該ウレタンバインダーをアルカリ可
溶性とするためには、該ウレタンバインダー中にアルカ
リ可溶性基(酸基)を導入することが考えられるが、好
ましくは、上記オルガノポリシロキサン化合物以外のジ
オール化合物であって該アルカリ可溶性基(酸基)を有
する化合物を合成反応に供することが好ましい。
【0017】上記合成方法に使用するオルガノポリシロ
キサン化合物としては、特に限定されないが、上記一般
式(2)において、R1およびR2がいずれもCH3でn
が1〜100であるジメチルポリシロキサンが好まし
い。なお、上記一般式(2)で表されるオルガノポリシ
ロキサン化合物において、nが1000を超えるものを
用いようとした場合は、平版印刷版用原版の製造時に、
未反応のポリシロキサンがウレタンと層分離を起こし、
シロキサン部分が凝固し、感光層のハジキ故障が生じて
塗布面質が悪くなることがある。
キサン化合物としては、特に限定されないが、上記一般
式(2)において、R1およびR2がいずれもCH3でn
が1〜100であるジメチルポリシロキサンが好まし
い。なお、上記一般式(2)で表されるオルガノポリシ
ロキサン化合物において、nが1000を超えるものを
用いようとした場合は、平版印刷版用原版の製造時に、
未反応のポリシロキサンがウレタンと層分離を起こし、
シロキサン部分が凝固し、感光層のハジキ故障が生じて
塗布面質が悪くなることがある。
【0018】本発明に使用されるウレタンバインダー中
における、上記オルガノポリシロキサン化合物の含有量
は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜20重
量パーセントであり、より好ましくは0.1〜10重量
パーセントであり、さらに好ましくは0.2〜5重量パ
ーセントである。
における、上記オルガノポリシロキサン化合物の含有量
は、特に限定されないが、好ましくは0.01〜20重
量パーセントであり、より好ましくは0.1〜10重量
パーセントであり、さらに好ましくは0.2〜5重量パ
ーセントである。
【0019】上記合成に用いるジイソシアネート化合物
としては、特に限定されないが、下記一般式(3)で表
されるジイソシアネート化合物が好ましい。
としては、特に限定されないが、下記一般式(3)で表
されるジイソシアネート化合物が好ましい。
【0020】OCN−X0−NCO 一般式(3)
【0021】(式中、X0は2価の有機残基を表す。)
【0022】上記一般式(3)で表されるジイソシアネ
ート化合物の中でも、下記一般式(4)で表されるジイ
ソシアネート化合物がさらに好ましい。
ート化合物の中でも、下記一般式(4)で表されるジイ
ソシアネート化合物がさらに好ましい。
【0023】OCN−L1−NCO 一般式(4)
【0024】(式中、L1は置換基を有していてもよい
2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。必要に応
じ、L1中はイソシアネート基と反応しない他の官能
基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基を
有していてもよい。)
2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。必要に応
じ、L1中はイソシアネート基と反応しない他の官能
基、例えばエステル、ウレタン、アミド、ウレイド基を
有していてもよい。)
【0025】前記一般式(4)で示されるジイソシアネ
ート化合物としては、具体的には以下に示すものが含ま
れる。すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−
トリレンジレンジイソシアネート、p−キシリレンジイ
ソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェ
ニル−4,4’−ジイソシアネート等のような芳香族ジ
イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の
ような脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイ
ソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4
(または2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン等のような脂環族ジイ
ソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モ
ルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等のよ
うなジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイ
ソシアネート化合物等が挙げられる。
ート化合物としては、具体的には以下に示すものが含ま
れる。すなわち、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、2,6−
トリレンジレンジイソシアネート、p−キシリレンジイ
ソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェ
ニル−4,4’−ジイソシアネート等のような芳香族ジ
イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の
ような脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイ
ソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシ
ルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4
(または2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン等のような脂環族ジイ
ソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モ
ルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等のよ
うなジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイ
ソシアネート化合物等が挙げられる。
【0026】本発明に使用されるウレタンバインダー中
における、上記ジイソシアネート化合物の含有量は、特
に限定されないが、好ましくは10〜80重量パーセン
トであり、より好ましくは20〜70重量パーセントで
あり、さらに好ましくは30〜60重量パーセントであ
る。
における、上記ジイソシアネート化合物の含有量は、特
に限定されないが、好ましくは10〜80重量パーセン
トであり、より好ましくは20〜70重量パーセントで
あり、さらに好ましくは30〜60重量パーセントであ
る。
【0027】上記ウレタンバインダーの合成に用いる、
上記オルガノポリシロキサン化合物以外のジオール化合
物としては、特に限定されないが、下記一般式(5)で
表されるジオール化合物が好ましい。
上記オルガノポリシロキサン化合物以外のジオール化合
物としては、特に限定されないが、下記一般式(5)で
表されるジオール化合物が好ましい。
【0028】HO−Y0−OH 一般式(5)
【0029】(式中、Y0は2価の有機残基を表す。)
【0030】上記ジオール化合物としては、広くは、ポ
リエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合
物、ポリカーボネートジオール化合物等が挙げられる。
ポリエーテルジオール化合物としては、式(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)で表される化合物、及
び、末端に水酸基を有するエチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドのランダム共重合体が挙げられる。
リエーテルジオール化合物、ポリエステルジオール化合
物、ポリカーボネートジオール化合物等が挙げられる。
ポリエーテルジオール化合物としては、式(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)で表される化合物、及
び、末端に水酸基を有するエチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドのランダム共重合体が挙げられる。
【0031】
【化5】
【0032】(式中、R1は水素原子またはメチル基、
Xは、以下の基を表す。
Xは、以下の基を表す。
【0033】
【化6】
【0034】a,b,c,d,e,f,gはそれぞれ2
以上の整数を示し、好ましくは2〜100の整数であ
る。)
以上の整数を示し、好ましくは2〜100の整数であ
る。)
【0035】式(A)、(B)で表されるポリエーテル
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが挙
げられる。
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが挙
げられる。
【0036】すなわち、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタ
エチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプ
タエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ジ
−1,2−プロピレングリコール、トリ−1,2−プロ
ピレングリコール、テトラ−1,2−プロピレングリコ
ール、ヘキサ−1,2−プロピレングリコール、ジ−
1,3−プロピレングリコール、トリ−1,3−プロピ
レングリコール、テトラ−1,3−プロピレングリコー
ル、ジ−1,3−ブチレングリコール、トリ−1,3−
ブチレングリコール、ヘキサ−1,3−ブチレングリコ
ール、重量平均分子量1000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量1500のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量2000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量3000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量7500のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量400のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量700のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量1000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量2000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量3000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量4000のポリプロピレングリコー
ル等。
チレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタ
エチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプ
タエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ジ
−1,2−プロピレングリコール、トリ−1,2−プロ
ピレングリコール、テトラ−1,2−プロピレングリコ
ール、ヘキサ−1,2−プロピレングリコール、ジ−
1,3−プロピレングリコール、トリ−1,3−プロピ
レングリコール、テトラ−1,3−プロピレングリコー
ル、ジ−1,3−ブチレングリコール、トリ−1,3−
ブチレングリコール、ヘキサ−1,3−ブチレングリコ
ール、重量平均分子量1000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量1500のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量2000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量3000のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量7500のポリエチレングリコー
ル、重量平均分子量400のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量700のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量1000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量2000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量3000のポリプロピレングリコー
ル、重量平均分子量4000のポリプロピレングリコー
ル等。
【0037】式(C)で示されるポリエーテルジオール
化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。三洋化成工業(株)製PTMG650,PTMG1
000,PTMG2000,PTMG3000等。式
(D)で示されるポリエーテルジオール化合物として
は、具体的には以下に示すものが挙げられる。三洋化成
工業(株)製ニューポールPE−61,ニューポールP
E−62,ニューポールPE−64,ニューポールPE
−68,ニューポールPE−71,ニューポールPE−
74,ニューポールPE−75,ニューポールPE−7
8,ニューポールPE−108,ニューポールPE−1
28,ニューポールPE−61等。
化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。三洋化成工業(株)製PTMG650,PTMG1
000,PTMG2000,PTMG3000等。式
(D)で示されるポリエーテルジオール化合物として
は、具体的には以下に示すものが挙げられる。三洋化成
工業(株)製ニューポールPE−61,ニューポールP
E−62,ニューポールPE−64,ニューポールPE
−68,ニューポールPE−71,ニューポールPE−
74,ニューポールPE−75,ニューポールPE−7
8,ニューポールPE−108,ニューポールPE−1
28,ニューポールPE−61等。
【0038】式(E)で示されるポリエーテルジオール
化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。三洋化成工業(株)製ニューポールBPE−20、
ニューポールBPE−20F、ニューポールBPE−2
0NK、ニューポールBPE−20T、ニューポールB
PE−20G、ニューポールBPE−40、ニューポー
ルBPE−60、ニューポールBPE−100、ニュー
ポールBPE−180、ニューポールBPE−2P、ニ
ューポールBPE−23P、ニューポールBPE−3
P、ニューポールBPE−5P等。
化合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。三洋化成工業(株)製ニューポールBPE−20、
ニューポールBPE−20F、ニューポールBPE−2
0NK、ニューポールBPE−20T、ニューポールB
PE−20G、ニューポールBPE−40、ニューポー
ルBPE−60、ニューポールBPE−100、ニュー
ポールBPE−180、ニューポールBPE−2P、ニ
ューポールBPE−23P、ニューポールBPE−3
P、ニューポールBPE−5P等。
【0039】末端に水酸基を有するエチレンオキシドと
プロピレンオキシドのランダム共重合体としては、具体
的には以下に示すものが挙げられる。三洋化成工業
(株)製ニューポール50HB−100、ニューポール
50HB−260、ニューポール50HB−400、ニ
ューポール50HB−660、ニューポール50HB−
2000、ニューポール50HB−5100等。
プロピレンオキシドのランダム共重合体としては、具体
的には以下に示すものが挙げられる。三洋化成工業
(株)製ニューポール50HB−100、ニューポール
50HB−260、ニューポール50HB−400、ニ
ューポール50HB−660、ニューポール50HB−
2000、ニューポール50HB−5100等。
【0040】ポリエステルジオール化合物としては、式
(F)、(G)で表される化合物が挙げられる。
(F)、(G)で表される化合物が挙げられる。
【0041】
【化7】
【0042】(式中、L2、L3およびL4はそれぞれ同
一でも相違してもよく2価の脂肪族または芳香族炭化水
素基を示し、L5は2価の脂肪族炭化水素基を示す。好
ましくは、L2、L3、L4はそれぞれアルキレン基、ア
ルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基を示し、
L5はアルキレン基を示す。またL2、L3、L4、L5中
にはイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えば
エーテル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフィ
ン、ウレタン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子
等が存在していてもよい。n1、n2はそれぞれ2以上
の整数であり、好ましくは2〜100の整数を示す。)
一でも相違してもよく2価の脂肪族または芳香族炭化水
素基を示し、L5は2価の脂肪族炭化水素基を示す。好
ましくは、L2、L3、L4はそれぞれアルキレン基、ア
ルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基を示し、
L5はアルキレン基を示す。またL2、L3、L4、L5中
にはイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えば
エーテル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフィ
ン、ウレタン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子
等が存在していてもよい。n1、n2はそれぞれ2以上
の整数であり、好ましくは2〜100の整数を示す。)
【0043】ポリカーボネートジオール化合物として
は、式(H)で表される化合物がある。
は、式(H)で表される化合物がある。
【0044】
【化8】
【0045】(式中、L6はそれぞれ同一でも相違して
もよく2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。好
ましくは、L6はアルキレン基、アルケニレン基、アル
キニレン基、アリーレン基を示す。またL6中にはイソ
シアネート基と反応しない他の官能基、例えばエーテ
ル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフィン、ウレ
タン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子等が存在
していてもよい。n3は2以上の整数であり、好ましく
は2〜100の整数を示す。
もよく2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示す。好
ましくは、L6はアルキレン基、アルケニレン基、アル
キニレン基、アリーレン基を示す。またL6中にはイソ
シアネート基と反応しない他の官能基、例えばエーテ
ル、カルボニル、エステル、シアノ、オレフィン、ウレ
タン、アミド、ウレイド基またはハロゲン原子等が存在
していてもよい。n3は2以上の整数であり、好ましく
は2〜100の整数を示す。
【0046】式(F)、(G)または(H)で示される
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含
まれる。具体例中のnは2以上の整数である。
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含
まれる。具体例中のnは2以上の整数である。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】本発明の平版印刷版用原版の光重合性感光
層に含有されるウレタンバインダー(ポリウレタン樹脂
ともいう)は、より好ましくは、さらにカルボキシル基
を有するポリウレタン樹脂である。好適に使用されるポ
リウレタン樹脂は、式(I)、(J)、(K)のジオー
ル化合物の少なくとも1種で表される構造単位および/
または、テトラカルボン酸2無水物をジオール化合物で
開環させた化合物から由来される構造単位を有するポリ
ウレタン樹脂である。
層に含有されるウレタンバインダー(ポリウレタン樹脂
ともいう)は、より好ましくは、さらにカルボキシル基
を有するポリウレタン樹脂である。好適に使用されるポ
リウレタン樹脂は、式(I)、(J)、(K)のジオー
ル化合物の少なくとも1種で表される構造単位および/
または、テトラカルボン酸2無水物をジオール化合物で
開環させた化合物から由来される構造単位を有するポリ
ウレタン樹脂である。
【0052】
【化13】
【0053】R2は水素原子、置換基(例えば、シア
ノ、ニトロ、ハロゲン原子、(−F、−Cl、−Br、
−I)、−CONH2、−COOR3、−OR3、−NH
CONHR3、−NHCOOR3、−NHCOR3、−O
CONHR3(ここで、R3は炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)などの各
基が含まれる。)を有していてもよいアルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、
好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のアルキル、炭素
数6〜15個のアリール基を示す。L7、L8、L9はそ
れぞれ同一でも相違していてもよく、単結合、置換基
(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキ
シ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい
2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示し、好ましく
は炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数6〜15個
のアリーレン基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のア
ルキレン基を示す。また必要に応じ、L7、L8、L9中
にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカ
ルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エ
ーテル基を有していてもよい。なおR2、L7、L8、L9
のうちの2または3個で環を形成してもよい。
ノ、ニトロ、ハロゲン原子、(−F、−Cl、−Br、
−I)、−CONH2、−COOR3、−OR3、−NH
CONHR3、−NHCOOR3、−NHCOR3、−O
CONHR3(ここで、R3は炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数7〜15のアラルキル基を示す。)などの各
基が含まれる。)を有していてもよいアルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ基を示し、
好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のアルキル、炭素
数6〜15個のアリール基を示す。L7、L8、L9はそ
れぞれ同一でも相違していてもよく、単結合、置換基
(例えば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキ
シ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい
2価の脂肪族または芳香族炭化水素基を示し、好ましく
は炭素数1〜20個のアルキレン基、炭素数6〜15個
のアリーレン基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のア
ルキレン基を示す。また必要に応じ、L7、L8、L9中
にイソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばカ
ルボニル、エステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エ
ーテル基を有していてもよい。なおR2、L7、L8、L9
のうちの2または3個で環を形成してもよい。
【0054】Arは置換基を有していてもよい三価の芳
香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数6〜15個の
芳香族基を示す。式(I)、(J)または(K)で示さ
れるカルボキシル基を有するジオール化合物としては具
体的には以下に示すものが含まれる。
香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数6〜15個の
芳香族基を示す。式(I)、(J)または(K)で示さ
れるカルボキシル基を有するジオール化合物としては具
体的には以下に示すものが含まれる。
【0055】すなわち、3,5−ジヒドロキシ安息香
酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン
酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)酢酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)酪酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペ
ンタン酸、酒石酸、N,N−ジヒドロキシエチルグリシ
ン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カル
ボキシ−プロピオンアミド等が挙げられる。
酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン
酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)酢酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチ
ル)酪酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペ
ンタン酸、酒石酸、N,N−ジヒドロキシエチルグリシ
ン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−カル
ボキシ−プロピオンアミド等が挙げられる。
【0056】本発明において、ポリウレタン樹脂の合成
に用いられる好ましいテトラカルボン酸2無水物として
は、式(L)、(M)、(N)で示されるものが挙げら
れる。
に用いられる好ましいテトラカルボン酸2無水物として
は、式(L)、(M)、(N)で示されるものが挙げら
れる。
【0057】
【化14】
【0058】式中、L10は単結合、置換基(例えばアル
キル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノ、
エステル、アミドの各基が好ましい。)を有していても
よい二価の脂肪族または芳香族炭化水素基、−CO−、
−SO−、−SO2−、−O−または−S−を示し、好
ましくは単結合、炭素数1〜15個の二価の脂肪族炭化
水素基、−CO−、−SO2−、−O−または−S−を
示す。R4、R5は同一でも相違していてもよく、水素原
子、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ま
たはハロゲノ基を示し、好ましくは、水素原子、炭素数
1〜8個のアルキル、炭素数6〜15個のアリール、炭
素数1〜8個のアルコキシまたはハロゲノ基を示す。ま
たL10、R4、R5のうちの2つが結合して環を形成して
もよい。R6、R7は同一でも相違していてもよく、水素
原子、アルキル、アラルキル、アリールまたはハロゲノ
基をを示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のア
ルキル、または炭素数6〜15個のアリール基を示す。
またL10、R6、R7のうちの2つが結合して環を形成し
てもよい。L11、L12は同一でも相違していてもよく、
単結合、二重結合、または二価の脂肪族炭化水素基を示
し、好ましくは単結合、二重結合、またはメチレン基を
示す。Aは単核または多核の芳香環を示す。好ましくは
炭素数6〜18個の芳香環を示す。
キル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲノ、
エステル、アミドの各基が好ましい。)を有していても
よい二価の脂肪族または芳香族炭化水素基、−CO−、
−SO−、−SO2−、−O−または−S−を示し、好
ましくは単結合、炭素数1〜15個の二価の脂肪族炭化
水素基、−CO−、−SO2−、−O−または−S−を
示す。R4、R5は同一でも相違していてもよく、水素原
子、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ま
たはハロゲノ基を示し、好ましくは、水素原子、炭素数
1〜8個のアルキル、炭素数6〜15個のアリール、炭
素数1〜8個のアルコキシまたはハロゲノ基を示す。ま
たL10、R4、R5のうちの2つが結合して環を形成して
もよい。R6、R7は同一でも相違していてもよく、水素
原子、アルキル、アラルキル、アリールまたはハロゲノ
基をを示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜8個のア
ルキル、または炭素数6〜15個のアリール基を示す。
またL10、R6、R7のうちの2つが結合して環を形成し
てもよい。L11、L12は同一でも相違していてもよく、
単結合、二重結合、または二価の脂肪族炭化水素基を示
し、好ましくは単結合、二重結合、またはメチレン基を
示す。Aは単核または多核の芳香環を示す。好ましくは
炭素数6〜18個の芳香環を示す。
【0059】式(L)、(M)または(N)で示される
化合物としては、具体的には以下に示すものが含まれ
る。すなわち、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、4,4’−[3,3’−(アルキルホ
スホリルジフェニレン)−ビス(イミノカルボニル)]
ジフタル酸二無水物、ヒドロキノンジアセテートとトリ
メット酸無水物の付加体、ジアセチルジアミンとトリメ
ット酸無水物の付加体などの芳香族テトラカルボン酸二
無水物;5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)
−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸無水物(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロ
ンB−4400)、1,2,3,4−シクロペンタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロフランテ
トラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン酸
二無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸二
無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物が挙げら
れる。
化合物としては、具体的には以下に示すものが含まれ
る。すなわち、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、4,4’−スルホニルジフタル酸二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ
ーテル二無水物、4,4’−[3,3’−(アルキルホ
スホリルジフェニレン)−ビス(イミノカルボニル)]
ジフタル酸二無水物、ヒドロキノンジアセテートとトリ
メット酸無水物の付加体、ジアセチルジアミンとトリメ
ット酸無水物の付加体などの芳香族テトラカルボン酸二
無水物;5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)
−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸無水物(大日本インキ化学工業(株)製、エピクロ
ンB−4400)、1,2,3,4−シクロペンタンテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロフランテ
トラカルボン酸二無水物などの脂環族テトラカルボン酸
二無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸二
無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物が挙げら
れる。
【0060】これらのテトラカルボン酸二無水物をジオ
ール化合物で開環された化合物から由来する構造単位を
ポリウレタン樹脂中に導入する方法としては、例えば以
下の方法がある。 a)テトラカルボン酸二無水物をジオール化合物で開環
させて得られたアルコール末端の化合物と、ジイソシア
ネート化合物とを反応させる方法。 b)ジイソシアネート化合物をジオール化合物過剰の条
件下で反応させ得られたアルコール末端のウレタン化合
物と、テトラカルボン酸二無水物とを反応させる方法。
ール化合物で開環された化合物から由来する構造単位を
ポリウレタン樹脂中に導入する方法としては、例えば以
下の方法がある。 a)テトラカルボン酸二無水物をジオール化合物で開環
させて得られたアルコール末端の化合物と、ジイソシア
ネート化合物とを反応させる方法。 b)ジイソシアネート化合物をジオール化合物過剰の条
件下で反応させ得られたアルコール末端のウレタン化合
物と、テトラカルボン酸二無水物とを反応させる方法。
【0061】またこのとき使用されるジオール化合物と
しては、具体的には以下に示すものが含まれる。すなわ
ち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、
1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシシクロヘキサ
ン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノー
ルF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ビス
フェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノ
ールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキノンジヒ
ドロキシエチルエーテル、p−キシリレングリコール、
ジヒドロキシエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエ
チル)−2,4−トリレンジカルバメート、2,4−ト
リレン−ビス(2−ヒドロキシエチルカルバミド)、ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリレンジカルバ
メート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート
等が挙げられる。
しては、具体的には以下に示すものが含まれる。すなわ
ち、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、
1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシシクロヘキサ
ン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノー
ルF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ビス
フェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノ
ールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビスフェノー
ルAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキノンジヒ
ドロキシエチルエーテル、p−キシリレングリコール、
ジヒドロキシエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエ
チル)−2,4−トリレンジカルバメート、2,4−ト
リレン−ビス(2−ヒドロキシエチルカルバミド)、ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリレンジカルバ
メート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート
等が挙げられる。
【0062】また更に、カルボキシル基を有せず、イソ
シアネートと反応しない他の置換基を有してもよい、そ
の他のジオール化合物を併用することもできる。このよ
うなジオール化合物としては、以下に示すものが含まれ
る。
シアネートと反応しない他の置換基を有してもよい、そ
の他のジオール化合物を併用することもできる。このよ
うなジオール化合物としては、以下に示すものが含まれ
る。
【0063】 HO−L13−O−CO−L14−CO−O−L13−OH (O) HO−L14−CO−O−L13−OH (P)
【0064】(式中、L13、L14はそれぞれ同一でも相
違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン
原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含
まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応
じ、L13、L14中にイソシアネート基と反応しない他の
官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミ
ド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL13、L
14で環を形成してもよい。)
違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン
原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含
まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応
じ、L13、L14中にイソシアネート基と反応しない他の
官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミ
ド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL13、L
14で環を形成してもよい。)
【0065】また上記式(O)または(P)で示される
化合物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
化合物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
【0066】
【化15】
【0067】
【化16】
【0068】
【化17】
【0069】
【化18】
【0070】また、下記に示すジオール化合物も好適に
使用できる。
使用できる。
【0071】
【化19】
【0072】(式中、R8、R9はそれぞれ同一でも異な
っていてもよく、置換基を有してもよいアルキル基であ
り、cは2以上の整数を示し、好ましくは2〜100の
整数である。)
っていてもよく、置換基を有してもよいアルキル基であ
り、cは2以上の整数を示し、好ましくは2〜100の
整数である。)
【0073】式(Q)、(R)、で示されるジオール化
合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。すなわち、式(Q)としては、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジ
オール等、式(R)としては、下記に示す化合物等、
合物としては、具体的には以下に示すものが挙げられ
る。すなわち、式(Q)としては、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジ
オール等、式(R)としては、下記に示す化合物等、
【0074】
【化20】
【0075】また、下記に示すジオール化合物も好適に
使用できる。
使用できる。
【0076】 HO−L15−NH−CO−L16−CO−NH−L15−OH (S) HO−L16−CO−NH−L15−OH (T)
【0077】(式中、L15、L16はそれぞれ同一でも相
違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン
原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含
まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応
じ、L15、L16中にイソシアネート基と反応しない他の
官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミ
ド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL15、L
16で環を形成してもよい。)
違していてもよく、置換基(例えば、アルキル、アラル
キル、アリール、アルコキシ、アリーロキシ、ハロゲン
原子(−F、−Cl、−Br、−I)、などの各基が含
まれる。)を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素
基、芳香族炭化水素基または複素環基を示す。必要に応
じ、L15、L16中にイソシアネート基と反応しない他の
官能基、例えばカルボニル、エステル、ウレタン、アミ
ド、ウレイド基などを有していてもよい。なおL15、L
16で環を形成してもよい。)
【0078】また式(S)または(T)で示される化合
物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
物の具体例としては以下に示すものが含まれる。
【0079】
【化21】
【0080】
【化22】
【0081】さらに、下記に示すジオール化合物も好適
に使用できる。
に使用できる。
【0082】 HO−Ar2−(L17−Ar3)n−OH (U) HO−Ar2−L17−OH (V)
【0083】(式中、L17は置換基(例えば、アルキ
ル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキ
シ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい
2価の脂肪族炭化水素基を示す。必要に応じ、L17中に
イソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエス
テル、ウレタン、アミド、ウレイド基を有していてもよ
い。Ar2、Ar3は同一でも相違していてもよく、置換
基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基を示し、
好ましくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。nは0
〜10の整数を示す。)
ル、アラルキル、アリール、アルコキシ、アリーロキ
シ、ハロゲノの各基が好ましい。)を有していてもよい
2価の脂肪族炭化水素基を示す。必要に応じ、L17中に
イソシアネート基と反応しない他の官能基、例えばエス
テル、ウレタン、アミド、ウレイド基を有していてもよ
い。Ar2、Ar3は同一でも相違していてもよく、置換
基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基を示し、
好ましくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。nは0
〜10の整数を示す。)
【0084】また上記式(U)または(V)で示される
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含
まれる。すなわち、カテコール、レゾルシン、ハイドロ
キノン、4−メチルカテコール、4−t−ブチルカテコ
ール、4−アセチルカテコール、3−メトキシカテコー
ル、4−フェニルカテコール、4−メチルレゾルシン、
4−エチルレゾルシン、4−t−ブチルレゾルシン、4
−ヘキシルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−ベ
ンジルレゾルシン、4−アセチルレゾルシン、4−カル
ボメトキシレゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メ
チルレゾルシン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−
ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミ
ルハイドロキノン、テトラメチルハイドロキノン、テト
ラクロロハイドロキノン、メチルカルボアミノハイドロ
キノン、メチルウレイドハイドロキノン、メチルチオハ
イドロキノン、ベンゾノルボルネン−3,6−ジオー
ル、ビスフェノールA、ブスフェノールS、3,3’−
ジクロロビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、
4,4’−チオジフェノール、2,2’−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、3,4−ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)ヘキサン、1,4−ビス(2−(p−ヒドロキシ
フェニル)プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メチルアミン、1,3−ジヒドロキシナフタ
レン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロ
キシベンジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアル
コール、2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベン
ジルアルコール、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブ
チルベンジルアルコール、4−ヒドロキシフェネチルア
ルコール、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシフェ
ニルアセテート、レゾルシンモノ−2−ヒドロキシエチ
ルエーテル等が挙げられる。下記に示すジオール化合物
も好適に使用できる。
ジオール化合物としては具体的には以下に示すものが含
まれる。すなわち、カテコール、レゾルシン、ハイドロ
キノン、4−メチルカテコール、4−t−ブチルカテコ
ール、4−アセチルカテコール、3−メトキシカテコー
ル、4−フェニルカテコール、4−メチルレゾルシン、
4−エチルレゾルシン、4−t−ブチルレゾルシン、4
−ヘキシルレゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−ベ
ンジルレゾルシン、4−アセチルレゾルシン、4−カル
ボメトキシレゾルシン、2−メチルレゾルシン、5−メ
チルレゾルシン、t−ブチルハイドロキノン、2,5−
ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−アミ
ルハイドロキノン、テトラメチルハイドロキノン、テト
ラクロロハイドロキノン、メチルカルボアミノハイドロ
キノン、メチルウレイドハイドロキノン、メチルチオハ
イドロキノン、ベンゾノルボルネン−3,6−ジオー
ル、ビスフェノールA、ブスフェノールS、3,3’−
ジクロロビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、
4,4’−チオジフェノール、2,2’−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン、3,4−ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)ヘキサン、1,4−ビス(2−(p−ヒドロキシ
フェニル)プロピル)ベンゼン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)メチルアミン、1,3−ジヒドロキシナフタ
レン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロ
キシベンジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアル
コール、2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベン
ジルアルコール、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブ
チルベンジルアルコール、4−ヒドロキシフェネチルア
ルコール、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート、2−ヒドロキシエチル−4−ヒドロキシフェ
ニルアセテート、レゾルシンモノ−2−ヒドロキシエチ
ルエーテル等が挙げられる。下記に示すジオール化合物
も好適に使用できる。
【0085】
【化23】
【0086】(式中、R10は水素原子、置換基(例え
ば、シアノ、ニトロ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−
Br、−I)、−CONH2、−COOR11、−O
R11、−NHCONHR11、−NHCOOR11、−NH
COR11、−OCONHR11、−CONHR11(ここ
で、R11は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜1
5のアラルキル基を示す。)などの各基が含まれる。)
を有していてもよいアルキル、アラルキル、アリール、
アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原
子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個の
アリール基を示す。L20、L21、L23はそれぞれ同一で
も相違していてもよく、単結合、置換基(例えば、アル
キル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲンの
各基が好ましい。)を有していてもよい2価の脂肪族ま
たは芳香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜2
0個のアルキレン基、炭素数6〜15個のアリーレン
基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のアルキレン基を
示す。必要に応じて、L20、L21、L23中にイソシアネ
ート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エ
ステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エーテル基を有
していてもよい。なお、R10、L 20、L21、L23のうち
の2または3個で環を形成してもよい。Arは置換基を
有していてもよい三価の芳香族炭化水素基を示し、好ま
しくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。Z0は下記
の基を示す。
ば、シアノ、ニトロ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−
Br、−I)、−CONH2、−COOR11、−O
R11、−NHCONHR11、−NHCOOR11、−NH
COR11、−OCONHR11、−CONHR11(ここ
で、R11は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜1
5のアラルキル基を示す。)などの各基が含まれる。)
を有していてもよいアルキル、アラルキル、アリール、
アルコキシ、アリーロキシ基を示し、好ましくは水素原
子、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個の
アリール基を示す。L20、L21、L23はそれぞれ同一で
も相違していてもよく、単結合、置換基(例えば、アル
キル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ハロゲンの
各基が好ましい。)を有していてもよい2価の脂肪族ま
たは芳香族炭化水素基を示し、好ましくは炭素数1〜2
0個のアルキレン基、炭素数6〜15個のアリーレン
基、さらに好ましくは炭素数1〜8個のアルキレン基を
示す。必要に応じて、L20、L21、L23中にイソシアネ
ート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニル、エ
ステル、ウレタン、アミド、ウレイド、エーテル基を有
していてもよい。なお、R10、L 20、L21、L23のうち
の2または3個で環を形成してもよい。Arは置換基を
有していてもよい三価の芳香族炭化水素基を示し、好ま
しくは炭素数6〜15個の芳香族基を示す。Z0は下記
の基を示す。
【0087】
【化24】
【0088】(ここで、R12、R13はそれぞれ同一でも
相違していてもよく、水素原子、ナトリウム、カリウ
ム、アルキル基、アリール基を示し、好ましくは水素原
子、炭素原子1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個
のアリール基を示す。))
相違していてもよく、水素原子、ナトリウム、カリウ
ム、アルキル基、アリール基を示し、好ましくは水素原
子、炭素原子1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個
のアリール基を示す。))
【0089】前記式(W)、(X)または(Y)で示さ
れるホスホン酸、リン酸および/またはこれらのエステ
ル基を有するジオール化合物は、例えば以下に示す方法
により合成される。以下の一般式(W´)、(X´)、
(Y´)で示されるハロゲン化合物のヒドロキシ基を必
要に応じて保護した後、一般式(6)で表されるMichae
lis-Arbuzov反応によりホスホネートエステル化し、さ
らに必要により臭化水素等により加水分解することによ
り合成が行われる。
れるホスホン酸、リン酸および/またはこれらのエステ
ル基を有するジオール化合物は、例えば以下に示す方法
により合成される。以下の一般式(W´)、(X´)、
(Y´)で示されるハロゲン化合物のヒドロキシ基を必
要に応じて保護した後、一般式(6)で表されるMichae
lis-Arbuzov反応によりホスホネートエステル化し、さ
らに必要により臭化水素等により加水分解することによ
り合成が行われる。
【0090】
【化25】
【0091】(式中、R10、L20、L21、L22およびA
rは式(W)、(X)、(Y)の場合と同義である。R
14はアルキル基、アリール基を示し、好ましくは炭素数
1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個のアリール基
を示す。R15は式(W´)、(X´)、(Y´)のX1
を除いた残基であり、X1はハロゲン原子、好ましくは
Cl、Br、Iを示す。)
rは式(W)、(X)、(Y)の場合と同義である。R
14はアルキル基、アリール基を示し、好ましくは炭素数
1〜8個のアルキル基、炭素数6〜15個のアリール基
を示す。R15は式(W´)、(X´)、(Y´)のX1
を除いた残基であり、X1はハロゲン原子、好ましくは
Cl、Br、Iを示す。)
【0092】また、一般式(7)で表されるオキシ塩化
リンとの反応後、加水分解させる方法により合成が行わ
れる。
リンとの反応後、加水分解させる方法により合成が行わ
れる。
【0093】
【化26】
【0094】式中、R15は一般式(6)の場合と同義で
あり、Mは水素原子、ナトリウムまたはカリウムを示
す。
あり、Mは水素原子、ナトリウムまたはカリウムを示
す。
【0095】本発明に使用されるポリウレタン樹脂がホ
スホン酸基を有する場合、前記オルガノポリシロキサン
化合物および一般式(4)で示されるジイソシアネート
化合物と、前記式(W)、(X)または(Y)で示され
るホスホン酸エステル基を有するジオール化合物を反応
させ、ポリウレタン樹脂化した後、臭化水素等により加
水分解することで合成してもよい。
スホン酸基を有する場合、前記オルガノポリシロキサン
化合物および一般式(4)で示されるジイソシアネート
化合物と、前記式(W)、(X)または(Y)で示され
るホスホン酸エステル基を有するジオール化合物を反応
させ、ポリウレタン樹脂化した後、臭化水素等により加
水分解することで合成してもよい。
【0096】さらに、下記に示すアミノ基含有化合物
も、ジオール化合物と同様、前記オルガノポリシロキサ
ン化合物および前記一般式(4)で表されるジイソシア
ネート化合物と反応させ、ウレア構造を形成してポリウ
レタン樹脂の構造に組み込まれてもよい。
も、ジオール化合物と同様、前記オルガノポリシロキサ
ン化合物および前記一般式(4)で表されるジイソシア
ネート化合物と反応させ、ウレア構造を形成してポリウ
レタン樹脂の構造に組み込まれてもよい。
【0097】
【化27】
【0098】(式中、R16、R17はそれぞれ同一でも相
違していてもよく、水素原子、置換基(例えばアルコキ
シ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、エ
ステル、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有
していてもよいアルキル、アラルキル、アリール基を示
し、好ましくは水素原子、置換基としてカルボキシル基
を有していてもよい炭素数1〜8個のアルキル、炭素数
6〜15個のアリール基を示す。L23は置換基(例え
ば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ア
リーロキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−
I)、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有し
ていてもよい2価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
基または複素環基を示す。必要に応じ、L23中にイソシ
アネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニ
ル、エステル、ウレタン、アミド基などを有していても
よい。なおR16、L23、R17のうちの2個で環を形成し
てもよい。
違していてもよく、水素原子、置換基(例えばアルコキ
シ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−I)、エ
ステル、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有
していてもよいアルキル、アラルキル、アリール基を示
し、好ましくは水素原子、置換基としてカルボキシル基
を有していてもよい炭素数1〜8個のアルキル、炭素数
6〜15個のアリール基を示す。L23は置換基(例え
ば、アルキル、アラルキル、アリール、アルコキシ、ア
リーロキシ、ハロゲン原子(−F、−Cl、−Br、−
I)、カルボキシル基などの各基が含まれる。)を有し
ていてもよい2価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素
基または複素環基を示す。必要に応じ、L23中にイソシ
アネート基と反応しない他の官能基、例えばカルボニ
ル、エステル、ウレタン、アミド基などを有していても
よい。なおR16、L23、R17のうちの2個で環を形成し
てもよい。
【0099】また一般式(8)、(9)で示される化合
物の具体例としては、以下に示すものが含まれる。すな
わち、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチ
レンジアミン、ドデカメチレンジアミン、プロパン−
1,2−ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチル
アミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルシロキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラ
ジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、4−アミ
ノ−2,2−6,6−テトラメチルピペリジン、N,N
−ジメチルエチレンジアミン、リジン、L−シスチン、
イソホロンジアミン等のような脂肪族ジアミン化合物;
o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p
−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、ベ
ンジジン、o−ジトルイジン、o−ジアニシジン、4−
ニトロ−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメトキシ
−p−フェニレンジアミン、ビス−(4−アミノフェニ
ル)スルホン、4−カルボキシ−o−フェニレンジアミ
ン、3−カルボキシ−m−フェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノフェニルエーテル、1,8−ナフタレン
ジアミン等のような芳香族ジアミン化合物;2−アミノ
イミダゾール、3−アミノトリアゾール、5−アミノ−
1H−テトラゾール、4−アミノピラゾール、2−アミ
ノベンズイミダゾール、2−アミノ−5−カルボキシ−
トリアゾール、2,4−ジアミノ−6−メチル−S−ト
リアジン、2,6−ジアミノピリジン、L−ヒスチジ
ン、DL−トリプトファン、アデニン等のような複素環
アミン化合物;エタノールアミン、N−メチルエタノー
ルアミン、N−エチルエタノールアミン、1−アミノ−
2−プロパノール、1−アミノ−3−プロパノール、2
−アミノエトキシエタノール、2−アミノチオエトキシ
エタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ル、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール、o
−アミノフェノール、4−メチル−2−アミノフェノー
ル、2−クロロ−4−アミノフェノール、4−メトキシ
−3−アミノフェノール、4−ヒドロキシベンジルアミ
ン、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノサリチル
酸、4−ヒドロキシ−N−フェニルグリシン、2−アミ
ノベンジルアルコール、4−アミノフェネチルアルコー
ル、2−カルボキシ−5−アミノ−1−ナフトール、L
−チロシン等のようなアミノアルコールまたはアミノフ
ェノール化合物。
物の具体例としては、以下に示すものが含まれる。すな
わち、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチ
レンジアミン、ドデカメチレンジアミン、プロパン−
1,2−ジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチル
アミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメ
チルシロキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラ
ジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、4−アミ
ノ−2,2−6,6−テトラメチルピペリジン、N,N
−ジメチルエチレンジアミン、リジン、L−シスチン、
イソホロンジアミン等のような脂肪族ジアミン化合物;
o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p
−フェニレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、ベ
ンジジン、o−ジトルイジン、o−ジアニシジン、4−
ニトロ−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメトキシ
−p−フェニレンジアミン、ビス−(4−アミノフェニ
ル)スルホン、4−カルボキシ−o−フェニレンジアミ
ン、3−カルボキシ−m−フェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノフェニルエーテル、1,8−ナフタレン
ジアミン等のような芳香族ジアミン化合物;2−アミノ
イミダゾール、3−アミノトリアゾール、5−アミノ−
1H−テトラゾール、4−アミノピラゾール、2−アミ
ノベンズイミダゾール、2−アミノ−5−カルボキシ−
トリアゾール、2,4−ジアミノ−6−メチル−S−ト
リアジン、2,6−ジアミノピリジン、L−ヒスチジ
ン、DL−トリプトファン、アデニン等のような複素環
アミン化合物;エタノールアミン、N−メチルエタノー
ルアミン、N−エチルエタノールアミン、1−アミノ−
2−プロパノール、1−アミノ−3−プロパノール、2
−アミノエトキシエタノール、2−アミノチオエトキシ
エタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノー
ル、p−アミノフェノール、m−アミノフェノール、o
−アミノフェノール、4−メチル−2−アミノフェノー
ル、2−クロロ−4−アミノフェノール、4−メトキシ
−3−アミノフェノール、4−ヒドロキシベンジルアミ
ン、4−アミノ−1−ナフトール、4−アミノサリチル
酸、4−ヒドロキシ−N−フェニルグリシン、2−アミ
ノベンジルアルコール、4−アミノフェネチルアルコー
ル、2−カルボキシ−5−アミノ−1−ナフトール、L
−チロシン等のようなアミノアルコールまたはアミノフ
ェノール化合物。
【0100】本発明に使用されるポリウレタン樹脂は上
記オルガノポリシロキサン化合物、イソシアネート化合
物およびオルガノポリシロキサン化合物以外のジオール
化合物を非プロトン性溶媒中、それぞれの反応性に応じ
た活性の公知の触媒を添加し、加熱することにより合成
される。使用するジイソシアネートおよびジオール化合
物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2:1であ
る。
記オルガノポリシロキサン化合物、イソシアネート化合
物およびオルガノポリシロキサン化合物以外のジオール
化合物を非プロトン性溶媒中、それぞれの反応性に応じ
た活性の公知の触媒を添加し、加熱することにより合成
される。使用するジイソシアネートおよびジオール化合
物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2:1であ
る。
【0101】本発明に使用されるポリウレタン樹脂は、
好ましくは、主鎖及び/又は側鎖に芳香族基を含有した
ものである。より好ましくは、芳香族基の含有量がポリ
ウレタン樹脂中、10〜80重量%の範囲である。本発
明に使用されるポリウレタン樹脂は、カルボキシル基を
有するポリウレタン樹脂であることが好ましく、その含
有量は、カルボキシル基が0.4meq/g以上含まれ
ていることが好ましく、より好ましくは、0.4〜3.
5meq/gの範囲である。本発明に使用されるポリウ
レタン樹脂の分子量は、好ましくは重量平均で1000
以上であり、より好ましくは、10000〜30万の範
囲である。
好ましくは、主鎖及び/又は側鎖に芳香族基を含有した
ものである。より好ましくは、芳香族基の含有量がポリ
ウレタン樹脂中、10〜80重量%の範囲である。本発
明に使用されるポリウレタン樹脂は、カルボキシル基を
有するポリウレタン樹脂であることが好ましく、その含
有量は、カルボキシル基が0.4meq/g以上含まれ
ていることが好ましく、より好ましくは、0.4〜3.
5meq/gの範囲である。本発明に使用されるポリウ
レタン樹脂の分子量は、好ましくは重量平均で1000
以上であり、より好ましくは、10000〜30万の範
囲である。
【0102】〔チタノセン化合物〕次に、本発明の平版
印刷版用原版において2番目に重要な要素である、その
光重合性感光層に含有される、チタノセン化合物につい
て説明する。本発明の平版印刷版用原版の光重合性感光
層に含有されるチタノセン化合物は、光照射により2つ
の活性ラジカルを発生し得るものであればいずれであっ
てもよく、例えば、特開昭59−152396号、特開
昭61−151197号、特開昭63−41483号、
特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開
平2−291号、特開平3−27393号、特開平3−
12403号、特開平6−41170号公報に記載され
ている公知の化合物を適宜に選択して用いることができ
る。
印刷版用原版において2番目に重要な要素である、その
光重合性感光層に含有される、チタノセン化合物につい
て説明する。本発明の平版印刷版用原版の光重合性感光
層に含有されるチタノセン化合物は、光照射により2つ
の活性ラジカルを発生し得るものであればいずれであっ
てもよく、例えば、特開昭59−152396号、特開
昭61−151197号、特開昭63−41483号、
特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開
平2−291号、特開平3−27393号、特開平3−
12403号、特開平6−41170号公報に記載され
ている公知の化合物を適宜に選択して用いることができ
る。
【0103】さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェニ−1−イル(以下「T−1」ともいう。)、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−
1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,6−ジフルオロフエニ−1−イル、ジ−シクロペン
タジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフエニ−
1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフエニ−1−
イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,3,5,6−テトラフルオロフエニ−1−イル、ジ
−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジフルオロフエニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−
イル)フェニル)チタニウム(以下「T−2」ともい
う。)等を挙げることができる。
ニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェニ−1−イル(以下「T−1」ともいう。)、ジ−シ
クロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テ
トラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−
1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,6−ジフルオロフエニ−1−イル、ジ−シクロペン
タジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフエニ−
1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフエニ−1−
イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−
2,3,5,6−テトラフルオロフエニ−1−イル、ジ
−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−
ジフルオロフエニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−
イル)フェニル)チタニウム(以下「T−2」ともい
う。)等を挙げることができる。
【0104】本発明の平版印刷版用原版の光重合性感光
層に含まれるチタノセン化合物は、該感光層の特性を改
良するため、さらに様々な化学修飾を行うことも可能で
ある。例えば、後述の付加重合性化合物やその他のラジ
カル発生パートとの結合、親水性部位の導入、相溶性向
上、結晶析出抑制のための置換基導入、密着性を向上さ
せる置換基導入、ポリマー化等の方法が利用できる。こ
れらのチタノセン化合物の使用法に関しては、後述の付
加重合性化合物同様、平版印刷版用原版の性能設計によ
り適宜、任意に設定できる。例えば、2種以上併用する
ことで、平版印刷版用原版の感光層への相溶性を高める
事ができる。チタノセン化合物の使用量は通常多い方が
感光性の点で有利であり、感光層成分100重量部に対
し、0.5〜80重量部、好ましくは1〜50重量部の
範囲で用いることで十分な感光性が得られる。
層に含まれるチタノセン化合物は、該感光層の特性を改
良するため、さらに様々な化学修飾を行うことも可能で
ある。例えば、後述の付加重合性化合物やその他のラジ
カル発生パートとの結合、親水性部位の導入、相溶性向
上、結晶析出抑制のための置換基導入、密着性を向上さ
せる置換基導入、ポリマー化等の方法が利用できる。こ
れらのチタノセン化合物の使用法に関しては、後述の付
加重合性化合物同様、平版印刷版用原版の性能設計によ
り適宜、任意に設定できる。例えば、2種以上併用する
ことで、平版印刷版用原版の感光層への相溶性を高める
事ができる。チタノセン化合物の使用量は通常多い方が
感光性の点で有利であり、感光層成分100重量部に対
し、0.5〜80重量部、好ましくは1〜50重量部の
範囲で用いることで十分な感光性が得られる。
【0105】〔付加重合性化合物〕次に、本発明の平版
印刷版用原版の光重合性感光層に含有される、付加重合
可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(以下
単に、付加重合性化合物ともいう)について説明する。
本発明に使用される付加重合性化合物は、付加重合可能
なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であれば特
に限定されないが、好ましくはエチレン性不飽和結合が
末端少なくとも1個、さらに好ましくは2個以上有する
化合物から選ばれる。この様な化合物群は当該産業分野
において広く知られるものであり、本発明においてはこ
れらを特に限定無く用いる事ができる。これらは、例え
ばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体お
よびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれら
の共重合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびそ
の共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル
類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン
酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和
カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用
いられる。また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカ
プト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エス
テル、アミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート
類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官
能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用され
る。また、イソシアナト基や、エポキシ基、等の親電子
性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド
類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、
チオール類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキ
シ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エ
ステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール
類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適であ
る。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代
わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル
等に置き換えた化合物群を使用する事も可能である。
印刷版用原版の光重合性感光層に含有される、付加重合
可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物(以下
単に、付加重合性化合物ともいう)について説明する。
本発明に使用される付加重合性化合物は、付加重合可能
なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であれば特
に限定されないが、好ましくはエチレン性不飽和結合が
末端少なくとも1個、さらに好ましくは2個以上有する
化合物から選ばれる。この様な化合物群は当該産業分野
において広く知られるものであり、本発明においてはこ
れらを特に限定無く用いる事ができる。これらは、例え
ばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体お
よびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれら
の共重合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびそ
の共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル
類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン
酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和
カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用
いられる。また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカ
プト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エス
テル、アミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート
類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官
能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用され
る。また、イソシアナト基や、エポキシ基、等の親電子
性置換基を有する、不飽和カルボン酸エステル、アミド
類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、
チオール類との付加反応物、ハロゲン基や、トシルオキ
シ基、等の脱離性置換基を有する、不飽和カルボン酸エ
ステル、アミド類と単官能もしくは多官能のアルコール
類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適であ
る。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代
わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル
等に置き換えた化合物群を使用する事も可能である。
【0106】特に好ましい付加重合性化合物は、イソシ
アネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタ
ン系付加重合性化合物である。そのような具体例として
は、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載さ
れている1分子に2個以上のイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物に、下記式(10)で示され
る水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子
中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタ
ン化合物等が挙げられる。
アネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタ
ン系付加重合性化合物である。そのような具体例として
は、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載さ
れている1分子に2個以上のイソシアネート基を有する
ポリイソシアネート化合物に、下記式(10)で示され
る水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子
中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタ
ン化合物等が挙げられる。
【0107】 CH2=C(R)COOCH2CH(R)OH 一般式(10)
【0108】(ただし、RおよびR′はHあるいはCH
3を示す。)
3を示す。)
【0109】また、特開昭51−37193号、特公平
2−32293号、特公平2−16765号に記載され
ているようなウレタン(メタ)アクリレート類や、特公
昭58−49860号、特公昭56−17654号、特
公昭62−39417、特公昭62−39418号記載
のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類
を挙げることできる。
2−32293号、特公平2−16765号に記載され
ているようなウレタン(メタ)アクリレート類や、特公
昭58−49860号、特公昭56−17654号、特
公昭62−39417、特公昭62−39418号記載
のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類
を挙げることできる。
【0110】更に具体的には、次の化合物がそれらに相
当する。東亜合成(株)社製ウレタンアクリレートM−
1100、M−1200、M−1210、M−130
0、ダイセル・ユーシービー(株)社製ウレタンアクリ
レートEB210、EB4827、EB6700、EB
220、MORTON THIOKOL Inc.製U
VITHANE−782、UVITHANE−783、
UVITHANE−788、UVITHANE−89
3、根上工業(株)社製アートレジンUN−9000E
P、アートレジンUN−9200A、アートレジンUN
−9000H、アートレジンUN−1255、アートレ
ジンUN−5000、アートレジンUN−2111A、
アートレジンUN−2500、アートレジンUN−33
20HA、アートレジンUN−3320HB、アートレ
ジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320
HS、アートレジンUN−6060P、アートレジンU
N−6060PTM、アートレジンSH−380G、ア
ートレジンSH−500、アートレジンSH−983
2、新中村化学(株)社製NKオリゴU−4H、NKオ
リゴU−4HA、NKオリゴU−4P、NKオリゴU−
4PA、NKオリゴU−4TX、NKオリゴU−4TX
A、NKオリゴU−6LHA、NKオリゴU−6LPA
−N、NKオリゴU−6LTXA、NKオリゴUA−6
ELP、NKオリゴUA−6ELH、NKオリゴUA−
6ELTX、NKオリゴUA−6PLP、NKオリゴU
−6ELP、NKオリゴU−6ELH、NKオリゴU−
8MDA、NKオリゴU−8MD、NKオリゴU−12
LMA、NKオリゴU−12LM、NKオリゴU−6H
A、NKオリゴU−108A、NKオリゴU−1084
A、NKオリゴU−200AX、NKオリゴU−122
A、NKオリゴU−340A、NKオリゴU−324
A、NKオリゴUA−100、共栄社化学(株)社製A
H−600、AT−600、UA−306H、AI−6
00、UA−101T、UA−101I、UA−101
H、UA−306T、UA−306I、UF−800
1、UF−8003等。
当する。東亜合成(株)社製ウレタンアクリレートM−
1100、M−1200、M−1210、M−130
0、ダイセル・ユーシービー(株)社製ウレタンアクリ
レートEB210、EB4827、EB6700、EB
220、MORTON THIOKOL Inc.製U
VITHANE−782、UVITHANE−783、
UVITHANE−788、UVITHANE−89
3、根上工業(株)社製アートレジンUN−9000E
P、アートレジンUN−9200A、アートレジンUN
−9000H、アートレジンUN−1255、アートレ
ジンUN−5000、アートレジンUN−2111A、
アートレジンUN−2500、アートレジンUN−33
20HA、アートレジンUN−3320HB、アートレ
ジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320
HS、アートレジンUN−6060P、アートレジンU
N−6060PTM、アートレジンSH−380G、ア
ートレジンSH−500、アートレジンSH−983
2、新中村化学(株)社製NKオリゴU−4H、NKオ
リゴU−4HA、NKオリゴU−4P、NKオリゴU−
4PA、NKオリゴU−4TX、NKオリゴU−4TX
A、NKオリゴU−6LHA、NKオリゴU−6LPA
−N、NKオリゴU−6LTXA、NKオリゴUA−6
ELP、NKオリゴUA−6ELH、NKオリゴUA−
6ELTX、NKオリゴUA−6PLP、NKオリゴU
−6ELP、NKオリゴU−6ELH、NKオリゴU−
8MDA、NKオリゴU−8MD、NKオリゴU−12
LMA、NKオリゴU−12LM、NKオリゴU−6H
A、NKオリゴU−108A、NKオリゴU−1084
A、NKオリゴU−200AX、NKオリゴU−122
A、NKオリゴU−340A、NKオリゴU−324
A、NKオリゴUA−100、共栄社化学(株)社製A
H−600、AT−600、UA−306H、AI−6
00、UA−101T、UA−101I、UA−101
H、UA−306T、UA−306I、UF−800
1、UF−8003等。
【0111】脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カル
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテト
ラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソ
ルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレ
ートオリゴマー等がある。
ボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アク
リル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3
−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリ
コールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテト
ラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソ
ルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオ
キシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレ
ートオリゴマー等がある。
【0112】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキ
シ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0113】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネー
ト、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビ
トールテトライソクロトネート等がある。
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトライタコネート等があ
る。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコール
ジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネ
ート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビト
ールテトラジクロトネート等がある。イソクロトン酸エ
ステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネー
ト、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビ
トールテトライソクロトネート等がある。
【0114】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。その他のエステルの例として、
例えば、特公昭46−27926、特公昭51−473
34、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコー
ル系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59
−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨
格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ
基を含有するもの等も好適に用いられる。さらに、前述
のエステルモノマーは混合物としても使用することがで
きる。
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。その他のエステルの例として、
例えば、特公昭46−27926、特公昭51−473
34、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコー
ル系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59
−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨
格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ
基を含有するもの等も好適に用いられる。さらに、前述
のエステルモノマーは混合物としても使用することがで
きる。
【0115】また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カ
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例と
しては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレ
ン構造を有すものを挙げることができる。さらに、特開
昭63−277653,特開昭63−260909号、
特開平1−105238号に記載される、分子内にアミ
ノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を
用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光
重合性組成物を得ることができる。
ルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチ
レンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリル
アミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、
ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレ
ンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミ
ド等がある。その他の好ましいアミド系モノマーの例と
しては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレ
ン構造を有すものを挙げることができる。さらに、特開
昭63−277653,特開昭63−260909号、
特開平1−105238号に記載される、分子内にアミ
ノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を
用いることによっては、非常に感光スピードに優れた光
重合性組成物を得ることができる。
【0116】その他の例としては、特開昭48−641
83号、特公昭49−43191号、特公昭52−30
490号、各公報に記載されているようなポリエステル
アクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を
反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリ
レートやメタクリレートを挙げることができる。また、
特公昭46−43946号、特公平1−40337号、
特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、
特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合
物等もあげることができる。また、ある場合には、特開
昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を
含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会
誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ(1
984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして
紹介されているものも使用することができる。
83号、特公昭49−43191号、特公昭52−30
490号、各公報に記載されているようなポリエステル
アクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を
反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリ
レートやメタクリレートを挙げることができる。また、
特公昭46−43946号、特公平1−40337号、
特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、
特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合
物等もあげることができる。また、ある場合には、特開
昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を
含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会
誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ(1
984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして
紹介されているものも使用することができる。
【0117】これらの、付加重合性化合物について、ど
の様な構造を用いるか、単独で使用するか併用するか、
添加量はどうかといった、使用方法の詳細は、最終的な
平版印刷版用原版の性能設計にあわせて、任意に設定で
きる。例えば次のような観点から選択される。感光スピ
ードの点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が
好ましく、多くの場合、2官能以上がこのましい。ま
た、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、
3官能以上のものが良く、さらに、異なる官能数・異な
る重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合
物)のものを併用することで、感光性と、強度を両方を
調節する方法も有効である。大きな分子量の化合物や、
疎水性の高い化合物は感光スピードや、膜強度に優れる
反面、現像スピードや現像液中での析出といった点で好
ましく無い場合がある。また、感光層中の他の成分(例
えばバインダー、チタノセン化合物(光重合開始剤)、
着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合性
化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低
純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向
上させ得ることがある。また、後述の支持体、オーバー
コート層等の密着性を向上せしめる目的で特定の構造を
選択することもあり得る。感光層中の付加重合性化合物
の配合比に関しては、多い方が感度的に有利であるが、
多すぎる場合には、好ましく無い相分離が生じたり、感
光層の粘着性による製造工程上の問題(例えば、感光層
成分の転写、粘着に由来する製造不良)や、現像液から
の析出が生じる等の問題を生じ得る。これらの観点か
ら、好ましい配合比は、多くの場合、感光層全成分に対
して5〜80重量%、好ましくは25〜75重量%であ
る。また、これらは単独で用いても2種以上併用しても
よい。そのほか、付加重合性化合物の使用法は、酸素に
対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変
化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量
を任意に選択でき、さらに場合によっては下塗り、上塗
りといった層構成・塗布方法も実施し得る。
の様な構造を用いるか、単独で使用するか併用するか、
添加量はどうかといった、使用方法の詳細は、最終的な
平版印刷版用原版の性能設計にあわせて、任意に設定で
きる。例えば次のような観点から選択される。感光スピ
ードの点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が
好ましく、多くの場合、2官能以上がこのましい。ま
た、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、
3官能以上のものが良く、さらに、異なる官能数・異な
る重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合
物)のものを併用することで、感光性と、強度を両方を
調節する方法も有効である。大きな分子量の化合物や、
疎水性の高い化合物は感光スピードや、膜強度に優れる
反面、現像スピードや現像液中での析出といった点で好
ましく無い場合がある。また、感光層中の他の成分(例
えばバインダー、チタノセン化合物(光重合開始剤)、
着色剤等)との相溶性、分散性に対しても、付加重合性
化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低
純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向
上させ得ることがある。また、後述の支持体、オーバー
コート層等の密着性を向上せしめる目的で特定の構造を
選択することもあり得る。感光層中の付加重合性化合物
の配合比に関しては、多い方が感度的に有利であるが、
多すぎる場合には、好ましく無い相分離が生じたり、感
光層の粘着性による製造工程上の問題(例えば、感光層
成分の転写、粘着に由来する製造不良)や、現像液から
の析出が生じる等の問題を生じ得る。これらの観点か
ら、好ましい配合比は、多くの場合、感光層全成分に対
して5〜80重量%、好ましくは25〜75重量%であ
る。また、これらは単独で用いても2種以上併用しても
よい。そのほか、付加重合性化合物の使用法は、酸素に
対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変
化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量
を任意に選択でき、さらに場合によっては下塗り、上塗
りといった層構成・塗布方法も実施し得る。
【0118】本発明の平版印刷版用原版の光重合性感光
層には、前記ウレタンバインダー、チタノセン化合物、
付加重合性化合物の基本成分の他に、該感光層成分組成
物の製造中あるいは保存中において、該付加重合性化合
物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤
を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤として
はハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−
ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカ
テコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N
−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム
塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニ
ウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組
成物の重量に対して約0.01%〜約5%が好ましい。
また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するため
にベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体
等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏
在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成
物の約0.5%〜約10%が好ましい。
層には、前記ウレタンバインダー、チタノセン化合物、
付加重合性化合物の基本成分の他に、該感光層成分組成
物の製造中あるいは保存中において、該付加重合性化合
物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤
を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤として
はハロイドキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−
ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカ
テコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N
−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン第一セリウム
塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニ
ウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、全組
成物の重量に対して約0.01%〜約5%が好ましい。
また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するため
にベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体
等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏
在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成
物の約0.5%〜約10%が好ましい。
【0119】更に本発明の平版印刷版用原版の光重合性
感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。
着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料(C.
I.Pigment Blue15:3、15:4、1
5:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チ
タンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイ
オレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン
系染料、銅を含有しない有機のフタロシアニン色素等が
ある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5%
〜約20%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良
するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメ
チルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤
等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は感光層成
分の全組成物の10%以下が好ましい。
感光層の着色を目的として、着色剤を添加してもよい。
着色剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料(C.
I.Pigment Blue15:3、15:4、1
5:6など)、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チ
タンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイ
オレット、アゾ染料、アントラキノン系染料、シアニン
系染料、銅を含有しない有機のフタロシアニン色素等が
ある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5%
〜約20%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を改良
するために、無機充填剤やジオクチルフタレート、ジメ
チルフタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤
等の添加剤を加えてもよい。これらの添加量は感光層成
分の全組成物の10%以下が好ましい。
【0120】本発明の平版印刷版用原版において、その
光重合性感光層を後述の支持体上に塗布する際には、該
感光層成分組成物を種々の有機溶剤に溶かして使用に供
される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレ
ンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセ
トン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノ
ール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メト
キシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸
メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独
あるいは混合して使用することができる。そして、塗布
溶液中の固形分の濃度は、1〜50重量%が適当であ
る。
光重合性感光層を後述の支持体上に塗布する際には、該
感光層成分組成物を種々の有機溶剤に溶かして使用に供
される。ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレ
ンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセ
トン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノ
ール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メト
キシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸
メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独
あるいは混合して使用することができる。そして、塗布
溶液中の固形分の濃度は、1〜50重量%が適当であ
る。
【0121】本発明の平版印刷版用原版における光重合
性感光層には、塗布面質を向上するために界面活性剤を
添加することができる。光重合性感光層の塗布量は、乾
燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が
適当である。より好ましくは0.3〜5g/m2であ
る。更に好ましくは0.5〜3g/m2である。
性感光層には、塗布面質を向上するために界面活性剤を
添加することができる。光重合性感光層の塗布量は、乾
燥後の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が
適当である。より好ましくは0.3〜5g/m2であ
る。更に好ましくは0.5〜3g/m2である。
【0122】〔アルミニウム支持体〕本発明の平版印刷
版用原版に用いられるアルミニウム支持体としては、寸
度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、
アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アル
ミニウム板の他、アルミニウムを主成分とし、微量の異
元素を含む合金板、又はアルミニウム(合金)がラミネ
ートもしくは蒸着されたプラスチックフィルム又は紙の
中から選ばれる。更に、特公昭48−18327号に記
載されているようなポリエチレンテレフタレートフィル
ム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートで
もかまわない。
版用原版に用いられるアルミニウム支持体としては、寸
度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、
アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アル
ミニウム板の他、アルミニウムを主成分とし、微量の異
元素を含む合金板、又はアルミニウム(合金)がラミネ
ートもしくは蒸着されたプラスチックフィルム又は紙の
中から選ばれる。更に、特公昭48−18327号に記
載されているようなポリエチレンテレフタレートフィル
ム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートで
もかまわない。
【0123】以下の説明において、上記に挙げたアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金からなる基板をアルミニ
ウム基板と総称して用いる。前記アルミニウム合金に含
まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネ
シウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンな
どがあり、合金中の異元素の含有量は10重量%以下で
ある。本発明では純アルミニウム板が好適であるが、完
全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難である
ので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このよう
に本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特
定されるものではなく、従来より公知公用の素材のも
の、例えばJIS A 1050、JISA 110
0、JIS A 3103、JIS A 3005など
を適宜利用することができる。
ニウムまたはアルミニウム合金からなる基板をアルミニ
ウム基板と総称して用いる。前記アルミニウム合金に含
まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネ
シウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンな
どがあり、合金中の異元素の含有量は10重量%以下で
ある。本発明では純アルミニウム板が好適であるが、完
全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難である
ので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このよう
に本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特
定されるものではなく、従来より公知公用の素材のも
の、例えばJIS A 1050、JISA 110
0、JIS A 3103、JIS A 3005など
を適宜利用することができる。
【0124】また、本発明に用いられるアルミニウム基
板の厚みは、およそ0.1mm〜0.6mm程度であ
る。この厚みは印刷機の大きさ、印刷版の大きさ及びユ
ーザーの希望により適宜変更することができる。
板の厚みは、およそ0.1mm〜0.6mm程度であ
る。この厚みは印刷機の大きさ、印刷版の大きさ及びユ
ーザーの希望により適宜変更することができる。
【0125】なお、本発明に用いられるアルミニウム基
板として特に好もしいのは、以下の物性値を有するもの
である。東京精密(株)製surfcom575を用い
て、cut off0.8、走査速度0.3mm/se
c.、触針先端計2μmRの条件下で、測定長さ3mm
で測定した場合の支持体表面のJISに準拠した粗さパ
ラメータを測定すると、中心線平均粗さRaが0.20
〜0.70μm、10点平均粗さRtmが1.0〜5.
0μm、自乗平方根粗さRMSまたはRqが0.2〜
2.0μm、平均山間隔Smが20〜80μm、基準レ
ベル±0.5μmにおけるピークカウントPcが10〜
70、平均傾斜勾配Δaが5〜12deg、初期摩耗負
荷率Mr1が10〜15%の範囲であり、また支持体表
面を研磨してアルミニウム支持体の表面近傍の結晶組織
を光学顕微鏡で観察し結晶粒100個の平均値として表
面再結晶粒巾を求めると3〜60μmの範囲に含まれ、
更に支持体表面の濃度に関しては、色差計による明度L
*が40〜80、マクベス濃度計による支持体表面濃度
が0.15〜0.35の範囲であるもの。
板として特に好もしいのは、以下の物性値を有するもの
である。東京精密(株)製surfcom575を用い
て、cut off0.8、走査速度0.3mm/se
c.、触針先端計2μmRの条件下で、測定長さ3mm
で測定した場合の支持体表面のJISに準拠した粗さパ
ラメータを測定すると、中心線平均粗さRaが0.20
〜0.70μm、10点平均粗さRtmが1.0〜5.
0μm、自乗平方根粗さRMSまたはRqが0.2〜
2.0μm、平均山間隔Smが20〜80μm、基準レ
ベル±0.5μmにおけるピークカウントPcが10〜
70、平均傾斜勾配Δaが5〜12deg、初期摩耗負
荷率Mr1が10〜15%の範囲であり、また支持体表
面を研磨してアルミニウム支持体の表面近傍の結晶組織
を光学顕微鏡で観察し結晶粒100個の平均値として表
面再結晶粒巾を求めると3〜60μmの範囲に含まれ、
更に支持体表面の濃度に関しては、色差計による明度L
*が40〜80、マクベス濃度計による支持体表面濃度
が0.15〜0.35の範囲であるもの。
【0126】(シリケート処理)アルミニウム基板には
後述する砂目立て等の処理が適宜施された後、基板表面
にシリケートによる親水化処理を施してもよい。このシ
リケートによる親水化処理はシリケート皮膜の形成であ
り、シリケート皮膜はSi元素量として0.5〜40m
g/m2、より好ましくは1〜30mg/m2形成される。
塗布量はケイ光X線分析法により測定でき、Si元素量
を測定することができる。上記の親水化処理は、例えば
特公昭47−5125号公報に記載されているようにア
ルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属
珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適に使用され
る。また米国特許第2,714,066号、第3,18
1,461号、第3,280,734号および第3,9
02,734号に開示されているようなアルカリ金属シ
リケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法を適用す
ることができる。この方法に従い、アルカリ金属ケイ酸
塩が1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%であ
り、25℃のpHが10〜13である水溶液に、陽極酸
化皮膜が形成されたアルミニウム基板を、例えば15〜
80℃で0.5〜120秒浸漬する。
後述する砂目立て等の処理が適宜施された後、基板表面
にシリケートによる親水化処理を施してもよい。このシ
リケートによる親水化処理はシリケート皮膜の形成であ
り、シリケート皮膜はSi元素量として0.5〜40m
g/m2、より好ましくは1〜30mg/m2形成される。
塗布量はケイ光X線分析法により測定でき、Si元素量
を測定することができる。上記の親水化処理は、例えば
特公昭47−5125号公報に記載されているようにア
ルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属
珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適に使用され
る。また米国特許第2,714,066号、第3,18
1,461号、第3,280,734号および第3,9
02,734号に開示されているようなアルカリ金属シ
リケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法を適用す
ることができる。この方法に従い、アルカリ金属ケイ酸
塩が1〜30重量%、好ましくは2〜15重量%であ
り、25℃のpHが10〜13である水溶液に、陽極酸
化皮膜が形成されたアルミニウム基板を、例えば15〜
80℃で0.5〜120秒浸漬する。
【0127】本発明に用いられるアルカリ金属珪酸塩と
しては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム
などが使用される。アルカリ金属珪酸塩水溶液のpHを
高くするために使用される水酸化物としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどがある。
なお、上記の処理液にアルカリ土類金属塩もしくは第IV
B族金属塩を配合してもよい。アルカリ土類金属塩とし
ては、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグ
ネシウム、硝酸バリウムのような硝酸塩や、硫酸塩、塩
酸塩、燐酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、ホウ酸塩などの水溶性
の塩が挙げられる。
しては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸リチウム
などが使用される。アルカリ金属珪酸塩水溶液のpHを
高くするために使用される水酸化物としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどがある。
なお、上記の処理液にアルカリ土類金属塩もしくは第IV
B族金属塩を配合してもよい。アルカリ土類金属塩とし
ては、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグ
ネシウム、硝酸バリウムのような硝酸塩や、硫酸塩、塩
酸塩、燐酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、ホウ酸塩などの水溶性
の塩が挙げられる。
【0128】第IVB族金属塩として、四塩化チタン、三
塩化チタン、フッ化チタンカリウム、蓚酸チタンカリウ
ム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウ
ム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四
塩化ジルコニウムなどを挙げることができる。アルカリ
土類金属塩もしくは、第IVB族金属塩は単独又は2以上
組み合わせて使用することができる。これらの金属塩の
好ましい範囲は0.01〜10重量%であり、更に好ま
しい範囲は0.05〜5.0重量%である。
塩化チタン、フッ化チタンカリウム、蓚酸チタンカリウ
ム、硫酸チタン、四ヨウ化チタン、塩化酸化ジルコニウ
ム、二酸化ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、四
塩化ジルコニウムなどを挙げることができる。アルカリ
土類金属塩もしくは、第IVB族金属塩は単独又は2以上
組み合わせて使用することができる。これらの金属塩の
好ましい範囲は0.01〜10重量%であり、更に好ま
しい範囲は0.05〜5.0重量%である。
【0129】また、米国特許第3,658,662号に
記載されているようなシリケート電着も有効である。更
に、特公昭46−27481号、特開昭52−5860
2号、特開昭52−30503号に開示されているよう
な電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理お
よび珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
記載されているようなシリケート電着も有効である。更
に、特公昭46−27481号、特開昭52−5860
2号、特開昭52−30503号に開示されているよう
な電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理お
よび珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
【0130】(酸処理)このようにしてシリケート処理
を施したアルミニウム基板に、更に酸性溶液による処理
を行ってもよい。このとき用いる酸としては、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸、スルファミン
酸、ベンゼンスルフォン酸等が挙げられるが、これらの
二種以上を組み合わせて用いても構わない。本発明で用
いられる酸処理液としては、pH0〜6の酸性水溶液が
望ましい。酸処理液のpHが0より低いと取り扱いが危
険で製造適性がなく、pHが6より高いと充分な密着力
向上の効果が得られない。このときの酸処理条件とし
て、例えば温度10〜80℃で1〜300秒浸漬するこ
とにより行うことが適当である。
を施したアルミニウム基板に、更に酸性溶液による処理
を行ってもよい。このとき用いる酸としては、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸、スルファミン
酸、ベンゼンスルフォン酸等が挙げられるが、これらの
二種以上を組み合わせて用いても構わない。本発明で用
いられる酸処理液としては、pH0〜6の酸性水溶液が
望ましい。酸処理液のpHが0より低いと取り扱いが危
険で製造適性がなく、pHが6より高いと充分な密着力
向上の効果が得られない。このときの酸処理条件とし
て、例えば温度10〜80℃で1〜300秒浸漬するこ
とにより行うことが適当である。
【0131】酸処理により支持体と光重合性感光層との
密着力が向上する理由については明確ではないが、下記
のように考えられる。酸処理により5〜30%シリケー
ト吸着量が減少する事と、シリケート皮膜に少量存在す
るNa、Ca等の金属イオンが減少することが蛍光X線
分析やESCA分析の結果により判明している。更に1
規定のNa2CO3で25℃10秒処理後蒸留水で洗浄乾
燥後ESCAにてNa量を測定した。この処理によりシ
リケート皮膜のSiOHがSiONaになり、シリケー
ト皮膜のSiOH量を見積もることができる。この測定
により、酸処理することでNa量が増加した。つまり酸
処理によりシリケート表面のSiOH基が増加したと考
えられる。
密着力が向上する理由については明確ではないが、下記
のように考えられる。酸処理により5〜30%シリケー
ト吸着量が減少する事と、シリケート皮膜に少量存在す
るNa、Ca等の金属イオンが減少することが蛍光X線
分析やESCA分析の結果により判明している。更に1
規定のNa2CO3で25℃10秒処理後蒸留水で洗浄乾
燥後ESCAにてNa量を測定した。この処理によりシ
リケート皮膜のSiOHがSiONaになり、シリケー
ト皮膜のSiOH量を見積もることができる。この測定
により、酸処理することでNa量が増加した。つまり酸
処理によりシリケート表面のSiOH基が増加したと考
えられる。
【0132】更にカチオン性染料であるクリスタルバイ
オレットの0.5%水溶液にアルミニウム支持体を12
時間放置すると、酸処理までした支持体は、酸処理して
ない支持体に比べ染色濃度が著しく低下することがわか
った。これは、酸処理することにより支持体表面の負電
荷性が低下したためにカチオン性染料であるクリスタル
バイオレットが吸着できにくくなったと考えられる。つ
まり、酸処理によりシリケート表面に少量存在するN
a、Ca等に金属イオンが減少しSiOH基が増加する
ため、後述の接着層を塗設した際、シリケート層と接着
層との化学結合サイトが増加しその結果、アルミニウム
支持体と光重合性感光層との密着力が向上したものと考
えられる。
オレットの0.5%水溶液にアルミニウム支持体を12
時間放置すると、酸処理までした支持体は、酸処理して
ない支持体に比べ染色濃度が著しく低下することがわか
った。これは、酸処理することにより支持体表面の負電
荷性が低下したためにカチオン性染料であるクリスタル
バイオレットが吸着できにくくなったと考えられる。つ
まり、酸処理によりシリケート表面に少量存在するN
a、Ca等に金属イオンが減少しSiOH基が増加する
ため、後述の接着層を塗設した際、シリケート層と接着
層との化学結合サイトが増加しその結果、アルミニウム
支持体と光重合性感光層との密着力が向上したものと考
えられる。
【0133】(接着層)このようにして前記シリケート
処理及び酸処理されたアルミニウム基板は、更にその表
面にラジカルによって付加反応を起こし得る官能基(以
下、付加反応性官能基と呼ぶ)を有するシリコーン化合
物を含む接着層が塗設される。この付加反応性官能基を
有するシリコーン化合物を含む層の塗設は、有機シリコ
ーン化合物を原料として用いる方法によるのが好まし
い。具体的には、付加反応性官能基をR18と表わした
時、下記一般式(11):
処理及び酸処理されたアルミニウム基板は、更にその表
面にラジカルによって付加反応を起こし得る官能基(以
下、付加反応性官能基と呼ぶ)を有するシリコーン化合
物を含む接着層が塗設される。この付加反応性官能基を
有するシリコーン化合物を含む層の塗設は、有機シリコ
ーン化合物を原料として用いる方法によるのが好まし
い。具体的には、付加反応性官能基をR18と表わした
時、下記一般式(11):
【0134】 R18Si(OR19)3 一般式(11)
【0135】(式中、−OR19は加水分解可能なアルコ
キシ基又は−OCOCH3基である。)で表わされる有
機シリコーン化合物を用いてアルミニウム基板を処理す
ることにより、基板表面の金属、金属酸化物、水酸化
物、−OH基、又は基板の化成処理によって形成された
シラノール基などと反応させて基板表面と共有結合を形
成させ、下記一般式(12):
キシ基又は−OCOCH3基である。)で表わされる有
機シリコーン化合物を用いてアルミニウム基板を処理す
ることにより、基板表面の金属、金属酸化物、水酸化
物、−OH基、又は基板の化成処理によって形成された
シラノール基などと反応させて基板表面と共有結合を形
成させ、下記一般式(12):
【0136】 (R20O)2(R18)Si− 一般式(12)
【0137】で示される官能基を基板表面に結合(又は
植え付け)させればよい。式中、R20はR19と同種もし
くは異種のアルキル基又は水素原子、もしくは隣接する
別のSi原子との結合を表わす。上記において、付加反
応性官能基(R18)が中央のSi原子に2個以上結合し
た下記一般式(13)又は(14):
植え付け)させればよい。式中、R20はR19と同種もし
くは異種のアルキル基又は水素原子、もしくは隣接する
別のSi原子との結合を表わす。上記において、付加反
応性官能基(R18)が中央のSi原子に2個以上結合し
た下記一般式(13)又は(14):
【0138】 (R18)2Si(OR19)2 一般式(13) (R18)3SiOR19 一般式(14)
【0139】で表わされる有機シリコ−ン化合物を用い
ることもできる。また、付加反応性官能基(R18)が−
O−を介して中央のSi原子に結合する官能基である場
合は、
ることもできる。また、付加反応性官能基(R18)が−
O−を介して中央のSi原子に結合する官能基である場
合は、
【0140】 (R18)4Si 一般式(15)
【0141】で表わされる有機シリコーン化合物を用い
ることもできる。有機シリコーン化合物(11)は、中
央のSi原子に結合する4個のR18のうち 少なくとも
1個が加水分解されずに残っている状態の時にアルミニ
ウム基板に塗布される。有機シリコーン化合物(11)
をアルミニウム基板上に塗設する際、このものを単独で
用いてもよく、又は適当な溶媒で希釈して用いてもよ
い。アルミニウム基板上で有機シリコーン化合物(1
1)をより強固に結合させるために、水及び/又は触媒
を加えることができる。溶媒としては、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレン
グリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類が
好ましく、触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸など
の酸、又はアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシドなどの塩基が使用できる。
ることもできる。有機シリコーン化合物(11)は、中
央のSi原子に結合する4個のR18のうち 少なくとも
1個が加水分解されずに残っている状態の時にアルミニ
ウム基板に塗布される。有機シリコーン化合物(11)
をアルミニウム基板上に塗設する際、このものを単独で
用いてもよく、又は適当な溶媒で希釈して用いてもよ
い。アルミニウム基板上で有機シリコーン化合物(1
1)をより強固に結合させるために、水及び/又は触媒
を加えることができる。溶媒としては、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレン
グリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類が
好ましく、触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸など
の酸、又はアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシドなどの塩基が使用できる。
【0142】アルミニウム基板上の付加反応性官能基の
量は、結合させる付加反応性官能基の種類によって異な
るが、10nm2当り一般に0.01〜1000個、好
ましく は0.05〜200個、更に好ましくは0.1
〜50個とすることが適当である。付加反応性官能基量
が10nm2当り0.01個より少ないと十分な光接着
強度が得られ難い。有機シリコーン化合物(11)を厚
く塗り重ねることによって、10nm2当りの付加反応
性官能基量を実質的に幾らでも多くすることが可能であ
るが、最表面に顔を出す付加反応性官能基量は10nm
2当り高々10個であるので、厚く塗り過ぎても無駄に
なる。付加反応性官能基量が多過て、PS版として使用
した時の非画像部の親水性が不足しないためには、10
nm2当りの付加反応性官能基の量は1000個以内と
するのが好ましい。
量は、結合させる付加反応性官能基の種類によって異な
るが、10nm2当り一般に0.01〜1000個、好
ましく は0.05〜200個、更に好ましくは0.1
〜50個とすることが適当である。付加反応性官能基量
が10nm2当り0.01個より少ないと十分な光接着
強度が得られ難い。有機シリコーン化合物(11)を厚
く塗り重ねることによって、10nm2当りの付加反応
性官能基量を実質的に幾らでも多くすることが可能であ
るが、最表面に顔を出す付加反応性官能基量は10nm
2当り高々10個であるので、厚く塗り過ぎても無駄に
なる。付加反応性官能基量が多過て、PS版として使用
した時の非画像部の親水性が不足しないためには、10
nm2当りの付加反応性官能基の量は1000個以内と
するのが好ましい。
【0143】従って、有機シリコーン化合物を用いてア
ルミニウム基板表面に付加反応性官能基を結合する(植
え付ける)際は、有機シリコーン化合物を希釈する溶媒
の種類と量、基板表面上での加水分解用に加える水の量
(加える場合)、基板表面上での加水分解を促進するた
めの触媒の種類と量(加える場合)、有機シリコーン化
合物の溶液を基板上に施用する方法、基板に施用した後
の乾燥雰囲気、乾燥温度、乾燥時間等のプロセスパラメ
ータを種々変更し、基板表面に保持される付加反応性官
能基量が上記の量の範囲内となるように制御することが
必要である。アルミニウム基板表面に保持される付加反
応性官能基の量は、処理後の基板表面を適当な方法、例
えばケイ光X線分析法、赤外線吸収法等の方法で測定
し、表面にあるSi原子量の定量、炭素−炭素の多重結
合量の定量等を行なうことによって決定することができ
る。
ルミニウム基板表面に付加反応性官能基を結合する(植
え付ける)際は、有機シリコーン化合物を希釈する溶媒
の種類と量、基板表面上での加水分解用に加える水の量
(加える場合)、基板表面上での加水分解を促進するた
めの触媒の種類と量(加える場合)、有機シリコーン化
合物の溶液を基板上に施用する方法、基板に施用した後
の乾燥雰囲気、乾燥温度、乾燥時間等のプロセスパラメ
ータを種々変更し、基板表面に保持される付加反応性官
能基量が上記の量の範囲内となるように制御することが
必要である。アルミニウム基板表面に保持される付加反
応性官能基の量は、処理後の基板表面を適当な方法、例
えばケイ光X線分析法、赤外線吸収法等の方法で測定
し、表面にあるSi原子量の定量、炭素−炭素の多重結
合量の定量等を行なうことによって決定することができ
る。
【0144】上記の如くアルミニウム基板上に陽極酸化
皮膜及びシリケート皮膜を形成し、更にその表面に付加
反応性官能基を結合して、本発明の支持体が完成する。
但し、この支持体(付加反応性支持体)を用いてPS版
を構成する場合、式(11)の有機シリコーン化合物の
みを用いてアルミニウム基板の処理をしただけでは印刷
汚れを生じる場合がある。即ち、付加反応性官能基を結
合してなる支持体上に光重合性の感光性組成物を塗布し
て感光層を設け、これに像様露光して画像通りの界面光
接着を起させ、現像液で未露光部を取り去ることによ
り、支持体上には光のパターン通りの光重合密着膜が残
る。そして、これにインクと水を塗ると、インクは光重
合接着した像様露光部へ、水は未露光部へそれぞれ付着
して印刷版となるが、上記有機シリコーン化合物を単独
で使用した場合には、水が付着するべき未露光部に過剰
の有機官能基が存在することがあり、水の他にインクも
付着して印刷物上に汚れとなって観察されることがあ
る。
皮膜及びシリケート皮膜を形成し、更にその表面に付加
反応性官能基を結合して、本発明の支持体が完成する。
但し、この支持体(付加反応性支持体)を用いてPS版
を構成する場合、式(11)の有機シリコーン化合物の
みを用いてアルミニウム基板の処理をしただけでは印刷
汚れを生じる場合がある。即ち、付加反応性官能基を結
合してなる支持体上に光重合性の感光性組成物を塗布し
て感光層を設け、これに像様露光して画像通りの界面光
接着を起させ、現像液で未露光部を取り去ることによ
り、支持体上には光のパターン通りの光重合密着膜が残
る。そして、これにインクと水を塗ると、インクは光重
合接着した像様露光部へ、水は未露光部へそれぞれ付着
して印刷版となるが、上記有機シリコーン化合物を単独
で使用した場合には、水が付着するべき未露光部に過剰
の有機官能基が存在することがあり、水の他にインクも
付着して印刷物上に汚れとなって観察されることがあ
る。
【0145】そこで、この印刷汚れを防ぐために、アル
ミニウム基板表面上に付加反応性官能基(R18)の他に
OH基を多く固定して親水性を強くすることが好まし
い。好ましくは、アルミニウム基板表面への付加反応性
官能基の結合において、式(11):R18Si(OR19)
3で表わされる有機シリコーン化合物の他に、式(1
6):Si(OR21)4(式中、−OR21は加水分解可能
なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオ
キシ基又は−OCOCH3基であり、R21はR1 9と同じ
であっても異なってもよい。)で表わされる有機シリコ
ーン化合物を併用し、基板表面に前述の式(12)で示
される反応サイトを結合すると同時に、式(17):
ミニウム基板表面上に付加反応性官能基(R18)の他に
OH基を多く固定して親水性を強くすることが好まし
い。好ましくは、アルミニウム基板表面への付加反応性
官能基の結合において、式(11):R18Si(OR19)
3で表わされる有機シリコーン化合物の他に、式(1
6):Si(OR21)4(式中、−OR21は加水分解可能
なアルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、アリールオ
キシ基又は−OCOCH3基であり、R21はR1 9と同じ
であっても異なってもよい。)で表わされる有機シリコ
ーン化合物を併用し、基板表面に前述の式(12)で示
される反応サイトを結合すると同時に、式(17):
【0146】 (R22O)2(OH)Si− (17)
【0147】で示される親水性サイトを結合することが
好ましい。ここで、式中、R22はアルキル基、水素原子
又は隣接する別のSi原子との結合を表わすが、R22が
水素原子であることが親水性の面からは最も好ましい。
なお、R22が水素原子以外のもののときは、必要に応じ
て、表面をアルカリ溶液で洗うことによって、親水性を
高めることができる。
好ましい。ここで、式中、R22はアルキル基、水素原子
又は隣接する別のSi原子との結合を表わすが、R22が
水素原子であることが親水性の面からは最も好ましい。
なお、R22が水素原子以外のもののときは、必要に応じ
て、表面をアルカリ溶液で洗うことによって、親水性を
高めることができる。
【0148】式(11)の有機シリコーン化合物と式
(16)の有機シリコーン化合物との混合比は、支持体
の性状によってそれぞれのものの支持体表面への結合
(植えつけ)効率が変動するため、一概に好適な範囲を
決めることができない。しかし、具体的には、両者の比
を種々に変えて支持体処理を行ない、付加反応性官能基
R 18に基づく光接着性と、式(17)で示される部分構
造に由来する親水性とが両立する条件を実験的に確定し
て使用することになる。いずれにしても、付加反応性官
能基の密度が前記範囲内になるようにすればよい。具体
的には、有機シリコーン化合物(11)に対する有機シ
リコーン化合物(16)の混合モル比は0.05〜50
0が適当であるが、好ましくは0.2〜200、更に好
ましくは1〜100である。またこの範囲内で、式(1
6)の有機シリコーン化合物に由来する親水性基の量を
多くすればするほど非画像部の親水性が増す。ただし、
親水性基の密度が低い場合でも、付加反応性官能基を親
水化処理することによって親水性基の密度を向上させる
ことができる。
(16)の有機シリコーン化合物との混合比は、支持体
の性状によってそれぞれのものの支持体表面への結合
(植えつけ)効率が変動するため、一概に好適な範囲を
決めることができない。しかし、具体的には、両者の比
を種々に変えて支持体処理を行ない、付加反応性官能基
R 18に基づく光接着性と、式(17)で示される部分構
造に由来する親水性とが両立する条件を実験的に確定し
て使用することになる。いずれにしても、付加反応性官
能基の密度が前記範囲内になるようにすればよい。具体
的には、有機シリコーン化合物(11)に対する有機シ
リコーン化合物(16)の混合モル比は0.05〜50
0が適当であるが、好ましくは0.2〜200、更に好
ましくは1〜100である。またこの範囲内で、式(1
6)の有機シリコーン化合物に由来する親水性基の量を
多くすればするほど非画像部の親水性が増す。ただし、
親水性基の密度が低い場合でも、付加反応性官能基を親
水化処理することによって親水性基の密度を向上させる
ことができる。
【0149】アルミニウム基板表面への付加反応性官能
基の結合には、大別すると、有機シリコーン化合物をそ
のまま用いることからなる上述の方法(以下、SC法と
呼ぶ)の他に、有機シリコーン化合物を加水分解すると
ともに重縮合させて得られた−Si−O−Si−結合を
含む無機高分子に付加反応性官能基が固定された形の有
機無機複合体を用いることからなる方法(以下、SG法
と呼ぶ)がある。この有機無機複合体をアルミニウム基
板に塗布して乾燥させると、無機高分子部分が基板と密
着し、付加反応性官能基はそのまま基板表面上に残る。
基の結合には、大別すると、有機シリコーン化合物をそ
のまま用いることからなる上述の方法(以下、SC法と
呼ぶ)の他に、有機シリコーン化合物を加水分解すると
ともに重縮合させて得られた−Si−O−Si−結合を
含む無機高分子に付加反応性官能基が固定された形の有
機無機複合体を用いることからなる方法(以下、SG法
と呼ぶ)がある。この有機無機複合体をアルミニウム基
板に塗布して乾燥させると、無機高分子部分が基板と密
着し、付加反応性官能基はそのまま基板表面上に残る。
【0150】SC法の場合、アルミニウム基板表面にお
ける付加反応性官能基の結合位置は基板表面上の特定の
性質をもった位置となりやすく、基板表面上に一様に分
布させるのが困難な場合がある。つまり、特定の酸点や
塩基点においてのみSi原子との間の共有結合が形成さ
れ、付加反応性官能基の分布がアルミニウム基板表面の
酸点や塩基点の分布に支配されやすい。従って、光接着
強度や非画像部親水性にムラを生じる場合がある。こう
した状況の時はSG法に従うのが有利である。
ける付加反応性官能基の結合位置は基板表面上の特定の
性質をもった位置となりやすく、基板表面上に一様に分
布させるのが困難な場合がある。つまり、特定の酸点や
塩基点においてのみSi原子との間の共有結合が形成さ
れ、付加反応性官能基の分布がアルミニウム基板表面の
酸点や塩基点の分布に支配されやすい。従って、光接着
強度や非画像部親水性にムラを生じる場合がある。こう
した状況の時はSG法に従うのが有利である。
【0151】細かく見れば、SC法、SG法の他に、中
間の態様、例えば式(11)の有機シリコーン化合物:
R18Si(OR19)3中のOR19の一部もしくは全部が加
水分解して2分子又は3分子が結合した形の有機シリコ
ーン化合物を出発原料として用いる処理も可能である。
SG法による付加反応性官能基の結合法に従えば、式
(11)の有機シリコーン化合物を、場合により式(1
6)の有機シリコーン化合物と所望の混合比に混合し、
液中で、必要により触媒の存在下で、付加反応性官能基
R18では反応を起さずに−OR19及び−OR21で加水分
解させるとともに重縮合反応を行なわせて、中心のSi
原子が−Si−O−Si−結合でつながった無機高分子
を含む液状組成物として、これをアルミニウム基板表面
に塗布し、場合により乾燥させることによって、基板上
に付加反応性官能基を結合する。
間の態様、例えば式(11)の有機シリコーン化合物:
R18Si(OR19)3中のOR19の一部もしくは全部が加
水分解して2分子又は3分子が結合した形の有機シリコ
ーン化合物を出発原料として用いる処理も可能である。
SG法による付加反応性官能基の結合法に従えば、式
(11)の有機シリコーン化合物を、場合により式(1
6)の有機シリコーン化合物と所望の混合比に混合し、
液中で、必要により触媒の存在下で、付加反応性官能基
R18では反応を起さずに−OR19及び−OR21で加水分
解させるとともに重縮合反応を行なわせて、中心のSi
原子が−Si−O−Si−結合でつながった無機高分子
を含む液状組成物として、これをアルミニウム基板表面
に塗布し、場合により乾燥させることによって、基板上
に付加反応性官能基を結合する。
【0152】SG法を用いると、アルミニウム基板表面
上に結合固定される付加反応性官能基の分布が基板表面
の酸点や塩基点などの化学的な性質の分布に左右される
ことが少ない。また、出発原料として有機シリコーン化
合物(11)の他に有機シリコーン化合物(16)を併
用する場合、上記式(12)で示される付加反応性官能
基サイトと上記式(17)で示される親水性サイトとの
相対比が有機シリコーン化合物(11)及び化合物(1
6)の仕込み比でほぼ決められるため、最適表面を得る
ための処方決定の道筋がSC法よりも整然とする利点が
ある。
上に結合固定される付加反応性官能基の分布が基板表面
の酸点や塩基点などの化学的な性質の分布に左右される
ことが少ない。また、出発原料として有機シリコーン化
合物(11)の他に有機シリコーン化合物(16)を併
用する場合、上記式(12)で示される付加反応性官能
基サイトと上記式(17)で示される親水性サイトとの
相対比が有機シリコーン化合物(11)及び化合物(1
6)の仕込み比でほぼ決められるため、最適表面を得る
ための処方決定の道筋がSC法よりも整然とする利点が
ある。
【0153】本発明で使用する上記式(11)で示され
る有機シリコーン化合物の具体例として、以下のものを
挙げることができる。
る有機シリコーン化合物の具体例として、以下のものを
挙げることができる。
【0154】CH2=CH−Si(OCOCH3)3、CH2
=CH−Si(OC2H5)3、CH2=CH−Si(OC
H3)3、CH2=CHCH2−Si(OC2H5) 3、CH2=
CHCH2NH(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH
COO−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CHCO
O−(CH2)3−Si(OC2H5)3、CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3−Si(OC2H5)3、CH2=C(CH3)
COO−(CH2)4−Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)
COO−(CH2)5−Si(OCH3)3、CH2=CHCO
O−(CH2)4−Si(OCH3)3、(CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3)2−Si(OCH3)2、CH2=C(CH
=CH2)−Si(OCH3)3、CH2=CH−SO2NH
−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−O
−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−CONH−(C
H2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−CH2N
H−(CH2)3−Si(OCH3)3、 ph:ベンゼン環を示す HC≡C−Si(OC2H5)3、CH3C≡C−Si(OC2
H5)3、
=CH−Si(OC2H5)3、CH2=CH−Si(OC
H3)3、CH2=CHCH2−Si(OC2H5) 3、CH2=
CHCH2NH(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH
COO−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CHCO
O−(CH2)3−Si(OC2H5)3、CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3−Si(OC2H5)3、CH2=C(CH3)
COO−(CH2)4−Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)
COO−(CH2)5−Si(OCH3)3、CH2=CHCO
O−(CH2)4−Si(OCH3)3、(CH2=C(CH3)C
OO−(CH2)3)2−Si(OCH3)2、CH2=C(CH
=CH2)−Si(OCH3)3、CH2=CH−SO2NH
−(CH2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−O
−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−CONH−(C
H2)3−Si(OCH3)3、CH2=CH−ph−CH2N
H−(CH2)3−Si(OCH3)3、 ph:ベンゼン環を示す HC≡C−Si(OC2H5)3、CH3C≡C−Si(OC2
H5)3、
【0155】
【化28】
【0156】CH2=CHCH2O−Si(OCH3)3、
(CH2=CHCH2O)4Si、HO−CH2−C≡C−
Si(OC2H5)3、CH3CH2CO−C≡C−Si(OC
2H5)3、CH2=CHS−(CH2)3−Si(OCH3)3、
CH2=CHCH2O−(CH2)2−SCH2−Si(OCH
3)3、CH2=CHCH2S−(CH2)3−S−Si(OCH
3)3、(CH3)3CCO−C≡C−Si(OC2H5)3、
(CH2=CH)2N−(CH2)2−SCH2−Si(OC
H3)3、CH3COCH=C(CH3)−O−Si(OCH3)
3。
(CH2=CHCH2O)4Si、HO−CH2−C≡C−
Si(OC2H5)3、CH3CH2CO−C≡C−Si(OC
2H5)3、CH2=CHS−(CH2)3−Si(OCH3)3、
CH2=CHCH2O−(CH2)2−SCH2−Si(OCH
3)3、CH2=CHCH2S−(CH2)3−S−Si(OCH
3)3、(CH3)3CCO−C≡C−Si(OC2H5)3、
(CH2=CH)2N−(CH2)2−SCH2−Si(OC
H3)3、CH3COCH=C(CH3)−O−Si(OCH3)
3。
【0157】また、式(12)で示される有機シリコー
ン化合物の具体例としてはテトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テト
ラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)
シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テ
トラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、テトラ
キス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラフェノキ
シシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げることが
でき、中でもテトラエトキシシランが好ましい。
ン化合物の具体例としてはテトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テト
ラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)
シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テ
トラキス(2−エチルヘキシルオキシ)シラン、テトラ
キス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラフェノキ
シシラン、テトラアセトキシシランなどを挙げることが
でき、中でもテトラエトキシシランが好ましい。
【0158】アルミニウム基板表面へ付加反応性官能基
を結合するのにSC法を用いる場合もSG法を用いる場
合も、溶媒の種類、基板への施用方法、乾燥方法等は共
通であるが、SG法の場合、付加反応性官能基が保持さ
れた無機高分子組成物を予かじめ調液しておく必要があ
る。以下にその好ましい具体例を示す。式(11)及び
(16)で表わされる有機シリコーン化合物(11)及
び(16)を加水分解とともに重縮合させてSG法に好
適な組成物とするのに使用できる溶媒は、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレ
ングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類
である。
を結合するのにSC法を用いる場合もSG法を用いる場
合も、溶媒の種類、基板への施用方法、乾燥方法等は共
通であるが、SG法の場合、付加反応性官能基が保持さ
れた無機高分子組成物を予かじめ調液しておく必要があ
る。以下にその好ましい具体例を示す。式(11)及び
(16)で表わされる有機シリコーン化合物(11)及
び(16)を加水分解とともに重縮合させてSG法に好
適な組成物とするのに使用できる溶媒は、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレ
ングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類
である。
【0159】溶媒の使用量は、使用する有機シリコーン
化合物(11)及び(12)の総重量に基づいて、一般
に0.2〜500倍、好ましくは0.5〜100倍、更
に好ましくは1〜20倍である。使用量が0.2倍より
少ないと反応液が経時でゲル化しやすく不安定となり好
ましくない。また、500倍より多いと、反応が数日を
要するようになり好ましくない。有機シリコーン化合物
を加水分解するために加える水の量は、一般に有機シリ
コーン化合物1モル当り0.1〜1000モル、好まし
くは0.5〜200モル、更に好ましくは1.5〜10
0モルである。水の量が有機シリコーン化合物1モル当
り、0.1モルより少ない時は、加水分解とそれに続く
重縮合反応の進行が非常に遅くなり、安定な表面処理が
可能となるまでに数日を要し好ましくない。一方、水の
量が有機シリコーン化合物1モル当り1000モルより
多くなると、生成した組成物を金属表面に塗設した場合
密着不良を起す他、組成物の経時安定性が悪く、すぐに
ゲル化してしまうことが多いため、塗布作業を安定して
行い難くなる。
化合物(11)及び(12)の総重量に基づいて、一般
に0.2〜500倍、好ましくは0.5〜100倍、更
に好ましくは1〜20倍である。使用量が0.2倍より
少ないと反応液が経時でゲル化しやすく不安定となり好
ましくない。また、500倍より多いと、反応が数日を
要するようになり好ましくない。有機シリコーン化合物
を加水分解するために加える水の量は、一般に有機シリ
コーン化合物1モル当り0.1〜1000モル、好まし
くは0.5〜200モル、更に好ましくは1.5〜10
0モルである。水の量が有機シリコーン化合物1モル当
り、0.1モルより少ない時は、加水分解とそれに続く
重縮合反応の進行が非常に遅くなり、安定な表面処理が
可能となるまでに数日を要し好ましくない。一方、水の
量が有機シリコーン化合物1モル当り1000モルより
多くなると、生成した組成物を金属表面に塗設した場合
密着不良を起す他、組成物の経時安定性が悪く、すぐに
ゲル化してしまうことが多いため、塗布作業を安定して
行い難くなる。
【0160】SG法に好適な組成物を調液するための反
応温度は室温〜100℃程度が常用されるが、以下に述
べる触媒の種類によっては室温以下あるいは100℃以
上の温度を用いることもできる。溶媒の沸点よりも高い
温度で反応させることも可能であり、必要に応じて反応
器に還流冷却器を付設するのがよい。必要に応じて使用
される触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢
酸、リンゴ酸、シュウ酸などの酸、又はアンモニア、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの塩基が使用できる。触媒の
添加量は、有機シリコーン化合物(11)及び場合によ
り追加される有機シリコーン化合物(16)の合計量を
基準として、有機シリコーン化合物1モル当り0.00
1〜1モル、好ましくは0.002〜0.7モル、更に
好ましくは0.003〜0.4モルである。触媒添加量
を1モルより多くしても、その添加効果に比べて経済的
に特に利益があるわけではない。
応温度は室温〜100℃程度が常用されるが、以下に述
べる触媒の種類によっては室温以下あるいは100℃以
上の温度を用いることもできる。溶媒の沸点よりも高い
温度で反応させることも可能であり、必要に応じて反応
器に還流冷却器を付設するのがよい。必要に応じて使用
される触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢
酸、リンゴ酸、シュウ酸などの酸、又はアンモニア、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムなどの塩基が使用できる。触媒の
添加量は、有機シリコーン化合物(11)及び場合によ
り追加される有機シリコーン化合物(16)の合計量を
基準として、有機シリコーン化合物1モル当り0.00
1〜1モル、好ましくは0.002〜0.7モル、更に
好ましくは0.003〜0.4モルである。触媒添加量
を1モルより多くしても、その添加効果に比べて経済的
に特に利益があるわけではない。
【0161】酢酸、リンゴ酸等の弱酸を触媒として使用
する時は、反応温度を40℃〜100℃の範囲とするの
が有利であるが、硫酸、硝酸等の強酸を触媒として使用
する時は10℃〜60℃の範囲がよい。リン酸を触媒と
して用いる場合は10℃〜90℃で反応を行なわせるこ
とができる。SG法に用いる組成物の調液工程、及びこ
れをアルミニウム基板に塗布し乾燥する工程で、多くの
場合熱が加えられるが、揮発性の酸を触媒として使用す
ると、周囲の装置に揮発して付着し、これを腐食させる
場合がある。主として鉄を素材として用いる工程で本方
法を使用する場合は、不揮発性の硫酸及び/又はリン酸
を触媒として用いるのが好ましい。
する時は、反応温度を40℃〜100℃の範囲とするの
が有利であるが、硫酸、硝酸等の強酸を触媒として使用
する時は10℃〜60℃の範囲がよい。リン酸を触媒と
して用いる場合は10℃〜90℃で反応を行なわせるこ
とができる。SG法に用いる組成物の調液工程、及びこ
れをアルミニウム基板に塗布し乾燥する工程で、多くの
場合熱が加えられるが、揮発性の酸を触媒として使用す
ると、周囲の装置に揮発して付着し、これを腐食させる
場合がある。主として鉄を素材として用いる工程で本方
法を使用する場合は、不揮発性の硫酸及び/又はリン酸
を触媒として用いるのが好ましい。
【0162】以上述べたように、式(11)及び(1
6)で表わされる有機シリコーン化合物と、有機溶媒、
水及び場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温
度、反応時間、及び場合により適当な撹拌条件を選んで
反応させると、加水分解とともに重縮合反応が起りSi
−O−Si結合を含む高分子又はコロイド状高分子が生
成し、液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。式(1
1)及び(16)で表わされる有機シリコーン化合物を
両方使用してゾル液を調製する場合、両方の有機シリコ
ーン化合物を反応の最初から反応容器内に装荷してもよ
く、あるいは一方のみで加水分解と重縮合反応をある程
度進めた後に他方の有機シリコーン化合物を加え、反応
を終了させてもよい。SG法で用いる上記ゾル液は、室
温で放置すると重縮合反応が引き続き進行しゲル化する
ことがある。従って、一度上記の方法で調液したゾル液
を、アルミニウム基板への塗布時に希釈のために使用す
る予定の溶媒で予じめ希釈して、ゾル液のゲル化を防止
ないし遅延させることができる。
6)で表わされる有機シリコーン化合物と、有機溶媒、
水及び場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温
度、反応時間、及び場合により適当な撹拌条件を選んで
反応させると、加水分解とともに重縮合反応が起りSi
−O−Si結合を含む高分子又はコロイド状高分子が生
成し、液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。式(1
1)及び(16)で表わされる有機シリコーン化合物を
両方使用してゾル液を調製する場合、両方の有機シリコ
ーン化合物を反応の最初から反応容器内に装荷してもよ
く、あるいは一方のみで加水分解と重縮合反応をある程
度進めた後に他方の有機シリコーン化合物を加え、反応
を終了させてもよい。SG法で用いる上記ゾル液は、室
温で放置すると重縮合反応が引き続き進行しゲル化する
ことがある。従って、一度上記の方法で調液したゾル液
を、アルミニウム基板への塗布時に希釈のために使用す
る予定の溶媒で予じめ希釈して、ゾル液のゲル化を防止
ないし遅延させることができる。
【0163】SC法及びSG法のいずれにおいても、支
持体上に目的量の有機シリコーン化合物もしくは付加反
応性官能基を結合するために、また支持体上での有機シ
リコーン化合物もしくは付加反応性官能基の分布ムラが
無いようにするために、これらの処理液を支持体に塗布
する前に溶媒を加えて濃度調整を行なうことが好まし
い。この目的に使用する溶媒としてはアルコール類、殊
にメタノールが好適であるが、他の溶剤、有機化合物、
無機添加剤、界面活性剤などを加えることもできる。
持体上に目的量の有機シリコーン化合物もしくは付加反
応性官能基を結合するために、また支持体上での有機シ
リコーン化合物もしくは付加反応性官能基の分布ムラが
無いようにするために、これらの処理液を支持体に塗布
する前に溶媒を加えて濃度調整を行なうことが好まし
い。この目的に使用する溶媒としてはアルコール類、殊
にメタノールが好適であるが、他の溶剤、有機化合物、
無機添加剤、界面活性剤などを加えることもできる。
【0164】他の溶剤の例としては、メチルエチルケト
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジ
メトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、アセチルア
セトン、エチレングリコール等を挙げることができる。
添加することのできる有機化合物の例としては、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹
脂、ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール等が挙げ
られる。無機添加剤の例としては、コロイダルシリカ、
コロイダルアルミナなどを挙げることができる。
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジ
メトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、アセチルア
セトン、エチレングリコール等を挙げることができる。
添加することのできる有機化合物の例としては、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹
脂、ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール等が挙げ
られる。無機添加剤の例としては、コロイダルシリカ、
コロイダルアルミナなどを挙げることができる。
【0165】エチレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル等の高沸点溶剤は、支持体に塗布す
る濃度にまで希釈された液の安定性を高め、支持体に結
合された付加反応性官能基の反応再現性を保証する働き
がある。ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂
等の有機化合物も同様の効果を有するが、得られる支持
体の表面の親水性を低下させる副作用があり、添加量を
細かく調整する必要がある。
モノメチルエーテル等の高沸点溶剤は、支持体に塗布す
る濃度にまで希釈された液の安定性を高め、支持体に結
合された付加反応性官能基の反応再現性を保証する働き
がある。ノボラック樹脂、ピロガロール−アセトン樹脂
等の有機化合物も同様の効果を有するが、得られる支持
体の表面の親水性を低下させる副作用があり、添加量を
細かく調整する必要がある。
【0166】SG法に好適なゾル液もしくは液状組成物
は、アルミニウム基板表面に塗設後、風乾ないし加熱乾
燥させると、Si−O−Si結合からなる無機高分子が
ゲル化すると同時に基板表面と共有結合する。乾燥は溶
媒、残留水及び場合により触媒を揮散させるために行な
うものであるが、処理後の基板の使用目的によっては工
程を省くこともできる。SC法においても、この乾燥工
程は溶媒、残留水等の揮散という意味の他に、有機シリ
コーン化合物とアルミニウム基板との密着を確実にする
という意味を有する。従って、目的によっては、乾燥終
了後にも更に温度をかけ、加熱を継続してもよい。
は、アルミニウム基板表面に塗設後、風乾ないし加熱乾
燥させると、Si−O−Si結合からなる無機高分子が
ゲル化すると同時に基板表面と共有結合する。乾燥は溶
媒、残留水及び場合により触媒を揮散させるために行な
うものであるが、処理後の基板の使用目的によっては工
程を省くこともできる。SC法においても、この乾燥工
程は溶媒、残留水等の揮散という意味の他に、有機シリ
コーン化合物とアルミニウム基板との密着を確実にする
という意味を有する。従って、目的によっては、乾燥終
了後にも更に温度をかけ、加熱を継続してもよい。
【0167】乾燥及び場合により継続されるその後の加
熱における最高温度は付加反応性官能基R18が分解しな
い範囲にあることが好ましい。従って、使用できる乾燥
温度条件は室温〜200℃、好ましくは室温〜150
℃、更に好ましくは室温〜120℃である。乾燥時間は
一般に1秒〜30分間、好ましくは5秒〜10分間、更
に好ましくは10秒〜3分間である。本発明において用
いられる液状組成物(有機シリコーン化合物もしくはそ
の溶液又はゾル液)の施工方法は、ハケ塗り、浸漬塗
布、アトマイジング、スピンコーティング、ドクターブ
レード塗布等、各種のものも使用することができ、アル
ミニウム基板表面の形状や必要とする処理膜厚等を勘案
して決められる。アルミニウム基板には前述したシリケ
ートによる親水化処理の前に、適宜後述の基板表面処理
が施される
熱における最高温度は付加反応性官能基R18が分解しな
い範囲にあることが好ましい。従って、使用できる乾燥
温度条件は室温〜200℃、好ましくは室温〜150
℃、更に好ましくは室温〜120℃である。乾燥時間は
一般に1秒〜30分間、好ましくは5秒〜10分間、更
に好ましくは10秒〜3分間である。本発明において用
いられる液状組成物(有機シリコーン化合物もしくはそ
の溶液又はゾル液)の施工方法は、ハケ塗り、浸漬塗
布、アトマイジング、スピンコーティング、ドクターブ
レード塗布等、各種のものも使用することができ、アル
ミニウム基板表面の形状や必要とする処理膜厚等を勘案
して決められる。アルミニウム基板には前述したシリケ
ートによる親水化処理の前に、適宜後述の基板表面処理
が施される
【0168】(砂目立て処理)砂目立て処理方法は、特
開昭56−28893号に開示されているような機械的
砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどがあ
る。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目
立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表
面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン
法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立でする
ボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂
目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法
を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは
組み合わせて用いることもできる。
開昭56−28893号に開示されているような機械的
砂目立て、化学的エッチング、電解グレインなどがあ
る。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に砂目
立てする電気化学的砂目立て方法、及びアルミニウム表
面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン
法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立でする
ボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂
目立てするブラシグレイン法のような機械的砂目立て法
を用いることができ、上記砂目立て方法を単独あるいは
組み合わせて用いることもできる。
【0169】その中でも本発明に有用に使用される表面
粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に
砂目たてする電気化学的方法であり、適する電流密度は
100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さら
に具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む
電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電
流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解
を行うことが好ましい。
粗さを作る方法は、塩酸または硝酸電解液中で化学的に
砂目たてする電気化学的方法であり、適する電流密度は
100C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さら
に具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む
電解液中、温度20〜100℃、時間1秒〜30分、電
流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で電解
を行うことが好ましい。
【0170】このように砂目立て処理したアルミニウム
基板は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングさ
れる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造
を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用す
るに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤と
して用いることにより改善できる。本発明において好適
に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、
アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度
の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃
であり、Alの溶解量が5〜20g/m3となるような
条件が好ましい。
基板は、酸またはアルカリにより化学的にエッチングさ
れる。酸をエッチング剤として用いる場合は、微細構造
を破壊するのに時間がかかり、工業的に本発明を適用す
るに際しては不利であるが、アルカリをエッチング剤と
して用いることにより改善できる。本発明において好適
に用いられるアルカリ剤は、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、
アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ、リン酸ソーダ、
水酸化カリウム、水酸化リチウム等を用い、濃度と温度
の好ましい範囲はそれぞれ1〜50%、20〜100℃
であり、Alの溶解量が5〜20g/m3となるような
条件が好ましい。
【0171】エッチングのあと表面に残留する汚れ(ス
マット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられ
る酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフ
ッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理
後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭
53−12739号公報に記載されているような50〜
90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方
法及び特公昭48−28123号公報に記載されている
アルカリエッチングずる方法が挙げられる。
マット)を除去するために酸洗いが行われる。用いられ
る酸は硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフ
ッ化水素酸等が用いられる。特に電気化学的粗面化処理
後のスマット除去処理方法としては、好ましくは特開昭
53−12739号公報に記載されているような50〜
90℃の温度の15〜65重量%の硫酸と接触させる方
法及び特公昭48−28123号公報に記載されている
アルカリエッチングずる方法が挙げられる。
【0172】(陽極酸化処理)以上のようにして処理さ
れたアルミニウム基板は、さらに陽極酸化処理が施され
ると好ましい。陽極酸化処理はこの分野で従来より行わ
れている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、
リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼ
ンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わ
せて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流また
は交流を流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜
を形成することができる。
れたアルミニウム基板は、さらに陽極酸化処理が施され
ると好ましい。陽極酸化処理はこの分野で従来より行わ
れている方法で行うことができる。具体的には、硫酸、
リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼ
ンスルフォン酸等あるいはこれらの二種以上を組み合わ
せて水溶液または非水溶液中でアルミニウムに直流また
は交流を流すとアルミニウム支持体表面に陽極酸化皮膜
を形成することができる。
【0173】陽極酸化処理の条件は使用される電解液に
よって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般
的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電
流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、
電解時間10〜100秒の範囲が適当である。これらの
陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1,412,7
68号明細書に記載されている、硫酸中で高電流密度で
陽極酸化する方法及び米国特許第3,511,661号
明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化
する方法が好ましい。本発明においては、陽極酸化皮膜
は1〜10g/m2であることが好ましく、1g/m2以下
であると版に傷が入りやすく、10g/m2以上は製造に
多大な電力が必要となり、経済的に不利である。好まし
くは、1.5〜7g/m2である。更に好ましくは、2〜
5g/m2である。
よって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般
的には電解液の濃度が1〜80%、液温5〜70℃、電
流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、
電解時間10〜100秒の範囲が適当である。これらの
陽極酸化処理のうちでも特に英国特許第1,412,7
68号明細書に記載されている、硫酸中で高電流密度で
陽極酸化する方法及び米国特許第3,511,661号
明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化
する方法が好ましい。本発明においては、陽極酸化皮膜
は1〜10g/m2であることが好ましく、1g/m2以下
であると版に傷が入りやすく、10g/m2以上は製造に
多大な電力が必要となり、経済的に不利である。好まし
くは、1.5〜7g/m2である。更に好ましくは、2〜
5g/m2である。
【0174】更に、本発明においては、砂目立て処理及
び陽極酸化後、アルミニウム基板に封孔処理を施しても
かまわない。かかる封孔処理は、熱水及び無機塩または
有機塩を含む熱水溶液への基板の浸漬ならびに水蒸気浴
などによって行われる。
び陽極酸化後、アルミニウム基板に封孔処理を施しても
かまわない。かかる封孔処理は、熱水及び無機塩または
有機塩を含む熱水溶液への基板の浸漬ならびに水蒸気浴
などによって行われる。
【0175】上記の如くアルミニウム基板上に、必要に
応じて、砂目立て処理、陽極酸化処理、シリケート処
理、酸処理を施し、更に必要に応じて接着層を塗設して
なる支持体上に、前述の光重合性感光層を形成すること
で、本発明の平版印刷版用原版が製造されるが、感光層
を塗設する前に必要に応じて有機下塗層が設けてもかま
わない。水溶性の樹脂、たとえばポリビニルホスホン
酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合
体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)
もしくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好
適である。
応じて、砂目立て処理、陽極酸化処理、シリケート処
理、酸処理を施し、更に必要に応じて接着層を塗設して
なる支持体上に、前述の光重合性感光層を形成すること
で、本発明の平版印刷版用原版が製造されるが、感光層
を塗設する前に必要に応じて有機下塗層が設けてもかま
わない。水溶性の樹脂、たとえばポリビニルホスホン
酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合
体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)
もしくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好
適である。
【0176】この有機下塗層に用いられる有機化合物と
しては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキス
トリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸な
どのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有しても
よいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキ
ルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホ
ン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン
酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリ
ン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機
リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、
ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグ
リセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシン
やβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノー
ルアミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミン
の塩酸塩などから選ばれるが、二種以上混合して用いて
もよい。
しては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキス
トリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸な
どのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有しても
よいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキ
ルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホ
ン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン
酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリ
ン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機
リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、
ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグ
リセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシン
やβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノー
ルアミンの塩酸塩などのヒドロキシル基を有するアミン
の塩酸塩などから選ばれるが、二種以上混合して用いて
もよい。
【0177】この有機下塗層は次のような方法で設ける
ことが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム基板を浸漬して上記有
機化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、
乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度
の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などい
ずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましく
は25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、
好ましくは2秒〜1分である。
ことが出来る。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム基板を浸漬して上記有
機化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、
乾燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度
の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などい
ずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましく
は25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、
好ましくは2秒〜1分である。
【0178】これに用いる溶液は、アンモニア、トリエ
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、平版印刷
版用原版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加す
ることもできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜
200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/
m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な
耐刷性が得られない。また、200mg/m2より大きくて
も同様である。またアルミニウム支持体は、途中更に弗
化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬
処理などの表面処理がなされてもかまわない。
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、平版印刷
版用原版の調子再現性改良のために、黄色染料を添加す
ることもできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜
200mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/
m2である。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な
耐刷性が得られない。また、200mg/m2より大きくて
も同様である。またアルミニウム支持体は、途中更に弗
化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬
処理などの表面処理がなされてもかまわない。
【0179】〔酸素遮断性保護層〕本発明の平版印刷版
用原版は、通常、露光を大気中で行うため、その光重合
性感光層上に、さらに、酸素遮断性保護層を設ける事が
好ましい。酸素遮断性保護層は、感光層中で露光により
生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や
塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を防止
し、大気中での露光を可能とする。従って、この様な保
護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性
が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過は実
質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光後の
現像工程で容易に除去できる事が望ましい。
用原版は、通常、露光を大気中で行うため、その光重合
性感光層上に、さらに、酸素遮断性保護層を設ける事が
好ましい。酸素遮断性保護層は、感光層中で露光により
生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や
塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を防止
し、大気中での露光を可能とする。従って、この様な保
護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性
が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過は実
質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光後の
現像工程で容易に除去できる事が望ましい。
【0180】この酸素遮断性保護層に含まれる水溶性ビ
ニル重合体としては、ポリビニルアルコール、およびそ
の部分エステル、エーテル、およびアセタール、または
それらに必要な水溶性を有せしめるような実質的量の未
置換ビニルアルコール単位を含有するその共重合体が挙
げられる。ポリビニルアルコールとしては、71〜10
0%加水分解され、重合度が300〜2400の範囲の
ものが挙げられる。具体的には株式会社クラレ製PVA
−105、PVA−110、PVA−117、PVA−
117H、PVA−120、PVA−124、PVA−
124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−H
C、PVA−203、PVA−204、PVA−20
5、PVA−210、PVA−217、PVA−22
0、PVA−224、PVA−217EE、PVA−2
20、PVA−224、PVA−217EE、PVA−
217E、PVA−220E、PVA−224E、PV
A−405、PVA−420、PVA−613、L−8
等が挙げられる。上記の共重合体としては、88〜10
0%加水分解されたポリビニルアセテートクロロアセテ
ートまたはプロピオネート、ポリビニルホルマールおよ
びポリビニルアセタールおよびそれらの共重合体があげ
られる。その他有用な重合体としてはポリビニルピロリ
ドン、ゼラチンおよびアラビアゴム、があげられ、これ
らは単独または、併用して用いても良い。
ニル重合体としては、ポリビニルアルコール、およびそ
の部分エステル、エーテル、およびアセタール、または
それらに必要な水溶性を有せしめるような実質的量の未
置換ビニルアルコール単位を含有するその共重合体が挙
げられる。ポリビニルアルコールとしては、71〜10
0%加水分解され、重合度が300〜2400の範囲の
ものが挙げられる。具体的には株式会社クラレ製PVA
−105、PVA−110、PVA−117、PVA−
117H、PVA−120、PVA−124、PVA−
124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−H
C、PVA−203、PVA−204、PVA−20
5、PVA−210、PVA−217、PVA−22
0、PVA−224、PVA−217EE、PVA−2
20、PVA−224、PVA−217EE、PVA−
217E、PVA−220E、PVA−224E、PV
A−405、PVA−420、PVA−613、L−8
等が挙げられる。上記の共重合体としては、88〜10
0%加水分解されたポリビニルアセテートクロロアセテ
ートまたはプロピオネート、ポリビニルホルマールおよ
びポリビニルアセタールおよびそれらの共重合体があげ
られる。その他有用な重合体としてはポリビニルピロリ
ドン、ゼラチンおよびアラビアゴム、があげられ、これ
らは単独または、併用して用いても良い。
【0181】本発明の酸素遮断性保護層を塗布する際用
いる溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エ
タノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類を純水と混合しても良い。そして
塗布溶液中の固形分の濃度は1〜20重量%が適当であ
る。本発明の酸素遮断性保護層にはさらに塗布性を向上
させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良するための
水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えても良い。水溶
性の可塑剤としては、たとえばプロピオンアミド、シク
ロヘキサンジオール、グリセリン、ソルビトール等があ
る。また、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマーなどを
添加しても良い。その被服量は乾燥後の重量で約0.1
/m2〜約15/m2の範囲が適当である。より好ましく
は約1.0/m2〜約5.0/m2である。
いる溶媒としては、純水が好ましいが、メタノール、エ
タノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類を純水と混合しても良い。そして
塗布溶液中の固形分の濃度は1〜20重量%が適当であ
る。本発明の酸素遮断性保護層にはさらに塗布性を向上
させるための界面活性剤、皮膜の物性を改良するための
水溶性の可塑剤等の公知の添加剤を加えても良い。水溶
性の可塑剤としては、たとえばプロピオンアミド、シク
ロヘキサンジオール、グリセリン、ソルビトール等があ
る。また、水溶性の(メタ)アクリル系ポリマーなどを
添加しても良い。その被服量は乾燥後の重量で約0.1
/m2〜約15/m2の範囲が適当である。より好ましく
は約1.0/m2〜約5.0/m2である。
【0182】かくして得られた平版印刷版用原版は、A
rレーザー、半導体レーザーの第2高調波(SHG−L
D、350〜600nm)、YAG−SHGレーザー、
He−Neレーザー(633,543,364nm)、
Arレーザー(515,488nm)、FD−YAGレ
ーザー(532nm)、InGaN半導体レーザー(3
60〜450nm、特に405nm)により直接露光さ
れた後、現像処理される。かかる現像処理に使用される
現像液としては、従来より知られているアルカリ水溶液
が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウ
ム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、第二リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭
酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ホウ
酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナ
トリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウ
ムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ
イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モ
ノイソプロパノールアン、ジイソプロパノールアミン、
エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有
機アルカリ剤も用いられる。
rレーザー、半導体レーザーの第2高調波(SHG−L
D、350〜600nm)、YAG−SHGレーザー、
He−Neレーザー(633,543,364nm)、
Arレーザー(515,488nm)、FD−YAGレ
ーザー(532nm)、InGaN半導体レーザー(3
60〜450nm、特に405nm)により直接露光さ
れた後、現像処理される。かかる現像処理に使用される
現像液としては、従来より知られているアルカリ水溶液
が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウ
ム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、第二リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭
酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ホウ
酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナ
トリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウ
ムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ
イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モ
ノイソプロパノールアン、ジイソプロパノールアミン、
エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有
機アルカリ剤も用いられる。
【0183】これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以
上を組み合わせて用いられる。上記のアルカリ水溶液の
内、本発明による効果が一段と発揮される現像液はアル
カリ金属ケイ酸塩を含有するpH12以上の水溶液であ
る。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分で
ある酸化ケイ素SiO2とアルカリ金属酸化物M2Oの比
率(一般に〔SiO2〕/〔M2O〕のモル比で表す)と
濃度によって現像性の調節が可能であり、例えば、特開
昭54−62004号公報に開示されているような、S
iO2/Na2Oのモル比が1.0〜1.5(即ち〔Si
O2〕/〔Na2O〕が1.0〜1.5であって、SiO2の
含有量が1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液や、
特公昭57−7427号公報に記載されているような、
〔SiO 2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即ち〔SiO2〕
/〔M2O〕が1.0〜1.5)であって、SiO2の濃度が
1〜4重量%であり、かつ該現像液がその中に存在する
全アルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも2
0%のカリウムを含有していることとからなるアルカリ
金属ケイ酸塩が好適に用いられる。
上を組み合わせて用いられる。上記のアルカリ水溶液の
内、本発明による効果が一段と発揮される現像液はアル
カリ金属ケイ酸塩を含有するpH12以上の水溶液であ
る。アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液はケイ酸塩の成分で
ある酸化ケイ素SiO2とアルカリ金属酸化物M2Oの比
率(一般に〔SiO2〕/〔M2O〕のモル比で表す)と
濃度によって現像性の調節が可能であり、例えば、特開
昭54−62004号公報に開示されているような、S
iO2/Na2Oのモル比が1.0〜1.5(即ち〔Si
O2〕/〔Na2O〕が1.0〜1.5であって、SiO2の
含有量が1〜4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液や、
特公昭57−7427号公報に記載されているような、
〔SiO 2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即ち〔SiO2〕
/〔M2O〕が1.0〜1.5)であって、SiO2の濃度が
1〜4重量%であり、かつ該現像液がその中に存在する
全アルカリ金属のグラム原子を基準にして少なくとも2
0%のカリウムを含有していることとからなるアルカリ
金属ケイ酸塩が好適に用いられる。
【0184】更に、自動現像機を用いて、該平版印刷版
用原版を現像する場合に、現像液よりもアルカリ強度の
高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、
長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量の
平版印刷版用原版を処理することができることが知られ
ている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用
される。例えば、特開昭54−62004号公報に開示
されているような現像液の〔SiO2〕/〔Na2O〕の
モル比が1.0〜1.5(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕
が1.0〜1.5)であって、SiO2の含有量が1〜
4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を使用し、しかも
ポジ型感光性平版印刷版の処理量に応じて連続的または
断続的にSiO2/Na2Oのモル比が0.5〜1.5
(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕が0.5〜1.5)の
ケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液に加える方
法、更には、特公昭57−7427号公報に開示されて
いる、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即
ち、〔SiO2〕/〔M2O〕が1.0〜1.5)であっ
て、SiO2の濃度が1〜4重量%であるアルカリ金属
ケイ酸塩の現像液を用い、補充液として用いるアルカリ
金属ケイ酸塩の〔SiO 2〕/〔M〕が0.25〜0.
75(即ち〔SiO2〕/〔M2O〕が0.5〜1.5)
であり、かつ該現像液および該補充液のいずれもがその
中に存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準にして
少なくとも20%のカリウムを含有していることとから
なる現像方法が好適に用いられる。
用原版を現像する場合に、現像液よりもアルカリ強度の
高い水溶液(補充液)を現像液に加えることによって、
長時間現像タンク中の現像液を交換する事なく、多量の
平版印刷版用原版を処理することができることが知られ
ている。本発明においてもこの補充方式が好ましく適用
される。例えば、特開昭54−62004号公報に開示
されているような現像液の〔SiO2〕/〔Na2O〕の
モル比が1.0〜1.5(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕
が1.0〜1.5)であって、SiO2の含有量が1〜
4重量%のケイ酸ナトリウムの水溶液を使用し、しかも
ポジ型感光性平版印刷版の処理量に応じて連続的または
断続的にSiO2/Na2Oのモル比が0.5〜1.5
(即ち〔SiO2〕/〔Na2O〕が0.5〜1.5)の
ケイ酸ナトリウム水溶液(補充液)を現像液に加える方
法、更には、特公昭57−7427号公報に開示されて
いる、〔SiO2〕/〔M〕が0.5〜0.75(即
ち、〔SiO2〕/〔M2O〕が1.0〜1.5)であっ
て、SiO2の濃度が1〜4重量%であるアルカリ金属
ケイ酸塩の現像液を用い、補充液として用いるアルカリ
金属ケイ酸塩の〔SiO 2〕/〔M〕が0.25〜0.
75(即ち〔SiO2〕/〔M2O〕が0.5〜1.5)
であり、かつ該現像液および該補充液のいずれもがその
中に存在する全アルカリ金属のグラム原子を基準にして
少なくとも20%のカリウムを含有していることとから
なる現像方法が好適に用いられる。
【0185】このようにして現像処理された平版印刷版
は特開昭54−8002号、同55−115045号、
同59−58431号等の各公報に記載されているよう
に、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビ
アガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理され
る。本発明の平版印刷版用原版の後処理にはこれらの処
理を種々組み合わせて用いることができる。このような
処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に
掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。印刷時、版上の
汚れ除去のため使用するプレートクリーナーとしては、
従来より知られているPS版用プレートクリーナーが使
用され、例えば、CL−1、CL−2、CP、CN−
4、CN、CG−1、PC−1、SR、IC(富士写真
フイルム(株)製)等が挙げられる。
は特開昭54−8002号、同55−115045号、
同59−58431号等の各公報に記載されているよう
に、水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビ
アガムや澱粉誘導体等を含む不感脂化液で後処理され
る。本発明の平版印刷版用原版の後処理にはこれらの処
理を種々組み合わせて用いることができる。このような
処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機に
掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。印刷時、版上の
汚れ除去のため使用するプレートクリーナーとしては、
従来より知られているPS版用プレートクリーナーが使
用され、例えば、CL−1、CL−2、CP、CN−
4、CN、CG−1、PC−1、SR、IC(富士写真
フイルム(株)製)等が挙げられる。
【0186】
バインダー樹脂の合成 下記第1表に示す組成のバインダー樹脂を合成した。得
られた各バインダー樹脂の分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)にて測定した。
られた各バインダー樹脂の分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)にて測定した。
【0187】平版印刷版用基板の作成 厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナ
イロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液
を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄し
た。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬し
てエッチングした後、流水で水洗後、20%HNO3で
中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下
で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で3
00クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理
を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm
(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4
水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、
33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に
陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽
極酸化したところ厚さが2.7g/m2であった。
イロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液
を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄し
た。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬し
てエッチングした後、流水で水洗後、20%HNO3で
中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下
で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で3
00クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理
を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm
(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4
水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、
33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に
陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽
極酸化したところ厚さが2.7g/m2であった。
【0188】次に下記の手順により下塗り液を調整し
た。ビーカーに下記組成物を秤量し、25℃で20分間
撹拌した。
た。ビーカーに下記組成物を秤量し、25℃で20分間
撹拌した。
【0189】 Si(OC2H5)4 38 g 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 13 g 85%リン酸水溶液 12 g イオン交換水 15 g メタノール 100 g
【0190】その溶液を三口フラスコに移し、還流冷却
器を取り付け、その三口フラスコを室温のオイルバスに
浸した。三口フラスコの内容物をマグネティックスター
ラーで撹拌しながら、30分間で50℃まで上昇させ
た。浴温を50℃に保ったまま、更に1時間反応させ液
組成物を得た。この液をメタノール/エチレングリコー
ル=20/1(重量比)で0.5重量%になるように希
釈してアルミ基板にホイラー塗布し、100℃1分乾燥
させた。その時の塗布量は3.0mg/m2であった。
この塗布量はケイ光X線分析法によりSi元素量を求
め、それを塗布量とした。このように処理されたアルミ
ニウム板上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布重
量が1.5g/m2となるように塗布し、120℃で1分
間乾燥させ、感光層を形成した。
器を取り付け、その三口フラスコを室温のオイルバスに
浸した。三口フラスコの内容物をマグネティックスター
ラーで撹拌しながら、30分間で50℃まで上昇させ
た。浴温を50℃に保ったまま、更に1時間反応させ液
組成物を得た。この液をメタノール/エチレングリコー
ル=20/1(重量比)で0.5重量%になるように希
釈してアルミ基板にホイラー塗布し、100℃1分乾燥
させた。その時の塗布量は3.0mg/m2であった。
この塗布量はケイ光X線分析法によりSi元素量を求
め、それを塗布量とした。このように処理されたアルミ
ニウム板上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布重
量が1.5g/m2となるように塗布し、120℃で1分
間乾燥させ、感光層を形成した。
【0191】 〔光重合性組成物〕 NKオリゴ U−4H 2.0g {(4官能ウレタンアクリレート) (新中村化学(株))} 下記第1表の樹脂バインダー(B1) 2.0 g CGI−784{ビス(シクロペンタジエニル) 0.4 g −ビス(2,6−ジフルオロ−3− (ピル−1−イル)) チタニウム (チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株))] 1,3−ジブチル−5−[7− 0.1 g (N,N−ジエチルアミノ)−4−メチル−2H− クロメン−2−イリデン]−2−チオキソ−4,6− (1H,3H,5H)ピリミジンジオン 2−メチル−4‘−(メチルチオ)−2−モルホリノ 0.4 g プロピオフェノン−O−(P−ビニルベンジルオキシ) カルボニルメチルオキシム ε−フタロシアニン/(B1)分散物 0.2 g フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF176 0.03g (大日本インキ化学工業(株)製) クペロンAL/TCP(可塑剤) 0.05g [1/9(ニトロソ化合物、和光純薬製)] メチルエチルケトン 30.0 g プロピレングリコール 30.0 g モノメチルエーテルアセテート
【0192】この感光層上に下記の組成物からなる5重
量%の水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるよう
に塗布し、120℃で2分間乾燥させ、酸素遮断層を有
するレーザー露光用平版印刷版用原版を得た。
量%の水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるよう
に塗布し、120℃で2分間乾燥させ、酸素遮断層を有
するレーザー露光用平版印刷版用原版を得た。
【0193】 〔酸素遮断層用組成物〕 クラレポバール PVA‐105 95重量% ポリビニルアルコール (ケン化度98モル%、重合度500) ポリビニルピロリドン K30 5重量% (和光純薬(株))
【0194】これらの版を富士写真フイルム(株)製プ
レートセッターCELIC8200CTP(Arレーザ
ー(488nm))を用い、版面上でピントを合わせて
0.2mJ/cm2エネルギーで、175線/インチ、
2540dpiの条件で1〜99%までの網点画像も同
時に露光した。その後富士写真フイルム(株)製自動現
像機LP850P−IIを用い下記の現像液とフィニッ
シャー液を用い現像処理した。 現像液:富士写真フイルム(株)製LP−Dを水で9倍
に希釈し液温度25℃pH=12.8としたもの。 フィニッシャー:富士写真フイルム(株)製FP−2W
ガム液を水で3倍に希釈としたもの。
レートセッターCELIC8200CTP(Arレーザ
ー(488nm))を用い、版面上でピントを合わせて
0.2mJ/cm2エネルギーで、175線/インチ、
2540dpiの条件で1〜99%までの網点画像も同
時に露光した。その後富士写真フイルム(株)製自動現
像機LP850P−IIを用い下記の現像液とフィニッ
シャー液を用い現像処理した。 現像液:富士写真フイルム(株)製LP−Dを水で9倍
に希釈し液温度25℃pH=12.8としたもの。 フィニッシャー:富士写真フイルム(株)製FP−2W
ガム液を水で3倍に希釈としたもの。
【0195】この様にして製版した印刷版を、印刷機と
して三菱重工(株)製ダイヤIF−2を使用し、インキ
としては、大日本インキ(株)製クラフG(N)を使用
し12万枚印刷した。175線/インチの2%部がどこ
まで印刷物に再現するかを耐刷性として評価しその結果
を第1表に示した。
して三菱重工(株)製ダイヤIF−2を使用し、インキ
としては、大日本インキ(株)製クラフG(N)を使用
し12万枚印刷した。175線/インチの2%部がどこ
まで印刷物に再現するかを耐刷性として評価しその結果
を第1表に示した。
【0196】
【表1】
【0197】(なお上記第1表中の略語で示した化合物
の構造は以下の通りである。)
の構造は以下の通りである。)
【0198】
【化29】
【0199】前記第1表より、上記のジメチルポリシロ
キサン基(1≦n≦100)を導入したポリウレタン樹
脂バインダーを用いるとハイライト部の耐刷性が高く、
一方ジメチルポリシロキサン基がないポリウレタン樹脂
バインダーまたはポリウレタン樹脂でないバインダーを
用いるとハイライト部の耐刷性が弱いことが分かった。
キサン基(1≦n≦100)を導入したポリウレタン樹
脂バインダーを用いるとハイライト部の耐刷性が高く、
一方ジメチルポリシロキサン基がないポリウレタン樹脂
バインダーまたはポリウレタン樹脂でないバインダーを
用いるとハイライト部の耐刷性が弱いことが分かった。
【0200】〔比較例4〕実施例1の光重合性感光層に
含まれる光重合開始剤CGI−784(チタノセン化合
物)をエチルミヒラーズケトンに変えた以外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版を得、次いで同様に画像露
光、現像を行って平版印刷版としてから印刷を行い、同
様に印刷性の評価を行った。その結果、2%の耐刷性は
5千枚とハイライト特性は劣っていた。
含まれる光重合開始剤CGI−784(チタノセン化合
物)をエチルミヒラーズケトンに変えた以外は、実施例
1と同様に平版印刷版用原版を得、次いで同様に画像露
光、現像を行って平版印刷版としてから印刷を行い、同
様に印刷性の評価を行った。その結果、2%の耐刷性は
5千枚とハイライト特性は劣っていた。
【0201】
【発明の効果】本発明の平版印刷版用原版は、その光重
合性感光層に、バインダー成分として特定のオルガノポ
リシロキサン基を有するポリウレタンと光重合開始剤と
してチタノセン化合物とを含有することにより、高感度
でかつ、耐刷性および汚れ性、特にハイライト特性に優
れたものとすることができた。
合性感光層に、バインダー成分として特定のオルガノポ
リシロキサン基を有するポリウレタンと光重合開始剤と
してチタノセン化合物とを含有することにより、高感度
でかつ、耐刷性および汚れ性、特にハイライト特性に優
れたものとすることができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルミニウム支持体上に、下記一般式
(1)で表されるオルガノポリシロキサン基を有するア
ルカリ可溶性ウレタンバインダーと付加重合可能なエチ
レン性不飽和二重結合を有する化合物とチタノセン化合
物とを含有する光重合性感光層を有する平版印刷版用原
版。 【化1】 (式中、R1およびR2はそれぞれ同じでも異なっていて
も良くCH3またはC2H 5を表し、nは1〜1000の
整数を表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000035369A JP2001228614A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 平版印刷版用原版 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000035369A JP2001228614A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 平版印刷版用原版 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001228614A true JP2001228614A (ja) | 2001-08-24 |
Family
ID=18559578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000035369A Pending JP2001228614A (ja) | 2000-02-14 | 2000-02-14 | 平版印刷版用原版 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001228614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112010000772T5 (de) | 2009-02-13 | 2012-06-14 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Lichtempfindliches lithographisches Druckplattenmaterial |
-
2000
- 2000-02-14 JP JP2000035369A patent/JP2001228614A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112010000772T5 (de) | 2009-02-13 | 2012-06-14 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Lichtempfindliches lithographisches Druckplattenmaterial |
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