JP2001228405A - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP2001228405A
JP2001228405A JP2000039670A JP2000039670A JP2001228405A JP 2001228405 A JP2001228405 A JP 2001228405A JP 2000039670 A JP2000039670 A JP 2000039670A JP 2000039670 A JP2000039670 A JP 2000039670A JP 2001228405 A JP2001228405 A JP 2001228405A
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eyepiece
lens
objective lens
semi
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JP2000039670A
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Tomonori Ishikawa
朝規 石川
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1台で複数の科に対して使用可能で、更にそれ
ら全ての科において使い勝手の良い優れた手術用顕微鏡
を提供することである。 【解決手段】第1の接眼レンズ9と、第2の接眼レンズ
9’とを有する手術用顕微鏡において、観察対象2と対
物レンズ1との間に、該観察対象2からの光束を該対物
レンズ1に導き得る複数の反射部材11,12を配置す
ると共に、前記複数の反射部材11,12のうち少なく
とも1つを、前記複数の接眼レンズ9,9’から前記観
察対象2からの拘束の光軸17までの各々の距離が変更
するように変位させる移動手段22を有したことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば,形成外
科や耳鼻咽喉科、脳神経外科などの複数の外科手術に対
して共通に使用することが可能な手術用顕微鏡に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来,手術用顕微鏡は、形成外科や耳鼻
咽喉科、脳神経外科などの外科手術に用いられており、
観察者による術部の拡大観察を可能にし、手術の効率を
向上させる等の重要な役割を果たしている。
【0003】また,近年では手術用顕微鏡を用いた手術
の有効性が広く一般に認識されてくるとともに、手術用
顕微鏡が適用される手術手技も増加傾向にある。このた
め1台の手術用顕微鏡を複数の科で共用したいという要
望が多くなってきている。
【0004】しかし,耳鼻咽喉科と脳神経外科は手術ス
タイルが類似しているために同じ手術用顕微鏡を用いる
ことが可能なものの、形成外科では、前述した2つの科
とは手術スタイルが異なるために、形成外科専用の手術
用顕微鏡を用意するか、または耳鼻咽喉科と脳神経外科
用の手術用顕微鏡に面倒な改良を加え、更には付属装置
の追加を行って使用する必要があった。
【0005】ここで前述した科別の手術スタイルについ
て簡単に述べる。
【0006】耳鼻咽喉科と脳神経外科では、術者が1人
で手術を行うか、または助手が術者の90°側方から術
者の介助を行いながら手術を行う。また、接眼レンズの
位置は、顕微鏡本体から物体に向けられる観察光軸に対
して距離が短いことが好ましい。これは、これらの科で
は顕微鏡を大きく傾けて観察する場合があるために前述
した距離が大きいと、接眼レンズの位置に対して術部が
上方になってしまうために術者が手を上方に上げて作業
をすることになり疲労を招いてしまうためである。
【0007】これに対して、形成外科では2人の術者が
向かい合って手術を行うことが一般的である。また、接
眼レンズの位置は、顕微鏡本体から物体に向けられる観
察光軸に対してある程度大きな距離を有している方が好
ましい。これは、形成外科では、術部を真上から観察す
ることがほとんどであるため、術部と接眼レンズとは水
平方向にある程度の距離がある方が腕にゆとりを持たせ
ることができるので、楽な姿勢で手術が行えるからであ
る。
【0008】耳鼻咽喉科や脳神経外科にて一般に用いら
れる手術用顕微鏡は、例えば実公昭56−22174号
公報の第1図や実開昭58−23305号公報の第1図
に開示されている。
【0009】また、形成外科で一般に使用される手術用
顕微鏡は、特公昭47−41473号公報や特開平3−
80849号公報に開示されている。
【0010】複数の科において、共通の手術用顕微鏡を
用いる方法は従来から知られている。例えば実公昭56
−22174号公報には、術者用双眼接眼鏡と助手用接
眼鏡を対物レンズ筒から一旦取り外し、対物レンズ筒を
90°回転させて再固定した後、対向接眼鏡を追加し
て、術者用双眼接眼鏡及び助手用接眼鏡を再び固定する
手術用顕微鏡が開示されている。
【0011】また、実開昭58−23305号公報に
は、ケーシングをホルダに対して90°回転させ、鏡筒
を鏡筒支持部から外して光路分割器を鏡筒支持部に取り
つけた後、鏡筒を光路分割器に取り付ける手術用顕微鏡
が開示されている。
【0012】ところで,形成外科においては手術患部の
大きさや形状、または位置によって術部が、2人の術者
の中間位置にあるとは限らない。
【0013】この場合、行われる手術によって、手術の
術前にその手術に適した対向鏡筒を数種類用意した対向
鏡筒の中から選択する方法が一般的である。
【0014】また、特開平3−80849号公報には、
2人の術者の目の位置から術部までの距離を変更するこ
とのできる手術用顕微鏡が開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,実公昭
56−22174号公報及び実開昭58−23305号
公報のものは,脳神経外科の仕立てから形成外科の仕立
てに変更する際に、一旦、鏡筒(双眼接眼鏡)を顕微鏡
本体(対物レンズ筒、ケーシング)から外し、それらの
間に中間鏡筒(対向接眼鏡、光路分割器)を装着しなく
てはならないことである。
【0016】従って、科の異なる手術に使用するたび
に、煩わしい仕立ての変更作業が必要であり、且つ取り
付け,取り外しを繰り返すことから装置の耐久性も劣る
ことになる。
【0017】また,特開平3−80849号公報のもの
は,2つの接眼鏡筒を中間鏡筒(対向鏡筒)に対して移
動可能とする構造が必要となるために、中間鏡筒(対向
鏡筒)の構成が複雑になってしまうことである。
【0018】従って、手術用顕微鏡が高価となるばかり
でなく、光学系の精度を保証しようとすると大型化を招
いてしまう。また本公報による手術用顕微鏡は、顕微鏡
本体から観察対象に向けられる観察光軸と接眼レンズ位
置の距離が、変更可能になっているものの、この距離を
最も小さくした場合でも脳神経外科や耳鼻咽喉科で使用
するスタイルの距離には程遠く、従って形成外科専用と
なってしまい、他科で使用することはできない。
【0019】この発明は前記事情に着目してなされたも
ので,その目的とするところは、1台で複数の科に対し
て使用可能で、更にそれら全ての科において使い勝手の
良い優れた手術用顕微鏡を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は,前記目的を
達成するために,観察対象からの光束が入射され、アフ
ォーカルな光束を形成する対物レンズと、前記対物レン
ズからの光束を入射して変倍する変倍レンズ系と、前記
変倍レンズ系からの光束を入射し、該光束の一部を反射
して残りを透過する半反射半透部材と、前記半反射半透
部材によって反射された光束を入射して像を結像する第
1の結像レンズとこの結像された像を拡大する第1の接
眼レンズとを含む第1の接眼光学系と、前記半反射半透
部材によって透過された光束を入射して像を結像する第
2の結像レンズとこの結像された像を拡大する第2の接
眼レンズとを含む第2の接眼光学系とを有する手術用顕
微鏡において、前記観察対象と前記対物レンズとの間
に、該観察対象からの光束を該対物レンズに導き得る複
数の反射部材を配置すると共に、前記複数の反射部材の
うち少なくとも1つを、前記複数の接眼レンズから前記
観察対象からの拘束の光軸までの各々の距離が変更する
ように変位させる移動手段を有したことを特徴とする。
【0021】前記構成によれば,この発明の手術用顕微
鏡は、観察対象と対物レンズとの間に、該観察対象から
の光束を該対物レンズに導くための複数の反射部材を配
置すると共に、該複数の反射部材の少なくとも1つを変
位させることによって、前記観察対象からの光束を直接
反射する反射部材の位置と複数の接眼光学系との距離が
変更されるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下,この発明の各実施の形態を
図面に基づいて説明する。
【0023】図1及び図2は第1の実施形態を示し,図
1は手術用顕微鏡を形成外科に使用する場合の顕微鏡部
の状態図を示し、図2は手術用顕微鏡を耳鼻咽喉科や脳
神経外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図を示す。
【0024】図1において,1は観察対象(術部)2を
焦点位置とする対物レンズであり、入射した光束をアフ
ォーカル光束として出射する。3はアフォーカル変倍を
行う変倍レンズ系であり、前記対物レンズ1から入射し
たアフォーカル光束を、再びアフォーカル光束として出
射する。4は前記変倍レンズ系3の光軸5上に配置され
ると共に、該変倍レンズ系3から出射される光束を入射
し、入射した光束の半分を透過し、半分を反射する半反
射半透過部材である。6は透過した光束の光軸であり、
7は反射した光束の光軸である。
【0025】8及び9は第1の接眼光学系を構成する第
1の結像レンズと第1の接眼レンズであり、該第1の結
像レンズ8は前記半反射半透過部材4を透過した光束を
入射した後、第1の結像位置10に像を結ぶべく前記光
軸6上に配置されている。該第1の接眼レンズ9は、前
記第1の結像位置10に結ばれた像を拡大するべく配置
されている。11及び12は前記第1の結像レンズ8か
ら出射される光束を、前記第1の接眼レンズ9に導くた
めの反射部材である。
【0026】13は反射部材であり、前記半反射半透過
部材4によって反射された光束を、前記半反射半透過部
材4を透過した光束の光軸6と平行になるように折り曲
げるべく配置されている。14は各反射部材13によっ
て反射された光束の光軸を示している。
【0027】8’及び9’は第2の接眼光学系を構成す
る第2の結像レンズと第2の接眼レンズであり、該第2
の結像レンズ8’は前記反射部材13によって反射され
た光束を入射した後、第2の結像位置10’に像を結ぶ
べく前記光軸14上に配置されている。該第2の接眼レ
ンズ9’は、前記第2の結像位置10’に結ばれた像を
拡大するべく配置されている。11’及び12’は、前
記第2の結像レンズ8’から出射される光束を、前記第
2の接眼レンズ9’に導くための反射部材である。
【0028】15及び16は、前記観察対象2からの光
束を前記対物レンズ1に導くための反射部材であり、反
射部材15は前記2つの接眼レンズ8と8’から等距離
で、且つ観察光軸17(前記観察対象2から入射される
光束の光軸)が前記光軸5と平行になるように配置さ
れ、また前記反射部材16は前記対物レンズ1の光軸上
で且つ観察対象2からの光束が反射部材15によって反
射された光束を入射する位置に配置されている。
【0029】18,19,20,21は夫々顕微鏡を構
成するハウジングである。18は鏡体ハウジングであ
り、前記対物レンズ1、変倍レンズ系3、反射部材1
5、16を内蔵している。19は中間鏡筒ハウジングで
あり、前記半反射半透過部材4及び反射部材13を内蔵
している。20、21は夫々別の2人の観察者のための
接眼鏡筒ハウジングであり、接眼鏡筒ハウジング20は
前記第1の結像レンズ8、第1の接眼レンズ9、反射部
材11、12を内蔵し、接眼鏡筒ハウジング21は前記
第2の結像レンズ8’、第2の接眼レンズ9’、反射部
材11’、12’を内蔵している。
【0030】22は前記反射部材16の移動手段を示し
ている。23は前記反射部材16を保持する保持部材で
あり、一部には前記対物レンズ1の光軸と略直行する方
向に形成されたラック部24が設けられている。25は
該ラック部24と噛合すると共に前記顕微鏡本体18に
対して回転可能に取り付けられたピニオンであり、該ピ
ニオン25の軸と同軸上には図示しないツマミが前記顕
微鏡本体18の外側に設けられている。
【0031】次に,第1の実施形態の作用について説明
する。
【0032】観察対象2から発した光束は、反射部材1
5、16によって偏向され、対物レンズ1に入射した
後、変倍レンズ系3、半反射半透過部材4、第1の結像
レンズ8を通り、反射部材11、12によって偏向され
た後、第1の接眼レンズ9により術者に拡大観察され
る。また前記半反射半透過部材4によって反射された光
束は、反射部材13にて偏向された後、第2の結像レン
ズ8’を通り、反射部材11’、12’によって偏向さ
れた後、第2の接眼レンズ9’により別の術者に拡大観
察される。また、上述した構成のごとく夫々の光学系が
配置されているために、第1の接眼レンズ8から観察光
軸17までの距離L1と、第2の接眼レンズ8’から観
察光軸17までの距離L2は等距離となる。
【0033】次に、図2を用いて本実施形態のもう一つ
の状態を説明する。図2は、図1の状態から前述した図
示しないツマミを回転することによって前記ピニオン2
5を回転させ、反射部材16を矢印A方向に移動させて
前記対物レンズ1の光軸上から退避させた状態を示すも
のである。
【0034】この図2に示す状態にした場合、観察対象
から発した光束は、反射部材15、16を介さずに直接
対物レンズ1に入射することになる。従って観察対象は
2’にて示される位置となり、第1の接眼レンズ9から
直接対物レンズ1に入射する観察光軸17’までの距離
L3は、前述した水平距離L1に対して非常に小さくな
る。
【0035】本実施形態によれば,観察対象の位置を、
向かい合う2人の術者に対して等距離で且つ適切な距離
関係とすることが可能であると共に、ツマミを回転させ
るだけで簡単に、接眼レンズと観察光軸との距離を小さ
くすることも可能となる。
【0036】従って、2人で向かい合って垂直下方を観
察する形成外科においても、また2人で向かい合って手
術は行わず、顕微鏡を大きく傾けて使用する耳鼻咽喉科
や脳神経外科においても使い勝手の良い手術用顕微鏡と
なる。
【0037】図3及び図4は第2の実施形態を示し,図
3は手術用顕微鏡を形成外科に使用する場合の顕微鏡部
の状態図を示し、図4は手術用顕微鏡を耳鼻咽喉科や脳
神経外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図を示す。
【0038】31は観察対象(術部)32を焦点位置と
する対物レンズであり、入射した光束をアフォーカル光
束として出射する。33はアフォーカル変倍を行う変倍
レンズ系であり、前記対物レンズ31から入射したアフ
ォーカル光束を、再びアフォーカル光束として出射す
る。34は前記対物レンズ32の光軸35上に配置され
ると共に、該変倍レンズ系33から出射される光束を9
0°紙面上方に偏向させるための反射部材である。36
は該反射部材34によって反射した光束の光軸を示す。
37は該光軸36上に配置され、入射した光束の半分を
透過し、半分を反射する半反射半透過部材である。38
は透過した光束の光軸であり、39は反射した光束の光
軸を示し、該光軸39は前記光軸35と平行である。4
0は前記光軸39上に配置され、該光軸39を90°紙
面上方に折り曲げる反射部材である。41は該反射部材
40によって反射した光軸を示す。
【0039】42及び43は第1の接眼光学系を構成す
る第1の結像レンズと第1の接眼レンズであり、該第1
の結像レンズ42は前記反射部材40によって反射した
光束を入射した後、第1の結像位置44に像を結ぶべく
前記光軸41上に配置されている。第1の接眼レンズ4
3は、前記第1の結像位置44に結ばれた像を拡大する
べく配置されている。45及び46は前記第1の結像レ
ンズ42から出射される光束を、前記第1の接眼レンズ
43に導くための反射部材である。
【0040】42’及び43’は第2の接眼光学系を構
成する第2の結像レンズと第2の接眼レンズであり、該
第2の結像レンズ42’は前記半反射半透過部材37に
よって透過された光束を入射した後、第2の結像位置4
4’に像を結ぶべく前記光軸38上に配置されている。
第2の接眼レンズ43’は、前記第2の結像位置44’
に結ばれた像を拡大するべく配置されている。45及び
46’は前記第2の結像レンズ42’から出射される光
束を、前記第2の接眼レンズ43’に導くための反射部
材である。
【0041】47、48及び49は前記観察対象2から
の光束を前記対物レンズ31に導くための反射部材であ
り、前記反射部材47は前記2つの接眼レンズ43と4
3’から等距離で且つ観察光軸50(前記観察対象32
から入射される光束の光軸)が前記光軸35と垂直にな
るように配置され、また前記反射部材48は、前記対物
レンズ31の光軸35上で且つ該光軸35を90°紙面
下方に折り曲げるように、更には折り曲げた光軸51が
前記光軸41と略同軸となるように配置されている。ま
た前記反射部材49は、前記反射部材47によって反射
された光束を前記反射部材48に入射させるべく配置さ
れている。
【0042】52、53、54、55は夫々顕微鏡を構
成するハウジングである。52は鏡体ハウジングであ
り、前記対物レンズ31、変倍レンズ系33、反射部材
34、40、48及び半反射半透過部材37を内蔵して
いる。53は移動ハウジングであり、前記反射部材47
及び49を内蔵している。54、55は夫々別の2人の
観察者のための接眼鏡筒ハウジングであり、第1の接眼
鏡筒ハウジング54は前記第1の結像レンズ42、第1
の接眼レンズ43、反射部材45、46を内蔵し、第2
の接眼鏡筒ハウジング55は前記第2の結像レンズ4
2’、第2の接眼レンズ43’、反射部材45’、4
6’を内蔵している。
【0043】また56は、前記移動ハウジング53を前
記鏡体ハウジング52に対して変位させるための移動手
段を示している。57は前記鏡体ハウジングに設けられ
たガイド棒であり、前記光軸35と平行に配設されてい
る。58は前記移動ハウジング53に設けられた穴であ
り、該穴58は、前記ガイド棒57に嵌合している。
【0044】次に,第2の実施形態の作用について説明
する。
【0045】観察対象32から発した光束は、反射部材
47、49、48によって偏向され、対物レンズ31に
入射した後、変倍レンズ系33を介して反射部材34及
び半反射半透過部材37によって偏向され、更に反射部
材40によって偏向された後、第1の結像レンズ42を
通り、反射部材45、46によって偏向された後、第1
の接眼レンズ43により術者に拡大観察される。また前
記半反射半透過部材37を透過した光束は、第2の結像
レンズ42’を通り、反射部材45’、46’によって
偏向された後、第2の接眼レンズ43’により別の術者
に拡大観察される。また、上述した構成のごとく夫々の
光学系が配置されているために、第1の接眼レンズ43
から観察光軸50までの距離L4と、第1の接眼レンズ
43’から観察光軸50までの距離L5は等距離とな
る。
【0046】次に、図4を用いて本実施形態のもう一つ
の状態を説明する。図4は、図3の状態から移動ハウジ
ング53を鏡体ハウジング52に対して矢印B方向にに
シフトさせることにより、反射部材49を反射部材48
の下部から退避させた状態を示すものである。
【0047】この図4に示す状態にした場合、観察対象
から発した光束は、反射部材47,49を介さずに反射
部材48入射することになる。従って観察対象は32’
にて示される位置となり、第1の接眼レンズ43から直
接対物レンズ31に入射する観察光軸50’までの距離
L6は前述した距離L4に対して小さくなる。
【0048】本実施形態によれば,観察対象の位置を、
向かい合う2人の術者に対して等距離で且つ適切な距離
関係とすることが可能であると共に、移動ハウジングを
シフトさせるだけで簡単に、接眼レンズと観察対象との
距離を小さくすることも可能となる。
【0049】従って、2人で向かい合って垂直下方を観
察する形成外科においても、また顕微鏡を大きく傾けて
使用する耳鼻咽喉科や脳神経外科においても使い勝手の
良い手術用顕微鏡となる。
【0050】更に本実施形態によれば、耳鼻咽喉科や脳
神経外科において使用する場合に、顕微鏡全体の長さ
(図中L)が形成外科において使用する場合に対して短
くなるため、術者が作業を行うスペースの大きい作業性
の優れた手術用顕微鏡となる。
【0051】図5は第3の実施形態を示し,第2の実施
形態と同一の構成部分は、同一の符号を付し、説明は省
略する。
【0052】60は鏡体ハウジングであり、前記対物レ
ンズ31、変倍レンズ系33、反射部材34、40、4
7、48、49及び半反射半透過部材37を内蔵してい
る。
【0053】61は前記反射部材47の移動手段を示し
ている。62は前記反射部材47を保持する保持部材で
あり、一部には前記対物レンズ31の光軸35と平行に
形成されたラック部63が設けられている。64は該ラ
ック部63と噛合すると共に前記鏡体ハウジング60に
対して回転可能に取り付けられたピニオンであり、該ピ
ニオン64の軸と同軸上には図示しないツマミが前記鏡
体ハウジング60の外側に設けられている。
【0054】次に,第3の実施形態の作用について説明
する。
【0055】図示しないツマミを回転することによって
前記ピニオン64が回転し、その結果ラック63の設け
られた保持部材62に固定された反射部材47は矢印C
方向に変位する。
【0056】従って、2つの接眼レンズ43と43’か
ら観察光軸66(観察対象65からの光束の光軸)まで
の距離L7とL8の長さは変更される。
【0057】本実施形態によれば,観察対象の位置を、
向かい合う2人の術者に対してどの位置とするかを選択
することができることになるため、術者は観察対象の大
きさや形状、または位置によらず楽な姿勢にて手術を行
うことが可能となる。
【0058】前記各実施形態によれば,次のような構成
が得られる。
【0059】(付記1)観察対象からの光束が入射さ
れ、アフォーカルな光束を形成する対物レンズと、前記
対物レンズからの光束を入射して変倍する変倍レンズ系
と、前記変倍レンズ系からの光束を入射し、該光束の一
部を反射して残りを透過する半反射半透部材と、前記半
反射半透部材によって反射された光束を入射して像を結
像する第1の結像レンズとこの結像された像を拡大する
第1の接眼レンズとを含む第1の接眼光学系と、前記半
反射半透部材によって透過された光束を入射して像を結
像する第2の結像レンズとこの結像された像を拡大する
第2の接眼レンズとを含む第2の接眼光学系とを有する
手術用顕微鏡において、前記観察対象と前記対物レンズ
との間に、該観察対象からの光束を該対物レンズに導き
得る複数の反射部材を配置すると共に、前記複数の反射
部材のうち少なくとも1つを、前記複数の接眼レンズか
ら前記観察対象からの拘束の光軸までの各々の距離が変
更するように変位させる移動手段を有したことを特徴と
する手術用顕微鏡。
【0060】(付記2)前記移動手段は、反射部材を前
記複数の接眼レンズから前記観察対象からの拘束の光軸
までの各々の距離が略等距離となるような状態に配置し
得ることを特徴とする付記1に記載の手術用顕微鏡。
【0061】(付記3)前記移動手段は、前記複数の反
射部材のうち少なくとも1つを、前記対物レンズの光軸
の延長上から退避させることを特徴とする付記1に記載
の手術用顕微鏡。
【0062】(付記4)前記複数の反射部材のうち少な
くとも2つは共通の移動ハウジング内に収納され、また
前記対物レンズはそれとは別の鏡体ハウジングに収納さ
れると共に、前記移動手段は前記移動ハウジングを前記
鏡体ハウジングに対して変位させ、これによって前記複
数の反射部材のうち移動ハウジング内に収納された反射
部材を、前記対物レンズの光軸の延長上から退避させる
ようにしたことを特徴とする付記1に記載の手術用顕微
鏡。
【0063】(付記5)前記移動手段は、前記複数の反
射部材の間隔を変更するべく、前記複数の反射部材の少
なくとも1つを移動させることを特徴とする付記1に記
載の手術用顕微鏡。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように,この発明によれ
ば、例えば,形成外科や耳鼻咽喉科、脳神経外科などの
複数の外科手術において、更には様々な手術患部や術式
においても、中間鏡筒の交換を必要とせずに、最適な手
術姿勢が常に得られる手術用顕微鏡が提供できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示し,手術用顕微
鏡を形成外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図。
【図2】同実施形態の手術用顕微鏡を耳鼻咽喉科や脳神
経外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図。
【図3】この発明の第2の実施形態を示し,手術用顕微
鏡を形成外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図。
【図4】同実施形態の手術用顕微鏡を耳鼻咽喉科や脳神
経外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図。
【図5】この発明の第3の実施形態を示し,手術用顕微
鏡を形成外科に使用する場合の顕微鏡部の状態図。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…観察対象 3…変倍レンズ 4…半反射半透過部材 8…第1の結像レンズ 9…第1の接眼レンズ 8’…第1の結像レンズ 9’…第1の接眼レンズ 11,12…反射部材 22…移動手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月8日(2000.3.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は,前記目的を
達成するために,観察対象からの光束が入射され、アフ
ォーカルな光束を形成する対物レンズと、前記対物レン
ズからの光束を入射して変倍する変倍レンズ系と、前記
変倍レンズ系からの光束を入射し、該光束の一部を反射
して残りを透過する半反射半透部材と、前記半反射半透
部材によって反射された光束を入射して像を結像する第
1の結像レンズとこの結像された像を拡大する第1の接
眼レンズとを含む第1の接眼光学系と、前記半反射半透
部材によって透過された光束を入射して像を結像する第
2の結像レンズとこの結像された像を拡大する第2の接
眼レンズとを含む第2の接眼光学系とを有する手術用顕
微鏡において、前記観察対象と前記対物レンズとの間
に、該観察対象からの光束を該対物レンズに導き得る複
数の反射部材を配置すると共に、前記複数の反射部材の
うち少なくとも1つを、前記複数の接眼レンズから前記
観察対象からの光束の光軸までの各々の距離が変更する
ように変位させる移動手段を有したことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】(付記1)観察対象からの光束が入射さ
れ、アフォーカルな光束を形成する対物レンズと、前記
対物レンズからの光束を入射して変倍する変倍レンズ系
と、前記変倍レンズ系からの光束を入射し、該光束の一
部を反射して残りを透過する半反射半透部材と、前記半
反射半透部材によって反射された光束を入射して像を結
像する第1の結像レンズとこの結像された像を拡大する
第1の接眼レンズとを含む第1の接眼光学系と、前記半
反射半透部材によって透過された光束を入射して像を結
像する第2の結像レンズとこの結像された像を拡大する
第2の接眼レンズとを含む第2の接眼光学系とを有する
手術用顕微鏡において、前記観察対象と前記対物レンズ
との間に、該観察対象からの光束を該対物レンズに導き
得る複数の反射部材を配置すると共に、前記複数の反射
部材のうち少なくとも1つを、前記複数の接眼レンズか
ら前記観察対象からの光束の光軸までの各々の距離が変
更するように変位させる移動手段を有したことを特徴と
する手術用顕微鏡。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】(付記2)前記移動手段は、反射部材を前
記複数の接眼レンズから前記観察対象からの光束の光軸
までの各々の距離が略等距離となるような状態に配置し
得ることを特徴とする付記1に記載の手術用顕微鏡。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察対象からの光束が入射され、アフォ
    ーカルな光束を形成する対物レンズと、 前記対物レンズからの光束を入射して変倍する変倍レン
    ズ系と、 前記変倍レンズ系からの光束を入射し、該光束の一部を
    反射して残りを透過する半反射半透部材と、 前記半反射半透部材によって反射された光束を入射して
    像を結像する第1の結像レンズとこの結像された像を拡
    大する第1の接眼レンズとを含む第1の接眼光学系と、 前記半反射半透部材によって透過された光束を入射して
    像を結像する第2の結像レンズとこの結像された像を拡
    大する第2の接眼レンズとを含む第2の接眼光学系とを
    有する手術用顕微鏡において、 前記観察対象と前記対物レンズとの間に、該観察対象か
    らの光束を該対物レンズに導き得る複数の反射部材を配
    置すると共に、 前記複数の反射部材のうち少なくとも1つを、前記複数
    の接眼レンズから前記観察対象からの拘束の光軸までの
    各々の距離が変更するように変位させる移動手段を有し
    たことを特徴とする手術用顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004361962A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Leica Microsystems (Schweiz) Ag 顕微鏡

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4542377B2 (ja) * 2003-06-05 2010-09-15 ライカ インストルメンツ(シンガポール)プライベート リミテッド 顕微鏡

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