JP2001228194A - 多極コネクタ用導通検査器および検査方法 - Google Patents

多極コネクタ用導通検査器および検査方法

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JP2001228194A
JP2001228194A JP2000380861A JP2000380861A JP2001228194A JP 2001228194 A JP2001228194 A JP 2001228194A JP 2000380861 A JP2000380861 A JP 2000380861A JP 2000380861 A JP2000380861 A JP 2000380861A JP 2001228194 A JP2001228194 A JP 2001228194A
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JP2000380861A
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Masaki Nakai
正樹 中井
Harumasa Noro
治正 野呂
Hideo Tanaka
秀男 田中
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バスバーにより端子金具が相互に短絡状態とさ
れているコネクタを含むワイヤーハーネスに適用できる
導通検査器が望まれていた。 【解決手段】検査器に、コネクタに嵌合できる外形形状
を有する補助部Uを備えた。補助部Uは、コネクタのハ
ウジングを嵌め込むことによりバスバーと当接し、バス
バーを端子金具から離反させて端子挿入を許容する当接
面部45を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、互いに接続され
る一対のコネクタ同士が確実に嵌合していることを調べ
るため、コネクタのハウジングに挿入された複数の端子
金具同士を、予めコネクタの嵌合前に互いに電気的に短
絡させておくための短絡部材が設けられたコネクタを含
むワイヤーハーネスの導通検査に用いる導通検査器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用ワイヤーハーネスでは、一般
に、端部にコネクタが取り付けられていいる。このコネ
クタは、雄型と雌型とがあり、雄/雌の嵌合によって両
コネクタに装備された端子金具同士が接触し、ワイヤー
ハーネス相互間および他の電装品等との電気的接続が達
成されるようになっている。従って、コネクタ同士の嵌
合は確実なものでなければならないという要請がある。
かかる要請に応えるため、従来では、コネクタ同士の確
実な嵌合を確認しながら配線作業を行うという手段が採
られることがある。
【0003】この配線作業について簡単に説明すると、
互いに嵌合されるコネクタのうち一方のコネクタに装備
されている端子金具同士を、バスバーとよばれる金属製
の短絡部材によって、他方のコネクタと嵌合させる前に
予め互いに電気的に短絡させておく。このバスバーは、
コネクタのハウジング内に設けられており、各端子金具
に常時押圧状態で接触する。一方、他方のコネクタに装
備されている端子金具には、検査用電極を接続してお
き、この検査用電極は、当該検査用電極同士の短絡状態
を検出し表示するためのモニターに接続しておく。
【0004】そして、実際に両コネクタ同士を嵌合させ
ることによって、バスバーと端子金具との接触が絶たれ
ると共に両コネクタの端子金具同士が接触する。つま
り、コネクタ同士の嵌合が確実であれば、コネクタの端
子金具同士の短絡状態が解除され、一方のコネクタに装
備された各端子金具と、他方のコネクタに装備された各
端子金具とが、それぞれ1対1の対応関係を有して接続
される。
【0005】従って、両コネクタ同士の嵌合が不完全で
あれば、バスバーによって一方のコネクタの各端子金具
同士は短絡されたままの状態となるから、これら各端子
金具と接触した他方のコネクタの端子金具同士も相互に
短絡状態となる。この短絡状態は、上記モニターによっ
て表示され、その結果、作業者は、両コネクタ同士が完
全に嵌合されていないことがわかる。
【0006】ところで、かかるコネクタを含むワイヤー
ハーネスの製造工程において、特に雌型コネクタの組付
作業は、次のようにして行われている。先ず、図14
は、バスバー4が備えられた雌型コネクタ3の組付作業
を示している。同図を参照して、コネクタ3を組み付け
るには、図14(a)に示すように、各電線1の端部に
予め端子金具1aを圧着しておき、この端子金具1aを
ハウジング2の端子挿入部2aに挿入してゆく。
【0007】一方、上記バスバー4は、図14(b)に
示すように、ハウジング2内で端子挿入部2aに突出す
るように配置する必要がある。なぜなら、端子金具1a
が正規の位置まで挿入された状態(図14(d))で、
常時端子金具1aに押圧状態で接触するようにするため
である。このため、単に端子金具1aを端子挿入部2a
に挿入するだけでは、端子金具1aの先端がバスバー4
に当接してしまい、端子金具1aをハウジング2の所定
位置に装着することができない。
【0008】そこで、従来では、図14(c)に示すよ
うに、端子金具1aの反挿入方向側から、たとえばドラ
イバー5を差し込み、ドライバー5の先端部でバスバー
4を押し上げて端子金具1aの通路を開放することによ
り、端子金具1aの挿入を可能にし、その状態で端子金
具1aを完全に挿入していた。さらにその後に、端子金
具1aの抜け止めのために、リテーナ6を押し込んでい
た(図14(d)の状態)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
雌型コネクタの組付作業には、下記の〜に示すよう
な問題点があった。 上述のようにドライバー5等でバスバー4を押し上
げると、バスバー4に傷をつけたり、変形させてしまう
おそれがある。その結果、バスバー4による短絡が不完
全になることがあり、短絡状態の検出に誤りが生じて確
実な配線作業が困難にるおそれがある。また、場合によ
っては、ドライバー5によって端子金具1aに傷をつけ
てしまうおそれがあり、これにより、相互に接続される
コネクタ間で、良好な電気的接続が達成されないおそれ
もある。
【0010】しかも、ドライバー5によってバスバー4
を押し上げる作業は、ハウジング2を一方の手で持ちな
がら行わなければならず、しかも、バスバー4を押し上
げた状態で速やかに他方の手で端子金具1aを挿入しな
ければならないという難しい作業である。このため、バ
スバー4や端子金具1aに傷等をつけないように慎重に
作業を進める必要があり、作業者にとっては、相当の熟
練が要求されると共にきわめて負担の大きい作業となっ
ていた。
【0011】 通常、ワイヤーハーネスは、布線板上
で組み立てられるが、たとえば、ワイヤーハーネス組立
完成後の端末寸法の管理等のため、コネクタ3の組付作
業に際して予めハウジング2を布線板上で位置決めして
おくことができれば好都合である。しかしながら、上記
端子挿入作業は、作業者がハウジング2を手に取って丁
寧に行わなければならないため、ハウジング2を布線板
上で常に位置決めしておくことはできなかった。
【0012】 さらに、ワイヤーハーネスの組立工程
においては、導通検査が行われる。この検査は、コネク
タ部分を含めたワイヤーハーネス全体の電気的導通の有
無を調べるものであり、特に、コネクタのハウジングに
対して端子金具が確実に挿入装着されているかどうかを
検査するものである。しかしながら、ワイヤーハーネス
が組み立てられた状態、すなわちコネクタ3が組み付け
られた状態では、バスバー4によって各端子金具1aが
短絡されている。このため、従来の導通検査器を用いた
方法によっては導通検査を行うことはできず、導通の有
無を確認する際には、何らかの手段でバスバー4と各端
子金具1aとの接触を絶つ必要がある。
【0013】この発明は、かかる背景に基づいてなされ
たものであり、バスバーにより端子金具が相互に短絡状
態とされているコネクタを含むワイヤーハーネスに適用
できる導通検査器および導通検査方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ため、請求項1に係る導通検査器は、複数の端子金具
と、各端子金具が挿入される複数の端子挿入部と、各端
子金具が挿入された状態で各端子金具に押圧接触し、各
端子金具同士を電気的に短絡させる短絡部材とを備える
コネクタを含むワイヤーハーネスに適用される導通検査
器であって、コネクタを保持するためのコネクタ受け部
と、コネクタ受け部に対して近接/離反可能な状態でコ
ネクタ受け部に対向配置された検査部とを有し、検査部
は、コネクタ受け部に近接した状態で、短絡部材と端子
金具との電気的接続を遮断する遮断手段および各端子金
具に個別に接触する複数の検査電極を備えていることを
特徴とするものである。
【0015】また、本発明の目的を達成するため、請求
項6に係るワイヤーハーネスの導通検査方法は、複数の
端子金具を有し、各端子金具同士が短絡部材により電気
的に短絡されている多極コネクタを含むワイヤーハーネ
スの導通検査方法であって、短絡部材と端子金具との電
気的短絡を解除するステップと、上記電気的短絡が解除
されている状態のときに、各端子金具について電気的導
通の有無を検査するステップとを含むことを特徴とする
ものである。
【0016】さらに、本発明の目的を達成するため、請
求項7に係るワイヤーハーネスの導通検査方法は、請求
項9記載のワイヤーハーネスの導通検査方法において、
上記短絡部材と端子金具との電気的短絡を解除するステ
ップは、短絡部材と端子金具との間に絶縁部材を挿入す
ることを含んでいることを特徴とするものである。
【0017】これら請求項1,6または7に係る発明の
構成によれば、ワイヤーハーネスに組み付けられたコネ
クタをコネクタ受け部により保持し、コネクタ受け部と
検査部とを相対的に近接させる。これにより、遮断手段
によって短絡部材と各端子金具との電気的接続を遮断す
ることができる。また、検査電極が各端子金具と接触し
て電気的導通の有無を調べることが可能となる。
【0018】本発明の目的を達成するため、請求項2に
係る導通検査器は、請求項1記載の導通検査器におい
て、上記遮断手段は、コネクタ受け部に近接した状態
で、コネクタと嵌合可能な本体および短絡部材と各端子
金具との間に挿入し得る絶縁性を有する挿入部材を有す
ることを特徴とするものである。この構成によれば、請
求項2に係る発明と同様の作用を奏する。特に本請求項
に係る発明では、コネクタをコネクタ受け部により保持
してコネクタ受け部と検査部とを相対的に近接させる
と、本体がコネクタと嵌合し、挿入部材が短絡部材と各
端子金具との間に挿入される。挿入部材は、絶縁性を有
するから、短絡部材と各端子金具との電気的接続を遮断
することができる。
【0019】本発明の目的を達成するため、請求項3に
係る導通検査器は、請求項2記載の導通検査器におい
て、コネクタは、互いに嵌合される一対のコネクタのう
ちの一方のコネクタであり、上記本体は、上記一方のコ
ネクタが嵌合される他方のコネクタのハウジングにより
構成されており、上記挿入部材は、上記他方のコネクタ
のハウジングの一部からなることを特徴とするものであ
る。この構成によれば、請求項2に係る発明と同様の作
用を奏する。加えて、本体を嵌合される相手側コネクタ
のハウジングによって構成することにより、本体をコネ
クタに嵌合させるだけで当該本体の一部によって短絡部
材と各端子金具との電気的接続を遮断することができ
る。
【0020】本発明の目的を達成するため、請求項4に
係る導通検査器は、請求項1ないし3のいずれかに記載
の導通検査器において、端子金具の不完全挿入を検出す
る不完全挿入検出手段を備えていることを特徴とするも
のである。この構成によれば、請求項1ないし3のいず
れかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、不完全
挿入検出手段が備えられているから、導通検査と同時に
端子金具の不完全挿入を検出することができる。
【0021】本発明の目的を達成するため、請求項5に
係る導通検査器は、請求項4記載の導通検査器におい
て、各端子金具は、対応する端子挿入部に設けられた係
合片が弾性的に係合することにより抜け止めがなされた
状態で挿入装着されるものであり、上記不完全挿入検出
手段は、検査部に設けられ、検査部とコネクタ受け部と
が近接するときに、未係合の係合片に当接し得る当接部
材と、当接部材が係合片に当接することによって、検査
部とコネクタ受け部とが近接する際に検査電極をコネク
タ受け部から離反する方向にスライドさせるスライド機
構とを含んでいることを特徴とするものである。
【0022】この構成によれば、請求項4に係る発明と
同様の作用を奏する。特に本請求項に係る発明では、端
子金具が不完全な挿入状態となっている場合には、検査
部をコネクタ受け部に近接させたときに、当接部材が端
子金具と係合すべき係合片に当接する。この状態で、検
査部をコネクタ受け部側に近接させると、スライド機構
によって、検査電極をコネクタ受け部から離反させるこ
とができる。その結果、検査電極と各端子金具との電気
的導通を得ることができない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、コネクタ
保持具Aが布線板10上に固定されている状態を示した
斜視図である。このコネクタ保持具Aは、自動車用ワイ
ヤーハーネスの組み立て時に、コネクタを取り付ける作
業、すなわち、ワイヤーハーネスの構成要素である電線
の端部に圧着された端子金具を、コネクタのハウジング
に挿入する作業をする際に使用するものである。
【0024】作業は、図2に示すようなコネクタについ
て行う。図2を参照して、これらコネクタC1,C2
は、電装部品としてのエアバッグ用の回路に設けられる
ものである。コネクタC1は雌方、コネクタC2は雄方
のものであり、各コネクタC1,C2は、2極のコネク
タである。各コネクタC1,C2は、それぞれ2本の電
線E1の各端部に圧着された2つの端子金具T(図3参
照)が挿入されている。また、各コネクタC1,C2の
ハウジング20,30には、図示していない端子挿入部
が形成されている。各端子金具Tは、これら端子挿入部
に挿入され、ハウジング20,30に装備されている。
【0025】コネクタC1,C2は、エアバッグ用回路
の一部をなすため、互いに完全な状態で嵌合されていな
ければならない上に、振動や衝撃によっては、絶対に外
れないようにしておく必要がある。このため、コネクタ
C1のハウジング20には、ロック片21、およびこれ
と係合する係止舌片22が設けられている。ロック片2
1は、ピンP1によってハウジング20に対して回動自
在に取り付けられている。
【0026】そして、白抜き矢印に示すように雄型のコ
ネクタC2をコネクタC1に嵌め込んだ後、ロック片2
1を矢印の方向に回動させると、ロック片21に形成さ
れた押さえ面21aが、コネクタC2の後端面に当接す
ると共に、ロック片21に形成された係止爪21bが係
止舌片22の係止孔22aに係合する。これにより、コ
ネクタC2は、コネクタC2に対する反嵌め込み方向へ
の移動が規制され、コネクタC2とコネクタC1との嵌
合状態が完全に保持される。
【0027】また、コネクタC1とコネクタC2とを嵌
合させる際には、コネクタC1に挿入されている端子金
具T同士の短絡状態を調べながら、コネクタC1,C2
同士の完全な嵌合が確認される。このため、コネクタC
1のハウジング20内には、短絡部材としてのバスバー
24(図6参照)が装備されている。バスバー24は、
常時端子金具Tに押圧状態で接触されるから、ハウジン
グ20内で端子挿入部26に突出するように配置されて
いる(図4参照)。
【0028】コネクタ保持具Aは、このような特殊なコ
ネクタC1をワイヤーハーネスに取り付ける際に使用す
るものである。以下、コネクタ保持具Aについて詳しく
説明する。図1および図2を参照して、布線板10は、
ワイヤーハーネスの構成要素となる複数の電線を予め定
められた形状に沿って配線(これを布線作業という。)
するための台板となるものである。コネクタ保持具A
は、組み立てられるワイヤーハーネスの端部に取り付け
られるコネクタC1のハウジング20を、布線作業の段
階において予め布線板10上の所定位置に位置決め状態
で保持すると共に、端子金具Tをハウジング20に容易
に装着するためのものである。ここで、ワイヤーハーネ
スへのコネクタC1の取付作業は、保持されたハウジン
グ20の端子挿入部26に、布線された電線E1の端部
に圧着された端子金具Tを挿入することによって行う。
【0029】コネクタ保持具Aは、端子挿入補助具(以
下、「補助具」という。)Uと、脚50とを有してい
る。脚50は、略L字形のアングル部材51と、補助具
Uを取り付けるための取付ヘッド52とを有している。
アングル部材51の下部には、フランジ51aが設けら
れており、このフランジ51aから下方部分には、ねじ
51bが形成されている。アングル部材51の下端部
は、布線板10に設けられた取付孔11に挿通されてお
り、布線板10の下方からナットN1をかけて締めつけ
ることによって、脚50が布線板10に固定されてい
る。一方、取付ヘッド52は、ブロック状をしており、
アングル部材51の上端に取り付けられている。取付ヘ
ッド52の前面部は、補助具Uの取付面を構成してい
る。
【0030】補助具Uは、本体40と、取付板60とを
有している。本体40は、ハウジング20の嵌合部23
に嵌め込むことができる形状に形成されている。ハウジ
ング20は、嵌合部23に本体40が嵌め込まれること
によって、保持具Uに保持されるようになっている。本
実施形態では、この本体40として、ハウジング20が
実際に嵌合する雄形コネクタの雄型ハウジングを採用し
ている。つまり、本体40の外周面形状は、ハウジング
20の嵌合部23の内周面形状に対応している。また、
本体40には、その前面部41に開口された端子収容孔
42が形成されている。この端子収容孔42によって、
本体40が嵌合部23に嵌め込まれた状態で、ハウジン
グ20に挿入された端子金具Tが本体40と干渉するの
を避けることができるようになっている。
【0031】また、本体40の上面43には、本体40
の前面側から後面側へ延びた浅い溝部44が一対形成さ
れている。この溝部44の本来の目的は、ハウジング2
0に雄形ハウジングを嵌合させたときに、バスバー24
を押し退けて端子金具T同士の短絡状態を解除すること
である。本体40は、上記雄形ハウジングをそのまま使
用しているから、この溝44の底面部によって、ハウジ
ング20に装備されたバスバー24に当接する当接面部
45が構成されている。この当接面部45は、本体40
をハウジング20に嵌め込んだときに、バスバー24に
当接してバスバー24を弾性変形させるようになってい
る(図5参照)。一方、取付板60は、本体40の後端
面に連結されている。そして、この取付板60が、ねじ
B1を用いて取付ヘッド52の取付面に締結されてい
る。
【0032】次に、図3ないし図6を参照して、組み立
てられるワイヤーハーネスへのコネクタC1の取付作業
について、保持具Aの作用効果と共に説明する。図3
は、取付作業前におけるコネクタ保持具A,ハウジング
20および電線E1に圧着された端子金具Tの配置を示
す要部分解側面図である。また、図4ないし図6は、取
付作業の手順を示した要部側面図である。図3に示すよ
うに、この取付作業は、補助具Uの本体40をハウジン
グ20に差し込み、この状態で端子金具Tをハウジング
20に挿入することによって行う。以下、順に説明す
る。
【0033】 図4を参照して、ハウジング20の嵌
合部23に補助具Uの本体40を嵌め込む。本体40
は、ハウジング20と実際に嵌合する雄形ハウジングと
同じ形状であるから、両者40,20は、ぴったりと嵌
め合わされる。 図5を参照して、ハウジング20をこのまま押し込
んでいくと、バスバー24が本体40の当接面部45に
当接する。さらにハウジング20を押し込んで本体40
と確実に嵌合させることによって、バスバー24が弾性
変形されて上方へ変位する。すなわち、バスバー24
は、端子挿入部26から退避する方向に弾性変形され
る。しかも、バスバー24は、当接面部45によって押
し上げられるから、つまり、たとえばドライバーの先端
等の鋭利な部分で押し上げられるものではないから、傷
等の損傷を受けることがない。また、この状態で、ハウ
ジング20は、コネクタ保持具Aによって保持され、布
線板10上の所定位置で位置決めされている。
【0034】 次いで、電線E1の端部に圧着された
端子金具Tを、ハウジング20の端子挿入部26に挿入
する。バスバー24は、端子挿入部26から退避してい
るから、端子金具Tは、バスバー24に挿入を妨げられ
ることなく端子挿入部26に円滑に挿入することができ
る。なお、挿入された端子金具Tは、端子収容孔42
(図1参照)に収容される。これにより、端子金具T
は、本体40との干渉を避けてハウジング20に確実に
挿入することができる。
【0035】 図6を参照して、端子金具Tを所定位
置まで挿入し、これを確認した後、ハウジング20に設
けられたリテーナR1を押し込んで端子金具Tの抜け止
めを行う。ワイヤーハーネスの布線作業が終了すれば、
コネクタ保持具Aからハウジング20を抜き取る。この
とき、バスバー24の変形は、その弾性により復元す
る。その結果、バスバー24が端子金具Tに押圧状態で
接触して端子金具T同士が短絡状態となる。このように
して、コネクタの取付作業が完了する。
【0036】<第1の実施形態>次に、本発明の第1の
実施形態について説明する。図7は、本発明の第1の実
施形態に係る導通検査器STの一部断面側面図である。
本実施形態の特徴とするところは、上述した補助具Uの
本体40を従来の導通検査器に装備し、これにより、ハ
ウジング20を有する特殊なコネクタC1に適用するこ
とができる導通検査器STを実現した点にある。なお、
図7において、上述した部品と同様のものについては同
じ符号を付し、その説明は省略する。
【0037】図7を参照して、この導通検査器STは、
布線板10上に設置されている。導通検査器STの概略
構成を説明すると、レール101が形成されたベース1
00と、レール101に対して固定され、検査すべきコ
ネクタC1のハウジング20を収容し、位置決め状態で
保持するコネクタ受け部200と、レール101に対し
てスライド可能に取り付けられ、コネクタ受け部200
に対向配置された検査部300と、ベース100の端部
にピンP2を介して回動自在に取り付けられ、回動させ
ることによって検査部300をコネクタ受け部200に
対して近接/離反させるカムレバー400とを有してい
る。そして、カムレバー400を操作して検査部300
をコネクタ受け部200に近接させ、検査部300とコ
ネクタ受け部200に保持されたハウジング20とを嵌
合させることによって(図7の状態)、コネクタC1部
分における導通の有無を検査することができるようにな
っている。
【0038】検査部300は、前面301に開口を有す
る凹部302が形成されたケーシング303と、ケーシ
ング303に内装された本体40と、ケーシング303
に取り付けられ、本体40の端子収容孔(42)に進入
した状態で配置されたコンタクトプローブ304とを有
している。つまり、導通検査器STは、検査部300に
検査すべきコネクタC1と嵌合し得る本体(遮断手段)
40を備えている点を除いて従来から一般的に使用され
ている導通検査器と変わるところはない。
【0039】ケーシング303の凹部302は、ハウジ
ング20がぴったりと嵌合することができる内面形状に
形成されている。本体40は、凹部302の内奥部の壁
面305に取り付けられており、コネクタ受け部200
に向かって突出している。コンタクトプローブ304
は、公知のものであって、端子金具Tと接触することに
より、端子金具Tとの導通の有無を検出するための検査
電極となっている。従って、コンタクトプローブ304
には、図示していないがリード線が接続されており、こ
れが導通を調べるための所定の機器に接続されている。
【0040】この実施形態によれば、次のような作用効
果を奏する。 検査部300は、予めコネクタ受け部200から離
しておき、コネクタ受け部200にハウジング20をセ
ットする。次いで、カムレバー400を操作し、検査部
300をコネクタ受け部200に近接させる。これによ
り、コネクタ受け部200にセットされたハウジング2
0は、ケーシング303の凹部302に嵌め込まれる。
【0041】その結果、本体40がハウジング20の嵌
合部23に嵌合し、バスバー24が弾性変形し端子挿入
部26から退避する。しかも、バスバー24は、当接面
部45によって押し上げられるから、本体40の嵌合に
より傷等の損傷を受けることがない。また、この状態で
は、ハウジング20は、コネクタ受け部200によって
保持されており、布線板10上で位置決めされている。
【0042】 次いで、布線作業を進め、電線E1の
端部に圧着された端子金具Tを、ハウジング20の端子
挿入部26に挿入する。このときバスバー24が端子挿
入部26から退避しているから、端子金具Tは、バスバ
ー24に挿入を妨げられることなく端子挿入部26に円
滑に挿入することができると共に、バスバー24と端子
金具Tとが電気的に接続されることがなく、端子金具T
同士が短絡されることがない。
【0043】挿入された端子金具Tは、本体40の端子
収容孔42(図1参照)に収容される。そして、端子金
具Tをこのまま所定位置まで挿入し、リテーナR1を押
し込んで端子金具Tの抜け止めを行う。コンタクトプロ
ーブ304は、挿入された端子金具Tに接触する。コン
タクトプローブ304は、上記機器に接続されているか
ら、直ちに導通の有無を確かめることができる。
【0044】 従って、本実施形態によれば、検査部
300をコネクタ受け部200に近接させて本体40を
ハウジング20に嵌め込むだけで、当接面部45により
バスバー24を変形させ、端子金具Tをハウジング20
に容易に装着することができる状態にすることができ
る。これにより、作業者は、熟練を要することなく簡単
容易に端子金具Tの挿入作業を進めることができる。し
かも、当接面部45によりバスバー24を変形させるか
ら、バスバー24に損傷を与えることがない。その結
果、ハウジング20に端子金具Tが装着されたコネクタ
C1を、ワイヤーハーネスの配線時に本来嵌合すべき他
のコネクタと嵌合させた場合でも、接続不良が発生する
ことがない。
【0045】なお、本実施形態では、本体40として、
ハウジング20が実際に嵌合される相手方のコネクタの
ハウジングをそのまま採用しているので、導通検査器S
Tを安価に製造することができるという利点がある。ま
た、ハウジング20を布線板10上で位置決め状態で保
持することができるので、布線板10上で布線作業を進
めながら容易に端子挿入作業を行うことができ、その結
果、組み立て後のワイヤーハーネスの仕上寸法、いわゆ
る端末寸法の管理をすることができるという利点があ
る。
【0046】さらに本実施形態では、挿入する端子金具
Tのすべてについて一々導通を確認しながら端子挿入作
業を行えるので、端子金具Tを確実にハウジング20に
装着することができる。その結果、コネクタC1を他の
コネクタに嵌合させた場合に、接続不良が発生するのを
一層効果的に防止することができる。<第2の実施形態
>次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0047】図8は、本発明の第2の実施形態に係る導
通検査器STの一部断面側面図である。本実施形態が第
1の実施形態と異なるところは、第1の実施形態では、
バスバー24と端子金具Tとの電気的接続を遮断する手
段として、コネクタC1と実際に嵌合する相手方コネク
タのハウジングをそのまま採用しているのに対し、本実
施形態では、バスバー24と端子金具Tとの電気的接続
を遮断する手段として、バスバー24と端子金具Tとの
間に挿入される挿入部材501を採用している点にあ
る。
【0048】図8を参照して、この導通検査器STは、
第1の実施形態に係る導通検査器(図7参照)と同様
に、ベース100と、コネクタ受け部200と、検査部
500と、カムレバー400とを有し、カムレバー40
0を操作して検査部500をコネクタ受け部200に近
接させて、コネクタC1の導通検査を行うようになって
いる。また、本実施形態では、コネクタ受け部200と
検査部500との間にばね110が介装されており、カ
ムレバー400を紙面に対して時計回りに操作した場合
には、検査部500は、ばね110の弾性力でコネクタ
受け部200から自動的に離反するようになっている。
なお、第1の実施形態に係る導通検査器(図7参照)と
同様の部品については、同様の参照符号を付している。
【0049】図9は、検査部500の要部を示す一部断
面側面図であり、図10は、一部断面平面図である。図
9を参照して、検査部500は、ケーシング303を備
えており、このケーシング303には、前面301に開
口を有する凹部302が形成されている。凹部302の
中間部には、凹部302を図において左右に仕切る仕切
板502が固定配置されている。仕切板502の右側の
凹部503(右側凹部503)内には、左右方向にスラ
イド可能にスライドブロック504が挿入されている。
【0050】スライドブロック504は、右側凹部50
3を構成する内壁に沿って、仕切板502と内奥部の壁
面305との間で、ケーシング303に対してスライド
することができるようになっている。図10を参照し
て、スライドブロック504のスライド機構について説
明する。仕切板502には、支柱505が設けられてい
る。この支柱505は、仕切板502から壁面305の
方に真っ直ぐ延ばされている。そして、支柱505は、
スライドブロック504を貫通しており、スライドブロ
ック504は、支柱505に支持されている。スライド
ブロック504と壁面305との間には、ばね506が
介装されている。これにより、スライドブロック504
は、常時仕切板502側に弾性付勢されている。なお、
支柱505およびばね506は、図9では図示していな
い。
【0051】再び図9を参照して、スライドブロック5
04には、プッシュブロック507が固定されている。
プッシュブロック507は、たとえば合成樹脂により構
成することができ、ロッド508が一体的に形成されて
いる。ロッド508は、検査すべきコネクタC1のハウ
ジング20に設けられたランス509(図12参照)に
当接し得るように形成されている。なお、ランス509
とは、端子金具Tがハウジング20に挿入された際に、
端子金具Tに対して弾性的に係合することによって端子
金具Tの抜け止めを行う部材であって、端子金具Tの抜
止手段としては公知である。
【0052】ロッド508は、仕切板502を貫通して
コネクタ受け部200側に突出した状態で配置されてい
る。そして、スライドブロック504が図中左右方向に
スライド可能となっていることから、ロッド508は、
スライドブロック504と共にケーシング303に対し
て左右方向にスライド可能となっている。なお、図11
は、ロッド508がスライドブロック504と共に右方
向にスライドした状態を示している。
【0053】また、スライドブロック504には、コン
タクトプローブ304が固定されている。コンタクトプ
ローブ304は、コネクタ受け部200と検査部500
とが近接したときに、コネクタ受け部200に保持され
たコネクタC1の端子金具Tの位置に対応する位置に配
置されている。図示していないが、このコンタクトプロ
ーブ304は、リード線が接続されており、このリード
線は、第1の実施形態と同様に、導通を調べるための機
器に接続されている。
【0054】次に、上記挿入部材501は、ケーシング
303に固定されている。詳しく説明すると、挿入部材
501は、仕切板502の左側の凹部510(左側凹部
510)内に配置されており、コンタクトプローブ30
4の上方に仕切板502に当接させた状態で固定されて
いる。挿入部材501は、絶縁性を有する、たとえば合
成樹脂からなり、ケーシング303に取り付けるための
取付部511と、取付部511の下方に延設された挿入
片512とを有している。
【0055】この挿入片512は、コネクタ受け部20
0と検査部500とが近接したときに、コネクタ受け部
200に保持されたコネクタC1の端子金具Tとバスバ
ー24との間に挿入できる位置に配置されている。ま
た、挿入片512の先端部は、斜めにカットされてお
り、これにより、端子金具Tとバスバー24との間に無
理なく滑らかに挿入することができるようになってい
る。
【0056】なお、本実施形態では、挿入片512は、
底板部とこれに立ち上げられた側板部とを有する略U字
状に形成されているが、これは、挿入片512の剛性を
確保するためである。従って、挿入片512は、単なる
板部材により構成することもできる。要するに、挿入片
512は、絶縁性を有し、変形等を起こさずに良好にに
端子金具Tとバスバー24との間に挿入できるものであ
れば良い。
【0057】また、本実施形態では、挿入片512は、
2本の端子金具Tのうち一方の端子金具Tとバスバー2
4との間に挿入されるようになっている。これは、検査
すべきコネクタC1が2極のものであるから、いずれか
一方の端子金具Tとバスバー24との電気的接続を遮断
すれば、両方の端子金具Tとバスバー24との電気的接
続を遮断することができるからである。もっとも、より
確実に各端子金具Tとバスバー24との電気的接続を遮
断するために、2つの挿入片512を設けることもでき
る。
【0058】本実施形態によれば、下記の作用効果を奏
する。 第1の実施形態と同様に、コネクタ受け部200に
検査すべきコネクタC1のハウジング20をセットし、
カムレバー400を操作して検査部500をコネクタ受
け部200に近接させる。これにより、コネクタ受け部
200にセットされたハウジング20は、ケーシング3
03の凹部302に嵌め込まれる。なお、このときの端
子金具Tと挿入部材501との位置関係を図12に示
す。
【0059】 検査部500をコネクタ受け部200
に近接させると、図12に示す状態から、端子金具Tが
図中右側へ相対的に移動する。そして、端子金具Tの先
端がコンタクトプローブ304に接触する前に、挿入片
512が端子金具Tとバスバー24との間に挿入されて
(バスバー24が上方に弾性変形されて)、両者間の電
気的接続が遮断される。これにより、端子金具T同士の
短絡が解除される。そして、この状態で、端子金具Tと
コンタクトプローブ304が接触する。コンタクトプロ
ーブ304は、上記機器に接続されているから、直ちに
各端子金具Tについて導通の有無を確かめることができ
る。
【0060】なお、本実施形態では、端子金具Tとコン
タクトプローブ304とが接触する前に挿入片512を
挿入するようにしたが、検査信号(端子金具Tとコンタ
クトプローブ304との間に導通が得られているか否か
の信号)を得るタイミングを選ぶことにより、端子金具
Tとコンタクトプローブ304とが接触した後に挿入片
512を挿入する場合であっても検査を行うことができ
る。
【0061】 従って、本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果を奏する。つまり、挿入片512
を端子金具Tとバスバー24との間に挿入することによ
って、各端子金具T同士の短絡を解除することができる
から、従来と同様の導通検査器を用いて従来と同様の方
法で導通検査を行うことができる。しかも、挿入片51
2を端子金具Tとバスバー24との間に滑らかに挿入す
ることができるから、両者に傷等の損傷を与えることが
なく、その結果、製品としてのワイヤーハーネスに不良
品が発生するのを防止することができる。
【0062】 加えて、本実施形態では、導通検査に
際して端子金具Tの不完全装着を検出することができ
る。詳しく説明すると、図12に示すように、端子金具
Tは、ランス509が係合することにより、抜け止めが
施されて完全な装着状態となる。しかしながら、場合に
よっては、導通検査をする段階で、ランス509が端子
金具Tと係合しておらず、図中一点鎖線で示す状態とな
っている場合も考えられる。かかる場合、端子金具Tが
右側へ相対移動すると、プッシュブロック507のロッ
ド508が端子金具Tと係合していないランス509に
当接する。
【0063】この状態で、さらに端子金具Tを右側へ相
対移動させる(カムレバー400の操作により、検査部
500とコネクタ受け部200とを近接させる)と、ロ
ッド508がランス509に当接したまま相対的に右側
へ押され、プッシュブロック507およびスライドブロ
ック504が図中右側へスライドし、図11に示す状態
となる。
【0064】従って、コンタクトプローブ304も端子
金具Tから離反する方向に相対的にスライドするから、
仮に、端子金具Tが不完全な挿入状態となっている場合
には、コンタクトプローブ304と各端子金具Tとの電
気的導通を得ることができない。しかも、ランス508
ロッド508が当接しても、プッシュブロック507お
よびスライドブロック504がスライドすることによ
り、ランス508を無理押ししてしまうことがないの
で、ランス508に損傷を与えることもない。その結
果、端子金具Tの不完全装着を検出して、製品としての
ワイヤーハーネスに不良品が発生するのを一層効果的に
防止することができる。
【0065】<第3の実施形態>続いて、本発明の第3
の実施形態について説明する。図13は、本発明の第3
の実施形態に係る導通検査器STの一部断面側面図であ
る。本実施形態が第1,第2の実施形態と異なるところ
は、第1,第2の実施形態は、雌型のコネクタC1につ
いての導通検査を行うものであるのに対し、本実施形態
は、雄型のコネクタC2(図2参照)についての導通検
査を行うものであり、端子金具Tとバスバー24との間
の電気的接続を遮断する手段として、絶縁性を有する挿
入部材601を採用している点である。
【0066】図13を参照して、コネクタC2は、雄型
のハウジング20を有し、ハウジング20には、雌型の
端子金具Tが2つ装着されている。そして、コネクタC
1と同様に、各端子金具Tを短絡させるためにバスバー
24が装備されている。バスバー24は、常時端子金具
Tに押圧状態で接触されている。導通検査器STは、第
1,第2の実施形態に係るものと同様に、ベース100
と、ベース100に設けられたコネクタ受け部200お
よび検査部600並びにこれらを近接または離反させる
カムレバー400とを有している。なお、第1の実施形
態に係る導通検査器(図7参照)と同様の部品について
は、同様の参照符号を付している。
【0067】検査部600には、第1の実施形態と同様
の凹部302が形成されており、この凹部302内に上
記挿入部材601およびコンタクトプローブ304が固
定配置されている。挿入部材601は、コネクタ受け部
200と検査部600とが近接したときに、コネクタ受
け部200に保持されたコネクタC2の端子金具Tとバ
スバー24との間に挿入できる位置に配置されている。
また、コンタクトプローブは、コネクタ受け部200と
検査部600とが近接したときに、端子金具Tと接触す
ることができる位置に配置されている。
【0068】挿入部材601は、たとえば、合成樹脂に
より構成することができるが、絶縁性を有する材料であ
れば、他の材料により構成することもできる。挿入部材
601は、ケーシング303の凹部302の内奥部にい
わゆる片持ち状に設けられており、コネクタ受け部20
0側に突出している。本実施形態では、単一の挿入部材
601が装備されており、一方の端子金具Tとバスバー
24との間に挿入されるようになっているが、挿入部材
601を2本設けて、両方の端子金具Tとバスバー24
との間に挿入するようにしても良い。このように、挿入
部材601が一方の端子金具Tとバスバー24との間に
挿入するものであれば良いのは、第2の実施形態と同
様、コネクタC2が2極のものであり、いずれか一方の
端子金具Tとバスバー24との間の電気的接続を遮断す
れば十分だからである。
【0069】また、挿入部材601の形状は、たとえば
平板状のものに形成することができるが、挿入部材60
1の先端部の形状は、端子金具Tとバスバー24との間
に滑らかに挿入することができるように斜めにカットす
るか、いわゆるアール面を形成しておくのが好ましい。
本実施形態では、挿入部材601の先端は、アール面が
形成されている。
【0070】本実施形態によれば、コネクタ受け部20
0に検査すべきコネクタC2のハウジング20をセット
し、カムレバー400を操作して検査部600とコネク
タ受け部200とを近接させると、コネクタ受け部20
0にセットされたハウジング20は、ケーシング303
の凹部302に嵌め込まれる。そして、端子金具Tの先
端がコンタクトプローブ304に接触する前に、挿入部
材601が端子金具Tとバスバー24との間に挿入さ
れ、両者間の電気的接続を遮断して端子金具T同士の短
絡を解除することができる。この状態で、端子金具Tと
コンタクトプローブ304が接触することにより、各端
子金具Tについて導通の有無を確かめることができる。
なお、本実施形態においても、検査信号(端子金具Tと
コンタクトプローブ304との間に導通が得られている
か否かの信号)を得るタイミングを選ぶことにより、端
子金具Tとコンタクトプローブ304とが接触した後に
挿入部材601を挿入する場合であっても検査を行うこ
とができる。
【0071】従って、本実施形態によれば、挿入部材6
01を端子金具Tとバスバー24との間に挿入すること
によって、各端子金具T同士の短絡を解除することがで
きるから、従来と同様の導通検査器を用いて従来と同様
の方法で導通検査を行うことができる。しかも、挿入部
材601を端子金具Tとバスバー24との間に滑らかに
挿入することができるから、両者に傷等の損傷を与える
ことがなく、その結果、製品としてのワイヤーハーネス
に不良品が発生するのを防止することができる。しか
も、端子金具Tとバスバー24との間の電気的接続を遮
断するための手段として挿入部材601という極簡単な
部材を採用しているから、導通検査器STが高価なもの
になることはないという利点がある。
【0072】なお、この発明は、上記3つの実施形態に
限定されるものではない。たとえば、第3の実施形態に
おいて、第2の実施形態で示した端子金具Tの不完全挿
入を検出するための機構を付加することができる。ま
た、上記各実施形態では、エアバッグ用コネクタについ
て説明したが、その他のコネクタにも適用することがで
きる。その他、この発明の範囲内で種々の設計変更を施
すことができる。
【0073】
【発明の効果】請求項1,6または7に係る発明によれ
ば、コネクタ受け部によって保持したコネクタを検査部
と相対的に近接させることにより、遮断手段によって短
絡部材と各端子金具との電気的接続を遮断した状態で検
査電極が各端子金具と接触することができ、これによ
り、ワイヤーハーネスの導通検査を行うことができる。
しかも、本導通検査器を布線板上の所定位置に固定する
ことによって、コネクタの保持具としての機能を発揮す
ることもできる。つまり、端子挿入作業を円滑に進めな
がら各端子金具ごとの導通検査を行うことができ、ワイ
ヤーハーネスの組立作業の効率を向上させることができ
る。
【0074】請求項2に係る発明によれば、本体がコネ
クタと嵌合すると共に挿入部材が短絡部材と各端子金具
との間に挿入されて両者間の電気的接続を遮断される。
従って、請求項1に係る発明と同様の効果を奏すると共
に、短絡部材と各端子金具との電気的接続を遮断する手
段を極簡単に構成することができるという利点がある。
【0075】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明と同様の効果を奏する。加えて、検査部に相手
方コネクタを採用することによって、検査部を簡単に構
成することができ、コスト安価に導通検査器を提供する
ことができる。この構成によれば、請求項1または2に
係る発明と同様の作用を奏する。加えて、不完全挿入検
出手段が備えられているから、導通検査と同時に端子金
具の不完全挿入を検出することができる。
【0076】請求項4または5に係る発明によれば、請
求項1ないし3のいずれかに係る発明と同様の効果を奏
する。加えて、導通検査と同時に端子金具の不完全挿入
を検出することができるから、製品としてのワイヤーハ
ーネスの品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コネクタ保持具の斜視図である。
【図2】本実施形態に適用する一対のコネクタの斜視図
である。
【図3】コネクタ組み立て時におけるコネクタ保持具,
ハウジングおよび端子金具の位置関係を示す分解側面図
である。
【図4】本体を嵌合部に嵌め合わせた状態を示す一部断
面側面図である。
【図5】ハウジングをコネクタ保持具によって保持した
状態で、端子金具を挿入した状態を示す一部断面側面図
えある。
【図6】端子金具が装着された状態でのコネクタの断面
図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る導通検査器の断
面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る導通検査器の一
部断面側面図である。
【図9】第2の実施形態に係る導通検査器の検査部の一
部断面拡大側面図である。
【図10】第2の実施形態に係る導通検査器の検査部の
一部断面拡大平面図である。
【図11】第2の実施形態に係る導通検査器の検査部の
一部断面拡大平面図である。
【図12】端子金具と挿入部材との位置関係を示す図で
ある。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る導通検査器の
断面図である。
【図14】ワイヤーハーネスへのコネクタ取付作業にお
いて、ハウジングに端子金具を挿入する作業の手順を示
す一部断面側面図である。 (a)端子金具挿入前の、端子金具およびハウジングの
位置関係を示す側面図である。 (b)挿入された端子金具がバスバーに当接した状態を
示す一部断面側面図である。 (c)バスバーをドライバーの先端で押し上げた状態を
示す一部断面側面図である。 (d)端子金具が完全にハウジングに装着された状態を
示す一部断面側面図である。
【符号の説明】
A コネクタ保持具 U 補助具 ST 導通検査器 C1 コネクタ C2 コネクタ 10 布線板 20 ハウジング 30 ハウジング 23 嵌合部 24 バスバー 26 端子挿入部 40 本体 45 当接面部 50 脚 200 コネクタ受け部 300 検査部 500 検査部 501 挿入部材 508 ロッド 509 ランス 512 挿入片 600 検査部 601 挿入部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の端子金具と、各端子金具が挿入され
    る複数の端子挿入部と、各端子金具が挿入された状態で
    各端子金具に押圧接触し、各端子金具同士を電気的に短
    絡させる短絡部材とを備えるコネクタを含むワイヤーハ
    ーネスに適用される導通検査器であって、 コネクタを保持するためのコネクタ受け部と、 コネクタ受け部に対して近接/離反可能な状態でコネク
    タ受け部に対向配置された検査部とを有し、 検査部は、 コネクタ受け部に近接された状態で、短絡部材と端子金
    具との電気的接続を遮断する遮断手段と、各端子金具に
    個別に接触する複数の検査電極とを備えていることを特
    徴とする導通検査器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の導通検査器において、 上記遮断手段は、 コネクタ受け部に近接した状態でコネクタと嵌合可能な
    本体および短絡部材と端子金具との間に挿入し得る絶縁
    性を有する挿入部材を有することを特徴とする導通検査
    器。
  3. 【請求項3】請求項2記載の導通検査器において、 コネクタは、互いに嵌合される一対のコネクタのうちの
    一方のコネクタであり、 上記本体は、上記一方のコネクタが嵌合される他方のコ
    ネクタのハウジングにより構成されており、 上記挿入部材は、上記他方のコネクタのハウジングの一
    部からなることを特徴とする導通検査器。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の導通
    検査器において、 端子金具の不完全挿入を検出する不完全挿入検出手段を
    さらに備えていることを特徴とする導通検査器。
  5. 【請求項5】請求項4記載の導通検査器において、 各端子金具は、対応する端子挿入部に設けられた係合片
    が弾性的に係合することにより抜け止めがなされた状態
    で挿入装着されるものであり、 上記不完全挿入検出手段は、 検査部に設けられ、検査部とコネクタ受け部とが近接す
    るときに、未係合の係合片に当接し得る当接部材と、 当接部材が係合片に当接することによって、検査部とコ
    ネクタ受け部とが近接する際に検査電極をコネクタ受け
    部から離反する方向にスライドさせるスライド機構とを
    含んでいることを特徴とする導通検査器。
  6. 【請求項6】複数の端子金具を有し、各端子金具同士が
    短絡部材により電気的に短絡されている多極コネクタを
    含むワイヤーハーネスの導通検査方法であって、 短絡部材と端子金具との電気的短絡を解除するステップ
    と、 上記電気的短絡が解除されている状態のときに、各端子
    金具について電気的導通の有無を検査するステップとを
    含むことを特徴とするワイヤーハーネスの導通検査方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6記載のワイヤーハーネスの導通検
    査方法において、 上記短絡部材と端子金具との電気的短絡を解除するステ
    ップは、短絡部材と端子金具との間に絶縁部材を挿入す
    ることを含んでいることを特徴とするワイヤーハーネス
    の導通検査方法。
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