JP2001227529A - 画像形成装置に用いられるゴムローラ - Google Patents
画像形成装置に用いられるゴムローラInfo
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- JP2001227529A JP2001227529A JP2000038463A JP2000038463A JP2001227529A JP 2001227529 A JP2001227529 A JP 2001227529A JP 2000038463 A JP2000038463 A JP 2000038463A JP 2000038463 A JP2000038463 A JP 2000038463A JP 2001227529 A JP2001227529 A JP 2001227529A
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- rubber roller
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- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 様々な環境変化に対する体積固有抵抗の変動
が小さく、トナー離型性、耐摩耗性、耐久性等に優れ、
さらに環境問題の面からリサイクルが容易な導電性弾性
部材からなり、電子写真プロセスにおける転写ローラ等
として好適なゴムローラ、および該ローラを使用した画
像形成装置を提供すること。 【解決手段】 基体と、この基体を被覆し、有極性ゴム
および抵抗調整のための導電性充填剤を主原料として生
成された発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその
外表面を被覆し、無極性樹脂および抵抗調整のための導
電性充填剤を主原料とする第2被覆層とを有することを
特徴とするゴムローラ。
が小さく、トナー離型性、耐摩耗性、耐久性等に優れ、
さらに環境問題の面からリサイクルが容易な導電性弾性
部材からなり、電子写真プロセスにおける転写ローラ等
として好適なゴムローラ、および該ローラを使用した画
像形成装置を提供すること。 【解決手段】 基体と、この基体を被覆し、有極性ゴム
および抵抗調整のための導電性充填剤を主原料として生
成された発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその
外表面を被覆し、無極性樹脂および抵抗調整のための導
電性充填剤を主原料とする第2被覆層とを有することを
特徴とするゴムローラ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置等に
用いられるローラ全般に関するものであり、特に、例え
ば、コピア、レーザープリンター等の画像処理装置にお
いて像担持体に当接して使用される導電性の転写用ロー
ラとして好適なゴムローラ、およびこのゴムローラを用
いた画像形成装置に関する。
用いられるローラ全般に関するものであり、特に、例え
ば、コピア、レーザープリンター等の画像処理装置にお
いて像担持体に当接して使用される導電性の転写用ロー
ラとして好適なゴムローラ、およびこのゴムローラを用
いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、従来より、金属
ワイヤーに高電圧を印加し、発生するコロナにより感光
体を帯電させたり、転写させたりしている。しかし、こ
のコロナチャージ方式では、コロナ発生時にオゾンやN
Ox等のコロナ生成物が生じ、これが感光体の表面を変
質させるため、画像白抜けや黒スジが生じる等の画像品
質上の問題の他、オフィス環境の点においても問題があ
った。そこで、オゾンやNOx等を発生させない方式と
して、ゴムローラを感光体などに接触させて帯電及び転
写させる方式が提案されている。
ワイヤーに高電圧を印加し、発生するコロナにより感光
体を帯電させたり、転写させたりしている。しかし、こ
のコロナチャージ方式では、コロナ発生時にオゾンやN
Ox等のコロナ生成物が生じ、これが感光体の表面を変
質させるため、画像白抜けや黒スジが生じる等の画像品
質上の問題の他、オフィス環境の点においても問題があ
った。そこで、オゾンやNOx等を発生させない方式と
して、ゴムローラを感光体などに接触させて帯電及び転
写させる方式が提案されている。
【0003】電子写真方式の画像形成装置においては、
像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転移させる
ための手段として、像担持体に対向して付設された転写
ローラに転写材の背面側より数百V〜2kV程度の電圧
を印加して接触転写やを行うプロセスがある。これに用
いられる、転写ローラに要求される特性と最大の問題点
は、環境変化に対する体積固有抵抗の変動を小さくする
ことである。この変動が大きいと、転写効率が悪くなっ
たり、逆転写、転写むら、異常放電といった問題が発生
する。通常、低温低湿(5℃、20%、以下、「LL」
とする。)環境においては、体積固有抵抗が高くなり、
印加電圧を高くしても、転写電流が流れなくなり転写効
率が悪くなる。また、高温高湿(35℃、85%、以下
「HH」とする。)環境においては、転写ローラ及び転
写材の抵抗値が低くなり、紙の表面または筺体(絶縁
体)の表面を通して異常放電現象が起こり、転写ローラ
への電流が流れなくなり、良好な転写性を得る事ができ
ず、画質が劣化する。このような環境に対する変動に関
しては、小さければ小さい程良いが、設定値を108Ω
・cmとすると、現状では約1.5桁〜2桁以上の変動
があり、満足な性能は得られていない。
像担持体上に形成されたトナー像を転写材に転移させる
ための手段として、像担持体に対向して付設された転写
ローラに転写材の背面側より数百V〜2kV程度の電圧
を印加して接触転写やを行うプロセスがある。これに用
いられる、転写ローラに要求される特性と最大の問題点
は、環境変化に対する体積固有抵抗の変動を小さくする
ことである。この変動が大きいと、転写効率が悪くなっ
たり、逆転写、転写むら、異常放電といった問題が発生
する。通常、低温低湿(5℃、20%、以下、「LL」
とする。)環境においては、体積固有抵抗が高くなり、
印加電圧を高くしても、転写電流が流れなくなり転写効
率が悪くなる。また、高温高湿(35℃、85%、以下
「HH」とする。)環境においては、転写ローラ及び転
写材の抵抗値が低くなり、紙の表面または筺体(絶縁
体)の表面を通して異常放電現象が起こり、転写ローラ
への電流が流れなくなり、良好な転写性を得る事ができ
ず、画質が劣化する。このような環境に対する変動に関
しては、小さければ小さい程良いが、設定値を108Ω
・cmとすると、現状では約1.5桁〜2桁以上の変動
があり、満足な性能は得られていない。
【0004】さらに、ローラ全般に対する課題として、
トナー離型性、耐摩耗性および耐久性に優れ、かつ、環
境問題の面からリサイクルを容易にすることが求められ
ている。像担持体上に残った残トナーは、転写ローラに
転移して長期間の使用により汚染を引き起こし、転写不
良、裏汚れ、ローラの体積抵抗の上昇といった問題が生
じる。従って、この転写ローラに転移した残トナーをク
リーニングする必要があるが、その場合、転写ローラ表
面をブレード、ファーブラシ等でクリーニングする方法
や、所定の電圧を印加することにより、像担持体上にト
ナーを戻してやる方法等が考案されている。また、ロー
ラを構成する発泡弾性体は有機高分子化合物であり、原
料に戻してリサイクルすることが困難であるのが現状で
ある。
トナー離型性、耐摩耗性および耐久性に優れ、かつ、環
境問題の面からリサイクルを容易にすることが求められ
ている。像担持体上に残った残トナーは、転写ローラに
転移して長期間の使用により汚染を引き起こし、転写不
良、裏汚れ、ローラの体積抵抗の上昇といった問題が生
じる。従って、この転写ローラに転移した残トナーをク
リーニングする必要があるが、その場合、転写ローラ表
面をブレード、ファーブラシ等でクリーニングする方法
や、所定の電圧を印加することにより、像担持体上にト
ナーを戻してやる方法等が考案されている。また、ロー
ラを構成する発泡弾性体は有機高分子化合物であり、原
料に戻してリサイクルすることが困難であるのが現状で
ある。
【0005】このように、転写ローラには多くの性能が
要求されるが、現状の転写ローラは多くの不具合を有し
ている。現在、商品化されている転写ローラとしては、
大きく分けると、ポリウレタン発泡体に導電性付与剤と
してイオン導電性充填剤を充填させたタイプと、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)やシリ
コーンゴム発泡体に導電付与剤としてカーボンや金属酸
化物を充填させたタイプがあるが、いずれも十分な性能
が得られているとは言えない。
要求されるが、現状の転写ローラは多くの不具合を有し
ている。現在、商品化されている転写ローラとしては、
大きく分けると、ポリウレタン発泡体に導電性付与剤と
してイオン導電性充填剤を充填させたタイプと、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)やシリ
コーンゴム発泡体に導電付与剤としてカーボンや金属酸
化物を充填させたタイプがあるが、いずれも十分な性能
が得られているとは言えない。
【0006】特に、従来の転写ローラ、すなわちウレタ
ンゴムにイオン導電性充填剤を充填したものや、EPD
Mやシリコーンゴムにカーボンブラック、金属酸化物を
充填したものでは、一長一短があるため、転写ローラに
印加するバイアスを電気的に制御したり、複雑な制御を
行うことにより問題を解決してきた。
ンゴムにイオン導電性充填剤を充填したものや、EPD
Mやシリコーンゴムにカーボンブラック、金属酸化物を
充填したものでは、一長一短があるため、転写ローラに
印加するバイアスを電気的に制御したり、複雑な制御を
行うことにより問題を解決してきた。
【0007】近年、上記の問題を解決する手段として、
転写ローラの材質面に特徴を持たせた特許出願が数多く
出願されてきている。例えば、特開平10−22198
0号公報の技術は、導電性材料として、ポリオール成分
にポリエステルポリオールを用いて得られたポリウレタ
ンフォーム中に、第四級アンモニウム塩からなる導電性
付与剤を混合させたのち、加熱して反応硬化、発泡させ
て弾性ローラを得るもので、得られた弾性ローラは、電
気抵抗の位置ばらつきが少ない上、電気抵抗の印加電圧
依存性、連続通電の際の電気抵抗の変動幅及び環境変化
による電気抵抗の変動が少ないことが特徴とされてい
る。
転写ローラの材質面に特徴を持たせた特許出願が数多く
出願されてきている。例えば、特開平10−22198
0号公報の技術は、導電性材料として、ポリオール成分
にポリエステルポリオールを用いて得られたポリウレタ
ンフォーム中に、第四級アンモニウム塩からなる導電性
付与剤を混合させたのち、加熱して反応硬化、発泡させ
て弾性ローラを得るもので、得られた弾性ローラは、電
気抵抗の位置ばらつきが少ない上、電気抵抗の印加電圧
依存性、連続通電の際の電気抵抗の変動幅及び環境変化
による電気抵抗の変動が少ないことが特徴とされてい
る。
【0008】また、上記以外にも、フッ素系樹脂、ナイ
ロン樹脂、シリコン樹脂等の材質の表層部を設けたもの
(特開平8−16003号公報)、アセチレンブラック
を添加した導電性フッ素樹脂からなる下層とカーボンブ
ラックを添加した導電性フッ素樹脂からなる表層との2
層構造としたもの(特開平9−138561号公報)、
最外層としてフッ素変性アクリレート系樹脂を用いたも
の(特開平10−90972号公報)、導電エチレンプ
ロピレンスポンジ層とその外周面にフッ素系フィルム抵
抗層を設けたもの(特開平8−63007号公報)、有
極性ゴムよりなる第1被覆層と可撓性の合成樹脂よりな
る第2被覆層を設けたもの(特開平9−134069号
公報)などが提案されている。
ロン樹脂、シリコン樹脂等の材質の表層部を設けたもの
(特開平8−16003号公報)、アセチレンブラック
を添加した導電性フッ素樹脂からなる下層とカーボンブ
ラックを添加した導電性フッ素樹脂からなる表層との2
層構造としたもの(特開平9−138561号公報)、
最外層としてフッ素変性アクリレート系樹脂を用いたも
の(特開平10−90972号公報)、導電エチレンプ
ロピレンスポンジ層とその外周面にフッ素系フィルム抵
抗層を設けたもの(特開平8−63007号公報)、有
極性ゴムよりなる第1被覆層と可撓性の合成樹脂よりな
る第2被覆層を設けたもの(特開平9−134069号
公報)などが提案されている。
【0009】しかし、上記の特開平10−221980
号公報に記載の技術において、転写ローラの各環境条件
における抵抗値変動は、環境条件(温度および湿度)が
15℃で10%から32.5℃で85%に変動する場合
において、最も抵抗変動が少ないケースでも約2桁抵抗
値が推移している。また、上記公報記載の技術の実施例
における環境変動の上限値は、3.8×109Ω・cm
であり、本発明者らの実験によれば、この抵抗領域では
抵抗が高すぎるため満足な転写電流が得られず、転写効
率において転写不良になると考えられる。さらに、抵抗
変動が約2桁あると、転写ローラに印加する電圧を各環
境ごとに変化させないと、良好な転写を行うことができ
ず、そのため、各環境条件を検知し、検知した環境に従
い転写バイアスを変化させるといった制御が必要になる
という問題がある。
号公報に記載の技術において、転写ローラの各環境条件
における抵抗値変動は、環境条件(温度および湿度)が
15℃で10%から32.5℃で85%に変動する場合
において、最も抵抗変動が少ないケースでも約2桁抵抗
値が推移している。また、上記公報記載の技術の実施例
における環境変動の上限値は、3.8×109Ω・cm
であり、本発明者らの実験によれば、この抵抗領域では
抵抗が高すぎるため満足な転写電流が得られず、転写効
率において転写不良になると考えられる。さらに、抵抗
変動が約2桁あると、転写ローラに印加する電圧を各環
境ごとに変化させないと、良好な転写を行うことができ
ず、そのため、各環境条件を検知し、検知した環境に従
い転写バイアスを変化させるといった制御が必要になる
という問題がある。
【0010】なお、前記体積固有抵抗の設定値は、転写
効率、転写によるトナー飛散等を考慮すると、108Ω
・cm程度が好ましく、この値に対して、環境変化に対
する抵抗率変動が0.5桁以内であれば、実使用におい
て良好であることが確認できている。
効率、転写によるトナー飛散等を考慮すると、108Ω
・cm程度が好ましく、この値に対して、環境変化に対
する抵抗率変動が0.5桁以内であれば、実使用におい
て良好であることが確認できている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、様々な環
境変化に対する体積固有抵抗の変動が小さく、トナー離
型性、耐摩耗性、耐久性等に優れ、さらに環境問題の面
からリサイクルが容易な導電性弾性部材からなり、電子
写真プロセスにおける転写ローラ等として好適なゴムロ
ーラ、および該ローラを使用した画像形成装置を提供す
ることを課題とする。
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、様々な環
境変化に対する体積固有抵抗の変動が小さく、トナー離
型性、耐摩耗性、耐久性等に優れ、さらに環境問題の面
からリサイクルが容易な導電性弾性部材からなり、電子
写真プロセスにおける転写ローラ等として好適なゴムロ
ーラ、および該ローラを使用した画像形成装置を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、基体を、有極性ゴムと導電性充填剤を原料とす
る発泡弾性体で被覆し、さらにその外表面を無極性樹脂
と導電性充填剤とを原料とする樹脂で被覆することによ
り、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
の結果、基体を、有極性ゴムと導電性充填剤を原料とす
る発泡弾性体で被覆し、さらにその外表面を無極性樹脂
と導電性充填剤とを原料とする樹脂で被覆することによ
り、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は以下の(1)〜(1
2)に存する。 (1) 基体と、この基体を被覆し、有極性ゴムおよび
抵抗調整のための導電性充填剤とを主原料として生成さ
れた発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその外表
面を被覆し、無極性樹脂および抵抗調整のための導電性
充填剤とを主原料とする第2被覆層を有することを特徴
とするゴムローラ。 (2) 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体中に含有
される導電性充填剤が、少なくともイオン導電性充填剤
を含有することを特徴とする上記(1)記載のゴムロー
ラ。 (3) 前記第2被覆層に含有される導電性充填剤が、
少なくとも電子導電性充填剤を含有することを特徴とす
る上記(1)記載のゴムローラ。 (4) 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体のアスカ
ーC硬度が10゜〜70゜であることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (5) 前記第2被覆層の無極性樹脂が可撓性の合成樹
脂からなることを特徴とする上記(1)記載のゴムロー
ラ。 (6) 前記第2被覆層を形成する無極性樹脂の厚さ
が、30μm〜250μmであることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (7) 前記第2被覆層の体積固有抵抗率ρ1と前記第
1被覆層を形成する発泡弾性体の体積固有抵抗率ρ2の
関係が、下式により表されるものであることを特徴とす
る上記(1)記載のゴムローラ。 ρ1>ρ2 (8) 前記第1被覆層と前記第2被覆層とを接着する
手段として、接着剤を用いないことを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (9) 前記第1被覆層を形成する有極性ゴムの基質が
ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)であることを特徴
とする上記(1)記載のゴムローラ。 (10) 前記第1被覆層と前記第2被覆層で形成され
たローラの体積固有抵抗率が106〜109Ω・cmであ
ることを特徴とする上記(1)記載のゴムローラ。 (11) 前記第2被覆層を形成する可撓性の合成樹脂
の基質がポリエチレンであることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (12) 上記(1)ないし(11)の何れかに記載の
ゴムローラを、少なくとも、像担持体表面を接触帯電さ
せる帯電手段、上記像担持体表面に形成される静電潜像
にトナーを供給して顕像化する現像手段、及び上記像担
持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写
手段から選ばれる1つ以上の手段に用いたことを特徴と
する画像形成装置。
2)に存する。 (1) 基体と、この基体を被覆し、有極性ゴムおよび
抵抗調整のための導電性充填剤とを主原料として生成さ
れた発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその外表
面を被覆し、無極性樹脂および抵抗調整のための導電性
充填剤とを主原料とする第2被覆層を有することを特徴
とするゴムローラ。 (2) 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体中に含有
される導電性充填剤が、少なくともイオン導電性充填剤
を含有することを特徴とする上記(1)記載のゴムロー
ラ。 (3) 前記第2被覆層に含有される導電性充填剤が、
少なくとも電子導電性充填剤を含有することを特徴とす
る上記(1)記載のゴムローラ。 (4) 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体のアスカ
ーC硬度が10゜〜70゜であることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (5) 前記第2被覆層の無極性樹脂が可撓性の合成樹
脂からなることを特徴とする上記(1)記載のゴムロー
ラ。 (6) 前記第2被覆層を形成する無極性樹脂の厚さ
が、30μm〜250μmであることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (7) 前記第2被覆層の体積固有抵抗率ρ1と前記第
1被覆層を形成する発泡弾性体の体積固有抵抗率ρ2の
関係が、下式により表されるものであることを特徴とす
る上記(1)記載のゴムローラ。 ρ1>ρ2 (8) 前記第1被覆層と前記第2被覆層とを接着する
手段として、接着剤を用いないことを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (9) 前記第1被覆層を形成する有極性ゴムの基質が
ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)であることを特徴
とする上記(1)記載のゴムローラ。 (10) 前記第1被覆層と前記第2被覆層で形成され
たローラの体積固有抵抗率が106〜109Ω・cmであ
ることを特徴とする上記(1)記載のゴムローラ。 (11) 前記第2被覆層を形成する可撓性の合成樹脂
の基質がポリエチレンであることを特徴とする上記
(1)記載のゴムローラ。 (12) 上記(1)ないし(11)の何れかに記載の
ゴムローラを、少なくとも、像担持体表面を接触帯電さ
せる帯電手段、上記像担持体表面に形成される静電潜像
にトナーを供給して顕像化する現像手段、及び上記像担
持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写
手段から選ばれる1つ以上の手段に用いたことを特徴と
する画像形成装置。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のゴムローラーを使用する
装置としては、特に限定はないが、例えば、電子写真方
式等を採用する画像形成装置に用いることが好ましい。
本発明ゴムローラーは、画像形成装置において、例え
ば、像担持体表面を接触帯電させる帯電手段として用い
られる帯電ローラー、上記像担持体表面に形成される静
電潜像にトナーを供給して顕像化する現像手段として用
いられる現像ローラー、上記像担持体上に形成されたト
ナー像を記録媒体に転写する転写手段において用いられ
る転写ローラー等として利用できる。
装置としては、特に限定はないが、例えば、電子写真方
式等を採用する画像形成装置に用いることが好ましい。
本発明ゴムローラーは、画像形成装置において、例え
ば、像担持体表面を接触帯電させる帯電手段として用い
られる帯電ローラー、上記像担持体表面に形成される静
電潜像にトナーを供給して顕像化する現像手段として用
いられる現像ローラー、上記像担持体上に形成されたト
ナー像を記録媒体に転写する転写手段において用いられ
る転写ローラー等として利用できる。
【0015】本発明のゴムローラーを、図面により説明
すると、図1および図2に示すような構造のものが例示
される。図1は、本発明ゴムローラーの一実施態様を模
式的に示す断面図であり、図2は、本発明ゴムローラー
の一実施態様を示す斜視図である。図1中、基体1は、
例えば、鉄、アルミニウム、SUS等のステンレス、真
鍮などの金属で構成された、いわゆる「芯金」のほか、
例えば、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂から
なる芯体及びその表面にメッキを施したもの、熱可塑性
樹脂および/または熱硬化性樹脂に導電性付与剤として
の導電性カーボンブラック、金属粉末などを配合した導
電性樹脂成形品で形成した芯体、またはこれらの組み合
わせからなる芯体など、プラスチック、金属、セラミッ
ク等の任意の材料から選ばれる。
すると、図1および図2に示すような構造のものが例示
される。図1は、本発明ゴムローラーの一実施態様を模
式的に示す断面図であり、図2は、本発明ゴムローラー
の一実施態様を示す斜視図である。図1中、基体1は、
例えば、鉄、アルミニウム、SUS等のステンレス、真
鍮などの金属で構成された、いわゆる「芯金」のほか、
例えば、熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂から
なる芯体及びその表面にメッキを施したもの、熱可塑性
樹脂および/または熱硬化性樹脂に導電性付与剤として
の導電性カーボンブラック、金属粉末などを配合した導
電性樹脂成形品で形成した芯体、またはこれらの組み合
わせからなる芯体など、プラスチック、金属、セラミッ
ク等の任意の材料から選ばれる。
【0016】基体1を被覆する第1被覆層2は、有極性
ゴム4および導電性充填剤5を主原料とする発泡弾性体
からなり、その外表面部(像担持体と接触する部分)に
は、無極性樹脂6と抵抗調整のための導電性充填剤7を
主原料とした第2被覆層3を有する。第1被覆層の発泡
弾性体においては、有極性ゴム4に導電性充填剤5を配
合することにより、また、第2被覆層3においては、無
極性樹脂6に電子導電性充填剤7を配合することによ
り、中抵抗化および抵抗値の調整が図られる。
ゴム4および導電性充填剤5を主原料とする発泡弾性体
からなり、その外表面部(像担持体と接触する部分)に
は、無極性樹脂6と抵抗調整のための導電性充填剤7を
主原料とした第2被覆層3を有する。第1被覆層の発泡
弾性体においては、有極性ゴム4に導電性充填剤5を配
合することにより、また、第2被覆層3においては、無
極性樹脂6に電子導電性充填剤7を配合することによ
り、中抵抗化および抵抗値の調整が図られる。
【0017】第1被覆層に用いる有極性ゴム4として
は、例えば、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロプレンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ウレタン
ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ノルボ
ルネンゴムなどが挙げられる。
は、例えば、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ク
ロロプレンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ウレタン
ゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ノルボ
ルネンゴムなどが挙げられる。
【0018】上記導電性充填剤5としては、例えば、過
塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシ
ウム等の無機塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド、変性脂肪族ジ
メチルエチルアンモニウムエトサルフェート、過塩素酸
テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアン
モニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、ホウ
フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブチルア
ンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、アルキルスル
ホン酸塩、リン酸エステル塩、過塩素酸塩などが挙げら
れる。導電性充填剤5として、特にホウフッ化テトラブ
チルアンモニウム等に代表されるイオン導電性充填剤を
使用すると、イオン導電性充填剤と発泡弾性層を構成す
る高分子の極性基を通電する結果、発泡弾性体への印加
電圧に対する体積抵抗率変動の抑制、および発泡弾性体
の体積抵抗率分布のばらつきの抑制が可能となるので好
ましい。
塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシ
ウム等の無機塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド、変性脂肪族ジ
メチルエチルアンモニウムエトサルフェート、過塩素酸
テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアン
モニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、ホウ
フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブチルア
ンモニウムなどの第四級アンモニウム塩、アルキルスル
ホン酸塩、リン酸エステル塩、過塩素酸塩などが挙げら
れる。導電性充填剤5として、特にホウフッ化テトラブ
チルアンモニウム等に代表されるイオン導電性充填剤を
使用すると、イオン導電性充填剤と発泡弾性層を構成す
る高分子の極性基を通電する結果、発泡弾性体への印加
電圧に対する体積抵抗率変動の抑制、および発泡弾性体
の体積抵抗率分布のばらつきの抑制が可能となるので好
ましい。
【0019】本発明では、第1被覆層を形成する発泡弾
性体のアスカーC硬度を10゜〜70゜程度とすること
が好ましく、特に20°〜60°とすることがより好ま
しい。アスカーC硬度を10゜〜70゜程度とすること
により、転写ローラを感光体と対向して当接した際に形
成されるニップ幅が十分に確保でき、安定した画質が得
られ、安定した転写剤の搬送が可能となる。なお、アス
カーC硬度は、アスカーC硬度計タイプC1L(高分子
計器株式会社)を用いて測定した。
性体のアスカーC硬度を10゜〜70゜程度とすること
が好ましく、特に20°〜60°とすることがより好ま
しい。アスカーC硬度を10゜〜70゜程度とすること
により、転写ローラを感光体と対向して当接した際に形
成されるニップ幅が十分に確保でき、安定した画質が得
られ、安定した転写剤の搬送が可能となる。なお、アス
カーC硬度は、アスカーC硬度計タイプC1L(高分子
計器株式会社)を用いて測定した。
【0020】第1被覆層の発泡弾性体への添加剤として
は、前記導電性充填剤以外に、例えば、加硫剤、加硫促
進剤、発泡剤、老化防止剤、補強剤、充填剤を必要に応
じて配合することができる。
は、前記導電性充填剤以外に、例えば、加硫剤、加硫促
進剤、発泡剤、老化防止剤、補強剤、充填剤を必要に応
じて配合することができる。
【0021】上記加硫剤としては、例えば硫黄、有機含
硫黄化合物の他、有機過酸化物なども使用可能である。
有機含硫黄化合物としては、例えば、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド等を挙げることができ、また、有機過
酸化物としては、ベンゾイルペルオキシド等を挙げるこ
とができる。なお、これらの中でも、加硫とともに発泡
を行う場合に、加硫速度と発泡速度のバランスが良くな
る点から硫黄を用いることが好ましい。
硫黄化合物の他、有機過酸化物なども使用可能である。
有機含硫黄化合物としては、例えば、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド等を挙げることができ、また、有機過
酸化物としては、ベンゾイルペルオキシド等を挙げるこ
とができる。なお、これらの中でも、加硫とともに発泡
を行う場合に、加硫速度と発泡速度のバランスが良くな
る点から硫黄を用いることが好ましい。
【0022】上記加硫促進剤としては、例えば、消石
灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無
機促進剤や、以下に記す有機促進剤を使用することがで
きる。有機促進剤としては、例えば、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ゾールスルフェン等のチアゾール系加硫促進剤、n−ブ
チルアミン、tert−ブチルアミン、プロピルアミン
等の脂肪族第1アミンと2−メルカプトベンゾチアゾー
ルとの酸化縮合物、ジシクロヘキシルアミン、ピロリジ
ン、ピペリジン等の脂肪族第2アミンと2−メルカプト
ベンゾチアゾールとの酸化縮合物、脂環式第1アミンと
2−メルカプトペンゾチアゾールとの酸化縮合物、モリ
フォリン系化合物と2−メルカプトベンゾチアゾールと
の酸化縮合物等のスルフェンアミド系加硫促進剤、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラ
メチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチ
ルチウラムジモノスルフィド(TETD)、テトラブチ
ルチウラムジモノスルフィド(TBTD)、ジペンタメ
チレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等のチウ
ラム系加硫促進剤、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛
(ZnMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(Z
nEDC)、ジ−n−ブチルカルバミン酸亜鉛(ZnB
DC)等のジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などを使
用することができる。また、加硫促進助剤として、例え
ば、亜鉛華などの金属化合物やステアリン酸、オレイン
酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸を配合することができる。
灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無
機促進剤や、以下に記す有機促進剤を使用することがで
きる。有機促進剤としては、例えば、2−メルカプトベ
ンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチア
ゾールスルフェン等のチアゾール系加硫促進剤、n−ブ
チルアミン、tert−ブチルアミン、プロピルアミン
等の脂肪族第1アミンと2−メルカプトベンゾチアゾー
ルとの酸化縮合物、ジシクロヘキシルアミン、ピロリジ
ン、ピペリジン等の脂肪族第2アミンと2−メルカプト
ベンゾチアゾールとの酸化縮合物、脂環式第1アミンと
2−メルカプトペンゾチアゾールとの酸化縮合物、モリ
フォリン系化合物と2−メルカプトベンゾチアゾールと
の酸化縮合物等のスルフェンアミド系加硫促進剤、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テトラ
メチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチ
ルチウラムジモノスルフィド(TETD)、テトラブチ
ルチウラムジモノスルフィド(TBTD)、ジペンタメ
チレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等のチウ
ラム系加硫促進剤、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛
(ZnMDC)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛(Z
nEDC)、ジ−n−ブチルカルバミン酸亜鉛(ZnB
DC)等のジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などを使
用することができる。また、加硫促進助剤として、例え
ば、亜鉛華などの金属化合物やステアリン酸、オレイン
酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸を配合することができる。
【0023】上記発泡剤としては、例えば、水、A.I.
B.N.(アゾビスイソブチロニトリル)系、A.D.C.
A.(アゾジカルボンアミド)系、D.P.T.(ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン)系、T.S.H.(p−ト
ルエンサルフォニルヒドラジド)、O.B.S.H.(4,
4‘−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド)な
どの有機系発泡剤が用いられる。発泡剤の配合量は、組
成物のゴム成分100重量部に対して5〜11重量部程
度が好ましい。これは、発泡剤の配合量が5重量部未満
では発泡が不十分になることがあり、11重量部よりも
多くなると発泡剤が加硫を阻害して、加硫が不十分にな
ることがあるためである。組成物を発泡体とすることに
より、柔軟性が向上するので、これを転写ローラとして
使用したとき、感光体と転写ローラのニップが十分に確
保でき、良好な画質を得ることができる。
B.N.(アゾビスイソブチロニトリル)系、A.D.C.
A.(アゾジカルボンアミド)系、D.P.T.(ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン)系、T.S.H.(p−ト
ルエンサルフォニルヒドラジド)、O.B.S.H.(4,
4‘−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド)な
どの有機系発泡剤が用いられる。発泡剤の配合量は、組
成物のゴム成分100重量部に対して5〜11重量部程
度が好ましい。これは、発泡剤の配合量が5重量部未満
では発泡が不十分になることがあり、11重量部よりも
多くなると発泡剤が加硫を阻害して、加硫が不十分にな
ることがあるためである。組成物を発泡体とすることに
より、柔軟性が向上するので、これを転写ローラとして
使用したとき、感光体と転写ローラのニップが十分に確
保でき、良好な画質を得ることができる。
【0024】上記老化防止剤としては、例えば、2−メ
ルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フ
ェニル−α−ナフチルアミン,N,N’−ジ−β−ナフ
チル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−
イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン
類、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、スチレン
化フェノールなどのフェノール類などが挙げられる。
ルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フ
ェニル−α−ナフチルアミン,N,N’−ジ−β−ナフ
チル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−
イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン
類、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、スチレン
化フェノールなどのフェノール類などが挙げられる。
【0025】上記充填剤としては、例えば、シリカ、ク
レー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基亜リン酸塩(D
LP)、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナ等の粉体を
挙げることができる。充填剤を配合することにより、発
泡弾性体組成物の強度が向上するので好ましい。
レー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基亜リン酸塩(D
LP)、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナ等の粉体を
挙げることができる。充填剤を配合することにより、発
泡弾性体組成物の強度が向上するので好ましい。
【0026】前記第2被覆層3は、無極性樹脂6と抵抗
調整のための導電性充填剤7とを主原料とするものであ
る。無極性樹脂6としては、例えば、ポリエチレン樹脂
(好ましくは、低分子量ポリエチレン)、ポリプロピレ
ン樹脂(好ましくは、低分子量ポリプロピレン)、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、キシレン樹
脂、ポリスチレン樹脂等や、これらの共重合体、混合物
などが挙げられる。本発明では、以下の理由から、第2
被覆層として特に可撓性の合成樹脂を用いることが好ま
しい。すなわち、第1被覆層に体積固有抵抗のばらつき
が比較的少ない有極性ゴム(例;NBRゴム)を用いる
と、環境変化による体積抵抗率変動が大きくなる、NB
R等の有極性ゴムに特有の粘着性による感光体との摩擦
負荷が大きくなる、トナー離型性が悪くなる、ローラ表
面の残トナーのクリーニングが困難になる、ゴム強度と
しても脆弱であり非常に摩耗しやすい等の傾向をもつ
が、第2被覆層として可撓性の合成樹脂を用いることに
より、上記のような弊害を防止できる。また、ローラの
再利用時に、第2被覆層である可撓性の合成樹脂を剥が
し、新しい可撓性の合成樹脂を被覆することにより、第
1被覆層をそのまま再利用することが可能となり、環境
にやさしく、リサイクルが容易になる。このように、第
1被覆層を可撓性の合成樹脂の第2被覆層で被覆するこ
とにより、耐オゾン性に優れ、かつ高強度で、クリーニ
ング性にも優れ、リサイクルが容易な転写ローラ等のゴ
ムローラーを得ることができるのである。好適な可撓性
合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレ
ン等が挙げられる。
調整のための導電性充填剤7とを主原料とするものであ
る。無極性樹脂6としては、例えば、ポリエチレン樹脂
(好ましくは、低分子量ポリエチレン)、ポリプロピレ
ン樹脂(好ましくは、低分子量ポリプロピレン)、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−マレイン酸共重
合体、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、キシレン樹
脂、ポリスチレン樹脂等や、これらの共重合体、混合物
などが挙げられる。本発明では、以下の理由から、第2
被覆層として特に可撓性の合成樹脂を用いることが好ま
しい。すなわち、第1被覆層に体積固有抵抗のばらつき
が比較的少ない有極性ゴム(例;NBRゴム)を用いる
と、環境変化による体積抵抗率変動が大きくなる、NB
R等の有極性ゴムに特有の粘着性による感光体との摩擦
負荷が大きくなる、トナー離型性が悪くなる、ローラ表
面の残トナーのクリーニングが困難になる、ゴム強度と
しても脆弱であり非常に摩耗しやすい等の傾向をもつ
が、第2被覆層として可撓性の合成樹脂を用いることに
より、上記のような弊害を防止できる。また、ローラの
再利用時に、第2被覆層である可撓性の合成樹脂を剥が
し、新しい可撓性の合成樹脂を被覆することにより、第
1被覆層をそのまま再利用することが可能となり、環境
にやさしく、リサイクルが容易になる。このように、第
1被覆層を可撓性の合成樹脂の第2被覆層で被覆するこ
とにより、耐オゾン性に優れ、かつ高強度で、クリーニ
ング性にも優れ、リサイクルが容易な転写ローラ等のゴ
ムローラーを得ることができるのである。好適な可撓性
合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレ
ン等が挙げられる。
【0027】第2被覆層における導電性充填剤7として
は、例えば、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸
メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポ
リジアセチレン、ポリエチレンイミンなどの導電性樹
脂、カーボン、アルミニウム、ニッケルなどの導電性粒
子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリメタクリル酸メチルなどの樹脂中に分散
した導電性粒子分散樹脂、アルミニウム、ニッケル、ス
テンレスなどの金属粉末、酸化チタン、酸化スズ、硫酸
バリウム、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化
ケイ素などの導電性無機粒子、またはそれらのウィスカ
ーもしくはマイカーに必要に応じて酸化スズ、酸化アン
チモン、カーボン等で表面処理を行なったもの、カーボ
ンブラック(例;チャンネルブラック、ファーネスブラ
ック、アセチレンブラック)等が挙げられる。これら導
電性充填剤の形状は、例えば、球状、繊維状、板状、不
定形など、どのような形状でもよい。本発明では、第2
被覆層における導電性充填剤として、特に、電子導電性
充填剤(例;アセチレンブラック等)を使用すると、電
子導電性充填剤間の放電により導電するので、長時間、
無極性樹脂に電圧を印加しても履歴を残すことなく使用
可能となるため好ましい。
は、例えば、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸
メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポ
リジアセチレン、ポリエチレンイミンなどの導電性樹
脂、カーボン、アルミニウム、ニッケルなどの導電性粒
子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリメタクリル酸メチルなどの樹脂中に分散
した導電性粒子分散樹脂、アルミニウム、ニッケル、ス
テンレスなどの金属粉末、酸化チタン、酸化スズ、硫酸
バリウム、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化
ケイ素などの導電性無機粒子、またはそれらのウィスカ
ーもしくはマイカーに必要に応じて酸化スズ、酸化アン
チモン、カーボン等で表面処理を行なったもの、カーボ
ンブラック(例;チャンネルブラック、ファーネスブラ
ック、アセチレンブラック)等が挙げられる。これら導
電性充填剤の形状は、例えば、球状、繊維状、板状、不
定形など、どのような形状でもよい。本発明では、第2
被覆層における導電性充填剤として、特に、電子導電性
充填剤(例;アセチレンブラック等)を使用すると、電
子導電性充填剤間の放電により導電するので、長時間、
無極性樹脂に電圧を印加しても履歴を残すことなく使用
可能となるため好ましい。
【0028】本発明のゴムローラにおける第2被覆層の
厚さは、成形時のしわや転写時の異常放電等によるピン
ホールを防ぎ、ローラの適切な硬度及び体積固有抵抗、
耐摩耗強度を保持する観点から、30〜250μm程度
が好ましく、50〜230μmであればより好ましい。
厚さは、成形時のしわや転写時の異常放電等によるピン
ホールを防ぎ、ローラの適切な硬度及び体積固有抵抗、
耐摩耗強度を保持する観点から、30〜250μm程度
が好ましく、50〜230μmであればより好ましい。
【0029】本発明では、ローラ表層及びローラ長手方
向への電荷移動速度を適正化し、転写ローラとして使用
した場合に記録紙のサイズがローラ幅より小さくなって
も転写電流が逃げることなく良好な画質が得られること
から、第2被覆層の体積固有抵抗率ρ1と第1被覆層を
形成する発泡弾性体の体積固有抵抗率ρ2の関係を、ρ
1>ρ2とすることが好ましい。また、本発明ゴムロー
ラを転写ローラとする場合には、第1被覆層と第2被覆
層で形成されたローラの体積固有抵抗率を106〜109
Ω・cmとすることにより、転写材を選ばず、全環境に
渡って良好な転写性能が得られるので好ましい。
向への電荷移動速度を適正化し、転写ローラとして使用
した場合に記録紙のサイズがローラ幅より小さくなって
も転写電流が逃げることなく良好な画質が得られること
から、第2被覆層の体積固有抵抗率ρ1と第1被覆層を
形成する発泡弾性体の体積固有抵抗率ρ2の関係を、ρ
1>ρ2とすることが好ましい。また、本発明ゴムロー
ラを転写ローラとする場合には、第1被覆層と第2被覆
層で形成されたローラの体積固有抵抗率を106〜109
Ω・cmとすることにより、転写材を選ばず、全環境に
渡って良好な転写性能が得られるので好ましい。
【0030】本発明のゴムローラの製法であるが、まず
第1被覆層は、上記導電性充填剤の1種または2種以上
と、上記発泡剤、および過酸化物または白金触媒存在下
でのハイドロジェンポリシロキサン、硫黄などの加硫剤
を所望の割合で一様に分散させた未加硫・未発泡のゴム
材料を、オープンロール、バンバリーミキサー等の公知
のゴム混練装置を用いて混練する。この時、必要に応じ
て加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、補強剤、老化防止剤、
帯電防止剤などの添加物を適宜配合することもできる。
上記未加硫・未発泡のゴム材料を、例えばプレス成形、
押出成形、射出成形などの方法により成形する。次に、
加熱処理による加硫・発泡・硬化を行って、未発泡弾性
体と基体を一体化させることによって、金型の内周面に
沿った形状を有する目的の発泡弾性体を得ることができ
る。この際、基体には、その外周に、例えば耐熱温度が
220℃の接着剤を塗布しておくことができる。また、
上記発泡弾性体の表面に作製されたスキン層を研磨及び
研削することが好ましい。これにより、発泡弾性体の硬
度を低下させることが可能となり、圧接部材との摩耗を
防止することが可能となるほか、疲労によるスキン層の
ひび割れを事前に防止することも可能となる。
第1被覆層は、上記導電性充填剤の1種または2種以上
と、上記発泡剤、および過酸化物または白金触媒存在下
でのハイドロジェンポリシロキサン、硫黄などの加硫剤
を所望の割合で一様に分散させた未加硫・未発泡のゴム
材料を、オープンロール、バンバリーミキサー等の公知
のゴム混練装置を用いて混練する。この時、必要に応じ
て加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、補強剤、老化防止剤、
帯電防止剤などの添加物を適宜配合することもできる。
上記未加硫・未発泡のゴム材料を、例えばプレス成形、
押出成形、射出成形などの方法により成形する。次に、
加熱処理による加硫・発泡・硬化を行って、未発泡弾性
体と基体を一体化させることによって、金型の内周面に
沿った形状を有する目的の発泡弾性体を得ることができ
る。この際、基体には、その外周に、例えば耐熱温度が
220℃の接着剤を塗布しておくことができる。また、
上記発泡弾性体の表面に作製されたスキン層を研磨及び
研削することが好ましい。これにより、発泡弾性体の硬
度を低下させることが可能となり、圧接部材との摩耗を
防止することが可能となるほか、疲労によるスキン層の
ひび割れを事前に防止することも可能となる。
【0031】上記のようにして得られた発泡弾性体の表
面に、例えば、無極性樹脂に導電性充填剤をドープする
ことにより抵抗率を調整した可撓性合成樹脂からなる第
2被覆層を熱収縮により設ける。この第2被覆層の被覆
法は、熱収縮に限らず、例えば、第2被覆層を真空板に
より拡大膨張させ、その内部に第1被覆層を挿入するこ
とにより被覆してもかまわず、その他様々な手法を用い
ることができる。この際、第1被覆層と第2被覆層の間
に接着剤を用いることもできるが、接着剤としては、リ
サイクルの際に第2被覆層を容易に剥がすことができ、
ゴムローラ表面に染み出すことが無く、ゴムローラ全体
の体積抵抗率に悪影響を及ぼさないものが好ましい。本
発明では、接着剤を用いずに第1被覆層と第2被覆層を
接着することがより好ましい。
面に、例えば、無極性樹脂に導電性充填剤をドープする
ことにより抵抗率を調整した可撓性合成樹脂からなる第
2被覆層を熱収縮により設ける。この第2被覆層の被覆
法は、熱収縮に限らず、例えば、第2被覆層を真空板に
より拡大膨張させ、その内部に第1被覆層を挿入するこ
とにより被覆してもかまわず、その他様々な手法を用い
ることができる。この際、第1被覆層と第2被覆層の間
に接着剤を用いることもできるが、接着剤としては、リ
サイクルの際に第2被覆層を容易に剥がすことができ、
ゴムローラ表面に染み出すことが無く、ゴムローラ全体
の体積抵抗率に悪影響を及ぼさないものが好ましい。本
発明では、接着剤を用いずに第1被覆層と第2被覆層を
接着することがより好ましい。
【0032】本発明ゴムローラーは、具体的には以下に
例示する方法で作製することが、作業上およびローラの
性能上好ましい。すなわち、前記第1被覆層は、ゴム組
成部の構成材料を混練機にて60〜120℃で、5〜3
0分間混練し、押し出し成形機にてチューブ状に成型
し、その内径部に基体を嵌入する。そして120〜20
0℃で5〜30分間加硫し、2次加硫を150〜180
℃で1〜4時間行う。この時、加硫と同時に前述したア
ゾジカルボンアミドなどの発泡剤を装入することによ
り、平均気泡径が250μm以下で、且つアスカーC硬
度が20〜60°の範囲内にある発泡弾性体を得ること
ができる。加硫終了後、取り出したローラは、所望の径
となるよう必要に応じて表面研磨を施す仕上げを行うこ
とにより、スキン層を除去し、外径、真円生、円筒度を
出す。
例示する方法で作製することが、作業上およびローラの
性能上好ましい。すなわち、前記第1被覆層は、ゴム組
成部の構成材料を混練機にて60〜120℃で、5〜3
0分間混練し、押し出し成形機にてチューブ状に成型
し、その内径部に基体を嵌入する。そして120〜20
0℃で5〜30分間加硫し、2次加硫を150〜180
℃で1〜4時間行う。この時、加硫と同時に前述したア
ゾジカルボンアミドなどの発泡剤を装入することによ
り、平均気泡径が250μm以下で、且つアスカーC硬
度が20〜60°の範囲内にある発泡弾性体を得ること
ができる。加硫終了後、取り出したローラは、所望の径
となるよう必要に応じて表面研磨を施す仕上げを行うこ
とにより、スキン層を除去し、外径、真円生、円筒度を
出す。
【0033】次に、無極性樹脂からなるチューブ(例え
ば、ポリエチレン樹脂チューブ)を第1被覆層に熱収縮
密着させた後、熱融着させ、第2被覆層を形成する。こ
こで用いられる無極性樹脂チューブは、カーボンブラッ
ク等の電子導電性充填剤を配合することにより、好まし
くは104〜1012Ω・cmの体積抵抗率となるように
調整したもので、熱収縮性がなくてもよいが、好ましく
は熱収縮性のもの用いられる。この際、接着剤は使用し
ていない。このように弾性ロール体に被着した可撓性合
成樹脂チューブを、加熱により発泡ゴム弾性層に対して
融着させるが、その際の加熱はできるだけ均一であるこ
とが望ましく、空気循環式の加熱炉を用いて除々に昇温
することが好ましい。そしてその熱処理の温度範囲は、
100〜170℃の範囲であることが好ましい。100
℃より低いときは密着が十分でなく、また170℃より
高過ぎるときは、弾性層の表面平滑度や硬度がばらつく
などの欠点が現れるので望ましくない。
ば、ポリエチレン樹脂チューブ)を第1被覆層に熱収縮
密着させた後、熱融着させ、第2被覆層を形成する。こ
こで用いられる無極性樹脂チューブは、カーボンブラッ
ク等の電子導電性充填剤を配合することにより、好まし
くは104〜1012Ω・cmの体積抵抗率となるように
調整したもので、熱収縮性がなくてもよいが、好ましく
は熱収縮性のもの用いられる。この際、接着剤は使用し
ていない。このように弾性ロール体に被着した可撓性合
成樹脂チューブを、加熱により発泡ゴム弾性層に対して
融着させるが、その際の加熱はできるだけ均一であるこ
とが望ましく、空気循環式の加熱炉を用いて除々に昇温
することが好ましい。そしてその熱処理の温度範囲は、
100〜170℃の範囲であることが好ましい。100
℃より低いときは密着が十分でなく、また170℃より
高過ぎるときは、弾性層の表面平滑度や硬度がばらつく
などの欠点が現れるので望ましくない。
【0034】本発明の実施の一形態である画像形成装置
について、図面により説明する。図3は本発明の画像形
成装置の概略断面図である。この画像形成装置は、コン
ピューターの出力装置として使用されるものであるが、
これ以外にワードプロセッサやFAXの印字部、デジタ
ル複写機の印字部等としても使用可能である。本発明の
画像形成装置において、被画像形成体に画像を記録する
為に必要な像担持体への画像形成方法は、カールソンプ
ロセスや背面露光方法の他、種々の作像原理を使用可能
であり、特に限定されるものではない。本実施の形態
は、カールソンプロセスによる画像形成装置の例であ
る。
について、図面により説明する。図3は本発明の画像形
成装置の概略断面図である。この画像形成装置は、コン
ピューターの出力装置として使用されるものであるが、
これ以外にワードプロセッサやFAXの印字部、デジタ
ル複写機の印字部等としても使用可能である。本発明の
画像形成装置において、被画像形成体に画像を記録する
為に必要な像担持体への画像形成方法は、カールソンプ
ロセスや背面露光方法の他、種々の作像原理を使用可能
であり、特に限定されるものではない。本実施の形態
は、カールソンプロセスによる画像形成装置の例であ
る。
【0035】上記画像形成装置は、主に、画像を形成す
る画像形成部10と、画像形成部10に用紙Pを供給す
る給紙装置30とから構成されている。上記画像形成部
10は、アルミ素管に感光層を配置した像担持体として
の感光体ドラム11と、感光体11の周囲にこの順序で
配置される帯電装置12、露光装置(レーザーユニッ
ト)13、現像装置14、転写装置15及び除電装置
(除電ランプ)16、並びに定着装置17を備えてい
る。上記帯電装置12は、感光体ドラム11の表面に均
一な電荷を付与するための帯電ローラ(帯電手段)18
と、該帯電ローラ18に電位を供給するための帯電電源
19とを備えている。上記レーザーユニット13は、帯
電された感光体ドラム11の表面に画像データに応じて
レーザーを照射し、該感光体ドラム11上に電荷パター
ンからなる静電潜像を形成する。上記現像装置14は、
上記レーザーユニット13の露光によって形成された上
記静電潜像に対して、現像剤であるトナー50を供給し
てトナー像を形成する現像ローラ(現像手段)21と、
該現像ローラ21に現像電圧を供給する現像電源22と
を備えている。
る画像形成部10と、画像形成部10に用紙Pを供給す
る給紙装置30とから構成されている。上記画像形成部
10は、アルミ素管に感光層を配置した像担持体として
の感光体ドラム11と、感光体11の周囲にこの順序で
配置される帯電装置12、露光装置(レーザーユニッ
ト)13、現像装置14、転写装置15及び除電装置
(除電ランプ)16、並びに定着装置17を備えてい
る。上記帯電装置12は、感光体ドラム11の表面に均
一な電荷を付与するための帯電ローラ(帯電手段)18
と、該帯電ローラ18に電位を供給するための帯電電源
19とを備えている。上記レーザーユニット13は、帯
電された感光体ドラム11の表面に画像データに応じて
レーザーを照射し、該感光体ドラム11上に電荷パター
ンからなる静電潜像を形成する。上記現像装置14は、
上記レーザーユニット13の露光によって形成された上
記静電潜像に対して、現像剤であるトナー50を供給し
てトナー像を形成する現像ローラ(現像手段)21と、
該現像ローラ21に現像電圧を供給する現像電源22と
を備えている。
【0036】上記転写装置15は、用紙Pを感光体ドラ
ム11に圧接して感光体ドラム11に形成されたトナー
像を用紙Pに転写する転写ローラ(転写手段)23と、
転写時に該転写ローラ23に転写電圧を供給する転写電
源24とを備えている。除電ランプ16は複数のLED
からなり、感光体ドラム11の表面に光を照射して感光
体ドラム11の表面に残留した電荷を中和して除電す
る。上記給紙装置30は用紙Pを収容するカセット3
1、該カセット31から用紙Pを送り出すピックアップ
ローラ32、供給された用紙Pをガイドする給紙ガイド
33、給紙された用紙Pを所定の速度で搬送する一対の
レジストローラ34からなる。また、給紙装置30は、
用紙Pが供給されたことを検出する給紙センサ(図示せ
ず)を備えている。
ム11に圧接して感光体ドラム11に形成されたトナー
像を用紙Pに転写する転写ローラ(転写手段)23と、
転写時に該転写ローラ23に転写電圧を供給する転写電
源24とを備えている。除電ランプ16は複数のLED
からなり、感光体ドラム11の表面に光を照射して感光
体ドラム11の表面に残留した電荷を中和して除電す
る。上記給紙装置30は用紙Pを収容するカセット3
1、該カセット31から用紙Pを送り出すピックアップ
ローラ32、供給された用紙Pをガイドする給紙ガイド
33、給紙された用紙Pを所定の速度で搬送する一対の
レジストローラ34からなる。また、給紙装置30は、
用紙Pが供給されたことを検出する給紙センサ(図示せ
ず)を備えている。
【0037】上記のピックアップローラ32、帯電ロー
ラ18、現像ローラ21、転写ローラ23及び感光体ド
ラム11は図示しない駆動装置によって回転駆動され
る。これらの回転駆動は不図示のプロセスコントロール
ユニットによって所定のタイミングで適宜制御される。
また、画像形成部10の用紙Pの出紙側には、用紙Pを
装置外に排紙する排紙ローラ41と、排紙された用紙P
を保持する排紙トレイ42を配置している。上記構造の
画像形成装置において、本発明に係るゴムローラは、例
えば、帯電ローラ18、現像ローラ21、転写ローラ2
3等として好適に使用することができる。
ラ18、現像ローラ21、転写ローラ23及び感光体ド
ラム11は図示しない駆動装置によって回転駆動され
る。これらの回転駆動は不図示のプロセスコントロール
ユニットによって所定のタイミングで適宜制御される。
また、画像形成部10の用紙Pの出紙側には、用紙Pを
装置外に排紙する排紙ローラ41と、排紙された用紙P
を保持する排紙トレイ42を配置している。上記構造の
画像形成装置において、本発明に係るゴムローラは、例
えば、帯電ローラ18、現像ローラ21、転写ローラ2
3等として好適に使用することができる。
【0038】
【実施例】次に、実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。 実施例 本発明による転写ローラを図3に示す画像形成装置に組
み込み、抵抗値の測定実験を行った。比較のため、第1
被覆層を同材質として、第2被覆層を有するもの(本発
明転写ローラ)と有しないもの(比較転写ローラ)をそ
れぞれ測定して、その違いを検証した。ここで、転写ロ
ーラの基体の材質としては鉄を用い、第1被覆層の有極
性ゴムとしてはNBR、導電性充填剤としてはホウフッ
化テトラブチルアンモニウム、第2被覆層の無極性樹脂
としてはポリエチレン、導電性充填剤としてはアセチレ
ンブラックを使用した。
明するが、本発明はこれらに制約されるものではない。 実施例 本発明による転写ローラを図3に示す画像形成装置に組
み込み、抵抗値の測定実験を行った。比較のため、第1
被覆層を同材質として、第2被覆層を有するもの(本発
明転写ローラ)と有しないもの(比較転写ローラ)をそ
れぞれ測定して、その違いを検証した。ここで、転写ロ
ーラの基体の材質としては鉄を用い、第1被覆層の有極
性ゴムとしてはNBR、導電性充填剤としてはホウフッ
化テトラブチルアンモニウム、第2被覆層の無極性樹脂
としてはポリエチレン、導電性充填剤としてはアセチレ
ンブラックを使用した。
【0039】抵抗値測定の方法としては、このローラを
感光体に片側500gfの力で圧接しながら、印加電圧
1000Vを印加して、普通紙を通紙し、この時の転写
電流値を測定した。次に感光体をアルミ素管に交換し
て、測定した転写電流値で1分間、定電流制御を行い1
分後の電流値を測定した。得られた転写電流値と電圧値
を基に体積固有抵抗率を計算した。この測定をLL、N
N(20℃、50%;常温、常湿)およびHHの各環境
において行った。得られた結果を図4に記す。図4で
は、LL〜HHの環境変動で、第2被覆層を有する全体
体積抵抗率が2×108Ω・cm(NN値)の本発明転
写ローラでは、0.5桁変動しているのに対し、全体体
積抵抗率が9×107Ω・cm(NN値)の第2被覆層
無しの転写ローラでは、1.5桁変動している。この結
果から、電子導電性充填剤を配合させた無極性樹脂がロ
ーラの環境変化による体積抵抗率変動を抑制しているこ
とが明らかになった。
感光体に片側500gfの力で圧接しながら、印加電圧
1000Vを印加して、普通紙を通紙し、この時の転写
電流値を測定した。次に感光体をアルミ素管に交換し
て、測定した転写電流値で1分間、定電流制御を行い1
分後の電流値を測定した。得られた転写電流値と電圧値
を基に体積固有抵抗率を計算した。この測定をLL、N
N(20℃、50%;常温、常湿)およびHHの各環境
において行った。得られた結果を図4に記す。図4で
は、LL〜HHの環境変動で、第2被覆層を有する全体
体積抵抗率が2×108Ω・cm(NN値)の本発明転
写ローラでは、0.5桁変動しているのに対し、全体体
積抵抗率が9×107Ω・cm(NN値)の第2被覆層
無しの転写ローラでは、1.5桁変動している。この結
果から、電子導電性充填剤を配合させた無極性樹脂がロ
ーラの環境変化による体積抵抗率変動を抑制しているこ
とが明らかになった。
【0040】また、劣化した転写ローラの第2被覆層を
剥がし、同じ第1被覆層上に再度第2被覆層を設けるこ
とによりリサイクルした転写ローラも、新規の転写ロー
ラと同等の性能を実現できることが確認された。これに
より、このような高分子発泡弾性体ローラのリサイクル
を容易にし、環境にやさしく製造コストをダウンさせる
ことも可能となる。さらに、第2被覆層無しのローラの
表面にはトナーが目詰まりしてクリーニングが困難であ
ったが、第2被覆層有りのローラはトナーの離型性が良
くクリーニングは容易にできた。
剥がし、同じ第1被覆層上に再度第2被覆層を設けるこ
とによりリサイクルした転写ローラも、新規の転写ロー
ラと同等の性能を実現できることが確認された。これに
より、このような高分子発泡弾性体ローラのリサイクル
を容易にし、環境にやさしく製造コストをダウンさせる
ことも可能となる。さらに、第2被覆層無しのローラの
表面にはトナーが目詰まりしてクリーニングが困難であ
ったが、第2被覆層有りのローラはトナーの離型性が良
くクリーニングは容易にできた。
【0041】さらに、LL、NN、HH環境下にて、グ
レースケール、黒ベタ、白ベタ画像を印刷したところ、
図5および図6に示すように、第2被覆層を有する本発
明ローラはそれぞれ良好な画像(トナーの転写効率が良
くトナー飛散や濃度むらが発生しない)が得られたのに
対し(図5)、第2被覆層無しの比較ローラにおいて
は、LLにおいて、転写効率が低下し所望の濃度が得ら
れなかった(図6)。また、第2被覆層を有する本発明
ローラについては、第2被覆層の体積抵抗率を第1被覆
層の体積抵抗率よりも高くしているため、記録紙のサイ
ズがローラ幅よりも小さくなっても転写電流が逃げるこ
となく良好な画質を得ることができた。
レースケール、黒ベタ、白ベタ画像を印刷したところ、
図5および図6に示すように、第2被覆層を有する本発
明ローラはそれぞれ良好な画像(トナーの転写効率が良
くトナー飛散や濃度むらが発生しない)が得られたのに
対し(図5)、第2被覆層無しの比較ローラにおいて
は、LLにおいて、転写効率が低下し所望の濃度が得ら
れなかった(図6)。また、第2被覆層を有する本発明
ローラについては、第2被覆層の体積抵抗率を第1被覆
層の体積抵抗率よりも高くしているため、記録紙のサイ
ズがローラ幅よりも小さくなっても転写電流が逃げるこ
となく良好な画質を得ることができた。
【0042】第2被覆層である無極性樹脂の厚さについ
て、10〜300μmの範囲で、導電性弾性体硬度およ
び耐摩耗性について検討を行った。その結果を表1に示
す。なお、以下の表1〜3における◎、〇、△、×の記
号は、それぞれ各特性が、◎は極めて良好、〇は良好、
△普通、×は不良であることを示す。
て、10〜300μmの範囲で、導電性弾性体硬度およ
び耐摩耗性について検討を行った。その結果を表1に示
す。なお、以下の表1〜3における◎、〇、△、×の記
号は、それぞれ各特性が、◎は極めて良好、〇は良好、
△普通、×は不良であることを示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から明らかなように、無極性樹脂の厚
さが30〜250μmの範囲では、成型時のしわの発生
がなく、充分な対摩耗性を得ることができ、帯電、転写
時の異常放電等によるピンホールが発生やゴムローラの
硬度が上昇して所望の硬度を得られないなどの不都合が
なく、良好な結果が得られた。
さが30〜250μmの範囲では、成型時のしわの発生
がなく、充分な対摩耗性を得ることができ、帯電、転写
時の異常放電等によるピンホールが発生やゴムローラの
硬度が上昇して所望の硬度を得られないなどの不都合が
なく、良好な結果が得られた。
【0045】ゴムローラの全体アスカーC硬度5〜80
°について、C−setの発生、磨耗劣化、ニップ幅等
に関し、検討を行った。その結果を表2に示す。
°について、C−setの発生、磨耗劣化、ニップ幅等
に関し、検討を行った。その結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、アスカーC硬度
が10°〜70°の範囲では、十分な復原力を有し、C
−setを生じることがなく、感光体などの対向部材の
摩耗劣化も生じることがなく良好な結果が得られた。従
って、転写手段として使用する場合に十分なニップ幅を
得ることができた。
が10°〜70°の範囲では、十分な復原力を有し、C
−setを生じることがなく、感光体などの対向部材の
摩耗劣化も生じることがなく良好な結果が得られた。従
って、転写手段として使用する場合に十分なニップ幅を
得ることができた。
【0048】また、表3に示すように、第2被覆層を有
する本発明ローラについては、第2被覆層の体積抵抗率
を第1被覆層の体積抵抗率よりも高く設定することによ
り(ρ1>ρ2)、記録紙のサイズがローラ幅よりも小
さくなっても転写電流が逃げることなく特に良好な画質
を得ることができた。
する本発明ローラについては、第2被覆層の体積抵抗率
を第1被覆層の体積抵抗率よりも高く設定することによ
り(ρ1>ρ2)、記録紙のサイズがローラ幅よりも小
さくなっても転写電流が逃げることなく特に良好な画質
を得ることができた。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載の発明では、ゴムローラ
が、基体と、この基体を被覆する、有極性ゴムと抵抗調
整のための導電性充填剤を主原料として混合し、生成さ
れた発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその上に
無極性樹脂に抵抗調整のための導電性充填剤とを主原料
とした第2被覆層を設けることにより、有極性ゴムの欠
点である環境変化による抵抗率変動を抑制することが可
能となる。
が、基体と、この基体を被覆する、有極性ゴムと抵抗調
整のための導電性充填剤を主原料として混合し、生成さ
れた発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその上に
無極性樹脂に抵抗調整のための導電性充填剤とを主原料
とした第2被覆層を設けることにより、有極性ゴムの欠
点である環境変化による抵抗率変動を抑制することが可
能となる。
【0051】請求項2に記載の発明では、第1被覆層を
形成する発泡弾性体中に含有される導電性充填剤とし
て、少なくともイオン導電性充填剤を用いることによ
り、第1被覆層の基材である有極性ゴムの極性基にイオ
ン導電性充填剤を静電的に結合させることができるの
で、導電性充填剤を均一に分散することが可能となる。
形成する発泡弾性体中に含有される導電性充填剤とし
て、少なくともイオン導電性充填剤を用いることによ
り、第1被覆層の基材である有極性ゴムの極性基にイオ
ン導電性充填剤を静電的に結合させることができるの
で、導電性充填剤を均一に分散することが可能となる。
【0052】請求項3に記載の発明では、第2被覆層に
含有される導電性充填剤として、少なくとも電子導電性
充填剤を用いることにより、第2被覆層の基材であるゴ
ムの極性の有無を選ぶことなく(予想外の化学変化を生
じることなく)、導電性を付与することができ、環境変
化による抵抗率変動が生じないメリットを生かすことが
可能となる。
含有される導電性充填剤として、少なくとも電子導電性
充填剤を用いることにより、第2被覆層の基材であるゴ
ムの極性の有無を選ぶことなく(予想外の化学変化を生
じることなく)、導電性を付与することができ、環境変
化による抵抗率変動が生じないメリットを生かすことが
可能となる。
【0053】請求項4に記載の発明では、第1被覆層を
形成する発泡弾性体のアスカーC硬度を10゜〜70゜
とすることにより、転写ローラを感光体と対向して当接
した際に形成されるニップ幅が十分に確保でき、安定し
た画質が得られ、安定した転写剤の搬送が可能となる。
形成する発泡弾性体のアスカーC硬度を10゜〜70゜
とすることにより、転写ローラを感光体と対向して当接
した際に形成されるニップ幅が十分に確保でき、安定し
た画質が得られ、安定した転写剤の搬送が可能となる。
【0054】請求項5に記載の発明では、第2被覆層に
可撓性の合成樹脂を使用するため、耐オゾン性に優れ、
ローラの強度を上昇させるだけでなく、トナーの離型性
を良くし、クリーニング性を向上させることができる。
また、ローラ表面のセルへのトナーの侵入を防止するこ
とにより、ローラの体積抵抗率の上昇を防止することが
可能となる。また、容易に可撓性合成樹脂を剥がすこと
ができるため、第1被覆層をそのまま再利用することが
可能となり、環境にやさしく、コストダウンにもなる。
可撓性の合成樹脂を使用するため、耐オゾン性に優れ、
ローラの強度を上昇させるだけでなく、トナーの離型性
を良くし、クリーニング性を向上させることができる。
また、ローラ表面のセルへのトナーの侵入を防止するこ
とにより、ローラの体積抵抗率の上昇を防止することが
可能となる。また、容易に可撓性合成樹脂を剥がすこと
ができるため、第1被覆層をそのまま再利用することが
可能となり、環境にやさしく、コストダウンにもなる。
【0055】請求項6に記載の発明では、第2被覆層を
形成する無極性樹脂の厚さを30μm〜250μmとす
ることにより、成形時のしわや転写時の異常放電等によ
るピンホールを防ぐことができるとともに、ローラの適
切な硬度及び体積固有抵抗、耐摩耗強度を保持すること
が可能となった。
形成する無極性樹脂の厚さを30μm〜250μmとす
ることにより、成形時のしわや転写時の異常放電等によ
るピンホールを防ぐことができるとともに、ローラの適
切な硬度及び体積固有抵抗、耐摩耗強度を保持すること
が可能となった。
【0056】請求項7に記載の発明では、第2被覆層の
体積固有抵抗率ρ1と前記第2被覆層を形成する発泡弾
性体の体積固有抵抗率ρ2の関係を、ρ1>ρ2とする
ことにより、ローラ表層及びローラ長手方向への電荷移
動速度を適正化でき、転写ローラとして使用した場合、
記録紙のサイズがローラ幅より小さくなっても転写電流
が逃げることなく良好な画質を得ることが可能となっ
た。
体積固有抵抗率ρ1と前記第2被覆層を形成する発泡弾
性体の体積固有抵抗率ρ2の関係を、ρ1>ρ2とする
ことにより、ローラ表層及びローラ長手方向への電荷移
動速度を適正化でき、転写ローラとして使用した場合、
記録紙のサイズがローラ幅より小さくなっても転写電流
が逃げることなく良好な画質を得ることが可能となっ
た。
【0057】請求項8に記載の発明では、第1被覆層と
第2被覆層とを、接着剤を用いずに接着することによ
り、リサイクルの際に第2被覆層を容易に剥がすことが
でき、ゴムローラ表面に染み出すことがなく、ゴムロー
ラ全体の体積抵抗率に及ぼす悪影響を防止することが可
能となる。
第2被覆層とを、接着剤を用いずに接着することによ
り、リサイクルの際に第2被覆層を容易に剥がすことが
でき、ゴムローラ表面に染み出すことがなく、ゴムロー
ラ全体の体積抵抗率に及ぼす悪影響を防止することが可
能となる。
【0058】請求項9に記載の発明では、第1被覆層を
形成する基質として、有極性ゴムのNBRを用いること
により、体積固有抵抗のばらつきが比較的少なく、導電
性、耐オゾン性に優れ、化学的に安定であり、他の混入
物と化学反応を起こしたり組成変化を生じることもな
く、安定した発泡倍率制御が可能な弾性ゴムを実現する
ことが可能となる。さらに、有極性ゴムであることか
ら、導電性充填剤を均一に分散することが可能となる。
形成する基質として、有極性ゴムのNBRを用いること
により、体積固有抵抗のばらつきが比較的少なく、導電
性、耐オゾン性に優れ、化学的に安定であり、他の混入
物と化学反応を起こしたり組成変化を生じることもな
く、安定した発泡倍率制御が可能な弾性ゴムを実現する
ことが可能となる。さらに、有極性ゴムであることか
ら、導電性充填剤を均一に分散することが可能となる。
【0059】請求項10に記載の発明では、第1被覆層
と第2被覆層で形成されたローラの体積固有抵抗率を1
06〜109Ω・cmとすることにより、転写ローラとし
て使用した場合、転写材を選ばず、全環境に渡って良好
な転写性能を得る事が可能となる。
と第2被覆層で形成されたローラの体積固有抵抗率を1
06〜109Ω・cmとすることにより、転写ローラとし
て使用した場合、転写材を選ばず、全環境に渡って良好
な転写性能を得る事が可能となる。
【0060】請求項11に記載の発明では、第2被覆層
を形成する可撓性の合成樹脂の基質をポリエチレンとす
ることにより、第2被覆層自身が環境変化による体積抵
抗率変動を生じないことから、第1被覆層の環境変化に
よる体積抵抗率変動を抑制することが可能となる。ま
た、耐オゾン性に優れ、ローラの強度を上昇させるだけ
でなく、トナーの離型性を良くしクリーニング性を向上
させ、ローラ表面のセルへのトナーの侵入を防止するこ
とにより、ローラの体積抵抗率の上昇を防止することが
可能となる。さらに、容易に可撓性合成樹脂を剥がすこ
とができるため、第1被覆層をそのまま再利用すること
が可能となり、環境にやさしく、コストダウンにもな
る。
を形成する可撓性の合成樹脂の基質をポリエチレンとす
ることにより、第2被覆層自身が環境変化による体積抵
抗率変動を生じないことから、第1被覆層の環境変化に
よる体積抵抗率変動を抑制することが可能となる。ま
た、耐オゾン性に優れ、ローラの強度を上昇させるだけ
でなく、トナーの離型性を良くしクリーニング性を向上
させ、ローラ表面のセルへのトナーの侵入を防止するこ
とにより、ローラの体積抵抗率の上昇を防止することが
可能となる。さらに、容易に可撓性合成樹脂を剥がすこ
とができるため、第1被覆層をそのまま再利用すること
が可能となり、環境にやさしく、コストダウンにもな
る。
【0061】請求項12に記載の発明では、ゴムローラ
を帯電、現像及び転写手段として使用することにより、
環境変化によるローラの体積抵抗率変動が少ないので、
印加電圧等を変化させる高価な電源は必要無く、装置の
コストダウンにつながる。さらに、耐オゾン性に優れ、
ローラの強度を上昇させるだけでなく、トナーの離型性
を良くし、クリーニング性を向上させ、ローラ表面のト
ナーの侵入を防止することにより、ローラの体積抵抗率
の上昇を防止することが可能となる。よって、品質的に
優れた画像を得ることが可能となる。また、容易に可撓
性合成樹脂を剥がすことができるため、第1被覆層をそ
のまま再利用することが可能となり、環境にやさしく、
コストダウンにもなる。
を帯電、現像及び転写手段として使用することにより、
環境変化によるローラの体積抵抗率変動が少ないので、
印加電圧等を変化させる高価な電源は必要無く、装置の
コストダウンにつながる。さらに、耐オゾン性に優れ、
ローラの強度を上昇させるだけでなく、トナーの離型性
を良くし、クリーニング性を向上させ、ローラ表面のト
ナーの侵入を防止することにより、ローラの体積抵抗率
の上昇を防止することが可能となる。よって、品質的に
優れた画像を得ることが可能となる。また、容易に可撓
性合成樹脂を剥がすことができるため、第1被覆層をそ
のまま再利用することが可能となり、環境にやさしく、
コストダウンにもなる。
【図1】本発明の一実施形態であるゴムローラの概略構
成を示す断面図。
成を示す断面図。
【図2】本発明ゴムローラの一実施形態の概略構成を示
す斜視図。
す斜視図。
【図3】本発明ゴムローラの適用例である画像形成装置
の概略構成を示す断面図。
の概略構成を示す断面図。
【図4】本発明および比較転写ローラの各環境における
体積固有抵抗値の変動を示すグラフ図。
体積固有抵抗値の変動を示すグラフ図。
【図5】本発明転写ローラによる転写効率、文字抜け、
トナー飛散の変化を示すグラフ図。
トナー飛散の変化を示すグラフ図。
【図6】比較転写ローラによる転写効率、文字抜け、ト
ナー飛散の変化を示すグラフ図。
ナー飛散の変化を示すグラフ図。
1:基体 2:第1被覆層 3:第2被覆層 4:有極性ゴム 5:導電性充填剤 6:無極性樹脂 7:導電性充填剤 10:画像形成部 11:感光体ドラム 18:帯電ローラ 21:現像ローラ 23:転写ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀井 幸和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大西 英樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 若原 史郎 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 3J103 AA02 AA14 AA33 AA51 BA41 FA02 FA07 FA12 FA14 FA18 FA30 GA02 GA57 GA58 GA74 HA03 HA04 HA05 HA12 HA18 HA20 HA22 HA42 HA53
Claims (12)
- 【請求項1】 基体と、この基体を被覆し、有極性ゴム
および抵抗調整のための導電性充填剤を主原料として生
成された発泡弾性体からなる第1被覆層と、さらにその
外表面を被覆し、無極性樹脂および抵抗調整のための導
電性充填剤を主原料とする第2被覆層とを有することを
特徴とするゴムローラ。 - 【請求項2】 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体中
に含有される導電性充填剤が、イオン導電性充填剤を含
有するものである請求項1記載のゴムローラ。 - 【請求項3】 前記第2被覆層に含有される導電性充填
剤が、電子導電性充填剤を含有するものである請求項1
記載のゴムローラ。 - 【請求項4】 前記第1被覆層を形成する発泡弾性体の
アスカーC硬度が、10゜〜70゜であることを特徴と
する請求項1記載のゴムローラ。 - 【請求項5】 前記第2被覆層の無極性樹脂が、可撓性
の合成樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のゴ
ムローラ。 - 【請求項6】 前記第2被覆層を形成する無極性樹脂の
厚さが、30μm〜250μmであることを特徴とする
請求項1記載のゴムローラ。 - 【請求項7】 前記第2被覆層の体積固有抵抗率ρ1と
前記第1被覆層を形成する発泡弾性体の体積固有抵抗率
ρ2の関係が、下式により表されることを特徴とする請
求項1記載のゴムローラ。 ρ1>ρ2 - 【請求項8】 前記第1被覆層と前記第2被覆層とを接
着する手段として、接着剤を用いないことを特徴とする
請求項1記載のゴムローラ。 - 【請求項9】 前記第1被覆層を形成する有極性ゴムの
基質が、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)であるこ
とを特徴とする請求項1記載のゴムローラ。 - 【請求項10】 前記第1被覆層と前記第2被覆層で形
成されたローラの体積固有抵抗率が106〜109Ω・c
mの範囲であることを特徴とする請求項1記載のゴムロ
ーラ。 - 【請求項11】 前記第2被覆層を形成する可撓性の合
成樹脂の基質が、ポリエチレンであることを特徴とする
請求項5記載のゴムローラ。 - 【請求項12】 請求項1ないし11の何れかに記載の
ゴムローラを、少なくとも、像担持体表面を接触帯電さ
せる帯電手段、上記像担持体表面に形成される静電潜像
にトナーを供給して顕像化する現像手段、及び上記像担
持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写
手段から選ばれる1つ以上の手段に用いたことを特徴と
する画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000038463A JP2001227529A (ja) | 2000-02-16 | 2000-02-16 | 画像形成装置に用いられるゴムローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000038463A JP2001227529A (ja) | 2000-02-16 | 2000-02-16 | 画像形成装置に用いられるゴムローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001227529A true JP2001227529A (ja) | 2001-08-24 |
Family
ID=18562194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000038463A Pending JP2001227529A (ja) | 2000-02-16 | 2000-02-16 | 画像形成装置に用いられるゴムローラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001227529A (ja) |
-
2000
- 2000-02-16 JP JP2000038463A patent/JP2001227529A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050405 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050606 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060214 |