JP2001227438A - ハイブリッド電気自動車のエンジン始動制御装置 - Google Patents

ハイブリッド電気自動車のエンジン始動制御装置

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JP2001227438A
JP2001227438A JP2000038601A JP2000038601A JP2001227438A JP 2001227438 A JP2001227438 A JP 2001227438A JP 2000038601 A JP2000038601 A JP 2000038601A JP 2000038601 A JP2000038601 A JP 2000038601A JP 2001227438 A JP2001227438 A JP 2001227438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃費の悪化なく、振動や騒音なく効率よくエ
ンジンを始動可能なハイブリッド電気自動車のエンジン
始動制御装置を提供する。 【解決手段】 モード切換手段により主バッテリからの
電力で走行用電動機を駆動しない第2モードが選択され
ているときには低電圧系スタータモータによりエンジン
を始動し(S28)、主バッテリからの電力で走行用電動機
を駆動し走行を行う第1モード(HEVモード)が選択
されているときには高電圧系発電電動機により低電圧系
スタータモータよりも高回転でエンジンを始動するよう
にしている(S12,S14,S20)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド電気
自動車に係り、詳しくは、ハイブリッド電気自動車のエ
ンジン始動制御技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】近年、車両の駆動力源として電動
機(走行モータ)を搭載し、電動機に電力を供給する2
次電池(バッテリ)の充電を比較的小型の内燃機関(エ
ンジン)により駆動される発電機で行うよう構成したシ
リーズ式ハイブリッド型車両が開発され実用化されてい
る。
【0003】このようなシリーズ式ハイブリッド型車両
では、通常バッテリの充電レベルが低下すると発電機を
逆にモータとして使用してエンジンを始動し、その後エ
ンジンの駆動力で発電機を作動させて発電を行うように
している。しかしながら、走行中にバッテリの劣化等に
よって充電レベルが少なくなっているような場合には、
当該バッテリの電力で発電機を作動させることができ
ず、エンジンを始動させることができず、故に発電を行
うことができないという問題がある。
【0004】そこで、上記走行モータを駆動するバッテ
リ以外にエンジン始動用のバッテリとスタータを設け、
通常は発電機でエンジンを始動し、異常時にはスタータ
でエンジンを始動するように構成した装置が特開平11
−117837号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
開示の装置では、発電機でエンジンを始動する際、エン
ジンをスタータで始動する場合と同様の低回転速度で始
動するようにしている。しかしながら、このようにエン
ジンを低回転速度で始動するようにすると、エンジンが
始動完了となるためにはエンジンに多量の燃料を供給し
なければならず燃費の悪化に繋がり、またエンジンの振
動や騒音が大きいという問題があり好ましいことではな
い。
【0006】特に、エンジンは暖機状態であれば始動し
易い一方、冷態状態にある場合には始動し難いという特
質を有しており、エンジンが冷態状態にある場合には始
動性が悪いことに加えてその傾向が顕著である。本発明
はこのような問題点を解決するためになされたもので、
その目的とするところは、燃費の悪化なく、振動や騒音
なく効率よくエンジンを始動可能なハイブリッド電気自
動車のエンジン始動制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1の発明では、モード切換手段により主
バッテリからの電力で走行用電動機を駆動しない第2モ
ードが選択されているときには低電圧系スタータモータ
によりエンジンを始動し、主バッテリからの電力で走行
用電動機を駆動し走行を行う第1モードが選択されてい
るときには高電圧系発電電動機により低電圧系スタータ
モータよりも高回転でエンジンを始動するようにしてい
る。
【0008】従って、通常走行時のように主バッテリか
らの電力で走行用電動機を駆動し走行を行う第1モード
が選択されているときには、高電圧系発電電動機によ
り、燃費の悪化なく、振動や騒音なく効率よくエンジン
が始動される。また、請求項2の発明では、温度検出手
段により検出されるエンジンの温度が所定値以上である
とき、高電圧系発電電動機を第1の所定回転速度で回転
させてエンジンを始動し、エンジンの温度が所定値より
小さいとき、高電圧系発電電動機を第1の所定回転速度
よりも大きい第2の所定回転速度で回転させてエンジン
を始動するようにしている。
【0009】従って、エンジンが冷態状態にあるときに
は高回転でエンジンが始動され、エンジンが冷態状態に
あるときでも、高電圧系発電電動機により、燃費の悪化
なく、振動や騒音なく効率よくエンジンが始動される。
また、請求項3の発明では、高電圧系発電電動機を所定
回転速度で回転させてエンジンを始動作動し、エンジン
の始動が完了しないとき、所定回転速度を大きくして高
電圧系発電電動機を回転させるとともにグロープラグに
より点火を行うようにしている。
【0010】従って、エンジンが極冷態状態にあるとき
には高回転でエンジンが始動されるとともにグロープラ
グにより点火が行われ、エンジンが極冷態状態にあると
きでも、高電圧系発電電動機により、燃費の悪化なく、
振動や騒音なく効率よく且つ確実にエンジンが始動され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づき説明する。図1を参照すると、本発明に係る
ハイブリッド電気自動車のエンジン始動制御装置が適用
されるシリーズ式ハイブリッド型車両の概略構成図が示
されており、以下、同図に基づき本発明に係るハイブリ
ッド電気自動車のエンジン始動制御装置の構成を説明す
る。なお、シリーズ式ハイブリッド型車両として、ここ
では、例えば、都市部で低速走行を多用するような乗合
バス等の大型車両が想定される。
【0012】同図に示すように、シリーズ式ハイブリッ
ド型車両には駆動力源として走行モータ(走行用電動
機)10が搭載されており、当該走行モータ10には、
走行モータ10駆動用の高電圧2次電池、即ちバッテリ
(主バッテリ)12がインバータ14を介して電気的に
接続されている。走行モータ10は、例えば誘導型モー
タであるが、永久磁石同期型モータであってもよい。
【0013】走行モータ10は、車両の制動時にはエネ
ルギ回生ブレーキ(回生制動)、即ち制動エネルギを利
用した発電機(ジェネレータ)としても機能する。つま
り、車両の運転者がブレーキペダル(図示せず)を操作
すると、走行モータ10が回生作動して制動力を発生し
ながら同時に発電を行い、この発電電力がバッテリ12
に充電される。
【0014】インバータ14は、バッテリ12または後
述のジェネレータ22からの電圧と電流とを調整して安
定した電力を走行モータ10に供給するため、或いは、
上記の如く走行モータ10により発電された電圧と電流
とを調整して安定した電力をバッテリ12に供給するた
めの装置である。そして、同図に示すように、走行モー
タ10の回転軸には、減速機16、差動装置18を介し
て一対の駆動論WR、WLが接続されている。なお、減速
機16は特に無くてもよい。
【0015】また、バッテリ12とインバータ14に
は、もう一つのインバータ20を介してジェネレータ
(高電圧系発電電動機)22が電気的に接続されてお
り、当該ジェネレータ22の回転軸はエンジン24の出
力軸に接続されている。エンジン24は、発電専用の内
燃機関であり、ジェネレータ22を発電作動させるのに
必要十分な出力を有した小型の内燃機関(ここでは燃焼
室に臨んでグロープラグが設けられた小型ディーゼルエ
ンジン)とされている。さらに、当該ジェネレータ22
は、エンジン24を始動させるスタータとしての役割を
も果たすよう構成されている。つまり、発電要求に応じ
てジェネレータ22が作動し、エンジン24を始動す
る。
【0016】そして、インバータ20には、エアブレー
キ用のエアコンプレッサ27やパワステポンプ28等の
補機を駆動させる補機モータ26も電気的に接続されて
いる。インバータ20は、上記インバータ14と同様
に、ジェネレータ22によって発電された電圧と電流と
を調整して安定した電力をバッテリ12または走行モー
タ10に供給するため、或いは、バッテリ12からの電
圧と電流とを調整し安定した電力を補機モータ26また
はジェネレータ22に供給するための装置である。
【0017】また、バッテリ12とインバータ14、2
0との間には、リレー・ヒューズ30が介装されてい
る。このリレー・ヒューズ30は、インバータ14に電
気的に接続されており、当該インバータ14からの情報
を受けて、バッテリ12から走行モータ10への通電を
許容したり、バッテリ12から走行モータ10に過剰電
流が流れるのを防止したり、或いは、ジェネレータ22
や回生制動(エネルギ回生)中の走行モータ10がバッ
テリ12に過剰充電するのを防止したりする機能を有し
ている。
【0018】また、エンジン24には、上記ジェネレー
タ22とは別に、当該エンジン24を始動させるための
スタータモータ(低電圧系スタータモータ)30が設け
られており、当該スタータモータ30は出力電圧24V
の低電圧2次電池、即ちバッテリ(副バッテリ)34か
ら給電される。なお、バッテリ34は、エンジン24に
搭載されたオルタネータ32により発電された電力によ
り充電される。
【0019】そして、同図に示すように、バッテリ12
やインバータ14、20は電子コントロールユニット
(ECU)40に相互通信可能に電気的に接続されてお
り、さらに、インバータ14と走行モータ10、またイ
ンバータ20とジェネレータ22についても相互通信可
能に電気的に接続されている。また、ECU40には、
バッテリ12の充電レベル(SOC:State Of Charg
e)等を監視するバッテリコントローラ46や、エンジ
ン24の運転制御等を行うエンジンコントローラ48が
接続されている。なお、エンジンコントローラ48はエ
ンジン24の冷却水温度Twやエンジン回転速度Neを検
出可能とされている(温度検出手段)。
【0020】また、ECU40の入力側には、モード切
換スイッチ(モード切換SW、モード切換手段)49が
接続されている。モードとしては、バッテリ12からの
電力により走行モータ10で通常走行しながら不足した
電力をジェネレータ22で発電しバッテリ12に充電す
るハイブリッドモード(HEVモード、第1モード)の
他、車両がバッテリ12からの電力供給なく停止状態で
ありながら発電及びバッテリ12への充電を行うモード
(高電圧系充電モード、第2モード)や、バッテリ12
を介さずに使用した電力量に応じた量だけ発電するモー
ド(ディーゼルエレクトリックモード、第2モード)が
ある。
【0021】一方、ECU40の出力側には、表示・警
報コントローラ50を介して表示・警報器52が接続さ
れている。そして、このように構成されたハイブリッド
型車両では、一般的な作用として、車両走行時には、ア
クセルペダル(図示せず)の操作量に対応した要求モー
タトルク信号がインバータ14に供給されてバッテリ1
2からの電圧、電流が調整され、これにより走行モータ
10が所望のモータトルクを発生する。
【0022】また、バッテリコントローラ46によりバ
ッテリ12の充電レベル(SOC)が低下したことが検
出された場合には、エンジンコントローラ48によりエ
ンジン24が始動されてジェネレータ22が作動し発電
が行われ、SOCに応じてバッテリ12の充電が行われ
る。なお、バッテリ12のSOCが低いような場合に
は、走行モータ10の消費電力相当分の電力がジェネレ
ータ22から直接に走行モータ10に給電され、ジェネ
レータ22の発電余剰分がバッテリ12に充電される。
【0023】さらに、例えばブレーキペダルが操作され
て車両が制動状態にあり、アクセルペダルの操作量が値
0とされているときには、走行モータ10により回生制
動が行われ、やはり走行モータ10によって発電が行わ
れ、当該回生電力によりバッテリ12が充電される。或
いは、回生電力によりジェネレータ22が駆動させら
れ、回生電力がエンジンブレーキとして消費される。
【0024】また、車両走行時には、エアコンプレッサ
27やパワステポンプ28等の補機を駆動させるため、
バッテリ12からの電力によって補機モータ26が適宜
駆動されている。ところで、上述したように、バッテリ
12のSOCが低下すると、エンジンコントローラ48
によりエンジン24が始動されてジェネレータ22によ
り発電が行われるが、例えばエンジン24が長時間に亘
って停止していたような場合には、エンジン24は冷態
状態にあり、始動し難い状態にある。そこで、本発明で
はエンジン24の温度状態に応じた最適な始動制御を行
うようにしている。
【0025】以下、上記のように構成されたハイブリッ
ド型車両の本発明に係るエンジン始動制御装置の作用に
ついて説明する。図2を参照すると、エンジン始動制御
の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下
当該フローチャートに基づき説明する(制御手段)。ス
テップS10では、先ず、モードがHEVモードである
か否かを判別する。つまり、上記モード切換SW49が
HEVモードに切り換えられているか否かを判別する。
判別結果が真(Yes)で、現在HEVモードである場
合には、次にステップS12に進む。
【0026】ステップS12では、エンジン24が低温
で冷態状態にあるか否かを判別する。詳しくは、エンジ
ンコントローラ48からの冷却水温度情報Twに基づ
き、当該冷却水温度Twが所定温度より低いか否かを判
別する。判別結果が偽(No)で、エンジン24は既に
暖機状態にあると判定された場合には、次にステップS
14に進む。
【0027】ステップS14では、ジェネレータ22に
よりエンジン始動動作を行う。詳しくは、例えば、予め
設定した動作回数N0を最高回転数とし、当該ジェネレ
ータ22を断続作動させてエンジン始動動作を行う。ま
た、エンジン回転速度Neが実験等により予め設定した
所定回転速度(第1の所定回転速度)Ne0(Ne0>アイ
ドル回転速度)となるようにエンジン始動動作を行う。
つまり、エンジン24が暖機状態にあるときには、エン
ジン回転速度Neが比較的高い所定回転速度Ne0となる
ようにしながら、上記動作回数N0以内でエンジン24
が始動するまで順次ジェネレータ22の始動動作を繰り
返す。
【0028】ここに、この所定回転速度Ne0は、低電圧
系のバッテリ34の電力によりスタータモータ30で始
動する場合(アイドル回転速度よりも低い)に比べても
かなり高い回転速度とされている。従って、このように
ジェネレータ22により比較的高い所定回転速度Ne0で
エンジン24を始動することにより、スタータモータ3
0でエンジン始動する場合に比べて始動性の飛躍的向上
を図ることができ、振動や騒音を低く抑えることができ
る。
【0029】そして、この場合、エンジン回転速度Ne
はジェネレータ22により強制的に比較的高い所定回転
速度Ne0とされるので、エンジン24には例えば所定回
転速度Ne0に対応する必要最小限の量の燃料だけを供給
する。また、通常エンジン24が暖機状態にあるときに
はグロープラグによる点火は必要ないため、グロープラ
グへの通電は行わないようにする。
【0030】これにより、多量の燃料を供給せずに燃費
の悪化を招くことなく、また、グロープラグに電力を供
給することなく電力消費を抑えて省エネ化を図りなが
ら、振動や騒音を防止して効率よくエンジン24の始動
を行うことができる。次のステップS16では、エンジ
ン24が始動OKとなったか否か、即ちジェネレータ2
2による始動動作中に、エンジン24が完爆状態とな
り、エンジン回転速度Neが上記所定回転速度Ne0に保
持されるか否かをエンジンコントローラ48からの情報
に基づき判別する。判別結果が真(Yes)で、ジェネ
レータ22による始動動作が動作回数N0に達するまで
にエンジン24が始動OKとなったと判定された場合に
は、当該ルーチンを終了し、以降、発電制御を行う。
【0031】一方、ステップS16の判別結果が偽(N
o)で、実験等により予め設定した所定回転速度Ne0の
もと始動動作がやはり実験等により予め設定した動作回
数N0に達しても、なおエンジン24が始動OKとなら
ないような場合には、何らかの異常があると考えられ、
この場合には、次にステップS18に進み、表示・警報
器52により警告表示を行い、運転者に点検、修理を促
す。
【0032】上記ステップS12の判別結果が真(Ye
s)で、エンジン24が冷態状態にあると判定された場
合には、次にステップS20に進む。エンジン24が冷
態状態にあるときには、上記暖機状態のときよりもエン
ジン24は始動し難い。そこで、ステップS20では、
エンジン回転速度Neが上記所定回転速度Ne0よりも高
い所定回転速度(第2の所定回転速度)Ne1(Ne1>N
e0)となるようにしながら、動作回数N1(N0>N1)
を最高回数として当該動作回数N1以内でエンジン24
が始動するまでジェネレータ22の始動動作を順次繰り
返すようにする。つまり、通常のエンジン暖機運転時に
おいては、エンジン温度が低いほど負荷量が大きいため
に燃料量を増やしてエンジン回転速度Neを高くするこ
とから、このようにエンジン24が冷態状態にあるとき
には、エンジン回転速度Neが所定回転速度Ne1の如く
高めになるようにエンジン始動動作を行う。このように
エンジン回転速度Neを比較的高い所定回転速度Ne1と
すると、単位時間当たりの圧縮回数が増加して筒内温度
が上昇し、始動性が向上する。
【0033】そして、この場合にも、エンジン24には
例えば所定回転速度Ne1に対応した必要最小限の量の燃
料だけを供給し、グロープラグへの通電も行わないよう
にする。これにより、エンジン24が冷態状態にある場
合であっても、多量の燃料を供給せずに燃費の悪化を招
くことなく、また、グロープラグに電力を供給すること
なく電力消費を抑えて省エネ化を図りながら、振動や騒
音を防止して効率よくエンジン24の始動を行うことが
できる。
【0034】そして、次のステップS22では、上記同
様に、エンジン24が始動OKとなったか否かを判別す
る。判別結果が真(Yes)で、ジェネレータ22によ
る始動動作が動作回数N1に達するまでにエンジン24
が始動OKとなったと判定された場合には、当該ルーチ
ンを終了し、以降、発電制御を行う。一方、ステップS
22の判別結果が偽(No)で、例えば、エンジン24
が極冷態状態にあるような場合のように、上記所定回転
速度Ne1のもとで動作回数N1だけエンジン始動動作を
行ってもエンジン24が始動OKとならないような場合
には、次にステップS24に進む。
【0035】ステップS24では、グロープラグに電力
を供給し、グロープラグで点火を行いながら、且つ、エ
ンジン回転速度Neが上記所定回転速度Ne1よりも高い
所定回転速度Ne2(Ne2>Ne1)となるようにしなが
ら、動作回数N2(N0>N2)を最高回数として当該動
作回数N2以内でエンジン24が始動するまでジェネレ
ータ22の始動動作を順次繰り返すようにする。
【0036】つまり、エンジン24が極冷態状態にある
ような場合には、早期にエンジン24を始動させること
を優先してエンジン始動動作を行う。なお、ここで、ジ
ェネレータ22を動作回数N2(N0>N2)としている
が、動作回数N0と動作回数N1及び動作回数N2との関
係でいえば、N1+N2>N0である。つまり、エンジン
24が極冷態状態にあるような場合には、上記暖機状態
の場合よりもエンジン回転速度Neとともに動作回数も
多くされており(Ne2>Ne1>Ne0、及び、N1+N2>
N0)、エンジン24はかなり始動し易くされている。
【0037】そして、この場合にも、エンジン24には
例えば所定回転速度Ne2に対応した必要最小限の量の燃
料だけを供給する。これにより、エンジン24が極冷態
状態にある場合であっても、多量の燃料を供給せずに燃
費の悪化を招くことなく省エネ化を図りながら、振動や
騒音を防止して効率よく且つ確実にエンジン24の始動
を行うことができる。
【0038】そして、次のステップS26では、やはり
上記同様に、エンジン24が始動OKとなったか否かを
判別する。判別結果が真(Yes)で、ジェネレータ2
2による始動動作が動作回数N2に達するまでにエンジ
ン24が始動OKとなったと判定された場合には、当該
ルーチンを終了し、以降、発電制御を行う。一方、ステ
ップS26の判別結果が偽(No)で、実験等により予
め設定した所定回転速度Ne2のもと始動動作がやはり実
験等により予め設定した動作回数N2に達しても、なお
エンジン24が始動OKとならないような場合には、何
らかの異常があると考えられ、この場合には、上記同様
ステップS18に進み、表示・警報器52により警告表
示を行い、運転者に点検、修理を促す。
【0039】上記ステップS10の判別結果が偽(N
o)で、現在HEVモードではない場合、つまり高電圧
系充電モードやディーゼルエレクトリックモードの場合
には、次にステップS28に進む。このようにモードが
高電圧系充電モードやディーゼルエレクトリックモード
である場合には、基本的にバッテリ12からの電力供給
は停止された状態と考えられる。従って、このような場
合には、バッテリ12からの電力供給によるジェネレー
タ22での発電を行わず、出力電圧24Vの低電圧のバ
ッテリ34からの電力を使用し、スタータモータ30で
エンジン24の始動を行うようにする。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1のハイブリッド電気自動車のエンジン始動制御装
置によれば、通常走行時のように主バッテリからの電力
で走行用電動機を駆動し走行を行う第1モードが選択さ
れているときには、高電圧系発電電動機により、燃費の
悪化なく、振動や騒音なく効率よくエンジンを始動する
ことができる。
【0041】また、請求項2のハイブリッド電気自動車
のエンジン始動制御装置によれば、エンジンが冷態状態
にあるときには高回転でエンジンを始動するので、エン
ジンが冷態状態にあるときでも、高電圧系発電電動機に
より、燃費の悪化なく、振動や騒音なく効率よくエンジ
ンを始動することができる。また、請求項3のハイブリ
ッド電気自動車のエンジン始動制御装置によれば、エン
ジンが極冷態状態にあるときには高回転でエンジンを始
動するとともにグロープラグにより点火を行うので、エ
ンジンが極冷態状態にあるときでも、高電圧系発電電動
機により、燃費の悪化なく、振動や騒音なく効率よく且
つ確実にエンジンを始動することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハイブリッド電気自動車のエンジ
ン始動制御装置が適用されるシリーズ式ハイブリッド型
車両の概略構成図である。
【図2】本発明に係るエンジン始動制御の制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 走行モータ(電動機) 12 高電圧2次電池(主バッテリ) 22 ジェネレータ(高電圧系発電電動機) 24 エンジン 30 スタータモータ(低電圧系スタータモータ) 34 低電圧2次電池(副バッテリ) 40 電子コントロールユニット(ECU) 49 モード切換スイッチ(モード切換手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02N 11/08 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3G093 AA01 AA07 AA16 AB01 BA00 BA21 BA24 CA01 CA03 DA01 DA05 DB00 EA00 EB02 EB04 EB09 EC02 5H115 PA01 PA05 PA12 PC06 PG04 PI14 PI16 PI24 PI29 PI30 PO02 PO06 PO17 PU09 PU10 PU24 PU26 PV09 QE01 QE02 QE10 QI04 QI08 QI09 RB08 RE01 SE04 SE05 SE06 TE02 TE08 TI02 TO21 TO23 TR04 TR19 TU02 TZ07 UB05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力により回転されて発電
    を行うとともに該エンジンを始動させる高電圧系発電電
    動機と、 前記高電圧系発電電動機により発電した電力を充電する
    主バッテリと、 前記主バッテリから供給される電力により車両の駆動力
    を発生する走行用電動機と、 前記エンジンを始動させる低電圧系スタータモータと、 前記低電圧系スタータモータに電力を供給する副バッテ
    リと、 前記主バッテリからの電力で前記走行用電動機を駆動し
    走行を行う第1モードと前記主バッテリからの電力で前
    記走行用電動機を駆動しない第2モードとの切り換えを
    行うモード切換手段と、 前記モード切換手段により前記第2モードが選択されて
    いるときには前記低電圧系スタータモータにより前記エ
    ンジンを始動し、前記第1モードが選択されているとき
    には前記高電圧系発電電動機により前記低電圧系スター
    タモータよりも高回転で前記エンジンを始動する制御手
    段と、 を備えたことを特徴とするハイブリッド電気自動車のエ
    ンジン始動制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動力により回転されて発電
    を行うとともに該エンジンを始動させる高電圧系発電電
    動機と、 前記エンジンの温度を検出する温度検出手段と、 前記温度検出手段により検出されるエンジンの温度が所
    定値以上であるとき、前記高電圧系発電電動機を第1の
    所定回転速度で回転させて前記エンジンを始動し、エン
    ジンの温度が前記所定値より小さいとき、前記高電圧系
    発電電動機を前記第1の所定回転速度よりも大きい第2
    の所定回転速度で回転させて前記エンジンを始動する制
    御手段と、 を備えたことを特徴とするハイブリッド電気自動車のエ
    ンジン始動制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジンの駆動力により回転されて発電
    を行うとともに該エンジンを始動させる高電圧系発電電
    動機と、 前記エンジンの燃焼室内に配設されたグロープラグと、 前記高電圧系発電電動機を所定回転速度で回転させて前
    記エンジンを始動作動し、前記エンジンの始動が完了し
    ないとき、前記所定回転速度を大きくして前記高電圧系
    発電電動機を回転させるとともに前記グロープラグによ
    り点火を行う制御手段と、 を備えたことを特徴とするハイブリッド電気自動車のエ
    ンジン始動制御装置。
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