JP2001227395A - ターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置 - Google Patents
ターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置Info
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Abstract
ジン1の始動直後に、該エンジン1の暖機を促進しなが
ら、振動や騒音を低減する。 【解決手段】 エンジン1が冷間始動後に実質的に継続
してアイドル運転状態になっているとき、インジェクタ
5により燃料の主噴射に先立ってパイロット噴射を行わ
せるとともに、設定期間ΔT1が経過するまで(SA
4)、VGT31のノズルを全閉とし、燃焼室4に高温
の燃焼ガスを滞留させて、その温度状態を急速に高める
(SA5〜SA8)。そして、設定期間ΔT1が経過し
て燃焼室4付近の温度状態が十分に高くなれば、VGT
31のノズルは全開状態にして排気抵抗を減少させる一
方、吸気絞り弁26を全閉状態にさせることで、エンジ
ン1の振動騒音を低減し、併せて、排気中の未燃燃料を
増加させてその反応熱により触媒コンバータ30を暖め
る(SA9〜SA12)。
Description
より吸気を過給するターボ過給機を備えたディーゼルエ
ンジンの燃料制御装置に関する。
ゼルエンジンの燃料制御装置として、例えば特開平11
−93735号公報に開示されるように、直噴式ディー
ゼルエンジンにおいて、エンジンが未暖機状態のときに
パイロット噴射を行うことで、主噴射の前に火種を形成
させて着火安定性を高め、失火の防止や燃焼騒音の低減
を図るようにしたものが知られている。このものでは、
エンジン水温が低いほどパイロット噴射量を増やすこと
により、主噴射された燃料が着火するときの燃焼室の温
度状態をエンジンの未暖機状態でも暖機後と略同じに保
って、上述の失火や騒音の低減とNOx生成の抑制とを
両立させるようにしている。
エンジンは一般的に振動や騒音がガソリンエンジンに比
べて大きいという難があり、特に、エンジンが未暖機状
態のときにはエンジン各部の機械的クリアランスがやや
大きくなるので、このときの振動や騒音が問題になる。
また、エンジンが未暖機状態のときには機械的摩擦も大
きくなる上に、通常は燃料噴射量が増量補正されるの
で、この間、燃費が悪化することは避けられない。従っ
て、ディーゼルエンジンにおいてエンジンの暖機時間を
できるだけ短縮すること及びその間の振動騒音を低減す
ることは、環境保護の観点からも極めて重要である。
ロット噴射によって未暖機状態のエンジンの振動や騒音
を低減するようにしていても、エンジンの暖機を促進す
るものではない。また、エンジンの温度状態が低いほ
ど、パイロット噴射量を増やすようにしているので、特
に寒冷地でのエンジン始動直後等にはパイロット噴射量
がかなり多くなってしまい、このことが燃費悪化を助長
するという不具合がある。加えて、寒冷地のように燃料
の気化霧化性が極めて悪い状況では、前記従来例の如
く、パイロット噴射によって燃料の着火安定性や燃焼性
を高めてはいても、それだけでは失火を防止できない場
合がある。
であり、その目的とするところは、ターボ過給機を装備
したディーゼルエンジンが未暖機状態になっていると
き、特に始動直後のエンジン制御の手順に工夫を凝らし
て、エンジンの振動騒音の低減を図りつつ、該エンジン
の暖機を促進することにある。
に、本発明の第1の解決手段では、エンジン始動後の未
暖機状態においてまずエンジンからの排気を絞って、特
に燃焼室付近の温度状態を急速に上昇させるとともに、
該エンジンの暖機を促し、その上で吸気絞り弁を閉じる
ことによって、振動騒音の低減を図るようにした。
示すように、エンジン1の気筒2内燃焼室4に燃料を直
接、噴射する燃料噴射弁5と、エンジン1の排気により
吸気を過給するターボ過給機31と、該ターボ過給機3
1のタービン29よりも排気下流側の排気通路28に配
置された排気浄化用の触媒30とを備え、エンジン1が
未暖機状態のときに、前記燃料噴射弁5により燃料の主
噴射とこれに先立つパイロット噴射とを行わせるように
したエンジンの燃料制御装置Aを前提とする。そして、
前記ターボ過給機31のタービン29への排気流を絞る
可変ノズル機構100と、前記燃焼室4への吸入空気量
を調節する吸気量調節手段101と、エンジン1が未暖
機状態のときに、該エンジン1の始動から設定期間が経
過したかどうか判定する判定手段40bと、該判定手段
40bにより設定期間の経過前と判定されたとき、前記
可変ノズル機構100を、そのノズル断面積がエンジン
1のクランキング時に比べて小さくなるように作動制御
する一方、設定期間の経過後はその経過前に比べてノズ
ル断面積が大きくなるように作動制御する可変ノズル制
御手段40dと、前記判定手段40bにより設定期間の
経過後と判定されたとき、その経過前に比べて燃焼室4
への吸入空気量が減少するように前記吸気量調節手段1
01を作動制御する吸気量制御手段40cとを備える構
成とする。
態のときには燃料噴射弁5によりパイロット噴射及び主
噴射が行われ、そのパイロット噴射により燃焼室4の温
度及び圧力状態が高められかつ火種が形成されて、これ
に続く主噴射燃料の着火安定性及び燃焼性が向上する。
また、エンジン1の始動から設定期間が経過するまで
は、可変ノズル制御手段40dにより可変ノズル機構1
00のノズル断面積が相対的に小さくされ、意図的に排
気抵抗が増大されることで、高温の燃焼ガスが燃焼室4
に滞留するようになり、該燃焼室4の温度状態が急速に
上昇するとともに、エンジン1の暖機が促進される。
間が経過して、燃焼室4の温度状態が高くなると、今度
は吸気量制御手段40cにより吸気量調節手段101が
作動制御されて、燃焼室4への吸入空気量が減らされ
る。このことで、実質的に気筒の圧縮比が小さくなって
エンジン1の振動や騒音が低減するとともに、圧縮損失
の低減により燃費改善が図られる。しかもこの際、可変
ノズル制御手段40dにより可変ノズル機構100のノ
ズル断面積が相対的に大きくされて、排気抵抗が減少す
るので、上述の如く既に燃焼室4の温度状態が高められ
ていることとも相俟って、吸入空気量を減少させても失
火を招くことはない。さらに、吸入空気量の減少によっ
て排気中の未燃燃料が増えることで、この未燃燃料の触
媒30における反応熱が増大し、該触媒30の早期昇温
が図られる。
求項2の発明は、前記請求項1の発明と同じ構成のエン
ジンの燃料制御装置を前提とし、このものにおいて、タ
ーボ過給機のタービンへの排気流を絞る可変ノズル機構
と、燃焼室への吸入空気量を調節する吸気量調節手段
と、エンジンが未暖機状態のとき、該エンジンの始動か
ら設定期間が経過したかどうか判定する判定手段と、遅
くとも該判定手段により設定期間の経過が判定される前
に、前記吸気量調節手段を、燃焼室への吸入空気量がエ
ンジンのクランキング時に比べて少なくなるように作動
制御する吸気量制御手段と、前記判定手段により設定期
間の経過が判定されたとき、その経過前に比べてノズル
断面積が小さくなるように、前記可変ノズル機構を作動
制御する可変ノズル制御手段とを備える構成とする。
に、エンジンが未暖機状態のときに、燃料噴射弁により
パイロット噴射及び主噴射が行われて、燃料の着火安定
性及び燃焼性が高められるとともに、吸気量制御手段に
より吸気量調節手段が作動制御されて、燃焼室への吸入
空気量が減らされることで、エンジンの振動や騒音の低
減と燃費改善とが図られる。また、その吸入空気量の減
少によって排気中の未燃燃料が増大し、その反応熱によ
って触媒の早期昇温が図られる。この際、可変ノズル制
御手段により可変ノズル機構のノズル断面積が相対的に
大きくされて、排気抵抗が小さくなっており、また、パ
イロット噴射によって燃料の着火安定性が高められてい
るので、未暖機状態であってもエンジンの温度状態がそ
れほど低くない場合には、上述の如く吸入空気量を減少
させても失火を招くことはない。
は可変ノズル制御手段により可変ノズル機構のノズル断
面積が相対的に小さくされ、高温の燃焼ガスの滞留によ
ってエンジンの暖機が促進される。
いて、エンジンの冷却水の温度状態を検出する検出手段
を設け、吸気量制御手段を、エンジンのクランキング中
に前記検出手段により検出された始動時冷却水温度が所
定以上に高いときにのみ、吸気量調節手段の作動制御を
行うものとする。
が所定以上に高いときには、請求項2の発明の作用効果
が得られる一方、例えば寒冷地でのエンジンの冷間始動
直後のように燃焼室の温度状態が低いときには、吸気量
制御手段による吸気量調節手段の制御が行われないの
で、吸入空気量の減少による失火の誘発を確実に回避で
きる。
ジン始動後の未暖機状態において、パイロット噴射によ
る着火安定性の向上を利用し、まず燃料噴射時期を大き
く遅角させて排気温度を高めることにより、エンジンの
暖機及び触媒の昇温を促進し、続いて、今度は燃料噴射
時期を進角させて着火安定性をさらに高めるとともに、
排気を絞ることで、燃焼室の温度状態を急速に高めるよ
うにした。
示すように、エンジン1の気筒2内燃焼室4に燃料を直
接、噴射する燃料噴射弁5と、エンジン1の排気により
吸気を過給するターボ過給機31と、該ターボ過給機3
1のタービン29よりも排気下流側の排気通路28に配
置された排気浄化用の触媒30とを備え、エンジン1が
未暖機状態のときに、前記燃料噴射弁5により燃料の主
噴射とこれに先立つパイロット噴射とを行わせる燃料噴
射制御手段40aとを備えたエンジンの燃料制御装置A
を前提とする。そして、前記ターボ過給機31のタービ
ン29への排気流を絞る可変ノズル機構100と、エン
ジン1が未暖機状態のとき、該エンジン1の始動から第
1設定期間が経過したかどうか判定する判定手段40b
と、該判定手段40bにより第1設定期間の経過前と判
定されたとき、前記燃料噴射弁5によるパイロット噴射
及び主噴射の時期を、該主噴射が気筒の圧縮上死点後に
開始されるよう遅角側に設定する一方、第1設定期間の
経過後は該両噴射時期を相対的に進角側に変更設定する
噴射時期設定手段40eと、前記判定手段40bにより
第1設定期間の経過後と判定されたとき、その経過前に
比べてノズル断面積が小さくなるように前記可変ノズル
機構100を作動制御する可変ノズル制御手段40dと
を備える構成とする。尚、前記第1設定時間は、例え
ば、エンジンの始動から触媒の温度状態が浄化性能の高
い所定温度域に達するまでの期間とすればよい。
態のときに、該エンジン1の始動から第1設定期間が経
過するまでは燃料噴射弁5によるパイロット噴射及び主
噴射の時期が噴射時期設定手段40eより遅角側に設定
される。すなわち、パイロット噴射により燃料の着火安
定性及び燃焼性が向上することを利用して、該主噴射の
時期を通常の運転状態よりも大幅に遅角側に設定し、こ
れにより、排気温度を高めてエンジン1の暖機及び触媒
30の昇温を促進することができる。
パイロット噴射及び主噴射の時期が相対的に進角側に変
更設定されて、燃焼性がさらに高められるとともに、可
変ノズル制御手段40dにより可変ノズル機構100の
ノズル断面積が相対的に小さくされて、意図的に排気抵
抗が増大される。このことで、高温の燃焼ガスが燃焼室
4に滞留し、該燃焼室4の温度状態が急速に高められる
ことで、エンジン1の暖機も促進される。
ける判定手段を、第1設定期間の経過後に該第1設定期
間とは異なる第2設定期間が経過したかどうか判定する
ものとし、燃焼室への吸入空気量を調節する吸気量調節
手段と、前記判定手段により第2設定期間の経過後と判
定されたとき、該第2設定期間の経過前に比べて燃焼室
への吸入空気量が減少するように、前記吸気量調節手段
を作動制御する吸気量制御手段とを備える構成とする。
さらに第2設定期間が経過して、燃焼室の温度状態が十
分に高くなったとき、吸気量制御手段により吸気量調節
手段が作動制御されて、燃焼室への吸入空気量が減らさ
れることで、エンジンの振動や騒音が低減されかつ燃費
改善が図られる。また、排気中の未燃燃料が増加するこ
とで、触媒の昇温が可能になる。
態のとき、燃料噴射弁による燃料の噴射圧力を、同一負
荷状態でかつ暖機状態のときに比べて高くなるように制
御する燃圧制御手段を備えるものとする。このことで、
燃料噴射圧力が高められて、噴射燃料の微粒化が促進さ
れ、気化霧化性の悪いエンジン未暖機状態であっても、
燃料の着火安定性を高めて失火を抑制することができ
る。
燃焼室の平均的な空気過剰率λがλ<1となるように、
吸気量調節手段の作動により燃焼室への吸入空気量を減
少させるものとする。こうすることで、吸入空気量の減
少によって燃焼室を平均的に燃料の過剰な状態にするこ
とができ、これにより排気中の未燃燃料が極めて多くな
って、その反応熱により触媒を効果的に昇温できる。
基いて説明する。
に係るターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置
Aの全体構成を示し、1は車両に搭載される直列4気筒
ディーゼルエンジンである。このエンジン1は4つの気
筒2,2,2,2を有し、その各気筒2内に往復動可能
にピストン(図示せず)が嵌装されていて、このピスト
ンにより各気筒2内に燃焼室4が区画されている。ま
た、その各燃焼室4の上面略中央部には、図には誇張し
て示すが、気筒2の中心線に沿って延びるようにインジ
ェクタ(燃料噴射弁)5が配設され、この各インジェク
タ5の先端部には噴射ノズルが一体的に設けられてい
る。これらのインジェクタ5,5,…は、それぞれ、燃
料をその噴射圧以上の高圧状態で蓄える共通のコモンレ
ール6に対し分岐管6a,6a,…により接続され、噴
射ノズルの芯弁が図示しないアクチュエータにより開閉
作動されることで、前記コモンレール6から供給される
高圧の燃料を、噴射ノズル先端の複数の噴孔から燃焼室
4に直接、噴射供給するようになっている。また、コモ
ンレール6には内部の燃圧(コモンレール圧)を検出す
る燃料圧力センサ6bが配設されている。
介して燃料供給ポンプ8に接続され、その燃料供給ポン
プ8は燃料供給管9を介して燃料タンク10に接続され
ている。この燃料供給ポンプ8は、入力軸8aにエンジ
ン1のクランク軸からの回転入力を受け入れて駆動さ
れ、燃料供給管9を介して燃料タンク10内の燃料を燃
料フィルタ11により濾過しながら吸い上げるととも
に、ジャーク式圧送系により燃料をコモンレール6に圧
送するようになっている。また、燃料供給ポンプ8には
その圧送系により送り出される燃料の一部を燃料戻し管
12に逃がして、ポンプの吐出量を調節する電磁弁が設
けられており、この電磁弁の開度が前記燃料圧力センサ
6bによる検出値に応じて制御されることによって、コ
モンレール6内の燃料がエンジンの運転状態に応じて所
定の圧力状態に保持されるようになっている。
所定値以上になったときに、燃料をコモンレール6から
排出させるプレッシャリミッタを示し、このプレッシャ
リミッタから排出された燃料は燃料戻し管14を流通し
て、燃料タンク10に戻される。また、符号15は燃料
の一部をインジェクタ5から燃料タンク10に戻すため
の燃料戻し管を示している。
が、クランク軸の回転角度を検出するクランク角センサ
16と、動弁系カム軸の回転角度を検出するカム角セン
サ17と、冷却水の温度状態(エンジン水温)を検出す
るエンジン水温センサ18(検出手段)とが設けられて
いる。前記クランク角センサ16は、詳しくは図示しな
いが、クランク軸端に設けた被検出用プレートと、その
外周に相対向するように配置した電磁ピックアップとか
らなり、前記被検出用プレートの外周部全周に亘って等
間隔に形成された突起部の通過に対応して、パルス信号
を出力するものである。また、前記カム角センサ17
は、同様にカム軸周面の所定箇所に設けた複数の突起部
と、その各突起部が通過するときにパルス信号を出力す
る電磁ピックアップとからなる。尚、符号19は前記カ
ム軸により駆動されるバキュームポンプを示している。
には、図外のエアクリーナで濾過した空気を燃焼室4に
供給する吸気通路20が接続されている。この吸気通路
20の下流端部にはサージタンク21が設けられ、この
サージタンク21から分岐した各通路がそれぞれ図示し
ない吸気ポートにより各気筒2の燃焼室4に連通してい
る。また、サージタンク21には、後述のターボ過給機
31により圧送される吸気の圧力状態を検出する過給圧
センサ22が配設されている。さらに、前記吸気通路2
0には、上流側から下流側に向かって順に、吸気流量を
検出するホットフィルム式エアフローセンサ23と、後
述のタービン29により駆動されて吸気を圧縮するブロ
ワ24と、このブロワ24により圧縮した吸気を冷却す
るインタークーラ25と、バタフライバルブからなる吸
気絞り弁26(吸気量調節手段)とが設けられている。
この吸気絞り弁26は、図示しないが、弁軸がステッピ
ングモータにより回動されて、全閉から全開までの任意
の状態に位置づけられるようになっており、また、全閉
状態でも空気が流入するように切り欠きが設けられてい
る。
は、各気筒2の燃焼室4からそれぞれ燃焼ガス(排気)
を排出する排気マニホルド27が接続され、この排気マ
ニホルド27の下流端集合部に排気通路28が接続され
ている。この排気通路28には上流側から下流側に向か
って順に、排気流により回転されるタービン29と、排
気中の有害成分(未燃HC、CO、NOx、スモーク
等)を除去するための触媒コンバータ30とが配設され
ており、さらに、この排気通路28はタービン29より
も排気上流側の部位で、排気の一部を吸気側に還流させ
る排気還流通路(以下EGR通路という)33の上流端
に分岐接続されている。
ないが、排気の流れる方向に沿って互いに平行に延びる
多数の貫通孔を有するハニカム構造のコージェライト製
担体を有するものであり、その担体の各貫通孔壁面にい
わゆるリーンNOx触媒の触媒層が形成されている。こ
のリーンNOx触媒は、排気中の酸素濃度が高いとき、
即ち燃焼室4の平均的な空気過剰率λが1よりも大きな
リーン状態であっても、排気中のNOxを還元浄化でき
るとともに、理論空燃比付近では三元触媒としても働く
ものである。
ば、ゼオライトに白金Ptを乾固担持させてなる触媒粉
をバインダにより前記担体に担持させることによって触
媒層を形成したものが用いられている。このリーンNO
x触媒による排気中のNOx浄化率は、図3に一例を示
すような温度依存性を示し、例えば約250〜400°
Cの温度範囲(所定温度域)で極めて高くなるものの、
それよりも温度状態の低いときには、温度が低いほどN
Ox浄化率が急速に低下する。このため、特にエンジン
1の冷間始動時には触媒コンバータ30の温度状態を急
速に高めることが望ましい。反対に、触媒の温度状態が
400°C以上になると、この触媒のNOx浄化率は温
度上昇とともに低下している。
排気通路28のタービン29からなるターボ過給機31
は、図4に示すように、タービン29を収容するタービ
ン室に該タービン29の全周を囲むように複数のフラッ
プ29a,29a,…が設けられ、そのフラップ29
a,29a,…がそれぞれ回動することで、該フラップ
29a,29a,…間に形成される排気流路(ノズル)
の断面積を変化させるように回動するVGT(バリアブ
ルジオメトリーターボ)である。
a,…はバキュームポンプ19からの負圧を利用する負
圧駆動式のアクチュエータ35により回動されるように
なっていて、同図に実線で示すように、フラップ29
a,29a,…がタービン29に対し周方向に向くよう
に位置付けられると、ノズル断面積が小さくなって、排
気流量の少ないエンジン1の低回転域でも過給能力を高
めることができる。一方、同図に仮想線示すように、フ
ラップ29a,29a,…をその先端がタービン29の
中心に向くように位置付ければ、ノズル断面積を大きし
て、排気流量の多いエンジン1の高回転域でも高い過給
能力を得ることができる。尚、前記フラップ29a,2
9a,…及びアクチュエータ35により、VGT31の
タービン29への排気流を絞る可変ノズル機構が構成さ
れている。
端が吸気絞り弁26及びサージタンク21の中間の吸気
通路20に接続されていて、上述の如くタービン29よ
りも排気上流側の排気通路28から取り出した排気の一
部を吸気通路20に還流させる。そして、このEGR通
路33の途中の下流端寄りには、開度調節可能な排気還
流量調節弁(以下EGR弁という)34が配置され、こ
のEGR弁34が前記VGT31のフラップ29a,2
9a,…と同様に負圧駆動式アクチュエータ35により
開閉作動されることで、EGR通路33の断面積がリニ
アに変化して、吸気通路20に還流される排気の流量が
調節されるようになっている。
8、吸気絞り弁26、VGT31、EGR弁34等は、
いずれもコントロールユニット(Electronic Contorol
Unit:以下ECUという)40からの制御信号によって
作動する。一方、このECU40には、前記燃料圧力セ
ンサ6bからの出力信号と、クランク角センサ16及び
カム角センサ17からの出力信号と、エンジン水温セン
サ18からの出力信号と、エアフローセンサ23からの
出力信号と、車両の運転者による図示しないアクセルペ
ダルの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度
センサ36からの出力信号とが少なくとも入力されてい
る。
御としては、主にアクセル開度に基づいて目標燃料噴射
量を決定し、インジェクタ5の作動制御によって燃料噴
射量及び噴射時期をエンジン1の運転状態に応じて制御
するとともに、高圧供給ポンプ8の作動によりコモンレ
ール圧、即ち燃量噴射圧力を制御する。また、吸気絞り
弁26及びEGR弁34の作動制御によって吸入空気量
を調節することで、燃焼室4の平均的な空気過剰率を制
御する。さらに、フラップ29a,29a,…の作動制
御(VGT制御)によってVGT31の過給効率を高め
るようにしている。
は、予め、エンジン1の目標トルク及び回転数の変化に
応じて実験的に決定した基本的な燃料噴射量のマップを
ECU40のメモリに電子的に格納しておいて、アクセ
ル開度センサ36からの出力信号に基づいて求めた目標
トルクとクランク角センサ16からの出力信号に基づい
て求めたエンジン回転数とに基づいて、エンジン1の要
求出力を満たすような基本的な燃料噴射量を前記燃料噴
射量マップから読み込み、その基本的な燃料噴射量をエ
ンジン水温や過給圧等に応じて補正する。また、同様の
マップから噴射時期の制御データを読み込む。
(a)に模式的に示すように、エンジン1が高負荷域にあ
るときにはインジェクタ5により燃料を気筒2の圧縮上
死点(TDC)近傍で一括して主噴射させる一方、エン
ジン1が低負荷ないし中負荷域にあるときには、同図
(b)〜(d)に示すように、前記主噴射に先立ってインジェ
クタ5により所定量(例えば主噴射量の10〜40%)
の燃料を気筒2の圧縮行程でパイロット噴射させる。ま
た、エンジン高負荷側ほど、燃料噴射量の増量に対応す
るように主噴射の開始時期を進角させるようにしてい
る。
R制御)としては、例えば、全気筒2に共通の目標空気
過剰率をエンジン1の運転状態に応じて定めるととも
に、エアフローセンサ出力に基づいて各気筒2の燃焼室
4への実際の吸入空気量を検出し、この検出値と各気筒
2毎の燃料噴射量とに基づいて、前記目標空気過剰率に
なるように排気還流量を制御する。つまり、気筒2毎の
排気還流量を調節することにより、燃焼室4への新気
(外気)の吸入量を変化させて、各気筒2内燃焼室4の
空気過剰率を目標空気過剰率になるように制御するもの
である。一方、吸気絞り弁26の作動制御としては、前
記のようなEGR制御によって所要量の排気を還流させ
るために、主としてエンジン1のアイドル運転時に吸気
絞り弁26を閉じて、吸気通路20に負圧を発生させる
一方、それ以外の運転状態では吸気絞り弁26は概ね全
開状態にさせるようにしている。
においては、排気の還流量を増やして初期燃焼の立ち上
がりを穏やかにさせることで、NOxの生成を抑制でき
るが、排気還流量が増えればその分、新気の吸入空気量
が減少して、燃焼室の平均的な空気過剰率λが小さくな
り、図6に一例を示すようにスモークの生成量が増加す
る傾向がある。そこで、この実施形態におけるEGR弁
34の制御では、前記空気過剰率λの目標値をスモーク
のあまり増加しない範囲においてできるだけ小さな値に
設定している。
転数やエンジン負荷等の運転状態に応じて目標過給圧を
設定し、この目標過給圧になるように、VGT31のノ
ズル断面積を過給圧センサ22からの出力信号に基づい
て連続的にフィードバック制御する。基本的にはエンジ
ン暖機状態においてエンジン回転数又はエンジン負荷が
高くなるほど、排気流量の増大に対応するようにノズル
断面積を大きくさせる一方、所定の低回転領域において
はエンジン負荷に応じて、負荷が大きいほどノズル断面
積を大きくさせるようにしている。
荷領域にあるときには、VGT31のフラップ29a,
29a,…がタービン29に対し周方向に向くように位
置付けられ(ノズルが閉じられ)、これが排気の抵抗と
なってタービン29手前の排気通路28における排気の
圧力状態が高くなる。このことで、EGR通路33によ
る排気の還流量が確保される。また、例えば前記の低回
転低負荷領域からの発進時にアクセルペダルが踏み込ま
れて、低回転高負荷領域に移行したときには、VGT3
1のフラップ29a,29a,…がその先端をタービン
29の中心に向けるように回動され(ノズルが開か
れ)、ノズル断面積が大きくなり、排気通路28の排気
は下流側に抜け易くなる。このことで、VGT31によ
る過給圧が滑らかに上昇し、良好な加速フィールが得ら
れる。
の実施形態1では、本発明の特徴部分として、エンジン
1が始動後に未暖機状態になっているときに、まず、V
GT31のノズルを閉じて各気筒2の燃焼室4付近の温
度状態を急速に上昇させ、その温度状態が十分に高くな
った後に、吸気絞り弁26を閉じて、エンジン1の振動
及び騒音を低減させるようにしている。
ける制御手順を図7に示すフローチャート図に基づいて
具体的に説明すると、スタート後のステップSA1で
は、クランク角信号、エアフローセンサ出力、アクセル
開度、過給圧、エンジン水温等のデータを入力する。続
いて、ステップSA2において、クランク角信号から求
めたエンジン回転数、アクセル開度、イグニッションの
オンオフ信号等に基づいて、エンジン始動後かどうか判
定する。すなわち、まずイグニッションスイッチがオン
状態とされ、エンジン1が吹け上がって完爆状態になっ
た後、エンジン回転数が所定の変動時を除いてアイドル
判定回転数以下に保たれるとともに、アクセル開度が極
く短時間を除いて零、即ちアクセルペダルの全閉状態に
保持されているとき、エンジン始動後でYESと判定し
て、ステップSA3に進む。一方、それ以外の状態であ
れば、NOと判定して、図外の通常制御ルーチンへ進
む。
温に基づいて、エンジン1が未暖機状態であるか否か判
定する。すなわち、エンジン水温が判定温度(例えば8
0°C)以上であれば、エンジン1は暖機状態になって
いるNOと判定して、図外の通常制御ルーチンへ進む一
方、エンジン水温が判定温度よりも低ければ、エンジン
1は未暖機状態にあるYESと判定してステップSA4
に進む。このステップSA4では、前記エンジン1の始
動からの経過時間を計測するECU40のタイマ値に基
づいて、設定期間ΔT1(例えばエンジン1の始動から
5秒間くらいまで)が経過したかどうか判定し、この判
定がYESで設定期間ΔT1が経過したのであればステ
ップSA9に進む一方、判定がNOで設定期間ΔT1の
経過前であれば、ステップSA5に進む。
4が全閉状態になるように、EGR制御の出力を補正
し、続くステップSA6では、吸気絞り弁26が全開状
態になるように該吸気絞り弁26への制御出力を補正す
る。尚、通常、エンジン1のクランキング中は前記EG
R弁24は全閉状態に、また吸気絞り弁26は全開状態
にされるので、結果として、エンジン始動直後にはEG
R弁24及び吸気絞り弁26はそのままの状態に保持さ
れることになり、これにより、各気筒2の燃焼室4への
吸入空気量が最大とされる。
31のノズル断面積が最小になるように、VGT制御の
出力を補正する。すなわち、通常、エンジン1のクラン
キング中はVGT31のノズル断面積は最大とされてい
るので、VGT31のフラップ29a,29a,…はエ
ンジン始動直後にノズルを閉じるように回動されること
になる。そして、続くステップSA8において、インジ
ェクタ5により燃料のパイロット噴射を行う設定とし
て、しかる後にリターンする。
間ΔT1が経過するまでは、吸入空気量を最大限に確保
しながら、パイロット噴射によって着火安定性を向上さ
せる一方で、VGT31のノズルを閉じて意図的に排気
抵抗を増大させ、高温の燃焼ガスを燃焼室4に滞留させ
ることで、該燃焼室4付近の温度状態を急速に上昇させ
るようにしている。言い換えると、前記設定期間ΔT1
は、高温の燃焼ガスの滞留によって燃焼室4付近の温度
状態を十分に高めることのできるような時間間隔とすれ
ばよい。
ン1の始動から設定期間ΔT1が経過したYESと判定
して進んだステップSA9では、前記ステップSA5と
同様にEGR弁24を全閉状態にさせ、続くステップS
A10では、前記ステップSA6とは反対に吸気絞り弁
26が全閉状態になるよう、該吸気絞り弁26への制御
出力を補正し、ステップSA11では、前記ステップS
A7と反対にVGT31のノズル断面積が最大になるよ
う、VGT制御の出力を補正する。そして、ステップS
A12では、前記ステップSA8と同様にインジェクタ
5による燃料のパイロット噴射を行う設定として、しか
る後にリターンする。
T1が経過すれば、上述の如く高温の燃焼ガスによって
燃焼室4付近の温度状態が十分に高められていて、パイ
ロット噴射とも相俟って、該燃焼室4における噴射燃料
の着火安定性が極めて高くなっていると考えられる。そ
こで、今度は吸気絞り弁26を閉じることで、エンジン
1の振動や騒音を低減させる。また、排気抵抗を減らす
ために、VGT31のノズルは全開とする。
SA12により、エンジン1が始動後に未暖機状態にな
っているときに、インジェクタ5により燃料の主噴射と
これに先立つパイロット噴射とを行わせる燃料噴射制御
手段40aが構成されている。
ンジン1の始動から設定期間ΔT1が経過したかどうか
判定する判定手段40bが構成され、ステップSA10
により、エンジン1の始動後に設定期間ΔT1が経過し
た後で、その経過前に比べて燃焼室4への吸入空気量が
減少するように、吸気絞り弁26を閉じる吸気量制御手
段40cが構成されている。
A11によって、エンジン1の始動から設定期間ΔT1
が経過するまではVGT31のノズルを閉じる一方、設
定期間ΔT1の経過後はその経過前に比べて排気の絞り
量が小さくなるように前記VGT31のノズルを開く可
変ノズル制御手段40dが構成されている。
き制御装置Aによる作用効果を図8に基づいて説明す
る。
動し(t=t0)、その後、該エンジン1が実質的に継
続してアイドル運転状態になっているとき、EGR弁2
4が全閉状態にされるとともに、図8(a)に示すよう
に、吸気絞り弁26が全開状態にされ、各気筒2の燃焼
室4への吸入空気量が最大になる。また、インジェクタ
5による燃料噴射量が増量補正されるとともに、主噴射
に先立ってパイロット噴射が行われて、燃料の着火安定
性及び燃焼性が高められる。
ロット噴射された燃料は、周囲の空気と混合されて予混
合燃焼し、その燃焼によって燃焼室4の温度及び圧力状
態が高められかつ火種が形成される。このため、続いて
主噴射された燃料は、コモンレール式の高圧噴射によっ
て最適に微粒化されていることとも相俟って、着火遅れ
時間が極めて短くなり、その噴射燃料の殆どが極めて良
好に拡散燃焼されることになる。つまり、噴射圧力の高
圧化とパイロット噴射とによって、着火安定性及び燃焼
性が大幅に向上するのである。
高めておいて、この実施形態では、同図(b)に示すよう
にVGT31のノズルを閉じて、ノズル断面積を最小と
する(VGTノズル全閉)。こうすると、タービン29
よりも排気上流側の排気通路28における排気抵抗が大
きくなって、高温の燃焼ガスが燃焼室4に滞留するよう
になるので、同図(c)に実線で示すように、燃焼室4付
近の温度状態(筒内温度)は、図に仮想線で示すように
VGTノズルを閉じないときに比べて、急速に上昇す
る。これに伴いエンジン1の暖機も促進される(図(d)
参照)。
ΔT1が経過して(t=t1)、前記燃焼ガスの滞留に
より燃焼室4付近の温度状態が十分に高められると、今
度はVGT31のノズルが開かれるとともに(VGTノ
ズル全開)、吸気絞り弁26が閉じられ、燃焼室4への
吸入空気量が減少して、該燃焼室4の平均的な空気過剰
率λがλ<1とされる。このことで、気筒2の圧縮比が
実質的に小さくなるので、同図(f)に示すようにエンジ
ン1の騒音レベルは大幅に低減し、しかも、吸気絞りに
よって吸気損失は増えるものの、圧縮損失が減ること
で、燃費が改善される。尚、エンジン1の騒音レベル
は、前記設定期間ΔT1の経過前であっても、パイロッ
ト噴射により燃焼初期の圧力上昇が緩和されることで、
低減が図られている。
気過剰率λがλ<1になるということは、該燃焼室4が
平均的に燃料の過剰な状態になるということであり、こ
のことで、排気中の未燃燃料が極めて多い状態になり、
この未燃燃料の反応熱によって、同図(e)に示すように
触媒コンバータ30の昇温が促進される。しかも、この
際、排気抵抗が小さくなるようにVGT31のノズルが
全開状態にされているので、既に燃焼室4付近の温度状
態が十分に高くなっていることとも相俟って、吸入空気
量が減少しても失火を招くことはない。
寒冷地におけるエンジン1の冷間始動時であっても、こ
のエンジン1の始動直後にまず、VGT制御によって燃
焼室4付近の温度状態を急速に上昇させて、燃料の着火
安定性や燃焼性を確保するとともに、エンジン1の暖機
を促進することができる。そして、その上で吸気絞り弁
26を閉じることで、エンジン1の失火を招くことな
く、その暖機運転中に振動及び騒音を大幅に低減させる
ことができる。
形態2に係るエンジン未暖機時の制御手順を示し、この
実施形態2では、始動時のエンジン1の温度状態が低い
ときには前記実施形態1と同様の制御を行う一方、そう
でないときには、該エンジン1の始動直後から吸気絞り
弁26を閉じて振動や騒音を低減し、その後しばらくし
てからVGT31のノズルを閉じるようにしている。
尚、この実施形態2に係る燃料制御装置Aの全体構成は
前記実施形態1のもの(図2参照)と同じなので、実施
形態1と同じ構成要素については同一符号を付して、そ
の説明は省略する。
プSB1〜SB3では、実施形態1のステップSA1〜
SA3と同じ手順でエンジン始動後の未暖機状態である
ことを判定する。続いて、ステップSB4において、E
CU40のメモリに記憶した始動時のエンジン水温(始
動時水温)が所定値(例えば40°C)以上かどうか判
別して、始動時水温が所定値以上になっていて高ければ
(ステップSB4でNO)、ステップSB15に進む一
方、始動時水温が所定値よりも低ければ(ステップSB
4でYES)、ステップSB5に進み、ステップSB5
〜SB13において、前記実施形態1のステップSA4
〜SA12と同じ制御手順を実行する。
きは、前記実施形態1と同じく、吸気絞り弁26を閉じ
る前に暫くの間、VGT31のノズルを閉じて、高温の
燃焼ガスにより燃焼室4付近の温度状態を急速に上昇さ
せる。また、図9のステップSB14に示すように、吸
気絞り弁26を閉じるときには燃料噴射圧を増大補正し
て、噴射燃料の微粒化を促進することにより、該噴射燃
料の着火性及び燃焼性をさらに高めるようにしている。
水温が高いNOと判定して進んだステップSB15で
は、今度はエンジン始動から設定期間ΔT2(例えばエ
ンジン1の始動から10秒間くらいまで)が経過したか
どうか判定する。この判定がNOで設定期間ΔT2の経
過前であれば、前記ステップSB10に進んで吸気絞り
弁26を閉じる一方、判定がYESで設定期間ΔT2の
経過後であれば、ステップSB16に進む。このステッ
プSB16ではEGR弁24を全閉状態にさせ、続くス
テップSB17では吸気絞り弁26を全閉状態にさせ、
続くステップSB18ではVGT31のノズルを全閉状
態にさせ、続くステップSB19では、インジェクタ5
により燃料のパイロット噴射を行う設定として、しかる
後にリターンする。
以上であれば、始動直後であっても失火の虞れは少ない
ので、この場合はエンジン1の始動直後から吸気絞り弁
26を閉じて、振動や騒音の低減を図り、併せて触媒コ
ンバータ30の昇温を促進する。そして、設定期間ΔT
2が経過して、十分な触媒活性が得られるようになれば
(例えば触媒コンバータ30の温度状態が200〜25
0°C以上の所定温度域に達すれば:図3参照)、今度
はVGT31のノズルを閉じて、高温の燃焼ガスにより
燃焼室4付近の温度状態を急速に高めて、エンジン1の
暖機を一層、促進する。また、前記設定期間ΔT2の経
過後は燃料噴射圧は通常の値に戻して、燃料供給ポンプ
8の駆動に伴う動力損失を低減するようにしている。
SB13,SB19により、実施形態1と同じ燃料噴射
制御手段40aが構成され、また、ステップSB15に
より、エンジン1の始動から設定期間ΔT2が経過した
かどうか判定する判定手段40bが構成されている。さ
らに、前記フローのステップSB11,SB17によ
り、エンジン1の始動時水温が所定以上に高いときに
は、該エンジン1の始動直後から吸気絞り弁26を全閉
状態にさせる吸気量制御手段40cが構成されている。
B18により、エンジン1の始動から設定期間ΔT2が
経過した後に、その経過前に比べてノズル断面積が小さ
くなるようにVGT31のノズルを閉じる可変ノズル制
御手段40dが構成されている。さらに、ステップSB
14により、エンジン1が未暖機状態のとき、インジェ
クタ5による燃料の噴射圧力を同一負荷状態の暖機状態
のときに比べて高くなるように制御する燃圧制御手段が
構成されており、この燃圧制御手段は、エンジン1の温
度状態が相対的に低いにも拘わらず、吸気絞り弁26を
閉じるときに、燃料噴射圧力を増大補正するものであ
る。
記実施形態1と同じく、エンジン1が未暖機状態のとき
には、インジェクタ5により主噴射に先立ってパイロッ
ト噴射が行われ、燃料の着火安定性及び燃焼性が高めら
れるとともに、該エンジン1の温度状態が比較的高けれ
ば、図10(a)に示すように、エンジン1の始動直後か
ら吸気絞り弁26が全閉状態にされて、燃焼室4への吸
入空気量が減らされる。このことで、同図(g)に示すよ
うにエンジン1の振動騒音が低減しかつ燃費改善が図ら
れる。また、前記の吸入空気量の減少によって排気中の
未燃燃料が増大し、同図(f)に示すように触媒コンバー
タ30の昇温が促進される。
1のノズルが全開状態にされていて、排気抵抗が最小と
され、しかも、同図(c)に示すように燃料噴射圧力が高
められて燃料の微粒化が促進されていることで、パイロ
ット噴射とも相俟って燃料の着火安定性や燃焼性が極め
て高くなっているので、未暖機状態であってもエンジン
1の温度応対が比較的高ければ、上述の如く吸気絞り弁
26によって吸入空気量を減少させても、失火を招くこ
とはない。
が経過して、触媒コンバータ30の温度状態が十分に高
くなった後、VGT31のノズルが全閉状態にされるこ
とで、エンジン1の暖機が一層、促進される。換言すれ
ば、前記設定期間ΔT2は、エンジン1の半暖機状態か
らの始動時に吸気を絞って排気中の未燃燃料を増やした
状態で、触媒コンバータ30の温度状態が所定温度域に
達するまでの時間とすればよい。
りも低ければ、前記実施形態1と同じように吸気絞り弁
26やVGT31の作動制御が行われる(図7,8参
照)。すなわち、例えば寒冷地におけるエンジン1の冷
間始動時のように燃焼室4付近の温度状態が低いときに
は、該エンジン1の始動直後に吸気絞り弁26が閉じら
れることはないので、このような状態で吸入空気量が減
少することによる失火を回避することができる。
施形態3に係るエンジン未暖機時の制御手順を示し、こ
の実施形態3は、前記実施形態1のような制御を行う前
に、燃料噴射時期を大きく遅角させて排気温度を高める
ことで、エンジンの暖機及び触媒コンバータ30の昇温
を促進するようにしたものである。尚、この実施形態3
に係る燃料制御装置Aの全体構成も前記実施形態1のも
の(図2参照)と同じなので、同じ構成要素については
同一符号を付して、その説明は省略する。
ップSC1〜SC3では、実施形態1のステップSA1
〜SA3と同じ手順でエンジン始動後の未暖機状態であ
ることを判定する。続いて、ステップSC4において、
エンジン1の始動からの経過時間を計測するECU40
のタイマ値に基づいて、第1設定期間ΔT3(例えばエ
ンジン1の始動から10秒間くらいまで)が経過したか
どうか判定し、この判定がYESで第1設定期間ΔT3
が経過したのであればステップSC5に進む一方、判定
がNOで第1設定期間ΔT3の経過前であれば、ステッ
プSC6に進む。
全閉状態にさせ、続くステップSC7では吸気絞り弁2
6を全開状態にさせ、続くステップSC8ではVGT3
1のノズルを全開状態にさせる。このことで、各気筒2
の燃焼室4への吸入空気量が最大とされるとともに、排
気抵抗が最小になる。続いて、ステップSC9において
インジェクタ5により燃料のパイロット噴射を行う設定
とし、続くステップSC10において、燃料噴射量制御
における目標燃料噴射量を増量補正するとともに、図5
(c)に示すように、インジェクタ5によるパイロット噴
射及び主噴射の開始時期をいずれも遅角側に補正して、
しかる後にリターンする。尚、この実施形態ではエンジ
ン1の未暖機時には常に、燃料噴射圧力を増大補正して
いる。
定期間ΔT3が経過するまでは、吸入空気量を確保しか
つ排気抵抗を小さくしながら、燃料噴射量及び噴射圧を
増大補正し、かつパイロット噴射を行うことで燃料の着
火安定性及び燃焼性を大幅に向上させ、その上で、燃料
噴射時期を大きく遅角させることで、排気温度を大幅に
高めて触媒コンバータ30の昇温を促進する。言い換え
ると、前記第1設定期間ΔT3は、エンジン1の冷間始
動時に燃料噴射時期の遅角によって排気温度を高めたと
きに、高温の排気によって触媒コンバータ30の温度状
態が所定温度域に達するまでの時間とすればよい。
ン1の始動から第1設定期間ΔT3が経過したYESと
判定して進んだステップSC5では、今度は該第1設定
期間ΔT3の経過後にさらに第2設定期間ΔT4(例え
ば5秒くらいの時間間隔)が経過したかどうかの判定を
行う。この判定がYESで第2設定期間ΔT4が経過し
たのであればステップSC16に進む一方、判定がNO
で第2設定期間ΔT4の経過前であれば、ステップSC
11に進む。このステップSC11では、EGR弁24
を全閉状態にさせ、続くステップSC12では吸気絞り
弁26を全開状態にさせ、続くステップSC13ではV
GT31のノズルを全閉状態にさせる。続いて、ステッ
プSC14において、インジェクタ5により燃料のパイ
ロット噴射を行う設定とし、続くステップSC15にお
いて燃料噴射量を増量補正するとともに、図5(d)に示
すように、インジェクタ5によるパイロット噴射及び主
噴射の開始時期を進角側に設定して、しかる後にリター
ンする。
間ΔT3が経過して、触媒コンバータ30の温度状態が
十分に高くなれば、今度は燃料噴射時期は相対的に進角
させて着火安定性及び燃焼性をさらに高める一方で、V
GT31のノズルを全閉状態にして、高温の燃焼ガスの
滞留によって燃焼室4付近の温度状態を急速に高めるよ
うにしている。
定期間ΔT4が経過したと判定して進んだステップSC
16では、EGR弁24を全閉状態にさせ、続くステッ
プSC17では吸気絞り弁26を全閉状態にさせ、続く
ステップSC18ではVGT31のノズルを全開状態に
させる。続いて、ステップSC19においてインジェク
タ5により燃料のパイロット噴射を行う設定とし、続く
ステップSC20において燃料噴射時期を進角側に設定
し、しかる後にリターンする。つまり、前記第2設定期
間ΔT4が経過して、エンジン1の燃焼室4付近の温度
状態が十分に高くなれば、その後は吸気絞り弁26を閉
じることで、エンジン暖機中の振動や騒音を低減しかつ
燃費改善を図るとともに、触媒コンバータ30の温度状
態を維持するようにしている。
9,SC14,SC19により、実施形態1,2と同じ
燃料噴射制御手段40aが構成され、また、ステップS
C2〜SC5により、エンジン1の始動から第1設定期
間ΔT3が経過したかどうか、及び、該第1設定期間Δ
T3が経過してからさらに第2設定期間ΔT4が経過し
たかどうかそれぞれ判定する判定手段40bが構成され
ている。
り、前記第1設定期間ΔT3の経過後にその経過前に比
べてノズル断面積が小さくなるように、VGT31のノ
ズルを閉じる可変ノズル制御手段40dが構成され、ま
た、ステップSC17により、前記第2設定期間ΔT4
の経過後にその経過前に比べて燃焼室4への吸入空気量
が減少するように、吸気絞り弁26を閉じる吸気量制御
手段40cが構成されている。
C20により、エンジン1の始動から前記第1設定期間
ΔT3の経過前は、インジェクタ5によるパイロット噴
射及び主噴射の時期を、該主噴射がTDC後に開始され
るよう遅角側に設定する一方、第1設定期間ΔT3の経
過後は該両噴射時期を相対的に進角側に変更設定する噴
射時期設定手段40eが構成されている。
形態3による具体的な作用効果を図12に基づいて説明
すると、エンジン1がクランキングされて始動し(t=
t0)、その後、実質的に継続してアイドル運転状態に
なっているとき、まず、EGR弁24が全閉状態にされ
るとともに、図12(a)に示すように、吸気絞り弁26
が全開状態にされて、各気筒2の燃焼室4への吸入空気
量が確保される。また、同図(b)に示すように、VGT
31のノズルが全開状態にされて、排気抵抗が最小にな
るとともに、同図(c)に示すように、インジェクタ5に
よる燃料噴射量が増量補正され、かつ図示しないが燃料
噴射圧も増大補正される。さらに、該インジェクタ5に
よる燃料の主噴射に先立ってパイロット噴射が行われる
とともに、同図(d)に示すように、燃料噴射時期が通常
よりも大幅に遅角側に設定される。
抵抗の低減、燃料噴射量及び噴射圧の増大、及びパイロ
ット噴射の実行によって、燃料の着火安定性及び燃焼性
を極めて高い状態とし、このことを利用して燃料噴射時
期を大幅に遅角させることにより、排気温度を極めて高
い状態(約300°C)とすることができ、これによ
り、同図(g)に示すように触媒コンバータ30の温度状
態が急速に上昇する。また、排気温度の上昇によってエ
ンジン1の燃焼室4付近の温度状態も上昇する(同図
(e)参照)。しかも、この際、パイロット噴射と噴射時
期の遅角とによって燃焼初期の圧力上昇が緩和されるの
で、エンジン1の騒音レベルはかなり低くなる。
ΔT3が経過すると(t=t3)、触媒コンバータ30
の温度状態は約250°Cに達し、高い排気浄化性能を
発揮できるようになる。そうなると、同図(d)に示すよ
うに燃料噴射時期が進角されるとともに、同図(b)に示
すようにVGT31のノズルが閉じられ、意図的に排気
抵抗が増大されて高温の燃焼ガスが燃焼室4に滞留する
ことで、同図(e)に示すように、該燃焼室4付近の温度
状態が急速に上昇する。
らさらに第2設定期間ΔT4が経過して(t=t4)、
エンジン1の燃焼室4の温度状態が十分に高くなると、
今度はVGT31のノズルが開かれるとともに、吸気絞
り弁26が閉じられ、燃焼室4への吸入空気量が減少し
て、該燃焼室4の平均的な空気過剰率λがλ<1とされ
る。この吸入空気量の減少によって、気筒2の圧縮比が
実質的に小さくなることにより、同図(h)に示すように
エンジン1の騒音レベルが大幅に低減するとともに、燃
費が改善される。また、前記の吸入空気量の減少によ
り、実施形態1,2と同様に排気中の未燃燃料が極めて
多い状態になるので、同図(g)に示すように触媒コンバ
ータ30を昇温させたり或いはその温度状態を維持する
ことができる。
ン1始動後にインジェクタ5、EGR弁24、吸気絞り
弁26、VGT31等をシーケンシャルに制御すること
で、まず最初に排気温度を大幅に高めて、触媒コンバー
タ30を十分な排気浄化性能を発揮できる状態まで早期
に昇温させ、続いて、燃焼室4付近の温度状態を急速に
高め、その上で吸気絞り弁26を閉じることで、暖機運
転中のエンジン1の振動や騒音を大幅に低減することが
できるものである。
態1〜3に限定されるものではなく、その他の種々の実
施形態を包含するものである。すなわち、前記各実施形
態において設定期間ΔT1,ΔT2,ΔT3,ΔT4は
いずれも時間間隔としているが、これに限るものではな
く、例えばエンジン1の燃焼室4付近や触媒コンバータ
30に温度センサを配設して、このセンサ出力に基づい
て設定期間の経過を判定するようにしてもよい。
始動後にEGR弁24を強制的に全閉状態にするように
しているが、実施形態2においては必ずしもそうする必
要はない。すなわち、前記各実施形態では各気筒2の燃
焼室4の平均的空気過剰率を目標値として、エアフロー
センサ出力に基づいてEGR弁24の開度を制御するよ
うにしているので、実施形態2のようにエンジン1の始
動直後に吸気絞り弁26が閉じられると、これによる吸
入空気量の減少に対応してEGR弁24が閉じられるか
らである。
発明に係るターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御
装置によると、エンジンの未暖機状態では燃料噴射弁に
より主噴射に先立ってパイロット噴射を行うとともに、
エンジンの始動直後にまず、可変ノズル機構のノズル断
面積を小さくさせて意図的に排気抵抗を増加させること
で、高温の燃焼ガスの滞留によって燃焼室付近の温度状
態を急速に上昇させて、燃料の着火安定性や燃焼性を確
保し、かつエンジン暖機を促進できる。そして、その上
で、吸気量調節手段により燃焼室への吸入空気量を減少
させることで、エンジンの失火を招くことなく、暖機運
転中の振動及び騒音を大幅に低減させることができ、さ
らに、排気中の未燃燃料を増加させて、この未燃燃料の
反応熱によって触媒の昇温を促進できる。
給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置によると、前記
請求項1の発明と同様にエンジンの未暖機状態で燃料噴
射弁により主噴射に先立ってパイロット噴射を行うとと
もに、エンジンの始動直後から吸気量調節手段により燃
焼室への吸入空気量を減少させることで、振動や騒音を
低減しかつ燃費を改善するとともに、触媒の昇温を促進
できる。そして、その後、可変ノズル機構のノズル断面
積を小さくさせて、燃焼室に高温の燃焼ガスを滞留させ
ることで、エンジンの暖機を促進できる。
時の温度状態が高いときには、請求項2の発明の効果を
得ることができる一方、例えば寒冷地等で始動時のエン
ジンの温度状態が低いときには、始動直後にエンジンの
燃焼室への吸入空気量を減少させることは回避して、失
火を確実に防止できる。
給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置によると、前記
請求項1又は請求項2の発明と同様にエンジンの未暖機
状態で燃料噴射弁により主噴射に先立ってパイロット噴
射を行うとともに、エンジンの始動直後にまず燃料噴射
時期を大きく遅角させて、排気温度を高めることによ
り、エンジンの暖機及び触媒の昇温を促進できる。そし
て、その後、今度は燃料噴射時期を進角させて着火安定
性をさらに高める一方で、可変ノズル機構のノズル断面
積を小さくさせて、高温の燃焼ガスの滞留によって燃焼
室付近の温度状態を上昇させて、エンジンの暖機を促進
できる。
の効果に加えて、エンジンの燃焼室への吸入空気量を吸
気量調節手段により減少させることで、エンジン暖機運
転中のの振動や騒音を低減しかつ燃費を改善できるとと
もに、触媒を昇温できる。
機状態のときには、燃料噴射圧力を相対的に高くするこ
とで、噴射燃料の微粒化を促進し、気化霧化性の悪いエ
ンジン未暖機状態であっても失火を十分に抑制できる。
室の平均的な空気過剰率λがλ<1となるように、吸気
量調節手段により燃焼室への吸入空気量を減少させるこ
とで、排気中の未燃燃料が極めて多い状態にして、触媒
の温度状態を十分に高めることができる。
れぞれ示す説明図である。
図である。
を示すグラフ図である。
て示す断面図である。
説明図である。
濃度と燃焼室の平均的な空気過剰率との対応関係を示す
グラフ図である。
フローチャート図である。
燃料噴射時期の制御状態と、これに伴う吸入空気量、排
気温度、触媒温度及び騒音レベルの変化状態を示したタ
イムチャート図である。
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 エンジンの気筒内燃焼室に燃料を直接、
噴射する燃料噴射弁と、 エンジンの排気により吸気を過給するターボ過給機と、
前記ターボ過給機のタービンよりも排気下流側の排気通
路に配置された排気浄化用の触媒とを備え、 エンジンが未暖機状態のときに、前記燃料噴射弁により
燃料の主噴射とこれに先立つパイロット噴射とを行わせ
るようにしたエンジンの燃料制御装置において、 前記ターボ過給機のタービンへの排気流を絞る可変ノズ
ル機構と、 前記燃焼室への吸入空気量を調節する吸気量調節手段
と、 エンジンが未暖機状態のときに、該エンジンの始動から
設定期間が経過したかどうか判定する判定手段と、 前記判定手段により設定期間の経過前と判定されたと
き、前記可変ノズル機構を、そのノズル断面積がエンジ
ンのクランキング時に比べて小さくなるように作動制御
する一方、設定期間の経過後はその経過前に比べてノズ
ル断面積が大きくなるように作動制御する可変ノズル制
御手段と、 前記判定手段により設定期間の経過後と判定されたと
き、その経過前に比べて燃焼室への吸入空気量が減少す
るように前記吸気量調節手段を作動制御する吸気量制御
手段とを備えていることを特徴とするターボ過給付ディ
ーゼルエンジンの燃料制御装置。 - 【請求項2】 エンジンの気筒内燃焼室に燃料を直接、
噴射する燃料噴射弁と、 エンジンの排気により吸気を過給するターボ過給機と、 前記ターボ過給機のタービンよりも排気下流側の排気通
路に配置された排気浄化用の触媒とを備え、 エンジンが未暖機状態のときに、前記燃料噴射弁により
燃料の主噴射とこれに先立つパイロット噴射とを行わせ
るようにしたエンジンの燃料制御装置において、 前記ターボ過給機のタービンへの排気流を絞る可変ノズ
ル機構と、 前記燃焼室への吸入空気量を調節する吸気量調節手段
と、 エンジンが未暖機状態のとき、該エンジンの始動から設
定期間が経過したかどうか判定する判定手段と、 遅くとも前記判定手段により設定期間の経過が判定され
る前に、前記吸気量調節手段を、燃焼室への吸入空気量
がエンジンのクランキング時に比べて少なくなるように
作動制御する吸気量制御手段と、 前記判定手段により設定期間の経過が判定されたとき、
その経過前に比べてノズル断面積が小さくなるように前
記可変ノズル機構を作動制御する可変ノズル制御手段と
を備えていることを特徴とするターボ過給付ディーゼル
エンジンの燃料制御装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 エンジンの冷却水の温度状態を検出する検出手段が設け
られ、 吸気量制御手段は、エンジンのクランキング時に前記検
出手段により検出された始動時冷却水温度が所定以上に
高いときにのみ、吸気量調節手段の作動制御を行うよう
に構成されていることを特徴とするターボ過給付ディー
ゼルエンジンの燃料制御装置。 - 【請求項4】 エンジンの気筒内燃焼室に燃料を直接、
噴射する燃料噴射弁と、 エンジンの排気により吸気を過給するターボ過給機と、 前記ターボ過給機のタービンよりも排気下流側の排気通
路に配置された排気浄化用の触媒と、 エンジンが未暖機状態のときに、前記燃料噴射弁により
燃料の主噴射とこれに先立つパイロット噴射とを行わせ
る燃料噴射制御手段とを備えたエンジンの燃料制御装置
において、 前記ターボ過給機のタービンへの排気流を絞る可変ノズ
ル機構と、 エンジンが未暖機状態のとき、該エンジンの始動から第
1設定期間が経過したかどうか判定する判定手段と、 前記判定手段により第1設定期間の経過前と判定された
とき、前記燃料噴射弁によるパイロット噴射及び主噴射
の時期を、該主噴射が気筒の圧縮上死点後に開始される
よう遅角側に設定する一方、第1設定期間の経過後は該
両噴射時期を相対的に進角側に変更設定する噴射時期設
定手段と、 前記判定手段により第1設定期間の経過後と判定された
とき、その経過前に比べてノズル断面積が小さくなるよ
うに前記可変ノズル機構を作動制御する可変ノズル制御
手段とを備えていることを特徴とするターボ過給付ディ
ーゼルエンジンの燃料制御装置。 - 【請求項5】 請求項4において、 判定手段は、第1設定期間の経過後に該第1設定期間と
は異なる第2設定期間が経過したかどうか判定するもの
であり、 燃焼室への吸入空気量を調節する吸気量調節手段と、 前記判定手段により第2設定期間の経過後と判定された
とき、該第2設定期間の経過前に比べて燃焼室への吸入
空気量が減少するように前記吸気量調節手段を作動制御
する吸気量制御手段とを備えていることを特徴とするタ
ーボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、 エンジンが未暖機状態のとき、燃料噴射弁による燃料の
噴射圧力を同一負荷状態の暖機状態のときに比べて高く
なるように制御する燃圧制御手段を備えていることを特
徴とするターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装
置。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、 吸気量制御手段は、燃焼室の平均的な空気過剰率λがλ
<1となるように、吸気量調節手段の作動により燃焼室
への吸入空気量を減少させるものであることを特徴とす
るターボ過給付ディーゼルエンジンの燃料制御装置。
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---|---|---|---|---|
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-
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