JP2001227358A - ガスタービン発電システム - Google Patents

ガスタービン発電システム

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JP2001227358A
JP2001227358A JP2000045117A JP2000045117A JP2001227358A JP 2001227358 A JP2001227358 A JP 2001227358A JP 2000045117 A JP2000045117 A JP 2000045117A JP 2000045117 A JP2000045117 A JP 2000045117A JP 2001227358 A JP2001227358 A JP 2001227358A
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ultrasonic vibration
air chamber
atomizing
gas turbine
compressor
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JP2000045117A
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Hisamichi Inoue
久道 井上
Hidetoshi Karasawa
英年 唐澤
Motoaki Utamura
元昭 宇多村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/58Cooling; Heating; Diminishing heat transfer
    • F04D29/582Cooling; Heating; Diminishing heat transfer specially adapted for elastic fluid pumps
    • F04D29/5846Cooling; Heating; Diminishing heat transfer specially adapted for elastic fluid pumps cooling by injection

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】空気室におけるドレーン量を少なくして発生霧
の有効利用が図られ、エロージョンの防止および損失を
少なくすることでタービン効率の向上を図ることが可能
なガスタービン発電システムを提供する。 【解決手段】圧縮機1の空気入口側に空気室15を有
し、この空気室に、圧縮機の吸込み空気に霧水を供給す
る霧化手段を備えているガスタービン発電システムにお
いて、前記霧化手段として、水を超音波振動により霧化
する超音波振動霧化ユニット18を用いるとともに、こ
の超音波振動霧化ユニットを、流線型をした容器及びこ
の容器内に超音波振動子、振動板、水位調節系、霧化水
容器を収納して構成し、かつこの超音波振動霧化ユニッ
ト18を前記空気室15内に設置するとともに、この超
音波振動霧化ユニットを制御する霧化量制御装置を前記
空気室の外部に設置し、超音波振動霧化ユニットを空気
室の外部から制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンに係
わり、特にガスタービンの圧縮機の吸気に微粒化液滴を
同伴させるガスタービン発電システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のガスタービン発電システムにお
いては、夏季など大気温度が上昇すると、ガスタービン
圧縮機の吸い込み空気の関係からガスタービンの出力が
低下し、発電出力が低下することになる。このガスター
ビン出力回復の方法として、今までにも様々な方法や構
成が考えられ、一部では採用されている。
【0003】例えば、特開平7−127481号公報、
特開平7−97933号公報あるいは特開平10−47
080号公報などには、ガスタービン圧縮機の吸気を冷
却することにより出力の低下を防止するようにすること
が開示されている。また、夏季の出力回復および出力向
上を図る方法として、例えば特開平9−303160号
公報、特開平8−284685号公報などでは、圧縮機
上流の吸気室内に、水ポンプの吐出圧力で水を散布する
1流体(水単体)スプレーノズルを設置する構成が記載
されている。
【0004】さらに、特開平10−238365号公報
では、ノズルから散布する粒径を小さくすることで、圧
縮機内の羽に発生するエロージョンを防止する方法が記
載されている。さらに、特開平11−93692号公報
では熱交換器を利用した空気冷却器とスプレーノズルを
併用したシステムが記載されている。また、特開平11
−173162号公報ではスプレーノズルを使用した場
合について開示されており、噴霧方法の手段の1つとし
て超音波の利用の記載があるが、その構成、設置場所・
方法、制御方法、発生した霧の導入方法等については明
らかにされていない。
【0005】さらに、夏季の出力回復および出力向上を
図る方法として、特開平9−236024号公報、特開
平11−13486号公報あるいは特開平11−720
29号公報のように、圧縮機上流の吸気室内に水ポンプ
の吐出圧力と圧縮機出口の空気で水を微粒化し散布する
2流体(水−空気)スプレーノズルを設置するようにし
たものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにガスタ
ービンシステムにおける夏季の吸気温度の上昇による出
力低下,並びに熱効率の低下を防止する方法として、種
々の対策が考えられているが、そのうちでも比較的有効
なものとして、圧縮機上流側に配置されている空気室
に、水ポンプの吐出圧力と圧縮機出口側の空気を利用し
水を散布するものがあるが、この方法には次のような課
題がある。すなわち、散布水の微粒化を促進する2流体
ノズル(水−空気)でも、平均粒径は10μm程度であ
り粒径が大きくガスタービン損失が大きい。また、散布
ノズルには、広い粒径分布があり、平均粒径が10μm
程度でも最大粒径は20μmを超えるものがあり圧縮機
羽でのエロージョンの発生する可能性がある。また、散
布水の粒径が大きいため、吸気に同伴されずに流路内構
造物に衝突しドレーン水となり、有効活用ができない散
布水が多くなる嫌いがあり、また小規模なガスタービン
発電システムでは、スプレー水を供給するポンプ動力も
大きな損失となる恐れがあった。
【0007】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、空気室におけるドレーン量を少な
くして発生霧の有効利用が図られ、エロージョンの防止
および損失を少なくすることでタービン効率の向上を図
ることが可能なこの種のガスタービン発電システムを提
供することにある。本発明のもう一つの目的は、メンテ
ナンスの容易性を確保し、発電出力に応じた最適霧量を
コントロールすることができる高効率ガスタービン発電
システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、燃焼
用の空気を圧縮して吐出する圧縮機と、この圧縮機の空
気入口側に配置された空気室とを備え、前記空気室に、
前記圧縮機の吸込み空気に霧水を供給する霧化手段を備
えているガスタービン発電システムにおいて、前記霧化
手段として、水を超音波振動により霧化する超音波振動
霧化ユニットを用いるとともに、この超音波振動霧化ユ
ニットを、流線型をした容器及びこの容器内に超音波振
動子、振動板、水位調節系、霧化水容器を収納して構成
し、かつこの超音波振動霧化ユニットを前記空気室内に
設置するとともに、この超音波振動霧化ユニットを制御
する霧化量制御装置を前記空気室の外部に設置し、超音
波振動霧化ユニットを空気室の外部から制御するように
し所期の目的を達成するようにしたものである。
【0009】また本発明は、燃焼用の空気を圧縮して吐
出する圧縮機と、この圧縮機の空気入口側に配置された
空気室とを備え、前記空気室に、前記圧縮機の吸込み空
気に霧水を供給する霧化手段を備えているガスタービン
発電システムにおいて、前記霧化手段に、水を超音波振
動により霧化する超音波振動霧化ユニットを用いるとと
もに、この超音波振動霧化ユニット及びこの超音波振動
霧化ユニットを制御する霧化量制御装置を前記空気室の
外部に設置し、かつ前記超音波振動霧化ユニットと前記
空気室内とを配管を介して連通するように形成し、超音
波振動霧化ユニット部で発生した霧水をこの配管を介し
て圧縮機の吸込み空気に導入するようにしたものであ
る。
【0010】また、この場合、超音波振動霧化ユニット
と空気室内とを連通する配管の端部にヘッダーを設け、
このヘッダーを介して霧水を圧縮機の吸込み空気に供給
するようにしたものである。また、このヘッダーを、空
気室の外側周囲に設けるようにしたものである。また、
前記超音波振動霧化ユニットの制御を、超音波振動霧化
ユニットに供給される振動電力,あるいは超音波振動霧
化ユニットの作動振動子の個数の調節で行なうように
し、かつその霧化量の制御を発電機の出力に応じて行う
ようにしたものである。
【0011】すなわちこのように形成されたガスタービ
ン発電システムであると、霧化手段として、水を超音波
振動により霧化する超音波振動霧化ユニットが用いら
れ、またその霧化量制御装置が空気室の外部に設置され
ることから、空気室の吸気流路を大きくとることができ
るとともに、空気室内に、常温で水粒子が最も微粒化
(3〜5μm)し、かつ安定した粒径の霧を発生させる
ことができ、すなわち吸い込み空気中に霧が充分とけ込
み、空気室内でのドレーン量は少なく、霧の有効利用が
図られ、したがって、空気室におけるドレーン量及び損
失を少なくして効率を向上させることができるのであ
る。また、超音波振動霧化ユニット及び霧化量制御装置
を空気室の外部に設置した場合には、それらのメンテナ
ンスの容易性が確保され、発電出力に応じた最適な霧量
をコントロールすることができるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1にはそのガスタービン発電
システムの概略系統が示されている。ガスタービン発電
システムの基本構成機器は、吸気を圧縮する圧縮機1、
圧縮した空気に燃料を注入して燃焼させる燃焼器2、そ
の燃焼ガスが基となり回転するタービン3、この回転に
よる電気を発生させる発電機4から構成される。なお、
発電機4には変電設備5、電気を送電する送電端6が接
続されている。
【0013】このような構成におけるガスタービン発電
システムの運転は、初期状態で別設備であるモータ(図
示せず)により回転させ、燃料タンク7、ポンプ8、調
節弁9、フィルター10等で構成される燃料供給系から
燃料を燃焼器2に供給しバーナ11により燃焼させる。
次いで、定常状態になったら、別設備であるモータを切
り離し、燃焼させることで定常運転状態を形成する。タ
ービン3からの排ガス12は排ガス処理装置(NOX,
SOX等の除去)13、スタック14を経由して大気に
放出される。なお、ここでは、圧縮機1、タービン3、
発電機4が同軸上に連結されたものの場合が示されてい
るが、圧縮機1がタービン3と別軸となっていてもよ
い。
【0014】圧縮機1の上流側である空気室15の内部
には、吸気量を調整するルーバー16、消音するサイレ
ンサー17、本発明の主要構成である超音波振動霧化ユ
ニット18、そのユニットを固定する主柱19が収納さ
れている。空気室15を通過する空気20は、超音波振
動霧化ユニット18から発生する霧21を同伴し圧縮機
1に流入する。また、この空気室15には、余分な水を
外部に搬出するドレーン系22が設置されている。
【0015】超音波振動霧化ユニット18への水の供給
は、外部水供給系23から水処理装置24、給水管25
を経由して行われる。また、超音波振動を行わせるため
の電力の供給は、発電機4で発生した電力がA/Dコン
バータ26、霧化量制御器27を経由して電線28で供
給されるが、その電力は発電機4の出力に応じてコンピ
ュータ29からの信号で調整され、超音波振動霧化ユニ
ット18からの霧発生量が制御される。この霧化量制御
器27からの超音波振動霧化ユニット18の霧発生量制
御方法は、供給電力制御または超音波振動子の個数制御
で行う。
【0016】この超音波振動霧化ユニット18の構成が
図2に示されている。なお、図2(a)は、空気室15
を通過する空気20の速度が遅い場合の構造で、霧21
を放出する上部開口部が広くなっているものである。ま
た、図2(b)は、空気室15を通過する空気20の速
度が早い場合の構造で、霧21を放出する開口部が減圧
効果が期待できる空気の流れ方向の下流部にあり、空気
速度が遅い場合に比較して狭くなっているものである。
【0017】この超音波振動霧化ユニット18は、超音
波振動子30を固定する台座31、発生霧21の元とな
る水32、それらを包むように上部が開放となっている
流線型形状のカバー33で構成されている。ここで、水
位の調整は給水管25の先端に取り付けているフロート
34式給水調整器35で自動給水され水位が一定に保た
れる。超音波振動子30への電力の供給は霧化量制御器
27から電線28、コネクター36を経由して供給され
る。このような構成となる超音波振動霧化ユニット18
は、固定柱19と台柱37に固定設置される。この流線
型形状のカバー33の幅Hは約5cm程度の厚さとな
る。
【0018】今、直径が24mmの振動板が取付けられ
ている振動子を用いた超音波振動霧化ユニット18で粒
径が3μmの霧を500cc/minで発生させる場
合、約100個の振動子が必要となり、その電力は約
1.3kWである。これは、実機体系での概算で発電電
力の約0.5%程度となり、従来技術である2流体ノズ
ルの空気供給損失の約1/4であり、損失分を軽減でき
る。約100個の振動子を使用した場合、上方から下方
に投影した面積は約900cm2、空気の流れ方向に投
影した面積は150cm2でスプレーノズルを使用した
場合の約2倍程度の面積となる。しかし、スプレーノズ
ルは、一般には空気室15の決まった位置に垂直に並べ
設置するのに対し、本方式では、超音波振動霧化ユニッ
ト18を水平方向に並べる。この水平方向に並設により
空気室15の空気流路はスプレーノズルを設置するより
広くすることができる。
【0019】図3に、本発明であるシステムに設置する
超音波振動霧化ユニット18の場合とスプレーノズルの
場合との霧の水滴径の比較を模式的に示す。現状におけ
る大流量スプレーノズルにおける霧状水滴径は、水滴径
が最も微細化する2流体ノズル(水−空気)でもその粒
径が10〜17μm程度で、かつ粒径分布が広くなるこ
とから、最大粒径が20μmを超えるのもある。粒径が
大きくなると、圧縮機1の羽で発生するエロージョンが
問題となる。このスプレーノズルに対する本発明による
超音波振動霧化ユニット18では、3〜5μmの最も微
細な霧を発生することができる。したがって、高速の大
きな水滴が圧縮機1の羽に衝突して侵食するエロージョ
ンの問題は充分回避することができる。
【0020】超音波振動霧化ユニット18から発生した
霧21の一部は、空気室15で蒸発して圧縮機1に流入
する吸気を冷却し、圧縮機1入口でほぼ100%湿度の
空気となる。圧縮機1に流入した霧21は、図4に示さ
れているように粒径が小さいほど早く蒸発する。したが
って、圧縮機1出口の温度は、図5に示されているよう
に流入する霧の粒径は小さいほど早く気化し圧縮機1入
口近傍で温度を下げることから、圧縮機1出口の温度は
霧の水滴径が大きい場合より低く抑えることができる。
【0021】圧縮機1に流入する霧は、作動流体の重量
流量を増加させ、圧縮機1内で気化する。この作動流体
は、気化が完了するとさらに断熱圧縮を受ける。その際
水蒸気の定圧比熱は、圧縮機1内の代表的な温度(30
0℃)近傍では空気の約2倍となり、熱容量的には空気
換算で気化する霧の重量の約2倍の空気が作動流体とし
て増したのと等価となる。圧縮機1の動力は、圧縮機1
出入口の作動流体のエンタルピの差に等しく作動流体の
エンタルピは温度に比例するので、圧縮機1出口の作動
流体温度が下がると、圧縮機1の所要動力もそれにつれ
て低減することができる。
【0022】したがって、圧縮機1内に流入する霧状水
滴の粒径はできるだけ小さくし、早めに気化させること
で圧縮機1出口の温度を低く抑えることが効率向上に重
要となる。本発明による超音波振動子により発生する霧
は、人工的に作るものでは最もその霧粒径が小さい。し
たがって、このようなガスタービン発電システムでは最
も有効である。
【0023】圧縮機1で加圧された作動流体は、燃焼器
2で燃料の燃焼により昇温された後タービン3に流入し
て膨張し仕事を行う。この仕事はタービンの軸出力と呼
ばれタービンの出入口作動流体のエンタルピの差に等し
い。燃料の投入量は、タービン3入口のガス温度が所定
の温度を超えないように制御される。例えば、タービン
3出入口の作動流体温度が本発明適用前の値と等しくな
るように燃焼器2への燃料量を制御する。このような燃
焼温度一定制御が行われると、先に述べたように圧縮機
1出口の温度が低下している分だけ燃料投入量が増すこ
とになる。
【0024】また、燃焼温度が不変かつ流入霧の重量割
合が吸気の数パーセント程度であれば、タービン3入口
部の圧力と圧縮機1出口圧力は霧注入の有無で近似的に
変わらないので、タービン3出口温度T4も変化しな
い。よって、タービン3の軸出力は霧注入の有無で変化
しないことになる。
【0025】一方、タービン3の正味出力は、タービン
3の出力から圧縮機1の動力を差し引いたものであるか
ら、結局本発明を適用することで圧縮機1の動力が低減
した分だけタービン3の正味出力を増すことができる。
今、吸気20の温度をT1、圧縮機1の出口の温度をT
2、燃焼器2の温度をT3、タービン3出口温度をT4
とすると、タービン3の電気出力Eはタービン3の軸出
力Cp(T3−T4)から圧縮機1の仕事Cp(T2−
T1)を差し引いて得られ、近似的に次式で表わされ
る。
【0026】
【数1】 E=T3−T4−(T2−T1) …(1) 通常、燃焼温度T3は一定となるように運転されるの
で、圧縮機1の出口温度T2が霧の注入によりT2’に
低下すると、圧縮機1の仕事の低下分に等価な増出力C
p(T2−T2’)が得られることになる。
【0027】一方、ガスタービン発電システムの効率η
は近似的に次式で与えられる。
【0028】
【数2】 η=1−(T4−T1)/(T3−T2) …(2) これから、T2’<T2であるから、右辺第2項は小さ
くなるので霧注入で効率も向上する。
【0029】圧縮機1内の温度低下割合は注入霧が多い
ほど大きくなるので、前述したように超音波振動霧化ユ
ニット18の電力または作動振動子個数で霧発生量を制
御することにより、増出力割合をコントロールできる。
【0030】次に、本発明の第2の実施例を図6に基づ
き説明する。この実施例は、超音波振動霧化ユニット1
8を空気室15の外部に設置(図中点線枠に示す)し、
そこで発生する霧を導入管38を介して空気室15内部
のヘッダー39を通過させ、そのヘッダー39の穴から
空気室15内部に霧を噴霧するものである。なお、外部
に設置した超音波振動霧化ユニット18には、前記第1
実施例に示した超音波振動霧化ユニット18とは若干異
なり、ルーバ40が取り付けられている空気の取り入れ
口41がある。
【0031】また、空気室15内に設置されるヘッダー
39の霧噴出開口部は、空気の流れ20の下流側にあ
り、その開口面積は霧の発生源に近い方が小さく、離れ
るほど大きくなるようにする。これは、開口部からの霧
の噴出のばらつきを回避するものである。このような構
造の元で空気室15のルーバ16と超音波振動霧化ユニ
ット18のルーバ40を調節することで空気室15の圧
力P1と超音波振動霧化ユニット18の圧力P2に圧力
差が形成され発生霧を空気室に誘導できる。なお、この
発生霧の誘導方法としては、ここでは図示しないがファ
ン、ブロワー等を用いても同様な効果が得られる。
【0032】このような構成であると、次のような利点
がある。すなわち、(1)空気室15内部の吸気流路が
第1実施例より広く取れ、圧力損失を小さくできる。
(2)超音波振動霧化ユニット18を外部に設置するこ
とでメンテナンスが容易となる。(3)空気室15内部
のヘッダー取り付け領域はスプレーノズルを設置するよ
り少なくなるので、小規模なシステムでコンパクト設計
に有利である。
【0033】ただし、発生霧を管内通過させることで実
噴霧量が第1実施例の直接噴霧と比較して導入管内での
コンデンスがあるため約1/2に低下する。したがっ
て、作動電力使用量は2倍必要で、霧を500cc/m
inで空気室15に注入する場合、約200個の振動子
が必要となり、その電力は約2.6kWとなる。これ
は、実機体系での概算で発電電力の約1%程度となり、
従来技術である空気・水を用いる2流体スプレーノズル
の空気供給損失の約1/2である。したがって、発電電
力の損失分を軽減できる。
【0034】次に、第3の実施例を図7により説明す
る。この実施例は第2の実施例と同様に超音波振動霧化
ユニット18を空気室15の外部に設置(図中点線枠に
示す)し、そこで発生する霧を導入管38、リングヘッ
ダー42、注入管43を介して空気室15内部に霧を噴
霧するものである。ここで、外部に設置した超音波振動
霧化ユニット18には前記第2実施例に示した超音波振
動霧化ユニット18と同様である。ここで、空気室15
内に設置される注入管43の霧噴出開口部は、空気の流
れ20の下流側にある。このような構造の元で空気室1
5のルーバ16と超音波振動霧化ユニット18のルーバ
40を調節することで空気室15の圧力P1と超音波振
動霧化ユニット18の圧力P2に圧力差が形成され発生
霧を空気室に誘導できる。なお、この発生霧の誘導方法
としては、ここでは図示しないがファン、ブロワー等を
用いても同様な効果が得られる。
【0035】この構成であると、次のような利点があ
る。すなわち、(1)空気室15内部の吸気流路が第
1、2実施例より広く取れ、圧力損失を小さくできる。
(2)超音波振動霧化ユニット18を外部に設置するこ
とでメンテナンスが容易となる。(3)空気室15内部
にわずかな構造物しか有しないことから小規模なシステ
ムでコンパクト設計に有利である。
【0036】ただし、発生霧を管内通過させることで実
噴霧量が第1実施例の直接噴霧と比較して導入管内での
コンデンスがあるため約1/2に低下する。したがっ
て、作動電力使用量は第2実施例同様に2倍必要で、霧
を500cc/minで空気室15に注入する場合、約
200個の振動子が必要となり、その電力は約2.6k
Wとなる。これは、実機体系での概算で発電電力の約1
%程度となり、従来技術である空気・水を用いる2流体
スプレーノズルの空気供給損失の約1/2である。した
がって、発電電力の損失分を軽減できる。
【0037】第4の実施例が図8に示されている。この
実施例は、第3実施例の給水系25に並列にカートリッ
ジタンク44を設置したもので、この構成は、第1,2
実施例にも採用可能である。このような構成とすること
で、屋外で水注入系が無い場所での使用が可能であり、
小規模な屋外仕様のシステムに有効である。
【0038】以上説明してきたようにこのように形成さ
れたガスタービン発電システムであると、吸気の冷却、
圧縮機内温度上昇の低減ができ効率向上に貢献でき、ま
た吸気に注入する霧が3〜5μmと微細であり、圧縮機
の羽で発生するエロージョンを防止できる。発生する霧
が微細であるため吸気に同伴してほとんど全てを圧縮機
に注入できる。また本発明による超音波振動霧化ユニッ
トを空気室内に水平に並べ設置することで、吸気流路を
従来技術より広くとれ圧力損失が小さくなる。
【0039】また、霧の噴霧をヘッダーを介して行うも
のでは、吸気流路を広くとれ圧力損失が小さくなる。ま
た、超音波振動霧化ユニットを空気室外部に設置するこ
とでメンテナンスが容易となり、また、空気室外部に超
音波振動霧化ユニットを設置し、管を介して空気室外壁
から噴霧するものでは、霧を空気室外壁から噴霧するこ
とで、空気室内部に構造物が無いため、吸気流路を広く
とれ圧力損失が小さくなる。
【0040】また、空気室外部に超音波振動霧化ユニッ
トを設置し、管を介して空気室外壁から噴霧する場合に
は、空気室内部構造物が無いため、吸気流路が広くとれ
圧力損失が小さくなる。また超音波振動霧化ユニットを
空気室外部に設置することでメンテナンスが容易とな
る。また、給水系に並列にカートリッジタンクを設置し
たものでは、屋外で水注入系が無い場所での使用が可能
であり、小規模な屋外仕様のシステムに有効である。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、空気室におけるドレーン量を少なくして発生霧の有
効利用が図られ、エロージョンの防止および損失を少な
くすることでタービン効率の向上を図ることが可能なガ
スタービン発電システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン発電システムの一実施例
を示す概略系統図である。
【図2】空気室内に設置される超音波振動霧化ユニット
の縦断側面図である。
【図3】本発明で使用する超音波振動霧発生装置とスプ
レーノズルの水滴径分布を表す模式図である。
【図4】霧の水滴径の違いによる圧縮機内温度変化を現
す模式図である。
【図5】霧の水滴径の違いによる圧縮機内蒸発位置及び
到達温度を現す模式図である。
【図6】本発明のガスタービン発電システムの第2実施
例の全体図である。
【図7】本発明のガスタービン発電システムの第3実施
例の全体図である。
【図8】本発明のガスタービン発電システムの第4実施
例の全体図である。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…燃焼器、3…タービン、4…発電機、
5…変電設備、6…送電端、7…燃料タンク、8…ポン
プ、9…調節弁、10…フイルター、11…バーナ、1
2…排ガス、13…排ガス処理装置、14…スタック、
15…空気室、16…ルーバー、17…サイレンサー、
18…超音波振動霧化ユニット、19…主柱、20…
霧、22…ドレーン系、23…外部水供給系、24…水
処理装置、25…給水管、26…A/Dコンバータ、2
7…霧化量制御器、28…電線、29…コンピュータ、
30…超音波振動子、31…台座、32…水、33…流
線型状カバー、34…フロート、35…給水調整器、3
6…コネクター、37…台柱、38…霧導入管、39…
ヘッダー、40…ルーバー、41…空気取り入れ口、4
2…リングヘッダー、43…注入口。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼用の空気を圧縮して吐出する圧縮機
    と、該圧縮機の空気入口側に配置された空気室とを備
    え、前記空気室に、前記圧縮機の吸込み空気に霧水を供
    給する霧化手段を備えているガスタービン発電システム
    において、 前記霧化手段に、水を超音波振動により霧化する超音波
    振動霧化ユニットを用いるとともに、該超音波振動霧化
    ユニットを、流線型をした容器及びこの容器内に超音波
    振動子、振動板、水位調節系、霧化水容器を収納して構
    成し、かつこの超音波振動霧化ユニットを前記空気室内
    に設置するとともに、該超音波振動霧化ユニットを制御
    する霧化量制御装置を前記空気室の外部に設置し、超音
    波振動霧化ユニットを空気室の外部から制御するように
    したことを特徴とするガスタービン発電システム。
  2. 【請求項2】 燃焼用の空気を圧縮して吐出する圧縮機
    と、該圧縮機の空気入口側に配置された空気室とを備
    え、前記空気室に、前記圧縮機の吸込み空気に霧水を供
    給する霧化手段を備えているガスタービン発電システム
    において、 前記霧化手段に、水を超音波振動により霧化する超音波
    振動霧化ユニットを用いるとともに、該超音波振動霧化
    ユニット及びこの超音波振動霧化ユニットを制御する霧
    化量制御装置を前記空気室の外部に設置し、かつ前記超
    音波振動霧化ユニットと前記空気室内とを配管を介して
    連通するように形成し、超音波振動霧化ユニット部で発
    生した霧水をこの配管を介して圧縮機の吸込み空気に導
    入するようにしたことを特徴とするガスタービン発電シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記超音波振動霧化ユニットと前記空気
    室内とを連通する配管は、その空気室側の端部にヘッダ
    を有し、該ヘッダを介して霧水を圧縮機の吸込み空気に
    供給するようにしたものである請求項2記載のガスター
    ビン発電システム。
  4. 【請求項4】 前記ヘッダーが、前記空気室の外側で、
    かつ空気室周囲に設けられたものである請求項3記載の
    ガスタービン発電システム。
  5. 【請求項5】 前記超音波振動霧化ユニットの制御が、
    超音波振動霧化ユニットに供給される振動電力,若しく
    は超音波振動霧化ユニットの作動振動子の個数の調節に
    より行われ、かつその霧化量制御が、前記発電機の出力
    に応じて制御されるものである請求項1〜4いずれかに
    記載のガスタービン発電システム。
  6. 【請求項6】 前記超音波振動霧化ユニットに供給され
    る水供給系に、自由落下のカートリッジタンクが用いら
    れてなる請求項1〜5いずれかに記載のガスタービン発
    電システム。
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