JP2004132297A - 吸気冷却装置及び吸気冷却方法及びガスタービンプラント - Google Patents

吸気冷却装置及び吸気冷却方法及びガスタービンプラント Download PDF

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増田 佳文
Masahisa Fujimoto
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Abstract

【課題】本発明は、揮発性液体を用いて吸気冷却を行う吸気冷却装置及び吸気冷却方法を提供することを目的とする。
【解決手段】吸気フィルタ室1に吸気された空気を冷却するために、揮発性液体を噴霧器10によって噴霧する。このとき、噴霧器10からの噴霧量は、空気への混入量が揮発性液体の爆発限界の下限未満となるように制御される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンプラント及び複合サイクルプラントにおける吸気冷却装置及び吸気冷却方法に関する。又、燃料電池や蒸気タービンを備えた複合サイクルプラントを含む吸気冷却装置を備えたガスタービンプラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンプラント及び複合サイクルプラントでは、ガスタービンと共に回転する圧縮機によって、外部より空気を吸気して圧縮する。このようにして吸気して得られた圧縮空気をガスタービンに供給し、燃焼器における燃焼に用いることでガスタービンを回転し、その動力を得ることができる。又、このガスタービンの動力は、圧縮機が圧縮した空気の質量に応じて決定する。そのため、夏期など外気温度が高いとき、外気の空気密度が低下するため、圧縮機により圧縮される空気の容積は常に等しいことより、吸気した空気の質量が減少する。このことから、外気温度が高いとき、ガスタービンに供給される空気の質量が減少し、結果的に、ガスタービンの動力を低下させることになる。
【0003】
よって、従来より、外気から吸気する空気温度を下げるための様々な吸気冷却方法が提供されている。この吸気冷却方法の一つとして、冷凍機を設けるものがあるが、吸気した空気温度を冷却するための蒸発器に与える冷媒の蒸発温度を低いものとするための設備が必要であり、その設備が大きくなってしまう。又、液化天然ガスを用いて冷却を行う燃料ガス気化方式を用いるものがあるが、液化天然ガスを利用する施設の近くにプラントを建設する必要があり、プラントの設置場所が限定される。更に、液体空気の気化熱を利用して冷却を行う方法があるが、液体空気を生成するための設備が必要となり、その設備が大きくなってしまうとともに、プラント全体で考えた場合、液体空気の生成という工程が増え、結果的に効率が悪くなる。
【0004】
これらの吸気冷却方法以外に、液体(水)を噴霧することによって、噴霧された液体(水)の気化熱を利用して吸気冷却を行う方法が提供されている。このような従来の吸気冷却方法の一つとして、吸気の減湿処理後に水に接触させて冷却する吸気冷却方法が提案されている(特許文献1参照)。又、粒子径の小さい噴霧器を吸気入口側に設置するとともに粒子径の大きい噴霧器を圧縮機側に設置して、外気温度が高いときに、両方の噴霧器から水を噴霧させることによって圧縮機の内外で吸気した空気を冷却する方法が提案されている(特許文献2参照)。更に、吸気室内のサイレンサの下流側に設置された噴霧装置より液滴を噴霧して吸気冷却を行う方法が提案されている(特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−243336号公報
【特許文献2】
特開平11−303650号公報
【特許文献3】
特許第2877098号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1〜3で提案されている冷却方法においては、噴霧される液滴として水が含まれることが条件となっている。よって、このような水を噴霧して利用する場合、水に含まれる不純物によりガスタービンや圧縮機などにおいて腐食や金属堆積が発生する可能性があるため、特許文献2にあるように、不純物を取り除いて純水化する必要があり、純水化するための設備が必要となる。
【0007】
又、特許文献3において、水とアルコールの両方を噴霧するものについても提案されているが、アルコールは引火性があるため、その爆発限界を考慮する必要がある。しかしながら、特許文献3においては、この爆発限界を考慮する点については言及していない。更に、特許文献1〜特許文献3それぞれにおいて提案される方法では、水を利用するため、吸気ダクトにおいて凝結することがあり、吸気ダクトに凝結した水を排出するためのドレンが必要となる。
【0008】
このような問題を鑑みて、本発明は、揮発性液体を用いて吸気冷却を行う吸気冷却装置及び吸気冷却方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の吸気冷却装置は、外気から空気を吸気すると共に粉塵を除去する吸気フィルタを備えた吸気室を備えた吸気冷却装置において、前記吸気室内に設けられるとともに、揮発性液体を気化することによって吸気された空気を冷却する液体気化部と、前記揮発性液体を貯蔵するタンクと、該タンクから前記液体気化部へ供給する前記揮発性液体の流量を制御するポンプと、を備えることを特徴とする。
【0010】
この吸気冷却装置によると、ポンプによってタンクから液体気化部へ揮発性液体を供給し、吸気された空気内に揮発性液体を気化することによって、この揮発性液体の気化熱を利用することで、吸気された空気を冷却する。このように冷却した空気を、圧縮機で圧縮した後、ガスタービンの燃焼器などに供給すると、気化して混入した揮発性液体が可燃性を有する時は、燃料と共に燃焼する。
【0011】
又、請求項2に記載するように、前記液体気化部を、前記吸気室の断面の縦横それぞれに等間隔に配置された噴霧ノズルを備えるとともに噴霧ノズルより前記揮発性液体を噴霧する噴霧器としても構わない。又、請求項3に記載するように、前記液体気化部を、前記吸気室の断面全面に前記揮発性液体を流して気化することによって前記揮発性液体の流れの間を通過する空気を冷却する蒸発冷却器としても構わない。
【0012】
上述の各吸気冷却装置において、請求項4に記載するように、記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体の爆発限界の下限よりも少なくすることによって、例えば、吸気室に吸気した空気をガスタービンプラントの圧縮機に供給したとき、吸気された空気の圧縮機内で、万一摩擦もしくは静電気による点火源があっても、前記揮発性液体が爆発、燃焼することはない。
【0013】
又、請求項5に記載するように、記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体の燃焼範囲の下限よりも少なくすることによって、例えば、吸気室に吸気した空気をガスタービンプラントの圧縮機に供給したとき、吸気された空気の圧縮機内での前記揮発性液体の燃焼を防ぐことができる。
【0014】
又、請求項6に記載するように、記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体が気化した後再び凝結することのない量とすることによって、気化した前記揮発性液体が再度凝結して液体ととなることを防ぐことができるとともに、凝結した前記揮発性液体の排出するための手段を除くことができる。更に、上述した揮発性液体は、常温で液体となるものである。
【0015】
又、請求項7に記載するように、前記揮発性液体を炭化水素系の液体とする。このとき、揮発性液体がアルコール類である場合、その吸気された空気への混入量が3重量%以下となるようにしても構わない。又、揮発性液体がエーテル類である場合、その吸気された空気への混入量が1重量%以下となるようにしても構わない。又、吸気された空気に混入された揮発性液体による気体が燃焼されたとき、炭化水素によって構成されるため、有害物質を排出することを防ぐことができる。
【0016】
請求項8に記載の吸気冷却方法は、外気から空気を吸気すると共に粉塵を除去する吸気フィルタを備えた吸気室に吸気された空気を冷却する吸気冷却方法において、前記吸気室内で揮発性液体を気化することによって、前記吸気室に吸気された空気を冷却することを特徴とする。
【0017】
このような吸気冷却方法において、請求項9に記載するように、気化される前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体の爆発限界の下限よりも少なくする。又、請求項10に記載するように、気化される前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体の燃焼範囲の下限よりも少なくする。又、請求項11に記載するように、気化される前記揮発性液体の吸気された空気への混入量を、前記揮発性液体が気化した後再び凝結することのない量とする。更に、請求項12に記載するように、前記揮発性液体を炭化水素系の液体とする。
【0018】
又、請求項13に記載のガスタービンプラントは、外部からの空気を吸気する吸気室と、該吸気室に吸気された空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された空気により燃料を燃焼する燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを備えたガスタービンプラントにおいて、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の吸気冷却装置を備えることを特徴とする。
【0019】
このとき、外気の温度が高いとき、液体気化部で揮発性液体を気化することによって吸気室に吸気された空気を冷却する。よって、圧縮機で圧縮された空気の質量を外気の温度が低いときと同等とすることができる。又、吸気室に吸気された空気を圧縮機で圧縮した後に、燃焼器で燃料を燃焼するために用いるとき、空気内に混入された揮発性液体による気体は可燃性とすることで、燃料と共に燃焼させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態におけるガスタービンプラントの構成を示すブロック図である。
【0021】
図1のガスタービンプラントは、粉塵を除去するための吸気フィルタ7を吸気入口に備えた吸気フィルタ室1と、吸気フィルタ室1で吸気された空気を圧縮機にまで供給させるための吸気ダクト2と、吸気ダクト2より供給される空気を圧縮する圧縮機3と、圧縮機3からの空気を用いて燃料を燃焼する燃焼器4と、燃焼器4からの燃焼ガスが供給されて回転するガスタービン5と、ガスタービン5の回転により発電を行う発電機6とを備える。又、吸気ダクト2内には、音を含む振動を抑制するためのサイレンサ8が設けられる。更に、圧縮機3の1段静翼は、開度を変更することができるIGVとされる。
【0022】
このような構成のガスタービンプラントにおいて、アルコールやエーテルなどの可燃性の揮発性液体を貯蔵するタンク9と、揮発性液体を噴霧する複数の噴霧ノズルを備えた噴霧器10と、タンク9から噴霧器10への揮発性液体の供給路13に設けられたポンプ11と、タンク9への揮発性液体の供給路14に設けられた供給弁12とによって、吸気冷却装置が構成される。噴霧器10は、吸気された空気の流れる方向に向かって垂直な面に設けられ、この面の縦方向及び横方向それぞれに対して等間隔に噴霧ノズルが設けられる。又、揮発性溶液は、常温で液体であるものである。
【0023】
この吸気冷却装置を備えたガスタービンプラントは、供給路14よりタンク9に揮発性液体が供給され、タンク9に揮発性液体が貯蔵される。そして、このタンク9に貯蔵された揮発性液体がポンプ11により供給路13を通して噴霧器10に送られる。又、吸気フィルタ室1の入口から外気から空気が吸気されるとき、吸気フィルタ7を通過することによって粉塵が除去された後、噴霧器10を通過する。この吸気された空気が噴霧器10を通過するとき、この空気に対して噴霧器10から揮発性液体が噴霧される。
【0024】
このようにして、吸気された空気に揮発性液体が噴霧されるとき、外気温度が高いほど、噴霧器10からの噴霧量が多くなるように、外気温度に応じてポンプ11による供給量が制御される。又、このポンプ11からの供給量に応じて、供給弁12の開度が制御される。即ち、噴霧器10から噴霧量に応じてタンク9から減少した貯蔵量を補充するために、ポンプ11による供給量が多くなると、供給弁12の開度を開いてタンク9への供給量が多くなるように制御される。
【0025】
噴霧器10から噴霧される揮発性液体は、揮発性液体の飽和蒸気圧が水よりも高く、又、水と異なり、吸気された空気の湿度に影響されることがないので、噴霧されるとすぐに気化して、その気化熱により吸気された空気を冷却する。そして、揮発性液体に冷却された空気は、噴霧されて気化した揮発性液体とともに、吸気ダクト2を通過して圧縮機3に供給される。圧縮機3で揮発性液体を含む空気が圧縮されると、燃焼器4に供給される。このとき、揮発性液体は可燃性のものとすることで、燃焼器4で燃焼され、燃焼器4での燃焼を補助する役割を果たす。
【0026】
揮発性液体として用いられるメタノール、エタノール、ジメチルエーテルそれぞれの爆発限界となる混入量はそれぞれ、7.3〜36重量%、4.3〜19重量%、3.4〜18重量%である。よって、燃焼器4に供給されるまでに爆発を起こすことなく安全に圧縮機3内を通すには、メタノールが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が7.3重量%未満となるように、エタノールが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が4.3重量%未満となるように、ジメチルエーテルが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が3.4重量%未満となるように、それぞれ噴霧器10への供給量を制御する。
【0027】
又、メタノール、エタノール、ジメチルエーテルそれぞれの燃焼範囲となる混入量はそれぞれ、6.0〜36重量%、3.3〜19重量%、1.9〜36重量%であるので、メタノールが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が6.0重量%未満となるように、エタノールが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が3.3重量%未満となるように、ジメチルエーテルが噴霧される場合は吸気された空気中の混入量が1.9重量%未満となるように、それぞれ噴霧器10への供給量を制御することが更に望ましい。
【0028】
又、揮発性液体としてアルコール類を用いたとき、空気への混入量を3重量%以下とすることが好ましい。又、揮発性液体としてエーテル類を用いたとき、空気への混入量を1重量%以下とすることが好ましい。このようにすることで、気化した揮発性液体が再び凝結して液体に戻ることを防ぐことができる。又、揮発性液体としてアルコール類を用いたとき、その混入量が1重量%となるように噴霧すると、圧縮機入り口空気温度は約10℃低下しその結果、ガスタービン5の出力が7%増加する。
【0029】
更に、メタノール及びエタノールの発火点がそれぞれ464℃及び423℃であり、400℃より高いため、メタノール及びエタノールを圧縮機4の出口において400℃となるガスタービンプラントに用いても、燃焼器内に流入するまで燃焼を開始することはない。又、エタノールについては、不純物の除去が容易であるために、不純物を除去するための設備が簡便なものとなり、設備が大きくなることを避けることができる。
【0030】
このように、本実施形態によると、噴霧器10より飽和蒸気圧が高い揮発性液体を爆発限界となる混入量未満になるように噴霧することによって、湿度が高い場合でも、吸気フィルタ室1に吸気された空気を十分に冷却することができる。又、揮発性液体を爆発限界となる混入量未満になるように噴霧するので、圧縮機3出口まで発火することを防ぐとともに、可燃性を有するために燃焼器4での燃焼を補助することができる。又、水を噴霧する場合のように、吸気フィルタ室1及び吸気ダクト2などで凝結することがないので、吸気ダクト2にドレインを設けて凝結した液体を排出する必要がない。更に、不純物の除去が容易にできるため、不純物を除去するための施設を簡便なものとすることができる。
【0031】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図2は、本実施形態におけるガスタービンプラントの構成を示すブロック図である。尚、図2のガスタービンプラントにおいて、図1のガスタービンプラントと同一の目的で使用する部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0032】
図2のガスタービンプラントでは、吸気冷却装置を、噴霧器10(図1)で構成する変わりに、蒸発冷却器20で構成する。即ち、図2のガスタービンプラントにおいて、タンク9と、ポンプ11と、供給弁12と、タンク9から供給される可燃性を有する揮発性液体が流れる蒸発冷却器20と、タンク9へ揮発性液体を排出する排出弁21とによって、吸気冷却装置が構成される。この蒸発冷却器20は、吸気フィルタ室1の断面全体を覆うように設けられ、その全面に揮発性液体が上側から流れる構成とされる。又、蒸発冷却器20の下流側には、吸気空気中に霧状となった揮発性液体を除去するための不図示のミストエリミネータが設けられる。
【0033】
このように構成されるとき、蒸発冷却器20は、図3の概略断面図(図2におけるA−A断面図)のように、複数の仕切板30が設けられ、この仕切板30に沿って上側から下側にポンプ11によってタンク9から供給される揮発性液体が流れる。そして、この蒸発冷却器20の仕切板30に沿って流れた揮発性液体は、蒸発冷却器20の下側に設けられるパン31に回収された後、排出弁21を備えた回収路32を通じてタンク9に回収される。尚、仕切板30は、より大きな冷却効果を得るために、浪板状の構成にする。
【0034】
このような蒸発冷却器20において、仕切板30を沿って流れる揮発性液体の間を、吸気フィルタ7より吸気された空気が通過する。このとき、仕切板30を沿って流れる揮発性液体が気化し、その気化熱によって吸気された空気が冷却される。このように、揮発性液体が気化することによって、タンク9に回収される揮発性液体が蒸発冷却器20に供給したときの量よりも減少するため、供給路14を通じてタンク9に揮発性液体が供給される。
【0035】
又、本実施形態において、第1の実施形態と同様、蒸発冷却器20への供給量をポンプ11における流量制御を行うことによって制御し、蒸発冷却器20で気化する揮発性液体の空気への混入量が、爆発限界となる範囲よりも少なくなるようにする。又、この揮発性液体の空気への混入量が燃焼範囲よりも少なくなるようにすることが更に好ましい。このようにして蒸発冷却器20への供給量がポンプ11で制御されるとき、タンク9に回収される揮発性液体の量によりタンク9に補充する揮発性液体の量を確認し、供給弁12の開度を制御してタンク9での揮発性液体の貯蔵量が一定となるように制御する。
【0036】
本実施形態において、上述のような構成とすることによって、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0037】
尚、第1及び第2の実施形態において、噴霧器10又は蒸発冷却器20をサイレンサ8の上流側に設けるものとしたが、サイレンサ8の下流側に設けるものとしても構わない。又、サイレンサ8を構成から省くものとしても構わない。又、揮発性溶液として炭化水素系のものを用いることによって、燃焼器4での燃焼後の有害物質の発生を避けることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によると、水と異なる揮発性液体を気化することによって冷却を行うため、湿度に関係なく気化させることができる。又、揮発性であるために、気化する量が水に比べて多いため、十分な冷却効果を得ることができる。更に、この揮発性液体を可燃性とすることによって、ガスタービンプラントなどで利用されるとき、燃料と共に燃焼させることができ、その燃焼を補助することができる。又、空気への混入量を、再び凝結しない量とすることによって、ガスタービンプラントなどにおいて燃焼に用いられるまでに凝結することを防ぐことができる。よって、水を用いたときのように、凝結した液体を外部に排出する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態におけるガスタービンプラントの構成を示すブロック図。
【図2】第2の実施形態におけるガスタービンプラントの構成を示すブロック図。
【図3】蒸発冷却器の構成を示す概略断面図。
【符号の説明】
1 吸気フィルタ室
2 吸気ダクト
3 圧縮機
4 燃焼器
5 ガスタービン
6 発電機
7 吸気フィルタ
8 サイレンサ
9 セレーション成型部
10 タンク
11 ポンプ
12 供給弁

Claims (13)

  1. 外気から空気を吸気すると共に粉塵を除去する吸気フィルタを備えた吸気室を備えた吸気冷却装置において、
    前記吸気室内に設けられるとともに、揮発性液体を気化することによって吸気された空気を冷却する液体気化部と、
    前記揮発性液体を貯蔵するタンクと、
    該タンクから前記液体気化部へ供給する前記揮発性液体の流量を制御するポンプと、
    を備えることを特徴とする吸気冷却装置。
  2. 前記液体気化部が、前記吸気室の断面の縦横それぞれに等間隔に配置された噴霧ノズルを備えるとともに噴霧ノズルより前記揮発性液体を噴霧する噴霧器であることを特徴とする請求項1に記載の吸気冷却装置。
  3. 前記液体気化部が、前記吸気室の断面全面に前記揮発性液体を流して気化することによって前記揮発性液体の流れの間を通過する空気を冷却する蒸発冷却器であることを特徴とする請求項1に記載の吸気冷却装置。
  4. 前記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体の爆発限界の下限よりも少ないことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の吸気冷却装置。
  5. 前記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体の燃焼範囲の下限よりも少ないことを特徴とする請求項4に記載の吸気冷却装置。
  6. 前記液体気化部によって気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体が気化した後再び凝結することのない量であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の吸気冷却装置。
  7. 前記揮発性液体を炭化水素系の液体とすることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の吸気冷却装置。
  8. 外気から空気を吸気すると共に粉塵を除去する吸気フィルタを備えた吸気室に吸気された空気を冷却する吸気冷却方法において、
    前記吸気室内で揮発性液体を気化することによって、前記吸気室に吸気された空気を冷却することを特徴とする吸気冷却方法。
  9. 気化される前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体の爆発限界の下限よりも少ないことを特徴とする請求項8に記載の吸気冷却方法。
  10. 気化される前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体の燃焼範囲の下限よりも少ないことを特徴とする請求項9に記載の吸気冷却方法。
  11. 気化する前記揮発性液体の吸気された空気への混入量が、前記揮発性液体が気化した後再び凝結することのない量であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の吸気冷却方法。
  12. 前記揮発性液体を炭化水素系の液体とすることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載の吸気冷却方法。
  13. 外部からの空気を吸気する吸気室と、該吸気室に吸気された空気を圧縮する圧縮機と、該圧縮機で圧縮された空気により燃料を燃焼する燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを備えたガスタービンプラントにおいて、
    請求項1〜請求項7のいずれかに記載の吸気冷却装置を備えることを特徴とするガスタービンプラント。
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