JP2001226712A - 高周波熱処理装置 - Google Patents

高周波熱処理装置

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JP2001226712A
JP2001226712A JP2000033978A JP2000033978A JP2001226712A JP 2001226712 A JP2001226712 A JP 2001226712A JP 2000033978 A JP2000033978 A JP 2000033978A JP 2000033978 A JP2000033978 A JP 2000033978A JP 2001226712 A JP2001226712 A JP 2001226712A
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Hiroshi Hattori
弘 服部
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Fuji Electronics Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パワーリダクション操作が適切になされてい
ない場合を検出して不良品のワークを排除可能とした高
周波熱処理装置を提供する。 【構成】 熱処理部100が吊り下げられて移動自在に
されており、ワークとしてのクランクシャフトを所定の
期間、所定の速度で回動させるとワークのピン部に置か
れた状態の熱処理部100がピン部とともに所定の回
数、円運動しつつピン部の外周面を加熱し、且つ、この
加熱の過程で、熱処理部100が所定の基準位置に来た
ことが検出されるごとに、熱処理部100に与える電力
を、前記円運動の1周期内で、通常電力と、通常電力よ
りも小さいパワーリダクション状態の電力とに切り換え
る高周波熱処理装置において、熱処理部100に与える
電力の大きさを検出する電力検出部600と、電力検出
部600からの電力データの値を用いて、前記所定の期
間内における前記通常電力からパワーリダクション状態
の電力への切り換わりの回数をカウントし、カウントさ
れた回数が所定の回数と一致しないときに警報を発する
監視制御部710とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被公転移動部を有
するワーク(例えば、クランクシャフト)の被公転移動
部(例えば、ピン部)を熱処理する高周波熱処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の高周波熱処理装置としては、ワ
ークとしてのクランクシャフトを焼入するもの(いわゆ
る高周波焼入装置)がある。
【0003】クランクシャフトとしては、2気筒用、3
気筒用、4気筒用、6気筒用等がある。例えば4気筒用
クランクシャフトは、図6に示されるように、その中心
軸方向に間隔をあけて設けられた4つのピン部P1〜P
4と、このピン部P1〜P4間と両端のピン部P1、P
4の外側にそれぞれ設けられたジャーナル部J1〜J5
とを有している。前記4つのピン部P1〜P4は中心軸
に対して偏心した位置にあり、両端の2つのピン部P
1、P4の位相は中央の2つのピン部P2、P3の位相
に対して180°ずれている。
【0004】また、6気筒用クランクシャフトは、図示
は省略するが、例えば、その中心軸方向に間隔をあけて
設けられた6つのピン部と、このピン部間と両端のピン
部の外側にそれぞれ設けられたジャーナル部とを有して
いるものがある。前記6つのピン部は中心軸に対して偏
心した位置にあり、各ピン部の位相は相対的に120°
ずれている。なお、6気筒用クランクシャフトの場合、
両端のジャーナル部以外のジャーナル部は、一部設けら
れていない場合もある。更に、前記位相のずれは、12
0°以外の所定の角度の場合もある。
【0005】このようなクランクシャフトを焼入する高
周波熱処理装置には、クランクシャフトのピン部(また
はジャーナル部)を1回でまたは複数回に分けて焼入す
るものがある。また、ピン部とジャーナル部とは同時に
焼入する場合もある。
【0006】従来のピン部を焼入するための高周波熱処
理装置は、ワークとしてのクランクシャフトを高周波焼
入する焼入機構と、この焼入機構の後述する高周波電源
から焼入機構の後述する熱処理部に供給される電力を検
出する電力検出部と、前記焼入機構の下方に設けられ、
焼入作業中にワークを保持して回動させるワーク保持・
回動機構と、前記焼入機構の後述の熱処理部が所定の基
準位置に来たことを検出する近接センサと、前記ワーク
保持・回動機構に対してワークの搬出入を行うワーク搬
出入機構と、これらを制御する制御部とを備えている。
【0007】前記焼入機構は、前記ワーク保持・回動機
構に保持されたワークに対して高周波焼入を施す熱処理
ユニットと、この熱処理ユニットと接続される高周波電
源とを備えている。なお、クランクシャフトのピン部を
1回で焼入する高周波熱処理装置の場合には、高周波電
源は複数設けられている。一方、クランクシャフトのピ
ン部を複数回に分けて焼入する高周波熱処理装置の場合
には、前記焼入機構に前記熱処理ユニットをワークの軸
方向にシフトさせるシフト機構が設けられている場合
と、後述のワーク保持・回動機構にシフト機構が設けら
れている場合と、前記シフト機構が設けられる代わりに
後述の複数の熱処理部と前記高周波電源との間に切り換
えのためのスイッチが設けられる場合とがある。いずれ
にしても1つの高周波電源当たり、同時に、同位相にあ
るピン部に電力を供給するようになっている。
【0008】前記熱処理ユニットは、横並びに設けられ
た複数の熱処理部と、吊り下げられている前記各熱処理
部を、それぞれワークのピン部の後述のような自転且つ
公転に追随させるためのユニット追随移動機構とを有し
ている。
【0009】前記熱処理部は、高周波加熱コイル体と、
この高周波加熱コイル体の下部側に設けられた冷却ジャ
ケットと、前記高周波加熱コイル体の上部側に設けられ
たディスク型の出力トランスと、この出力トランスの上
流に取り付けられた力率改善用のコンデンサーとが、垂
直方向に長尺状に一体となったものである。例えば、4
気筒用クランクシャフトのピン部の焼入に対応させるよ
うに構成された高周波熱処理装置の場合には、熱処理部
は、4つ(シフト機構が設けられている場合は2つ以
下)設けられている。
【0010】前記高周波加熱コイル体は、いわゆる半開
放鞍型のコイルと、この半開放鞍型のコイルよりも内側
に突設された複数(通常、上と斜め右上と斜め左上の3
つ)のスペーサとを有している。このスペーサは、ワー
クのピン部と当接し、半開放鞍型のコイルと、ワークの
ピン部との間を一定にするとともに、ワークがワーク保
持・回動機構によって回動させられた時に、ピン部が自
転且つ公転するのに半開放鞍型のコイルを追随させるた
めに機能する。
【0011】前記ユニット追随移動機構は、前記追随時
に熱処理部の半開放鞍型のコイルが、ワークのピン部の
上側から前記スペーサを介してワークのピン部に対向す
るように被せられて、ワークの中心軸に直角な2方向へ
追随移動させるものである。このユニット追随移動機構
の上部側機構は、チェーンおよびスプロケットと、前記
チェーンよりも上流側に設けられた引っ張りバネとを有
している。熱処理部の加重をワークのピン部にそのまま
かけてしまうとピン部を傷つけるおそれがある上に、前
記スペーサの寿命が短くなるため、前記引っ張りバネ
は、熱処理部を引っ張りあげるように設けられている。
これにより、適度な加重がワークのピン部にかかるよう
になっている。ユニット追随移動機構のスプロケットよ
りも上流のチェーン部分は、直線移動する部分となって
いる。なお、前記追随時に当該熱処理部は、ワークの当
該ピン部が1公転移動するごとに1回転となる円運動を
することになる。
【0012】前記高周波電源は、例えばトランジスタイ
ンバータである。前記近接センサは、例えば近接スイッ
チである。
【0013】前記ワーク保持・回動機構は、ワークの一
方側をつかむとともに回動させるチャック機構と、ワー
クの他方側の中心を押さえるセンタユニットとを有して
いる。ワーク保持・回動機構は、ワークの加熱期間(例
えば12秒程度)中に所定の速度(例えば1回転2秒)
で所定の回数(例えば6回程度)、ワークを回動させ
る。
【0014】前記制御部は、その一部の機能として、ワ
ークの加熱制御を行う。即ち、制御部は、ワークの加熱
期間中に、高周波電源に対しての通電に関する指示と、
ワーク保持・回動機構に対しての前記回動に関する指示
とをする一方、通電された電力の監視制御も行う。
【0015】前記通電に関する指示は、前記熱処理部に
図7に示されるように電力が供給されるようにするもの
である。即ち、前記熱処理部に通電開始されてから当該
電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間(以下、
「マスク期間」とも呼ぶ。)経過後の正当通電期間に、
当該熱処理部が所定の基準位置に来たことが検出される
ごとに、当該熱処理部に与える電力が、後述する理由に
より、前記円運動の1周期内で、通常電力(第1の電
力)と、前記通常電力よりも小さいパワーリダクション
状態の電力(第2の電力)とに切り換えられる。
【0016】このパワーリダクション状態の電力に切り
換えられるのは、図6を参照すればわかるように、ピン
部が上死点にあるときのピン部の上部側のヒートマス
は、ピン部が下死点にあるときのピン部の上部側のヒー
トマスよりも小さくなるためである。即ち、ピン部の外
周面の焼入後の硬化層の深さを均一とするため、ピン部
が上死点にあるときのピン部の上部側が加熱オーバーと
ならないように、ピン部が上死点前後の所定の角度内
(例えば±60°程度内)にあるときに、前記パワーリ
ダクション状態の電力とするのである。
【0017】この際、当該ピン部が上死点前後の所定の
角度内にあるかどうかは、当該ピン部が下死点を通過し
てからの経過時間で検出する。ただし、当該ピン部の動
きで直接行うのではなく、当該ピン部に追随すべき当該
熱処理部と連動するユニット追随移動機構の前記直線移
動する部分に前記近接センサの検出対象(例えば、近接
センサ側に突設した金属体)を設けて行う。前記近接セ
ンサは、当該ピン部が下死点(ピン部における基準位
置)を通過するときにおいて、当該ピン部に連動した前
記検出対象が位置する領域に対向して設けられる。つま
り、前記近接センサが、前記検出対象を検出したとき
に、当該ピン部が下死点を通過したことになる。前記近
接センサで前記検出対象を検出した後の経過時間で、ピ
ン部が上死点前後の所定の角度内を通過中か判断し、こ
の通過開始時点で通常電力からパワーリダクション状態
の電力に切り換え、通過終了時点でパワーリダクション
状態の電力から通常電力へ切り換える。
【0018】例えば、前記近接センサで前記部分の通過
を検出した後働く前記制御部内のタイマーを用いて、
0.65秒間は通常電力のままとし、この後0.7秒間
はパワーリダクション状態の電力とし、この後0.65
秒間は通常電力とする。このように当該熱処理部の動き
を検出して行うのは、ピン部が下死点を通過するとき
に、確実に、当該熱処理部も追随してきていなければ加
熱不良となって、焼入不良のワークができてしまうから
である。
【0019】なお、前記図7に示されるように、通常電
力と、パワーリダクション状態の電力とは、一定値を示
さない。これは、通常電力と、パワーリダクション状態
の電力とに対応する電圧がそれぞれ一定であっても、ワ
ークに対する通電中の加熱温度によって高周波加熱コイ
ル体のインピーダンスが変動するためである。なお、例
えば、ある加熱温度までは、加熱温度が上昇するに従っ
てインピーダンスが下がるが、前記ある加熱温度が転換
点となって、それ以上は加熱温度が上昇するに従ってイ
ンピーダンスが上がる傾向を示す。
【0020】このため、前記図7に示されるように、例
えば、通常電力時の電圧からパワーリダクション状態の
電力時の電圧へ切り換わると、その直後、電力値は急激
に通常電力からパワーリダクション状態の電力に下がる
が、パワーリダクション状態の電力は一定とならずその
後も下がる傾向を示す。また、この後、パワーリダクシ
ョン状態の電力時の電圧から通常電力時の電圧へ切り換
わると、その直後、電力値は急激にパワーリダクション
状態の電力から通常電力へと上がるが、通常電力は一定
とならず始めにやや上る傾向を示した後に下がる傾向を
示す。
【0021】なお、例えば図7では通常電力のピーク点
が6回あり、一方、パワーリダクション状態の電力の谷
底点は5回ある。上述した通電中の加熱によるインピー
ダンスの変動等のため、各ピーク点と各谷底点とはそれ
ぞれ一定ではなく、それぞれを結ぶと略山形の変化をす
る。この略山形の変化は、ワークの種類が同じであれば
同様の変化を示す。
【0022】前記制御部は、上述した電力の監視制御の
ために、前記電力検出部と接続された監視制御部を有し
ている。この監視制御部は、下記の制御をする。
【0023】即ち、この監視制御部は、電力検出部から
の電力データの値が、図7に示されるように、通電開始
されてから当該電力が立ち上がり途中となる所定のマス
ク時間経過後の正当通電期間に、前記電力データの値
が、通常電力側の所定の上限電力値PTHを超えるとき
若しくは後述するパワーリダクション状態の電力側の所
定の下限電力値PRLを下回るときに、警報を発して装
置を停止させるものである。このように警報を発して装
置を停止させるのは、通常電力側の所定の上限電力値P
THを超えるとき若しくはパワーリダクション状態の電
力側の所定の下限電力値PRLを下回るときに、ワーク
のピン部の加熱量が不適切となるからである。よって、
ピン部の焼入硬化層の深さも不適切となるため、不良品
となったワークを取り除く必要があるからである。ま
た、高周波熱処理装置の点検をする必要もあるからであ
る。
【0024】なお、前記マスク時間が設けられるのは、
次の理由による。もし、監視制御部が、通電開始直後の
立ち上がり途中の電力を検出してしまうと、前記パワー
リダクション状態の電力側の所定の下限電力値PRLを
下回る電力によって誤動作となる。よって、この誤動作
を回避する必要があるからである。更に言えば、前記高
周波電源は特性上、一旦、発振を安定させる必要がある
ため、一気に通常電力まで引き上げることができない。
そのため、図7に示されるように、発振が安定する電力
状態である電力の段部Fが発生する。監視制御部は、前
記段部Fを検出してしまうと、前記パワーリダクション
状態の電力側の所定の下限電力値PRLを下回るので、
誤動作となる。よって、この誤動作も回避する必要があ
るからである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにパワー
リダクション状態の電力とするいわゆるパワーリダクシ
ョン操作がされると、ピン部の焼入硬化層の深さがピン
部の外周面全体で、より適切になるとともに、クランク
シャフトの歪みも抑えられる。しかしながら、クランク
シャフトの形状は、例えば前記図6に示されるように、
回転軸に対して上と下とでは少なくとも対称でなく、ま
た図6では簡略化されていて示されていないが実際には
ジャーナル部が複雑な形状をしているため左右対称でも
ないため、クランクシャフトは加熱期間中に複雑にだん
だんと大きく歪んでくる。
【0026】これに対応するため、上述で「当該ピン部
が上死点前後の所定の角度内にあるかどうかは、当該ピ
ン部が下死点を通過してからの経過時間で検出する。」
は、「当該ピン部が上死点前後の所定の角度内にあるか
どうかは、当該ピン部が下死点よりもやや上側の所定の
位置を通過してからの経過時間で検出する。」となる。
【0027】これに伴い、「前記近接センサは、当該ピ
ン部が下死点(ピン部における基準位置)を通過すると
きにおいて、当該ピン部に連動した前記検出対象が位置
する領域に対向して設けられる。つまり、前記近接セン
サが、前記検出対象を検出したときに、当該ピン部が下
死点を通過したことになる。」は、「前記近接センサ
は、当該ピン部が下死点よりもやや上側の所定の位置
(ピン部における基準位置)を通過するときにおいて、
当該ピン部に連動した前記検出対象が位置する領域に対
向して設けられる。つまり、前記近接センサが、前記検
出対象を検出したときに、当該ピン部が下死点よりもや
や上側の所定の位置を通過したことになる。」となる。
【0028】また、「例えば、前記近接センサで前記部
分の通過を検出した後働く前記制御部内のタイマーを用
いて、0.65秒間は通常電力とし、この後0.7秒間
はパワーリダクション状態の電力とし、この後0.65
秒間は通常電力とする。」という部分は、「例えば、前
記近接センサで前記部分の通過を検出した後働く前記制
御部内のタイマーを用いて、0.8秒間は通常電力と
し、この後0.7秒間はパワーリダクション状態の電力
とし、この後0.5秒間は通常電力とする。」となる。
【0029】このように、前記近接センサは、クランク
シャフトが多少歪むことを計算の上で設けられている。
しかしながら、クランクシャフトが想定している以上に
大きく歪むと、当該ピン部に追随していた熱処理部が本
来下がるべき位置まで下がらないため、前記近接センサ
の検出位置まで前記検出対象が移動して来ないことが起
きうる。このようにクランクシャフトが想定している以
上に大きく歪むのは、クランクシャフトが何回目か回動
された後のこととなるが、この後は、パワーリダクショ
ン操作がされないので、当該ピン部が通常電力で加熱期
間終了まで加熱されることになる。したがって、この場
合のクランクシャフトは、パワーリダクション操作が本
来行われるべき領域が加熱オーバーとなり、当該ピン部
の外周面の加熱が不均一となる。よって、焼入しても均
一な硬化層の深さとならないため、不良品のワークとな
る。
【0030】一方、前記熱処理部による加重は上述した
理由により前記引っ張りバネによって調整されているの
で、前記歪むこと等によって、当該ピン部が下死点側を
移動させられているときに、熱処理部が途中に引っかか
って、当該ピン部に追随しなくなることもある。この場
合、熱処理部が本来下がるべき位置まで下がらないた
め、前記近接センサの検出位置まで前記検出対象が移動
して来ない確率が高くなる。前記検出位置まで前記検出
対象が移動して来なければ、前記同様にパワーリダクシ
ョン操作がされない。よって不良品のワークとなる。
【0031】このようにして、不良品のワークとなって
も、従来の高周波熱処理装置の監視制御部では、通常電
力側の所定の上限電力値PTHを超えるとき若しくはパ
ワーリダクション状態の電力側の所定の下限電力値PR
Lを下回るときには該当しないため、パワーリダクショ
ン操作が適切になされているかを監視できていなかっ
た。
【0032】本発明の主たる目的は、パワーリダクショ
ン操作が適切になされていない場合を検出して不良品の
ワークを排除可能にした高周波熱処理装置を提供するこ
とにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る高周波熱処理装置は、熱処
理部が吊り下げられて移動自在にされており、ワークを
所定の期間、所定の速度で回動させると当該ワークの被
公転移動部に置かれた状態の当該熱処理部が当該被公転
移動部とともに所定の回数、円運動しつつ当該被公転移
動部の外周面を加熱し、且つ、この加熱の過程で、当該
熱処理部が所定の基準位置に来たことが検出されるごと
に、当該熱処理部に与える電力を、前記円運動の1周期
内で、第1の電力と、前記第1の電力よりも小さい第2
の電力とに切り換える高周波熱処理装置において、前記
熱処理部に与える電力の大きさを検出する電力検出部
と、この電力検出部からの電力データの値を用いて、前
記所定の期間内における前記第1の電力から第2の電力
への切り換わりの回数、または/および、第2の電力か
ら第1の電力への切り換わりの回数をカウントし、カウ
ントされた回数が所定の回数と一致しないときに警報を
発する監視制御部とを備える。
【0034】本発明の請求項2に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置において、前記監
視制御部は、前記所定の期間のうちの、通電開始されて
から当該電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間
経過後の正当通電期間に、前記電力データの値が、第1
の電力側の所定の上限電力値を超えるとき若しくは第2
の電力側の所定の下限電力値を下回るときにも警報を発
する。
【0035】本発明の請求項3に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置の監視制御部の代
わりに、前記電力検出部からの電力データの値が、前記
所定の期間のうちの、通電開始されてから当該電力が立
ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後の正当通電
期間に、第1の電力側の所定の上限電力値と所定の下限
電力値との間に一旦入って出る回数と、第2の電力側の
所定の上限電力値と所定の下限電力値との間に一旦入っ
て出る回数とをそれぞれカウントし、それぞれの前記回
数がそれぞれの所定の回数と一致しないとき、または、
前記正当通電期間に前記電力データの値が、前記第1の
電力側の所定の上限電力値を超えるとき若しくは前記第
2の電力側の所定の下限電力値を下回るときに警報を発
する監視制御部を備える。
【0036】本発明の請求項4に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置の監視制御部の代
わりに、前記電力検出部からの電力データの値が、前記
所定の期間のうちの、通電開始されてから当該電力が立
ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後の正当通電
期間において、前記第1の電力となるべき期間ごとにそ
の間の所定の期間の電力が第1の電力側の所定の上限電
力値と所定の下限電力値との間に入っていないか、また
は、前記第2の電力となるべき期間ごとにその間の所定
の期間の電力が第2の電力側の所定の上限電力値と所定
の下限電力値との間に入っていないときに、警報を発す
る監視制御部を備える。
【0037】本発明の請求項5に係る高周波熱処理装置
は、請求項4記載の高周波熱処理装置において、前記第
1の電力側の所定の上限電力値および所定の下限電力値
と、前記第2の電力側の所定の上限電力値および所定の
下限電力値とは、それぞれ前記第1の電力となるべき各
期間ごと、前記第2の電力となるべき各期間ごとに異な
る所定の値とする。
【0038】本発明の請求項6に係る高周波熱処理装置
は、請求項1、2、3、4または5記載の高周波熱処理
装置におけるワークはクランクシャフトであって、前記
被公転移動部はピン部である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
高周波熱処理装置を図1〜図5を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に用
いられる監視制御部とこれに関連した部分を説明するた
めの概略的回路ブロック図、図2は本発明の実施の形態
に係る高周波熱処理装置に用いられる監視制御部を説明
するための関連グラフ、図3は本発明の実施の形態に係
る高周波熱処理装置に用いられる監視制御部の別の実施
例を説明するための関連グラフ、図4は本発明の実施の
形態に係る高周波熱処理装置に用いられる監視制御部の
更に別の実施例を説明するための関連グラフ、図5は本
発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に用いられる
監視制御部の更に別の実施例を説明するための関連グラ
フである。
【0040】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置は、ワークとしてのクランクシャフトを焼入するため
のいわゆる高周波焼入装置である。本発明の実施の形態
に係る高周波熱処理装置は、クランクシャフトのピン部
以外にジャーナル部も焼入可能であってもよいが、ジャ
ーナル部の焼入機構は従来と同様であるため、図示およ
び説明を省略し、以下、ピン部を焼入するものとして説
明する。また、シフト機構を有するものであってもよい
が、シフト機構を有する場合は後述の熱処理部等の数が
減り、後述のスイッチが不要となるだけで、シフト機構
自体は従来と同様であるので、本発明の実施の形態に係
る高周波熱処理装置ではシフト機構のないもので説明す
る。本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置でのワ
ークとしてのクランクシャフトは、4気筒用クランクシ
ャフトである。ただし、後述の熱処理部等の数を変更す
れば何気筒用クランクシャフトにも対応可能である。
【0041】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置は、熱処理部100が吊り下げられて移動自在にされ
ており、ワークとしてのクランクシャフト(概略形状は
前記図6参照)を所定の期間、所定の速度で回動させる
とワークの被公転移動部としてのピン部に置かれた状態
の熱処理部100がピン部とともに所定の回数、円運動
しつつピン部の外周面を加熱し、且つ、この加熱の過程
で、熱処理部100が所定の基準位置に来たことが検出
されるごとに、熱処理部100に与える電力を、前記円
運動の1周期内で、第1の電力としての通常電力と、通
常電力よりも小さい第2の電力としてのパワーリダクシ
ョン状態の電力とに切り換えるものとなっている。
【0042】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置は、熱処理部100に与える電力の大きさを検出する
電力検出部600と、電力検出部600からの電力デー
タの値を用いて、前記所定の期間内における前記通常電
力からパワーリダクション状態の電力への切り換わりの
回数をカウントし、カウントされた回数が所定の回数と
一致しないとき、または/および、前記所定の期間のう
ちの、通電開始されてから当該電力が立ち上がり途中と
なる所定のマスク時間経過後の正当通電期間に、前記電
力データの値が、通常電力側の所定の上限電力値PTH
を超えるとき若しくはパワーリダクション状態の電力側
の所定の下限電力値PRLを下回るときに警報を発する
監視制御部710とを備えることを特徴としている。
【0043】なお、電力検出部600は、従来の高周波
熱処理装置でも同様の構成のものを有しているが、監視
制御部710によって従来とは別の用途の電力検出にも
使用されている点が異なる。この電力検出部600と監
視制御部710と以外は、従来の高周波熱処理装置と同
様でよい。したがって、従来の高周波熱処理装置と同様
の部分で説明済の部分は簡略化して説明する。
【0044】即ち、本発明の実施の形態に係る高周波熱
処理装置は、ワークとしてのクランクシャフトを高周波
焼入する焼入機構10と、この焼入機構10の後述の高
周波電源500から焼入機構10の後述の熱処理部10
0に供給される電力を検出する電力検出部600と、前
記焼入機構10の下方に設けられ、焼入作業中にワーク
を保持して回動させるワーク保持・回動機構(図示省
略)と、焼入機構10の後述の熱処理部100が所定の
基準位置に来たことを検出する近接センサ650と、前
記ワーク保持・回動機構に対してワークの搬出入を行う
ワーク搬出入機構(図示省略)と、これらを制御する制
御部700とを備えている。
【0045】焼入機構10は、前記ワーク保持・回動機
構に保持されたワークに対して高周波焼入を施す熱処理
ユニット(図示省略)と、この熱処理ユニットと接続さ
れる高周波電源500とを備えている。
【0046】前記熱処理ユニットは、横並びに設けられ
た4つの熱処理部100(ただし、図1では1つのみ図
示している。)と、吊り下げられている前記各熱処理部
100を、それぞれワークのピン部の自転且つ公転に追
随させるためのユニット追随移動機構(図示省略)とを
有している。以下、図1に関連する部分を主体として先
に説明する。
【0047】熱処理部100は、高周波加熱コイル体
(図示省略)と、この高周波加熱コイル体の下部側に設
けられた冷却ジャケット(図示省略)と、前記高周波加
熱コイル体の上部側に設けられたディスク型の出力トラ
ンス120と、この出力トランス120の上流に取り付
けられた力率改善用のコンデンサー130とが、垂直方
向に長尺状に一体となったものである。
【0048】前記高周波加熱コイル体は、いわゆる半開
放鞍型のコイル110と、このコイル110よりも内側
に突設された図示しない3つのスペーサとを有してい
る。
【0049】高周波電源500は、トランジスタインバ
ータである。即ち、高周波電源500は、外部の50H
zまたは60Hzの三相交流電源に3つのカップリング
コンデンサー513を介して接続される6つのサイリス
タ511(順変換部)と、この下流側の2つのDCチョ
ーク512と、この下流側の4つのパワートランジスタ
514(逆変換部)と、前記6つのサイリスタ511の
各ゲート511Aと接続された電圧・電力制御入力端子
550と、この電圧・電力制御入力端子550に高周波
電源500のオン・オフのための電圧設定をする加熱入
切部560とを有している。
【0050】電圧・電力制御入力端子550は、制御部
700の後述のD/A変換カード730にも接続されて
いる。加熱入切部560は制御部700の後述の出力カ
ード750にも接続されている。これにより、制御部7
00からの指示によって、高周波電源500は、次のよ
うに働く。
【0051】高周波電源500を電源オンさせるために
は、一旦、発振安定電圧に設定する必要がある。そこ
で、高周波電源500を電源オンさせるときには、制御
部700から、加熱入切部560に、電源オンさせる指
示をする。この指示を受けた加熱入切部560は、電圧
・電力制御入力端子550に対して、発振安定電圧に設
定する電圧を出す。この指示によって発振安定電圧まで
上昇すると、図2における電力の段部F(図7の電力の
段部Fと同じ。)まで電力が上昇したことになる。
【0052】このように発振が安定した後、制御部70
0からの指示によって、D/A変換カード730経由で
電圧・電力制御入力端子550に対して、前記通常電力
に設定するための電圧または前記パワーリダクション状
態の電力に設定するための電圧が与えられると、高周波
電源500から、前記通常電力時の出力電圧または前記
パワーリダクション状態の電力時の出力電圧が出力され
る。
【0053】この高周波電源500は、同位相にあるピ
ン部(前記図6におけるP1とP4、または、P2とP
3)に対応した2つの熱処理部100に同時に電力を供
給可能となっている。そのために高周波電源500と熱
処理部100との間には、図示しない切り換えのための
スイッチが設けられている。なお、同位相にあるピン部
と、このピン部と逆位相にあるピン部とを同時に加熱す
る場合には、高周波電源500を2つ設けることになる
ので、この場合には前記スイッチは不要となる。ここで
は、高周波電源500は1つであるとして説明を続け
る。
【0054】電力検出部600は、高周波電源500の
4つのパワートランジスタ514(逆変換部)と熱処理
部100のコンデンサー130との間に設けられて、電
流を検出する変流器610と、電圧を検出する変圧器6
20と、変流器610での電流と変圧器620での電圧
とを掛け合わせて電力に変換する変換器630とを有し
ている。この変換器630の出力が、制御部700の後
述のA/D変換カード720に入力されている。なお、
この電力検出部600は、1つの熱処理部100ごとに
1つ設けられており、図1では1つ以外は図示省略して
いる。
【0055】近接センサ650は、近接スイッチであ
る。近接センサ650は、従来同様に、当該ピン部が下
死点よりもやや上側の所定の位置(ピン部における基準
位置)を通過するときにおいて、当該ピン部に連動した
ユニット追随移動機構の前記直線移動する部分の前記検
出対象が位置する領域に対向して設けられる。近接セン
サ650は、1つのユニット追随移動機構ごとに1つ設
けられており、図1では1つ以外は図示省略している。
【0056】なお、前記「熱処理部100が所定の基準
位置に来たことが検出される」における所定の基準位置
とは、当該ピン部が下死点よりもやや上側の所定の位置
に来たとき、当該ピン部に追随する熱処理部100が来
る位置のことである。熱処理部100が所定の基準位置
に来たことは、上述したように、近接センサ650によ
って前記検出対象が検出されることにより間接的に検出
される。
【0057】制御部700は、シーケンサーで構成され
ている。即ち、制御部700は、CPUカード705
と、A/D変換カード720と、D/A変換カード73
0と、入力カード740と、出力カード750とを有し
ている。CPUカード705は、CPUとメモリとタイ
マー等とを有している。
【0058】このCPUカード705のメモリには、電
力に関する監視制御用のソフトウエアが監視制御部71
0をなして記憶されている一方、その他の制御用のソフ
トウエアが一般制御部715をなして記憶されている。
一般制御部715の制御は、ワークの加熱期間中に、高
周波電源500に対しての通電に関する指示と、ワーク
保持・回動機構に対しての前記回動に関する指示とをす
る一方、冷却ジャケットに関する指示やワーク搬出入機
構等に関する指示や、これらの指示に関する判断等の一
般的なものである。
【0059】CPUカード705のタイマーとしては、
高周波電源500の電源オン・オフ関係を管理するため
のタイマーと、パワーリダクション操作を管理するため
のタイマーと、電力監視のためのタイマーと、その他一
般制御用タイマーとを有している。
【0060】高周波電源500の電源オン・オフ関係を
管理するためのタイマーは、電源オン(通電開始)して
から前記所定の期間(即ち、通電期間)経過の管理を行
う。パワーリダクション操作を管理するためのタイマー
は、熱処理部100が1回転する間の期間に相当する期
間中の経過時間を管理するものであって、熱処理部10
0が所定の基準位置に来たことを検出するごとに、通常
電力からパワーリダクション状態の電力に切り換えるタ
イミングまでの期間の管理と、この後パワーリダクショ
ン状態の電力から通常電力に切り換えるタイミングまで
の期間の管理とを行う。電力監視のためのタイマーは、
電源オンしてからのマスク期間経過の管理と、このマス
ク期間経過後の正当通電期間経過の管理とを行う。
【0061】監視制御部710は、上述したようなとき
に、警報を発する他、この警報とあい前後して高周波熱
処理装置を停止させる機能も有している。前記警報と
は、オペレータに対して警報音をスピーカ等からなる警
報音発生機800で発したり、警報灯(図示省略)で光
を発する等のことである。
【0062】D/A変換カード730は、高周波電源5
00の電圧・電力制御入力端子550に接続されてい
る。入力カード740には、近接センサ650が接続さ
れている。出力カード750には、高周波電源500の
加熱入切部560と、警報音発生機800と、その他被
制御対象(一般制御部715の残りの制御先)とに接続
されている。
【0063】前記ユニット追随移動機構は、前記追随時
に熱処理部100の半開放鞍型のコイル110が、ワー
クのピン部の上側から前記スペーサを介してワークのピ
ン部に対向するように被せられて、ワークの中心軸に直
角な2方向へ追随移動させるものである。このユニット
追随移動機構の上部側機構は、チェーンおよびスプロケ
ットと、前記チェーンよりも上流側に設けられた引っ張
りバネとを有している。ユニット追随移動機構のスプロ
ケットよりも上流のチェーン部分は、直線移動する部分
となっている。なお、前記追随時に当該熱処理部100
は、ワークの当該ピン部が1公転移動するごとに1回転
となる円運動をすることになる。
【0064】前記ワーク保持・回動機構は、ワークの一
方側をつかむとともに回動させるチャック機構と、ワー
クの他方側の中心を押さえるセンタユニットとを有して
いる。ワーク保持・回動機構は、前記所定の期間として
のワークの加熱期間(例えば12秒程度)中に所定の速
度(例えば1回転2秒)で所定の回数(例えば6回程
度)、ワークを回動させる。
【0065】このような構成の本発明の実施の形態に係
る高周波熱処理装置の動作は、監視制御部710以外は
従来の高周波熱処理装置と基本的に共通である。よっ
て、監視制御部710関連に絞って説明する。
【0066】監視制御部710において、「電力検出部
600からの電力データの値を用いて、前記所定の期間
内における前記通常電力からパワーリダクション状態の
電力への切り換わりの回数をカウントし、カウントされ
た回数が所定の回数と一致しないとき、または/およ
び、前記所定の期間のうちの、通電開始されてから当該
電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後の
正当通電期間に、前記電力データの値が、通常電力側の
所定の上限電力値PTHを超えるとき若しくはパワーリ
ダクション状態の電力側の所定の下限電力値PRLを下
回るとき」とは、より具体的には、例えば、次のように
する(図2参照)。
【0067】前記所定の期間としての加熱期間(前記マ
スク期間+前記正当通電期間)内における前記通常電力
からパワーリダクション状態の電力への切り換わりの回
数を、電力検出部600からの電力データの値(A/D
変換後の値)が所定のスレッシュレベルの値を上から下
へ横切るときをカウントする。前記所定のスレッシュレ
ベルの値は、上述したように全体として略山形の変化を
する全ての通常電力と全てのパワーリダクション状態の
電力との間となる1つの値である。この所定のスレッシ
ュレベルの値は、CPUカード705のメモリに予め設
定される。
【0068】「電力検出部600からの電力データの値
が所定のスレッシュレベルの値を上から下へ横切るとき
をカウントする」というのは、入力されてくる前記電力
データの値と前記所定のスレッシュレベルの値とを比較
し、前記電力データの値が前記所定のスレッシュレベル
の値を超えた後に、更に入力されてくる前記電力データ
の値と前記所定のスレッシュレベルの値とを比較して、
前記電力データの値が前記所定のスレッシュレベルの値
よりも小さくなったとき条件に一致したとしてカウント
する。この後も前記所定の期間中であれば、この繰り返
しとなり、条件に一致すればカウントアップされるとい
うことである。このカウントの回数は前記メモリの所定
のアドレスに記憶される。
【0069】ところで、図2では、正当通電期間は、通
常電力からパワーリダクション状態の電力への切り換わ
る直前で終わるようにしている。そのため、通常電力か
らパワーリダクション状態の電力への切り換わりの回数
は5回が正常である。よって、前記切り換わりの回数が
4回以下または6回以上となると異常である。即ち、前
記所定の期間経過後の前記メモリの所定のアドレスに記
憶されたカウントの回数が4回以下または6回以上を示
していると異常である。
【0070】そこで、前記所定の期間経過後に、前記所
定のアドレスに記憶されたカウントの回数を、予めCP
Uカード705のメモリに設定された所定の正常値(こ
こでは5)と比較して、一致していなければ、条件に合
致したとして異常であることを示すデータ(例えば
「1」)を、前記メモリの前記所定のアドレスとは異な
る別の所定のアドレスに記憶する。
【0071】一方、前記所定の期間(加熱期間)のうち
の、通電開始されてから当該電力が立ち上がり途中とな
る所定のマスク時間経過後の正当通電期間に、前記電力
データの値を、CPUカード705のメモリに予め設定
された通常電力側の所定の上限電力値PTHとパワーリ
ダクション状態の電力側の所定の下限電力値PRLと比
較して、前記電力データの値が少なくとも一度でも、通
常電力側の所定の上限電力値PTHを超えるとき若しく
はパワーリダクション状態の電力側の所定の下限電力値
PRLを下回るときには、条件に合致したとして異常で
あることを示すデータ(例えば「1」)を、前記メモリ
の前記別の所定のアドレスとは更に異なる別の所定のア
ドレスに記憶する。
【0072】監視制御部710は、同位相にある2つの
ピン部の監視を行っているので、前記所定のアドレスと
前記別の所定のアドレスと前記更に異なる別の所定のア
ドレスとは、2つのピン部ごとに別々に設けている。監
視制御部710は、前記所定の期間経過後に、2つのピ
ン部ごとの前記別の所定のアドレスにおけるデータと前
記更に異なる別の所定のアドレスにおけるデータとをチ
ェックして、異常であることを示すデータ(前記例えば
「1」)を1つでも発見すると、ワークが不良品となっ
たとして警報を発してオペレータに知らせる他、この警
報とあい前後して通常、高周波熱処理装置を停止させる
ことになる。
【0073】この停止は、監視制御部710によって自
動的に行われる。前記停止は、もちろん、自動でなく手
動で行われるようにしてもよい。ただし、不良品のワー
クは連続して発生するおそれがあるため、これ以上、不
良品のワークを発生させないように、通常、前記停止
は、監視制御部710によって自動的に行われる。この
後、オペレータは、高周波熱処理装置の点検をして、異
常発生原因を究明することになる。
【0074】なお、異常となった場合、一般的に冷却ジ
ャケットから焼入液を噴射してワークを焼入(即ち、冷
却)してから高周波熱処理装置を停止させる。この方
が、不良となったワークを素早く取り出せるからであ
る。
【0075】ところで、前記所定のアドレスと、前記別
の所定のアドレスと、前記更に異なる別の所定のアドレ
スとは、2つのピン部ごとに別々に設けているので、ど
のピン部でどのような異常が発生したか異常原因を分析
したい時に便利である。
【0076】なお、本発明の実施の形態に係る高周波熱
処理装置の場合には、監視制御部710において、前記
所定のスレッシュレベルの値は、1つであるとして説明
した。しかし、上述したように、通常電力とパワーリダ
クション状態の電力とはそれぞれ前記略山形の変化をす
るので、ワークの種類によっては、所定のスレッシュレ
ベルの値を1つに絞って設定出来ないことが起きうる。
所定のスレッシュレベルの値を1つに絞れない場合に
は、所定のスレッシュレベルの値は、経過時間方向に、
2つ以上設定すればよい。図示は省略するが、2つ以上
設定した所定のスレッシュレベルの値を結ぶと前記略山
形に対応した略山形になる。この場合、前記電力監視の
ためのタイマーは、前記経過時間の管理も行う。前記経
過時間を見計らって、2つ以上異なるように設定した所
定のスレッシュレベルの値の入れ換えが行われる。
【0077】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の場合には、監視制御部710において、前記電力デ
ータの値が、通常電力側の所定の上限電力値PTHを超
えるとき若しくはパワーリダクション状態の電力側の所
定の下限電力値PRLを下回るという異常状態は1回だ
け検出しただけで十分である。そのため、監視制御部7
10は上述の構成としたが、その代わりに、異常となっ
た回数をカウントアップして回数のデータとする構成に
してもよい。異常のレベルを監視できるからである。
【0078】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の場合には、前記所定の期間内において通常電力から
パワーリダクション状態の電力への切り換わりの回数を
カウントしたが、その代わりにパワーリダクション状態
の電力から通常電力への切り換わりの回数をカウントし
てもよい。また、前記所定の期間内において通常電力か
らパワーリダクション状態の電力への切り換わりの回数
およびパワーリダクション状態の電力から通常電力への
切り換わりの回数をカウントしてもよい。これらについ
ては、上述の前記所定の期間内において通常電力からパ
ワーリダクション状態の電力への切り換わりの回数をカ
ウントする場合を参照すれば容易であるのでその説明は
省略する。
【0079】ただし、前記所定の期間内において通常電
力からパワーリダクション状態の電力への切り換わりの
回数およびパワーリダクション状態の電力から通常電力
への切り換わりの回数をカウントする場合には、前記所
定の期間内において通常電力からパワーリダクション状
態の電力への切り換わりの際の所定のスレッシュレベル
の値は、パワーリダクション状態の電力から通常電力へ
の切り換わり際の所定のスレッシュレベルの値と同じで
も、異なっていてもよい。もちろんこの場合にも、上述
したように、経過時間方向にも所定のスレッシュレベル
の値を異なるようにしてもよい。
【0080】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の監視制御部710は、次のように変更してもよい
(図3参照)。変更後の監視制御部は、前記電力検出部
600からの電力データの値が、前記所定の期間のうち
の、通電開始されてから当該電力が立ち上がり途中とな
る前記所定のマスク時間経過後の前記正当通電期間に、
通常電力側の所定の上限電力値PTHと所定の下限電力
値PTLとの間に一旦入って出る回数と、パワーリダク
ション状態の電力側の所定の上限電力値PRHと所定の
下限電力値PRLとの間に一旦入って出る回数とをそれ
ぞれカウントし、それぞれの前記回数がそれぞれの所定
の回数と一致しないとき、または、前記正当通電期間に
前記電力データの値が、前記通常電力側の所定の上限電
力値PTHを超えるとき若しくは前記パワーリダクショ
ン状態の電力側の所定の下限電力値PRLを下回るとき
に警報を発することを特徴とする。通常、この警報とあ
い前後して高周波熱処理装置は停止するように構成され
ている。
【0081】この変更後の監視制御部の場合には、前記
監視制御部710の場合よりも、電力検出部600から
の電力データの値との比較対照が増えている。ただし、
比較等すること自体は前記監視制御部710でのやり方
を参照すればわかることなので、具体的な説明は特徴的
な部分を除きその説明を省略する。
【0082】この図3において、通常電力側の所定の上
限電力値PTHと所定の下限電力値PTLとの間に一旦
入って出る回数の正常値は6、パワーリダクション状態
の電力側の所定の上限電力値PRHと所定の下限電力値
PRLとの間に一旦入って出る回数の正常値は5であ
る。
【0083】電力検出部600からの電力データの値が
通常電力側の所定の上限電力値PTHと所定の下限電力
値PTLとの間に一旦入って出る場合には、次の4つの
場合がある。一つ目は、前記電力データの値が通常電力
側の所定の下限電力値PTLを一旦超えてから所定の上
限電力値PTHを超えることなく所定の下限電力値PT
Lを下回る正常な状態である。二つ目は、前記電力デー
タの値が通常電力側の所定の下限電力値PTLを一旦超
えてから所定の上限電力値PTHをも超える異常な状態
である。三つ目は、前記二つ目の場合の後に、所定の上
限電力値PTHと所定の下限電力値PTLとを下回る異
常な状態である。四つ目は、前記二つ目の場合の後に、
所定の上限電力値PTHを一旦下回った後、所定の下限
電力値PTLを下回ることなく所定の上限電力値PTH
を超える異常な状態である。
【0084】前記二つ目の異常な状態の場合には、「前
記正当通電期間に前記電力データの値が、前記通常電力
側の所定の上限電力値PTHを超えるとき」にも当たる
ので、これによって異常であると判断される。この後、
前記三つ目の異常な状態となり且つこの後は正常な状態
であったとすると、前記回数のカウント値は正常な場合
よりも1つ増えるので、これによっても異常であると判
断される。また、前記二つ目の異常な状態後、前記四つ
目の異常な状態となり且つこの後は正常な状態であった
とすると、前記回数のカウント値は正常な場合よりも2
つ増えるので、これによっても異常であると判断され
る。
【0085】ただし、前記回数のカウント値は、所定の
下限電力値PTLを本来超えるべきところで超えないと
きに、前記1つまたは2つ増えたカウント値が相殺され
て誤って正常であると判断されるおそれがある。よっ
て、「前記正当通電期間に前記電力データの値が、前記
通常電力側の所定の上限電力値PTHを超えるとき」と
いう異常判断の項目は、単に、前記電力データの値が前
記通常電力側の所定の上限電力値PTHを超えるという
異常状態を検出するためのものだけではない。つまり、
前記正当通電期間に前記電力データの値が、前記通常電
力側の所定の上限電力値PTHを超えると、前記回数の
カウント値が正常値の6となったとしても正常なカウン
ト値でないので、異常状態であるとする必要があるため
のものでもある。
【0086】なお、前記正当通電期間に前記電力データ
の値が、前記通常電力側の所定の上限電力値PTHを超
えない場合には、前記回数のカウント値が6となれば正
常で、5以下および7以上で異常である。
【0087】一方、電力検出部600からの電力データ
の値がパワーリダクション状態の電力側の所定の上限電
力値PRHと所定の下限電力値PRLとの間に一旦入っ
て出る場合にも、前記「電力検出部600からの電力デ
ータの値が通常電力側の所定の上限電力値PTHと所定
の下限電力値PTLとの間に一旦入って出る場合」と同
様のことが言える。
【0088】即ち、「前記正当通電期間に前記電力デー
タの値が、前記パワーリダクション状態の電力側の所定
の下限電力値PRLを下回るとき」という異常判断の項
目は、単に、前記電力データの値が前記パワーリダクシ
ョン状態の電力側の所定の下限電力値PRLを下回ると
いう異常状態を検出するためのものだけではない。つま
り、前記正当通電期間に前記電力データの値が、前記パ
ワーリダクション状態の電力側の所定の下限電力値PR
Lを下回ると、前記回数のカウント値が正常値の5とな
ったとしても正常なカウント値でないので、異常状態で
あるとする必要があるためのものでもある。
【0089】なお、前記正当通電期間に前記電力データ
の値が、前記パワーリダクション状態の電力側の所定の
下限電力値PRLを下回らない場合には、前記回数のカ
ウント値が5となれば正常で、4以下および6以上で異
常である。
【0090】このような変更後の監視制御部の場合に
は、前記監視制御部710の場合よりも、電力検出部6
00からの電力データの値との比較対照として、通常電
力側の所定の下限電力値PTLと、パワーリダクション
状態の電力側の所定の上限電力値PRHとが追加されて
いる。よって、変更後の監視制御部の場合には、前記監
視制御部710の場合よりも、通常電力とパワーリダク
ション状態の電力との電力監視をきめ細かく指定して行
うことができる。したがって、良品のワークは、焼入深
さの精度の高いものとすることができる。即ち、ワーク
の良品の仕様を限定可能である。
【0091】なお、通常電力側の所定の下限電力値PT
Lは、パワーリダクション状態の電力側の所定の上限電
力値PRHよりも通常は大きく設定するが、所定の下限
電力値PTLと所定の上限電力値PRHとは同じに設定
してもよい。
【0092】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の監視制御部710は、次のように更に変更してもよ
い(図4参照)。更に変更した後の監視制御部は、前記
電力検出部600からの電力データの値が、前記所定の
期間のうちの、通電開始されてから当該電力が立ち上が
り途中となる前記所定のマスク時間経過後の前記正当通
電期間において、前記通常電力となるべき期間ごとにそ
の間の所定の期間(T11とT12との間の期間、T2
1とT22との間の期間、・・、T61とT62との間
の期間)の電力が通常電力側の所定の上限電力値PTH
と所定の下限電力値PTLとの間に入っていないか、ま
たは、前記パワーリダクション状態の電力となるべき期
間ごとにその間の所定の期間(T13とT14との間の
期間、T23とT24との間の期間、・・、T53とT
54との間の期間)の電力がパワーリダクション状態の
電力側の所定の上限電力値PRHと所定の下限電力値P
RLとの間に入っていないときに、警報を発することを
特徴とする。通常、この警報とあい前後して高周波熱処
理装置は停止するように構成されている。
【0093】この更に変更した後の監視制御部において
も、比較等すること自体は前記監視制御部710でのや
り方を参照すればわかることなので、具体的な説明は特
徴的な部分を除きその説明を省略する。
【0094】図4において、前記所定の期間(T11と
T12との間の期間等)は、それぞれ一定の期間として
いるが、一定でなくてもよい。また、前記所定の期間
は、ある程度幅のあるものとしているが、極端な場合、
期間を狭めて当該期間で1回のみ監視するようにしても
よい。また、通常電力側の監視は通常電力となるべき期
間ごとの最大値を含む期間を監視するのが好ましい。一
方、パワーリダクション状態の電力側は、パワーリダク
ション状態の電力となるべき期間において、図4におい
て、谷底値を含まない期間を監視しているが、谷底値を
含むようにしてもよい。
【0095】このような更に変更した後の監視制御部
(図4参照のもの)の場合には、前記変更後の監視制御
部(図3参照のもの)に比較して、期間限定して比較演
算等しているので、監視制御部の演算負荷は軽くて済
む。また、期間限定しているので、ワークの良品の仕様
を更に限定可能である。
【0096】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の監視制御部710は、次のように更に変更してもよ
い(図5参照)。更に変更した後の監視制御部は、前記
更に変更した後の監視制御部(図4参照のもの)におけ
る前記通常電力側の所定の上限電力値および所定の下限
電力値と、前記パワーリダクション状態の電力側の所定
の上限電力値および所定の下限電力値とは、それぞれ前
記通常電力となるべき各期間ごと、前記パワーリダクシ
ョン状態の電力となるべき各期間ごとに異なる所定の値
とするものである。なお、前記各期間ごとに異なる値
は、全てが全て異ならなくてもよい。ただし、全て異な
る方が後述の効果(設定の自由度が大きい等)を得られ
やすいので、以下、全て異なる場合を代表例にして説明
する。
【0097】即ち、更に変更した後の監視制御部(図5
参照のもの)は、前記電力検出部600からの電力デー
タの値が、前記所定の期間のうちの、通電開始されてか
ら当該電力が立ち上がり途中となる前記所定のマスク時
間経過後の前記正当通電期間において、前記通常電力と
なるべき期間ごとにその間の所定の期間(T11とT1
2との間の期間、T21とT22との間の期間、・・
・、T61とT62との間の期間)の電力がそれぞれ通
常電力側の所定の上限電力値PTH1と所定の下限電力
値PTL1との間、・・・・、所定の上限電力値PTH
6と所定の下限電力値PTL6との間に入っていない
か、または、前記パワーリダクション状態の電力となる
べき期間ごとにその間の所定の期間(T13とT14と
の間の期間、T23とT24との間の期間、・・、T5
3とT54との間の期間)の電力がそれぞれパワーリダ
クション状態の電力側の所定の上限電力値PRH1と所
定の下限電力値PRL1との間、・・・、所定の上限電
力値PRH5と所定の下限電力値PRL5との間に入っ
ていないときに、警報を発することを特徴とする。通
常、この警報とあい前後して高周波熱処理装置は停止す
るように構成されている。
【0098】この更に変更した後の監視制御部(図5参
照のもの)において、比較等すること自体は前記監視制
御部710でのやり方を参照すればわかることなので、
具体的な説明は特徴的な部分を除きその説明を省略す
る。
【0099】図5において、通常電力側の所定の上限電
力値PTH1等と所定の下限電力値PTL1等との間の
電力幅は、同じであるとして図示しているが、各所定の
期間ごとに異なるようにしてもよい。パワーリダクショ
ン状態の電力側の所定の上限電力値PRH1等と所定の
下限電力値PRL1等との間の電力幅も、同じであると
して図示しているが、各所定の期間ごとに異なるように
してもよい。また、もちろん通常電力側の所定の上限電
力値PTH1等と所定の下限電力値PTL1等との間の
電力幅と、パワーリダクション状態の電力側の所定の上
限電力値PRH1等と所定の下限電力値PRL1等との
間の電力幅とは、同じである必要はない。
【0100】また、もちろん、前記所定の期間(T11
とT12との間の期間等)は、それぞれ一定の期間とし
ているが、一定でなくてもよい。また、前記所定の期間
は、ある程度幅のあるものとしているが、極端な場合、
期間を狭めて当該期間で1回のみ監視するようにしても
よい。また、通常電力側の監視は通常電力となるべき期
間ごとの最大値を含む期間を監視するのが好ましい。一
方、パワーリダクション状態の電力側は、パワーリダク
ション状態の電力となるべき期間において、図5におい
て、谷底値を含まない期間を監視しているが、谷底値を
含むようにしてもよい。
【0101】このような更に変更した後の監視制御部
(図5参照のもの)の場合には、前記更に変更後の監視
制御部(図4参照のもの)に比較して、通常電力側の所
定の上限電力値PTH1等と所定の下限電力値PTL1
等と、パワーリダクション状態の電力側の所定の上限電
力値PRH1等と所定の下限電力値PRL1等とは、設
定の自由度が大きい。
【0102】そのため、例えば、前記所定の期間のうち
でもパワーリダクション状態の電力が大きい傾向を示す
所定の期間(T33とT34との間の期間)での所定の
上限電力値PRH3と所定の下限電力値PRL3とが、
前記所定の期間のうちでも通常電力が小さい傾向を示す
所定の期間(T61とT62との間の期間)での所定の
上限電力値PTH6と所定の下限電力値PTL6とより
も大きくなる傾向となる種類のワークにおいて、更に変
更した後の監視制御部(図5参照のもの)は非常に有効
となる。
【0103】即ち、例えば、図5のときよりも、所定の
上限電力値PRH3と所定の下限電力値PRL3とが大
きくなって、所定の上限電力値PRH3が所定の下限電
力値PTL6よりも大きくなっても対応可能である。も
っと極端な場合、所定の下限電力値PRL3が所定の上
限電力値PTH6よりも大きくなっても対応可能であ
る。
【0104】また、通常電力側の所定の上限電力値PT
H1等と所定の下限電力値PTL1等との間の電力幅
と、パワーリダクション状態の電力側の所定の上限電力
値PRH1等と所定の下限電力値PRL1等との間の電
力幅とは、図4の場合よりも狭めることができる。した
がって、ワークの良品の仕様を更に限定可能である。
【0105】なお、本発明の実施の形態に係る高周波熱
処理装置の場合には、近接センサ650が当該ピン部が
下死点よりもやや上側の所定の位置(ピン部における基
準位置)に来たことを間接的に検出している。しかし、
前記所定の位置はこれに限らず当該ピン部が下死点より
も上側となる位置であればよい。ただし、下死点よりも
やや上側の所定の位置とした方が、熱処理部100が当
該ピン部に追随して、前記下死点よりもやや上側の所定
の位置まで来ていることが、監視制御部710の監視に
よってわかるので好ましい。もし前記下死点よりもやや
上側の所定の位置まで追随していなければ、下死点付近
での通常加熱が適切になされないことになり、これ自体
でワークが不良品となるからである。
【0106】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置の場合には、電力を直接的に監視する構成としたが、
その代わりに電力を間接的に電圧または電流で監視して
もよい。この場合、前記「電力」は、「電圧」または
「電流」に置き換えて解釈すればよい。ただし、「電
圧」の場合、通常電圧と、パワーリダクション状態の電
圧とは、電力のような変化を示さず、基本的には、それ
ぞれの所定の一定電圧となる。また、「電圧」の場合、
前記電力検出部の代わりに電圧検出部となるので、変流
器610と変換器630とは不要となる。一方、「電
流」の場合、前記電力検出部の代わりに電流検出部とな
るので、変圧器620と変換器630とは不要となる。
ただし、電力の方がより適切な監視ができる。電圧を監
視しただけでは電流の変動を監視できないし、一方、電
流を監視しただけでは電圧の変動を監視できないからで
ある。
【0107】なお、ワークはクランクシャフトに限らず
クランクシャフトのピン部のような被公転移動部を有す
るものであれば、上述と略同様になることは明白であ
り、この説明は省略する。
【0108】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装
置での構成は、もちろん代表的な例であり、これに限ら
ないことは言うまでもない。例えば、高周波電源500
は、トランジスタインバータの代わりにサイリスタイン
バータ等の一般的なインバータ回路を用いてもよい。電
力検出部600は、変流器610等を用いたものの代わ
りに電力計を用いてもよい。近接センサ650は、近接
スイッチの代わりに光センサー等の位置検出可能なセン
サー等を用いてもよい。制御部700は、シーケンサー
の代わりにこれと同等の回路を用いてもよい。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る高周波熱処理装置は、熱処理部が吊り下げられて
移動自在にされており、ワークを所定の期間、所定の速
度で回動させると当該ワークの被公転移動部に置かれた
状態の当該熱処理部が当該被公転移動部とともに所定の
回数、円運動しつつ当該被公転移動部の外周面を加熱
し、且つ、この加熱の過程で、当該熱処理部が所定の基
準位置に来たことが検出されるごとに、当該熱処理部に
与える電力を、前記円運動の1周期内で、第1の電力
と、前記第1の電力よりも小さい第2の電力とに切り換
える高周波熱処理装置において、前記熱処理部に与える
電力の大きさを検出する電力検出部と、この電力検出部
からの電力データの値を用いて、前記所定の期間内にお
ける前記第1の電力から第2の電力への切り換わりの回
数、または/および、第2の電力から第1の電力への切
り換わりの回数をカウントし、カウントされた回数が所
定の回数と一致しないときに警報を発する監視制御部と
を備える。
【0110】よって、本発明の請求項1に係る高周波熱
処理装置の場合には、前記監視制御部はパワーリダクシ
ョン操作が適切に行われなかった場合を、前記切り換わ
りの回数をカウントして、カウントされた回数が所定の
回数と一致しないときで判断(検出)している。前記監
視制御部は、カウントされた回数が所定の回数と一致し
ないときに不良品のワークが発生したとして警報を発す
る。したがって、オペレータは、パワーリダクション操
作が適切に行われず不良品のワークが発生したことを前
記警報によって知ることが可能で、不良品のワークを簡
単に排除することができる。
【0111】本発明の請求項2に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置において、前記監
視制御部は、前記所定の期間のうちの、通電開始されて
から当該電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間
経過後の正当通電期間に、前記電力データの値が、第1
の電力側の所定の上限電力値を超えるとき若しくは第2
の電力側の所定の下限電力値を下回るときにも警報を発
する。
【0112】よって、本発明の請求項2に係る高周波熱
処理装置の場合には、前記電力データの値が、第1の電
力側の所定の上限電力値を超えるとき若しくは第2の電
力側の所定の下限電力値を下回るときの電力監視もして
いるので、本発明の請求項1に係る高周波熱処理装置の
場合よりも適切に不良品のワークを排除することができ
る。
【0113】本発明の請求項3に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置の監視制御部の代
わりに、前記電力検出部からの電力データの値が、前記
所定の期間のうちの、通電開始されてから当該電力が立
ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後の正当通電
期間に、第1の電力側の所定の上限電力値と所定の下限
電力値との間に一旦入って出る回数と、第2の電力側の
所定の上限電力値と所定の下限電力値との間に一旦入っ
て出る回数とをそれぞれカウントし、それぞれの前記回
数がそれぞれの所定の回数と一致しないとき、または、
前記正当通電期間に前記電力データの値が、前記第1の
電力側の所定の上限電力値を超えるとき若しくは前記第
2の電力側の所定の下限電力値を下回るときに警報を発
する監視制御部を備える。
【0114】よって、本発明の請求項3に係る高周波熱
処理装置の場合には、本発明の請求項2に係る高周波熱
処理装置の場合よりも、第1の電力側の所定の下限電力
値および第2の電力側の所定の上限電力値が電力監視項
目に加わっていることになる。したがって、本発明の請
求項2に係る高周波熱処理装置の場合よりも、ワークの
良品の仕様を限定可能である。
【0115】本発明の請求項4に係る高周波熱処理装置
は、請求項1記載の高周波熱処理装置の監視制御部の代
わりに、前記電力検出部からの電力データの値が、前記
所定の期間のうちの、通電開始されてから当該電力が立
ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後の正当通電
期間において、前記第1の電力となるべき期間ごとにそ
の間の所定の期間の電力が第1の電力側の所定の上限電
力値と所定の下限電力値との間に入っていないか、また
は、前記第2の電力となるべき期間ごとにその間の所定
の期間の電力が第2の電力側の所定の上限電力値と所定
の下限電力値との間に入っていないときに、警報を発す
る監視制御部を備える。
【0116】よって、本発明の請求項4に係る高周波熱
処理装置の場合には、本発明の請求項3に係る高周波熱
処理装置の場合よりも、監視制御部にかかる演算負荷が
小さくて済む。したがって、監視制御部の低コスト化が
図られる。また、請求項3に係る高周波熱処理装置の場
合よりも、期間限定して電力監視を狭い範囲で行ってい
るので、良品の仕様を更に限定可能である。
【0117】本発明の請求項5に係る高周波熱処理装置
は、請求項4記載の高周波熱処理装置において、前記第
1の電力側の所定の上限電力値および所定の下限電力値
と、前記第2の電力側の所定の上限電力値および所定の
下限電力値とは、それぞれ前記第1の電力となるべき各
期間ごと、前記第2の電力となるべき各期間ごとに異な
る所定の値とする。
【0118】よって、本発明の請求項5に係る高周波熱
処理装置の場合には、各期間ごとの第1の電力側の所定
の下限電力値の大きさと、第2の電力側の所定の上限電
力値の大きさとが、相互に比較してみると逆転するよう
な電力変化をする時にも、適切に不良品のワークを排除
することができる。また、第1の電力側の所定の上限電
力値と所定の下限電力値との間の電力幅と、第2の電力
側の所定の上限電力値と所定の下限電力値との間の電力
幅とは、本発明の請求項4に係る高周波熱処理装置の場
合よりも狭めることができる。したがって、ワークの良
品の仕様を更に限定可能である。
【0119】本発明の請求項6に係る高周波熱処理装置
は、請求項1、2、3、4または5記載の高周波熱処理
装置におけるワークはクランクシャフトであって、前記
被公転移動部はピン部である。
【0120】よって、本発明の請求項6に係る高周波熱
処理装置は、特にクランクシャフトのように、パワーリ
ダクション操作が必要なワークに対して、極めて有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に
用いられる監視制御部とこれに関連した部分を説明する
ための概略的回路ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に
用いられる監視制御部を説明するための関連グラフであ
る。
【図3】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に
用いられる監視制御部の別の実施例を説明するための関
連グラフである。
【図4】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に
用いられる監視制御部の更に別の実施例を説明するため
の関連グラフである。
【図5】本発明の実施の形態に係る高周波熱処理装置に
用いられる監視制御部の更に別の実施例を説明するため
の関連グラフである。
【図6】ワークとしてのクランクシャフトの一例とし
て、4気筒用クランクシャフトを示す概略的正面図であ
る。
【図7】従来の高周波熱処理装置において、熱処理部に
与えられる電力と、この電力の上限値と下限値とを概略
的に示すグラフである。
【符号の説明】
100 熱処理部 600 電力検出部 710 監視制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K059 AA04 AA09 AB14 AB19 AB20 AB22 AB24 AB28 AC09 AC35 AC37 AC54 AD05 AD15 AD28 AD40 BD01 BD19 BD21 BD22 CD19 4K042 AA25 BA10 BA13 DA06 DB01 DF02 EA01 EA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理部が吊り下げられて移動自在にさ
    れており、ワークを所定の期間、所定の速度で回動させ
    ると当該ワークの被公転移動部に置かれた状態の当該熱
    処理部が当該被公転移動部とともに所定の回数、円運動
    しつつ当該被公転移動部の外周面を加熱し、且つ、この
    加熱の過程で、当該熱処理部が所定の基準位置に来たこ
    とが検出されるごとに、当該熱処理部に与える電力を、
    前記円運動の1周期内で、第1の電力と、前記第1の電
    力よりも小さい第2の電力とに切り換える高周波熱処理
    装置において、 前記熱処理部に与える電力の大きさを検出する電力検出
    部と、この電力検出部からの電力データの値を用いて、
    前記所定の期間内における前記第1の電力から第2の電
    力への切り換わりの回数、または/および、第2の電力
    から第1の電力への切り換わりの回数をカウントし、カ
    ウントされた回数が所定の回数と一致しないときに警報
    を発する監視制御部とを具備したことを特徴とする高周
    波熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記監視制御部は、前記所定の期間のう
    ちの、通電開始されてから当該電力が立ち上がり途中と
    なる所定のマスク時間経過後の正当通電期間に、前記電
    力データの値が、第1の電力側の所定の上限電力値を超
    えるとき若しくは第2の電力側の所定の下限電力値を下
    回るときにも警報を発することを特徴とする請求項1記
    載の高周波熱処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高周波熱処理装置の監視
    制御部の代わりに、前記電力検出部からの電力データの
    値が、前記所定の期間のうちの、通電開始されてから当
    該電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後
    の正当通電期間に、第1の電力側の所定の上限電力値と
    所定の下限電力値との間に一旦入って出る回数と、第2
    の電力側の所定の上限電力値と所定の下限電力値との間
    に一旦入って出る回数とをそれぞれカウントし、それぞ
    れの前記回数がそれぞれの所定の回数と一致しないと
    き、または、前記正当通電期間に前記電力データの値
    が、前記第1の電力側の所定の上限電力値を超えるとき
    若しくは前記第2の電力側の所定の下限電力値を下回る
    ときに警報を発する監視制御部を具備したことを特徴と
    する高周波熱処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高周波熱処理装置の監視
    制御部の代わりに、前記電力検出部からの電力データの
    値が、前記所定の期間のうちの、通電開始されてから当
    該電力が立ち上がり途中となる所定のマスク時間経過後
    の正当通電期間において、前記第1の電力となるべき期
    間ごとにその間の所定の期間の電力が第1の電力側の所
    定の上限電力値と所定の下限電力値との間に入っていな
    いか、または、前記第2の電力となるべき期間ごとにそ
    の間の所定の期間の電力が第2の電力側の所定の上限電
    力値と所定の下限電力値との間に入っていないときに、
    警報を発する監視制御部を具備したことを特徴とする高
    周波熱処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の高周波熱処理装置におい
    て、前記第1の電力側の所定の上限電力値および所定の
    下限電力値と、前記第2の電力側の所定の上限電力値お
    よび所定の下限電力値とは、それぞれ前記第1の電力と
    なるべき各期間ごと、前記第2の電力となるべき各期間
    ごとに異なる所定の値としたことを特徴とする高周波熱
    処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の高
    周波熱処理装置におけるワークはクランクシャフトであ
    って、前記被公転移動部はピン部であることを特徴とす
    る高周波熱処理装置。
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