JP2001225646A - 車両の共鳴音改善構造 - Google Patents

車両の共鳴音改善構造

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JP2001225646A
JP2001225646A JP2000038593A JP2000038593A JP2001225646A JP 2001225646 A JP2001225646 A JP 2001225646A JP 2000038593 A JP2000038593 A JP 2000038593A JP 2000038593 A JP2000038593 A JP 2000038593A JP 2001225646 A JP2001225646 A JP 2001225646A
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length
resonance
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Keiji Sumiya
圭二 炭谷
Tatsuo Tsutsui
達夫 筒井
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共鳴音を抑制すると共に、風切音も抑制す
る。 【解決手段】 サンルーフ開口14の車体後方側の縁部
14Bにおいては、ルーフパネル28の下方から全開位
置としたサンルーフパネル20の前端部20Aが突出し
ている。この結果、サンルーフパネル20を全開にする
と、サンルーフ開口14における空気流の下流側に、ル
ーフパネル28の表面28Aから車室内空間16へオフ
セットした棚部30が形成される。また、棚部30の開
口部下流側端部14Bからの棚長さLtは、サンルーフ
開口14の空気流方向の長さLsに対してLt=0.1
8Ls〜0.53Lsに設定されており、棚部30のル
ーフパネル28の表面28Aからの棚高さHtは、サン
ルーフ開口14の空気流方向の長さLsに対してHt=
0.17Ls以上に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の共鳴音改善構
造に係り、特に、自動車等の車両における外周面に形成
された開口部に適用される車両の共鳴音改善構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の車両における外周面に
形成された開口部に適用される車両の共鳴音改善構造の
一例としては、特開平6−156087号公報が知られ
ている。
【0003】図12に示される如く、この車両の共鳴音
改善構造では、車両のルーフ100に形成されたサンル
ーフ開口102の前端縁部近傍にデフレクタパネル10
4が配設されている。このデフレクタパネル104は、
ルーフパネル106を開けた際に、図12に実線で示さ
れる格納位置から、図12に一点鎖線または二点鎖線で
示される各起立位置へ移動可能となっており、車速に応
じて起立位置を変えることで、デフレクタパネル104
によって飛ばされた空気流がルーフパネル106を全開
にしたサンルーフ開口102の後端縁部に当たり難くし
て、共鳴低音、即ち、ウインドスロッブを抑制できるよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この共
鳴音改善構造では、デフレクタパネル104によって空
気流をルーフパネル106の後方へ飛ばすことでウイン
ドスロッブは抑制できるが、デフレクタパネル104に
当たった空気流によって、風切音が大きくなるという不
具合がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、共鳴音を抑制
できると共に、風切音も抑制できる車両の共鳴音改善構
造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、空気が流れる表面に形成された開口部と、前記表面
の内側に形成され前記開口部と繋がる閉空間と、を有す
る車両の共鳴音改善構造において、前記開口部における
空気流の下流側に、前記表面から前記閉空間側へオフセ
ットした棚部を有することを特徴とする。
【0007】従って、空気が流れる表面に形成された開
口部における空気流の下流側に、空気が流れる表面から
閉空間側へオフセットした棚部を形成することで、空気
流がこの棚部に衝突することで開口部の後端縁部に発生
する渦を破壊することができる。この結果、この渦によ
って、従来、発生していた共鳴音を抑制できる。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、前記棚部の前記開
口部下流側端部からの棚長さLtは、前記開口部の空気
流方向の長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.5
3Lsであることを特徴とする。
【0009】従って、請求項1に記載の内容に加えて、
開口部下流側端部からの棚長さLtを、開口部の空気流
方向の長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.53
Lsに設定したことによって、共鳴音を効果的に抑制で
きる。
【0010】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、前記棚部の前記表
面からの棚高さHtは、前記開口部の空気流方向の長さ
Lsに対してHt=0.17Ls以上であることを特徴
とする。
【0011】従って、請求項1に記載の内容に加えて、
空気が流れる表面からの棚高さHtを、開口部の空気流
方向の長さLsに対してHt=0.17Ls以上に設定
したことによって、共鳴音を効果的に抑制できる。
【0012】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、前記棚部の前記開
口部下流側端部からの棚長さLtは、前記開口部の空気
流方向の長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.5
3Lsであり、且つ前記棚部の前記表面からの棚高さH
tは、前記長さLsに対してHt=0.17Ls以上で
あることを特徴とする。
【0013】従って、請求項1に記載の内容に加えて、
開口部下流側端部からの棚長さLtを、開口部の空気流
方向の長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.53
Lsに設定し、且つ、空気が流れる表面からの棚高さH
tを、開口部の空気流方向の長さLsに対してHt=
0.17Ls以上に設定したことによって、共鳴音を極
めて効果的に抑制できる。
【0014】請求項5に記載の本発明は、請求項1及至
請求項4のいずれかに記載の車両の共鳴音改善構造にお
いて、前記開口部は車両のルーフ部に設けられ、前記棚
部は前記開口部に開閉可能に配設され可動ルーフの前端
部であることを特徴とする。
【0015】従って、請求項1及至請求項4のいずれか
に記載の内容に加えて、車両のルーフ部に形成した開口
部において、可動ルーフを全開にした際に共鳴音を抑制
できると共に、風切音も抑制できる。
【0016】請求項6に記載の本発明は、請求項1及至
請求項4のいずれかに記載の車両の共鳴音改善構造にお
いて、前記開口部は車両の蓋体まわりの見切り隙間であ
ることを特徴とする。
【0017】従って、請求項1及至請求項4のいずれか
に記載の内容に加えて、車両の蓋体まわりの見切り隙間
において発生する共鳴音を抑制できると共に、風切音も
抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る車両の共鳴音改善構
造の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0019】なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢
印UPは車体上方方向を示す。
【0020】図2に示される如く、自動車車体10のル
ーフ部12は、車両走行中に空気が流れる面となってい
る。また、ルーフ部12の前部には開口部としてのサン
ルーフ開口14が形成されており、このサンルーフ開口
14は、車室外部と、閉空間としての車室内空間16と
を繋いでいる。サンルーフ開口14には、可動ルーフと
してのサンルーフパネル20が車体前後方向へスライド
可能に取り付けられており、サンルーフパネル20を車
体後方側へ最大限移動させた位置が全開位置となる。
【0021】なお、図1の符号26はサンルーフハウジ
ングを示している。一方、サンルーフ開口14の車体後
方側の縁部14Bにおいては、ルーフパネル28の下方
から全開位置としたサンルーフパネル20の前端部20
Aが突出している。この結果、サンルーフパネル20を
全開にすると、サンルーフ開口14における空気流(図
1の矢印F)の下流側に、ルーフパネル28の表面28
Aから車室内空間16へオフセットした棚部30が形成
される構成になっている。
【0022】この棚部30の開口部下流側端部14Bか
らの棚長さLtは、サンルーフ開口14の空気流方向の
長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.53Lsに
設定されており、棚部30のルーフパネル28の表面2
8Aからの棚高さHtは、サンルーフ開口14の空気流
方向の長さLsに対してHt=0.17Ls以上に設定
されている。
【0023】なお、棚部30は、ルーフパネル28の表
面28Aに対して上下方向近傍に設定されており、確実
に渦を破壊するようになっている。
【0024】次に本実施形態の作用を説明する。
【0025】本実施形態では、サンルーフパネル20を
図1に示す全開位置に移動すると、サンルーフパネル2
0の前端部20Aによって、サンルーフ開口14におけ
る空気流Fの下流側に、空気が流れるルーフパネル28
の表面28Aから車室内空間16側へオフセットした棚
部30が形成される。この結果、空気流Fがこの棚部3
0に衝突することで従来、サンルーフ開口14の後端縁
部近傍に発生していた渦を破壊することができる。この
ため、この渦によって、従来、発生していた共鳴音を抑
制できる。
【0026】また、図12に示される従来技術術の様に
デフレクタパネルを使用しないため、デフレクタパネル
に当たった空気流等によって発生する風切音も抑制でき
る。
【0027】次に、棚部30の開口部下流側端部14B
からの棚長さLtを、サンルーフ開口14の空気流方向
の長さLsに対してLt=0.18Ls〜0.53Ls
に設定し、棚部30のルーフパネル28の表面28Aか
らの棚高さHtを、サンルーフ開口14の空気流方向の
長さLsに対してHt=0.17Ls以上に設定した理
由を図3〜図9に従って説明する。
【0028】先ず、サンルーフ開口14等の開口部で発
生する共鳴音は、現象的には、流れ現象であるキャビテ
ィトーンと、空間のヘルムホルツ共鳴との連成現象と考
えられる。
【0029】ここで、図3に示されるモデルケースにお
ける、キャビティトーンの周波数fは、空気(図3の矢
印F)が流れる表面40に形成されたキャビティ42の
長さをLとし、流速をUとすると次式1で表される。
【0030】(式1)
【数1】
【0031】なお、式1において、iは1,2,・・
・、nである。
【0032】一方、図4に示されるモデルケースにおけ
る、ヘルムホルツ共鳴は、箱44(容積V)に口46
(断面積S、直径D、首部48の長さH)が付いたもの
を考えると、口46が付いた首部48は、質量を持った
一つの塊とみなされるため、箱44の中の空気はばねの
作用をし、これらは一つの振動系と考えられる。この結
果、ヘルムホルツ共鳴における周波数fは、次式2で表
せる。
【0033】(式2)
【数2】
【0034】なお、式2において、cは音速である。
【0035】ここで、開口部で発生する共鳴音は、キャ
ビティトーンとヘルムホルツ共鳴との連成現象であるか
ら。例えば、サンルーフやサイドウインドウの開口部近
傍における渦流れ現象に起因する周波数fと、車室内空
間の共鳴周波数foとが一致したとき最大の共鳴音(ウ
インドスロッブ)が発生する。実際には、f/foが1
±0.4程度の間で共鳴が生じるため、ある車速域でウ
インドスロッブが発生する。
【0036】即ち、ウインドスロッブの発生は、一般的
には、車速40km/h〜80km/hの間で発生する
場合が多く、30km/h以下や100km/h以上で
発生することはまれであるが、乗員が現象を認知できな
くても、定量的には、パワースペクトルにおいて最大値
を示す卓越周波数が存在する場合もある。特に、低速域
での卓越周波数は、流れ変動のn次高調波成分と室内空
間の固有振動数とが共鳴している場合が多い。
【0037】なお、車室内空間の共鳴周波数foは、一
般的に、次式3が用いられる。
【0038】(式3)
【数3】
【0039】なお、式3において、cは音速、Sは開口
部の断面積、Vは車室内容積、Hは開口部の首の長さで
ある。
【0040】また、ウインドスロッブの発生源であるキ
ャビティトーンは、開口の下流側端部において渦の剪断
が行われることに起因する。従って、開口の下流側端部
において渦の剪断を無くす、つまり渦を破壊させること
によって流体共鳴現象を抑制することが可能と考えられ
る。
【0041】このため、渦を破壊させるポイントとし
て、渦と同等のスケールの棚部形状を下流側端部に設定
することを考えた。ここで重要なこととして、棚部形状
の大きさを規定するには渦のスケールを評価する必要が
ある。しかしながら、渦のスケールは流速と周波数に依
存して変化するため、一律で規定できないというのが従
来の定説であった。そこで、注目する現象を流体共鳴現
象に限定し、その条件で式を整理することで、渦のスケ
ールを評価できるようにした。
【0042】従って、式2及び式3より、共鳴の条件付
で式を整理していくと次式4のようになる。
【0043】(式4)
【数4】
【0044】この式4において、共鳴時のレベルがもっ
とも大きい(悪い)のは大きな流速での共鳴であるた
め、基本周波数を示すi=1を代入すると次式5のよう
に簡素化することができる。
【0045】(式5)
【数5】
【0046】従って、共鳴時の渦スケールは、開口長さ
Lsの0.3537倍と規定できる。すなわち、共鳴流
速(車速)や共鳴周波数は、対象とする部位の大きさ等
により個々にばらばらであるが、共鳴したときの渦のス
ケールはすべて開口長さLsの0.3537倍で表すこ
とができる。これは、小さい対象の共鳴音である笛吹き
音でも、大きな対象の共鳴音であるサンルーフウインド
スロッブでも同じである。
【0047】以上から、渦を破壊するには、図5(A)
に示される如く、渦Wと同等スケールの棚部30の形状
が必要であり、これは棚部形状が渦スケールの略1倍を
意味する。即ち、図5(B)に示される如く、棚部30
の形状が渦Wのスケールよりも十分小さい場合は、渦変
動現象が棚部形状を認識できずに下流側端部全体形状に
よる渦変動となり、渦Wを破壊できない。また、図5
(C)に示される如く、棚部30の形状が下流側端部よ
りも十分後方にある場合にも、棚部30での圧力情報が
渦変動に影響を与えずに下流側端部形状による渦変動に
なってしまい渦Wを破壊できない。
【0048】更に、下流側端部の棚部の形状において、
棚長さをLt、棚高さをHtとして共鳴現象の抑制に効
果ある大きさを調べると次のようになる。
【0049】棚部30の長さLtの影響について実験に
より確認したところ図7の結果が得られた。ここで、横
軸は、渦スケールLvと棚長さLtとの比である。ま
た、縦軸は共鳴レベルである。図7から明らかであるよ
うに、風切り音K1、K2及びウインドスロッブK3に
おいても、図6に示される棚部30の長さLtが渦スケ
ールLvの0.5〜1.5のとき、渦変動を破壊して共
鳴レベルを改善していることがわかる。なお、K1は共
鳴周波数fo=80Hzにおける笛吹音の場合を、K2
は共鳴周波数fo=100Hzにおける笛吹音の場合
を、K3は共鳴周波数fo=20Hzにおけるウインド
スロッブの場合をそれぞれ示している。
【0050】ここで、渦スケールは前式5にて示したよ
うに開口長さLsの0.3537倍で表されるため、効
果のある棚長さLtは、開口長さLsの0.5×0.3
537〜1.5×0.3537倍、即ちLt=0.18
Ls〜0.53Lsとなる。
【0051】一方、棚部30の高さHtの影響について
実験により確認したところ図8及び図9の結果が得られ
た。ここで、横軸は、渦スケールLvと棚長さ高さHt
との比であり、縦軸は共鳴レベルである。なお、図8
は、棚長さLtが上記条件(渦スケールLvの0.5〜
1.5倍)のときの代表値としてLt/Lv=0.75
4とした場合の共鳴レベルデータであり、図9は、代表
値としてLt/Lv=1.0とした場合の共鳴レベルデ
ータである。
【0052】図8及び図9から明らかなように、棚長さ
Ltが上記条件(渦スケールの0.5〜1.5倍)のと
き、渦スケールの0.2倍以上にて効果を出すことがで
きる。なお、棚高さHtの場合は、棚長さLtと異な
り、高さを高くしていくとキャビティトーン自身が弱ま
る方向であるため、棚長さLtのようにある範囲のみ効
果があるものではなく、0.2倍以上で上限はない。な
お、上限は車体意匠等の他の条件によって決まる。
【0053】従って、棚高さHtも開口長さLsに関係
付けると、開口長さLsの0.2×0.3537以上、
即ちHt=0.17Ls以上となる。
【0054】この結果、以上を整理すると、共鳴レベル
を抑制する下流側端部の棚部30の形状における条件
は、棚長さLt=0.18Ls〜0.53Ls、棚高さ
Ht=0.17Ls以上となる。なお、ここでLsは開
口長さであるが、流体的には風が流れる面が切れるとこ
ろが上流側端部、渦が衝突する部位が下流側端部とな
り、その間が開口長さとなる。従って、サンルーフ開口
などでは、商品観点より車室内から見た開口長さを示す
場合があるが、これとは異なり、流体的にはサンルーフ
開口のルーフ見切り部が上流側端部、サンルーフ開時の
可動ルーフ先端が下流側端部となり、この間を開口長さ
Lsとする。
【0055】従って、開口部下流側端部からの棚長さL
tを、開口部の空気流方向の長さLsに対してLt=
0.18Ls〜0.53Lsに設定し、且つ、空気が流
れる表面からの棚高さHtを、開口部の空気流方向の長
さLsに対してHt=0.17Ls以上に設定したこと
によって、共鳴音を極めて効果的に抑制できる。
【0056】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、上記実施形態では、本発明をサンルーフ
開口に適用したが、本発明の適用部位はサンルーフ開口
に限定されず、他の部位にも適用可能である。具体例と
しては、図10に示される如く、車両の蓋体まわりとし
てのボンネットフード80とヘッドランプ82との見切
り隙間84に棚部30を形成しても良い。また、図11
に示される如く、車両の蓋体まわりとしてのボデー86
とバックドア88との見切り隙間90に棚部30を形成
しても良い。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、空気が流れ
る表面に形成された開口部と、表面の内側に形成され開
口部と繋がる閉空間と、を有する車両の共鳴音改善構造
において、開口部における空気流の下流側に、表面から
閉空間側へオフセットした棚部を有するため、共鳴音を
抑制できると共に、風切音も抑制できるという優れた効
果を有する。
【0058】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、棚部の開口部下流
側端部からの棚長さLtは、開口部の空気流方向の長さ
Lsに対してLt=0.18Ls〜0.53Lsである
ため、請求項1に記載の効果に加えて、共鳴音を効果的
に抑制できるという優れた効果を有する。
【0059】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、棚部の表面からの
棚高さHtは、開口部の空気流方向の長さLsに対して
Ht=0.17Ls以上であるため、請求項1に記載の
効果に加えて、共鳴音を効果的に抑制できるという優れ
た効果を有する。
【0060】請求項4に記載の本発明は、請求項1に記
載の車両の共鳴音改善構造において、棚部の開口部下流
側端部からの棚長さLtは、開口部の空気流方向の長さ
Lsに対してLt=0.18Ls〜0.53Lsであ
り、且つ棚部の表面からの棚高さHtは、長さLsに対
してHt=0.17Ls以上であるこため、請求項1に
記載の効果に加えて、共鳴音を極めて効果的に抑制でき
るという優れた効果を有する。
【0061】請求項5に記載の本発明は、請求項1及至
請求項4のいずれかに記載の車両の共鳴音改善構造にお
いて、開口部は車両のルーフ部に設けられ、棚部は開口
部に開閉可能に配設され可動ルーフの前端部であるた
め、車両のルーフ部に形成した開口部において、可動ル
ーフを全開にした際に共鳴音を抑制できると共に、風切
音も抑制できるという優れた効果を有する。
【0062】請求項6に記載の本発明は、請求項1及至
請求項4のいずれかに記載の車両の共鳴音改善構造にお
いて、開口部は車両の蓋体まわりの見切り隙間であるた
め、車両の蓋体まわりの見切り隙間において発生する共
鳴音を抑制できると共に、風切音も抑制できるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の1ー1線に沿って拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車両の共鳴音改善構
造が適用された車両を示す斜視図である。
【図3】キャビティトーンのモデルケースを示す図であ
る。
【図4】ヘルムホルツ共鳴のモデルケースを示す図であ
る。
【図5】(A)は渦と同等スケールの棚部形状における
渦変動を示す図であり、(B)は棚部形状が渦スケール
よりも十分小さい場合における渦を示す図であり、
(C)は棚部形状が下流側端部よりも十分後方にある場
合における渦を示す図である。
【図6】本発明に係る車両の共鳴音改善構造における棚
部形状を示す概略側面図である。
【図7】棚長さと共鳴レベルとの関係を示すグラフであ
る。
【図8】棚高さと共鳴レベルとの関係を示すグラフであ
る。
【図9】棚高さと共鳴レベルとの関係を示すグラフであ
る。
【図10】本発明の他の実施形態に係る車両の共鳴音改
善構造を示す概略断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態に係る車両の共鳴音改
善構造を示す概略断面図である。
【図12】従来の車両のサンルーフ開口前端部を示す側
断面図である。
【符号の説明】
12 ルーフ部 14 サンルーフ開口(開口部) 14A サンルーフ開口の車体前方側の縁部 14B サンルーフ開口の車体後方側の縁部 16 車室内空間(閉空間) 20 サンルーフパネル(可動ルーフ) 20A サンルーフの前端部 28 ルーフパネル 28A ルーフパネルの表面 30 棚部 80 ボンネットフード 82 ヘッドランプ 84 見切り隙間 86 ボデー 88 バックドア 90 見切り隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が流れる表面に形成された開口部
    と、前記表面の内側に形成され前記開口部と繋がる閉空
    間と、を有する車両の共鳴音改善構造において、 前記開口部における空気流の下流側に、前記表面から前
    記閉空間側へオフセットした棚部を有することを特徴と
    する車両の共鳴音改善構造。
  2. 【請求項2】 前記棚部の前記開口部下流側端部からの
    棚長さLtは、前記開口部の空気流方向の長さLsに対
    してLt=0.18Ls〜0.53Lsであることを特
    徴とする請求項1に記載の車両の共鳴音改善構造。
  3. 【請求項3】 前記棚部の前記表面からの棚高さHt
    は、前記開口部の空気流方向の長さLsに対してHt=
    0.17Ls以上であることを特徴とする請求項1に記
    載の車両の共鳴音改善構造。
  4. 【請求項4】 前記棚部の前記開口部下流側端部からの
    棚長さLtは、前記開口部の空気流方向の長さLsに対
    してLt=0.18Ls〜0.53Lsであり、且つ前
    記棚部の前記表面からの棚高さHtは、前記長さLsに
    対してHt=0.17Ls以上であることを特徴とする
    請求項1に記載の車両の共鳴音改善構造。
  5. 【請求項5】 前記開口部は車両のルーフ部に設けら
    れ、前記棚部は前記開口部に開閉可能に配設され可動ル
    ーフの前端部であることを特徴とする請求項1及至請求
    項4のいずれかに記載の車両の共鳴音改善構造。
  6. 【請求項6】 前記開口部は車両の蓋体まわりの見切り
    隙間であることを特徴とする請求項1及至請求項4のい
    ずれかに記載の車両の共鳴音改善構造。
JP2000038593A 2000-02-16 2000-02-16 車両の共鳴音改善構造 Pending JP2001225646A (ja)

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