JP2001224194A - 永久磁石同期モータの回転制御方法 - Google Patents

永久磁石同期モータの回転制御方法

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JP2001224194A JP2000038080A JP2000038080A JP2001224194A JP 2001224194 A JP2001224194 A JP 2001224194A JP 2000038080 A JP2000038080 A JP 2000038080A JP 2000038080 A JP2000038080 A JP 2000038080A JP 2001224194 A JP2001224194 A JP 2001224194A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ電流の連続性を確保し、また、負荷が
変動した場合も回転速度の変動を抑制できる方法を提供
する。 【解決手段】 永久磁石同期モータはインバータによっ
て供給され常時通電する三相交流電源で駆動され、該モ
ータの回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイルと鎖交
する磁束を求め、該磁束の周波数と前記モータに供給さ
れる前記三相交流電源の周波数を比較し、比較結果に応
じて前記インバータにより供給される三相交流電源の電
圧を増減させ、永久磁石同期モータの回転数が負荷の軽
重に係わらず変動しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭用電気冷
蔵庫、エアコン、洗濯機等に使用される永久磁石同期モ
ータの回転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】永久磁石同期モータは回転子を永久磁石
で構成し、その周囲に固定子コイルを配設し、これに転
流回路を設けて固定子側コイルの電流切り換えを行って
回転磁界を作っている。しかし、モータを一定方向に回
転させるためには回転子の磁極の位置に対応してコイル
を励磁する必要がある。そのため、永久磁石同期モータ
では永久磁石の回転子の位置検出が必要となる。
【0003】従来、家庭用電気冷蔵庫、エアコン、洗濯
機等に使用される永久磁石同期モータでは、その回転制
御方法として主に120度通電方式が広く用いられてい
る。120度通電方式では通常、永久磁石同期モータの
回転子の位置を検出するためセンサーを設け、このセン
サーの信号によって通電を切り換えて回転を制御してい
る。しかし、例えばコンプレッサの場合には高温高圧中
に封止してあり、位置センサーを取り付けるのが困難な
ため、モータの回転中に通電しない期間を設け、この間
に非通電コイルと回転子磁石の位置関係により生じる誘
起電圧を検出し、これを位置信号として用いて制御して
いる。図1は120度通電方式の駆動波形を示した図で
ある。
【0004】図1において、DC電源からインバータに
よってパルス状の出力(U、V、W)を生成し、それぞ
れ駆動コイルLu 、Lv 、Lw に電流を流して励磁す
る。各相には(u)、(v)、(w)に示すような波形
の出力が供給され、各相は電圧が印加される期間、電
圧が印加されないOFF期間、及び他の相から電流が
流れ込む期間をそれぞれ有する。矢印は電圧が印加さ
れる相から他の相に電流が流れ込むことを表している。
また、期間に印加される電圧波形は、図1の(c)に
示されているように複数のパルス状波形から構成されて
おり、デューティ比を調整することにより、所望の電圧
値を得ることができる。そして、電圧が印加されていな
い期間、即ち、非通電コイルとなるときに回転子の永
久磁石との位置関係によりコイルに誘起電圧が生じるた
め、これを検出し位置信号として用いる。
【0005】図2は位置信号を検出して永久磁石同期モ
ータを制御する従来の制御装置の構成の概要を示した図
である。交流電源1はコンバータ2によって直流に変換
され、さらにインバータ3により図1に示すパルス状波
形に変換されて永久磁石同期モータ4に供給される。回
転位置検出器5は各相の非通電コイルに生じる前記誘起
電圧を検出して位置検出信号をPWM信号発生器6に供
給し、PWM信号発生器6はこの信号に基づいてインバ
ータ3を制御する。U、V、W各相で生じる誘起電圧は
それぞれ120度の位相差を持っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の120度通電方
式では、図1(b)に示すようにモータ電流の不連続性
によってトルクリップルが生じ、これによる騒音及び振
動が発生し、また、矩形波電流のエッジに含まれている
高調波成分によってモータの鉄損が増加し、モータの効
率を低下させるという問題を有する。さらに、尖った形
状の電流が流れるのでピーク電流値が増加し、インバー
タ容量が増加するという問題を有している。また、モー
タの回転速度は負荷によって変動するが、負荷によって
モータの回転速度が変動しないことが求められる。
【0007】従って本発明の目的は、モータ電流の連続
性を確保し、また、負荷が変動した場合も回転速度の変
動を抑制できる方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明方法によれば、永
久磁石同期モータはインバータによって供給され常時通
電する三相交流電源で駆動され、該モータの回転子の永
久磁石の磁束が固定子のコイルと鎖交する磁束を求め、
該磁束の周波数と前記モータに供給される前記三相交流
電源の周波数を比較し、比較結果に応じて前記インバー
タにより供給される三相交流電源の電圧を増減させ、永
久磁石同期モータの回転数が負荷の軽重に係わらず変動
しないようにしたものである。
【0009】また、本発明方法によれば、前記磁束の位
相に所定の進み角を加え、該進み角を加えた位相となる
よう前記インバータを制御し、前記三相交流電源の出力
を前記磁束の位相から所定の角度進んだ位相とすること
によって、永久磁石同期モータの回転数が負荷の軽重に
係わらず変動しないようにしたものである。また、本発
明方法によれば、前記磁束の周期と前記モータに供給さ
れる前記三相交流電源の周期を比較し、その結果に応じ
て該周期から2つ後の周期に対応する前記インバータに
より供給される三相交流電源の電圧を増減させ、永久磁
石同期モータの回転数が回転角の負荷の軽重に係わらず
変動しないようにしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図3は本発明が適用される常時通
電している三相交流波形、例えば180度通電方式によ
る永久磁石同期モータの駆動電圧波形を示した図であ
る。DC電源からインバータによって三相(U、V、
W)交流出力を生成し、それぞれ駆動コイルLu 、Lv
、Lw に電流を流して励磁する。U、V、Wの各相の
出力波形は、図3(b)の(u) 、(v) 、(w) に示す正弦
波となり、モータ電流の不連続性はなくなり常時通電状
態となる。なお、上記三相交流出力はインバータにより
生成されたパルス状波形よりなる出力、いわゆる疑似三
相交流出力である。
【0011】図4は図3に示した180度通電方式によ
る駆動波形を用いた、本発明の方法が適用される永久磁
石同期モータの制御装置の構成の概要を示すブロック図
で、1は交流電源、2はコンバータ、3はインバータ、
4は永久磁石同期モータ、5は回転位置検出器、7は回
転制御部で、正弦波PWM発生器71、周波数比較器7
2、位相調整器73を有している。なお。7の回転数制
御部はマイコンで構成することができる。
【0012】次に図4を参照して本発明の方法による永
久磁石同期モータの回転制御の動作を説明する。交流電
源1はコンバータ2によって直流に変換され、インバー
タ3により図3に示す三相交流波形に変換されて永久磁
石同期モータ4に供給される。そして、三相交流波形の
うちの1相(図ではU相)の電圧V、電流Iが回転位置
検出器5に導かれ、回転位置が検出される。
【0013】図の制御装置において、ある回転数で永久
磁石同期モータ4を駆動したい場合、その回転数に対応
した上記三相交流出力の周波数を指令周波数として設定
すると、この設定値に基づく周波数の出力がインバータ
から出力される(図示なし)。本発明では、図4のイン
バータ3、永久磁石同期モータ4、回転位置検出器5、
及び回転制御部7で閉ループを構成し、ここにPLL
(位相同期ループ)の方法を適用して回転制御を行う。
上記三相交流出力で永久磁石同期モータを駆動する場
合、指令周波数f0 とモータの回転数nとの関係はモー
タの極数によって異なってくる。モータの極数が2の場
合、f0 :n=1:1であるが、極数が4の場合f0
n=2:1となる。この指令周波数は周波数比較器72
にも入力し、該比較器72から所定の出力電圧が正弦波
PWM発生器71に出力され、この出力を受けて正弦波
PWM発生器71はインバータ3を制御する。インバー
タ3は正弦波PWM発生器71からの信号を受けて所定
の振幅及び指令周波数を有する出力電圧を永久磁石同期
モータ4に供給する。一方、回転位置検出器5は永久磁
石同期モータ4の回転位置、即ち、永久磁石の回転子が
回転して固定子に対して特定の相対位置に来たときのタ
イミングを検出する。後述するように、このタイミング
は回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイルと鎖交する
磁束φを用いて検出する。この磁束φは正弦波であり、
その周波数fφと回転子の回転数nの関係はモータの極
数によって異なってくる。例えばモータの極数が2の場
合、fφ:n=1:1であるが、極数が4の場合fφ:
n=2:1となる。従って、正弦波の磁束φが、例えば
零クロス点を通過したタイミングを位置信号として検出
すると、モータの極数が2の場合はモータが1回転する
間に出力される位置信号は2となり、モータの極数が4
の場合はモータが1回転する間に出力される位置信号は
4となる。そのため、この位置信号をパルスで発生させ
ると、パルスの間隔から磁束φの周期と位相、及びモー
タの回転周期が得られ、さらに磁束φの周波数fφ及び
モータの回転数nを求めることができる。
【0014】一方、磁束φの周波数fφは通常は上記指
令周波数f0 と等しくなるので、周波数fφを周波数比
較器62に出力して指令周波数f0 と比較する。例えば
永久磁石同期モータの負荷が重い場合、周波数fφはわ
ずかに減少して指定周波数f 0 より小さくなり、比較結
果はマイナス(−)となる。その場合には周波数比較器
62は比較結果に対応した所定の値だけ出力電圧を上昇
させ、出力を高めて指定周波数f0 に近づけるようにす
る。そして、上記動作を繰り返し、負荷に対応した出力
電圧を出力して指定周波数f0 に対応した回転数で回転
子を回転させるようにする。また、永久磁石同期モータ
の負荷が軽い場合、周波数fφはわずかに増加して指定
周波f0 より大きくなるので比較結果はプラス(+)と
なる。その場合には周波数比較器72は比較結果に対応
した所定の値だけ出力電圧を減少させ、出力を低めて指
定周波数f0 に近づけるようにする。そして、先に述べ
たと同様に上記動作を繰り返し、負荷に対応した出力電
圧を出力して指定周波数f 0 に対応した回転数で回転子
を回転させるようにする。なお、上記説明では周波数f
φが指令周波数f0 と等しい場合について説明したが、
モータの極数や磁極の配置によってfφとf0 が等しく
なくても、一定の関係にあればよい。
【0015】図4において、回転位置検出器5は磁束φ
の位相も検出し、これを位相調整器73に出力する。磁
束φの位相は負荷の状況に応じて少しずれている。そこ
で、位相調整器73にn度、例えば30度の進み角指令
を入力しておき、検出された磁束φの位相を入力し、n
度進めた位相となるように正弦波PWM発生器71に信
号を出力し、正弦波PWM発生器71は磁束φの位相を
n度進めた位相の三相交流出力をモータ4に供給するよ
うインバータ3を制御する。上記進み角nは適宜変更す
ることができるように構成されている。以下に、進み角
操作をどのようにするかを説明する。
【0016】まず、従来の120度通電方式の駆動波形
の場合の進み角制御について説明する。図5は図1に示
した120度通電方式の駆動波形の場合の進み角制御を
説明するための図である。図において、(a)は回転位
置検出器で検出された位置信号であり、(b)は進み角
が0度の場合にコイルに印加される電圧の波形であり、
(c)は進み角がn度の場合にコイルに印加される電圧
の波形である。(b)において期間の電圧は「H」で
あり、期間及びの電圧は「L」である。この場合、
(a)の位置信号のパルスが出力された直後の期間の出
力電圧波形をn度進ませる。この様に制御することによ
って負荷の変動に対して出力を対応させ、回転数を所定
の値に保つことができる。
【0017】図6は本発明が適用される図3に示した1
80度通電方式の駆動波形の場合の進み角制御を説明す
るための図である。図において、(a)は回転位置検出
器で検出された位置信号であり、(b)は進み角が0度
の場合にコイルに印加される電圧の波形であり、(c)
は進み角がn度の場合にコイルに印加される電圧の波形
である。180度通電方式の場合には転流そのものがな
いため、位置信号を検出するとその時点で出力電圧の位
相を進み角制御分ずらした位相に変更する。例えば、n
度の進み角を設定した場合、位置信号が入力した時点で
正弦波の電圧出力を強制的にn度の位相にずらす操作を
行う。このため一時的に正弦波の形状が連続しない形と
なるが、その後は連続した正弦波に戻る。
【0018】なお、上記進み角制御は、図4の周波数比
較器72による制御と併用することもできる。図7は図
4に示す回転位置検出器5の構成を詳細に示した図であ
る。回転位置検出器5は積分器51、54、比例器5
2、53、加算器55、及び周波数、位相検出器56を
有している。
【0019】図7の回転位置検出器5の動作を以下に説
明する。交流電源1はコンバータ2によって直流に変換
され、インバータ3により図3に示す三相交流波形に変
換されて永久磁石同期モータ4に供給される。そして、
三相交流波形のうちの1相(図ではU相)の電圧V、電
流Iが回転位置検出器5に導かれる。このうち電圧Vは
積分器51を介して加算器55に入力する。一方、電流
Iは比例器52を介して、及び比例器53、積分器54
を介して加算器55に入力する。加算器55の出力は後
で述べるように回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイ
ルと鎖交する磁束φを表している。磁束φは正弦波形で
あるので、磁束φが特定の値となるタイミング、例えば
零クロスするタイミングを位置信号として検出すれば、
図4の説明で述べたように磁束φの周期と周波数fφ、
及び位相を求めることができる。周波数・位相検出器5
6は磁束φを入力し、磁束φの周期と周波数fφ、及び
位相を出力する。そして、周波数fφは図4の比較器7
2に、位相は位相調整器73にそれぞれ入力する。
【0020】次に、どのように磁束φを求めるかについ
て説明する。鎖交磁束φは永久磁石同期モータ4の無負
荷誘起電圧(以下、「E0 」と記す)より90度進んで
いるため、E0 を求めて積分することによって磁束φを
得ることができる。図8は永久磁石同期モータ4の1相
の等価回路を示した図である。図8において、無負荷時
に電圧Vが印加されると電流Iが永久磁石同期モータ4
のコイル抵抗分Ra 、コイルのインダクタンス分Xs
流れ、無負荷誘起電圧E0 が発生する。この回路のベク
トルを描くと図9のようになる。このベクトル図からE
0 を求めると、以下のようになる。
【0021】 E0 =V−Ra ・I−jXs ・I (1) これを積分すると回転子の永久磁石の磁束が固定子のコ
イルと鎖交する磁束φが求められる。即ち、 ∫E0dt =∫Vdt−Ra ・∫Idt−Xs ・I=φ (2) となる。そのため、上記三相交流電源の1相の電圧V、
電流Iから式(2)の各要素を演算して求め、これを加
算すれば∫E0dt 、即ち、鎖交磁束φを求めることがで
きる。
【0022】まず、上記式(2)の「∫Vdt」は電圧V
を積分器51で積分することにより求めることができ
る。「Xs ・I」は電流Iに比例器52でXs を掛ける
ことにより求めることができる。「Ra ・∫Idt」は電
流Iに比例器53でRa を掛け、次に積分器54でIを
積分することにより求めることができる。次に、これら
演算して求めた結果を加算器55で加算することにより
∫E0dt 、即ち、鎖交磁束φを求めることができる。
【0023】次に、永久磁石同期モータの負荷の増減に
対して該モータの回転を安定させるための飛び越し制御
について図10を参照して説明する。図10において、
(a)は飛び越し制御しない場合を示した図であり、
(b)は飛び越し制御する場合を示した図である。永久
磁石同期モータを例えばコンプレッサ用モータに用いた
場合、そのモータが1回転する間の負荷分布は一様では
ない。従って、回転する角度によって負荷が異なり、負
荷が重い角度における回転速度は遅くなり、負荷が軽い
角度における回転速度は速くなる。そのため、例えば永
久磁石同期モータが4極である場合、先に説明した永久
磁石が回転することによって固定子の1相のコイルに生
じる無負荷誘起電圧から得た磁束φの波形は図10
(a)の右側に示され波形のようになる。この場合4極
であるので、モータが1回転する間にt1、t2で表す
2周期分の波形が得られる。そして、次に1回転する間
にt3、t4で表す2周期分の波形が得られる。磁束φ
の波形からわかるように、負荷の軽重によって回転角度
によって回転速度が変化している。図においてはt1と
t3では負荷が重いため回転速度が遅くなって周期が長
くなっており、t2とt4では負荷が軽い又は重くない
ため回転速度は遅くなっていない。これは左側の円形で
表わしてあり、負荷が重い角度(0〜π)は円が大き
く、軽い角度(π〜2π)は円が小さく表わしてある。
【0024】このような場合、回転速度が遅いt1の周
期を回転位置検出器5で検出し、これに対応して矢印
に示すように次の周期t2に対応するインバータの出力
電圧を高めたとしても、次の周期t2における負荷は軽
くなるため出力電圧を高めなくとも回転数は回復する。
反対に回転速度が速くなっているt2の周期を回転位置
検出器5で検出し、これに対応して矢印に示すように
次の周期t3に対応するインバータの出力電圧を低める
と、次の周期t3における負荷は重くなるため回転数は
より低下してしまう。
【0025】そこで、本発明では以下に説明する飛び越
し制御を行う。図10(b)を参照して飛び越し制御に
ついて説明する。図において、回転速度が遅いt1の周
期を回転位置検出器5で検出し、これに対応して次の周
期t2ではなく、矢印に示すようにt2を飛び越して
周期t3に対応するインバータの出力電圧を高める。同
様に回転速度が速いt2の周期を回転位置検出器5で検
出し、これに対応して次の周期t3ではなく、矢印に
示すようにt3を飛び越して周期t4に対応するインバ
ータの出力電圧を低める。このように制御するこによっ
て、負荷に対応した出力を供給し、回転速度を所望の速
度にすることができる。
【0026】図11は上記飛び越し制御を行うための構
成を示した図である。図4の構成とは回転制御部7の構
成が異なるだけで、その他の構成は同じである。回転位
置検出器5で検出された磁束φの周期Tφは切り換えス
イッチSWを介して周波数比較器72a、72bに入力
される。このとき、磁束φの周期Tφの1周期毎にSW
が切り換えられ、1回転の前半の磁束φの周期Tφaは
比較器72aに入力し、後半の周期Tφbは比較器72
bに入力される。そして、これらの周期は指令周波数の
周期とそれぞれ比較され、その差に応じて出力電圧の振
幅をそれぞれ変化させる。即ち、前半の周期を指令周波
数の周期と比較した結果に応じて次の周期に対応するイ
ンバータの出力電圧の振幅を変化させており、同様に後
半の周期に対する出力電圧の振幅は後半の周期を指令周
波数の周期と比較した結果に応じて変化させるため、図
10(b)に示す飛び越し制御とすることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、常時通電している三相
交流波形により永久磁石同期モータを駆動するようにし
たので、騒音や振動の発生を抑え、また高調波成分を抑
え効率を向上させることができる。また、PLLの方法
を適用して回転制御を行うことにより、負荷の軽重に対
してモータの回転速度の変動を抑制することができる。
その際、飛び越し制御を行うことにより、よりきめの細
かい制御を行うことができる。
【0028】さらに、進み角制御を行うことにより、負
荷の変動に対して回転速度の変動を抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】120度通電方式の駆動波形を示した図であ
る。
【図2】永久磁石同期モータの従来の制御装置の構成の
概要を示した図である。
【図3】本発明が適用される180度通電方式の駆動波
形を示した図である。
【図4】本発明の方法が適用される永久磁石同期モータ
の制御装置の構成の概要を示す図である。
【図5】120度駆動波形の場合の進み角制御を説明す
るための図図である。
【図6】180度駆動波形の場合の進み角制御を説明す
るための図図である。
【図7】図4の回転位置検出器の構成を詳細に示した図
である。
【図8】永久磁石同期モータの1相の等価回路を示した
図である。
【図9】永久磁石同期モータの1相のベクトル図であ
る。
【図10】飛び越し制御を説明するための図である。
【図11】飛び越し制御を行うための構成を示した図で
ある。
【符号の説明】
1…交流電源 2…コンバータ 3…インバータ 4…永久磁石同期モータ 5…回転位置検出器 51、54…積分器 52、53…比例器 55…加算器 56…周波数、位相検出器 6…PWM信号発生器 7…回転制御部 71…正弦波PWM発生器 72…周波数比較器 73…位相調整器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 勲 新潟県長岡市北山町4丁目463番地 Fターム(参考) 5H560 AA02 BB04 BB12 DA13 DA19 DC01 DC03 EB01 GG04 SS07 TT07 XA06 XA12 XA15 XB09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータによって供給され常時通電す
    る三相交流電源で駆動される永久磁石同期モータにおい
    て、該モータの回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイ
    ルと鎖交する磁束を求め、該磁束の周波数と前記モータ
    に供給される前記三相交流電源の周波数を比較し、比較
    結果に応じて前記インバータにより供給される三相交流
    電源の電圧を増減させる、永久磁石同期モータの回転制
    御方法。
  2. 【請求項2】 インバータによって供給され常時通電す
    る三相交流電源で駆動される永久磁石同期モータにおい
    て、該モータの回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイ
    ルと鎖交する磁束を求め、該磁束の周期と前記モータに
    供給される前記三相交流電源の周期を比較し、その結果
    に応じて該磁束の比較した周期から2つ後の周期に対応
    する前記インバータにより供給される三相交流電源の電
    圧を増減させる、永久磁石同期モータの回転制御方法。
  3. 【請求項3】 前記磁束の周期と前記モータに供給され
    る前記三相交流電源の周期を比較する比較器を2つ設
    け、前記磁束の周期を1つおきに一方の比較器入力し、
    前記磁束の残りの1つおきの周期を他方の比較器に入力
    し、前記モータに供給される前記三相交流電源の周期と
    それぞれ比較し、それぞれの結果に応じて比較した磁束
    の周期の次の周期に対応する前記インバータにより供給
    される三相交流電源の電圧を増減させる、請求項2に記
    載の永久磁石同期モータの回転制御方法。
  4. 【請求項4】 インバータによって供給され常時通電す
    る三相交流電源で駆動される永久磁石同期モータにおい
    て、該モータの回転子の永久磁石の磁束が固定子のコイ
    ルと鎖交する磁束を求め、該磁束の位相に所定の進み角
    を加え、該進み角を加えた位相となるよう前記インバー
    タを制御し、前記三相交流電源の出力を前記磁束の位相
    から所定の角度進んだ位相とする、永久磁石同期モータ
    の回転制御方法。
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