JP2001223352A - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及びその製造方法

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JP2001223352A JP2000031524A JP2000031524A JP2001223352A JP 2001223352 A JP2001223352 A JP 2001223352A JP 2000031524 A JP2000031524 A JP 2000031524A JP 2000031524 A JP2000031524 A JP 2000031524A JP 2001223352 A JP2001223352 A JP 2001223352A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フレームトランスファー型あるいはフルフレ
ーム型固体撮像素子の感度を向上させ、しかも歩留まり
良く、高信頼性にする。 【解決手段】 撮像領域にはn型CCDチャネル領域3及び
それを垂直方向に区切るp+型チャネル阻止領域4が形成
してあり、p+型チャネル阻止領域の上に島状あるいは帯
状の前置Si酸化膜5及びポリSi補強膜6が設けてあり、
少なくともSi窒化膜8を含むゲート絶縁膜がそれらの上
に設けてある。ポリSi補強膜上のゲート絶縁膜にはコン
タクトホール10が開口され、複数層のポリSi転送電極
の各層のポリSi転送電極がポリSi補強膜とそれぞれポリ
Si-ポリSiコンタクトを形成している。複数層のポリSi
転送電極上に絶縁膜が形成してあり、ポリSi補強膜で厚
さを増した部分上の絶縁膜にコンタクトホールが開口さ
れ、コンタクトホールを介して複数層の各々のポリSi転
送電極と裏打金属配線とが接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子及び
その製造方法に関し、特に、可視光領域で使用される固
体撮像素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の固体撮像素子には、フレ
ームトランスファー型固体撮像素子あるいはフルフレー
ム型固体撮像素子と称されるものがある。フレームトラ
ンスファー型固体撮像素子の例として、特開平6-37297
号公報記載のものがある。
【0003】図8に特開平6-37297号公報記載のフレーム
トランスファー型固体撮像素子の全体構成を示す。この
固体撮像素子には、光電変換を行ない、かつ、発生した
信号電荷を読み出す垂直電荷結合素子列から成る撮像領
域101と、撮像領域101で発生した信号電荷を一時的に蓄
え順次転送する垂直電荷結合素子列から成る蓄積領域10
2と、蓄積領域102から転送される信号電荷を順次出力す
る水平電荷転送レジスタ(水平電荷結合素子)103(出力部
を含む)とが設けられ、さらに撮像領域101において信号
電荷を転送するための駆動パルス電圧群ΦV1,ΦV2,ΦV
3,ΦV4を供給する金属で形成された低抵抗のバスライン
(裏打金属配線)111〜114が撮像領域101の上部に配線さ
れている。
【0004】撮像領域101の平面構造は図9のようになっ
ている。P型チャネルストップ(p+型チャネル阻止領域)1
21により区画形成されたN型垂直電荷転送チャネル(n型C
CDチャネル領域)131〜134が設けられ、N型垂直電荷転送
チャネル(n型CCDチャネル領域)131〜134上に多結晶半導
体で形成された垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)14
1〜144が設けられ、P型チャネルストップ(p+型チャネル
阻止領域)121上にバスライン(裏打金属配線)111〜114が
設けられている。垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)
141〜144はP型チャネルストップ(p+型チャネル阻止領
域)121上でコンタクトホール151〜154を介してバスライ
ン(裏打金属配線)111〜114と接続されており、4相駆動
パルス電圧ΦV1,ΦV2,ΦV3,ΦV4の供給を受ける。
【0005】図10は図9のC-Cの位置における断面図であ
り、図11は図9のD-Dの位置における断面図である。図10
に示すように、N型垂直電荷転送チャネル(n型CCDチャネ
ル領域)131〜133、及びN型垂直電荷転送チャネル(n型CC
Dチャネル領域)131〜133を区画形成するP型チャネルス
トップ(p+型チャネル阻止領域)121は、N型半導体基板20
1上のP型ウェル202内に設けられ、垂直電荷転送ゲート
(ポリSi転送電極)142は、絶縁膜203を介してN型垂直電
荷転送チャネル(n型CCDチャネル領域)131〜133上に設け
られ、また、バスライン(裏打金属配線)111,112は、絶
縁膜204を介してP型チャネルストップ(p+型チャネル阻
止領域)121上に設けられおり、垂直電荷転送ゲート(ポ
リSi転送電極)142とバスライン(裏打金属配線)112は、
コンタクトホール152を介して接続されている。
【0006】本発明が対象とする構成要素ではないが、
この固体撮像素子では、入射する光信号をバスライン
(裏打金属配線)群の開口部に集束させるための凸レンズ
211〜213がN型垂直電荷転送チャネル(n型CCDチャネル領
域)群上に設けられている。図11に示すように、垂直電
荷転送ゲート(ポリSi転送電極)の142と144は、垂直電荷
転送ゲート(ポリSi転送電極)の141と143に重なりを持っ
て形成されている。すなわち、この固体撮像素子は2層
以上の多結晶半導体層(ポリSi膜)工程を有するプロセス
で造られている。
【0007】特開平6-37297号公報記載の固体撮像素子
では、バスライン(裏打金属配線)群が、垂直電荷転送チ
ャネル(n型CCDチャネル領域)群の極近傍に位置するた
め、撮像領域周辺に配置されている場合と異なり、充分
に駆動パルス電圧を垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電
極)群に伝播させることができるため、垂直電荷転送ゲ
ート(ポリSi転送電極)群は、100 nm程度に薄膜化するこ
とができ、垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)群を透
過する光信号が増大し、高感度にすることができるとさ
れている。なお、フルフレーム型固体撮像素子の構成
は、フレームトランスファー型固体撮像素子の全体構成
から蓄積領域を取り除いたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開平6-37297
号公報記載のフレームトランスファー型固体撮像素子に
おいては、バスライン(裏打金属配線)群を、垂直電荷転
送チャネル(n型CCDチャネル領域)群の極近傍に配置する
ことによって、垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)厚
を薄くすると駆動パルス電圧が充分に伝播しなくなると
いう電気的な課題を解決し、100 nm程度に薄膜化するこ
とができるようにしているが、これはあくまで電気的側
面からの可能性である。
【0009】図10に示すように、垂直電荷転送ゲート
(ポリSi転送電極)は、転送電極として作用するN型垂直
電荷転送チャネル(n型CCDチャネル領域)直上部分もバス
ライン(裏打金属配線)とのコンタクトを形成する部分も
同一の膜厚になっている。従って、垂直電荷転送ゲート
(ポリSi転送電極)厚を薄くすると、そのコンタクトを形
成する部分も薄くなってしまう。バスライン(裏打金属
配線)とのコンタクトを形成するためのコンタクトホー
ルを開けるエッチングでは、全てのコンタクト部分で10
0%確実に開くようにしなければならないため、垂直電
荷転送ゲート(ポリSi転送電極)上の絶縁膜の厚さに対し
て丁度良い時間の例えば2倍近い時間を掛けてオーバー
エッチングする必要があり、垂直電荷転送ゲート(ポリS
i転送電極)をその分削ってしまうことになる。
【0010】加えて、図11に示すように、垂直電荷転送
ゲート(ポリSi転送電極)142,144は、垂直電荷転送ゲー
ト(ポリSi転送電極)141,143とは別の上層の多結晶半導
体層(ポリSi膜)で造られており、当然両者の間に絶縁膜
を形成しなければならないが、少なくともこの絶縁膜厚
分、下層の垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)141,14
3上の絶縁膜厚が、上層の垂直電荷転送ゲート(ポリSi転
送電極)142,144上の絶縁膜厚より厚くなる。上記のコン
タクトホールを開けるエッチングは、絶縁膜の厚い方、
すなわち下層の垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)14
1,143へ100%確実にコンタクトホールが開くような条件
で行なう必要があるから、先に開いてしまう上層の垂直
電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)142,144はさらに余計
に削られてしまう。
【0011】垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極)の少
なくともコンタクトを形成する部分は、コンタクトホー
ルエッチング後にバスライン(裏打金属配線)と良好なコ
ンタクトを形成できる程度に厚さを確保しなければなら
ないので、この制約によって垂直電荷転送ゲート(ポリS
i転送電極)を差程薄くできず、充分高感度にはできない
という問題がある。特に、上層の垂直電荷転送ゲート
(ポリSi転送電極)を薄くすることが難しい。この問題を
解決する手段が、H.L.Peek他(アイ・イー・ディー・エ
ム テクニカル ダイジェスト、第567-570頁、1993年、I
EDM Technical Digest,pp.567-570,1993)の報告に見ら
れる。
【0012】図12はH.L.Peek他報告のフレームトランス
ファー型固体撮像素子の撮像領域の平面構造図である。
4相駆動の垂直電荷結合素子列から成り、厚い第1層ポリ
Si膜から第1層ポリSi転送ゲート電極(第1相)311及び(第
3相)313が形成され、薄い第2層ポリSi膜から第2層ポリS
i転送ゲート電極(第2相)312及び(第4相)314が形成され
ている。裏打金属配線〔チタン-タングステン(TiW)/タ
ングステン(W)配線〕のポリSi転送ゲート電極へのコン
タクトはチャネルストップ301上の位置で行われる。第1
層ポリSi転送ゲート電極(第1相)311及び(第3相)313につ
いては、それ自体の幅が広くなった部分で為される。
【0013】第2層ポリSi転送ゲート電極(第2相)312及
び(第4相)314については、第1層ポリSi転送ゲート電極
(第1相)311及び(第3相)313と同時に形成された島状ポリ
Si膜(第1層ポリSi)321がある部分で為される。図では島
状ポリSi膜(第1層ポリSi)321が第2層ポリSi転送ゲート
電極(第2相)312及び(第4相)314の上にあるかのように見
えるが、実際は島状ポリSi膜(第1層ポリSi)321は下にあ
り、表面を酸化した後、酸化膜を取り除いて、島状ポリ
Si膜(第1層ポリSi)321と第2層ポリSi転送ゲート電極(第
2相)312及び(第4相)314とが、ポリSi-ポリSiコンタクト
を形成している。前記島状ポリSi膜(第1層ポリSi)321を
設けることで、その下のゲート絶縁膜を傷めることな
く、薄い第2層ポリSi転送ゲート電極(第2相)312及び(第
4相)314と裏打金属配線とのコンタクトを形成すること
ができる。
【0014】しかしながら、島状ポリSi膜(第1層ポリS
i)321は第1層ポリSi転送ゲート電極(第1相)311及び(第3
相)313と同時に形成されるので、島状ポリSi膜(第1層ポ
リSi)321に形成されるSi酸化膜が、第1層ポリSi転送ゲ
ート電極(第1相)311及び(第3相)313を酸化して形成され
る転送ゲート電極間絶縁のための層間Si酸化膜と同様に
厚めのSi酸化膜に成ってしまい、パターニング直後から
酸化後の正味の島状ポリSi膜(第1層ポリSi)321寸法の変
化が大きい。さらに、第1層ポリSi転送ゲート電極(第1
相)311及び(第3相)313を低抵抗にするための不純物、例
えばリンが高濃度添加されているため、酸化速度が大幅
に増大しており、Si酸化膜厚の制御性も低下している。
そのため、島状ポリSi膜(第1層ポリSi)321の大きさに
は、寸法変化に対するマージンを大きく見込まざるを得
ず、微細化するのが難しいという問題がある。H.L.Peek
他報告では、島状ポリSi膜(第1層ポリSi)321は2μm×2
μmの大きさを持っている。
【0015】本発明は、上記に鑑み、ポリSi転送電極を
極薄くしても裏打金属配線とのコンタクト形成部に充分
な製造マージンを持たせることができ、しかも微細化に
適合することにより、歩留まりが高く、高信頼性かつ高
感度の固体撮像素子を提供すること、及び該固体撮像素
子を製造する製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明の固体撮像素子は、少なくとも、光電変換を
行ない、かつ、発生した信号電荷を読み出す垂直電荷結
合素子列から成る撮像領域と、前記垂直電荷結合素子列
の信号電荷を受け取り転送する水平電荷結合素子と、そ
の信号電荷を電荷-電圧変換して出力する出力部とを具
備する固体撮像素子において、前記垂直電荷結合素子列
には第1導電型CCDチャネル領域及びそれを垂直方向に区
切る第2導電型チャネル阻止領域が形成してあり、前記
第2導電型チャネル阻止領域の上に島状あるいは帯状の
前置Si酸化膜及びポリSi補強膜が設けてあり、少なくと
もSi窒化膜を含むゲート絶縁膜が第1導電型CCDチャネル
領域上及びポリSi補強膜上に設けてあり、ポリSi補強膜
上のゲート絶縁膜にはコンタクトホールが開口され、複
数層のポリSi転送電極の各層のポリSi転送電極がポリSi
補強膜とそれぞれポリSi-ポリSiコンタクトを形成して
おり、複数層のポリSi転送電極上に絶縁膜が形成してあ
り、複数層のポリSi転送電極のポリSi補強膜で厚さを増
した部分上の前記絶縁膜にコンタクトホールが開口さ
れ、前記コンタクトホールを介して複数層の各々のポリ
Si転送電極と裏打金属配線とが接続されていることを特
徴とする。
【0017】また、本発明の固体撮像素子の製造方法
は、前述の固体撮像素子の製造方法であって、第1導電
型CCDチャネル領域及びそれを垂直方向に区切る第2導電
型チャネル阻止領域を形成した後それらの上に前置Si酸
化膜を形成する工程と、前記前置Si酸化膜上にポリSi膜
を成長させた後パターニングして前記第2導電型チャネ
ル阻止領域上に島状あるいは帯状のポリSi補強膜を形成
する工程と、前記ポリSi補強膜をマスクにしてポリSi膜
パターニングで痛んだ前置Si酸化膜をエッチング除去す
る工程と、少なくともSi窒化膜を含むゲート絶縁膜を設
ける工程と、2層以上の複数層のポリSi転送電極の内の
最下層ポリSi転送電極と裏打金属配線とのコンタクトを
形成する部分に位置するポリSi補強膜上のゲート絶縁膜
にポリSi-ポリSiコンタクトホールを開ける工程と、ポ
リSi膜を成長させ不純物を添加するか、不純物を含んだ
ポリSi膜を成長させ、パターニングして最下層ポリSi転
送電極を形成する工程と、熱酸化法により最下層ポリSi
転送電極を酸化してSi酸化膜を形成する工程と、複数層
のポリSi転送電極の最下層ポリSi転送電極に続く各層の
ポリSi転送電極について最下層ポリSi転送電極形成と同
様に前記ポリSi補強膜上のゲート絶縁膜へのポリSi-ポ
リSiコンタクトホール開口から前記ポリSi転送電極熱酸
化までを順次施す工程と、最上層ポリSi転送電極と裏打
金属配線とのコンタクトを形成する部分に位置するポリ
Si補強膜上のゲート絶縁膜にポリSi-ポリSiコンタクト
ホールを開ける工程と、ポリSi膜を成長させ不純物を添
加するか、不純物を含んだポリSi膜を成長させ、パター
ニングして最上層ポリSi転送電極を形成する工程と、絶
縁膜を形成し複数層のポリSi転送電極全てへのコンタク
トホールをポリSi補強膜で厚さを増した部分に開口し裏
打金属配線を設ける工程を含むことを特徴とする。
【0018】前述とは別構成の本発明の固体撮像素子
は、少なくとも、光電変換を行ない、かつ、発生した信
号電荷を読み出す垂直電荷結合素子列から成る撮像領域
と、前記垂直電荷結合素子列の信号電荷を受け取り転送
する水平電荷結合素子と、その信号電荷を電荷-電圧変
換して出力する出力部とを具備する固体撮像素子におい
て、前記垂直電荷結合素子列には第1導電型CCDチャネル
領域及びそれを垂直方向に区切る第2導電型チャネル阻
止領域が形成してあり、複数層のポリSi転送電極の少な
くとも最上層以外の各層のポリSi転送電極の前記第2導
電型チャネル阻止領域上に位置する一部が厚くなってお
り、各層のポリSi転送電極間の絶縁膜より前記ポリSi転
送電極の一部厚くなった部分上の絶縁膜が薄くなってお
り、少なくとも最上層以外の各層のポリSi転送電極と裏
打金属配線とのコンタクトが前記ポリSi転送電極の一部
厚くなった部分において形成されていることを特徴とす
る。
【0019】今一つの本発明の固体撮像素子の製造方法
は、前記別構成の固体撮像素子の製造方法であって、第
1導電型CCDチャネル領域及びそれを垂直方向に区切る第
2導電型チャネル阻止領域を形成した後それらの上にゲ
ート絶縁膜を設ける工程と、ポリSi膜を成長させ不純物
を添加するか、不純物を含んだポリSi膜を成長させ、パ
ターニングして2層以上の複数層のポリSi転送電極の内
の最下層ポリSi転送電極を形成する工程と、少なくとも
Si窒化膜を含む絶縁膜を設け、該絶縁膜中の少なくとも
前記Si窒化膜を前記最下層ポリSi転送電極をパターニン
グする工程の前あるいは後にパターニングして最下層ポ
リSi転送電極上の前記第2導電型チャネル阻止領域上に
位置する部分を前記Si窒化膜で被覆する工程と、熱酸化
法により最下層ポリSi転送電極を酸化して前記Si窒化膜
で被覆されていない部分にSi酸化膜を形成する工程と、
複数層のポリSi転送電極の最下層ポリSi転送電極に続く
各層のポリSi転送電極について最下層ポリSi転送電極形
成と同様に前記ポリSi膜成長・パターニングからポリSi
転送電極熱酸化までの工程を順次施す工程と、ポリSi膜
を成長させ不純物を添加するか、不純物を含んだポリSi
膜を成長させ、パターニングして最上層ポリSi転送電極
を形成する工程と、絶縁膜を形成し複数層のポリSi転送
電極全てへのコンタクトホールを開口するが、少なくと
も最上層以外の各層のポリSi転送電極についてはSi窒化
膜で被覆されて酸化されていない部分に前記コンタクト
ホールを開口し裏打金属配線を設ける工程とを含むこと
を特徴とする。
【0020】本発明の固体撮像素子及びその製造方法で
は、垂直電荷結合素子列の第1導電型CCDチャネル領域を
垂直方向に区切る第2導電型チャネル阻止領域上に島状
あるいは帯状の前置Si酸化膜及びポリSi補強膜が設けて
あり、このポリSi補強膜と複数層のポリSi転送電極とが
それぞれポリSi-ポリSiコンタクトを形成しており、裏
打金属配線とのコンタクトは複数層のポリSi転送電極の
ポリSi補強膜で厚さを増した部分上で形成されるので、
ポリSi転送電極を極薄くしてコンタクトホール開口時に
ポリSi転送電極そのものに穴が開いたとしてもその下の
ポリSi転送電極とオーミック接触するポリSi補強膜で裏
打金属配線との良好なコンタクトを形成することができ
る。ポリSi補強膜は少なくともSi窒化膜を含むゲート絶
縁膜で覆われており、ポリSi転送電極とポリSi-ポリSi
コンタクトを形成する所以外にコンタクトホールは開口
されないので、ポリSi転送電極パターニング後に酸化し
て層間Si酸化膜を形成しても、他の層のポリSi転送電極
のためのポリSi補強膜は酸化されずに済む。従って、本
発明の固体撮像素子及びその製造方法では、ポリSi補強
膜の寸法変化に対するマージンは僅かで済み、H.L.Peek
他報告の固体撮像素子で見られた微細化が難しいという
問題も解決される。
【0021】ところで、上記ポリSi補強膜は、具体的に
は50〜500 nmの厚さに形成することができ、また、ポリ
Si転送電極は30〜500 nmの厚さに形成することができ
る。
【0022】前述とは別構成の本発明の固体撮像素子で
は、垂直電荷結合素子列の第1導電型CCDチャネル領域を
垂直方向に区切る第2導電型チャネル阻止領域上の位置
で、複数層のポリSi転送電極の少なくとも最上層以外の
各層のポリSi転送電極の一部が厚くなっており、裏打金
属配線とのコンタクトが前記ポリSi転送電極の一部厚く
なった部分において形成されるので、受光部分のポリSi
転送電極厚を薄くしても、まず、最上層以外の各層のポ
リSi転送電極は裏打金属配線との良好なコンタクトを形
成することができる。また、前記ポリSi転送電極の一部
厚くなった部分上の絶縁膜が薄くなっており、最上層の
ポリSi転送電極についてもコンタクトホール形成時に削
られる量が少なくできるので、均一の厚さで薄くしたと
しても、良好なコンタクトを形成できる程度の厚さを確
保することができる。
【0023】今一つの本発明の固体撮像素子の製造方法
は、前記別構成の固体撮像素子の製造方法として、少な
くとも最上層のポリSi転送電極以外には、少なくともSi
窒化膜を含む絶縁膜を設け、該絶縁膜中の少なくとも前
記Si窒化膜をポリSi転送電極をパターニングする工程の
前あるいは後にパターニングしてポリSi転送電極上の前
記第2導電型チャネル阻止領域上に位置する部分を前記S
i窒化膜で被覆し、熱酸化法によりポリSi転送電極を酸
化して前記Si窒化膜で被覆されていない部分にSi酸化膜
を形成するので、ポリSi転送電極の形状を酸化された部
分では薄く、前記Si窒化膜下で酸化されなかった部分で
は厚くすることができ、さらに、前記Si窒化膜下は酸化
されない分、コンタクトホール開口前の絶縁膜厚を他の
部分より薄くすることができる。前記Si窒化膜を除去し
た後に、最上層のポリSi転送電極を含めた全てのポリSi
転送電極上に裏打金属配線との間の層間絶縁膜を形成す
れば、コンタクトホールを開口する部分ではポリSi転送
電極上の絶縁膜厚がほとんど等しくできるので、最上層
ポリSi転送電極に過剰のオーバーエッチング(絶縁膜の
厚さに対して丁度良い時間の例えば2倍近い時間より大
幅に余分なオーバーエッチング)を掛けずに済ませるこ
とができ、たとえ最上層のポリSi転送電極が均一の厚さ
であったとしても、オーバーエッチングを減らせる分、
薄くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて詳細に説明する。図1(a)〜(f)及び図2
(a)〜(e)は本発明の固体撮像素子の製造方法の主要工程
を示す図で、その中の図2(e)は本発明の固体撮像素子
(第1の実施の形態)の撮像領域の縦断面構造図でもあ
る。図7は本発明の固体撮像素子の撮像領域の平面構造
図であり、図1(a)〜(f)及び図2(a)〜(e)はこの図7のA-A
の位置(コンタクト23が形成されている所を通るように
斜めに切っている点に注意)における縦断面の構造で描
かれている。
【0025】図2(e)において、n型Si基板1の主面側にp
型ウェル領域2が形成してあり、その中にn型CCDチャネ
ル領域3が設けてある。例えば、n型Si基板1は1013-1015
cm-3程度のリン濃度のものを用い、p型ウェル領域2は
深さ1-5μmで1015-1017 cm-3程度のボロン濃度とし、n
型CCDチャネル領域3は深さ0.1-2μmで1016-1017 cm-3
度のリンあるいは砒素濃度である。n型CCDチャネル領域
3はp+型チャネル阻止領域4によって垂直方向に分割され
ている。
【0026】p+型チャネル阻止領域4は例えば深さ1-4μ
mで1017-1019 cm-3のボロン濃度である。p+型チャネル
阻止領域4上に島状あるいは帯状の前置Si酸化膜5及びポ
リSi補強膜6が設けてある。前置Si酸化膜5の厚さは絶縁
耐圧が得られるものであれば良く、例えば、20〜200 nm
である。ポリSi補強膜6の厚さはコンタクトホール形成
時の積層条件等で左右されるが、例えば、50〜500 nmで
ある。n型CCDチャネル領域3とポリSi補強膜6が設けられ
ていない部分のp+型チャネル阻止領域4の表面上及びポ
リSi補強膜6を覆うようにONOゲート絶縁膜が形成してあ
る。
【0027】ONOゲート絶縁膜はSi酸化膜(2)9/Si窒化膜
(1)8/Si酸化膜(1)7の積層構造を有している。ONOゲート
絶縁膜の膜厚としては、合成の光学長が可視光の反射を
抑えたい波長、特に波長400〜550 nmの1/2となり、電気
的にSi酸化膜換算で100 nm以下となる厚さにすると、高
感度かつ高転送能力にできる。例えば、ONOゲート絶縁
膜をSi酸化膜(2)9=15 nm/Si窒化膜(1)8=65 nm/Si酸化膜
(1)7=40 nmとすれば、Si酸化膜の屈折率が1.45でありSi
窒化膜の屈折率が2であるから、合成の光学長を209.75
nm(波長420 nm付近の1/2程度)にでき、Si酸化膜の比誘
電率が3.8程度でありSi窒化膜の比誘電率が7程度である
から、電気的なSi酸化膜換算厚さを90.29 nmにできる。
【0028】ポリSi補強膜6上のONOゲート絶縁膜にはコ
ンタクトホールが開口され、二層のポリSi転送電極12,1
6がポリSi補強膜6とそれぞれポリSi-ポリSiコンタクト
を形成している。ポリSi転送電極12,16には、高濃度(10
18-1021 cm-3)にリンや砒素を添加してある。厚さは厚
くしたい場合には500 nm程度にまでしてもかまわない
が、この種の固体撮像素子ではポリSiによる光吸収損失
を減少させたいので、一般に薄い膜厚条件が望まれる。
電気的に電極として動作する範囲で薄くしてかまわない
が、例えば30 nm程度まで薄くしても良い。第1層ポリSi
転送電極12と第2層ポリSi転送電極16との絶縁は層間Si
酸化膜13で為されている。
【0029】層間Si酸化膜13の厚さは、ポリSi転送電極
12,16間に印加される電圧差に対して余裕を持った耐圧
が得られるものでなければならないが、あまり厚くする
とポリSi転送電極間の間隙が開き過ぎて電荷転送がスム
ーズに行なえなくなるので、200〜400 nmにする。さら
に上方には絶縁膜17が形成してあり、二層のポリSi転送
電極12,16のポリSi補強膜6で厚さを増した部分上の前記
層間Si酸化膜13及び絶縁膜17にコンタクトホールが開口
され、このコンタクトホールを介して各々のポリSi転送
電極12,16とタングステン,モリブデン,アルミニウム,
銅,金などから成る裏打金属配線18とが接続されてい
る。
【0030】ポリSi補強膜6がコンタクト形成部にある
ので、前述のようにポリSi転送電極厚を極薄くしても良
好なコンタクト特性が得られる。裏打金属配線18の金属
層は、周囲の内部配線も構成している。図には示してい
ないが、これらの上にSi酸化膜やSi窒化膜から成る絶縁
膜を被せ、撮像領域を限定するためタングステン,モリ
ブデン,アルミニウム,銅,金などから成る金属光シール
ドを設けている。また、絶縁膜17の形成前にSi窒化膜等
屈折率が大きい物質から成る反射防止膜(膜厚の光学長
が反射を抑えたい波長の1/4)を設けても良い。
【0031】本発明の固体撮像素子の製造方法について
図1(a)〜(f)及び図2(a)〜(e)を用いて説明する。n型Si
基板1内にp型ウェル領域2を形成し、このp型ウェル領域
2内にn型CCDチャネル領域3及びそれを垂直方向に区切る
p+型チャネル阻止領域4を形成する。その上に熱酸化法
によって前置Si酸化膜5を形成し、第1層ポリSi膜を成長
させた後パターニングしてp+型チャネル阻止領域4上に
島状あるいは帯状のポリSi補強膜(不純物未添加)6を形
成する[図1(a)]。
【0032】ポリSi補強膜6をマスクにして第1層ポリSi
膜パターニングで痛んだ前置Si酸化膜5を弗酸等により
エッチング除去する[図1(b)]。熱酸化法でSi酸化膜(1)7
を形成し、続いてCVD法でSi窒化膜(1)8及びSi酸化膜(2)
9を形成して、いわゆるONOゲート絶縁膜を設ける[図1
(c)]。この際、ポリSi補強膜6表面に形成される熱酸化
法によるSi酸化膜(1)7は、ポリSi膜が不純物未添加であ
るため、Si基板上と同一の厚さである。第1層ポリSi転
送電極12と裏打金属配線18とのコンタクトを形成する方
のポリSi補強膜6上のONOゲート絶縁膜に、ポリSi-ポリS
iコンタクトホール10を開ける[図1(d)]。
【0033】第2層ポリSi膜11を成長させ、リンを熱拡
散する[図1(e)]。この際、第2層ポリSi膜11とポリSi補
強膜6との界面を通してポリSi補強膜6へもリン拡散さ
れ、良好なコンタクトになる(ポリSi補強膜6全体にリン
が行き渡る必要はない)。熱拡散で不純物を添加せず、
不純物を含んだ第2層ポリSi膜11を成長させた場合に
も、ポリSi成膜中やその後加えられる熱処理の際に、第
2層ポリSi膜11とポリSi補強膜6との界面を通してポリSi
補強膜6へ不純物が拡散されるので問題ない。
【0034】第2層ポリSi膜(リン拡散)11をパターニン
グして第1層ポリSi転送電極12を形成する[図1(f)]。第1
層ポリSi転送電極12をマスクにして第2層ポリSi膜パタ
ーニングで痛んだSi酸化膜(2)9を弗酸等によりエッチン
グ除去して、再びCVD法で同一の厚さのSi酸化膜(2)9を
形成し、さらに熱酸化法で第1層ポリSi転送電極12を酸
化して層間Si酸化膜13を形成する[図2(a)]。この際、第
2層ポリSi転送電極16と裏打金属配線18とのコンタクト
を形成する方のポリSi補強膜6は、ONOゲート絶縁膜中の
Si窒化膜(1)8で覆われているので、熱酸化の影響を受け
ないで済む。
【0035】また、酸化で消費されるポリSiの厚さは層
間Si酸化膜13の厚さの45%程度なので、例えば層間Si酸
化膜13の厚さを前述の200〜400 nm程度にするならば、
第2層ポリSi膜11形成時の厚さを、完成時の第1層ポリSi
転送電極12の正味の厚さプラス90〜180 nmとすれば良
い。第2層ポリSi転送電極16と裏打金属配線18とのコン
タクトを形成する方のポリSi補強膜6上のONOゲート絶縁
膜に、ポリSi-ポリSiコンタクトホール14を開ける[図2
(b)]。第3層ポリSi膜15を成長させ、リンを熱拡散する
[図2(c)]。この際、第3層ポリSi膜15とポリSi補強膜6と
の界面を通してポリSi補強膜6へもリン拡散され、良好
なコンタクトになる(ポリSi補強膜6全体にリンが行き渡
る必要はない)。
【0036】熱拡散で不純物を添加せず、不純物を含ん
だ第3層ポリSi膜15を成長させた場合にも、ポリSi成膜
中やその後加えられる熱処理の際に、第3層ポリSi膜15
とポリSi補強膜6との界面を通してポリSi補強膜6へ不純
物が拡散されるので問題ない。第3層ポリSi膜(リン拡
散)15をパターニングして第2層ポリSi転送電極16を形成
する[図2(d)]。絶縁膜17を形成し、第1層ポリSi転送電
極12及び第2層ポリSi転送電極16のポリSi補強膜6で厚さ
を増した部分にコンタクトホールを開け、裏打金属配線
18を設ける[図2(e)]。
【0037】第1層ポリSi転送電極12及び第2層ポリSi転
送電極16の膜厚を極薄くしても、ポリSi補強膜6でコン
タクト部分に充分な厚さを持たせられるので、コンタク
トホール開口時に大幅なオーバーエッチングを掛けてポ
リSi転送電極12,16そのものに穴が開いたとしても、そ
の下にあるポリSi転送電極12,16とオーミック接触する
ポリSi補強膜6で裏打金属配線18との良好なコンタクト
を形成することができる。ポリSi補強膜6はSi窒化膜(1)
8を含むONOゲート絶縁膜で覆われており、ポリSi転送電
極12,16とポリSi-ポリSiコンタクトを形成する所以外に
コンタクトホールは開口されないので、ポリSi転送電極
パターニング後に酸化して層間Si酸化膜を形成しても、
他の層のポリSi転送電極のためのポリSi補強膜6は酸化
されずに済み、寸法変化を無くすことができる。
【0038】さらに、ポリSi補強膜6に熱酸化法で形成
するSi酸化膜(1)7は、自身とポリSi-ポリSiコンタクト
を形成するポリSi転送電極との間の膜であるため絶縁耐
圧等の制約条件が無いので、ONOゲート絶縁膜の薄いSi
酸化膜(1)7の形成条件に合わせて造ることができ、しか
もこの段階ではポリSi補強膜6が不純物未添加であるた
め、酸化速度の増大も無いので、Si酸化膜厚の制御性も
高い。従って、ポリSi補強膜の寸法変化に対するマージ
ンは僅かで済み、H.L.Peek他報告の固体撮像素子で見ら
れた微細化が難しいという問題も解決される。
【0039】なお、上述の本発明の固体撮像素子及びそ
の製造方法では、ポリSi-ポリSiコンタクトホール10,14
形成部でSi窒化膜(1)8が除去されており、この部分が水
素雰囲気中熱処理によってSiO2/Si界面の準位を減らす
ための水素導入口として働くので、別途水素導入口を設
ける必要もない。
【0040】図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(c)は前述とは別
構成の本発明の固体撮像素子の製造方法の主要工程を示
す図で、その中の図4(c)は別構成の本発明の固体撮像素
子(第2の実施の形態)の撮像領域の縦断面構造図でもあ
る。この固体撮像素子の撮像領域の平面構造は概ね前述
の固体撮像素子と同様なので、平面構造図として図7を
用いる。そうすると、図3(a)〜(f)及び図4(a)〜(c)は図
7のA-Aの位置(コンタクト23が形成されている所を通る
ように斜めに切っている点に注意)における縦断面の構
造で描かれている。
【0041】図4(c)において、n型Si基板1,p型ウェル領
域2,n型CCDチャネル領域3及びp+型チャネル阻止領域4は
前述の本発明の固体撮像素子と同様である。n型CCDチャ
ネル領域3及びp+型チャネル阻止領域4の表面上にONOゲ
ート絶縁膜が形成してある。膜厚については前述の本発
明の固体撮像素子と同様である。第1層ポリSi転送電極1
2がONOゲート絶縁膜上に形成してあるが、p+型チャネル
阻止領域4上で一部厚くなっており、第1層ポリSi転送電
極12そのものを酸化して形成される層間Si酸化膜13がそ
の部分で薄くなっている。すなわち、第1層ポリSi転送
電極12の厚い部分はポリSi膜形成直後の厚さがほぼ維持
され、薄い部分は酸化で消費された分だけ薄くなってい
るのである。
【0042】層間Si酸化膜13の厚さの45%程度が酸化で
消費されるポリSiの厚さなので、例えば層間Si酸化膜13
の厚さを200〜400 nm程度にするならば、ポリSi膜形成
時の厚さを薄くする部分の厚さプラス90〜180 nmとす
る。第1層ポリSi転送電極12の薄くする部分は、電気的
に電極として動作する範囲で薄くしてかまわないので、
酸化後の正味の厚さとして例えば30 nm程度まで薄くし
ても良い(厚くしたい場合には500 nm程度にまでしても
かまわない) 。第2層ポリSi転送電極16が第1層ポリSi転
送電極12間のONOゲート絶縁膜上に形成してあるが、第2
層ポリSi転送電極16は最上層のポリSi転送電極であるた
め、本実施形態では第2層ポリSi転送電極16を酸化せ
ず、均一の厚さになっている。厚さは厚くしたい場合に
は500 nm程度にまでしてもかまわないが、前述のように
この種の固体撮像素子では一般に薄い膜厚条件が望まれ
る。
【0043】本実施形態では、第2層ポリSi転送電極16
はコンタクトホール形成時に削られても、良好なコンタ
クトを形成できる程度の厚さを確保できるだけの初期膜
厚が必要であるが、第1層ポリSi転送電極12のコンタク
ト形成部分には層間Si酸化膜13が無いので、第1層及び
第2層ポリSi転送電極12,16に対するコンタクトホール深
さの差はほとんどできず、このため後述するように極薄
くすることができる。第1層及び第2層ポリSi転送電極1
2,16上に絶縁膜17が形成してあるが、コンタクトホール
深さはほぼこの厚さ分である。
【0044】例えば絶縁膜17としてSi酸化膜を厚さ200
nmで形成し、コンタクトホール形成の酸化膜ドライエッ
チングにおけるSi酸化膜とポリSiとのエッチングレート
比が10:1程度であるとする。絶縁膜17の厚さに対して丁
度良い時間の2倍程度の時間で酸化膜ドライエッチング
工程を行なったとすると、第1層及び第2層ポリSi転送電
極12,16は共に20 nm程度削られることになる。例えばこ
の削られる量の半分程度バラツキが有ったとしても、コ
ンタクト形成ができるような厚さにするとしても、第2
層ポリSi転送電極16は例えば40 nm程度まで薄くするこ
とができる。
【0045】第1層ポリSi転送電極12のコンタクト形成
部分は、薄くする部分の厚さプラス90〜180 nmと厚いの
で何ら問題無い。深さが揃ったコンタクトホールを介し
て、各々のポリSi転送電極12,16とタングステン,モリブ
デン,アルミニウム,銅,金などから成る裏打金属配線18
とが接続されている。裏打金属配線18の金属層は、周囲
の内部配線も構成している。図には示していないが、こ
れらの上にSi酸化膜やSi窒化膜から成る絶縁膜を被せ、
撮像領域を限定するためタングステン,モリブデン,アル
ミニウム,銅,金などから成る金属光シールドを設けてい
る。また、絶縁膜17の形成前にSi窒化膜等屈折率が大き
い物質から成る反射防止膜(膜厚の光学長が反射を抑え
たい波長の1/4)を設けても良い。
【0046】従来の固体撮像素子の場合に、第1層及び
第2層ポリSi転送電極12,16をどの程度薄くできるかを、
前述と同様の条件で考えてみる。層間Si酸化膜13の厚さ
を200〜400 nm程度とすると、第1層ポリSi転送電極12の
コンタクト形成部分上は、前記層間Si酸化膜13と絶縁膜
17(前述例200 nm厚Si酸化膜)とを加えた膜になるので、
400〜600 nm程度のSi酸化膜となる。この第1層ポリSi転
送電極12上のSi酸化膜の厚さに対して丁度良い時間の2
倍程度の時間で酸化膜ドライエッチング工程を行なった
とすると、第1層ポリSi転送電極12は40〜60 nm程度削ら
れ、第2層ポリSi転送電極16は60〜100 nm程度削られる
ことになる。
【0047】前述同様、削られる量の半分程度バラツキ
が有ったとしても、コンタクト形成ができるような厚さ
にするには、第1層ポリSi転送電極12には酸化後の正味
の厚さとして例えば70〜100 nm程度必要となり、第2層
ポリSi転送電極16には例えば100〜160 nm程度必要とな
る。従って、本実施の形態(第2の実施の形態)において
も、ポリSi転送電極厚の極薄化と良好なコンタクト特性
を両立できている。なお、第2層ポリSi転送電極16を第1
層ポリSi転送電極12と同様にp+型チャネル阻止領域4上
で一部厚くなった形状にすることも可能である。
【0048】別構成の本発明の固体撮像素子(第2の実施
の形態)の製造方法について図3(a)〜(f)及び図4(a)〜
(c)を用いて説明する。n型Si基板1内にp型ウェル領域2
を形成し、このp型ウェル領域2内にn型CCDチャネル領域
3及びそれを垂直方向に区切るp +型チャネル阻止領域4を
形成する。その上に熱酸化法でSi酸化膜(1)7を形成し、
続いてCVD法でSi窒化膜(1)8及びSi酸化膜(2)9を形成し
て、いわゆるONOゲート絶縁膜を設ける。
【0049】さらに、ONOゲート絶縁膜の上に第1層ポリ
Si膜19を成長させ、リンを熱拡散する[図3(a)]。この第
1層ポリSi膜19は熱拡散で不純物を添加せず、成長の際
に不純物を含ませても良い。第1層ポリSi膜(リン拡散)1
9上にCVD法でSi酸化膜(3)20及びSi窒化膜(2)21を形成す
る[図3(b)]。Si酸化膜(3)20及びSi窒化膜(2)21の膜厚
は、それぞれSi酸化膜(1)7及びSi窒化膜(1)8と同程度に
しておくと、後でSi窒化膜(2)21を取り除くとき都合が
良い。p+型チャネル阻止領域4上で第1層ポリSi転送電極
12に対して裏打金属配線18とのコンタクトを形成する部
分にSi窒化膜(2)21が残るようにパターニングし、さら
にそのドライエッチング工程で痛んだSi酸化膜(3)20をS
i窒化膜(2)21マスクで弗酸等によりエッチング除去する
[図3(c)]。
【0050】第1層ポリSi膜(リン拡散)19をパターニン
グして第1層ポリSi転送電極12を形成し、さらに第1層ポ
リSi転送電極12をマスクにして第1層ポリSi膜(リン拡
散)パターニングで痛んだSi酸化膜(2)9を弗酸等により
エッチング除去する[図3(d)]。再びCVD法でSi酸化膜(2)
9と同一の厚さのSi酸化膜(4)22を形成する[図3(e)]。熱
酸化法で第1層ポリSi転送電極12を酸化して層間Si酸化
膜13を形成する[図3(f)]。この際、第1層ポリSi転送電
極12と裏打金属配線18とのコンタクトを形成する部分
は、Si窒化膜(2)21で覆われているので熱酸化の影響を
受けず、ポリSi膜形成時の厚さが維持され、その他の部
分は酸化で消費されて正味の厚さが薄くなる。
【0051】第2層ポリSi膜11を成長させ、リンを熱拡
散する[図4(a)]。この第2層ポリSi膜11は熱拡散で不純
物を添加せず、成長の際に不純物を含ませても良い。第
2層ポリSi膜(リン拡散)11をパターニングして第2層ポリ
Si転送電極16を形成する[図4(b)]。このポリSiドライエ
ッチング工程の際にエッチング時間を延ばし、水素雰囲
気中熱処理における水素導入口とするためポリSi転送電
極で覆われていない部分のSi酸化膜(4)22及びSi窒化膜
(1)8を除去すると共に、第1層ポリSi転送電極12のコン
タクト形成部分上のSi酸化膜(4)22及びSi窒化膜(2)21を
除去する。絶縁膜17を形成し、第1層ポリSi転送電極12
の厚い部分及び第2層ポリSi転送電極16へのコンタクト
ホールを開け、裏打金属配線18を設ける[図4(c)]。本製
造方法は前述の第1の実施の形態の製造方法と比較する
と、コンタクトホール形成におけるポリSi転送電極厚マ
ージンが多少劣るが、フォトレジストマスク等を用いた
パターニング工程が2回少なくて済むので、より経済的
である。
【0052】図5(a)〜(f)及び図6(a)〜(c)は第2の実施
の形態の固体撮像素子の前述とは別の製造方法の主要工
程を示す図である。[図5(a)]に示す、ONOゲート絶縁膜
の上に第1層ポリSi膜19を成長させ、リンを熱拡散する
までは、[図3(a)]と同様である。第1層ポリSi膜(リン拡
散)19をパターニングして第1層ポリSi転送電極12を形成
し、さらに第1層ポリSi転送電極12をマスクにして第1層
ポリSi膜(リン拡散)パターニングで痛んだSi酸化膜(2)9
を弗酸等によりエッチング除去する[図5(b)]。
【0053】Si窒化膜(1)8及び第1層ポリSi転送電極12
上にCVD法でSi酸化膜(3)20及びSi窒化膜(2)21を形成す
る[図5(c)]。Si酸化膜(3)20及びSi窒化膜(2)21の膜厚
は、それぞれSi酸化膜(1)7及びSi窒化膜(1)8と同程度に
しておくと、後でSi窒化膜(2)21を取り除くとき都合が
良い。p+型チャネル阻止領域4上で第1層ポリSi転送電極
12に対して裏打金属配線18とのコンタクトを形成する部
分にSi窒化膜(2)21が残るようにパターニングし、さら
にそのドライエッチング工程で痛んだSi酸化膜(3)20をS
i窒化膜(2)21マスクで弗酸等によりエッチング除去する
[図5(d)]。[図5(e)]以降は[図3(e)]以降と全く同様であ
る。
【0054】以上説明した実施の形態は何れも二層ポリ
Si転送電極構成であるが、本発明の固体撮像素子及びそ
の製造方法はこれに限られるものではなく、より多層の
ポリSi転送電極構成に適用することもでき、効果を奏す
る。また、本実施の形態においてp型とn型とを全て入れ
換えれば、正孔を信号電荷とする固体撮像素子及びその
製造方法の形態となる。
【0055】
【実施例】前述の第1の実施の形態に対応する一実施例
について説明する。二層ポリSi転送電極構成で4相駆動
垂直CCD方式の有効640(H)×480(V)画素で画素寸法が6μ
m□のフルフレーム型固体撮像素子を製作した。リン濃
度2×1014 cm-3のn型(100)Si基板上に同じリン濃度で厚
さ20μmのエピタキシャルSi層を形成したエピタキシャ
ルSi基板を使用し、深さ3μmでボロン濃度5×1015 cm-3
のp型ウェル領域を設けた。そこへ深さ1μmでリン濃度5
×1016 cm-3のn型CCDチャネル領域を形成した。
【0056】n型CCDチャネル領域は6μmピッチで設けた
p+型チャネル阻止領域で垂直方向に分割している。p+
チャネル阻止領域は幅1μm, 深さ2μmで8×1017 cm-3
ボロン濃度である。p+型チャネル阻止領域上の各ポリSi
転送電極へのコンタクト形成位置に島状の前置Si酸化膜
及びポリSi補強膜を設けた。前置Si酸化膜の厚さは50nm
で、ポリSi補強膜の厚さは成膜時点で90 nmであり、形
状寸法は0.8μm□(フォトレジストマスクの角が丸まる
ため直径0.8μmの円に近い形)とした。
【0057】n型CCDチャネル領域とポリSi補強膜が設け
られていない部分のp+型チャネル阻止領域の表面上及び
ポリSi補強膜を覆うように、Si酸化膜(2)=15 nm/Si窒化
膜(1)=65 nm/Si酸化膜(1)=40 nmのONOゲート絶縁膜が設
けてある。ポリSi補強膜を覆うSi酸化膜(1)=40 nmは、
ポリSi補強膜を熱酸化して形成したものなので、ポリSi
補強膜の正味の厚さは72 nmになっている。ポリSi補強
膜上のONOゲート絶縁膜にはコンタクトホールが開口さ
れ、二層のポリSi転送電極がポリSi補強膜とそれぞれポ
リSi-ポリSiコンタクトを形成している。
【0058】コンタクトホール形状寸法は0.6μm□(フ
ォトレジストマスクの角が丸まるためほぼ直径0.6μmの
円)である。コンタクトホール形成の酸化膜ドライエッ
チングにおけるSi酸化膜とSi窒化膜とのエッチングレー
ト比は10:1程度得られ、窒化膜ドライエッチングにおけ
るSi窒化膜とSi酸化膜とのエッチングレート比も同様に
10:1程度得られ、さらには前述の通り酸化膜ドライエッ
チングにおけるSi酸化膜とポリSiとのエッチングレート
比も10:1程度得られるので、初期厚さに対して丁度良い
時間の2倍程度の時間で何れのドライエッチング工程も
行なった結果、ポリSi補強膜のコンタクトホール形成部
分は5 nm程度削られただけであった。二層のポリSi転送
電極はどちらも厚さ50 nmとした。従って、コンタクト
ホール形成部分のポリSi厚は合わせて117 nmとなってい
る。
【0059】二層のポリSi転送電極には熱拡散法で5×1
020 cm-3程度リンを添加しており、80 nm程度の深さま
では縮退濃度(〜1018cm-3)程度リンを含み、その分布内
にポリSi-ポリSi界面を取り込んでいるので、ポリSi-ポ
リSiコンタクトは良好である。第1層ポリSi転送電極表
面を覆って200 nm厚の熱酸化膜(層間Si酸化膜)が有り
(第1層ポリSi転送電極の初期ポリSi膜厚140 nm)、その
上及び第2層ポリSi転送電極上に200 nm厚の高温熱CVD法
によるSi酸化膜(絶縁膜)が形成してある。
【0060】二層のポリSi転送電極のポリSi補強膜で厚
さを増した部分上のSi酸化膜(層間Si酸化膜及び絶縁膜)
にコンタクトホールが開口され、このコンタクトホール
を介して各々のポリSi転送電極とタングステンから成る
裏打金属配線とを接続した。コンタクトホール形状寸法
は0.4μm□(フォトレジストマスクの角が丸まるためほ
ぼ直径0.4μmの円)である。第1層ポリSi転送電極上のSi
酸化膜厚が最も厚く、400 nm有るので、これに対して丁
度良い時間の2倍の時間、すなわち800 nm削ることがで
きる時間の酸化膜ドライエッチングを行なった。第1層
ポリSi転送電極のコンタクト形成部は40 nm程度ポリSi
が削られ、ポリSi転送電極用のポリSi膜だけでは10 nm
程度しか残らず、マージン不足になるところだが、本実
施例ではポリSi補強膜によって77 nm程度ポリSi厚を確
保できており、充分なマージンにすることができてい
る。
【0061】また、第2層ポリSi転送電極上のSi酸化膜
厚は200 nmなので、第2層ポリSi転送電極のコンタクト
形成部は60 nm程度ポリSiが削られ、ポリSi転送電極用
のポリSi膜だけでは完全に穴が開いてしまうところだ
が、本実施例ではポリSi補強膜によって57 nm程度ポリS
i厚を確保できており、こちらも充分なマージンにする
ことができている。裏打金属配線及び内部配線上にSi酸
化膜から成る絶縁膜を形成した後、撮像領域を限定する
アルミニウム製の金属光シールドを形成し、デバイス最
外部をSi窒化膜から成る保護膜でカバーしている。裏打
金属配線のためのコンタクト形成部に充分なマージンを
持たせることができているため、50 nmという極薄のポ
リSi転送電極でありながら、歩留まりが高く、高信頼性
の固体撮像素子を得ることができた。ポリSi転送電極厚
を100 nmから50 nmへ薄膜化することで、可視領域(波長
400〜700 nm)で積分した光応答出力をおよそ30%増加さ
せることができた。
【0062】次に、前述の第2の実施の形態に対応する
一実施例について説明する。製作したのは前記実施例と
同様の仕様のフルフレーム型固体撮像素子である。従っ
て、n型(100)エピタキシャルSi基板内に造り込んだ各構
成要素も同様であり、前置Si酸化膜及びポリSi補強膜無
しで、Si基板上にSi酸化膜(2)=15 nm/Si窒化膜(1)=65nm
/Si酸化膜(1)=40 nmのONOゲート絶縁膜が設けてある。
その上に設けた第1層ポリSi転送電極は、p+型チャネル
阻止領域上の位置で厚さが厚く140 nm有り、他の薄い部
分は厚さ50 nmである。
【0063】第1層ポリSi転送電極の薄い部分表面を覆
って200 nm厚の熱酸化膜(層間Si酸化膜)が有るが、これ
はポリSiが90 nm酸化されてできたものである。この熱
酸化工程の際、第1層ポリSi転送電極の厚い部分はSi窒
化膜(2)=65 nm/Si酸化膜(3)=40nmでカバーして酸化阻止
しているが、ONOゲート絶縁膜の不要部分のSi窒化膜(1)
と共にSi窒化膜(2)を除去するときに、Si酸化膜(3)も減
少し、残った膜厚は20 nm程度であった。酸化阻止のた
めのSi窒化膜(2)の形状寸法は0.8μm□の角を落とした
正八角形とした。
【0064】熱酸化工程においてSi窒化膜(2)下にも横
方向に酸化が進むため、酸化後の第1層ポリSi転送電極
の厚い部分はほぼ直径0.7μmの円形領域となった。第2
層ポリSi転送電極も厚さ50 nmで形成してあり、その上
及び第1層ポリSi転送電極上に200nm厚の高温熱CVD法に
よるSi酸化膜(絶縁膜)が形成してある。第1層ポリSi転
送電極の厚い部分上及び第2層ポリSi転送電極のp+型チ
ャネル阻止領域上の位置のSi酸化膜(Si酸化膜(3)及び絶
縁膜)にコンタクトホールが開口され、このコンタクト
ホールを介して各々のポリSi転送電極とタングステンか
ら成る裏打金属配線とを接続した。コンタクトホール寸
法は0.4μm□(フォトレジストマスクの角が丸まるため
ほぼ0.4μm径の円)である。第1層ポリSi転送電極上のSi
酸化膜厚が最も厚く、220 nm有るので、これに対して丁
度良い時間の2倍の時間、すなわち440 nm削ることがで
きる時間の酸化膜ドライエッチングを行なった。
【0065】前述の通り酸化膜ドライエッチングにおけ
るSi酸化膜とポリSiとのエッチングレート比は10:1程度
得られるので、第1層ポリSi転送電極のコンタクト形成
部は22 nm程度ポリSiが削られるだけで済み、エッチン
グ工程後118 nm程度もポリSi厚を確保できている。一
方、第2層ポリSi転送電極のコンタクト形成部は厚さが
薄いのであるが、第1層ポリSi転送電極上のSi酸化膜が
層間Si酸化膜を含まず厚さが薄くなっており、しかも第
2層ポリSi転送電極上のSi酸化膜厚が第1層ポリSi転送電
極のコンタクト形成部上とほとんど同じ200 nmなので、
第2層ポリSi転送電極のコンタクト形成部も24 nm程度ポ
リSiが削られるだけで済み、エッチング工程後26 nm程
度ポリSi厚を確保できている。前述の実施例より第2層
ポリSi転送電極のコンタクト形成部ポリSi厚は少ない
が、マージンとしては充分である。裏打金属配線及び内
部配線上にSi酸化膜から成る絶縁膜を形成した後、撮像
領域を限定するアルミニウム製の金属光シールドを形成
し、デバイス最外部をSi窒化膜から成る保護膜でカバー
している。
【0066】本実施例においても、裏打金属配線のため
のコンタクト形成部に充分なマージンを持たせることが
できているため、50 nmという極薄のポリSi転送電極で
ありながら、歩留まりが高く、高信頼性かつ高感度の固
体撮像素子を得ることができた。
【0067】以上、本発明をその好適な実施形態例及び
実施例に基づいて説明したが、本発明の固体撮像素子及
びその製造方法は、上記実施形態例及び実施例にのみ限
定されるものではなく、上記実施形態例及び実施例から
種々の修正及び変更を施した固体撮像素子及びその製造
方法も、本発明の範囲に含まれる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体撮像
素子及びその製造方法によれば、ポリSi転送電極を極薄
くしても裏打金属配線とのコンタクト形成部に充分な製
造マージンを持たせることができ、しかも微細化に適合
しているので、歩留まりが高く、高信頼性かつ高感度の
固体撮像素子及びその製造方法を提供できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明の固体撮像素子の製造方法の
主要工程を示す図で、図7のA-Aの位置における撮像領域
の縦断面構造である。
【図2】(a)〜(e)は本発明の固体撮像素子の製造方法の
主要工程を示す図で、図7のA-Aの位置における撮像領域
の縦断面構造である。
【図3】(a)〜(f)は本発明の別構成の固体撮像素子の製
造方法の主要工程を示す図で、図7のA-Aの位置における
撮像領域の縦断面構造である。
【図4】(a)〜(c)は本発明の別構成の固体撮像素子の製
造方法の主要工程を示す図で、図7のA-Aの位置における
撮像領域の縦断面構造である。
【図5】(a)〜(f)は図4(c)と同一の固体撮像素子を製造
する方法であるが、図3(a)〜図4(c)とは別の製造方法の
主要工程を示す図である。
【図6】(a)〜(c)は図4(c)と同一の固体撮像素子を製造
する方法であるが、図3(a)〜図4(c)とは別の製造方法
の主要工程を示す図である。
【図7】本発明の固体撮像素子の撮像領域の平面構造図
である。
【図8】特開平6-37297号公報記載のフレームトランス
ファー型固体撮像素子の全体構成図である。
【図9】特開平6-37297号公報記載のフレームトランス
ファー型固体撮像素子の撮像領域の平面構造図である。
【図10】図9のC-Cの位置における断面構造図である。
【図11】図9のD-Dの位置における断面構造図である。
【図12】H.L.Peek他報告のフレームトランスファー型
固体撮像素子の撮像領域の平面構造図である。
【符号の説明】
1:n型Si基板 2:p型ウェル領域 3:n型CCDチャネル領域 4:p+型チャネル阻止領域 5:前置Si酸化膜 6:ポリSi補強膜 7:Si酸化膜(1) 8:Si窒化膜(1) 9:Si酸化膜(2) 10、14:ポリSi-ポリSiコンタクトホール 11:第2層ポリSi膜(リン拡散) 12:第1層ポリSi転送電極 13:層間Si酸化膜 15:第3層ポリSi膜(リン拡散) 16:第2層ポリSi転送電極 17:絶縁膜 18:裏打金属配線 19:第1層ポリSi膜(リン拡散) 20:Si酸化膜(3) 21:Si窒化膜(2) 22:Si酸化膜(4) 23:コンタクト 101:撮像領域 102:蓄積領域 103:水平電荷転送レジスタ(水平電荷結合素子) 111〜114:バスライン(裏打金属配線) 121:P型チャネルストップ(p+型チャネル阻止領域) 131〜134:N型垂直電荷転送チャネル(n型CCDチャネル領
域) 141〜144:垂直電荷転送ゲート(ポリSi転送電極) 151〜154:コンタクトホール 201:N型半導体基板 202:P型ウェル 203・204:絶縁膜 211〜213:凸レンズ 301:チャネルストップ 311:第1層ポリSi転送ゲート電極(第1相) 312:第2層ポリSi転送ゲート電極(第2相) 313:第1層ポリSi転送ゲート電極(第3相) 314:第2層ポリSi転送ゲート電極(第4相) 321:島状ポリSi膜(第1層ポリSi)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、光電変換を行ない、かつ、
    発生した信号電荷を読み出す垂直電荷結合素子列から成
    る撮像領域と、前記垂直電荷結合素子列の信号電荷を受
    け取り転送する水平電荷結合素子と、その信号電荷を電
    荷-電圧変換して出力する出力部とを具備する固体撮像
    素子において、 前記垂直電荷結合素子列には第1導電型CCDチャネル領域
    及びそれを垂直方向に区切る第2導電型チャネル阻止領
    域が形成してあり、前記第2導電型チャネル阻止領域の
    上に島状あるいは帯状の前置Si酸化膜及びポリSi補強膜
    が設けてあり、少なくともSi窒化膜を含むゲート絶縁膜
    が前記第1導電型CCDチャネル領域上及びポリSi補強膜上
    に設けてあり、前記ポリSi補強膜上のゲート絶縁膜には
    コンタクトホールが開口され、複数層のポリSi転送電極
    の各層のポリSi転送電極が前記ポリSi補強膜とそれぞれ
    ポリSi-ポリSiコンタクトを形成しており、前記複数層
    のポリSi転送電極上に絶縁膜が形成してあり、前記複数
    層のポリSi転送電極のポリSi補強膜で厚さを増した部分
    上の前記絶縁膜にコンタクトホールが開口され、前記コ
    ンタクトホールを介して複数層の各々のポリSi転送電極
    と裏打金属配線とが接続されていることを特徴とする固
    体撮像素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも、光電変換を行ない、かつ、
    発生した信号電荷を読み出す垂直電荷結合素子列から成
    る撮像領域と、前記垂直電荷結合素子列の信号電荷を受
    け取り転送する水平電荷結合素子と、その信号電荷を電
    荷-電圧変換して出力する出力部とを具備する固体撮像
    素子において、 前記垂直電荷結合素子列には第1導電型CCDチャネル領域
    及びそれを垂直方向に区切る第2導電型チャネル阻止領
    域が形成してあり、複数層のポリSi転送電極の少なくと
    も最上層以外の各層のポリSi転送電極の前記第2導電型
    チャネル阻止領域上に位置する一部が厚くなっており、
    各層のポリSi転送電極間の絶縁膜より前記ポリSi転送電
    極の一部厚くなった部分上の絶縁膜が薄くなっており、
    少なくとも最上層以外の各層のポリSi転送電極と裏打金
    属配線とのコンタクトが前記ポリSi転送電極の一部厚く
    なった部分において形成されていることを特徴とする固
    体撮像素子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の固体撮像素子を製造す
    る製造方法であって、 前記第1導電型CCDチャネル領域及びそれを垂直方向に区
    切る第2導電型チャネル阻止領域を形成した後それらの
    上に前置Si酸化膜を形成する工程と、 前記前置Si酸化膜上にポリSi膜を成長させた後パターニ
    ングして前記第2導電型チャネル阻止領域上に島状ある
    いは帯状のポリSi補強膜を形成する工程と、 前記ポリSi補強膜をマスクにしてポリSi膜パターニング
    で痛んだ前置Si酸化膜をエッチング除去する工程と、 少なくともSi窒化膜を含むゲート絶縁膜を設ける工程
    と、 2層以上の複数層のポリSi転送電極の内の最下層ポリSi
    転送電極と裏打金属配線とのコンタクトを形成する部分
    に位置するポリSi補強膜上のゲート絶縁膜にポリSi-ポ
    リSiコンタクトホールを開ける工程と、 ポリSi膜を成長させ不純物を添加するか、不純物を含ん
    だポリSi膜を成長させ、パターニングして最下層ポリSi
    転送電極を形成する工程と、 熱酸化法により最下層ポリSi転送電極を酸化してSi酸化
    膜を形成する工程と、 複数層のポリSi転送電極の最下層ポリSi転送電極に続く
    各層のポリSi転送電極について最下層ポリSi転送電極形
    成と同様に前記ポリSi補強膜上のゲート絶縁膜へのポリ
    Si-ポリSiコンタクトホール開口から前記ポリSi転送電
    極熱酸化までを順次施す工程と、 最上層ポリSi転送電極と裏打金属配線とのコンタクトを
    形成する部分に位置するポリSi補強膜上のゲート絶縁膜
    にポリSi-ポリSiコンタクトホールを開ける工程と、 ポリSi膜を成長させ不純物を添加するか、不純物を含ん
    だポリSi膜を成長させ、パターニングして最上層ポリSi
    転送電極を形成する工程と、 絶縁膜を形成し複数層のポリSi転送電極全てへのコンタ
    クトホールをポリSi補強膜で厚さを増した部分に開口し
    裏打金属配線を設ける工程を含むことを特徴とする固体
    撮像素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の固体撮像素子を製造す
    る製造方法であって、 第1導電型CCDチャネル領域及びそれを垂直方向に区切る
    第2導電型チャネル阻止領域を形成した後それらの上に
    ゲート絶縁膜を設ける工程と、 ポリSi膜を成長させ不純物を添加するか、不純物を含ん
    だポリSi膜を成長させ、パターニングして2層以上の複
    数層のポリSi転送電極の内の最下層ポリSi転送電極を形
    成する工程と、 少なくともSi窒化膜を含む絶縁膜を設け、該絶縁膜中の
    少なくとも前記Si窒化膜を前記最下層ポリSi転送電極を
    パターニングする工程の前あるいは後にパターニングし
    て最下層ポリSi転送電極上の前記第2導電型チャネル阻
    止領域上に位置する部分を前記Si窒化膜で被覆する工程
    と、 熱酸化法により最下層ポリSi転送電極を酸化して前記Si
    窒化膜で被覆されていない部分にSi酸化膜を形成する工
    程と、 複数層のポリSi転送電極の最下層ポリSi転送電極に続く
    各層のポリSi転送電極について最下層ポリSi転送電極形
    成と同様に前記ポリSi膜成長・パターニングからポリSi
    転送電極熱酸化までの工程を順次施す工程と、 ポリSi膜を成長させ不純物を添加するか、不純物を含ん
    だポリSi膜を成長させ、パターニングして最上層ポリSi
    転送電極を形成する工程と、 絶縁膜を形成し複数層のポリSi転送電極全てへのコンタ
    クトホールを開口するが、少なくとも最上層以外の各層
    のポリSi転送電極についてはSi窒化膜で被覆されて酸化
    されていない部分に前記コンタクトホールを開口し裏打
    金属配線を設ける工程とを含むことを特徴とする固体撮
    像素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリSi補強膜が50〜500 nmの厚さに
    形成され、かつ、前記ポリSi転送電極が30〜500 nmの厚
    さに形成されることを特徴とする請求項3に記載の固体
    撮像素子の製造方法。
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