JP2001222025A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2001222025A
JP2001222025A JP2000031862A JP2000031862A JP2001222025A JP 2001222025 A JP2001222025 A JP 2001222025A JP 2000031862 A JP2000031862 A JP 2000031862A JP 2000031862 A JP2000031862 A JP 2000031862A JP 2001222025 A JP2001222025 A JP 2001222025A
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liquid crystal
crystal display
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JP2000031862A
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English (en)
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Saori Tetsu
さおり 鐵
Tadayoshi Miyamoto
忠芳 宮本
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮光面積を最小限に抑え且つTFTに到達す
る光を遮光する。 【解決手段】 遮光膜24は、TFT11の下部に重な
るように配置されており、その幅が活性層の幅よりも大
きくなっている。信号配線22は、TFT11の上部に
TFT11に重なるように配置されており、その幅が遮
光膜24の幅よりも大きくなっている。こうして、上層
部の遮光膜として機能する信号配線22および下層部の
遮光膜24の遮光領域を最小限の大きさに抑えつつ、上
部から入射して透明基板23あるいは遮光膜24の上面
で反射した光がTFT11へ到達するのを防止する。ま
た、信号配線22を最下層に位置する低反射膜22aと
高反射膜22bとの積層構造に成して、透明基板23の
上面や下面で反射した光および下側から透明基板23を
透過した光が、信号配線22の下面で反射してTFT1
1に到達するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜トランジス
タ等のスイッチング素子をマトリクス状に配列して成る
アクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置においては、アクテ
ィブマトリクス型による表示が主流である。アクティブ
マトリクス型の液晶表示装置は、2つの基板とこの両基
板に挟持された液晶とから概略構成されている。そし
て、一方の基板には、画素に対応して形成されてマトリ
クス状に配列されたスイッチング素子と、そのスイッチ
ング素子に接続された画素電極が形成されている。ま
た、他方の基板には、対向電極が形成されている。この
ような液晶表示装置においては、上記画素電極と対向電
極との間に表示信号に応じた電圧(表示電圧)を印加する
ことによって表示を行う。具体的には、上記表示電圧を
印加することによって上記両電極に挟持された液晶の配
向状態を変化させ、当該液晶を透過する光量を制御する
ことによって表示を行うのである。
【0003】上記スイッチング素子には、薄膜トランジ
スタ(以下、TFTと略称する)やダイオード等の非線形
素子が用いられる。中でも、液晶表示装置の駆動回路と
一体形成が可能で応答速度も速いポリシリコンTFTが
通常用いられる。
【0004】しかしながら、上述のようなアクティブマ
トリクス型の液晶表示装置においては、ポリシリコンT
FTに光が照射されることによってその特性が低下し、
クロストーク等の原因になるという問題がある。
【0005】そこで、上記ポリシリコンTFTへの光を
遮る技術が種々報告されている。例えば、特開昭58‐
159516号公報においては、図5に示すように、ス
イッチング素子1の上下に絶縁膜を挟んで遮光膜2およ
び遮光膜3を配置することによって、スイッチング素子
1へ上下から入射する光を遮るようにしている。こうす
ることによって、スイッチング素子1であるTFTのリ
ーク電流を抑えることができ、表示特性を向上できるの
である。
【0006】また、特開平10‐293320号公報に
おいては、図6に示すように、貼り合わせSOI(シリ
コン・オン絶縁体)基板においても、MOSFET(金属
酸化膜半導体電界効果トランジスタ)5の上部および下
部に、上部遮光膜6および下部遮光膜7を設けている。
こうすることによって、MOSFET5に対する上部お
よび下部からの直接入射光を遮光すると共に、基板裏面
で反射した光も遮光することができるため、MOSFE
T5におけるリーク電流増大を防ぐことができるのであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のTFTに対する光の照射を防止する液晶表示パネル
には、以下のような問題がある。
【0008】すなわち、上述したように、上記TFT
1,5の活性層である半導体薄膜の上層部及び下層部に
遮光膜2,6,3,7を設けることによって、入射光の大
部分がTFT1,5半導体薄膜には到達しないと考えら
れる。ところが、液晶表示装置に入射する光の入射角度
は必ずしも基板に垂直であるとは限らず、ある程度のば
らつきを有している。また、液晶表示装置に入射した光
が内部で反射を繰り返すことになる。したがって、TF
T1,5の上層部および下層部に遮光膜2,6,3,7を設
けてあっても、光がTFT1,5に到達する場合があ
る。そして、このような斜めに入射した光や内部反射光
であっても、TFT1,5のリーク電流増大等の悪影響
を及ぼす恐れはある。
【0009】しかしながら、上記特開昭58‐1595
16号公報や特開平10‐293320号公報に開示さ
れた液晶表示パネルにおいては、遮光膜2,3,6,7の
形状特性、特にTFT1,5のチャネル幅との相対的な
位置関係については述べられていない。このような遮光
膜の形状は、液晶表示装置の画素構造の設計を行う上で
は重要である。
【0010】つまり、必要以上に遮光膜の領域を大きく
した場合には、上下の遮光膜間を反射しながらTFTま
で到達しようとする光は、上部,下部遮光膜各々による
吸収および上部,下部遮光膜間に在る絶縁膜による吸収
によって、その強度が次第に減少することが予想され、
遮光効果は期待できる。ところが、その反面、液晶表示
装置における重要要素の一つである開口率が低下してし
まうという新たな問題が発生することなる。すなわち、
上下遮光領域面積と画素の開口領域面積とはトレードオ
フの関係にあり、遮光領域は適切な形状(特にTFTの
チャネル幅との相対的な位置関係)に設定する必要があ
る。
【0011】そこで、この発明の目的は、遮光面積を最
小限の大きさに抑えつつ、上方および下方からスイッチ
ング素子に到達する光を遮光できる液晶表示装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、透明基板上にスイッチング素子をマト
リクス状に配列して成る液晶表示装置において、上記ス
イッチング素子の基板側であって且つ上記スイッチング
素子と重なる位置に,第1層間絶縁膜を介して,上記スイ
ッチング素子の活性層の幅よりも大きな幅で形成された
遮光膜と、上記スイッチング素子の反基板側であって且
つ上記スイッチング素子と重なる位置に,第2層間絶縁
膜を介して,上記遮光膜の幅よりも大きな幅で形成され
た遮光手段を備えたことを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、スイッチング素子の基
板側には、上記スイッチング素子の活性層幅よりも大き
な幅の遮光膜が配置されている。さらに、上記スイッチ
ング素子の反基板側には、上記遮光膜よりも大きな幅の
遮光手段が配置されている。したがって、上記遮光手段
と遮光膜とによって、基板側および反基板側からの入射
光が上記スイッチング素子に到達すること、および、反
基板側からの入射光が上記透明基板および遮光膜で反射
して上記スイッチング素子に到達することが防止され
る。
【0014】また、この発明の液晶表示装置は、上記遮
光手段を信号配線で成すことが望ましい。
【0015】上記構成によれば、上記スイッチング素子
の反基板側に配置された信号配線が遮光手段として機能
するので、上記スイッチング素子の反基板側に特別の遮
光膜等を設ける必要がなく、液晶表示装置の薄型化と低
価格化とが図られる。
【0016】また、この発明の液晶表示装置は、上記遮
光膜の幅をW1とし、上記スイッチング素子の活性層幅
をWとし、上記透明基板に対する1次入射光の略90%
乃至98%が含まれる方向の法線からの角度の最大値を
θとし、上記透明基板とスイッチング素子との間隔をL
1とした場合に、次式W1≧W+2・L1・tanθが成立する
ように上記遮光膜の幅が設定されることが望ましい。
【0017】液晶表示装置に対して約100万lx〜5
00万lxの光が入射すると仮定した場合、上記透明基
板に対する1次入射光の90%〜98%が含まれる方向
の法線からの角度の最大値よりも大きな角度で上記透明
基板に光が入射したとしても、開口率,偏光板の透過率
および電極構造に依存して生じる反射光の影響は数千l
x以内におさまり、TFTの動作としては問題はない。
【0018】上記構成によれば、上記透明基板に対する
1次入射光の略90%乃至98%が含まれる方向の法線
からの角度の最大値をθとした場合に、上記式が成立す
るようにしている。したがって、上記遮光膜の面積を最
小限の大きさに抑えつつ、基板側からの入射光が上記ス
イッチング素子に到達すること、および、反基板側から
の入射光が上記透明基板で反射して上記スイッチング素
子に到達することが防止される。
【0019】また、この発明の液晶表示装置は、上記遮
光膜幅をW1とし、上記信号配線の幅をW2とし、上記透
明基板に対する1次入射光の上記角度の最大値をθと
し、上記スイッチング素子が無い平坦領域での上記遮光
膜と信号配線との間隔をL2とした場合に、次式 W2≧W1+2・L2・tanθ が成立するように上記信号配線の幅が設定されることが
望ましい。
【0020】上記構成によれば、上記透明基板に対する
1次入射光の概90%乃至98%が含まれる方向の法線
からの角度の最大値をθとした場合に、上記式が成立す
るようにしている。したがって、上記信号配線の面積を
最小限の大きさに抑えつつ、反基板側からの入射光が上
記遮光膜あるいは上記透明基板で反射して上記スイッチ
ング素子に到達することが防止される。
【0021】また、この発明の液晶表示装置は、上記信
号配線を、高反射膜および低反射膜を含む積層構造を有
すると共に、上記低反射膜は上記透明基板に最も近い側
に配設されているように成すことが望ましい。
【0022】上記構成によれば、上記信号配線は、上記
透明基板に最も近い側に配設された低反射膜と高反射膜
との積層構造になっている。したがって、上記信号配線
の反基板側の反射率が高められる一方、基板側の反射率
が減少される。その結果、反基板側からの入射光が、上
記高反射膜によって効果的に反射される。一方、上記透
明基板あるいは遮光膜で反射あるいは全反射して上記信
号配線に到達した光、および、上記透明基板を透過して
上記信号配線に到達した光が、上記信号配線で反射率が
減少して上記スイッチング素子に到達することが防止さ
れる。
【0023】また、この発明の液晶表示装置は、上記高
反射膜をAl,Al合金の少なくとも何れか一つで成し、
上記低反射膜をTi,TiN,Ta,TiWx,Si,Geの少なく
とも何れか一つで成すことが望ましい。
【0024】上記構成によれば、反基板側からの入射光
を効果的に反射できる上記高反射膜と、内部反射光の二
次反射および基板側からの入射光の一次反射を効果的に
防止できる上記低反射膜が得られる。
【0025】また、この発明の液晶表示装置は、上記透
明基板における上記スイッチング素子側に対向して配置
された対向基板と、上記対向基板の反透明基板側に設け
られた光源を備えて、上記光源からの光が上記対向基板
に入射するように成すことが望ましい。
【0026】上記構成によれば、上記スイッチング素子
の対向基板側には上記遮光膜よりも大きな幅の遮光手段
が配置されているので、対向基板の反透明基板側に設け
られた光源から上記対向基板を透過して斜めに入射され
た光やその内部反射光が上記スイッチング素子に到達す
ることが防止される。こうして、上記スイッチング素子
のリーク電流が減少されて表示特性が向上される。さら
に、上記各式が成立するように上記遮光膜および信号配
線の幅を設定することによって、上記遮光膜および信号
配線による遮光面積が必要最小限に設定される。したが
って、開口率の必要以上の低下が防止されて高コントラ
ストの表示が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の液晶
表示装置におけるスイッチング素子としてのTFT付近
の縦断面図である。但し、図1(a)はソース領域‐チャ
ネル領域‐ドレイン領域を含む縦断面を示し、図1(b)
は図1(a)におけるA‐A'(活性層幅方向)矢視断面を示
す。
【0028】本液晶表示装置は、マトリクス状に配列さ
れたTFT11を有しており、TFT11は、図1に示
すように、絶縁膜12,活性層13,ゲート絶縁膜14,
ゲート電極15,蓄積容量電極16,ドレイン領域17,
ソース領域18,チャネル領域19,層間絶縁膜20,電
極取出用のコンタクトホール21およびTFT11用の
信号配線22等で構成されて、透明基板23上に形成さ
れている。尚、以下の説明において、「上」とは信号配線
22側を指し、「下」とは透明基板23側を指す。
【0029】上記TFT11の下層部における透明基板
23の直上には遮光膜24を設けると共に、図1(b)に
示すように、信号配線22をTFT11と重なるように
配置している。遮光膜24はTFT11の活性層の幅よ
りも大きな幅で形成されており、信号配線22は遮光膜
24の幅よりもさらに大きな幅で形成されている。ま
た、信号配線22は、所定反射率よりも低い反射率を有
する低反射膜22aと上記所定反射率以上の反射率を有
する高反射膜22bとの積層構造を有しており、最下側
には低反射膜22aが配設されている。
【0030】図2は、上記構成の液晶表示装置における
TFT11への入射光の径路を示す図である。以下、図
2に従って、上部遮光膜として機能する信号配線22と
下部遮光膜である遮光膜24の作用について詳細に説明
する。尚、透明基板23へ入射する光の一次入射角をθ
とする。また、遮光膜24に関して、光の一次入射角を
θとし、透明基板23の上面とTFT11の活性層13
の下面との間隔をL1とし、TFT11の活性層13(チ
ャネル19)の幅をWとする。また、信号配線22に関
して、活性層13が無い平坦領域での遮光膜24の上面
と信号配線22の下面との間隔をL2とし、遮光膜24
の幅をW1とする。
【0031】そうすると、上部からの入射光(イ),(ロ)
が透明基板23あるいは遮光膜24の上面で反射した
後、TFT11へ到達しないようにするためには、遮光
膜24の幅W1とTFT11の幅Wとの間に W1≧W+2・L1・tanθ …(1) の関係が成立するように遮光膜24を形成し、信号配線
22の幅W2と遮光膜24の幅W1との間に W2≧W1+2・L2・tanθ …(2) の関係が成立するように信号配線22を形成すればよ
い。こうすれば、例えば、入射光(イ),(ロ)の透明基板
23あるいは遮光膜24による一次反射光がTFT11
へ入射されるのを防ぐことができるのである。
【0032】上記信号配線22は、上述のごとく低反射
膜22aと高反射膜22bとの積層構造を有し、最下側に
低反射膜22aを形成することによって、例えば光(ロ)
のごとく、遮光膜24の上面で一次反射してTFT11
に入射せずに信号配線22の下面に入射する光が、低反
射膜22aによって二次反射することが抑えられ、TF
T11へ到達するのを防ぐことができる。また、光(ハ)
のごとく透明基板23の下面で全反射した光や透明基板
23の上面で反射した光も同様に、信号配線22の最下
側にある低反射膜22aによって二次反射することが抑
えられる。さらに、光(ニ)のごとく上記透明基板23を
下側から透過して遮光膜24の横を通り過ぎた光も同様
に、信号配線22の最下側にある低反射膜22aによっ
て反射することが抑えられる。尚、信号配線22の低反
射膜22aは、例えばTiNやTiWx等のAl系金属以外
の膜で形成する。
【0033】本液晶表示装置におけるTFT11付近を
以上のような構造に成すことによって、遮光膜24およ
び信号配線22で構成される遮光膜領域を最小限の面積
に抑えつつ、上部および下部から斜めに入射する光がT
FT11へ到達するのを防止できるのである。
【0034】図3および図4は、図1に示す液晶表示装
置におけるTFT付近の製造工程中における積層構造体
の縦断面を示す。但し、図3はソース領域‐チャネル領
域‐ドレイン領域を含む縦断面(図1(a)に相当)を示
し、図4はソース領域を横切る(活性層幅方向)縦断面
(図1(b)に相当)を示す。以下、図3及び図4に従っ
て、上記構成の液晶表示装置におけるTFT付近の製造
方法について説明する。
【0035】図3(a),図4(a)に示すように、石英や高
融点ガラス等からなる透明基板23上に、TFT11の
下部遮光層となる厚み150nmの遮光膜24を、CVD
(化学蒸着)法またはスパッタ法等によって堆積し、その
後島状にフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術
を用いてパターニングを行う。その場合、遮光膜24の
幅W1を、以降に形成されるTFT11の幅(つまり活性
層13の幅)Wと遮光膜24上に形成する透明な絶縁膜
12の膜厚とを用いて、上記式(1)の関係を満たすよう
に決定される。
【0036】例えば、上記遮光膜24上での絶縁膜12
の膜厚を380nmとすると、遮光膜24の幅W1は W1={W+2×380×tanθ}nm 必要となる。ここで、θは透明基板23に対する1次入
射角であり、一般的には約6.9度から7.5度の範囲で
ある。例えば、θを7.5度とし、TFT11の活性層
13の幅Wを800nmとすると、遮光膜24の幅W1は W1={800+2×380×tan7.5度}nm となり、約900nm必要となる。
【0037】上記遮光膜24は、TaやTi等の金属,シ
リサイド,シリコン等の遮光効果を有する材料の単層膜
または積層膜として形成される。
【0038】次に、図3(b),図4(b)に示すように、全
面にSiO2膜等の絶縁膜12を380nmの膜厚で堆積す
る。そして、図3(c),図3(c)に示すように、絶縁膜1
2上にTFT11の活性層13を形成する。ここで、活
性層13は、Si,Ge等における非晶質,多結晶,単結晶
等の半導体で形成する。例えば、多結晶Siを形成する
場合には、絶縁膜12上全面にSiH4あるいはSi26
の分解によるLPCVD(減圧化学気相成長)法によって
非晶質Siを40nmの膜厚で形成し、その後に結晶化処
理を行なって多結晶Si膜と成す。
【0039】次に、図3(d),図4(d)示すように、上記
ゲート絶縁膜14を80nmの膜厚で全面に堆積した後、
電極材料を300nmの膜厚で形成し、ゲート電極15お
よび蓄積容量電極16の形状にパターンニングする。次
に、図3(e)に示すように、ゲート電極15をマスクと
して活性層13に不純物イオン注入を行ない、ドレイン
領域17およびソース領域18を形成する。その場合、
不純物が注入されない領域がチャネル領域19となる。
【0040】次に、図4(e)に示すように、SiO2等か
らなる層間絶縁膜20を700nmの膜厚で全面に形成す
る。次に、図3(f),図4(f)に示すように、層間絶縁膜
20におけるドレイン領域17,ソース領域18上に電
極取出用のコンタクトホール21を開口する。そして、
TiNやTiWx等で成る低反射膜22aを下層膜とする一
方、Al等で成る高反射膜22bを上層膜とする積層膜
(例えば、Al‐Si/TiWx等)を形成し、信号配線22
とする。
【0041】ここで、上記信号配線22における下層に
位置する上記低反射膜22aは、上述したように、液晶
セル内部での反射を低減してTFT11に強い光が入射
するのを防ぐ。ここで、絶縁膜12の膜厚は380nm、
ゲート絶縁膜14の膜厚は80nm、層間絶縁膜20の膜
厚は700nmであるから、信号配線22の幅W2は、遮
光膜24の幅W1(例えば,900nm)に対して、片側で
{(380+80+700)tanθ}nm大きく形成するので
ある。尚、θは透明基板23に対する1次入射角であ
り、θ=7.5度とすると、信号配線22の幅W2は、遮
光膜24の幅W1に対し片側で約153nm大きく形成す
ることになる。すなわち、信号配線22の幅W2は、約
1206nm(=900+2×153)以上必要なのであ
る。
【0042】以後、図示しないが、絶縁膜を形成した
後、その絶縁膜にコンタクトホールを形成し、ドレイン
電極17にITO(インジュウム錫酸化物)等の透明電極
を形成して、液晶表示装置に供せられる液晶表示パネル
用の基板ができるのである。
【0043】このように、本実施の形態においては、上
記TFT11の下部に、絶縁膜12を介してTFT11
に重なるように遮光膜24を配置している。また、TF
T11の上部に、層間絶縁膜20を介してTFT11に
重なるように信号配線22を配置している。そして、上
記遮光膜24の幅W1を、TFT11の活性層幅Wとの
間に式(1)の関係が成立するように設定する。つまり、
遮光膜24の幅W1を活性層幅Wよりも大きく設定する
のである。さらに、信号配線22の幅W2を、遮光膜2
4の幅W1との間に式(2)の関係が成立するように設定
する。つまり、信号配線22の幅W2を遮光膜24の幅
W1よりも大きく設定するのである。
【0044】したがって、図2に示すように、上層部の
遮光膜として機能する信号配線22および下層部の遮光
膜である遮光膜24による遮光領域を最小限の大きさに
抑えつつ、上部から入射して透明基板23あるいは遮光
膜24の上面で反射する入射光(イ),(ロ)がTFT11
へ到達することを防止できる。
【0045】ここで、液晶表示装置に対して約100万
lx〜500万lxの光が入射すると仮定した場合、透明
基板23に対する1次入射光の90%〜98%が含まれ
る方向の法線からの角度の最大値より大きな角度で透明
基板23に光が入射したとしても、開口率,偏光板の透
過率および電極構造に依存して生じる反射光の影響は数
千lx以内におさまり、TFT11の動作としては問題
はない。そこで、上記式(1)および式(2)中における角
度θは、透明基板23に対する1次入射光の90%〜9
8%が含まれる方向の法線からの角度の最大値とすれば
よい。尚、この場合のθは、透明基板23そのものへの
入射角度であって、液晶表示パネルの最上面に対する入
射角度ではないことは言うまでも無い。
【0046】また、上層部の遮光膜として機能する信号
配線22は、その配線材料を高反射膜22bと低反射膜
22aとの積層構造に成し、低反射膜22aを最下側に配
設するようにしている。したがって、図2に示すよう
に、透明基板23の下面で全反射した光(ハ)や上面で反
射した光、あるいは、透明基板23を下側から透過した
光(ニ)が、信号配線22によって反射されてTFT11
に到達するのを防止できるのである。
【0047】上述したように、本実施の形態における液
晶表示装置によれば、遮光領域を最小限の大きさに抑え
つつ、上部や下部からの入射光およびその内部反射光が
TFT11へ到達することを防止できる。したがって、
本液晶表示装置における透明基板23のTFT11側に
対向して対向電極が形成された対向基板(図示せず)を配
置し、この対向基板の反透明基板側に光源(図示せず)を
設ければ、TFT11のリーク電流を減少して表示特性
を向上でき、開口率の低下を防止して明るく高コントラ
ストな表示を得ることができる。すなわち、小型高精細
で、クロストーク等が無く、明るくて高コントラストな
表示品位の高い投影表示用の液晶表示装置を得ることが
できるのである。
【0048】尚、上記実施の形態においては、上記高反
射膜22bをAlで形成し、低反射膜22aをTiNやTi
Wxで形成するようにしている。しかしながら、この発
明はこれに限定されるものではなく、高反射膜22b
は、Al,Al合金等のうちの何れか一つあるいは幾つか
の組み合わせであればよい。また、低反射膜22aは、
Ti,TiN,Ta,TiWx,Si,Ge等のうちの何れか一つあ
るいは幾つかの組み合わせであればよい。さらに、低反
射膜22aと高反射膜22bとの間に両反射膜の中間の反
射率を有する層を設けても差し支えない。
【0049】また、上記実施の形態においては、上記信
号配線22を上層部の遮光膜として機能させているが、
上部遮光膜等の他の遮光手段に置き換えても差し支えな
い。また、この発明における液晶表示装置の製造方法
は、上述の方法に限定されるものではないことは言うま
でもない。
【0050】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の液
晶表示装置は、スイッチング素子の基板側に上記スイッ
チング素子の活性層の幅よりも大きな幅を有する遮光膜
を配置し、上記スイッチング素子の反基板側に上記遮光
膜の幅よりも大きな幅を有する遮光手段を配置したの
で、基板側および反基板側からの入射光が上記スイッチ
ング素子に到達すること、及び、反基板側からの入射光
が上記透明基板および遮光膜で反射して上記スイッチン
グ素子に到達することを、確実に防止できる。
【0051】したがって、この発明によれば、上記スイ
ッチング素子のリーク電流を減少してオフ特性を向上で
き、クロストーク等を無くして表示品位を向上できる。
【0052】また、この発明の液晶表示装置は、上記遮
光手段を信号配線で成せば、上記スイッチング素子の反
基板側に特別の遮光膜等を設ける必要がなく、液晶表示
装置の薄型化と低価格化とを図ることができる。
【0053】また、この発明の液晶表示装置は、次式 W1≧W+2・L1・tanθ 但し、W1:上記遮光膜の幅 W:上記スイッチング素子の活性層幅 θ:上記透明基板に対する1次入射光の略90%乃至9
8%が含まれる方向の法線からの角度の最大値 L1:上記透明基板とスイッチング素子との間隔 が成立するように上記遮光膜の幅を設定すれば、上記遮
光膜の面積を最小限の大きさに抑えつつ、反基板側から
の入射光の上記透明基板による反射光および基板側から
の入射光が、上記スイッチング素子に到達することを防
止できる。
【0054】したがって、上記遮光膜の面積を必要最小
限の大きさにでき、明るく高コントラストな表示を実現
することができる。
【0055】また、この発明の液晶表示装置は、次式 W2≧W1+2・L2・tanθ 但し、W2:上記信号配線の幅 W1:上記遮光膜の幅 L2:上記スイッチング素子が無い平坦領域での上記遮
光膜と信号配線との間隔 が成立するように上記信号配線の幅を設定すれば、上記
信号配線の面積を最小限の大きさに抑えつつ、反基板側
からの入射光の上記遮光膜による反射光が上記スイッチ
ング素子に到達することを防止できる。
【0056】したがって、遮光膜として機能させる上記
信号配線の面積を必要最小限の大きさにでき、明るく高
コントラストな表示を実現することができる。さらに、
小型で高精細な表示を可能にできる。
【0057】また、この発明の液晶表示装置は、上記信
号配線を、上記透明基板に最も近い側に配設された低反
射膜と高反射膜とを含む積層構造を有するように成せ
ば、反基板側からの入射光を上記高反射膜によって効果
的に反射できる。一方、内部反射や基板側からの入射に
よって上記信号配線に到達した光の反射を抑制して上記
TFTに到達することを防止できる。したがって、上記
スイッチング素子のリーク電流を更に減少できる。
【0058】また、この発明の液晶表示装置は、上記高
反射膜をAl,Al合金の少なくとも何れか一つで成し、
上記低反射膜をTi,TiN,Ta,TiWx,Si,Geの少なく
とも何れか一つで成せば、反基板側からの入射光を効果
的に反射できる上記高反射膜と、内部反射光の二次反射
および基板側からの入射光の一次反射を効果的に防止で
きる上記低反射膜を得ることができる。
【0059】また、この発明の液晶表示装置は、上記透
明基板のスイッチング素子側に対向する対向基板とこの
対向基板の反透明基板側に光源を設ければ、上記対向基
板側から斜めに入射された光やその内部反射光が上記ス
イッチング素子に到達することを防止できる。したがっ
て、上記スイッチング素子のリーク電流を減少して表示
特性を向上できる。更に、上記各式が成立するように上
記遮光膜および信号配線の幅を設定することによって、
上記遮光膜及び信号配線による遮光面積を必要最小限に
設定できる。したがって、開口率の低下を防止して明る
く高コントラストな表示を得ることができる。
【0060】すなわち、この発明によれば、小型高精細
で、クロストーク等が無く、明るくて高コントラストな
表示品位の高い投影表示用の液晶表示装置を得ることが
できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の液晶表示装置におけるTFT付近
の縦断面図である。
【図2】 図1に示す液晶表示装置におけるTFTへの
入射光の径路を示す図である。
【図3】 図1に示す液晶表示装置におけるTFT付近
の製造工程中における積層構造体の縦断面図である。
【図4】 図3とは異なる方向への縦断面図である。
【図5】 従来の液晶表示装置の縦断面図である。
【図6】 図5とは異なる従来の液晶表示装置の縦断面
図である。
【符号の説明】
11…TFT、 12…絶縁膜、13…活性層、
14…ゲート絶縁膜、15…ゲート電
極、 16…蓄積容量電極、17…ド
レイン領域、 18…ソース領域、19
…チャネル領域、 20…層間絶縁膜、
21…コンタクトホール、 22…信号配
線、22a…低反射膜、 22b…高
反射膜、23…透明基板、 24…
遮光膜。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA34Y GA02 GA13 LA03 2H092 JA24 JB33 KA05 KB01 MA07 MA13 MA17 NA22 5F110 AA04 AA06 BB01 DD02 DD03 DD13 GG02 GG03 GG13 GG47 HJ13 HL03 HL05 HL06 HL07 HL09 HL11 NN04 NN23 NN42 NN44 NN45 NN46 NN47 NN48 NN54 NN55 NN72 NN73

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にスイッチング素子をマトリ
    クス状に配列して成る液晶表示装置において、 上記スイッチング素子の基板側であって且つ上記スイッ
    チング素子と重なる位置に、第1層間絶縁膜を介して、
    上記スイッチング素子の活性層の幅よりも大きな幅で形
    成された遮光膜と、 上記スイッチング素子の反基板側であって且つ上記スイ
    ッチング素子と重なる位置に、第2層間絶縁膜を介し
    て、上記遮光膜の幅よりも大きな幅で形成された遮光手
    段を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶表示装置におい
    て、 上記遮光手段は信号配線であることを特徴とする液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の液晶表示装置におい
    て、 上記遮光膜の幅をW1とし、上記スイッチング素子の活
    性層幅をWとし、上記透明基板に対する1次入射光の略
    90%乃至98%が含まれる方向の法線からの角度の最
    大値をθとし、上記透明基板とスイッチング素子との間
    隔をL1とした場合に、次式が成立するように上記遮光
    膜の幅が設定されていることを特徴とする液晶表示装
    置。 W1≧W+2・L1・tanθ
  4. 【請求項4】 請求項2あるいは請求項3に記載の液晶
    表示装置において、上記遮光膜の幅をW1とし、上記信
    号配線の幅をW2とし、上記透明基板に対する1次入射
    光の上記角度の最大値をθとし、上記スイッチング素子
    が無い平坦領域での上記遮光膜と信号配線の間隔をL2
    とした場合に、次式が成立するように上記信号配線の幅
    が設定されていることを特徴とする液晶表示装置。 W2≧W1+2・L2・tanθ
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4の何れか一つに記
    載の液晶表示装置において、 上記信号配線は、高反射膜および低反射膜を含む積層構
    造を有すると共に、上記低反射膜は上記透明基板に最も
    近い側に配設されていることを特徴とする液晶表示装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の液晶表示装置におい
    て、 上記高反射膜は、Al,Al合金の少なくとも何れか一つ
    から成り、 上記低反射膜は、Ti,TiN,Ta,TiWx,Si,Geの少な
    くとも何れか一つからから成ることを特徴とする液晶表
    示装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れか一つに記
    載の液晶表示装置において、 上記透明基板における上記スイッチング素子側に対向し
    て配置された対向基板と、 上記対向基板の反透明基板側に設けられた光源を備え
    て、 上記光源からの光は上記対向基板に入射するようになっ
    ていることを特徴とする液晶表示装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101997011A (zh) * 2009-08-24 2011-03-30 株式会社半导体能源研究所 光电检测器和显示器件

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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