JP2001221186A - 軸流真空ポンプ及び処理装置 - Google Patents
軸流真空ポンプ及び処理装置Info
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- JP2001221186A JP2001221186A JP2000027977A JP2000027977A JP2001221186A JP 2001221186 A JP2001221186 A JP 2001221186A JP 2000027977 A JP2000027977 A JP 2000027977A JP 2000027977 A JP2000027977 A JP 2000027977A JP 2001221186 A JP2001221186 A JP 2001221186A
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- peripheral surface
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
- Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 真空ポンプ自体を大型化することなく高い真
空能力を備えた軸流真空ポンプや、大型の被処理基板を
処理することのできる処理装置を提供する。 【解決手段】 略紡錘型のロータ86表面に、吸気側か
ら吐出側に向って相互に連続的に形成された、動翼型ポ
ンプ要素部分121、遷移用外周面部分122、ねじ溝
型ポンプ要素部分123からなるねじ要素部分を有する
ロータ86を略円筒型のポンプケーシング83内で高速
回転させるターボ分子ポンプ82において、前記ロータ
86を所定の比強度を有する高比強度材料で構成した。
空能力を備えた軸流真空ポンプや、大型の被処理基板を
処理することのできる処理装置を提供する。 【解決手段】 略紡錘型のロータ86表面に、吸気側か
ら吐出側に向って相互に連続的に形成された、動翼型ポ
ンプ要素部分121、遷移用外周面部分122、ねじ溝
型ポンプ要素部分123からなるねじ要素部分を有する
ロータ86を略円筒型のポンプケーシング83内で高速
回転させるターボ分子ポンプ82において、前記ロータ
86を所定の比強度を有する高比強度材料で構成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
被処理基板を処理する処理装置に使用する真空ポンプに
係り、更に詳細には、ロータの回転軸方向に強力に真空
引きできる軸流真空ポンプ、及び、そのような軸流真空
ポンプを備えた処理装置に関する。
被処理基板を処理する処理装置に使用する真空ポンプに
係り、更に詳細には、ロータの回転軸方向に強力に真空
引きできる軸流真空ポンプ、及び、そのような軸流真空
ポンプを備えた処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体ウエハ等の被処理基板
に処理を施す処理装置、例えば、CVDやプラズマエッ
チング装置などの処理装置では被処理基板に処理を施す
際に処理チャンバ内の空気を排出して真空に近い状態を
形成する必要があるため、処理チャンバの排気口側に真
空ポンプを接続し、この真空ポンプを作動させて処理チ
ャンバ内に真空状態を作り出すのが一般的である。
に処理を施す処理装置、例えば、CVDやプラズマエッ
チング装置などの処理装置では被処理基板に処理を施す
際に処理チャンバ内の空気を排出して真空に近い状態を
形成する必要があるため、処理チャンバの排気口側に真
空ポンプを接続し、この真空ポンプを作動させて処理チ
ャンバ内に真空状態を作り出すのが一般的である。
【0003】このような処理チャンバ内に真空状態を作
り出す目的で用いられる真空ポンプの中でも、真空引き
の能力が高く、高真空状態を短時間で形成することがで
きる軸流真空ポンプが広く用いられる。
り出す目的で用いられる真空ポンプの中でも、真空引き
の能力が高く、高真空状態を短時間で形成することがで
きる軸流真空ポンプが広く用いられる。
【0004】この軸流真空ポンプは、略円柱形のロータ
の表面に放射状に複数の羽根を設けたタービンのような
ロータを、内壁面に複数の羽根が固定された円筒型のポ
ンプケーシング内で回転させることによりロータの回転
軸方向に気体の流れを形成させるポンプであり、ロータ
を高速回転させることにより高度真空状態を短時間に形
成できるという特徴を備えている。
の表面に放射状に複数の羽根を設けたタービンのような
ロータを、内壁面に複数の羽根が固定された円筒型のポ
ンプケーシング内で回転させることによりロータの回転
軸方向に気体の流れを形成させるポンプであり、ロータ
を高速回転させることにより高度真空状態を短時間に形
成できるという特徴を備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体装置
の集積度向上の要請に伴い、基板が大型化する傾向にあ
り、基板が大型化するとそれを処理する処理装置の処理
チャンバも大型化するため、この大型化した処理チャン
バ内に真空状態を形成するためには、より高い真空引き
能力が求められる。
の集積度向上の要請に伴い、基板が大型化する傾向にあ
り、基板が大型化するとそれを処理する処理装置の処理
チャンバも大型化するため、この大型化した処理チャン
バ内に真空状態を形成するためには、より高い真空引き
能力が求められる。
【0006】ここで大型化した処理チャンバ内を短時間
で真空引きするには、真空ポンプの数を増やすか、真空
ポンプ自身の能力を向上させる必要がある。真空ポンプ
の数を増やすとコスト的に不利であるため、真空ポンプ
自身の能力を向上させる方が効率がよい。
で真空引きするには、真空ポンプの数を増やすか、真空
ポンプ自身の能力を向上させる必要がある。真空ポンプ
の数を増やすとコスト的に不利であるため、真空ポンプ
自身の能力を向上させる方が効率がよい。
【0007】真空ポンプ自身の能力を向上するにはロー
タを大型化する方法と、ロータの回転数を上げる方法と
が考えられる。
タを大型化する方法と、ロータの回転数を上げる方法と
が考えられる。
【0008】ロータを大型化すると、真空ポンプ全体が
大型化するため、製造コストが嵩み、消費電力量も増大
し、保守管理が大変になるという問題がある。また、処
理装置全体をコンパクト化したいという要請にも反す
る。
大型化するため、製造コストが嵩み、消費電力量も増大
し、保守管理が大変になるという問題がある。また、処
理装置全体をコンパクト化したいという要請にも反す
る。
【0009】一方、ロータの回転数を上げる方法では、
真空ポンプ自体は大型化されないため、製造コスト、消
費電力量、保守管理のいずれの問題も生じないが、回転
数を上げることによりロータの羽根に作用する遠心力が
著しく大きくなるため、従来の材料では、強度的にロー
タが耐えられないという問題がある。
真空ポンプ自体は大型化されないため、製造コスト、消
費電力量、保守管理のいずれの問題も生じないが、回転
数を上げることによりロータの羽根に作用する遠心力が
著しく大きくなるため、従来の材料では、強度的にロー
タが耐えられないという問題がある。
【0010】そのため、ジュラルミンなど強度の高い合
金を用いる方法が考えられるが、耐腐食性が低下した
り、ロータからコンタミネーションが生じるという問題
がある。
金を用いる方法が考えられるが、耐腐食性が低下した
り、ロータからコンタミネーションが生じるという問題
がある。
【0011】本発明は上記従来の問題を解決するために
なされた発明である。
なされた発明である。
【0012】即ち本発明は、真空ポンプ自体を大型化す
ることなく高い真空能力を備えた軸流真空ポンプを提供
することを目的とする。
ることなく高い真空能力を備えた軸流真空ポンプを提供
することを目的とする。
【0013】また本発明は真空ポンプを大型化すること
なく大型の被処理基板を処理することのできる処理装置
を提供することを目的とする。
なく大型の被処理基板を処理することのできる処理装置
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の軸流真空ポンプ
は、吸気口と吐出口とを備え、前記吸気口と吐出口との
間にロータを回転可能に収容するロータ室が形成された
ポンプケーシングと、比強度162MPa/mm2/g
/cm3以上を有する高比強度材料で形成され、外周面
上に羽根を供えたロータと、前記ロータを250m/s
ec以上の周速度で回転させる手段と、を具備する。
は、吸気口と吐出口とを備え、前記吸気口と吐出口との
間にロータを回転可能に収容するロータ室が形成された
ポンプケーシングと、比強度162MPa/mm2/g
/cm3以上を有する高比強度材料で形成され、外周面
上に羽根を供えたロータと、前記ロータを250m/s
ec以上の周速度で回転させる手段と、を具備する。
【0015】上記軸流真空ポンプの形式は、従来の非常
に多数枚の羽根を備えたロータを回転してポンプケーシ
ングの内周面上に形成された静止翼の間を通過させるタ
ービン型の真空ポンプであってもよいし、また、後述す
るねじ溝式のターボ分子ポンプであってもよく、更にそ
の他の既知の軸流真空ポンプであってもよい。
に多数枚の羽根を備えたロータを回転してポンプケーシ
ングの内周面上に形成された静止翼の間を通過させるタ
ービン型の真空ポンプであってもよいし、また、後述す
るねじ溝式のターボ分子ポンプであってもよく、更にそ
の他の既知の軸流真空ポンプであってもよい。
【0016】ここで、比強度とは、ある材料の引張り強
度とその材料の比重との比である。
度とその材料の比重との比である。
【0017】この軸流真空ポンプにおいて、前記高比強
度材料としては、微晶質合金が挙げられる。
度材料としては、微晶質合金が挙げられる。
【0018】また上記軸流真空ポンプにおいて、前記高
比強度材料としては、下記の組成:重量%で、アルミニ
ウム:83%以上、遷移金属元素:4%以上、希土類元
素:13%以上、残部:不可避的不純物、を含有する合
金を急冷して微細化することにより得られる超微細化組
織を有するアルミ合金が挙げられる。
比強度材料としては、下記の組成:重量%で、アルミニ
ウム:83%以上、遷移金属元素:4%以上、希土類元
素:13%以上、残部:不可避的不純物、を含有する合
金を急冷して微細化することにより得られる超微細化組
織を有するアルミ合金が挙げられる。
【0019】このアルミ合金は、平均粒径が0.2〜
0.5μmのアルミニウム原子、平均粒径が0.05〜
0.2μmの遷移金属元素とアルミニウムの金属間化合
物、平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とア
ルミニウムの金属間化合物、を含む超微細化組織を有す
るアルミ合金である。
0.5μmのアルミニウム原子、平均粒径が0.05〜
0.2μmの遷移金属元素とアルミニウムの金属間化合
物、平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とア
ルミニウムの金属間化合物、を含む超微細化組織を有す
るアルミ合金である。
【0020】このアルミ合金としては例えばナノアルミ
(登録商標)として市販されている合金が挙げられる。
(登録商標)として市販されている合金が挙げられる。
【0021】また、前記高比強度材料の例としては、C
FRP、AFRP、セラミック、チタン、又はチタニウ
ム合金が挙げられる。
FRP、AFRP、セラミック、チタン、又はチタニウ
ム合金が挙げられる。
【0022】上記軸流真空ポンプにおいて、前記ポンプ
ケーシングが円筒状断面を有するポンプケーシングであ
り、前記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態
に配置された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面
に形成された複数本のねじ要素によって規定されるねじ
溝部分を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝
式真空ポンプを構成するものであり、前記ロータの外周
面に形成されている前記複数本のねじ要素は、前記ロー
タ外周面における前記吸気口側の端から当該ロータの軸
線方向にそった所定の長さの吸気側外周面部分に形成さ
れているターボ分子ポンプの設計理論に基づく動翼型ポ
ンプ要素部分と、前記ロータ外周面における前記吐出口
側の端から当該ロータの軸線方向に沿った所定の長さの
吐出側外周面部分に形成されているねじ溝型ポンプ要素
部分とを備えており、各ねじ要素における前記動翼型ポ
ンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分とが滑らか
に連続していることが好ましい。
ケーシングが円筒状断面を有するポンプケーシングであ
り、前記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態
に配置された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面
に形成された複数本のねじ要素によって規定されるねじ
溝部分を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝
式真空ポンプを構成するものであり、前記ロータの外周
面に形成されている前記複数本のねじ要素は、前記ロー
タ外周面における前記吸気口側の端から当該ロータの軸
線方向にそった所定の長さの吸気側外周面部分に形成さ
れているターボ分子ポンプの設計理論に基づく動翼型ポ
ンプ要素部分と、前記ロータ外周面における前記吐出口
側の端から当該ロータの軸線方向に沿った所定の長さの
吐出側外周面部分に形成されているねじ溝型ポンプ要素
部分とを備えており、各ねじ要素における前記動翼型ポ
ンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分とが滑らか
に連続していることが好ましい。
【0023】この軸流真空ポンプにおいて、前記ロータ
の前記吸気側外周面部分には、更に、第2の動翼型ポン
プ要素部分を規定する複数本の第2のねじ要素部分が形
成されていてもよい。
の前記吸気側外周面部分には、更に、第2の動翼型ポン
プ要素部分を規定する複数本の第2のねじ要素部分が形
成されていてもよい。
【0024】また、上記軸流真空ポンプにおいて、前記
動翼型ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポンプ要素部
分の合計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の本数の
整数倍であることが好ましい。
動翼型ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポンプ要素部
分の合計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の本数の
整数倍であることが好ましい。
【0025】上記軸流真空ポンプにおいて、前記動翼型
ポンプ要素部分の翼角は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分
における吸気側の端の傾斜角と同一であるか、またはそ
れよりも大きいことが望ましい。
ポンプ要素部分の翼角は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分
における吸気側の端の傾斜角と同一であるか、またはそ
れよりも大きいことが望ましい。
【0026】また上記軸流真空ポンプにおいて、前記第
2の動翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記動翼型ポンプ
要素部分の翼角よりも大きいことが望ましい。
2の動翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記動翼型ポンプ
要素部分の翼角よりも大きいことが望ましい。
【0027】上記軸流真空ポンプにおいて、前記動翼型
ポンプ要素部分及び前記第2の動翼型ポンプ要素部分の
厚さは、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の厚さよりも厚い
ことが望ましい。
ポンプ要素部分及び前記第2の動翼型ポンプ要素部分の
厚さは、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の厚さよりも厚い
ことが望ましい。
【0028】上記軸流真空ポンプにおいて、前記第2の
動翼型ポンプ要素部分の厚さは、前記動翼型ポンプ要素
部分の厚さよりも薄いことが望ましい。
動翼型ポンプ要素部分の厚さは、前記動翼型ポンプ要素
部分の厚さよりも薄いことが望ましい。
【0029】上記軸流真空ポンプにおいて、前記ロータ
外周面における前記吸気側外周部分と前記吐出側外周部
分との間には、遷移用外周面部分が形成されており、当
該遷移用外周面部分には、各ねじ要素における前記動翼
型ポンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との間
を滑らかに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成さ
れていることが望ましい。
外周面における前記吸気側外周部分と前記吐出側外周部
分との間には、遷移用外周面部分が形成されており、当
該遷移用外周面部分には、各ねじ要素における前記動翼
型ポンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との間
を滑らかに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成さ
れていることが望ましい。
【0030】上記軸流真空ポンプにおいて、前記ロータ
の前記吸気側外周面部分の外径寸法と前記吐出側外周面
部分の外径寸法とは異なっており、前記遷移用外周面部
分によって、前記吸気側外周面部分と前記吐出側外周面
部分とが滑らかに連続していることが望ましい。
の前記吸気側外周面部分の外径寸法と前記吐出側外周面
部分の外径寸法とは異なっており、前記遷移用外周面部
分によって、前記吸気側外周面部分と前記吐出側外周面
部分とが滑らかに連続していることが望ましい。
【0031】本発明の処理装置は、被処理基板を載置す
るサセプタと、前記サセプタを収容する処理チャンバ
と、前記処理チャンバ内に気体を供給する気体供給系
と、前記処理チャンバ内から気体を排出する排気配管
と、前記排気配管と前記処理チャンバとの間に介挿さ
れ、吸気口と吐出口とを備え、前記吸気口と吐出口との
間にロータを回転可能に収容するロータ室が形成された
ケーシングと、比強度162MPa/mm2/g/cm3
以上の材料で形成され、外周面上に羽根を供えたロータ
と、前記ロータを250m/sec以上の周速度で回転
させるモータと、を有する軸流真空ポンプと、を具備す
る。
るサセプタと、前記サセプタを収容する処理チャンバ
と、前記処理チャンバ内に気体を供給する気体供給系
と、前記処理チャンバ内から気体を排出する排気配管
と、前記排気配管と前記処理チャンバとの間に介挿さ
れ、吸気口と吐出口とを備え、前記吸気口と吐出口との
間にロータを回転可能に収容するロータ室が形成された
ケーシングと、比強度162MPa/mm2/g/cm3
以上の材料で形成され、外周面上に羽根を供えたロータ
と、前記ロータを250m/sec以上の周速度で回転
させるモータと、を有する軸流真空ポンプと、を具備す
る。
【0032】この処理装置において、前記高比強度材料
としては、微晶質合金が挙げられる。
としては、微晶質合金が挙げられる。
【0033】また上記処理装置において、前記高比強度
材料としては、下記の組成:重量%で、アルミニウム:
83%以上、遷移金属元素:4%以上、希土類元素:1
3%以上、残部:不可避的不純物、を含有する合金を急
冷して微細化することにより得られる超微細化組織を有
するアルミ合金が挙げられる。
材料としては、下記の組成:重量%で、アルミニウム:
83%以上、遷移金属元素:4%以上、希土類元素:1
3%以上、残部:不可避的不純物、を含有する合金を急
冷して微細化することにより得られる超微細化組織を有
するアルミ合金が挙げられる。
【0034】このアルミ合金は、平均粒径が0.2〜
0.5μmのアルミニウム原子、平均粒径が0.05〜
0.2μmの遷移金属元素とアルミニウムの金属間化合
物、平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とア
ルミニウムの金属間化合物、を含む超微細化組織を有す
るアルミ合金である。
0.5μmのアルミニウム原子、平均粒径が0.05〜
0.2μmの遷移金属元素とアルミニウムの金属間化合
物、平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とア
ルミニウムの金属間化合物、を含む超微細化組織を有す
るアルミ合金である。
【0035】このアルミ合金としては例えばナノアルミ
(登録商標)として市販されている合金が挙げられる。
(登録商標)として市販されている合金が挙げられる。
【0036】また、前記高比強度材料の例としては、C
FRP、AFRP、セラミック、チタン、又はチタニウ
ム合金が挙げられる。
FRP、AFRP、セラミック、チタン、又はチタニウ
ム合金が挙げられる。
【0037】上記処理装置において、前記ポンプケーシ
ングが円筒状断面を有するポンプケーシングであり、前
記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態に配置
された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面に形成
された複数本のねじ要素によって規定されるねじ溝部分
を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝式真空
ポンプを構成するものであり、前記ロータの外周面に形
成されている前記複数本のねじ要素は、前記ロータ外周
面における前記吸気口側の端から当該ロータの軸線方向
にそった所定の長さの吸気側外周面部分に形成されてい
るターボ分子ポンプの設計理論に基づく動翼型ポンプ要
素部分と、前記ロータ外周面における前記吐出口側の端
から当該ロータの軸線方向に沿った所定の長さの吐出側
外周面部分に形成されているねじ溝型ポンプ要素部分と
を備えており、各ねじ要素における前記動翼型ポンプ要
素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分とが滑らかに連続
していることが好ましい。
ングが円筒状断面を有するポンプケーシングであり、前
記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態に配置
された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面に形成
された複数本のねじ要素によって規定されるねじ溝部分
を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝式真空
ポンプを構成するものであり、前記ロータの外周面に形
成されている前記複数本のねじ要素は、前記ロータ外周
面における前記吸気口側の端から当該ロータの軸線方向
にそった所定の長さの吸気側外周面部分に形成されてい
るターボ分子ポンプの設計理論に基づく動翼型ポンプ要
素部分と、前記ロータ外周面における前記吐出口側の端
から当該ロータの軸線方向に沿った所定の長さの吐出側
外周面部分に形成されているねじ溝型ポンプ要素部分と
を備えており、各ねじ要素における前記動翼型ポンプ要
素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分とが滑らかに連続
していることが好ましい。
【0038】この処理装置において、前記ロータの前記
吸気側外周面部分には、更に、第2の動翼型ポンプ要素
部分を規定する複数本の第2のねじ要素部分が形成され
ていてもよい。
吸気側外周面部分には、更に、第2の動翼型ポンプ要素
部分を規定する複数本の第2のねじ要素部分が形成され
ていてもよい。
【0039】また、上記処理装置において、前記動翼型
ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポンプ要素部分の合
計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の本数の整数倍
であることが好ましい。
ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポンプ要素部分の合
計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の本数の整数倍
であることが好ましい。
【0040】上記処理装置において、前記動翼型ポンプ
要素部分の翼角は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分におけ
る吸気側の端の傾斜角と同一であるか、またはそれより
も大きいことが望ましい。
要素部分の翼角は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分におけ
る吸気側の端の傾斜角と同一であるか、またはそれより
も大きいことが望ましい。
【0041】また上記処理装置において、前記第2の動
翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記動翼型ポンプ要素部
分の翼角よりも大きいことが望ましい。
翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記動翼型ポンプ要素部
分の翼角よりも大きいことが望ましい。
【0042】上記処理装置において、前記動翼型ポンプ
要素部分及び前記第2の動翼型ポンプ要素部分の厚さ
は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の厚さよりも厚いこと
が望ましい。
要素部分及び前記第2の動翼型ポンプ要素部分の厚さ
は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の厚さよりも厚いこと
が望ましい。
【0043】上記処理装置において、前記第2の動翼型
ポンプ要素部分の厚さは、前記動翼型ポンプ要素部分の
厚さよりも薄いことをが望ましい。
ポンプ要素部分の厚さは、前記動翼型ポンプ要素部分の
厚さよりも薄いことをが望ましい。
【0044】上記処理装置において、前記ロータ外周面
における前記吸気側外周部分と前記吐出側外周部分との
間には、遷移用外周面部分が形成されており、当該遷移
用外周面部分には、各ねじ要素における前記動翼型ポン
プ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との間を滑ら
かに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成されてい
ることが望ましい。
における前記吸気側外周部分と前記吐出側外周部分との
間には、遷移用外周面部分が形成されており、当該遷移
用外周面部分には、各ねじ要素における前記動翼型ポン
プ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との間を滑ら
かに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成されてい
ることが望ましい。
【0045】上記処理装置において、前記ロータの前記
吸気側外周面部分の外径寸法と前記吐出側外周面部分の
外径寸法とは異なっており、前記遷移用外周面部分によ
って、前記吸気側外周面部分と前記吐出側外周面部分と
が滑らかに連続していることが望ましい。
吸気側外周面部分の外径寸法と前記吐出側外周面部分の
外径寸法とは異なっており、前記遷移用外周面部分によ
って、前記吸気側外周面部分と前記吐出側外周面部分と
が滑らかに連続していることが望ましい。
【0046】本発明では、上記したような特定の高比強
度材料で形成されたロータを用いているのでロータを高
速度で回転させることができる。そのため、軸流真空ポ
ンプ自体を大型化することなく真空引き能力を著しく向
上させることができる。
度材料で形成されたロータを用いているのでロータを高
速度で回転させることができる。そのため、軸流真空ポ
ンプ自体を大型化することなく真空引き能力を著しく向
上させることができる。
【0047】極めて苛酷な条件で使用しても耐久性が高
く、低コストでしかも保守管理が容易な軸流真空ポンプ
や処理装置が得られる。
く、低コストでしかも保守管理が容易な軸流真空ポンプ
や処理装置が得られる。
【0048】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の一実施形態について添付図面に基づいて説明する。
明の一実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0049】図1は本実施形態に係るクラスタツール装
置を示す概略構成図である。このクラスタツール装置2
は、被処理基板としてのウエハWに対して成膜処理、拡
散処理、エッチング処理等の隠しの処理を行う処理シス
テム4と、この処理システム4に対してウエハWを搬
入、搬出させる搬送システム6とにより構成される。
置を示す概略構成図である。このクラスタツール装置2
は、被処理基板としてのウエハWに対して成膜処理、拡
散処理、エッチング処理等の隠しの処理を行う処理シス
テム4と、この処理システム4に対してウエハWを搬
入、搬出させる搬送システム6とにより構成される。
【0050】処理システム4は、真空引き可能に構成さ
れた移載室8と、ゲートバルブ10A〜10Dを介して
連結された4つの処理チャンバ12A〜12Dよりな
り、各チャンバ12A〜12Dにおいて同種の或いは異
種の熱処理をウエハWに対して施すようになっている。
各チャンバ12A〜12D内には、ウエハWを載置する
ためのサセプタ14A〜14Dがそれぞれ設けられる。
また移載室8内には、屈伸及び旋回自在に構成された移
載アーム16が設けられ、各処理チャンバ12A〜12
Dや後述するロードロック室間とウエハWの受け渡しを
行うようになっている。
れた移載室8と、ゲートバルブ10A〜10Dを介して
連結された4つの処理チャンバ12A〜12Dよりな
り、各チャンバ12A〜12Dにおいて同種の或いは異
種の熱処理をウエハWに対して施すようになっている。
各チャンバ12A〜12D内には、ウエハWを載置する
ためのサセプタ14A〜14Dがそれぞれ設けられる。
また移載室8内には、屈伸及び旋回自在に構成された移
載アーム16が設けられ、各処理チャンバ12A〜12
Dや後述するロードロック室間とウエハWの受け渡しを
行うようになっている。
【0051】一方、搬送システム6は、キャリアカセッ
トを載置するためのカセットステージとウエハWを搬送
して受け渡しを行うための搬送アーム20を移動させる
搬送ステージよりなる。カセットステージには、容器載
置台24が設けられ、ここに複数、図示例にあっては最
大4つのキャリアカセット26A〜26Dを載置できる
ようになっている。各キャリアカセット26A〜26D
には、最大例えば25枚のウエハWを等間隔で多段に載
置して収容できるようになっている。
トを載置するためのカセットステージとウエハWを搬送
して受け渡しを行うための搬送アーム20を移動させる
搬送ステージよりなる。カセットステージには、容器載
置台24が設けられ、ここに複数、図示例にあっては最
大4つのキャリアカセット26A〜26Dを載置できる
ようになっている。各キャリアカセット26A〜26D
には、最大例えば25枚のウエハWを等間隔で多段に載
置して収容できるようになっている。
【0052】搬送ステージには、その中心部を長さ方向
に沿って延びる案内レール28が設けられており、この
案内レール28に上記搬送アーム20がスライド移動可
能に支持されている。この案内レール28には、移動機
構として例えばボールネジ(図示省略)が併設されてお
り、このボールネジに上記搬送アーム20の基部が嵌装
されている。従って、このボールネジの端部に設けた駆
動モータを回転駆動することにより、搬送アーム20は
案内レール28に沿って移動することになる。
に沿って延びる案内レール28が設けられており、この
案内レール28に上記搬送アーム20がスライド移動可
能に支持されている。この案内レール28には、移動機
構として例えばボールネジ(図示省略)が併設されてお
り、このボールネジに上記搬送アーム20の基部が嵌装
されている。従って、このボールネジの端部に設けた駆
動モータを回転駆動することにより、搬送アーム20は
案内レール28に沿って移動することになる。
【0053】また、搬送ステージ22の他端には、ウエ
ハWの位置決めを行う方向位置決め装置としてのオリエ
ンタ36が設けられ、更に、搬送ステージの途中には、
上記移載室8との間を連結するために真空引き可能にな
された2つのロードロック室38A、38Bが設けられ
る。各ロードロック室38A,38B内には、ウエハW
を載置する被搬送体載置台が設けられると共に、各ロー
ドロック室38A,38Bの前後には、移載室8或いは
搬送ステージ22へ連通するためのゲートバルブ42
A,42B及び44A,44Bがそれぞれ設けられる。
ハWの位置決めを行う方向位置決め装置としてのオリエ
ンタ36が設けられ、更に、搬送ステージの途中には、
上記移載室8との間を連結するために真空引き可能にな
された2つのロードロック室38A、38Bが設けられ
る。各ロードロック室38A,38B内には、ウエハW
を載置する被搬送体載置台が設けられると共に、各ロー
ドロック室38A,38Bの前後には、移載室8或いは
搬送ステージ22へ連通するためのゲートバルブ42
A,42B及び44A,44Bがそれぞれ設けられる。
【0054】図2は本実施形態に係るプラズマエッチン
グ装置の概略構成を示した垂直断面図である。
グ装置の概略構成を示した垂直断面図である。
【0055】図2に示すように、このプラズマエッチン
グ装置50は、例えばアルミニウムやステンレス鋼によ
り筒状に成形された処理チャンバ51を有する。この処
理チャンバ51は接地されている。
グ装置50は、例えばアルミニウムやステンレス鋼によ
り筒状に成形された処理チャンバ51を有する。この処
理チャンバ51は接地されている。
【0056】処理チャンバ51の天井51Bは、絶縁部
材60を介して処理チャンバ本体側に接続されており、
この天井51Bにはサセプタ52に対向させて平らな中
空構造のシャワーへッド61が配設されている。このシ
ャワーヘッド61下面のガス噴射面には、このシャワー
ヘッド61内に導入された処理ガスやプラズマガスを処
理空間S、即ちシャワーヘッド61下面とサセプタ52
上面との間に形成される空間に向けて吐出する複数の吐
出孔62,62,…が穿孔されている。
材60を介して処理チャンバ本体側に接続されており、
この天井51Bにはサセプタ52に対向させて平らな中
空構造のシャワーへッド61が配設されている。このシ
ャワーヘッド61下面のガス噴射面には、このシャワー
ヘッド61内に導入された処理ガスやプラズマガスを処
理空間S、即ちシャワーヘッド61下面とサセプタ52
上面との間に形成される空間に向けて吐出する複数の吐
出孔62,62,…が穿孔されている。
【0057】このシャワーヘッド61は、導電性材料、
例えば表面がアルマイト処理されたアルミニウムや表面
処理されたステンレス鋼などにより形成されて上部電極
を構成し、その途中にはマッチング回路63を介在させ
た給電線64を介して、例えば13.56MHzの高周
波電圧を印加できるようになっている。
例えば表面がアルマイト処理されたアルミニウムや表面
処理されたステンレス鋼などにより形成されて上部電極
を構成し、その途中にはマッチング回路63を介在させ
た給電線64を介して、例えば13.56MHzの高周
波電圧を印加できるようになっている。
【0058】シャワーヘッド61の下端周辺部には、上
部電極に発生する高周波電界を内側の電極面に集めるた
めの断面L字状のシールドリング65がシャワーヘッド
61の周方向に沿って形成されている。
部電極に発生する高周波電界を内側の電極面に集めるた
めの断面L字状のシールドリング65がシャワーヘッド
61の周方向に沿って形成されている。
【0059】シャワーヘッド61上部のガス導入口66
には、ガス導入管67が接続されている。このガス導入
管67は複数に分岐されており、プラズマガスとしての
Arガスを貯留するArガス源68、処理ガスとしてC
HF3とCH4のエッチングガスを貯留するエッチングガ
ス源69,70がそれぞれ接続されている。これらの各
ガスは、途中に介設したマスフローコントローラ71や
開閉弁72により流量が制御されつつ供給される。
には、ガス導入管67が接続されている。このガス導入
管67は複数に分岐されており、プラズマガスとしての
Arガスを貯留するArガス源68、処理ガスとしてC
HF3とCH4のエッチングガスを貯留するエッチングガ
ス源69,70がそれぞれ接続されている。これらの各
ガスは、途中に介設したマスフローコントローラ71や
開閉弁72により流量が制御されつつ供給される。
【0060】処理チャンバ51の内部には、下部電極と
してアルミニウムやステンレス鋼等の導電性材料よりな
る略円盤状のサセプタ52が配設されている。このサセ
プタ52は、処理チャンバ底部51Aの中央部の開口5
3を介して挿入された昇降軸54の上端に支持固定され
ており、昇降機構(図示省略)により昇降可能に配設さ
れている。プラズマエッチング装置50の運転時には、
このサセプタ52の上面にウエハWが載置された状態で
エッチングが行われる。
してアルミニウムやステンレス鋼等の導電性材料よりな
る略円盤状のサセプタ52が配設されている。このサセ
プタ52は、処理チャンバ底部51Aの中央部の開口5
3を介して挿入された昇降軸54の上端に支持固定され
ており、昇降機構(図示省略)により昇降可能に配設さ
れている。プラズマエッチング装置50の運転時には、
このサセプタ52の上面にウエハWが載置された状態で
エッチングが行われる。
【0061】サセプタ52の内部には通路状の冷却ジャ
ケット55が設けられており、このジャケット55内に
冷媒を流すことによりサセプタ52、ひいてはその上に
載置したウエハWを所望の温度に維持できるようになっ
ている。更にこのサセプタ52の所定の位置には複数の
リフタ孔56,56,…が上下方向に貫通して穿孔され
ており、これらのリフタ孔56,56,…に対応して上
下方向に昇降可能にウエハリフタピン57が配設されて
いる。このウエハリフタピン57は処理チャンバ底部5
1Aの開口部53を通って上下動可能に取りつけられた
ピン昇降ロッド58により一体的に昇降可能に取りつけ
られている。このウエハリフタピン57の貫通部には、
サセプタ52の裏面との間で金属製の伸縮ベローズ59
が配設されており、ウエハリフタピン57が気密性を維
持したまま上下動できるようになっている。図2中一点
鎖線で示した位置にサセプタ52を保持した状態でウエ
ハリフトピン57を上下動させることにより、ウエハW
を昇降するようになっている。このようなウエハリフト
ピン57は通常ウエハW周縁部に沿って3本設けられて
いる。
ケット55が設けられており、このジャケット55内に
冷媒を流すことによりサセプタ52、ひいてはその上に
載置したウエハWを所望の温度に維持できるようになっ
ている。更にこのサセプタ52の所定の位置には複数の
リフタ孔56,56,…が上下方向に貫通して穿孔され
ており、これらのリフタ孔56,56,…に対応して上
下方向に昇降可能にウエハリフタピン57が配設されて
いる。このウエハリフタピン57は処理チャンバ底部5
1Aの開口部53を通って上下動可能に取りつけられた
ピン昇降ロッド58により一体的に昇降可能に取りつけ
られている。このウエハリフタピン57の貫通部には、
サセプタ52の裏面との間で金属製の伸縮ベローズ59
が配設されており、ウエハリフタピン57が気密性を維
持したまま上下動できるようになっている。図2中一点
鎖線で示した位置にサセプタ52を保持した状態でウエ
ハリフトピン57を上下動させることにより、ウエハW
を昇降するようになっている。このようなウエハリフト
ピン57は通常ウエハW周縁部に沿って3本設けられて
いる。
【0062】処理チャンバ51の側壁の一部には、サセ
プタ52を降下させた位置に対応してウエハ搬出入口7
3が配設されており、ここに真空引き可能に構成された
ロードロック38との間を連通・遮断するゲートバルブ
44が配設されている。
プタ52を降下させた位置に対応してウエハ搬出入口7
3が配設されており、ここに真空引き可能に構成された
ロードロック38との間を連通・遮断するゲートバルブ
44が配設されている。
【0063】サセプタ52の裏面と処理チャンバ底部5
1Aの開口部53の周辺とは伸縮自在に構成された金属
製のベローズ74が配設されている。このベローズ74
により処理チャンバ50内の気密性を維持したままサセ
プタ52を昇降可能にしている。サセプタ52は、この
ベローズ74及び処理チャンバ51を介して間接的に接
地されている。
1Aの開口部53の周辺とは伸縮自在に構成された金属
製のベローズ74が配設されている。このベローズ74
により処理チャンバ50内の気密性を維持したままサセ
プタ52を昇降可能にしている。サセプタ52は、この
ベローズ74及び処理チャンバ51を介して間接的に接
地されている。
【0064】また、ウエハ搬出入口73の反対側の側壁
には排気口80が設けられており、この排気口80には
真空配管81が接続されている。この真空配管81には
真空ポンプ82が配設されており、この真空ポンプ82
を作動させることにより処理チャンバ51内の空気を排
出することによりこの処理チャンバ51内をほぼ真空状
態にできるようになっている。
には排気口80が設けられており、この排気口80には
真空配管81が接続されている。この真空配管81には
真空ポンプ82が配設されており、この真空ポンプ82
を作動させることにより処理チャンバ51内の空気を排
出することによりこの処理チャンバ51内をほぼ真空状
態にできるようになっている。
【0065】以下、本実施形態に係る真空ポンプ82に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0066】この真空ポンプ82は軸流真空ポンプの一
種で、一般に「ターボ分子ポンプ」と呼ばれる種類の真
空ポンプである。なお、以下の説明では、真空ポンプ8
2を「ターボ分子ポンプ82」というときがある。
種で、一般に「ターボ分子ポンプ」と呼ばれる種類の真
空ポンプである。なお、以下の説明では、真空ポンプ8
2を「ターボ分子ポンプ82」というときがある。
【0067】図3は本実施形態に係るターボ分子ポンプ
の概略構成を示した垂直断面図である。
の概略構成を示した垂直断面図である。
【0068】図3に示すように、このターボ分子ポンプ
82は、円筒形のポンプケーシング83を有しており、
ポンプケーシング83の先端側には吸気口84が形成さ
れ、その反対側には吐出口85が形成されている。
82は、円筒形のポンプケーシング83を有しており、
ポンプケーシング83の先端側には吸気口84が形成さ
れ、その反対側には吐出口85が形成されている。
【0069】ポンプケーシング83の内部には、同軸状
態に単一の円柱状のロータ86が取りつけられており、
このロータ86の外周面には後述する複数のねじ要素8
7(n)が形成されている。各ねじ要素87(n)のね
じ山とケーシング内周面との間には、動作時において例
えば約0.2〜0.5mm程度の隙間が形成されるよう
になっている。
態に単一の円柱状のロータ86が取りつけられており、
このロータ86の外周面には後述する複数のねじ要素8
7(n)が形成されている。各ねじ要素87(n)のね
じ山とケーシング内周面との間には、動作時において例
えば約0.2〜0.5mm程度の隙間が形成されるよう
になっている。
【0070】ロータ86は底部が塞がれた中空構造とな
っており、底部には同軸状態でロータ回転軸88が取り
つけられ、このロータ回転軸88の先端部分に、ロータ
押さえ板89及びロータ締め付けボルト90によって、
ロータ86が固定されている。ロータ回転軸88はモー
タ91のロータと一体化されており、当該モータ91に
よって回転される。またロータ回転軸88は上部及び下
部ラジアル磁気受92,93によって回転可能に保持さ
れているとともに、その下端部分は、スラスト軸受け9
4によって回転可能に保持されている。
っており、底部には同軸状態でロータ回転軸88が取り
つけられ、このロータ回転軸88の先端部分に、ロータ
押さえ板89及びロータ締め付けボルト90によって、
ロータ86が固定されている。ロータ回転軸88はモー
タ91のロータと一体化されており、当該モータ91に
よって回転される。またロータ回転軸88は上部及び下
部ラジアル磁気受92,93によって回転可能に保持さ
れているとともに、その下端部分は、スラスト軸受け9
4によって回転可能に保持されている。
【0071】これらのモータ91及び各軸受け92〜9
4はベアリングハウジング95に取りつけられており、
このベアリングハウジング95は、ポンプケーシング8
3の吐出側開口85の側からさし込まれていると共に、
当該吐出側開口85を封鎖している。このベアリングハ
ウジング95にはポンプケーシング83の吐出側開口8
5に連通した排気通路95aが形成されており、この排
気通路95aのポンプケーシング83の側の開口端にポ
ンプ吐出口96が形成されており、他方の開口端は大気
側に連通している。
4はベアリングハウジング95に取りつけられており、
このベアリングハウジング95は、ポンプケーシング8
3の吐出側開口85の側からさし込まれていると共に、
当該吐出側開口85を封鎖している。このベアリングハ
ウジング95にはポンプケーシング83の吐出側開口8
5に連通した排気通路95aが形成されており、この排
気通路95aのポンプケーシング83の側の開口端にポ
ンプ吐出口96が形成されており、他方の開口端は大気
側に連通している。
【0072】なお、図3中、97は上部ラジアル変位セ
ンサ、98は下部ラジアル変位センサ、99はスラスト
変位センサをそれぞれ示す。これらのセンサからの出力
信号は、ベアリングハウジング95に取り付けた電気コ
ネクタ100を介して外部に取り出される。また、この
電気コネクタ100を介して、モータ91、各磁気軸受
けに対する給電、励磁が行なわれる。
ンサ、98は下部ラジアル変位センサ、99はスラスト
変位センサをそれぞれ示す。これらのセンサからの出力
信号は、ベアリングハウジング95に取り付けた電気コ
ネクタ100を介して外部に取り出される。また、この
電気コネクタ100を介して、モータ91、各磁気軸受
けに対する給電、励磁が行なわれる。
【0073】図3はロータ86の斜視図であり、図4は
ロータ86の外周面に形成されている複数のねじ要素8
7を示す図であり、(a)はロータ86を先端側から見
た上面図であり、(b)はそれを側方からみた場合の半
断面側面図であり、(c)はその外周面を平面状に展開
した展開図である。
ロータ86の外周面に形成されている複数のねじ要素8
7を示す図であり、(a)はロータ86を先端側から見
た上面図であり、(b)はそれを側方からみた場合の半
断面側面図であり、(c)はその外周面を平面状に展開
した展開図である。
【0074】図3及び図5を参照して説明すると、ロー
タ86の外周面110は、当該ロータ86の吸気口84
の側の先端縁111aから当該ロータの軸線86aの方
向に沿った所定の範囲の吸気側外周面部分111と、吐
出口96の側の先端縁113aから同じく軸線86aの
方向に沿った所定の範囲の吐出側外周面部分113とを
有し、これらの部分の間は、遷移用外周面部分112に
よって連続している。
タ86の外周面110は、当該ロータ86の吸気口84
の側の先端縁111aから当該ロータの軸線86aの方
向に沿った所定の範囲の吸気側外周面部分111と、吐
出口96の側の先端縁113aから同じく軸線86aの
方向に沿った所定の範囲の吐出側外周面部分113とを
有し、これらの部分の間は、遷移用外周面部分112に
よって連続している。
【0075】本実施形態では、5本のねじ要素87
(n)(n=1〜5)がロータ外周面110に形成され
ている。各ねじ要素87(n)において、吸気側外周面
部分111に形成されている部分は、ターボ分子ポンプ
の設計理論に基づいた動翼型ポンプ要素部分121であ
り、吐出側外周面部分113に形成されている部分は、
ねじ溝型ポンプ要素部分123である。これらの要素部
分121,123の間は、遷移用外周面部分112に形
成されている遷移用ねじ要素部分122によって滑らか
に連続している。
(n)(n=1〜5)がロータ外周面110に形成され
ている。各ねじ要素87(n)において、吸気側外周面
部分111に形成されている部分は、ターボ分子ポンプ
の設計理論に基づいた動翼型ポンプ要素部分121であ
り、吐出側外周面部分113に形成されている部分は、
ねじ溝型ポンプ要素部分123である。これらの要素部
分121,123の間は、遷移用外周面部分112に形
成されている遷移用ねじ要素部分122によって滑らか
に連続している。
【0076】本実施形態の各ねじ要素87(n)は次の
ように設計されたものである。まず、日本機械学会論文
集(B編)51巻470号(昭60−10)「ねじみぞ
式粘性真空ポンプ」に記載されている設計方法により、
ねじ溝型ポンプ要素部分123の形状、寸法を求める。
この設計方法では、ねじ溝型ポンプ要素部分123の吸
気側の端(吐出側外周面部分111と遷移用外周面部分
112の境界位置)におけるアスペクト比は3以上、ね
じ溝比は約0.9、ねじ傾斜角α2は30〜40度の範
囲内となり、吐出口に向ってねじ溝比を0.5〜0.6
程度、ねじ傾斜角を次第に減じたねじ形状を決定する。
同時に、ねじ溝としての最適な溝深さ、溝幅、ねじ条数
も決定する。
ように設計されたものである。まず、日本機械学会論文
集(B編)51巻470号(昭60−10)「ねじみぞ
式粘性真空ポンプ」に記載されている設計方法により、
ねじ溝型ポンプ要素部分123の形状、寸法を求める。
この設計方法では、ねじ溝型ポンプ要素部分123の吸
気側の端(吐出側外周面部分111と遷移用外周面部分
112の境界位置)におけるアスペクト比は3以上、ね
じ溝比は約0.9、ねじ傾斜角α2は30〜40度の範
囲内となり、吐出口に向ってねじ溝比を0.5〜0.6
程度、ねじ傾斜角を次第に減じたねじ形状を決定する。
同時に、ねじ溝としての最適な溝深さ、溝幅、ねじ条数
も決定する。
【0077】次に、動翼型ポンプ要素部分121の形状
・寸法を決定する。本実施形態では、特公昭50−27
204号公報に記載されているターボ分子ポンプの設計
理論に基づいて形状を求める。ここで、上記のように決
定されたねじ溝型ポンプ要素部分123のねじ条数に対
して、動翼型ポンプ要素部分121の枚数は、同一また
はその整数倍とする。また、翼角α1は、ねじ傾斜角α
2と同一またはそれよりも大きな角度とする。これらを
基本条件として、上記公告公報に記載の設計理論を適用
して、動翼型ポンプ要素部分121の円周方向の長さ、
軸方向の長さを決定する。
・寸法を決定する。本実施形態では、特公昭50−27
204号公報に記載されているターボ分子ポンプの設計
理論に基づいて形状を求める。ここで、上記のように決
定されたねじ溝型ポンプ要素部分123のねじ条数に対
して、動翼型ポンプ要素部分121の枚数は、同一また
はその整数倍とする。また、翼角α1は、ねじ傾斜角α
2と同一またはそれよりも大きな角度とする。これらを
基本条件として、上記公告公報に記載の設計理論を適用
して、動翼型ポンプ要素部分121の円周方向の長さ、
軸方向の長さを決定する。
【0078】また、動翼型ポンプ要素部分121の厚さ
t1は、吸気口84の開口面積の大きさ、ロータ86の
回転数、及び排出気体の負荷に応じて発生する応力、発
熱に耐えることができるようにすると共に、使用材料の
機械的強度の余裕度も考慮して決定される。通常は、1
〜3mm程度の厚さとする。
t1は、吸気口84の開口面積の大きさ、ロータ86の
回転数、及び排出気体の負荷に応じて発生する応力、発
熱に耐えることができるようにすると共に、使用材料の
機械的強度の余裕度も考慮して決定される。通常は、1
〜3mm程度の厚さとする。
【0079】更に、当該動翼型ポンプ要素部分121の
スペーシングコード比S0は、一般的なターボ分子ポン
プの吸気側動翼と同様に0.9〜1.2程度の範囲とさ
れる。
スペーシングコード比S0は、一般的なターボ分子ポン
プの吸気側動翼と同様に0.9〜1.2程度の範囲とさ
れる。
【0080】また、動翼の長さ(ロータ軸線86aに沿
って測った長さ)については、目標とする排気速度と、
動翼の回転による移動速度及び排出される気体分子の運
動速度から求められる比速度との関係に基づき、必要な
動翼長さが決定される。
って測った長さ)については、目標とする排気速度と、
動翼の回転による移動速度及び排出される気体分子の運
動速度から求められる比速度との関係に基づき、必要な
動翼長さが決定される。
【0081】このようにしてねじ要素87(n)におけ
る吸気側の動翼型ポンプ要素部分121の幾何学的形状
を決定すると、従来におけるねじ溝式真空ポンプにおけ
るようなねじ溝型ポンプ要素のみが形成されている場合
に比べて、吸気口面積を大幅に広げることができる。そ
の結果、翼の幾何学的形状により気体分子の飛び込み確
率が決定される自由分子運動領域での排気速度を大幅に
増加でき、しかも、圧縮性能も維持することができる。
る吸気側の動翼型ポンプ要素部分121の幾何学的形状
を決定すると、従来におけるねじ溝式真空ポンプにおけ
るようなねじ溝型ポンプ要素のみが形成されている場合
に比べて、吸気口面積を大幅に広げることができる。そ
の結果、翼の幾何学的形状により気体分子の飛び込み確
率が決定される自由分子運動領域での排気速度を大幅に
増加でき、しかも、圧縮性能も維持することができる。
【0082】次に、動翼型ポンプ要素部分121の吐出
側の端は、遷移用ねじ要素部分122を介して、すべり
流でも排気速度が大きいねじ溝型ポンプ要素部部分12
3に繋がっている。ねじ溝型ポンプ要素部分123の厚
さt3が動翼型ポンプ要素部分121の厚さt1よりも
厚い場合には、図5(c)に示すように、これらの要素
部分の間での急激な形状変化による気体の流れの乱れが
発生して排気効率が低下してしまうことがないように、
遷移用ねじ要素部分122は、動翼型ポンプ要素部分1
21の側から徐々に厚さが増加して、ねじ溝型ポンプ要
素部分123に繋がっている。同様に、動翼型ポンプ要
素部分121の翼角α1とねじ溝型ポンプ要素部分12
3の傾斜角α2が異なる場合においても、当該遷移用ね
じ要素部分122によって、緩やかな角度変化をもって
双方の要素部分121,123を繋ぐようにする。
側の端は、遷移用ねじ要素部分122を介して、すべり
流でも排気速度が大きいねじ溝型ポンプ要素部部分12
3に繋がっている。ねじ溝型ポンプ要素部分123の厚
さt3が動翼型ポンプ要素部分121の厚さt1よりも
厚い場合には、図5(c)に示すように、これらの要素
部分の間での急激な形状変化による気体の流れの乱れが
発生して排気効率が低下してしまうことがないように、
遷移用ねじ要素部分122は、動翼型ポンプ要素部分1
21の側から徐々に厚さが増加して、ねじ溝型ポンプ要
素部分123に繋がっている。同様に、動翼型ポンプ要
素部分121の翼角α1とねじ溝型ポンプ要素部分12
3の傾斜角α2が異なる場合においても、当該遷移用ね
じ要素部分122によって、緩やかな角度変化をもって
双方の要素部分121,123を繋ぐようにする。
【0083】また、本実施形態の場合のように、動翼型
ポンプ要素部分121の根元径r1に対して、ねじ溝型
ポンプ要素部分123の吸気側の端のねじ溝の底径r2
が大きい場合には、遷移用外周面部分112の外径を、
吸気側外周面部分111から吐出側外周面部分113に
向けて漸増させることにより、これらの部分111,1
13の間を緩やかな径変化をもって連結できる。換言す
れば、動翼型ポンプ要素部分121からねじ溝型ポンプ
要素部分123への形状変化を滑らかに移行させること
ができる。
ポンプ要素部分121の根元径r1に対して、ねじ溝型
ポンプ要素部分123の吸気側の端のねじ溝の底径r2
が大きい場合には、遷移用外周面部分112の外径を、
吸気側外周面部分111から吐出側外周面部分113に
向けて漸増させることにより、これらの部分111,1
13の間を緩やかな径変化をもって連結できる。換言す
れば、動翼型ポンプ要素部分121からねじ溝型ポンプ
要素部分123への形状変化を滑らかに移行させること
ができる。
【0084】このように構成した本実施形態に係るター
ボ分子ポンプ82では、吸気側に位置する動翼形ポンプ
要素部分123によって気体分子を取り込み、ある一定
の圧力までこの気体を圧縮する。圧縮された気体の体積
は小さくなるため、次のねじ溝ポンプ要素121で取り
込む気体の体積は、動翼ポンプ要素部分123における
場合よりも少なくて済む。ねじ溝ポンプ要素部分121
では、更に気体の圧縮を連続して行なうので、溝部の体
積も連続して小さくなる。
ボ分子ポンプ82では、吸気側に位置する動翼形ポンプ
要素部分123によって気体分子を取り込み、ある一定
の圧力までこの気体を圧縮する。圧縮された気体の体積
は小さくなるため、次のねじ溝ポンプ要素121で取り
込む気体の体積は、動翼ポンプ要素部分123における
場合よりも少なくて済む。ねじ溝ポンプ要素部分121
では、更に気体の圧縮を連続して行なうので、溝部の体
積も連続して小さくなる。
【0085】本実施形態では、前述のように、ねじ溝型
ポンプ要素部分123から吐出される気体の圧力と体積
に応じたねじ溝要素が設計されている。従って、ねじ溝
式真空ポンプ全体としての排気性能(圧縮性能、排気速
度)を高めることができる。
ポンプ要素部分123から吐出される気体の圧力と体積
に応じたねじ溝要素が設計されている。従って、ねじ溝
式真空ポンプ全体としての排気性能(圧縮性能、排気速
度)を高めることができる。
【0086】ここにおいて、動翼型ポンプ要素部分12
1とねじ溝型ポンプ要素部分123との設計条件が適切
でない場合には次のような弊害が発生する。例えば、ね
じ溝型ポンプ要素部分123の気体取り込み量が少ない
と、この部分で気体の流れがつまり気味になり、再び動
翼型ポンプ要素部分121へ戻る気体量が増加し、同時
に、この部分でも圧力が上昇し、動翼型ポンプ要素部分
121でのポンプ機能が低下してしまう。この結果、圧
力が高くなるほど、圧縮性能、排気速度共に低下してし
まう。また、これとは逆に、ねじ溝型ポンプ要素部分1
23の取り込み量が大きすぎた場合、動翼型ポンプ要素
部分121で圧縮された気体が、再び体積膨張するため
に、動翼ポンプ要素部分121での圧縮仕事が無駄にな
ってしまう。
1とねじ溝型ポンプ要素部分123との設計条件が適切
でない場合には次のような弊害が発生する。例えば、ね
じ溝型ポンプ要素部分123の気体取り込み量が少ない
と、この部分で気体の流れがつまり気味になり、再び動
翼型ポンプ要素部分121へ戻る気体量が増加し、同時
に、この部分でも圧力が上昇し、動翼型ポンプ要素部分
121でのポンプ機能が低下してしまう。この結果、圧
力が高くなるほど、圧縮性能、排気速度共に低下してし
まう。また、これとは逆に、ねじ溝型ポンプ要素部分1
23の取り込み量が大きすぎた場合、動翼型ポンプ要素
部分121で圧縮された気体が、再び体積膨張するため
に、動翼ポンプ要素部分121での圧縮仕事が無駄にな
ってしまう。
【0087】一方、公知のように、分子流と呼ばれる高
真空領域では、気体分子の動きは基体分子どうしの衝突
頻度が小さく、むしろ気体分子の周辺に存在する壁との
衝突頻度が気体分子の動きを支配する。このため、この
圧力領域では、ポンプの吸気口に飛び込んでくる気体分
子をどれだけの効率で排気口側へ送り出せるのかがポン
プの排気性能を向上させる上での重要な点となる。飛び
込む気体分子の量は吸気口の開口面積に比例するので、
排気速度を高めるためには、ポンプ吸気口の開口面積を
大きくすることが有用な手段である。しかしながら、む
やみに開口面積を拡大すると、飛び込む気体分子の増加
に伴い、戻る気体分子も増加するので、結果として、排
気速度が上がらず、圧縮性能が低下してしまうことにな
る。このため一定の排気効率と圧縮性能とを維持しなが
ら開口面積を拡大して、目標とする排気速度を得るため
には排気効率と圧縮性能とに対して理論的に確立された
ターボ分子ポンプの設計方法を採用することが有効であ
る。
真空領域では、気体分子の動きは基体分子どうしの衝突
頻度が小さく、むしろ気体分子の周辺に存在する壁との
衝突頻度が気体分子の動きを支配する。このため、この
圧力領域では、ポンプの吸気口に飛び込んでくる気体分
子をどれだけの効率で排気口側へ送り出せるのかがポン
プの排気性能を向上させる上での重要な点となる。飛び
込む気体分子の量は吸気口の開口面積に比例するので、
排気速度を高めるためには、ポンプ吸気口の開口面積を
大きくすることが有用な手段である。しかしながら、む
やみに開口面積を拡大すると、飛び込む気体分子の増加
に伴い、戻る気体分子も増加するので、結果として、排
気速度が上がらず、圧縮性能が低下してしまうことにな
る。このため一定の排気効率と圧縮性能とを維持しなが
ら開口面積を拡大して、目標とする排気速度を得るため
には排気効率と圧縮性能とに対して理論的に確立された
ターボ分子ポンプの設計方法を採用することが有効であ
る。
【0088】本実施形態に係るターボ分子ポンプ82に
おいては、前述したようにそのロータ外周面に形成した
ねじ溝要素のうち吸気口側の部分に、ターボ分子ポンプ
の設計理論に基づいて決定された幾何学的形状を備えた
動翼型ポンプ要素部分が備わっている。従って、圧縮性
能を低下させることなく、吸気口開口面積を大幅に広げ
て、自由分子領域での排気速度を大幅に高めることがで
きる。そのため、低真空領域から高真空領域までの広い
圧力範囲で大きな排気速度を得ることのできるターボ分
子ポンプを提供することができる。
おいては、前述したようにそのロータ外周面に形成した
ねじ溝要素のうち吸気口側の部分に、ターボ分子ポンプ
の設計理論に基づいて決定された幾何学的形状を備えた
動翼型ポンプ要素部分が備わっている。従って、圧縮性
能を低下させることなく、吸気口開口面積を大幅に広げ
て、自由分子領域での排気速度を大幅に高めることがで
きる。そのため、低真空領域から高真空領域までの広い
圧力範囲で大きな排気速度を得ることのできるターボ分
子ポンプを提供することができる。
【0089】なお、動翼型ポンプ要素部分121の軸方
向の長さは、スペーシング・コード比、及び翼枚数によ
って必要な長さが決定される。また、ねじ溝型ポンプ要
素部分123の軸方向長さについては、目標とする圧縮
性能により、必要な長さが決定される。このため、動翼
型ポンプ要素部分121の軸方向の長さは、動翼型ポン
プ要素部分及びねじ溝型ポンプ要素部分に要求される排
気性能により決定される。
向の長さは、スペーシング・コード比、及び翼枚数によ
って必要な長さが決定される。また、ねじ溝型ポンプ要
素部分123の軸方向長さについては、目標とする圧縮
性能により、必要な長さが決定される。このため、動翼
型ポンプ要素部分121の軸方向の長さは、動翼型ポン
プ要素部分及びねじ溝型ポンプ要素部分に要求される排
気性能により決定される。
【0090】図6は本実施形態に係るターボ分子ポンプ
と従来型のねじ溝式真空ポンプのそれぞれにおける吸気
口圧力に対する排気速度の測定例を示すグラフである。
このグラフから分かるように、本実施形態に係るターボ
分子ポンプでは、高真空領域での排気特性が改善され
る。また、低真空領域では従来のねじ溝式真空ポンプと
同様な排気速度が維持されている。
と従来型のねじ溝式真空ポンプのそれぞれにおける吸気
口圧力に対する排気速度の測定例を示すグラフである。
このグラフから分かるように、本実施形態に係るターボ
分子ポンプでは、高真空領域での排気特性が改善され
る。また、低真空領域では従来のねじ溝式真空ポンプと
同様な排気速度が維持されている。
【0091】以上説明したように、本発明のターボ分子
ポンプにおいては、そのロータに形成されるねじ要素の
うち吸気側の部分を、ターボ分子ポンプの設計理論に基
づいて決定した幾何学的形状を備えた動翼型ポンプ要素
部分としている。従って、従来のねじ溝型真空ポンプ要
素の長所である低真空領域での大きな排気速度を有して
いるという特性を保持しつつ、高真空領域での排気速度
を大幅に増大させることができる。また、高真空領域で
の排気速度を高めるために、従来のターボ分子ポンプの
ような静止翼を持った複雑な構造を採用する必要がない
ので、大量の反応性気体の排気を行なう場合においても
優れた耐久性を維持することができる。
ポンプにおいては、そのロータに形成されるねじ要素の
うち吸気側の部分を、ターボ分子ポンプの設計理論に基
づいて決定した幾何学的形状を備えた動翼型ポンプ要素
部分としている。従って、従来のねじ溝型真空ポンプ要
素の長所である低真空領域での大きな排気速度を有して
いるという特性を保持しつつ、高真空領域での排気速度
を大幅に増大させることができる。また、高真空領域で
の排気速度を高めるために、従来のターボ分子ポンプの
ような静止翼を持った複雑な構造を採用する必要がない
ので、大量の反応性気体の排気を行なう場合においても
優れた耐久性を維持することができる。
【0092】次に本実施形態に係るターボ分子ポンプの
材質について説明する。
材質について説明する。
【0093】本実施形態に係るターボ分子ポンプの回転
体に使用する材料としては比強度が高い材料、即ち高比
強度材料であることが求められる。
体に使用する材料としては比強度が高い材料、即ち高比
強度材料であることが求められる。
【0094】ここで「比強度」とは、ある材料の引張り
強度とその材料の比重との比をいう。本実施形態のター
ボ分子ポンプの材料として求められる比強度は具体的に
は162MPa/mm2/g/cm3以上であることが求
められる。
強度とその材料の比重との比をいう。本実施形態のター
ボ分子ポンプの材料として求められる比強度は具体的に
は162MPa/mm2/g/cm3以上であることが求
められる。
【0095】またターボ分子ポンプの材料として求めら
れる比強度の下限を上記の値としたのは、この値を下回
ると、ターボ分子ポンプの回転体(ロータ)を所定の性
能が得られる周速度で安全を維持しながら回転させるこ
とができないという弊害が生じるからである。
れる比強度の下限を上記の値としたのは、この値を下回
ると、ターボ分子ポンプの回転体(ロータ)を所定の性
能が得られる周速度で安全を維持しながら回転させるこ
とができないという弊害が生じるからである。
【0096】反対に比強度が高いと、安全率(=材料強
度/回転体に発生する応力)が高くなり有利である。ま
た回転体に発生する応力は{応力≒比重×回転半径×
(角速度)2}であり、この比重が小さくなるか、又は、
材料強度が大きくなれば安全率が高くなる。この比重と
強度との関係が比強度という考え方である。
度/回転体に発生する応力)が高くなり有利である。ま
た回転体に発生する応力は{応力≒比重×回転半径×
(角速度)2}であり、この比重が小さくなるか、又は、
材料強度が大きくなれば安全率が高くなる。この比重と
強度との関係が比強度という考え方である。
【0097】上記の比強度を有する材料の中で好ましい
材料としては、例えば微晶質合金が挙げられる。ここで
微晶質合金とは、微細な結晶粒子を含むことで引張り強
度、ひいては比強度の高められた合金をいう。
材料としては、例えば微晶質合金が挙げられる。ここで
微晶質合金とは、微細な結晶粒子を含むことで引張り強
度、ひいては比強度の高められた合金をいう。
【0098】このような高比強度を有する合金として
は、例えば微晶質アルミ合金が挙げられる。
は、例えば微晶質アルミ合金が挙げられる。
【0099】この微晶質アルミ合金とは、例えば粒径が
約0.2μm(オングストローム)程度のアルミニウム
原子を主成分とし、このアルミニウム原子との直径差が
大きい元素やアルミニウム原子と引き合う元素としてF
e,Ni等の遷移金属元素やLa,Ce等の希土類元素
を含有する合金を急冷して微細化することにより得られ
る超微細化組織を有するアルミ合金などをいう。
約0.2μm(オングストローム)程度のアルミニウム
原子を主成分とし、このアルミニウム原子との直径差が
大きい元素やアルミニウム原子と引き合う元素としてF
e,Ni等の遷移金属元素やLa,Ce等の希土類元素
を含有する合金を急冷して微細化することにより得られ
る超微細化組織を有するアルミ合金などをいう。
【0100】更に詳細に説明すれば、下記の組成:重量
%で、アルミニウム:83%以上、遷移金属元素:4%
以上、希土類元素:13%以上、残部:不可避的不純
物、を含有する合金を急冷して微細化することにより得
られる超微細化組織を有するアルミ合金であることが好
ましい。
%で、アルミニウム:83%以上、遷移金属元素:4%
以上、希土類元素:13%以上、残部:不可避的不純
物、を含有する合金を急冷して微細化することにより得
られる超微細化組織を有するアルミ合金であることが好
ましい。
【0101】ここで、遷移金属元素及び希土類元素の含
有量を上記範囲としたのは、この範囲を下回ると、主材
のアルミニウム結晶粒の応力による移動を抑える、楔効
果を果たす遷移金属とアルミニウムの金属間化合物の量
が少なくなり、結果として引張り強度が低くなる、とい
う弊害を生じるからである。
有量を上記範囲としたのは、この範囲を下回ると、主材
のアルミニウム結晶粒の応力による移動を抑える、楔効
果を果たす遷移金属とアルミニウムの金属間化合物の量
が少なくなり、結果として引張り強度が低くなる、とい
う弊害を生じるからである。
【0102】反対にこの範囲を上回ると、引張り強度を
改善する効果が飽和するとともにコストの上昇を招く、
という弊害を生じるからである。
改善する効果が飽和するとともにコストの上昇を招く、
という弊害を生じるからである。
【0103】上記のようなアルミ合金は下記の組織:平
均粒径が0.2〜0.5μmのアルミニウム原子、平均
粒径が0.05〜0.2μmの遷移金属元素とアルミニ
ウムの金属間化合物、平均粒径が0.05〜0.2μm
の希土類元素とアルミニウムの金属間化合物、を含む超
微細化組織を有するアルミ合金であることが好ましい。
均粒径が0.2〜0.5μmのアルミニウム原子、平均
粒径が0.05〜0.2μmの遷移金属元素とアルミニ
ウムの金属間化合物、平均粒径が0.05〜0.2μm
の希土類元素とアルミニウムの金属間化合物、を含む超
微細化組織を有するアルミ合金であることが好ましい。
【0104】ここで、アルミニウム原子の平均粒径を上
記範囲としたのは、この範囲を上回ると、引張り強度が
低下し、耐熱強度も低下し易くなる、という弊害を生じ
るからである。
記範囲としたのは、この範囲を上回ると、引張り強度が
低下し、耐熱強度も低下し易くなる、という弊害を生じ
るからである。
【0105】また、遷移金属元素とアルミニウムの金属
間化合物及び希土類元素とアルミニウムの金属間化合物
の平均粒径を上記範囲としたのは、この範囲を上回る
と、材料強度、特に耐クリープ性が低下する、という弊
害を生じるからである。
間化合物及び希土類元素とアルミニウムの金属間化合物
の平均粒径を上記範囲としたのは、この範囲を上回る
と、材料強度、特に耐クリープ性が低下する、という弊
害を生じるからである。
【0106】上記アルミ合金としては、具体的には例え
ばナノアルミ(登録商標)の商品名で市販されているア
ルミ合金が挙げられる。
ばナノアルミ(登録商標)の商品名で市販されているア
ルミ合金が挙げられる。
【0107】更にその他の高比強度材料としては、CF
RP(カーボンファイバー強化樹脂),AFRP(アラ
ミド繊維強化樹脂)などのFRP、チタン、チタン合
金、セラミック類などが挙げられる。
RP(カーボンファイバー強化樹脂),AFRP(アラ
ミド繊維強化樹脂)などのFRP、チタン、チタン合
金、セラミック類などが挙げられる。
【0108】このような高比強度材料を用いる結果、ロ
ータ86を高速度で回転させることができる。
ータ86を高速度で回転させることができる。
【0109】次に、以上のように構成されたプラズマエ
ッチング装置を用いて行われるエッチング処理について
説明する。
ッチング装置を用いて行われるエッチング処理について
説明する。
【0110】クラスタツール処理装置2を起動すると、
図示しない搬送ロボットが未処理のウエハWを収容した
キャリアカセット26Bを容器載置台24の上にセット
する。
図示しない搬送ロボットが未処理のウエハWを収容した
キャリアカセット26Bを容器載置台24の上にセット
する。
【0111】未処理のウエハWが載置されたことをセン
サが検知すると、搬送アーム20が作動してキャリアカ
セット26内にアクセスし、未処理のウエハWを取り出
す。その後ウエハWはロードロック38A(38B)に
載置される。ロードロック38A又は38B内で減圧雰
囲気に調製された後、移載アーム16がロードロック3
8A(38B)内にアクセスしてウエハWを保持する。
ウエハWを保持した移載アーム16は移載室8内に移動
し、ウエハWを移載室8内に搬入する。
サが検知すると、搬送アーム20が作動してキャリアカ
セット26内にアクセスし、未処理のウエハWを取り出
す。その後ウエハWはロードロック38A(38B)に
載置される。ロードロック38A又は38B内で減圧雰
囲気に調製された後、移載アーム16がロードロック3
8A(38B)内にアクセスしてウエハWを保持する。
ウエハWを保持した移載アーム16は移載室8内に移動
し、ウエハWを移載室8内に搬入する。
【0112】移載室8内で移載アーム16が回転し、プ
ラズマエッチング装置の正面を向いて停止する。しかる
後にプラズマエッチング装置の前のゲートバルブ44が
開き、移載アーム16が未処理のウエハWを保持した状
態でプラズマエッチング装置の処理チャンバ51内に進
入する。
ラズマエッチング装置の正面を向いて停止する。しかる
後にプラズマエッチング装置の前のゲートバルブ44が
開き、移載アーム16が未処理のウエハWを保持した状
態でプラズマエッチング装置の処理チャンバ51内に進
入する。
【0113】一方、処理チャンバ51内では、サセプタ
52を図2の一点鎖線に示したように処理チャンバ51
内の下方に下降させ、この状態で未処理のウエハWをロ
ードロックLL側からウエハ搬出入口73を介して処理
チャンバ51内に搬入し、サセプタ52上に載置する。
52を図2の一点鎖線に示したように処理チャンバ51
内の下方に下降させ、この状態で未処理のウエハWをロ
ードロックLL側からウエハ搬出入口73を介して処理
チャンバ51内に搬入し、サセプタ52上に載置する。
【0114】次いで昇降軸54を上方に移動させること
によりサセプタ52を上昇させ、その上面に載置したウ
エハWをシャワーヘッド61の下面に接近させる。
によりサセプタ52を上昇させ、その上面に載置したウ
エハWをシャワーヘッド61の下面に接近させる。
【0115】そして、この状態でシャワーヘッド61か
ら所定量のプラズマガスやエッチングガスを処理チャン
バ51内に供給しつつ処理チャンバ51内部を真空引き
する。この真空引きは処理チャンバのウエハ搬出入口7
3のゲートバルブ44を閉鎖して処理チャンバ51内を
密閉した後に行なう。ゲートバルブ44を下降させてウ
エハ搬出入口73を閉じ、処理チャンバ51内が密閉さ
れたら、ターボ分子ポンプ82が作動してロータ86が
回転を開始し、短時間のうちに速やかに加速してロータ
86の周速度が約270m/sec.になる回転速度ま
でモータ91を加速し、ほぼこの回転速度を維持する。
ら所定量のプラズマガスやエッチングガスを処理チャン
バ51内に供給しつつ処理チャンバ51内部を真空引き
する。この真空引きは処理チャンバのウエハ搬出入口7
3のゲートバルブ44を閉鎖して処理チャンバ51内を
密閉した後に行なう。ゲートバルブ44を下降させてウ
エハ搬出入口73を閉じ、処理チャンバ51内が密閉さ
れたら、ターボ分子ポンプ82が作動してロータ86が
回転を開始し、短時間のうちに速やかに加速してロータ
86の周速度が約270m/sec.になる回転速度ま
でモータ91を加速し、ほぼこの回転速度を維持する。
【0116】このモータ91の回転、曳いてはロータ8
6の回転により処理チャンバ内の空気はほぼ完全に処理
チャンバ51外に排出され、処理チャンバ51内にはほ
ぼ真空状態にまで真空引きされる。
6の回転により処理チャンバ内の空気はほぼ完全に処理
チャンバ51外に排出され、処理チャンバ51内にはほ
ぼ真空状態にまで真空引きされる。
【0117】モータ91を引き続きこの回転速度で回転
し続けることにより、処理チャンバ51内をプロセス圧
に維持し、同時に下部電極であるサセプタ52と上部電
極との間に例えば13.56MHzの高周波電圧を印加
て処理空間Sにプラズマを発生させ、ウエハW表面に形
成されている例えば酸化膜のエッチング処理を行う。
し続けることにより、処理チャンバ51内をプロセス圧
に維持し、同時に下部電極であるサセプタ52と上部電
極との間に例えば13.56MHzの高周波電圧を印加
て処理空間Sにプラズマを発生させ、ウエハW表面に形
成されている例えば酸化膜のエッチング処理を行う。
【0118】エッチング処理を所定時間行なって所期の
エッチング処理が完了したら、処理チャンバ51内の真
空度を移載室8の真空度より僅かに高い程度の真空度ま
で下げ、しかる後に上記とは逆の順序で処理チャンバ5
1内から処理後のウエハWを取り出す。そして同様にし
て後続の処理チャンバ内にウエハWを搬送し、その処理
チャンバ内で所定の処理を施す。一連の処理が完了した
後、処理が完了したウエハWを最後の処理チャンバ内か
ら移載室8に取り出し、更に移載室8からロードロック
室38を経由して再びキャリアカセット26内に収容す
る。
エッチング処理が完了したら、処理チャンバ51内の真
空度を移載室8の真空度より僅かに高い程度の真空度ま
で下げ、しかる後に上記とは逆の順序で処理チャンバ5
1内から処理後のウエハWを取り出す。そして同様にし
て後続の処理チャンバ内にウエハWを搬送し、その処理
チャンバ内で所定の処理を施す。一連の処理が完了した
後、処理が完了したウエハWを最後の処理チャンバ内か
ら移載室8に取り出し、更に移載室8からロードロック
室38を経由して再びキャリアカセット26内に収容す
る。
【0119】このような高比強度材料を用いる結果、ロ
ータ86を高速度で回転させることができる。
ータ86を高速度で回転させることができる。
【0120】例えば、比強度162MPa/mm2/g
/cm3の材料を用いてロータ86を製造した場合、こ
のロータ86は理論上、最大常温で500MPa/mm
2の引張り強度まで耐え得ることができることになる。
安全面を考慮して最大250MPa/mm2の遠心力が
作用する条件で回転させる場合を想定すると、このロー
タの回転数は最大24000r.p.mを26000
r.p.m.まで上昇させることが可能となる。ロータ
の回転数を8%上昇させると、ターボ分子ポンプの排気
速度が15%上昇することが実測データより判明してい
る。
/cm3の材料を用いてロータ86を製造した場合、こ
のロータ86は理論上、最大常温で500MPa/mm
2の引張り強度まで耐え得ることができることになる。
安全面を考慮して最大250MPa/mm2の遠心力が
作用する条件で回転させる場合を想定すると、このロー
タの回転数は最大24000r.p.mを26000
r.p.m.まで上昇させることが可能となる。ロータ
の回転数を8%上昇させると、ターボ分子ポンプの排気
速度が15%上昇することが実測データより判明してい
る。
【0121】図7に真空度(圧力)とロータの外周縁部
の移動速度(周速度)及び排気速度との関係を表すグラ
フを示す。このグラフから分かるように、同一のポン
プ、ロータ直径において、ねじ溝式分子ポンプの周速度
を260m/sec.から280m/sec.(約8
%)へ上昇させると最大の排気速度で950リットル/
sec.から1100リットル/sec.へと約15%
向上している。同時にポンプの主要特性である圧縮性能
も向上することはグラフから明白である。
の移動速度(周速度)及び排気速度との関係を表すグラ
フを示す。このグラフから分かるように、同一のポン
プ、ロータ直径において、ねじ溝式分子ポンプの周速度
を260m/sec.から280m/sec.(約8
%)へ上昇させると最大の排気速度で950リットル/
sec.から1100リットル/sec.へと約15%
向上している。同時にポンプの主要特性である圧縮性能
も向上することはグラフから明白である。
【0122】なお、本発明は上記実施形態の記載内容に
限定されない。例えば、上記実施形態では、シリコンウ
エハ用のプラズマエッチング装置を例にして説明した
が、それ以外の反応性ガス処理装置、例えばCVDにも
使用することができ、ベローズ以外の処理チャンバやサ
セプタ、シャワーヘッドなどにも適用することができ
る。
限定されない。例えば、上記実施形態では、シリコンウ
エハ用のプラズマエッチング装置を例にして説明した
が、それ以外の反応性ガス処理装置、例えばCVDにも
使用することができ、ベローズ以外の処理チャンバやサ
セプタ、シャワーヘッドなどにも適用することができ
る。
【0123】更に、シリコンウエハと同様にLCD用ガ
ラス基板を処理する処理装置にも適用できることはいう
までもない。
ラス基板を処理する処理装置にも適用できることはいう
までもない。
【0124】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態について説明する。なお、以下本実施形態以降
の実施形態のうち先行する実施形態と重複する内容につ
いては説明を省略する。
実施形態について説明する。なお、以下本実施形態以降
の実施形態のうち先行する実施形態と重複する内容につ
いては説明を省略する。
【0125】図8はロータ86の外周面に形成されてい
る複数のねじ要素87(n)の異なる例を示すものであ
り、(a)はロータ86を先端側から見た上面図であ
り、(b)はそれを側方から見た場合の半断面図であ
り、(c)はその外周面を平面上に展開した展開図であ
る。
る複数のねじ要素87(n)の異なる例を示すものであ
り、(a)はロータ86を先端側から見た上面図であ
り、(b)はそれを側方から見た場合の半断面図であ
り、(c)はその外周面を平面上に展開した展開図であ
る。
【0126】これらの図に示す例では、ロータ86の吸
気側外周面部分111には、動翼型ポンプ要素部分12
1に加えて、更に第2の動翼型ポンプ要素部分121A
を規定する複数の第2のねじ要素87A(m)が形成さ
れている。動翼型ポンプ要素部分121と第2の動翼型
ポンプ要素部分121Aの合計本数は、ねじ溝型ポンプ
要素部分123の本数の整数倍とされる。図示の例では
合計本数は10本(m=5)とされている。
気側外周面部分111には、動翼型ポンプ要素部分12
1に加えて、更に第2の動翼型ポンプ要素部分121A
を規定する複数の第2のねじ要素87A(m)が形成さ
れている。動翼型ポンプ要素部分121と第2の動翼型
ポンプ要素部分121Aの合計本数は、ねじ溝型ポンプ
要素部分123の本数の整数倍とされる。図示の例では
合計本数は10本(m=5)とされている。
【0127】この場合、第2の動翼型ポンプ要素部分1
21Aの翼角β1を、動翼型ポンプ要素部分121の翼
角α1よりも大きくすることが望ましい。また、当該第
2の動翼型ポンプ要素部分121Aの厚さt3は、動翼
型ポンプ要素部分121の厚さt1よりも薄いことが望
ましい。このように翼角を大きくし、厚さを薄くするこ
とにより、又は、これらの一方を採用することにより、
吸気口84の開口面積を広げることができるので、排気
速度を増大させることができる。
21Aの翼角β1を、動翼型ポンプ要素部分121の翼
角α1よりも大きくすることが望ましい。また、当該第
2の動翼型ポンプ要素部分121Aの厚さt3は、動翼
型ポンプ要素部分121の厚さt1よりも薄いことが望
ましい。このように翼角を大きくし、厚さを薄くするこ
とにより、又は、これらの一方を採用することにより、
吸気口84の開口面積を広げることができるので、排気
速度を増大させることができる。
【0128】なお、上記実施形態では、ロータ86の軸
受けとして磁気軸受けを採用しているが、これ以外の形
式の軸受けを採用してもよい。
受けとして磁気軸受けを採用しているが、これ以外の形
式の軸受けを採用してもよい。
【0129】(第3の実施形態)次に、図9及び図10
に基づいて本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は本実施形態に係る処理装置全体の概略構成を示し
た斜視図であり、図10は本実施形態に係る処理装置の
搬送ユニットを処理室側からみた状態を示した斜視図で
ある。
に基づいて本発明の第3の実施形態について説明する。
図9は本実施形態に係る処理装置全体の概略構成を示し
た斜視図であり、図10は本実施形態に係る処理装置の
搬送ユニットを処理室側からみた状態を示した斜視図で
ある。
【0130】本実施形態に係る処理装置では、図9に示
すように、所定の減圧下で比処理基板、例えばLCD用
ガラス基板Gに所定の処理、例えばエッチング処理、成
膜処理等を施す2室の処理チャンバ132を有する処理
ユニット133と、この処理ユニット133で処理する
LCD用ガラス基板Gが例えば25枚収容されたキャリ
アカセットCを載置する3台の載置ユニット134と、
これらの両者133,134間に配設され且つLCD用
ガラス基板Gを搬送する搬送ユニット135とを備え、
搬送ユニット135を介してキャリアカセットC内のL
CD用ガラス基板Gを1枚ずつ取り出し、各処理チャン
バ132内へLCD用ガラス基板Gを搬入し、その内部
で所定の処理を施し、処理後には逆の経路を辿って処理
チャンバ132からキャリアカセットC内の元の場所へ
戻すようになっている。
すように、所定の減圧下で比処理基板、例えばLCD用
ガラス基板Gに所定の処理、例えばエッチング処理、成
膜処理等を施す2室の処理チャンバ132を有する処理
ユニット133と、この処理ユニット133で処理する
LCD用ガラス基板Gが例えば25枚収容されたキャリ
アカセットCを載置する3台の載置ユニット134と、
これらの両者133,134間に配設され且つLCD用
ガラス基板Gを搬送する搬送ユニット135とを備え、
搬送ユニット135を介してキャリアカセットC内のL
CD用ガラス基板Gを1枚ずつ取り出し、各処理チャン
バ132内へLCD用ガラス基板Gを搬入し、その内部
で所定の処理を施し、処理後には逆の経路を辿って処理
チャンバ132からキャリアカセットC内の元の場所へ
戻すようになっている。
【0131】上記処理チャンバ132の正面にはゲート
バルブユニット136及び接続ユニット137が互いに
気密を保持した状態で重ねて取りつけられ、接続ユニッ
ト137を解して処理チャンバ132と搬送ユニット1
35とを直接接続している。
バルブユニット136及び接続ユニット137が互いに
気密を保持した状態で重ねて取りつけられ、接続ユニッ
ト137を解して処理チャンバ132と搬送ユニット1
35とを直接接続している。
【0132】処理チャンバ132の上部には開閉可能な
蓋体138が取り付けられ、例えばメンテナンス時には
図9の矢印で示すように蓋体138を一点鎖線で示す位
置まで開き、処理チャンバ132を解放するようになっ
ている。処理ユニット133内には処理チャンバ132
の下部に配置されたターボ分子ポンプ139が配設さ
れ、このターボ分子ポンプ139により処理チャンバ1
32内を真空引きし、所定の真空度を維持するようにな
っている。また、載置ユニット134及び搬送ユニット
135は何れも例えば基台140上に配置されている。
なお、載置ユニット134は図示しない昇降機構を内蔵
したものであってもよく、また、キャリアカセットCの
高さ等を調整する調整機構を内蔵したものであってもよ
い。
蓋体138が取り付けられ、例えばメンテナンス時には
図9の矢印で示すように蓋体138を一点鎖線で示す位
置まで開き、処理チャンバ132を解放するようになっ
ている。処理ユニット133内には処理チャンバ132
の下部に配置されたターボ分子ポンプ139が配設さ
れ、このターボ分子ポンプ139により処理チャンバ1
32内を真空引きし、所定の真空度を維持するようにな
っている。また、載置ユニット134及び搬送ユニット
135は何れも例えば基台140上に配置されている。
なお、載置ユニット134は図示しない昇降機構を内蔵
したものであってもよく、また、キャリアカセットCの
高さ等を調整する調整機構を内蔵したものであってもよ
い。
【0133】上記搬送ユニット135は、図9、図10
に示すように、LCD用ガラス基板Gを搬送する多関節
型の搬送アーム141と、この搬送アーム141が収納
された略矩形状のロードロック室142と、このロード
ロック室142を処理チャンバ132と載置ユニット1
34間で移動させる駆動ユニット143と、この駆動ユ
ニット143が処理チャンバ132及び載置ユニット1
34との間で移動案内する一対のガイドレール144と
を備えている。駆動ユニット143は例えばロードロッ
ク室142を旋回させるモータ(図示省略)を主体にし
た旋回駆動機構145と、この旋回駆動機構145を昇
降させるラックアンドピニオンを主体にした昇降駆動機
構146とを備え、旋回駆動機構145によりロードロ
ック室142を処理チャンバ132と載置ユニット13
4との間で例えば180度旋回させ、また昇降駆動機構
146を介してロードロック室142をキャリアC内の
任意のLCD用ガラス基板G及び処理チャンバ132の
ゲートバルブユニット146のそれぞれの高さに合わせ
て昇降させるようになっている。ロードロック室142
は、図9、図10に示すように、旋回駆動機構145を
構成する基板145A上に配設され、この基板145A
を介して旋回するようになっている。
に示すように、LCD用ガラス基板Gを搬送する多関節
型の搬送アーム141と、この搬送アーム141が収納
された略矩形状のロードロック室142と、このロード
ロック室142を処理チャンバ132と載置ユニット1
34間で移動させる駆動ユニット143と、この駆動ユ
ニット143が処理チャンバ132及び載置ユニット1
34との間で移動案内する一対のガイドレール144と
を備えている。駆動ユニット143は例えばロードロッ
ク室142を旋回させるモータ(図示省略)を主体にし
た旋回駆動機構145と、この旋回駆動機構145を昇
降させるラックアンドピニオンを主体にした昇降駆動機
構146とを備え、旋回駆動機構145によりロードロ
ック室142を処理チャンバ132と載置ユニット13
4との間で例えば180度旋回させ、また昇降駆動機構
146を介してロードロック室142をキャリアC内の
任意のLCD用ガラス基板G及び処理チャンバ132の
ゲートバルブユニット146のそれぞれの高さに合わせ
て昇降させるようになっている。ロードロック室142
は、図9、図10に示すように、旋回駆動機構145を
構成する基板145A上に配設され、この基板145A
を介して旋回するようになっている。
【0134】上述したように、本実施形態に係る処理装
置では従来の大気下の搬送機構、ロードロック室及び真
空下で搬送する搬送室を搬送ユニットとして纏め、簡素
化して処理装置をコンパクト化したため、処理装置全体
のフットプリントを格段に削減することができ、格段の
コスト低減化を実現できるという特有の効果が得られ
る。しかもLCD用ガラス基板Gの搬送プロセスも極め
て簡素化しているため、LCD用ガラス基板Gのスルー
プットを格段に高めることができるという特有の効果も
得られる。
置では従来の大気下の搬送機構、ロードロック室及び真
空下で搬送する搬送室を搬送ユニットとして纏め、簡素
化して処理装置をコンパクト化したため、処理装置全体
のフットプリントを格段に削減することができ、格段の
コスト低減化を実現できるという特有の効果が得られ
る。しかもLCD用ガラス基板Gの搬送プロセスも極め
て簡素化しているため、LCD用ガラス基板Gのスルー
プットを格段に高めることができるという特有の効果も
得られる。
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、上記したような特定の
高比強度材料で形成されたロータを用いているのでロー
タを高速度で回転させることができる。そのため、軸流
真空ポンプ自体を大型化することなく真空引き能力を著
しく向上させることができる。
高比強度材料で形成されたロータを用いているのでロー
タを高速度で回転させることができる。そのため、軸流
真空ポンプ自体を大型化することなく真空引き能力を著
しく向上させることができる。
【0136】また、苛酷な条件で使用しても耐久性が高
く、低コストでしかも保守管理が容易な軸流真空ポンプ
や処理装置が得られる。
く、低コストでしかも保守管理が容易な軸流真空ポンプ
や処理装置が得られる。
【図1】第1の実施形態に係るクラスタツール装置を示
す概略構成図である。
す概略構成図である。
【図2】第1の実施形態に係るプラズマエッチング装置
の垂直断面図である。
の垂直断面図である。
【図3】第1の実施形態に係るターボ分子ポンプの垂直
断面である。
断面である。
【図4】第1の実施形態に係るターボ分子ポンプのロー
タの斜視図である。
タの斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るターボ分子ポンプのロー
タの展開図である。
タの展開図である。
【図6】第1の実施形態に係るターボ分子ポンプと従来
のねじ溝式真空ポンプの排気能力を示したグラフであ
る。
のねじ溝式真空ポンプの排気能力を示したグラフであ
る。
【図7】第1の実施形態に係るターボ分子ポンプの排気
速度と真空度との関係を示したグラフである。
速度と真空度との関係を示したグラフである。
【図8】第2の実施形態に係るターボ分子ポンプのロー
タの展開図である。
タの展開図である。
【図9】第3の実施形態に係る処理装置の斜視図であ
る。
る。
【図10】第3の実施形態に係る処理装置の斜視図であ
る。
る。
84…吸気口、 96…吐出口、 51…処理チャンバ、 86…ロータ、 83…ポンプケーシング、 52…サセプタ、 67…ガス供給配管(気体供給系)、 81…排気配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04D 29/02 F04D 29/02 (72)発明者 河南 博 山梨県韮崎市穂坂町三ッ沢650 東京エレ クトロン株式会社総合研究所内 (72)発明者 岩根 松美 長野県佐久市根々井15−10 樫山工業株式 会社内 Fターム(参考) 3H022 AA01 BA04 CA51 DA13 DA16 DA20 3H031 DA07 EA00 FA01 FA02 FA03 FA34 FA37
Claims (28)
- 【請求項1】 吸気口と吐出口とを備え、前記吸気口と
吐出口との間にロータを回転可能に収容するロータ室が
形成されたポンプケーシングと、 162MPa/mm2/g/cm3以上の比強度を有する
高比強度材料で形成され、外周面上に羽根を供えたロー
タと、 前記ロータを250m/sec以上の周速度で回転させ
る手段と、 を具備する軸流真空ポンプ(注:上記空欄に数値をご記
入下さい)。 - 【請求項2】 請求項1記載の軸流真空ポンプであっ
て、前記高比強度材料が、微晶質合金であることを特徴
とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の軸流真空ポンプで
あって、前記高比強度材料が、下記の組成:重量%で、 アルミニウム:83%以上、 遷移金属元素:4%以上、 希土類元素 :13%以上、 残部:不可避的不純物、 を含有する合金を急冷して微細化することにより得られ
る超微細化組織を有するアルミ合金であることを特徴と
する軸流真空ポンプ。 - 【請求項4】請求項1〜3の何れか1項記載の軸流真空
ポンプであって、前記高比強度材料が、下記の組織: 平均粒径が0.2〜0.5μmのアルミニウム原子、 平均粒径が0.05〜0.2μmの遷移金属元素とアル
ミニウムの金属間化合物、 平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とアルミ
ニウムの金属間化合物、を含む超微細化組織を有するア
ルミ合金であることを特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項5】 請求項1記載の軸流真空ポンプであっ
て、前記高比強度材料が、CFRP、AFRP、セラミ
ック、チタン、又はチタニウム合金であることを特徴と
する軸流真空ポンプ。 - 【請求項6】 請求項1記載の軸流真空ポンプであっ
て、 前記ポンプケーシングが円筒状断面を有するポンプケー
シングであり、 前記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態に配
置された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面に形
成された複数本のねじ要素によって規定されるねじ溝部
分を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝式真
空ポンプを構成するものであり、 前記ロータの外周面に形成されている前記複数本のねじ
要素は、 前記ロータ外周面における前記吸気口側の端から当該ロ
ータの軸線方向にそった所定の長さの吸気側外周面部分
に形成されているターボ分子ポンプの設計理論に基づく
動翼型ポンプ要素部分と、 前記ロータ外周面における前記吐出口側の端から当該ロ
ータの軸線方向に沿った所定の長さの吐出側外周面部分
に形成されているねじ溝型ポンプ要素部分とを備えてお
り、 各ねじ要素における前記動翼型ポンプ要素部分と前記ね
じ溝型ポンプ要素部分とが滑らかに連続していることを
特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項7】 請求項6記載の軸流真空ポンプであっ
て、前記ロータの前記吸気側外周面部分には、更に、第
2の動翼型ポンプ要素部分を規定する複数本の第2のね
じ要素部分が形成されていることを特徴とする軸流真空
ポンプ。 - 【請求項8】 請求項7記載の軸流真空ポンプであっ
て、前記動翼型ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポン
プ要素部分の合計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分
の本数の整数倍であることを特徴とする軸流真空ポン
プ。 - 【請求項9】 請求項7又は8に記載の軸流真空ポンプ
であって、前記動翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記ね
じ溝型ポンプ要素部分における吸気側の端の傾斜角と同
一であるか、またはそれよりも大きいことを特徴とする
軸流真空ポンプ。 - 【請求項10】 請求項7〜9の何れか1項に記載の軸
流真空ポンプであって、前記第2の動翼型ポンプ要素部
分の翼角は、前記動翼型ポンプ要素部分の翼角よりも大
きいことを特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項11】 請求項7〜10の何れか1項に記載の
軸流真空ポンプであって、前記動翼型ポンプ要素部分及
び前記第2の動翼型ポンプ要素部分の厚さは、前記ねじ
溝型ポンプ要素部分の厚さよりも厚いことを特徴とする
軸流真空ポンプ。 - 【請求項12】 請求項7〜11の何れか1項に記載の
軸流真空ポンプであって、前記第2の動翼型ポンプ要素
部分の厚さは、前記動翼型ポンプ要素部分の厚さよりも
薄いことを特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項13】 請求項6〜12の何れか1項に記載の
軸流真空ポンプであって、前記ロータ外周面における前
記吸気側外周部分と前記吐出側外周部分との間には、遷
移用外周面部分が形成されており、 当該遷移用外周面部分には、各ねじ要素における前記動
翼型ポンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との
間を滑らかに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成
されていることを特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項14】 請求項13に記載の軸流真空ポンプで
あって、前記ロータの前記吸気側外周面部分の外径寸法
と前記吐出側外周面部分の外径寸法とは異なっており、
前記遷移用外周面部分によって、前記吸気側外周面部分
と前記吐出側外周面部分とが滑らかに連続していること
を特徴とする軸流真空ポンプ。 - 【請求項15】 被処理基板を載置するサセプタと、 前記サセプタを収容する処理チャンバと、 前記処理チャンバ内に気体を供給する気体供給系と、 前記処理チャンバ内から気体を排出する排気配管と、 前記排気配管と前記処理チャンバとの間に介挿され、吸
気口と吐出口とを備え、前記吸気口と吐出口との間にロ
ータを回転可能に収容するロータ室が形成されたケーシ
ングと、比強度162MPa/mm2/g/cm3以上の
材料で形成され、外周面上に羽根を供えたロータと、前
記ロータを250m/sec以上の周速度で回転させる
モータと、を具備する軸流真空ポンプと、 を備えた処理装置。 - 【請求項16】 請求項15記載の処理装置であって、
前記高比強度材料が、微晶質合金であることを特徴とす
る処理装置。 - 【請求項17】 請求項15又は16記載の処理装置で
あって、前記高比強度材料が、下記の組成:重量%で、 アルミニウム:83%以上、 遷移金属元素:4%以上、 希土類元素 :13%以上、 残部:不可避的不純物、 を含有する合金を急冷して微細化することにより得られ
る超微細化組織を有するアルミ合金であることを特徴と
する処理装置。 - 【請求項18】請求項15〜17の何れか1項記載の処
理装置であって、前記高比強度材料が、下記の組織: 平均粒径が0.2〜0.5μmのアルミニウム原子、 平均粒径が0.05〜0.2μmの遷移金属元素とアル
ミニウムの金属間化合物、 平均粒径が0.05〜0.2μmの希土類元素とアルミ
ニウムの金属間化合物、 を含む超微細化組織を有するアルミ合金であることを特
徴とする処理装置。 - 【請求項19】 請求項15記載の処理装置であって、
前記高比強度材料が、CFRP、AFRP、セラミッ
ク、チタン、又はチタニウム合金であることを特徴とす
る処理装置。 - 【請求項20】 請求項15記載の処理装置であって、 前記ポンプケーシングが円筒状断面を有するポンプケー
シングであり、 前記ロータが、前記ポンプケーシング内に同軸状態に配
置された単一の円柱状ロータであり、ロータ外周面に形
成された複数本のねじ要素によって規定されるねじ溝部
分を有し、前記ポンプケーシングと相俟ってねじ溝式真
空ポンプを構成するものであり、 前記ロータの外周面に形成されている前記複数本のねじ
要素は、 前記ロータ外周面における前記吸気口側の端から当該ロ
ータの軸線方向にそった所定の長さの吸気側外周面部分
に形成されているターボ分子ポンプの設計理論に基づく
動翼型ポンプ要素部分と、 前記ロータ外周面における前記吐出口側の端から当該ロ
ータの軸線方向に沿った所定の長さの吐出側外周面部分
に形成されているねじ溝型ポンプ要素部分とを備えてお
り、 各ねじ要素における前記動翼型ポンプ要素部分と前記ね
じ溝型ポンプ要素部分とが滑らかに連続していることを
特徴とする処理装置。 - 【請求項21】 請求項20記載の処理装置であって、
前記ロータの前記吸気側外周面部分には、更に、第2の
動翼型ポンプ要素部分を規定する複数本の第2のねじ要
素部分が形成されていることを特徴とする処理装置。 - 【請求項22】 請求項21記載の処理装置であって、
前記動翼型ポンプ要素部分と前記第2の動翼型ポンプ要
素部分の合計本数は、前記ねじ溝型ポンプ要素部分の本
数の整数倍であることを特徴とする処理装置。 - 【請求項23】 請求項21又は22に記載の処理装置
であって、前記動翼型ポンプ要素部分の翼角は、前記ね
じ溝型ポンプ要素部分における吸気側の端の傾斜角と同
一であるか、またはそれよりも大きいことを特徴とする
処理装置。 - 【請求項24】 請求項21〜23の何れか1項に記載
の処理装置であって、前記第2の動翼型ポンプ要素部分
の翼角は、前記動翼型ポンプ要素部分の翼角よりも大き
いことを特徴とする処理装置。 - 【請求項25】 請求項21〜24の何れか1項に記載
の処理装置であって、前記動翼型ポンプ要素部分及び前
記第2の動翼型ポンプ要素部分の厚さは、前記ねじ溝型
ポンプ要素部分の厚さよりも厚いことを特徴とする処理
装置。 - 【請求項26】 請求項21〜25の何れか1項に記載
の処理装置であって、前記第2の動翼型ポンプ要素部分
の厚さは、前記動翼型ポンプ要素部分の厚さよりも薄い
ことを特徴とする処理装置。 - 【請求項27】 請求項20〜26の何れか1項に記載
の処理装置であって、前記ロータ外周面における前記吸
気側外周部分と前記吐出側外周部分との間には、遷移用
外周面部分が形成されており、 当該遷移用外周面部分には、各ねじ要素における前記動
翼型ポンプ要素部分と前記ねじ溝型ポンプ要素部分との
間を滑らかに連続させている遷移用ねじ要素部分が形成
されていることを特徴とする処理装置。 - 【請求項28】 請求項27に記載の処理装置であっ
て、前記ロータの前記吸気側外周面部分の外径寸法と前
記吐出側外周面部分の外径寸法とは異なっており、前記
遷移用外周面部分によって、前記吸気側外周面部分と前
記吐出側外周面部分とが滑らかに連続していることを特
徴とする処理装置。
Priority Applications (1)
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