JP2001221160A - 真空排気方法及び真空排気装置 - Google Patents
真空排気方法及び真空排気装置Info
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- JP2001221160A JP2001221160A JP2000033835A JP2000033835A JP2001221160A JP 2001221160 A JP2001221160 A JP 2001221160A JP 2000033835 A JP2000033835 A JP 2000033835A JP 2000033835 A JP2000033835 A JP 2000033835A JP 2001221160 A JP2001221160 A JP 2001221160A
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- processing chamber
- vacuum
- vacuum processing
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Abstract
(57)【要約】
【課題】真空処理室内を汚染することなく高い真空度を
得ることが可能な真空排気方法、および真空排気装置を
提供することにある。 【解決手段】 真空処理室10に接続された真空ポンプ
22により真空処理室内を大気圧状態より一次排気す
る。一次排気された真空処理室内に配置された開閉式容
器34に収納されたゲッタを、開閉式容器を閉じた状態
で飛散させて開閉式容器の内面にゲッタ膜を形成した
後、開閉式容器を開放してゲッタ膜を真空処理室内に露
出させ、真空処理室内のガスを吸着することにより真空
処理室内を二次排気する。
得ることが可能な真空排気方法、および真空排気装置を
提供することにある。 【解決手段】 真空処理室10に接続された真空ポンプ
22により真空処理室内を大気圧状態より一次排気す
る。一次排気された真空処理室内に配置された開閉式容
器34に収納されたゲッタを、開閉式容器を閉じた状態
で飛散させて開閉式容器の内面にゲッタ膜を形成した
後、開閉式容器を開放してゲッタ膜を真空処理室内に露
出させ、真空処理室内のガスを吸着することにより真空
処理室内を二次排気する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空処理室内を超
高真空に排気する真空排気方法、および真空排気装置に
関する。
高真空に排気する真空排気方法、および真空排気装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、真空処理室内の真空度を上げる
方法として、機械式真空ポンプにより真空処理室内を真
空排気する方法、あるいは、ゲッタによる化学吸着を利
用して真空排気する方法が知られている。
方法として、機械式真空ポンプにより真空処理室内を真
空排気する方法、あるいは、ゲッタによる化学吸着を利
用して真空排気する方法が知られている。
【0003】ゲッタを利用した真空排気手段としては、
サブリメーションポンプが知られている。このサブリメ
ーションポンプは、ポンプ側真空室と、ポンプ側真空室
の中央部に配置されたカートリッジ状のゲッタ源と、を
有している。ゲッタ源は、熱電極芯線の周囲に、それぞ
れゲッタ材および熱電極材からなる2本の針金を巻き付
けて構成されている。この場合、針金が全ての巻線に接
触するように巻かれている。そして、熱電極芯線には、
ポンプ側真空室の外部から低電圧大電流が供給される。
サブリメーションポンプが知られている。このサブリメ
ーションポンプは、ポンプ側真空室と、ポンプ側真空室
の中央部に配置されたカートリッジ状のゲッタ源と、を
有している。ゲッタ源は、熱電極芯線の周囲に、それぞ
れゲッタ材および熱電極材からなる2本の針金を巻き付
けて構成されている。この場合、針金が全ての巻線に接
触するように巻かれている。そして、熱電極芯線には、
ポンプ側真空室の外部から低電圧大電流が供給される。
【0004】このようなサブリメーションポンプを用い
た真空排気装置によれば、サブリメーションポンプは配
管を介して真空排気装置の本真空処理室に接続され、ま
た、本真空処理室には、一次排気手段として、機械式真
空ポンプ等も配管を介して接続されている。そして、本
真空処理室内を真空排気する場合には、まず、大気圧状
態の本真空処理室を機械式真空ポンプによって一次排気
する。一次排気により本真空処理室内が粗引きされたあ
る真空度に到達した後、さらに真空度を上げるため、サ
ブリメーションポンプの熱電極芯線に低電圧大電流を供
給する。
た真空排気装置によれば、サブリメーションポンプは配
管を介して真空排気装置の本真空処理室に接続され、ま
た、本真空処理室には、一次排気手段として、機械式真
空ポンプ等も配管を介して接続されている。そして、本
真空処理室内を真空排気する場合には、まず、大気圧状
態の本真空処理室を機械式真空ポンプによって一次排気
する。一次排気により本真空処理室内が粗引きされたあ
る真空度に到達した後、さらに真空度を上げるため、サ
ブリメーションポンプの熱電極芯線に低電圧大電流を供
給する。
【0005】この供給電流により熱電極材及び熱電極芯
線が抵抗加熱し、この加熱によりゲッタ材が昇華する。
これにより、ゲッタ材が飛散してポンプ側真空室の内面
にゲッタ膜が形成される。すると、ゲッタ膜の化学吸着
作用により、本真空処理室内にある気体分子が配管を通
してポンプ側真空室内に送られ、ポンプ側真空室に形成
されたゲッタ膜に吸着される。これがポンプ作用とな
り、本真空処理室内の真空度を上げることができる。
線が抵抗加熱し、この加熱によりゲッタ材が昇華する。
これにより、ゲッタ材が飛散してポンプ側真空室の内面
にゲッタ膜が形成される。すると、ゲッタ膜の化学吸着
作用により、本真空処理室内にある気体分子が配管を通
してポンプ側真空室内に送られ、ポンプ側真空室に形成
されたゲッタ膜に吸着される。これがポンプ作用とな
り、本真空処理室内の真空度を上げることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなサブリメ
ーションポンプの排気速度に影響を及ぼす要因として、 1)ゲッタ材により形成されたゲッタ膜の表面積、 2)真空系の中で実際に真空度を上げたい作業空間とゲ
ッタ膜が形成された領域との間のコンダクタンス、 が挙げられる。
ーションポンプの排気速度に影響を及ぼす要因として、 1)ゲッタ材により形成されたゲッタ膜の表面積、 2)真空系の中で実際に真空度を上げたい作業空間とゲ
ッタ膜が形成された領域との間のコンダクタンス、 が挙げられる。
【0007】しかしながら、上記構成のサブリメーショ
ンポンプでは、排気速度を大きくするためにゲッタ膜が
形成されるポンプ側真空室内面の表面積を大きくして
も、ポンプ側真空室と本真空処理室との間には配管やバ
ルブ等の連結部が設けられているため、排気速度は連結
部のコンダクタンスとほぼ等しくなり、それ以上に上げ
ることができない。すなわち、サプリメーションポンプ
の有効排気速度は、連結部のコンダクタンスにより決定
されることになる。
ンポンプでは、排気速度を大きくするためにゲッタ膜が
形成されるポンプ側真空室内面の表面積を大きくして
も、ポンプ側真空室と本真空処理室との間には配管やバ
ルブ等の連結部が設けられているため、排気速度は連結
部のコンダクタンスとほぼ等しくなり、それ以上に上げ
ることができない。すなわち、サプリメーションポンプ
の有効排気速度は、連結部のコンダクタンスにより決定
されることになる。
【0008】また、上記のような連結部を無くし、本真
空処理室内で直接ゲッタ材を昇華させて、本真空処理室
の内壁にゲッタ膜を形成する場合、連結部のコンダクタ
ンスの影響を受けず、大きな排気速度が得られる。しか
し、この場合、本真空処理室の内壁は気体分子が吸着し
たゲッタ材により被われて汚染されるため、再度、本真
空処理室を使用する前に、本真空処理室内の洗浄が必要
となる。従って、作業効率が低下してしまう。
空処理室内で直接ゲッタ材を昇華させて、本真空処理室
の内壁にゲッタ膜を形成する場合、連結部のコンダクタ
ンスの影響を受けず、大きな排気速度が得られる。しか
し、この場合、本真空処理室の内壁は気体分子が吸着し
たゲッタ材により被われて汚染されるため、再度、本真
空処理室を使用する前に、本真空処理室内の洗浄が必要
となる。従って、作業効率が低下してしまう。
【0009】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、真空処理室内を汚染することなく高い
真空度を得ることが可能な真空排気方法、および真空排
気装置を提供することにある。
で、その目的は、真空処理室内を汚染することなく高い
真空度を得ることが可能な真空排気方法、および真空排
気装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る真空排気方法は、真空処理室内を大
気圧状態から一次排気し、上記一次排気された真空処理
室内に配置された開閉式容器に収納されたゲッタを、上
記開閉式容器を閉じた状態で飛散させて上記開閉式容器
の内面にゲッタ膜を形成し、上記開閉式容器を開放して
上記ゲッタ膜を真空処理室内に露出させ、真空処理室内
のガスを吸着することにより真空処理室内を二次排気す
ることを特徴としている。
め、この発明に係る真空排気方法は、真空処理室内を大
気圧状態から一次排気し、上記一次排気された真空処理
室内に配置された開閉式容器に収納されたゲッタを、上
記開閉式容器を閉じた状態で飛散させて上記開閉式容器
の内面にゲッタ膜を形成し、上記開閉式容器を開放して
上記ゲッタ膜を真空処理室内に露出させ、真空処理室内
のガスを吸着することにより真空処理室内を二次排気す
ることを特徴としている。
【0011】また、この発明に係る真空排気装置は、真
空処理室と、上記真空処理室に接続され、真空処理室内
を大気圧状態から一次排気する一次排気手段と、上記真
空処理室内に配置された開閉式容器、上記開閉容器内に
収納されたゲッタ、上記ゲッタを加熱する加熱源、およ
び上記開閉式容器を開閉する開閉機構を有し、上記開閉
式容器を閉じた状態でゲッタを飛散させて上記開閉式容
器の内面にゲッタ膜を形成し、上記開閉式容器を開放し
て上記ゲッタ膜を真空処理室内に露出させる二次排気装
置と、を備えたことを特徴としている。
空処理室と、上記真空処理室に接続され、真空処理室内
を大気圧状態から一次排気する一次排気手段と、上記真
空処理室内に配置された開閉式容器、上記開閉容器内に
収納されたゲッタ、上記ゲッタを加熱する加熱源、およ
び上記開閉式容器を開閉する開閉機構を有し、上記開閉
式容器を閉じた状態でゲッタを飛散させて上記開閉式容
器の内面にゲッタ膜を形成し、上記開閉式容器を開放し
て上記ゲッタ膜を真空処理室内に露出させる二次排気装
置と、を備えたことを特徴としている。
【0012】上記のように構成された真空排気方法およ
び真空排気装置によれば、真空処理室内にゲッタを収納
した開閉式容器を設置することにより、真空系の中で実
際に高真空を作りたい作業空間の近くにゲッタ材が付着
したゲッタ膜を設けることができる。そのため、コンダ
クタンスを非常に大きくでき、大きな排気速度が得られ
る。
び真空排気装置によれば、真空処理室内にゲッタを収納
した開閉式容器を設置することにより、真空系の中で実
際に高真空を作りたい作業空間の近くにゲッタ材が付着
したゲッタ膜を設けることができる。そのため、コンダ
クタンスを非常に大きくでき、大きな排気速度が得られ
る。
【0013】また、開閉式容器内でゲッタを飛散させて
容器内面にゲッタ膜を形成した後、開閉式容器を開放す
ることで、真空処理室内壁がゲッタによって被覆される
ことなく、二次排気を行うことができる。従って、真空
処理室内を汚染することがなく、開閉式容器をのみ取り
外して洗浄すればよい。
容器内面にゲッタ膜を形成した後、開閉式容器を開放す
ることで、真空処理室内壁がゲッタによって被覆される
ことなく、二次排気を行うことができる。従って、真空
処理室内を汚染することがなく、開閉式容器をのみ取り
外して洗浄すればよい。
【0014】また、この発明によれば、上記ゲッタ膜の
形成および二次排気を複数回繰り返すことを特徴として
いる。ゲッタとして複数回昇華できるゲッタ材、例え
ば、昇華量を加熱時間にて制御できる非反応型ゲッタ材
を使用し、所要量のゲッタ材を予め開閉式容器に収納さ
せておき、真空処理室の外部から開閉式容器の開閉を制
御することにより、容器内面へのゲッタ膜の形成および
二次排気を複数回実施するができる。従って、ゲッタ膜
が真空処理室中の気体分子を吸着してゲッタ作用が衰え
ても、再度、ゲッタを昇華して新たなゲッタ膜を形成す
ることにより、実質的なゲッタ膜の表面積が大きくな
り、真空処理室内の高真空度の達成及び維持が可能とな
る。
形成および二次排気を複数回繰り返すことを特徴として
いる。ゲッタとして複数回昇華できるゲッタ材、例え
ば、昇華量を加熱時間にて制御できる非反応型ゲッタ材
を使用し、所要量のゲッタ材を予め開閉式容器に収納さ
せておき、真空処理室の外部から開閉式容器の開閉を制
御することにより、容器内面へのゲッタ膜の形成および
二次排気を複数回実施するができる。従って、ゲッタ膜
が真空処理室中の気体分子を吸着してゲッタ作用が衰え
ても、再度、ゲッタを昇華して新たなゲッタ膜を形成す
ることにより、実質的なゲッタ膜の表面積が大きくな
り、真空処理室内の高真空度の達成及び維持が可能とな
る。
【0015】更に、この発明によれば、ゲッタを収納し
た開閉式容器に電界をかけることにより、ゲッタの化学
吸着と電界作用によるイオン吸着とを併用し、ゲッタの
化学吸着では吸着できない気体分子もイオン吸着にて吸
着し、真空度を一層上げることが可能となる。
た開閉式容器に電界をかけることにより、ゲッタの化学
吸着と電界作用によるイオン吸着とを併用し、ゲッタの
化学吸着では吸着できない気体分子もイオン吸着にて吸
着し、真空度を一層上げることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施の形態に係る真空排気方法および真空排気装置
について詳細に説明する。
明の実施の形態に係る真空排気方法および真空排気装置
について詳細に説明する。
【0017】まず、真空排気装置について説明すると、
図1および図2に示すように、この真空排気装置は、真
空処理室10とこの真空処理室内にワークを搬入および
搬出する移送機構12と、を有している。移送機構12
は、真空処理室10内で処理させるワーク14が載置さ
れたキャリア16と、ガイドレール、搬送ベルト等から
なりキャリアを搬送する搬送部18と、を備えている。
図1および図2に示すように、この真空排気装置は、真
空処理室10とこの真空処理室内にワークを搬入および
搬出する移送機構12と、を有している。移送機構12
は、真空処理室10内で処理させるワーク14が載置さ
れたキャリア16と、ガイドレール、搬送ベルト等から
なりキャリアを搬送する搬送部18と、を備えている。
【0018】真空処理室10の出入り口には開閉自在な
扉20が設けられている。また、真空処理室10には、
一次排気手段として機能する機械式の真空排気ポンプ2
2が配管を介して接続されている。真空処理室10内に
は給電端子部24が設けられ、この給電端子部は、真空
処理室10の外部に設けられた電源26に接続されてい
る。更に、真空処理室10には、後述する開閉式容器を
開閉操作するマニュピレータ30が取り付けられてい
る。このマニピュレータ30は、真空処理室10内に延
出した開閉アーム31と、真空処理室の外部に設けられ
開閉アームを回転駆動する駆動部32と、を有してい
る。
扉20が設けられている。また、真空処理室10には、
一次排気手段として機能する機械式の真空排気ポンプ2
2が配管を介して接続されている。真空処理室10内に
は給電端子部24が設けられ、この給電端子部は、真空
処理室10の外部に設けられた電源26に接続されてい
る。更に、真空処理室10には、後述する開閉式容器を
開閉操作するマニュピレータ30が取り付けられてい
る。このマニピュレータ30は、真空処理室10内に延
出した開閉アーム31と、真空処理室の外部に設けられ
開閉アームを回転駆動する駆動部32と、を有してい
る。
【0019】一方、真空排気装置は、二次排気装置の一
部を構成する開閉式容器34を備えている。この開閉式
容器34は真空処理室10内に対して出し入れ自在に設
けられ、本実施の形態においては、キャリア16に支持
されている。
部を構成する開閉式容器34を備えている。この開閉式
容器34は真空処理室10内に対して出し入れ自在に設
けられ、本実施の形態においては、キャリア16に支持
されている。
【0020】図3に示すように、開閉式容器34は、ほ
ぼ矩形状の本体36と、一対のヒンジ37により本体に
対して開閉自在に取り付けられた矩形状の蓋体38と、
を有している。本体36の内面には、ゲッタ40を保持
したゲッタホルダ42、ゲッタホルダを介してゲッタ4
0を加熱する一対の加熱電極44が取り付けられてい
る。ゲッタ40は、開閉式容器24の内面に所要膜厚の
ゲッタ膜を所要回数形成させるのに必要な量が充填され
ている。なお、ゲッタ材としては、例えば、バリウム、
チタン、マグネシウム等が用いられている。
ぼ矩形状の本体36と、一対のヒンジ37により本体に
対して開閉自在に取り付けられた矩形状の蓋体38と、
を有している。本体36の内面には、ゲッタ40を保持
したゲッタホルダ42、ゲッタホルダを介してゲッタ4
0を加熱する一対の加熱電極44が取り付けられてい
る。ゲッタ40は、開閉式容器24の内面に所要膜厚の
ゲッタ膜を所要回数形成させるのに必要な量が充填され
ている。なお、ゲッタ材としては、例えば、バリウム、
チタン、マグネシウム等が用いられている。
【0021】後述するように、ゲッタ膜を形成し、ガス
吸着を行なう開閉式容器34の内面は、容器の寸法を大
きくすることなくゲッタ着膜表面積を大きくできるよう
に、メッシュ状もしくはフィン形状に形成されていても
よい。また、加熱電極44は、開閉式容器34に絶縁材
を介して保持することにより電気的に絶縁されている。
吸着を行なう開閉式容器34の内面は、容器の寸法を大
きくすることなくゲッタ着膜表面積を大きくできるよう
に、メッシュ状もしくはフィン形状に形成されていても
よい。また、加熱電極44は、開閉式容器34に絶縁材
を介して保持することにより電気的に絶縁されている。
【0022】本体36の外面には、電界を印加すること
により開閉式容器34内に電界を発生させる電界印加電
極46が取り付けられている。そして、図1および図3
に示すように、加熱電極44および電界印加電極46に
それぞれ接続された導線44a、46aは、キャリア1
6上を引き回され、キャリア16の端部に設けられた接
続端子部50に接続されている。
により開閉式容器34内に電界を発生させる電界印加電
極46が取り付けられている。そして、図1および図3
に示すように、加熱電極44および電界印加電極46に
それぞれ接続された導線44a、46aは、キャリア1
6上を引き回され、キャリア16の端部に設けられた接
続端子部50に接続されている。
【0023】開閉式容器34の一方のヒンジ37のヒン
ジ軸には、ハンドル52が同軸的に連結され、容器の外
方に延出している。また、開閉機構として機能するマニ
ピュレータ30は、前述したように開閉アーム31と駆
動部32とを有し、開閉アーム31の先端部には、開閉
式容器34が真空処理室10の所定位置に配置された
際、ハンドル52と係合する一対の係合爪54が設けら
れている。従って、係合爪54がハンドル52に係合し
た状態で、駆動部32によって開閉アーム31を回動さ
せることにより、開閉式容器34の蓋体38を開閉操作
することができる。
ジ軸には、ハンドル52が同軸的に連結され、容器の外
方に延出している。また、開閉機構として機能するマニ
ピュレータ30は、前述したように開閉アーム31と駆
動部32とを有し、開閉アーム31の先端部には、開閉
式容器34が真空処理室10の所定位置に配置された
際、ハンドル52と係合する一対の係合爪54が設けら
れている。従って、係合爪54がハンドル52に係合し
た状態で、駆動部32によって開閉アーム31を回動さ
せることにより、開閉式容器34の蓋体38を開閉操作
することができる。
【0024】上記のように構成された真空排気装置によ
り真空処理室10内を真空排気し、ワーク14に対して
所望の処理を施す場合、図2に示すように、ワーク14
が載置されたキャリア16を真空処理室10内に移動
し、扉20を閉塞する。それにより、開閉式容器34も
真空処理室10内の所定位置に搬入される。この際、開
閉式容器34は蓋体38が閉じた状態となっている。
り真空処理室10内を真空排気し、ワーク14に対して
所望の処理を施す場合、図2に示すように、ワーク14
が載置されたキャリア16を真空処理室10内に移動
し、扉20を閉塞する。それにより、開閉式容器34も
真空処理室10内の所定位置に搬入される。この際、開
閉式容器34は蓋体38が閉じた状態となっている。
【0025】キャリア16が真空処理室10内の所定位
置に配置されると、キャリアに設けられた接続端子部5
0が真空処理室内の給電端子部24に接触し、開閉式容
器34の加熱電極44および電界印加電極46に通電可
能となる。同時に、マニピュレータ30の開閉アーム3
1が開閉式容器34のハンドル52と係合し、蓋体38
を開閉操作可能となる。
置に配置されると、キャリアに設けられた接続端子部5
0が真空処理室内の給電端子部24に接触し、開閉式容
器34の加熱電極44および電界印加電極46に通電可
能となる。同時に、マニピュレータ30の開閉アーム3
1が開閉式容器34のハンドル52と係合し、蓋体38
を開閉操作可能となる。
【0026】この状態で、まず、真空排気ポンプ24を
作動させ、真空処理室10内を大気圧から粗引きし所定
の真空度まで一次排気する。続いて、開閉式容器34が
閉じた状態で、給電端子部24、接続端子部50、およ
び導電44aを介して、電源26から開閉式容器34内
の加熱電極44に低電圧高電流を供給し、ゲッタ40を
抵抗加熱にて昇華する。これにより、開閉式容器34内
でゲッタ40が飛散し、開閉式容器の内面全体にゲッタ
膜が形成される。
作動させ、真空処理室10内を大気圧から粗引きし所定
の真空度まで一次排気する。続いて、開閉式容器34が
閉じた状態で、給電端子部24、接続端子部50、およ
び導電44aを介して、電源26から開閉式容器34内
の加熱電極44に低電圧高電流を供給し、ゲッタ40を
抵抗加熱にて昇華する。これにより、開閉式容器34内
でゲッタ40が飛散し、開閉式容器の内面全体にゲッタ
膜が形成される。
【0027】続いて、図4に示すように、マニュピレー
タ30によりハンドル52を回転させて開閉式容器34
を開状態とし、開閉式容器34の内面に形成されたゲッ
タ膜を真空処理室10内に露出させる。これにより、真
空処理室10内のガスが化学吸着によってゲッタ膜に吸
着され、真空処理室内の二次排気が行われる。また、イ
オン吸着を併用する場合には、この状態から、電源26
により電界印加電極46に電界を印加し、開閉式容器3
4内に電界を発生させイオンを吸着する。
タ30によりハンドル52を回転させて開閉式容器34
を開状態とし、開閉式容器34の内面に形成されたゲッ
タ膜を真空処理室10内に露出させる。これにより、真
空処理室10内のガスが化学吸着によってゲッタ膜に吸
着され、真空処理室内の二次排気が行われる。また、イ
オン吸着を併用する場合には、この状態から、電源26
により電界印加電極46に電界を印加し、開閉式容器3
4内に電界を発生させイオンを吸着する。
【0028】上述した二次排気を複数回繰り返して一層
高い真空度を達成及び維持する場合、上述した動作の終
了後、マニュピレータ30によりハンドル52を回動し
て開閉式容器34を開状態とし、再度、加熱電極44に
低電圧高電流を供給してゲッタ40を昇華する。それに
より、気体分子を吸着し、ゲッタ作用の衰えた開閉式容
器34内面のゲッタ膜に重ねて、新たなゲッタ膜を形成
させる。
高い真空度を達成及び維持する場合、上述した動作の終
了後、マニュピレータ30によりハンドル52を回動し
て開閉式容器34を開状態とし、再度、加熱電極44に
低電圧高電流を供給してゲッタ40を昇華する。それに
より、気体分子を吸着し、ゲッタ作用の衰えた開閉式容
器34内面のゲッタ膜に重ねて、新たなゲッタ膜を形成
させる。
【0029】そして、マニュピレータ30によりハンド
ル52を回動させ、開閉式容器34を開状態とすること
により、再度、真空処理室10内のガスを吸着して二次
排気を行なう。このような動作を繰り返すことにより、
所望の高真空度を得るとともに高真空度を維持すること
ができる。
ル52を回動させ、開閉式容器34を開状態とすること
により、再度、真空処理室10内のガスを吸着して二次
排気を行なう。このような動作を繰り返すことにより、
所望の高真空度を得るとともに高真空度を維持すること
ができる。
【0030】以上のように構成された真空排気方法およ
び真空排気装置によれば、真空処理室10内に、ゲッタ
40を収納した開閉式容器34を設置することにより、
真空系の中で実際に高真空を作りたい作業空間の近くに
ゲッタ材が付着したゲッタ膜を設けることができるた
め、コンダクタンスを非常に大きくでき、大きな排気速
度が得られる。従って、真空処理室10内を超高真空領
域に排気することが可能となる。
び真空排気装置によれば、真空処理室10内に、ゲッタ
40を収納した開閉式容器34を設置することにより、
真空系の中で実際に高真空を作りたい作業空間の近くに
ゲッタ材が付着したゲッタ膜を設けることができるた
め、コンダクタンスを非常に大きくでき、大きな排気速
度が得られる。従って、真空処理室10内を超高真空領
域に排気することが可能となる。
【0031】また、開閉式容器34内でゲッタを飛散さ
せて容器内面にゲッタ膜を形成した後、開閉式容器を開
放することで、真空処理室内をゲッタで汚染することな
く二次排気を行い、高真空度を得ることができ。従っ
て、作業終了後、開閉式容器34をのみ取り外して洗浄
すればよいため、作業効率の向上を図ることができる。
せて容器内面にゲッタ膜を形成した後、開閉式容器を開
放することで、真空処理室内をゲッタで汚染することな
く二次排気を行い、高真空度を得ることができ。従っ
て、作業終了後、開閉式容器34をのみ取り外して洗浄
すればよいため、作業効率の向上を図ることができる。
【0032】更に、マニピュレータ30により真空処理
室10の外部から開閉式容器34の開閉動作を行うこと
により、ゲッタ膜の形成および二次排気を複数回繰り返
して行うことができ、ゲッタ膜が真空処理室10中の気
体分子を吸着してゲッタ作用が衰えても、再度、ゲッタ
を昇華して新たなゲッタ膜を形成することにより、実質
的なゲッタ膜の表面積が大きくなり、真空処理室内の高
真空度の達成及び維持が可能となる。
室10の外部から開閉式容器34の開閉動作を行うこと
により、ゲッタ膜の形成および二次排気を複数回繰り返
して行うことができ、ゲッタ膜が真空処理室10中の気
体分子を吸着してゲッタ作用が衰えても、再度、ゲッタ
を昇華して新たなゲッタ膜を形成することにより、実質
的なゲッタ膜の表面積が大きくなり、真空処理室内の高
真空度の達成及び維持が可能となる。
【0033】更に、ゲッタを収納した開閉式容器34に
電界をかけることにより、ゲッタの化学吸着と電界作用
によるイオン吸着とを併用し、ゲッタの化学吸着では吸
着できない気体分子もイオン吸着にて吸着し、真空度を
一層上げることが可能となる。
電界をかけることにより、ゲッタの化学吸着と電界作用
によるイオン吸着とを併用し、ゲッタの化学吸着では吸
着できない気体分子もイオン吸着にて吸着し、真空度を
一層上げることが可能となる。
【0034】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、開閉式容器をキャリアに取り付けること
なく、開閉式容器のみを搬入、搬出する構成としてもよ
い。また、開閉式容器を真空処理室内に設けられた支持
部に対して脱着可能に設ける構成としてもよい。更に、
開閉式容器の形状は、できるだけ大きなゲッタ膜形成面
を得られる形状であればよく、必要に応じて種々選択可
能である。
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、開閉式容器をキャリアに取り付けること
なく、開閉式容器のみを搬入、搬出する構成としてもよ
い。また、開閉式容器を真空処理室内に設けられた支持
部に対して脱着可能に設ける構成としてもよい。更に、
開閉式容器の形状は、できるだけ大きなゲッタ膜形成面
を得られる形状であればよく、必要に応じて種々選択可
能である。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、真空処理室内に配置した開閉式容器内でゲッタ膜を
形成した後、開閉式容器を開放して二次排気を行う構成
としたことから、真空処理室内を汚染することなく高い
真空度を得ることが可能な真空排気方法、および真空排
気装置を提供することにある。
ば、真空処理室内に配置した開閉式容器内でゲッタ膜を
形成した後、開閉式容器を開放して二次排気を行う構成
としたことから、真空処理室内を汚染することなく高い
真空度を得ることが可能な真空排気方法、および真空排
気装置を提供することにある。
【図1】この発明の実施の形態に係る真空排気装置を概
略的に示す斜視図。
略的に示す斜視図。
【図2】上記真空排気装置を概略的に示す断面図
【図3】上記真空排気装置の開閉式容器を示す斜視図
【図4】上記真空排気装置を概略的に示す断面図。
10…真空処理室 12…移送機構 16…キャリア 22…真空排気ポンプ 24…給電端子部 26…電源 30…マニピュレータ 31…開閉アーム 32…駆動部 34…開閉式容器34 36…本体 38…蓋体 40…ゲッタ 44…加熱電極 46…電界印加電極 52…ハンドル
フロントページの続き (72)発明者 廣澤 大二 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 (72)発明者 星野 友紀 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 竹澤 洋治 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内 (72)発明者 中山 昭二 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 3H076 AA23 BB21 BB43 CC51 CC99
Claims (7)
- 【請求項1】真空処理室内を大気圧状態より一次排気
し、 上記一次排気された真空処理室内に配置された開閉式容
器に収納されたゲッタを、上記開閉式容器を閉じた状態
で飛散させて上記開閉式容器の内面にゲッタ膜を形成
し、 上記開閉式容器を開放して上記ゲッタ膜を真空処理室内
に露出させ、真空処理室内のガスを吸着することにより
真空処理室内を二次排気することを特徴とする真空排気
方法。 - 【請求項2】上記真空処理室内で、上記ゲッタ膜の形
成、および二次排気を複数回繰り返すことを特徴とする
真空排気方法。 - 【請求項3】上記二次排気が終了した後、上記開閉容器
に電圧を印加して電界を発生させ、上記真空排気槽内の
イオンを吸着することを特徴とする真空排気方法。 - 【請求項4】真空処理室と、 上記真空処理室に接続され、真空処理室内を大気圧状態
から一次排気する一次排気手段と、 上記真空処理室内に配置された開閉式容器、上記開閉容
器内に収納されたゲッタ、上記ゲッタを加熱する加熱
源、および上記開閉式容器を開閉する開閉機構を有し、
上記開閉式容器を閉じた状態でゲッタを飛散させて上記
開閉式容器の内面にゲッタ膜を形成し、上記開閉式容器
を開放して上記ゲッタ膜を真空処理室内に露出させる二
次排気装置と、 を備えたことを特徴とする真空排気装置。 - 【請求項5】上記開閉機構は、上記真空処理室内に位置
した上記開閉式容器と係合する開閉部材と、上記真空処
理室の外部に設けられ上記開閉部材を作動させる駆動部
と、を備えていることを特徴とする請求項4に記載の真
空排気装置。 - 【請求項6】上記開閉式容器を上記真空処理室内に搬入
および搬出する移送機構を備えていることを特徴とする
請求項4又は5に記載の真空排気装置。 - 【請求項7】上記二次排気装置は、上記開閉式容器に設
けられ開閉式容器に電界を印加して電界を発生させる電
界印加手段を備えていることを特徴とする請求項4ない
し6のいずれか1項に記載の真空排気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033835A JP2001221160A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | 真空排気方法及び真空排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033835A JP2001221160A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | 真空排気方法及び真空排気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001221160A true JP2001221160A (ja) | 2001-08-17 |
JP2001221160A5 JP2001221160A5 (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=18558260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000033835A Abandoned JP2001221160A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | 真空排気方法及び真空排気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001221160A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008180168A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Casio Comput Co Ltd | 蒸発型ゲッター材、ゲッターポンプ、減圧構造、反応装置、発電装置及び電子機器 |
-
2000
- 2000-02-10 JP JP2000033835A patent/JP2001221160A/ja not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008180168A (ja) * | 2007-01-25 | 2008-08-07 | Casio Comput Co Ltd | 蒸発型ゲッター材、ゲッターポンプ、減圧構造、反応装置、発電装置及び電子機器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070202 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070202 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20080227 |