JP2001220448A - 環状オレフィン系重合体からなる樹脂成形体 - Google Patents

環状オレフィン系重合体からなる樹脂成形体

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JP2001220448A
JP2001220448A JP2000091232A JP2000091232A JP2001220448A JP 2001220448 A JP2001220448 A JP 2001220448A JP 2000091232 A JP2000091232 A JP 2000091232A JP 2000091232 A JP2000091232 A JP 2000091232A JP 2001220448 A JP2001220448 A JP 2001220448A
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compound
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copolymer
resin molded
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Toshiyuki Hirose
敏行 広瀬
Shigetoshi Nishijima
茂俊 西島
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性、機械的強度に優れる新規な樹脂成形
体を提供する。また、水による比重分離の可能な樹脂成
形体を提供する。さらには包装材として好適な防湿性を
有し、特にシュリンクフィルムとして十分な熱収縮特性
を有する樹脂成形体を提供する。 【解決手段】 樹脂成形体は、(A)ビニル脂環族炭化
水素系化合物の重合体または該化合物と共重合可能な単
量体との共重合体、(B)ビニル芳香族炭化水素系化合
物の重合体の芳香環を少なくとも30%水素添加してな
る重合体または該化合物と共重合可能な単量体との共重
合体の芳香環を少なくとも30%水素添加してなる共重
合体、(C)単環環状モノオレフィン系化合物の重合体
または該化合物と共重合可能な単量体との共重合体、
(D)単環環状共役ジエン系化合物の重合体の水素添加
物または該化合物と共重合可能な単量体との共重合体の
水素添加物より選択される少なくとも1種の環状オレフ
ィン系重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な樹脂成形体
に関する。詳しくは、剛性、透明性に優れた樹脂成形体
に関し、さらには、軽量で廃棄物からの分離が容易でリ
サイクル可能な樹脂成形体、包装材として好適な熱収縮
特性を有する樹脂成形体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、各種の樹脂成形体には、機
械的強度のみならず廃棄の際の回収しやすさが求められ
ている。廃棄処理に際しては、できるだけ素材としてリ
サイクルされることが環境保護上好ましく、そのために
は、それぞれの材料毎に分別して回収されることが望ま
しい。
【0003】材料の分別法としては、様々な方法が提案
されている。これらの方法のなかでは、低コストで確実
性の高い分別法として水による比重分離法がある。特に
ガラスやPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリ
塩化ビニル等の比重1を超える材料と、それらの材料か
らなる成形体と組み合わされた成形体を比重分離する場
合には、分離する成形体の材料として比重1以下のもの
を用いることが好ましい。
【0004】このような材料として、樹脂ではポリエチ
レンやポリプロピレンが知られている。しかしながら、
これらの樹脂材料は、用途によっては透明性が不十分で
あったり、シュリンクフィルムとした場合に熱収縮性に
不足する場合があり、改善が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、機械的強度に優れる新規な樹脂成形体を提供するこ
とにある。また、水による比重分離の可能な前記樹脂成
形体を提供することにある。さらには包装材として好適
な防湿性を有し、特にシュリンクフィルムとして十分な
熱収縮特性を有する前記樹脂成形体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記
(A)、(B)、(C)および(D)より選択される少
なくとも1種の環状オレフィン系重合体からなる樹脂成
形体が提供される。 (A)ビニル脂環族炭化水素系化合物の重合体、または
該化合物と共重合可能な単量体との共重合体、(B)ビ
ニル芳香族炭化水素系化合物の重合体の芳香環を少なく
とも30%水素添加してなる重合体、または該化合物と
共重合可能な単量体との共重合体の芳香環を少なくとも
30%水素添加してなる共重合体、(C)単環環状モノ
オレフィン系化合物の重合体、または該化合物と共重合
可能な単量体との共重合体、(D)単環環状共役ジエン
系化合物の重合体の水素添加物、または該化合物と共重
合可能な単量体との共重合体の水素添加物。
【0007】本発明においては、前記樹脂成形体が、前
記(A)、(B)、(C)および(D)より選択される
少なくとも1種の環状オレフィン系重合体とその他の樹
脂が積層されてなる多層成形体であることも好適な態様
である。
【0008】また、本発明によれば、成形体の密度が
1.0g/cm3未満である前記樹脂成形体が提供され
る。
【0009】本発明においては、前記樹脂成形体が、フ
ィルムまたはシート状の成形体であることもまた好適な
態様である。
【0010】また、本発明によれば、前記のフィルムま
たはシート状成形体からなるシュリンクフィルムが提供
される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る樹脂成形体は、ビニ
ル脂環族炭化水素系化合物の重合体または該化合物と共
重合可能な単量体との共重合体(A)(以下ビニル脂環族
炭化水素系(共)重合体(A)と称する。)、およびビニル
芳香族炭化水素系化合物の重合体の芳香環を少なくとも
30%水素添加してなる重合体または該化合物と共重合
可能な単量体との共重合体の芳香環を少なくとも30%
水素添加してなる共重合体(B)(以下ビニル芳香族炭化
水素系(共)重合体(B)と称する。)、単環環状モノオレ
フィン系化合物の重合体または該化合物と共重合可能な
単量体との共重合体(C)(以下単環環状モノオレフィン
系(共)重合体(C)と称する。)、単環環状共役ジエン系
化合物の重合体の水素添加物または該化合物と共重合可
能な単量体との共重合体の水素添加物(D)(以下単環環
状共役ジエン系(共)重合体(D)と称する。)より選択さ
れる少なくとも1種の環状オレフィン系重合体より形成
される。
【0012】ビニル脂環族炭化水素系(共)重合体(A) ビニル脂環族炭化水素系(共)重合体(A)の単量体である
ビニル脂環族炭化水素系化合物とは、ビニル基またはα
−アルキル置換ビニル基に、単環のシクロアルキル基、
アルキル置換シクロアルキル基、シクロアルケニル基、
またはアルキル置換シクロアルケニル基が結合した構造
を有する化合物である。
【0013】このような化合物としては、ビニルシクロ
ブタン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサ
ン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、お
よびこれらの化合物のビニル基のα位が、メチル、エチ
ル、プロピルなどのアルキル基で置換された化合物など
が例示できる。また、4-ビニルシクロヘキセン、4-イソ
プロペニルヘキセン、1-メチル-4-ビニルシクロヘキセ
ン、1-メチル-4-イソプロペニルシクロヘキセン、2-メ
チル-4-ビニルシクロヘキセン、2-メチル-4-イソプロペ
ニルヘキセンなどのビニルシクロヘキセン誘導体も例示
できる。
【0014】上記の化合物は、単独で重合することもで
きるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能
である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体
を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合す
ることもできる。
【0015】ビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可
能な他の単量体としては、プロピレン、ブテン、アクリ
ロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイ
ン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マ
レイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示できる。な
かでもα−オレフィンを用いるのが好ましく、特にプロ
ピレン、ブテンのような単量体と組み合わせると柔軟性
や耐衝撃性を付与できるので好ましい。このようなビニ
ル脂環族炭化水素系化合物と共重合可能な他の単量体
は、単量体総量に対して0〜95モル%、より好ましく
は0〜90モル%となる割合で用いられるのが望まし
い。
【0016】ビニル脂環族炭化水素系(共)重合体(A)を
得るための重合方法に特に制限はなく、公知のラジカル
重合、配位アニオン重合(チーグラー重合)、カチオン
重合、アニオン重合などの重合方法が適用できる。
【0017】ビニル芳香族炭化水素系(共)重合体(B) ビニル芳香族炭化水素系(共)重合体(B)の単量体として
のビニル芳香族炭化水素系化合物とは、ビニル基または
α−アルキル置換ビニル基に、芳香族炭化水素置換基が
結合した化合物である。
【0018】このような化合物としては、スチレン、α
−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プロピル
スチレン、α−イソプロピルスチレン、α−t-ブチルス
チレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチ
ルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、2,4-ジメチ
ルスチレン、4-t-ブチルスチレン、5-t-ブチル-2-メチ
ルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、
モノフロオロスチレン、4-フェニルスチレン、ビニルナ
フタレン、ビニルアントラセン等を例示することができ
る。
【0019】上記の化合物は、単独で重合することもで
きるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能
である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体
を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合す
ることもできる。
【0020】ビニル脂環族炭化水素系化合物と共重合可
能な他の単量体としては、プロピレン、ブテン、アクリ
ロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、無水マレイ
ン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マ
レイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示できる。な
かでもα−オレフィンを用いるのが好ましく、特にプロ
ピレン、ブテンのような単量体と組み合わせると柔軟性
や耐衝撃性を付与できるので好ましい。
【0021】このようなビニル脂環族炭化水素系化合物
と共重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して0〜
95モル%、より好ましくは0〜90モル%となる割合
で用いられるのが望ましい。重合方法は、前記(A)の
重合法と同様の方法が適用できる。
【0022】このようにして得られた重合体は、公知の
方法で芳香環を水素添加することにより所望のビニル芳
香族炭化水素系(共)重合体(B)を得ることができる。水
素添加の方法は、従来公知の方法が適用でき、例えば、
特開平7−247321号公報、米国特許5,612,4
22号公報等に記載されている方法などを例示できる。
重合体中の芳香環の水素添加率(NMRにより測定)
は、30%以上、好ましくは60%以上、より好ましく
は90%以上である。
【0023】単環環状モノオレフィン系(共)重合体(C) 単環環状モノオレフィン系(共)重合体(C)の単量体であ
る単環環状モノオレフィン系化合物とは、置換基を有し
ていてもよい単環の環状モノオレフィンであって、例え
ばシクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シ
クロオクテンなどを挙げることができる。
【0024】上記の化合物は、単独で重合することもで
きるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能
である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体
を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合す
ることもできる。
【0025】単環環状モノオレフィン系化合物と共重合
可能な他の単量体としては、エチレン、プロピレン、ブ
テン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル
酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が
例示できる。このような、単環環状モノオレフィン系化
合物と共重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して
0〜95モル%、より好ましくは0〜90モル%となる
割合で用いられるのが望ましい。
【0026】単環環状モノオレフィン系(共)重合体(C)
を得るための重合方法は、特に制限はなく、環状モノオ
レフィン系化合物を含む単量体を付加重合する公知の方
法が採用できる。
【0027】単環環状共役ジエン系(共)重合体(D) 単環環状共役ジエン系(共)重合体(D)の単量体としての
単環環状共役ジエン系化合物は、置換基を有していても
よい単環環状共役ジエンであって、例えばシクロペンタ
ジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シ
クロオクタジエンなどを挙げることができる。
【0028】上記の化合物は、単独で重合することもで
きるし、2種以上を組み合わせて共重合することも可能
である。また、上記の化合物と共重合可能な他の単量体
を本発明の趣旨を損なわない範囲で組み合わせ共重合す
ることもできる。
【0029】単環環状共役ジエン系化合物と共重合可能
な他の単量体としては、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、アクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、
無水マレイン酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、マレイミド、酢酸ビニル、塩化ビニル等が例示
できる。このような、単環環状共役ジエン系化合物と共
重合可能な他の単量体は、単量体総量に対して0〜95
モル%、より好ましくは0〜90モル%となる割合で用
いられるのが望ましい。
【0030】重合方法には特に制限はなく、環状共役ジ
エン系化合物を含む単量体を付加重合する公知の方法が
採用できる。
【0031】このようにして得られた重合体は、公知の
方法で水素添加することにより所望の単環環状共役ジエ
ン系(共)重合体(D)を得ることができる。具体的には、
例えばポリシクロヘキサジエンとそれからなる水素添加
物は、特開平11-106571号公報に開示されてい
る方法を用いて得ることができる。(共)重合体に含まれ
る炭化水素環中の二重結合の水素添加率(NMRにより
測定)は、30%以上、好ましくは60%以上、より好
ましくは90%以上であることが望ましい。
【0032】本発明に用いられる、前記環状オレフィン
系重合体(A)〜(D)のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量
(Mw)は、ポリスチレン分子量換算で5,000〜1,
000,000、好ましくは10,000〜500,00
0、より好ましくは50,000〜300,000であ
る。また、分子量分布(Mw/Mn;MnはGPCによ
り測定した数平均分子量)は、10以下、好ましくは
5.0以下、より好ましくは3.0以下である。
【0033】密度は1.0g/cm3以下、好ましくは
1.0g/cm3未満、より好ましくは0.98g/c
3以下、さらに好ましくは0.95g/cm3以下であ
る。結晶化度は20%以下、好ましくは10%以下、よ
り好ましくは5%以下である。
【0034】ガラス転移温度(Tg;DSCにより測
定)は50〜300℃、好ましくは60〜280℃、よ
り好ましくは70〜250℃の範囲にある。なお、ガラ
ス転移温度は、可塑剤を添加することによって調節する
ことができる。前記重合体のガラス転移温度を調整する
目的で添加する可塑剤としては、該重合体に添加してガ
ラス転移温度を下げ得る化合物が制限なく全て使用でき
る。このような化合物としては、流動パラフィン、スピ
ンドル油、ナフテン系油などのプロセスオイル、スクア
ラン、リモネンのようなテルペン系化合物を例示するこ
とができる。
【0035】本発明で用いる重合体(A)〜(D)に
は、必要に応じ、本発明の目的を損なわない範囲内で、
樹脂、添加剤を配合することができる。この様な樹脂、
添加剤としては、ゴム成分、他の樹脂成分、耐熱安定
剤、耐候安定剤、耐光安定剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、特定
波長の光だけを吸収する染料、顔料、天然油、合成油、
ワックスまたは透光性の充填剤などがあげられる。
【0036】本発明の環状オレフィン系重合体からなる
樹脂成形体の成形方法は、従来公知の方法を採用でき
る。具体的には、Tダイ押出成形、インフレーション成
形、プレス成形、溶媒流延法、射出成形、ダイレクトブ
ロー成形、インジェクションブロー成形等の方法が挙げ
られる。
【0037】本発明の樹脂成形体は、前記の重合体
(A)〜(D)より選択される少なくとも1種の環状オ
レフィン系重合体とその他の樹脂が積層されてなる多層
成形体であってもよい。多層成形体の成形方法は、従来
公知の方法を採用でき、具体的には、多層Tダイ押出成
形、多層インフレーション成形、プレス成形、溶媒流延
法、射出成形、ダイレクトブロー成形、インジェクショ
ンブロー成形等の方法が例示される。
【0038】ここで用いられるその他の樹脂は、前記環
状オレフィン系重合体層と積層体を形成し得る樹脂であ
れば、とくに制限されない。その他の樹脂としては、通
常、熱可塑性樹脂のすべてを用いることができ、具体的
には以下の樹脂を例示できる。ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ4-メチルペンテン-1、ポリ1-ブテンなどの
α-オレフィン重合体;エチレン・プロピレン共重合
体、エチレン・1-ブテン共重合体、エチレン・1-オクテ
ン共重合体、プロピレン・1-ブテン共重合体などのα-
オレフィン共重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体、
エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体およびそのイオン架橋物などの
α-オレフィンとそれ以外の単量体との共重合体;塩化
ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有ビニル化合物の
重合体;スチレン、SBS(スチレン・ブタジエン・ス
チレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン・エチ
レン/ブテン・スチレンブロック共重合体)、SIS
(スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合
体)、SEPS(スチレン・エチレン/プロピレン・ス
チレンブロック共重合体)などのスチレン系重合体;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
トなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン66など
のポリアミド;AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタールなどを
挙げることができる。
【0039】これらのなかでも、α-オレフィン重合
体、α-オレフィン共重合体、α-オレフィンとそれ以外
の単量体との共重合体などの、α−オレフィンを重合し
てなる少なくとも1種類の樹脂であることが好ましい。
特に、ポリエチレンおよびポリプロピレンが低比重で、
柔軟性の観点から好ましい。
【0040】また、本発明の樹脂成形体は、フィルムま
たはシート状成形体(以後単にシートと総称する)であ
ってもよい。その場合、シートは一軸または二軸延伸す
ることが可能で、延伸することにより本発明に係るシュ
リンクフィルムが得られる。延伸の方法としては、周速
の異なる熱ロールを用いる一軸延伸法や、チューブラー
法、テンター法による二軸延伸法などが挙げられる。延
伸倍率は通常、1軸延伸の場合0.1〜10倍、2軸延
伸の場合0.1〜10倍(縦×横)である。
【0041】本発明のシートは、前記の環状オレフィン
系重合体を1種以上用いることにより形成される。環状
オレフィン系重合体を2種以上用いる場合は、重合体同
士をブレンドした混合物として用いてもよいし、異なる
重合体を別々の層として積層した多層シートにしてもよ
い。また、環状オレフィン系重合体以外のその他の樹脂
をブレンドまたは積層することもできる。その他の樹脂
としては熱可塑性樹脂のすべてが使用可能であり、前記
した熱可塑性樹脂の例示と同様なものをあげることがで
きる。なかでも、ポリエチレンおよびポリプロピレンが
低比重で、柔軟性の観点から好ましい。
【0042】本発明の樹脂成形体の厚さは、通常1〜1
000μm、好ましくは5〜500μm、より好ましく
は10〜100μmである。透明性は、ASTM D1
003準拠によるヘイズが20%以下、好ましくは10
%以下、より好ましくは5%以下である。機械的強度
は、ASTM D638準拠による引張強度が10MP
a以上、好ましくは20MPa以上、より好ましくは5
0MPa以上である。成形体の密度は、1.0g/cm
3以下、好ましくは1.0g/cm3未満、より好ましく
は0.98g/cm3以下、さらに好ましくは0.95
g/cm3以下である。シュリンクフィルムとしたとき
の収縮特性(熱風循環式オーブンにて150℃5分間加
熱)は、熱収縮率が5%以上、好ましくは15%以上、
より好ましくは30%以上である。
【0043】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。本実施例で用いた測定法を以下に列記する。 (1) 密度 ASTM D792に準拠して測定した。 (2) MFR ASTM D1238に準拠して測定した。 (3) 曲げ弾性率 ASTM D790に準拠して測定した。
【0044】(4) 熱変形温度 ASTM D648に準拠し、1.82MPaの条件で
測定した。 (5) 自然収縮率 延伸後のフィルムを40℃に設定した熱風循環式オーブ
ンで7日間処理し、処理前後の寸法変化から求めた。 (6) 比重分離後の回収率 シュリンクフィルムを捲きつけたガラス瓶を粉砕後、水
をはった水槽に入れ十分攪拌し10分間静置した。水面
に浮上してきたフィルムを回収し乾燥したあとその重量
を測定した。この重量の、捲きつけたフィルムの元の重
量に対する割合を計算し回収率とした。
【0045】(7) 耐溶剤性 成形体の表面に鉱物油を塗布し、24時間放置後外観を
評価した。外観に変化が認められないものを○、変化が
認められたものを×とした。 (8) 静摩擦係数 ステンレス板の上に300mm×150mmに切り出し
たフィルムを載せ、その上にさらに120mm×120
mmの大きさに切り出したフィルムを置いた。その上に
500gの荷重をかけ、引張試験機を用いて上のシート
を引張り、その力(静摩擦力)を測定し次式より計算で
求めた。 静摩擦係数=静摩擦力(g)/荷重(g)
【0046】(参考合成例)内容積5リットルのステン
レス製オートクレーブに数平均分子量(Mn)が11
0,000、重量平均分子量が(Mw)が130,000
で、Mw/Mnが1.18のポリスチレン240g、シ
クロヘキサン1000g、水素化触媒(日本化学工業社
製、40%ニッケル担時シリカ・アルミナ担体)36g
を仕込み、系内を窒素置換した。次いで系内を回転速度
1000rpmで攪拌しながら、230℃、水素圧45
Kg/cm2で8時間水素添加反応を行った。水素添加
反応終了後、セライトで反応液をろ過し、ろ液にシクロ
ヘキサンを4000g加えた後、それを大過剰のメタノ
ールに加え重合体を析出させた。得られた重合体の物性
は、Mn:43,000、Mw:87,000、Mw/M
n:1.85、水素化率:100%、Tg:140℃、
密度0.95g/cm3であった。
【0047】(実施例1)参考合成例で得られた重合体
を250℃でプレス成形し150μmの厚さのシートを
作製した。このシートを150℃、引張速度0.5m/
minの条件で3倍に一軸延伸して50μm厚さのフィ
ルムとし、このフィルムの端部にシクロヘキサンを塗布
し両端を接着して筒状のフィルムとした。次いで、ガラ
ス瓶にこのフィルムをかぶせ、熱風循環式オーブンにて
150℃で5分間加熱してフィルムを収縮させた。評価
結果を表1に示す。
【0048】(実施例2)密度0.91g/cm3、M
FR(ASTM D1238準拠し温度230℃荷重2.16kgで測定)
7.0g/10分のホモポリプロピレン80重量部に対
し、エチレン成分含量80モル%、密度0.87g/c
3、MFR(ASTM D1238準拠し温度190℃荷重2.16kgで
測定)1.0g/10分のエチレン・プロピレンランダム
共重合体20重量部を混合し、230℃に設定した押出
機で溶融混練しペレット化した。このペレットを230
℃に設定したTダイ成形機に供給し20μmのフィルム
(a)を得た。
【0049】次に、参考例で合成した重合体を250℃
でプレス成形し110μmの厚さのシートを作製した。
このシートの上下にフィルム(a)を重ね、250℃の温
度でプレスして両者を接着し、150μmの厚みの多層
シートを得た。この多層シートを150℃、引張速度
0.5m/分の条件で3倍に一軸延伸して50μmの厚
さのフィルムとし、フィルムの両面をコロナ処理した。
そしてこのフィルムの端部にウレタン系接着剤を塗布し
て両端を接着し筒状のフィルムとした。次いで、ガラス
瓶にこのフィルムをかぶせ、熱風循環式オーブンにて1
50℃で5分間加熱してフィルムを収縮させた。評価結
果を表1に示す。
【0050】(比較例1)密度0.90g/cm3、M
FR(ASTM D1238準拠し温度230℃荷重2.16kgで測定)
5.0g/10分、融点144℃のプロピレン・エチレン
ランダム共重合体を250℃でプレス成形し150μm
厚さのシートを作製した。このシートを100℃、引張
速度0.5m/分の条件で3倍に一軸延伸して50μm
厚さのフィルムとし、このフィルムの両面をコロナ処理
したあと処理面両端部にウレタン系の接着剤を塗布して
両端を接着し筒状のフィルムとした。次いで、ガラス瓶
にこのフィルムをかぶせ、熱風循環式オーブンにて10
0℃で5分間加熱してフィルムを収縮させた。評価結果
を表1に示す。
【0051】(比較例2)密度1.05g/cm3、M
FR(ASTM D1238準拠し温度200℃荷重5kgで測定)3.0
g/10分、曲げ弾性率2200MPa、熱変形温度82
℃のハイインパクトポリスチレンをプレス成形し150
μm厚さのシートを作製した。このシートを100℃、
引張速度0.5m/分の条件で3倍に一軸延伸して50
μm厚さのフィルムとし、このフィルムの端部にシクロ
ヘキサンを塗布して両端を接着し筒状のフィルムとし
た。次いで、ガラス瓶にこのフィルムをかぶせ、熱風循
環式オーブンにて150℃で5分間加熱してフィルムを
収縮させた。評価結果を表1に示す。
【0052】
【表1】 表1中、収縮後のフィルム密着性は目視により以下のよ
うに判定した。 ○:しわがなく均一に密着、 ×:しわが発生した。
【0053】(実施例3)シリンダーおよびダイスの温
度を250℃に設定した多層ダイレクトブロー成形機を
使用して、参考合成例で得られた重合体を中間層、実施
例2で用いたホモポリプロピレンを内層および外層とす
る50ミリリットルボトルを成形した。ボトル中央部の
各層の厚さは外層/中間層/内層=0.3mm/1.0
mm/0.3mmで、合計1.6mmの厚さであった。
このボトルより試験片を切り出して曲げ弾性率を測定し
た。また、前記の方法で耐溶剤性を評価した。結果を表
2に示す。
【0054】(比較例3)実施例2で用いたホモポリプ
ロピレンを用い、シリンダーおよびダイスの温度を20
0℃に設定した多層ダイレクトブロー成形機を使用し
て、ボトル中央部の厚さが1.6mmの50ミリリット
ルボトルを成形した。このボトルから試験片を切り出し
て実施例3と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明により、透明性、機械的強度に優
れる新規な樹脂成形体が提供される。本発明の樹脂成形
体は低密度、軽量で、廃棄されても比重分離により回収
が容易であり、資源リサイクルできる。また、本発明に
より、該樹脂成形体からなるシートは、透明性に優れる
とともに熱収縮特性に優れ、シュリンクフィルムなどの
包装用フィルム、ラベル等に好適に用いることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 47/00 C08L 47/00 // C08L 25:04 25:04 45:00 45:00 47:00 47:00 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA12 AA15 AA20 AA21 AA22 AA24 AA28 AA32 AA33 AA34 AA35 AA36 BB02 BB03 BB05 BB06 BB09 BC01 BC11 4F100 AK01B AK08A AK08K AK28A AK63B AK66B AL05A BA02 EJ38A GB15 JA03 JA13 JK01 JL16 JN01 YY00 4J002 BB03X BB06X BB08X BB12X BB15X BB17X BB23X BC02W BC02X BC06W BC06X BC07W BC08W BC09W BC11W BC13W BD03X BK00W BL00W BN15X BP01X CB00X CF06X CG00X CH07X CL01X CL03X GF00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)、(B)、(C)および
    (D)より選択される少なくとも1種の環状オレフィン
    系重合体からなる樹脂成形体; (A)ビニル脂環族炭化水素系化合物の重合体、または
    該化合物と共重合可能な単量体との共重合体、(B)ビ
    ニル芳香族炭化水素系化合物の重合体の芳香環を少なく
    とも30%水素添加してなる重合体、または該化合物と
    共重合可能な単量体との共重合体の芳香環を少なくとも
    30%水素添加してなる共重合体、(C)単環環状モノ
    オレフィン系化合物の重合体、または該化合物と共重合
    可能な単量体との共重合体、(D)単環環状共役ジエン
    系化合物の重合体の水素添加物、または該化合物と共重
    合可能な単量体との共重合体の水素添加物。
  2. 【請求項2】 前記(A)、(B)、(C)および
    (D)より選択される少なくとも1種の環状オレフィン
    系重合体とその他の樹脂が積層されてなる多層成形体で
    ある請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 【請求項3】 前記その他の樹脂が、α−オレフィンを
    重合してなる少なくとも1種類の樹脂である請求項2に
    記載の樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 成形体の密度が1.0g/cm3未満で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂成形体。
  5. 【請求項5】 前記成形体がフィルムまたはシート状で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂成形体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のフィルムまたはシート
    状成形体からなるシュリンクフィルム。
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