JP2001220164A - 微細構造光ファイバ用母材及び微細構造光ファイバの製造方法 - Google Patents
微細構造光ファイバ用母材及び微細構造光ファイバの製造方法Info
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Abstract
構造光ファイバの製造に用いる微細構造光ファイバ用母
材を製造する。 【解決手段】 外周円筒部1bとその中心軸に沿って同
軸状に配置された中心軸部1aと外周円筒部1bの片方
の端面を封止する封止端面板1cとからなる同軸部材1
の片方の端が閉じ他方の端が開口された空洞部1d内
に、複数のガラスパイプ2を層状に配列させて挿入し、
その後同軸部材1の外周円筒部1bの片方の開口端を圧
力調整用開口部3aを有する封止蓋3にて封止して微細
構造光ファイバ用母材4となす。また、その母材を圧力
調整用開口部3aから内部圧力を調整しながら線引きし
て微細な中空部5bを有する微細構造光ファイバ5を得
る。
Description
延びる中空部を有する微細構造光ファイバの製造方法及
びそれに用いる微細構造光ファイバ用母材の製造方法に
関する。
に平行して延びる多数の微細な中空部を有する光ファイ
バが、通常の充実したガラス構造の光ファイバよりもコ
ア領域とクラッド領域との比屈折率差を大きくし得る光
ファイバとして注目されている。SCIENCE VO
L285 3 SEPTEMBER 1999 153
7頁〜1539頁「Single−Mode Phot
onic Band Gap Guidance of
Light in Air」、あるいは特開平10−
95628号公報に記載された微細構造の光ファイバは
それらの一例である。
記載された微細構造光ファイバの一例を示す光ファイバ
内部の横断面図である。図5において同心線で描かれた
破線は、コア領域、内部クラッド領域、外部クラッド領
域を区別するための境界線を示す。図5において、11
はコア領域、12は内部クラッド領域、13は外部クラ
ッド領域、14は内部クラッドボイド、15は外部クラ
ッドボイドである。
る。外径0.718mmのシリカロッドの周囲に、外径
0.718mm、内径0.615mmのシリカ管を6本
並べて、更にその周囲を外径0.718mm、内径0.
508mmのシリカ管で少なくとも4層に囲んで、それ
らシリカロッドとシリカ管からなる束を作り、その束を
オーバクラッド管で覆って、両端を閉じてプリフォーム
とする。そのプリフォームを線引き機にかけて、その片
方の端部を加熱溶融して線引きすることによって、コア
領域11の外径が1.017μm、内部クラッドボイド
14の内径が0.833μm、外部クラッドボイド15
の内径が0.688μmである外径125μmの光ファ
イバを得ることが出来る。
を封止してシリカ管の孔内の空気を閉じ込め、プリフォ
ームのオーバクラッド管内部の空気を外に排出する。そ
れによって、内径の大きい方のシリカ管の孔が比較的大
きい内径の内部クラッドボイド14に、内径の小さい方
のシリカ管の孔が比較的小さい内径の外部クラッドボイ
ド15になる。また、隣接するシリカ管同士の隙間はそ
こにあった空気が排出されて、シリカ管等が溶融したガ
ラスでもってその隙間が満たされる。また、図5では、
内部クラッドボイド14の内径と外部クラッドボイド1
5の内径が異なる例を示したが、内部クラッド領域12
と外部クラッド領域13との区別をつけず、両者の中空
部の内径を同じにすることもある。
製造方法では、外径0.718mmのシリカロッドの周
囲に外径0.717mmのシリカ管を5層以上にわたっ
て少なくとも計94本のシリカ管を平行に配列してシリ
カロッドとシリカ管からなる束を構成することになる。
同じ外径のシリカロッド及びシリカ管を密接して配列す
る場合、幾何学的には各シリカ管の中心が正三角形の頂
点に位置するようにハニカム状に精密に配列させること
が可能であるが、実際にシリカロッドとシリカ管からな
る束を幾何学的に精密に中心対称となるように層状に配
置するのは難しい。
製法では、まず内径の小さい方のシリカ管だけの束を作
って、中心部のシリカ管7本をシリカロッドと内径の大
きい方のシリカ管6本に置き換えるといった方法でシリ
カロッドと2種類のシリカ管からなる束を作る。しか
し、この方法では、シリカロッド及びシリカ管には長手
方向及びシリカ管毎の外径変動等があるため、各層のシ
リカ管の配列が幾何学的に中心周りの同心円の円周上に
等間隔で精密に配列されるとは限らない。各層の位置も
精密に同心円の円周上に位置するとは限らない。また、
中心であるはずのシリカロッドの中心が外周を覆うオー
バクラッド管の幾何学的な中心からずれることもある。
カ管の配置のずれは、シリカ管の集合体の長手方向にも
ばらつくことがある。そして、シリカロッドの中心から
のずれおよびその周りのシリカ管の配列のずれは、光フ
ァイバとなった時のコア領域の大きさ及び位置のずれ、
及びその周囲の内部クラッドボイドの位置及び相互間隔
のずれ、となって現れる。
ド等の中空部の位置のずれは、光ファイバの伝送特性の
設計値からのずれとなって偏波依存性等の特性に影響を
もたらす。特に、コア領域及びそれに近いところは外部
クラッド領域よりも光のエネルギーが集中する部分であ
るため、そこでの位置のずれによる伝送特性への影響は
大きい。
て束を作る作業は手作業で行われるが、シリカロッドと
シリカ管の見分けが困難であること、また束を構成する
に当たっての中心の見間違い等によって、シリカロッド
が中心以外の箇所に間違って配列されることもある。
の中空部位置のずれを小さくし、かつ中心となるガラス
部材の位置を正確に配置することが出来る微細構造光フ
ァイバ用母材の製造方法及びそれを用いた微細構造光フ
ァイバの製造方法を提供するものである。
イバ用母材の製造方法は、外周円筒部と、該外周円筒部
の中心軸に沿って同軸状に配置された中心軸部と、該外
周円筒部と中心軸部とを保持し外周円筒部の片方の端面
を封止する封止端面板とからなる同軸部材における前記
外周円筒部と前記中心軸部との間に形成された片方の端
が閉じ他方の端が開口された空洞部に、複数のガラスパ
イプを前記中心軸部を中心にして層状に配列して挿入
し、その後前記空洞部の開口端を圧力調整用開口部付き
又は圧力調整用開口部無しの封止蓋にて封止するもので
ある。
方法は、上記微細構造光ファイバ用母材の製造方法にて
製造した微細構造光ファイバ用母材を使って、その一端
を加熱溶融して線引きすることによって、光ファイバの
ガラス中に複数の長手方向に延びる中空部が中心のコア
領域の周囲の円周上に間隔をもってかつ多層に配列され
た微細構造を有する光ファイバを得るものである。
法及び微細構造光ファイバの製造方法によれば、予め外
周円筒部と同軸状をなす中心軸部を有する同軸部材を作
るので、この中心軸部の位置は外周円筒部の中心に精密
に一致させることが可能であり、また、その周囲に配列
されるガラスパイプの位置も固定した中心軸部に接して
配列されるため、精密な位置合わせが可能である。従っ
て、微細構造光ファイバとなった時のコア領域及びコア
領域に近い中空部の位置の配置精度を高めることが出来
る。
光ファイバ用母材の製造方法及びそれから得られた微細
構造光ファイバを説明する図であって、図1(A)
(B)は微細構造光ファイバ用母材の製造に使用する同
軸部材の正面図と縦断面図、図1(C)は同軸部材にガ
ラスパイプを挿入した状態を示す拡大正面図、図1
(D)は微細構造光ファイバ用母材の縦断面図、図1
(E)は微細構造光ファイバの拡大横断面図である。図
1において、1は同軸部材、1aは中心軸部、1bは外
周円筒部、1cは封止端面板、1dは空洞部、2はガラ
スパイプ、2aは孔、3は封止蓋、3aは圧力調整用開
口部、4は微細構造光ファイバ用母材、5は微細構造光
ファイバ、5aはコア領域、5bは中空部、5cはクラ
ッド領域、5dは外周部である。
うに外周円筒部1bと中心軸部1aと封止端面板1cと
で構成する。また、それらの材料は純粋なシリカガラス
等のガラス材料とする。なお、中心軸部1aと外周円筒
部1bとは同軸状となるように、中心軸部1aの中心軸
が外周円筒部1bの中心軸と精密に一致するように配置
する。また、封止端面板1cは中心軸部1aを外周円筒
部の中心軸に精密に合わせて保持すると共に、外周円筒
部1bの片方の端面を封止する。これによって、外周円
筒部1bと中心軸部1aとの間に、片方の端が閉じ他方
の端が開口された円筒状の空洞部1dが形成される。
円筒部1bと中心軸部1aを使って、それらの相対位置
を精密に同軸状に合わせて、封止端面板1cを溶接にて
それらに固定する方法で作ることが出来る。また、同軸
部材1は、外周円筒部1bと同じ外径のガラスロッドを
準備して、そのガラスロッドの片方の端面側から研削穿
孔工具でもって円筒状の空洞部1dとなる部分を刳り抜
き、中心軸部1aとなる部分と外周円筒部1bとなる部
分を残すという方法でも製造することが出来る。なお、
ガラスロッドの全長よりも研削刳り抜き長を短くするこ
とによって、封止端面板1cとなる部分を残す。また、
研削穿孔工具を使って研削刳り抜きで製造する方法の方
が、外周円筒部と中心軸部とを封止端面板を使って溶接
で固定する方法よりも、熱歪みによる変形の発生は少な
いという利点をもっている。
である。外周円筒部1bの外径、内径、長さは、それぞ
れ25.4mm、12.4mm、約300mm、中心軸
部1aの外径は1.2mm、封止端面板1cの厚さは1
0mm〜20mm程度である。
って作られた同軸部材1の空洞部1dに、例えば外径
0.80mm、内径0.32mmのシリカガラス等から
なるガラスパイプ2を挿入して、中心軸部1aを取り囲
むように層状に配置する。例えば、中心軸部1aを取り
囲むように、1層に7本、2層に13本、3層に19
本、4層に25本、5層に31本、6層に37本、7層
の43本、全部で175本のガラスパイプを挿入して7
層のガラスパイプ2の層を構成する。また、図1(C)
の場合は、全層のガラスパイプの外径、内径を同じもの
としているが、層によってガラスパイプのサイズを変え
て、層によってガラスパイプの外径及び/又は内径の異
なるものを配置することもあるし、又同層中でもガラス
パイプの内径を変えることもある。なお、ガラスパイプ
2の長さは、その全長が空洞部1dの中に収まる程度の
長さとする。
する前又は後で、少なくとも同軸部材1の空洞部1dの
壁面及びガラスパイプ2の外表面をふっ酸等によってエ
ッチング処理し、壁面等に付着した不純物を除去するこ
とが望ましい。エッチング処理によって、微細構造光フ
ァイバのガラス中に閉じ込められる不純物を少なくする
ことが出来るので、製造される微細構造光ファイバの伝
送損失の低損失化を図ることが出来る。
洞部1dに挿入する各ガラスパイプ2の少なくとも片方
の端部2dの孔を予め封止し他方の端部2cの孔は開放
したままとする場合と、図示しないが各ガラスパイプ2
の孔の両端を開放させたままとしておく場合がある。ま
た、ガラスパイプ2の端部2dの封止はパイプの一部を
潰して溶融させるだけで簡単に行なうことが出来る。
が終われば、図1(D)に示すように、同軸部材1の開
放端をシリカガラス等からなる封止蓋3にて封止して、
微細構造光ファイバ用母材4とする。その時、必要に応
じて圧力調整ポンプを連結するための圧力調整用開口部
3aを封止蓋3に設ける。圧力調整用開口部3aは封止
蓋3に設ける代わりに、封止端面板1c側に設けること
も可能である。
バ用母材4から図1(E)に示す微細構造光ファイバ5
を得るには次のようにする。図2は、その線引き工程を
説明する図であって、図1と同じ符号は同じものを示
す。また、図2において、6はヒータである。微細構造
光ファイバ用母材4を線引き機にかけて、その圧力調整
用開口部3aのない側の微細構造光ファイバ用母材4の
端部をヒータ6で加熱して溶融させ、そこから例えば外
径125μmの微細構造光ファイバ5を線引きする。線
引き機は、通常シングルモード光ファイバ等の製造に用
いられているものを用いることが出来る。この線引き時
の加熱溶融によって、外周円筒部、中心軸部、ガラスパ
イプの各ガラス体は、溶融されて一体化し、横断面の形
状が長手方向に一定した微細構造光ファイバが引出され
る。
部の圧力を調整して、外周円筒部中のガラスパイプの内
外の圧力を一定に保てば、ガラスパイプの孔の内部と、
隣接する配列されたガラスパイプの外表面で出来る略三
角形の空隙部に、空気が閉じ込められた状態で線引きさ
れるので、光ファイバのガラス中にそれらの部分が長手
方向に延びる中空部となって残った状態で線引きされ
る。また、それらの中空部の内径は、閉じ込められた空
気の圧力と溶融ガラスの表面張力との関係で決まるの
で、所望の内径の中空部が得られるように内部圧力を調
整する。
バ用母材4の圧力調整用開口部3aのある方の端部側に
おいて各細径用ガラスパイプ2の孔2aの端部2dを封
止しておいて、外周円筒部1b内の圧力を調整した後、
その微細構造光ファイバ用母材4の反対側の端部側を加
熱溶融して線引きを開始し、その後圧力調整用開口部3
aから外周円筒部の空洞部1dが真空に近くなるように
減圧する。そうすると、加熱端側のガラスパイプ2の孔
2aの端部2cは線引き開始直後溶融によって塞がれる
ので、ガラスパイプ2の孔2aには空気が閉じ込められ
た状態のままで線引きされる。そして、その孔の部分は
光ファイバのガラス中に長手方向に延びる中空部となっ
て残る。また、配列されたガラスパイプ2の外表面で出
来る略三角形の空隙部にあった空気は、真空引きによっ
て圧力調整用開口部から排出されるので、その空隙部は
ガラスが充填され、中空部は残らない。
光ファイバ5は、図1(E)に示す横断面を有するもの
で、中心にコア領域5aを有し、それを取り囲むように
7層にそれぞれ長手方向に延びる断面円形の孔からなる
中空部5bが横断面円周上に配列されてクラッド領域5
cが形成されており、それらの外側を外周部5dが取り
囲んでいる。
イプの孔内の空気を塩素ガス等のハロゲン系ガスで置換
して、水分や不純物をハロゲン系ガスと反応させて外部
に排出させた後、ハロゲン系ガスの圧力調整を行いなが
ら線引きすることにすれば、水分や不純物がガラス中に
残留しないで排出されるので、更に微細構造光ファイバ
の伝送損失の低減化を図ることが出来る。
母材の製造方法によれば、予め準備した同軸部材を用い
ることによって、同軸部材の中心軸部と外周円筒部とを
精密な同軸状の配置にすることが出来るので、中心軸部
付近のガラスパイプの配列精度を向上させることが出来
る。またこの微細構造光ファイバ用母材から線引きされ
た微細構造光ファイバのコア領域及びその周辺部の中空
部の配列精度を向上させ、製造ばらつきの少ない設計通
りの光ファイバを得ることが出来る。
部の長手方向の深さを外周円筒部側から中心軸部側に向
かって順次深くした例を示す部分拡大縦断面図であっ
て、図1と同じ符号は同じものを示す。図4において、
1eはテーパ面、1fは段付き面である。図4(A)の
例は、封止端面板1cの空洞部1d側の面を同軸部材1
の横断面半径方向にテーパを付けたテーパ面1eとし、
空洞部1dの長手方向の深さを空洞部1dの外周円筒部
1b側から中心軸1a部側に向かって順次深くなるよう
にしたものである。これによって、空洞部1dの中心軸
1a側から外周円筒部1b側に向かって順次ガラスパイ
プを層状に配列させることが容易になる。
の空洞部1d側の面を同軸部材1の横断面半径方向にガ
ラスパイプの外径と等しい幅の段を付けた段付き面1f
とし、空洞部1dの長手方向の深さを空洞部1dの外周
円筒部1b側から中心軸1a部側に向かって順次深くな
るようにしたものである。これによって、空洞部1dの
中心軸1a側から外周円筒部1b側に向かって段付き面
1fの段毎に順次ガラスパイプを層状に挿入し配列させ
ることが容易になる。
ガラスパイプ及び封止蓋の材料にシリカガラスを使用し
て図1(D)に示す微細構造光ファイバ用母材を形成
し、それを線引きして図1(E)に示す横断面を有する
微細構造光ファイバを得た場合の、微細構造光ファイバ
の実効断面積と波長分散の値を計算で求めた結果を示す
グラフである。また、図5は微細構造光ファイバの外径
が125μmの場合を、図6は微細構造光ファイバの外
径が100μmの場合を、図7は微細構造光ファイバの
外径が80μmの場合を示す。また、Lはそれぞれの場
合の中空部の中心間の距離を、dはそれぞれの場合の中
空部の内径を示す。また、図6には、一般に波長130
0nm帯で使用されているシングルモード光ファイバの
波長分散の値の例も同時に図示した。これらのグラフに
よれば、微細構造光ファイバでは通常のシングルモード
光ファイバに比べて大きな波長分散値が得られるので、
分散補償ファイバ等の用途に適している。
造方法は、外周円筒部と、その中心軸に沿って同軸状に
配置された中心軸部とを有し、外周円筒部と中心軸部と
の間に円筒状の空洞部を有する同軸部材を使って、その
空洞部に複数のガラスパイプを前記中心軸部を中心にし
て層状に配列させて挿入し、その外周円筒部の開口端を
封止して微細構造光ファイバ用母材とするものであるの
で、単にガラスパイプ及び細径ガラスロッドを束ねるも
のに比較して、中心軸部及びその周囲のガラスパイプの
配列精度を向上させることが可能である。従って、その
微細構造光ファイバ用母材から線引きして得られる微細
構造光ファイバのコア領域及び中空部の配列精度を高
め、設計通りの光ファイバを得ることが出来る。
ーパ面又は段付き面とすることによって、空洞部へのガ
ラスパイプの挿入配列作業を中心に近い層から順次行な
うことが可能になるので、ガラスパイプの挿入配列作業
が容易になり、配列精度を高めることが出来る。また、
同軸部材、ガラスパイプ及び封止蓋の材質をシリカガラ
スとしたものは、線引きその他の加工が容易であり、製
造された微細構造光ファイバも低損失で、かつ接続性に
も優れている。
表面及びガラスパイプの外表面をエッチング処理して付
着した塵埃を除去すれば、製造される微細構造光ファイ
バの伝送損失をより小さくすることが出来る。また、微
細構造光ファイバ用母材の線引きにおいて内部圧力を制
御するに当たって、内部を空気をハロゲン系ガスで置換
して線引きすることにすれば、ハロゲン系ガスによって
水分、不純物等を反応させて反応ガスとして除去するこ
とが出来るので、より伝送損失の小さい微細構造光ファ
イバを得ることが出来る。
造方法及びそれから得られた微細構造光ファイバを説明
する図であって、(A)(B)は微細構造光ファイバ用
母材の製造に使用する同軸部材の正面図と縦断面図、
(C)は同軸部材にガラスパイプを挿入した状態を示す
拡大正面図、(D)は微細構造光ファイバ用母材の縦断
面図、(E)は微細構造光ファイバの拡大横断面図であ
る。
する図である。
イプの端を封止する例を説明する部分縦断面図である。
深さを外周円筒部側から中心軸部側に向かって順次深く
した例を示す部分拡大縦断面図である。
す光ファイバ内部の横断面図である。
実効断面積と波長分散の値を示すグラフである。
実効断面積と波長分散の値を示すグラフである。
効断面積と波長分散の値を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 外周円筒部と、該外周円筒部の中心軸に
沿って同軸状に配置された中心軸部と、該外周円筒部と
中心軸部とを保持し外周円筒部の片方の端面を封止する
封止端面板とからなる同軸部材における前記外周円筒部
と前記中心軸部との間に形成された片方の端が閉じ他方
の端が開口された空洞部に、複数のガラスパイプを前記
中心軸部を中心にして層状に配列するように挿入し、そ
の後前記空洞部の開口端を圧力調整用開口部付き又は圧
力調整用開口部無しの封止蓋にて封止することを特徴と
する微細構造光ファイバ用母材の製造方法。 - 【請求項2】 前記同軸部材、前記ガラスパイプ及び前
記封止蓋は、シリカガラスからなることを特徴とする請
求項1に記載の微細構造光ファイバ用母材の製造方法。 - 【請求項3】 前記空洞部の長手方向の深さは外周円筒
部側から中心軸部側に向かって順次深くなるようになっ
ており、該空洞部内に中心軸部側から外周円筒部側に向
かって前記ガラスパイプを各層毎に順に配列するように
挿入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
の微細構造光ファイバ用母材の製造方法。 - 【請求項4】 前記同軸部材の少なくとも外周円筒部の
内壁面及び中心軸部の表面、並びに前記複数のガラスパ
イプの少なくとも外表面を、ガラスパイプを空洞部へ挿
入する前あるいは挿入した後に、エッチング処理して付
着した不純物を除去することを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載の微細構造光ファイバ用母材の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1に基づいて製造した微細構造光
ファイバ用母材の圧力調整用開口部の無い側の一端を加
熱溶融して線引きすることによって光ファイバのガラス
中に複数の長手方向に延びる中空部が中心のコア領域の
周囲の円周上に間隔をおいてかつ層状に配列された微細
構造光ファイバを得ることを特徴とする微細構造光ファ
イバの製造方法。 - 【請求項6】 圧力調整用開口部から前記微細構造光フ
ァイバ用母材の空洞部の内部圧力を調整しながら、前記
光ファイバを線引きすることを特徴とする請求項5に記
載の微細構造光ファイバの製造方法。 - 【請求項7】 前記微細構造光ファイバ用母材の線引き
を行なう前に微細構造光ファイバ用母材の空洞部及びガ
ラスパイプの孔の空気をハロゲン系ガスで置換し、該ハ
ロゲン系ガスの内部圧力を調整しながら線引きを行なう
ことを特徴とする請求項5に記載の微細構造光ファイバ
の製造方法。
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