JP2001219076A - 粉体担持体およびその製造方法ならびにガス分解装置 - Google Patents

粉体担持体およびその製造方法ならびにガス分解装置

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JP2001219076A
JP2001219076A JP2000029523A JP2000029523A JP2001219076A JP 2001219076 A JP2001219076 A JP 2001219076A JP 2000029523 A JP2000029523 A JP 2000029523A JP 2000029523 A JP2000029523 A JP 2000029523A JP 2001219076 A JP2001219076 A JP 2001219076A
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Naoaki Sata
直明 佐多
Tatsu Matsumoto
達 松本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタン等の粉末を強固に担持することが
できるとともに、長期にわたって粉体脱落のおそれがな
く、信頼性が高い粉体担持体を提供する。 【解決手段】 基体1に無機ガラス2を介して粉体3を
担持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化チタンなどの
粉体を基体に担持してなる粉体担持体およびその製造方
法、ならびに光触媒機能を有する粉体を担持した粉体担
持体を用いてなるガス分解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン粉末は、光触媒としての機能
を有し、安全性も高いことから、環境浄化や汚損防止な
ど様々な分野への応用が検討されている。ところで、酸
化チタンを環境浄化等に応用するためには、これを何ら
かの方法で担持する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】粉体状の酸化チタンを
担持する方法については、既に様々な方法が提案されて
おり、例えば国際公開番号WO97/00134の再公
表特許(A1)には、基体上に、シリコン含有量2〜6
0重量%のシリコン変性樹脂、またはコロイダルシリカ
を5〜40重量%含有する樹脂、またはポリシロキサン
を3〜60重量%含有する樹脂からなる接着層を形成
し、その上に光触媒と金属酸化物ゲルまたは金属水酸化
物ゲルとからなるコーティング剤を塗布した後、乾燥す
る方法が開示されている。しかしながら、酸化チタンを
接着している接着層が樹脂であり、有機物を構成成分と
して含有しているので、酸化チタンの光触媒作用によ
り、有機物の分解や接着層自身の劣化が生じやすいとい
う問題があった。このように、従来の担持方法では、接
着層が劣化して担持されていた酸化チタンが脱落するお
それがあるので、担持体の耐久性が低くて信頼性に乏し
く、例えば半導体製造用のクリーンルームなど、粉塵を
嫌う環境下では使用できないなどの欠点があった。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、酸化チタン等の粉末を強固に担持することができる
とともに、長期にわたって粉体脱落のおそれがなく、信
頼性が高い粉体担持体を提供すること目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の粉体担持体は、基体に無機ガラスを介して
粉体が担持されていることを特徴とする。本発明によれ
ば、粉体が強固に担持されるとともに、粉体と接触して
いるのは無機ガラスであるので、粉体が触媒作用を有す
る場合にも無機ガラス自体の分解や劣化が防止されるの
で、長期にわたって粉体脱落のおそれがなく、信頼性が
高くて、クレーンルーム内でも使用可能な粉体担持体が
得られる。具体的には、基体に無機ガラス層が形成され
ており、該無機ガラス層上および該無機ガラス層内部の
一方または両方に粉体が存在している構造をとり得る。
【0006】本発明の粉体担持体の製造方法は、液状の
無機ガラス形成組成物と粉体との混合物を基体に塗布す
る工程と、前記無機ガラス形成組成物をガラス化する工
程とを有することを特徴とする方法、あるいは液状の無
機ガラス形成組成物を基体に塗布する工程と、前記無機
ガラス形成組成物をガラス化する工程と、前記無機ガラ
ス形成組成物のガラス化が完了する前に該無機ガラス形
成組成物に粉体を接触させる工程とを有することを特徴
とする方法である。本発明の製造方法によれば、粉体が
無機ガラスによって強固に固定された粉体担持体を、容
易に、低コストで製造することができる。特に、前記無
機ガラス形成組成物が、主剤と架橋剤と硬化触媒とを含
有してなり、前記主剤はアルコキシドからなり、前記架
橋剤はエポキシ基またはハロゲンを有するアルコキシド
からなり、前記硬化触媒はテトラハロゲノボロン化アニ
オンからなることが好ましく、この場合には高温での加
熱工程を必要とせず、液相での縮合反応により無機ガラ
スを形成することができるので、粉体担持体の製造が容
易であり、耐熱性の低い基体も使用可能である。本発明
のガス分解装置は、本発明の粉体担持体と、該粉体担持
体の粉体に光を照射する手段と、前記粉体担持体に被処
理ガスを接触させる手段を有するものである。したがっ
て、粉体担持体の耐久性、信頼性が高く、また製造が容
易で製造コストも低いので、信頼性の高いガス分解装置
が、容易に、低コストで得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の粉体担持体の一実施形態を例示した断面
図である。本実施形態の粉体担持体10は、基体1上に
無機ガラス層2が形成されており、無機ガラス層2の表
面に粉体3が担持されている。基体1の材料としては、
プラスチックス、金属、ガラス、セラミックス等が挙げ
られるが、特にガラスおよびセラミックスは無機ガラス
層2との密着性が比較的高いので好ましい。基体1の形
状は特に限定されず、任意の形状とすることができる。
粉体3として光触媒機能を有する粉体を用いる場合、基
体1をプレート状にすると、光の照射面積を広くとり易
いので好ましい。
【0008】無機ガラス層2は、無機物からなる非晶質
相で構成されたガラス体からなっている。無機ガラス層
2は有機物を全く含まないことが好ましいが、製造上の
不純物として微量の有機物が含まれることは許容され
る。有機物の含有量が少ないほど無機ガラス層2自体の
劣化や有機物の発生が抑えられるので好ましい。また完
全に非晶質相のみからなるガラス体であることが好まし
いが結晶相を含むことも許容される。本発明における無
機ガラス層2中の無機非晶質の割合は65重量%以上で
あり、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95
重量%以上、さらに好ましくは99重量%以上である。
無機ガラス層2の非晶質相を形成する成分としては、例
えば、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸
化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉛、および酸化スズか
らなる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、
無機ガラス層2は、単一成分系ガラスでもよく、多成分
系ガラスでもよい。また、無機ガラス層2はガラスの構
成成分および粉体や基体と反応して悪影響を生じる成分
を含まないことが好ましく、例えば無機ガラス層2の非
晶質相に酸化ケイ素が含まれており、粉体が酸化チタン
からなる場合には、Na、K、Ca等を含まないことが
好ましい。
【0009】無機ガラス層2は、液状の無機ガラス形成
組成物をガラス化することによって形成するのが好まし
い。ここで、本明細書における無機ガラス形成組成物と
は、液相での反応により無機ガラス層2を形成し得る物
質を含む組成物であって、全くガラス化されていない状
態のもの、および一部はガラス化されているが完全には
ガラス化されていない状態のものを含む。無機ガラス形
成組成物の形態は、基体状に塗布できる程度の液状であ
ればよく、溶媒を含む溶液でもよく、分散媒を含む液状
またはゾル状の分散液でもよい。無機ガラス形成組成物
は、縮合反応により無機ガラスに変化し得る物質を含有
するものが好ましい。特に、アルコキシドからなる主剤
と、エポキシ基またはハロゲンを有するアルコキシドか
らなる架橋剤と、テトラハロゲノボロン化アニオンから
なる硬化触媒とを含有する無機ガラス形成組成物は、高
温での加熱工程を必要とせず、常温でもガラス化するこ
とが可能であるので、本発明において好適に用いられ
る。
【0010】本実施形態においては、主剤としてオルガ
ノポリシロキサンおよび/またはオルガノシロキサンを
用いる。これらは炭化水素基の少なくとも1つを有する
ものが好ましく、特にフェニル基および/またはメチル
基を有するものが好ましい。主剤は1種でもよく、2種
以上を混合して用いてもよい。架橋剤としては、アルコ
キシ基、アシロキシ基、及びオキシム基の少なくとも一
つを有するオルガノシロキサンを用いる。例えばテトラ
エトキシシランが好適である。架橋剤は1種でもよく、
2種以上を混合して用いてもよい。硬化触媒としては、
テトラフルオロボロンアニオンおよび/またはトリフル
オロボロン等のフッ化ホウ素イオンを与えるものが好適
である。あるいは塩化ホウ素イオンなどのハロゲン化ホ
ウ素イオンを与えるものも使用可能である。硬化触媒は
1種でもよく、2種以上を混合して用いてもよい。そし
て、これらの主剤、架橋剤、および硬化剤を含む無機ガ
ラス形成組成物は、空気中の水分と接触すると下記化学
式(I)および(II)に示す縮合反応を生じて、ガラス
化される。
【0011】
【化1】 (式中、Rはそれぞれアルキル基またはフェニル基であ
り同一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原
子であり、nは1以上の整数である。)
【0012】すなわち、まず、上記化学式(I)に示さ
れるように、主剤に含まれているオルガノポリシロキサ
ン又はオルガノシロキサンのアルキル基もしくはフェニ
ル基が空気中の水と反応し、加水分解され、水酸基にな
る。続いて上記化学式(II)に示されるように、架橋剤
であるオルガノシロキサンのアルコキシ基、アシロキシ
基、もしくはオキシム基が前述の水酸基と反応するとと
もに、硬化触媒であるハロゲン化ホウ素イオンによって
脱アルコール反応が生じて、ポリシロキサンの硬化体が
形成され、ガラス化される。このようにして無機ガラス
層2を形成すると、酸化ケイ素からなる非晶質を99重
量%以上有する無機ガラス層2を得ることが可能であ
り、アルキル基またはフェニル基に由来する有機物は不
純物として微量存在するだけである。また高温の加熱工
程を必要とせず、常温でのガラス化が可能である。さら
に、このようにいて無機ガラス層2を形成し得る無機ガ
ラス形成組成物は、半硬化状態では高い粘着性を有して
おり、硬化後は高硬度の無機ガラスとなるという特性を
有しており、基体1との接着力および粉体3の担持力に
優れるとともに、耐久性、耐熱性、耐紫外線性、耐透水
性、耐薬品性、耐汚染性等に優れているので、粉体を担
持するのに特に好適である。
【0013】本実施形態において、粉体3は、粉体表面
の一部または全部が無機ガラス層2と接触した状態で担
持されており、粉体3は無機ガラス層2の表面上および
表層部分に存在している。粉体3の種類は特に限定され
ず、得ようとする粉体担持体の用途に応じて適宜選択可
能である。例えば光触媒機能を有する粉体を用いれば、
表面において光触媒機能を有する粉体担持体が得られ
る。光触媒機能を有する粉体としては、TiO2,Zn
2,SrTiO3,CdS,GaP,InP,GaA
s,BaTiO3,K2NbO3,Fe23,Ta25
WO3,SnO2,Bi23,NiO,Cu2O,Si
C,SiO2,MoS2,InPb,RuO2,CeO2
どの公知の化合物からなる粉体が挙げられ、特に酸化チ
タン(TiO2)からなる粉体が好ましい。またはこれ
らの光触媒にPt,Rh,RuO2,Nb,Cu,S
n,Ni,Feなどの金属およびそれら金属の酸化物を
添加してもよい。粉体3の粒子径は、無機ガラス層2に
よって担持可能な範囲で任意の大きさとすることができ
るが、例えば酸化チタンを用いる場合は、粒子径が大き
すぎると光触媒の特性が悪くなり、また小さすぎると凝
集することにより触媒作用の効率がかえって悪くなる。
したがって酸化チタンは平均粒子径が1nm〜100μ
mの範囲内のものが用いられ、好ましくは平均粒子径
0.1〜10μm程度のものが用いられる。また本発明
では、粒子がクラスターを形成した状態のものも粉体と
みなし、このクラスターの表面の一部または全部が無機
ガラス層2に接触した状態で担持されていてもよい。
【0014】本実施形態の粉体担持体10は、まず基体
1上に無機ガラス形成組成物を塗布して、無機ガラス形
成組成物をガラス化する過程で、無機ガラス形成組成物
が完全にガラス化して無機ガラス層2となる前に、無機
ガラス形成組成物に粉体3を接触させることによって形
成することができる。無機ガラス形成組成物に粉体3を
接触させるのは、無機ガラス形成組成物の塗布直後か
ら、ガラス化完了前であればいつでもよいが、粉体3
が、無機ガラス形成組成物内で沈降するのを抑えるため
には、基体1上に塗布された無機ガラス形成組成物が半
硬化した状態で粉体3を接触させるのが好ましく、ある
いは、塗布可能な程度に硬化した状態の無機ガラス形成
組成物を塗布した直後に粉体を接触させてもよい。無機
ガラス層2の製造方法は、上記化学式(I)および(I
I)に示される反応が生じる方法であれば特に限定され
ないが、例えば、主剤、架橋剤、および硬化触媒を含
み、アルコールやアセトン等の有機溶媒で塗布しやすい
濃度に希釈された無機ガラス形成組成物を、基体1上に
塗布して放置すればよい。塗布された無機ガラス形成組
成物は常温で放置してもガラス化されるが、各材料の物
性に悪影響を与えない程度に加熱して、ガラス化に要す
る時間を短縮することもできる。また無機ガラス形成組
成物が有機溶媒等を含んでいる場合は、塗布後、有機溶
媒等が除去される程度に加熱乾燥させることが好まし
い。無機ガラス形成組成物を基体1に塗布する方法は特
に限定されないが、例えばハケ塗り、スプレーコート
法、ディップコート法、スピンコート法を用いることが
できる。好ましくはディップコート法、スピンコート法
が用いられ、特にスピンコート法は、半導体の製造設備
を流用できる点、膜厚が容易にコントロールできる点、
したがって低コストで製造できる点で好ましい。無機ガ
ラス層2の厚さは、その表面上に、目的とする粉体を担
持することができればよく、粉体の粒子径等に応じて適
宜設定することができるが、薄すぎるとクラックが生じ
ることがあるので、例えば1〜10μm程度とすること
ができる。無機ガラス層2の厚さは、無機ガラス形成組
成物の粘度、塗布量、スピンコートの場合は回転数、お
よび製膜時の温度によって、簡単にしかも精度良くコン
トロールすることができる。
【0015】無機ガラス形成組成物に粉体3を接触させ
る方法は、基体1上に塗布された無機ガラス形成組成物
上に粉体3を直接滴下する方法でもよく、あるいは粉体
3を適当な分散媒中に分散させて、ディップコート法、
吹き付け法、およびスピンコート法などの塗布方法によ
り無機ガラス形成組成物上に塗布する方法でもよい。中
でも、粉体を分散媒に分散させた分散液をスピンコート
法で塗布する方法は、粉体を均一に塗布できる点、半導
体の製造設備を流用できる点、膜厚が容易にコントロー
ルできる点、したがって低コストで製造できる点で好ま
しい。粉体を分散させる分散媒としては、粉体との親和
性の高いもので、即乾性のものが好ましい。例えば酸化
チタンを用いる場合、好ましい分散媒としては水、アル
コール、アセトン等が挙げられ、特にアセトンやアルコ
ールは即乾性が高いので好ましい。無機ガラス層2上に
分散液を塗布した後は、常温下に放置することによって
分散媒を除去して乾燥させてもよいし、必要に応じて加
熱乾燥を行ってもよい。また、無機ガラス層2の形成に
先立って基体1の表面を洗浄しておくと、基体1と無機
ガラス層2との密着性が向上し、剥離し難くなるので好
ましい。例えば基体1としてガラス板を用いる場合は、
アセトンおよび濃硝酸を用いて洗浄を行うことが好まし
い。
【0016】本実施形態によれば、基体1上に形成され
た無機ガラス層2の表面上に、粉体3が粉体表面の一部
を露出した状態で担持された粉体担持体10が得られ
る。この粉体担持体10は、無機ガラス層2が化学変化
に対して安定であるので、経時的な劣化が少なく、粉体
3の剥離が生じ難い。特に無機ガラス層2は有機物を含
まないので、粉体3が光触媒機能を有するものであって
も、無機ガラス層2自体が分解されたり劣化されたりす
るおそれがなく、粉体担持体の信頼性が高い。また本実
施形態の粉体担持体10は、粉体3の表面が外気や光に
対して大きく露出しているので、粉体3と光または気体
との反応が生じやすい。したがって粉体として光触媒機
能を有する粉体を用いると、高機能な光触媒作用を有す
る粉体担持体が得られる。また本実施形態の粉体担持体
は、高価な材料、複雑な工程、特殊な装置、および高温
での加熱工程を必要とせず容易に製造可能であるので、
製造コストが低く抑えられる。また基体1が高温に曝さ
れないので、耐熱性が低い材料からなる基体も使用可能
であり、基体1と無機ガラス層2との熱膨張係数の差に
よる変形等の不都合も防止できる。
【0017】なお、本発明の粉体担持体の構造は、上記
実施形態の構造に限らず、基体1と粉体3との間に無機
ガラスが介在した状態で粉体3が担持されたものであれ
ばよい。例えば、基体1上に無機ガラス層2が形成され
ており、無機ガラス層2上および無機ガラス層2内部の
一方または両方に粉体が存在している構造が好ましく、
図示しないが、無機ガラス層中に粉体が分散された状態
で担持された粉体担持体であってもよい。無機ガラス層
中に粉体が分散された状態で担持された粉体担持体を製
造するには、例えば、上記実施形態と同様の無機ガラス
形成組成物に、予め粉体を混合、分散させておき、この
混合物を基体に塗布した後、無機ガラス形成組成物をガ
ラス化すればよい。無機ガラス形成組成物と粉体の混合
物を基体に塗布する方法は特に限定されないが、例えば
ハケ塗り、スプレーコート法、ディップコート法、スピ
ンコート法を用いることができる。好ましくはディップ
コート法、スピンコート法が用いられ、特にスピンコー
ト法は、半導体の製造設備を流用できる点、膜厚が容易
にコントロールできる点、したがって低コストで製造で
きる点で好ましい。基体に塗布された前記混合物は、無
機ガラス形成組成物がガラス化されることにより、粉体
が分散された無機ガラスの層を形成する。また前記混合
物の塗布後、適宜の熱処理を施してガラス化に要する時
間を短縮すると、無機ガラス形成組成物内での粉体の沈
降を抑えることができる。
【0018】また無機ガラス形成組成物として、上記実
施形態で用いた酸化ケイ素からなる無機ガラスを形成す
るもの以外にも、上記化学式(I)および(II)と類似
の反応を生じて、常温下でガラス化可能な組成物も用い
ることができ、そのような無機ガラス形成組成物を用い
て形成された無機ガラスも、本発明における無機ガラス
に含まれる。例えば、主剤および架橋剤として、トリエ
トキシボラン、リチウムエトキシド、ニオブエトキシ
ド、マグネシウムイソプロポキシド、アルミニウムイソ
プロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、亜鉛プ
ロポキシド、チタンイソプロポキシド、バリウムエトキ
シド、バリウムイソプロポキシド、ジルコニウムプロポ
キシド、ランタンプロポキシド、イットリウムイソプロ
ポキシド、鉛イソプロポキシド、スズエトキシド、スズ
イソプロポキシド等の金属アルコキシドから適宜のもの
を選択して用いてもよい。あるいは主剤は上記実施形態
と同様のポリオルガノシロキサンおよび/またはオルガ
ノシロキサンを用い、架橋剤を上記の化合物群から選択
してもよい。また硬化触媒として、トリアルコキシボラ
ン、好ましくはトリエトキシボランなどのホウ素イオン
を与える化合物と、フッ化水素アンモニウム、フッ化ナ
トリウム、塩化アンモニウムなどのハロゲンイオンを与
える化合物とを併用してもよい。
【0019】図2は、本発明のガス分解装置の一実施形
態を示したものである。本実施形態のガス分解装置は、
本発明の粉体担持体であって粉体3が酸化チタンからな
るものを用いたものである。すなわち図2において符号
20は粉体担持体(以下酸化チタン担持体という)であ
り、図1に示すように、基体1上に無機ガラス層2が形
成され、無機ガラス層2の表面に酸化チタン3が露出し
た状態で担持されているものである。酸化チタンは光触
媒機能を有しており、したがって本実施形態における酸
化チタン担持体20は、その表面において光触媒機能を
有する。本実施形態のガス分解装置は、反応槽11と、
反応槽11に被処理ガスを導入するガス導入手段12
と、反応槽11から処理済みガスを排出するガス排出手
段13とから概略構成されており、反応槽11内には酸
化チタン担持体20と、紫外線照射手段14が設けられ
ている。反応槽11は例えばステンレス製の容器で構成
される。ガス導入手段12は、反応槽11内部と連通す
るガス導入管12aを備え、被処理ガスを適宜の流量で
反応槽11内に導入できるとともに、反応槽11内部の
ガスがここから漏出しないように構成されている。ガス
導入管12aは例えばポリ塩化ビニル製のチューブで構
成される。ガス排出手段13は、反応槽11内部と連通
するガス排出管13aと、ポンプ13bを備えており、
ポンプ13bを作動させることによって反応槽11内の
ガスを移動させ、反応槽11外へ排出できるように構成
されている。ガス排出管13aは例えばポリ塩化ビニル
製のチューブで構成される。反応槽11内の酸化チタン
担持体20は、ガス導入手段12から反応槽11内に導
入されたガスと、酸化チタン担持体20表面の粉体、す
なわち酸化チタンとが効率良く接触するように設けるこ
とが好ましい。紫外線照射手段14は紫外線を含む光を
照射できる光源からなり、紫外線ランプやブラックライ
トが好適に用いられる。太陽光を用いることも可能であ
る。紫外線照射手段14は、酸化チタン担持体20の粉
体(酸化チタン)に効率良く光を照射できるように設け
ることが好ましい。本実施形態においてガス導入手段1
2およびガス排出手段13は、反応槽11の側面にそれ
ぞれ設けられている。そして反応槽11内において、ガ
ス導入手段12からガス排出手段13に至るガスの流路
上に酸化チタン担持体20が配置されており、酸化チタ
ン担持体20の表面に対向する位置に紫外線照射手段1
4が配置されている。
【0020】本実施形態のガス分解装置は、例えば、有
害ガスを無害化する有害ガス除去装置として用いること
ができる。具体的には、ガス導入手段12から例えば、
アセトン、メタノール、ホルムアレデヒド等の揮発性有
機物質などの有害な被処理ガスを反応槽11内に導入
し、紫外線照射手段14から酸化チタン担持体20の表
面に紫外線を照射すると、酸化チタンの光触媒機能によ
り、酸化チタン担持体20の表面で被処理ガスの分解が
生じる。例えば有害な有機物質が二酸化炭素と水に分解
されることにより有害性が無くなり、無害化される。そ
して反応槽11内の無害化された処理済みガスをガス排
出手段13によって装置外へ排出する。また有害な窒素
酸化物を含むガスも酸化チタン担持体を用いた光触媒機
能により酸化して除去することが可能である。
【0021】本実施形態のガス分解装置は、光触媒機能
を有する酸化チタン担持体20表面において、酸化チタ
ンがその表面を露出した状態で固定されており、酸化チ
タン表面の露出面積が大きい。したがって、酸化チタン
と有害ガスとの接触面積、および酸化チタンと紫外線と
の接触面積が大きく、酸化チタンによる光触媒機能が効
率良く発揮されるので、有害ガスが効率良く分解され、
有害ガスの除去性能が高い。また酸化チタンは、基体に
無機ガラスを介して強固に担持されており、酸化チタン
と接している無機ガラスが腐食、劣化され難いものであ
るので、酸化チタンの脱落がなく、担持体の信頼性が高
い。したがって、半導体製造用のクリーンルームなど粉
塵の発生を嫌う環境においても使用可能である。さら
に、酸化チタン担持体20から有機物が発生するおそれ
がないので、この点でもクリーンルームでの使用に好適
である。
【0022】なお、本実施形態のガス分解装置には、無
機ガラス層2上に酸化チタンが存在する構造の酸化チタ
ン担持体20を使用したが、これに変えて無機ガラス層
2内に酸化チタンが分散された構造の酸化チタン担持体
を用いることも可能である。前者は酸化チタンの露出面
積大きいので有害ガスの分解効率が高いという利点を有
しており、後者は酸化チタン担持体の製造工程数が少な
くて済むという利点を有する。また本発明の粉体担持体
であって粉体として光触媒機能を有する粉体を使用した
ものは、上記実施形態のガス分解装置以外にも、空調
機、空気清浄機、掃除機冷蔵庫等の各種家電製品の構成
材料や、建築材料として使用可能であり、汚損防止効果
や消臭効果が得られる。また冷蔵庫に用いた場合には食
品の鮮度保持効果もある。
【0023】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1)図1に示す構成の粉体担持体を製造した。
まず、基体1としてガラス基体(縦15mm、横20m
m、厚さ0.5mm)を用意し、アセトン、濃硝酸で洗
浄した。次に、主剤としてオルガノポリシロキサンモノ
マー、架橋剤としてテトラエトキシシラン、硬化触媒と
してテトラフルオロボロンアニオンを含有し、上記化学
式(I)および(II)に示す反応を生じて酸化ケイ素か
らなるガラス体を形成する無機ガラス形成組成物を、2
−プロパノールで希釈して塗布し易い液状としたもの
を、ピペットで700ml分取し、洗浄したガラス基体
1の表面上に、3000rpm、30秒の条件でスピン
コートした後、60℃の乾燥機中で3時間乾燥させて半
硬化状態とした。一方、酸化チタン(テイカ(株)社製、
アナターゼ型二酸化チタン)を100mg/mlの濃度
となるように2−プロパノールに分散させて分散液を調
製した。そして、この酸化チタンの分散液をピペットで
700ml分取し、半硬化状態となって無機ガラス形成
組成物上に、3000rpm、30秒の条件でスピンコ
ートして粉体を塗布し、無機ガラス形成組成物が完全に
ガラス化されるまで常温で放置して粉体担持体を得た。
得られた粉体担持体の表面層を電子顕微鏡で観察した。
観察に先立って、粉体3の表面にはスパッタリング法で
金をコーティングして導電性を付与した。観察は電子顕
微鏡(日本電子(株)社製、JSM−5410(商品
名))を用い、30kVの加速電圧にて5000倍の倍
率で行った。観察の結果、無機ガラス層2の表層部分内
および表面上に酸化チタンが存在しているのが確認され
た。
【0024】また、得られた粉体担持体のガス分解能を
調べるために、図3の装置を構成した。すなわち、反応
容器21内の下面上に粉体担持体30をセットするとと
もに、側面に反応容器21内のガスを撹拌するための撹
拌器22を設けた。また反応容器21の外部に紫外線を
出射する光源としてブラックライト24を設けるととも
に、反応容器21の上面に反射鏡23を設け、光源24
から出射された光が反応容器21内の上面を通過して粉
体担持体30の表面に照射されるように構成した。反応
容器21の容量は約60cm3とした。そして、反応容
器21内に濃度100g/m3のエタノールガスを充填
し、密閉した状態で、粉体担持体30の表面に、紫外線
を300W/m2の光強度で照射した。紫外線照射開始
時から、0.72ks(=0.2時間)のn倍(n=
1,2,3,4,5の時間が経過したそれぞれの時点
で、反応容器21内のガスをサンプリングし、ガスクロ
マトグラフィー(島津製作所社製、GC−9A(商品
名)により、エタノールガス濃度を測定した。その結果
を図4に示す。
【0025】(実施例2)基体に無機ガラス層が形成さ
れており、その無機ガラス層内に粉体が分散された構造
の粉体担持体を製造した。基体1は上記実施例1と同じ
ものを用い、同様に洗浄した。一方、上記実施例1で用
いたのと同じガラス形成組成物を、2−プロパノールで
希釈して塗布し易い液状とし、さらに酸化チタン(テイ
カ(株)社製、アナターゼ型二酸化チタン)を、濃度が1
00kg/m3となるように添加して分散させた。この
分散液をピペットで700ml分取し、洗浄したガラス
基体の表面上に、3000rpm、30秒の条件でスピ
ンコートした。この後、60℃の乾燥機中で3時間乾燥
させた後、無機ガラス形成組成物のガラス化が完了する
まで常温下で放置して、酸化チタン担持体を得た。得ら
れた酸化チタン担持体を用いて、上記実施例1と同様に
して図3の装置を構成し紫外線照射によるエタノール濃
度の経時変化を測定した。その結果を図4に合わせて示
す。
【0026】また対照として、上記実施例1において、
無機ガラス層に粉体を担持させない以外は同様にして、
基体と無機ガラス層との積層体を作製した。この積層体
を用い、上記実施例1と同様にして紫外線照射によるエ
タノール濃度の経時変化を測定した結果を図4に合わせ
て示す。図4の結果より、実施例1および2は、光触媒
機能によるガス分解能を有することが認められた。また
実施例1で得られた酸化チタン担持体の方が、実施例2
で得られた酸化チタン担持体よりも、ガス分解能が高
く、従って酸化チタンによる光触媒機能がより高いこと
が認められた。
【0027】(実施例3)図2に示す構成のガス分解装
置を製造した。寸法が縦30cm、横30cm、高さ3
0cmの立法体のステンレス製の反応槽11を作製し、
対向する2つの側面にそれぞれ一箇所づつ孔を穿設し、
ここに直径3cmの塩化ビニール製チューブを接続し、
それぞれガス導入管12a、ガス排出管13aとした。
ガス排出管13aはポンプ13bに接続した。そして、
反応槽11内の底面上に、実施例1で得られた粉体担持
体20を、粉体が露出している面が上側となるように固
定するとともに、反応槽11内の天面に紫外線照射手段
14として紫外線ランプを取り付けてガス分解装置を構
成した。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
体に無機ガラスを介して酸化チタン等の粉体を担持する
ことによって、粉体担持体を容易に得ることができる。
また粉体は無機ガラスによって強固に担持されており、
粉体と接触している無機ガラスが化学的に安定であるの
で、長期間使用しても無機ガラスの劣化や粉体の脱落の
おそれがない。さらに、粉体担持体の構成材料として有
機物を用いてないので、粉体として光触媒機能を有する
粉体を用いた場合も、粉体担持体から有機物が発生する
心配がない。このように本発明の粉体担持体は、特に耐
久性および信頼性に優れており、例えば半導体製造用の
クリーンルームなど、有機物による汚損や粉塵を嫌う環
境においても使用可能である。また、本発明の粉体担持
体は、高価な担持剤を必要とせず、また製造のために特
殊な装置を必要としないので、製造コストが比較的安
い。本発明における光触媒機能を有する粉体を担持した
粉体担持体を用いてガス分解装置を構成すれば、製造コ
ストが低く、耐久性、信頼性に優れたガス分解装置が得
られる。
【0029】また本発明の粉体担持体の製造方法は、液
状の無機ガラス形成組成物を用いることにより、高価な
材料や特殊な製造装置を使用せずに、粉体が無機ガラス
によって強固に固定されており、耐久性、信頼性に優れ
た粉体担持体を得ることができる。また、特に、無機ガ
ラス形成組成物として、主剤と架橋剤と硬化触媒とを含
有してなり、前記主剤はアルコキシドからなり、前記架
橋剤はエポキシ基またはハロゲンを有するアルコキシド
からなり、前記硬化触媒はテトラハロゲノボロン化アニ
オンからなるものを用いると、高温での加熱工程を必要
とせず、液相での縮合反応により無機ガラスを形成する
ことができるので、粉体担持体の製造が容易であり、耐
熱性の低い基体にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体担持体の例を示した断面図であ
る。
【図2】本発明のガス分解装置の例を示した概略構成図
である。
【図3】実施例で得られた粉体担持体のガス分解能を測
定するための装置を示した概略構成図である。
【図4】実施例で得られた粉体担持体のガス分解能を測
定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基体、2…無機ガラス層、3…粉体、10,20,
30…粉体担持体、12…ガス導入手段、13…ガス排
出手段、14、22…紫外線照射手段(光源)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/02 C09D 1/00 C09D 1/00 B01D 53/36 J C Fターム(参考) 4D048 AA17 AA20 AB01 AB03 BA03Y BA06X BA07X BA08Y BA14Y BA15Y BA16Y BA18Y BA19Y BA20Y BA21Y BA22Y BA24Y BA26Y BA27Y BA32Y BA35Y BA36Y BA38Y BA41X BA42X BA44Y BA45Y BA46Y BB03 CC40 EA01 4G069 AA01 AA03 AA08 BA01A BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA14A BA14B BA48A BB04A BC21A BC22A BC31A BC35A CA01 CA07 CA10 CA11 DA06 EA11 EB18X EC26 FA02 FB13 FB23 FB24 FB71 4J038 AA011 DL031 DL032 HA211 HA216 HA441 HA481 JA23 JA69 JB22 JC32 JC37 KA03 KA04 KA20 PA01 PA17 PC03

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体に無機ガラスを介して粉体が担持さ
    れていることを特徴とする粉体担持体。
  2. 【請求項2】 前記無機ガラスが、無機非晶質を65重
    量%以上含むことを特徴とする請求項1記載の粉体担持
    体。
  3. 【請求項3】 前記無機ガラスが、酸化ケイ素、酸化チ
    タン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜
    鉛、酸化鉛、および酸化スズからなる群から選ばれる1
    種以上からなる無機非晶質を含むことを特徴とする請求
    項1または2のいずれかに記載の粉体担持体。
  4. 【請求項4】 前記基体がガラス又はセラミックスから
    なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    粉体担持体。
  5. 【請求項5】 基体に無機ガラス層が形成されており、
    該無機ガラス層上および該無機ガラス層内部の一方また
    は両方に粉体が存在していることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の粉体担持体。
  6. 【請求項6】 前記粉体が、前記無機ガラス層内に分散
    されていることを特徴とする請求項5記載の粉体担持
    体。
  7. 【請求項7】 前記粉体が、前記無機ガラス層上および
    無機ガラス層の表層部分に存在していることを特徴とす
    る請求項5記載の粉体担持体。
  8. 【請求項8】 前記粉体が光触媒機能を有する粉体であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の粉
    体担持体。
  9. 【請求項9】 前記粉体が酸化チタンであることを特徴
    とする請求項8記載の粉体担持体。
  10. 【請求項10】 前記酸化チタンの平均粒子径が1nm
    以上100μm以下であることを特徴とする請求項9記
    載の粉体担持体。
  11. 【請求項11】 液状の無機ガラス形成組成物と粉体と
    の混合物を基体に塗布する工程と、前記無機ガラス形成
    組成物をガラス化する工程とを有することを特徴とする
    粉体担持体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記無機ガラス形成組成物と粉体との
    混合物をスピンコート法またはディップコート法で前記
    基体に塗布することを特徴とする請求項11記載の粉体
    担持体の製造方法。
  13. 【請求項13】 液状の無機ガラス形成組成物を基体に
    塗布する工程と、前記無機ガラス形成組成物をガラス化
    する工程と、前記無機ガラス形成組成物のガラス化が完
    了する前に該無機ガラス形成組成物に粉体を接触させる
    工程とを有することを特徴とする粉体担持体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 前記無機ガラス形成組成物をスピンコ
    ート法またはディップコート法で前記基体に塗布するこ
    とを特徴とする請求項13記載の粉体担持体の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記基体に塗布された無機ガラス形成
    組成物上に、粉体を含有する液を塗布することを特徴と
    する請求項13または14記載の粉体担持体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記粉体を含有する液が、粉体を有機
    分散媒中に分散させてなる分散液であることを特徴とす
    る請求項17記載の粉体担持体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記無機ガラス形成組成物が、ガラス
    化により無機非晶質を65重量%以上含む無機ガラスを
    生成し得るものであることを特徴とする請求項11〜1
    6のいずれかに記載の粉体担持体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記無機ガラス形成組成物が、縮合反
    応により無機ガラスに変化し得る物質を含有してなるこ
    とを特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載の粉
    体担持体の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記無機ガラス形成組成物が、主剤と
    架橋剤と硬化触媒とを含有してなり、前記主剤はアルコ
    キシドからなり、前記架橋剤はエポキシ基またはハロゲ
    ンを有するアルコキシドからなり、前記硬化触媒はテト
    ラハロゲノボロン化アニオンからなることを特徴とする
    請求項18記載の粉体担持体の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記無機ガラス形成組成物が、前記主
    剤としてオルガノポリシロキサン及び/又はオルガノシ
    ロキサンを含むことを特徴とする請求項19記載の粉体
    担持体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記無機ガラス形成組成物が、前記架
    橋剤としてアルコキシ基、アシロキシ基、及びオキシム
    基の少なくとも一つを有するオルガノシロキサンを含む
    ことを特徴とする請求項19または20のいずれかに記
    載の粉体担持体。
  22. 【請求項22】 前記無機ガラス形成組成物が、前記硬
    化触媒としてテトラフルオロボロンアニオンおよび/ま
    たはトリフルオロボロンを含むことを特徴とする請求項
    19〜21のいずれかに記載の粉体担持体の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記請求項8〜10のいずれかに記載
    の粉体担持体と、該粉体担持体の粉体に光を照射する手
    段と、前記粉体担持体に被処理ガスを接触させる手段を
    有することを特徴とするガス分解装置。
  24. 【請求項24】 前記粉体が酸化チタンであり、前記光
    が紫外線であることを特徴とする請求項23記載のガス
    分解装置。
  25. 【請求項25】 前記被処理ガスが、有害ガスであるこ
    とを特徴とする請求項23または24のいずれかに記載
    のガス分解装置。
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