JP2001218575A - 培養用容器 - Google Patents

培養用容器

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JP2001218575A
JP2001218575A JP2000032564A JP2000032564A JP2001218575A JP 2001218575 A JP2001218575 A JP 2001218575A JP 2000032564 A JP2000032564 A JP 2000032564A JP 2000032564 A JP2000032564 A JP 2000032564A JP 2001218575 A JP2001218575 A JP 2001218575A
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JP
Japan
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culture
container
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pieces
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JP2000032564A
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English (en)
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Kenji Kawamura
健司 河村
Hidetaka Ishikawa
秀隆 石川
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞培養、組織培養、細菌培養などに用いら
れる培養容器において、その表面に直接細胞等を培養
し、そのまま染色等を行い、標本としうる培養用小片に
関して培養用器中に入れての輸送時、培養用小片が本来
収まるべきウェルかわ隣のウェルに移動すしたり静電気
により培養器のカバーに付着することを防ぐ。 【解決手段】 培養用小片と、培養用容器および培培養
用小片を押さえるための内蓋からなり、培養用小片が培
養用器のウェルの底面部に存在するように内蓋で培養用
小片を押さえることを特徴とする培養用容器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞培養、組織培
養又は細菌培養などに用いられる培養用容器に関するも
ので、その表面に直接細胞等を培養し、そのまま染色等
を行い、標本となる培養用小片を保持する培養用容器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】組織培養、細胞培養の分野においては、
培養した組織や細胞の顕微鏡用標本を作製するには、培
養用シャーレや複数のウェルを持ったマルチウェルプレ
ート内に顕微鏡用プレパラートを作製するときに使用す
るガラス製のカバーグラスを留置し、培地中でそのカバ
ーグラス上に組織や細胞を培養し、培養を終えたらその
カバーグラスをスライドグラス上に接着固定して顕微鏡
用の標本とすることが一般的である。この時、使用され
るカバーグラスは一般的にガラス製で薄いために非常に
破損しやすく、取り扱い中に割れてしまうことが多いと
いう欠点がある。そこで実開平3−700号公報や特開
平6−343453号公報には、カバーグラスの代替と
なるプラスチックフィルムよりなる培養用小片が開示さ
れている。これらのプラスチック製培養用小片はガラス
製カバーグラスで問題であった破損の心配もなく、さら
に必要に応じた形状の加工や細胞培養のための表面処理
も簡単であり非常に有用性の高いものである。
【0003】これらの培養用小片に使用されるプラスチ
ックは透明性の高いポリスチレン樹脂やポリカーボネー
ト樹脂、テフロン樹脂などが使用されている。こうした
培養用小片は基本的に培養用容器内に満たした培地中に
浸けた状態で使用されるため培地の比重(1.0)より
重い比重のプラスチックが使用される。こうした培養用
小片は通常、培養用の表面処理をされた何枚かの培養用
小片が一つの袋に入って滅菌された状態で市販され、必
要に応じて組織培養用のシャーレやプレートに人の手で
入れられて使用される。大量に使用する場合にはその都
度大量のシャーレ、プレートを準備する必要がある。
【0004】そこで最近は培養用シャーレやプレートに
あらかじめ適応する培養用小片を入れて提供する試みが
なされた。しかしながらそうした場合、輸送中に中に入
れた培養用小片が培養用容器から飛び出す、特にマルチ
ウェルプレートの場合、各ウェルにいれた培養用小片が
飛び出し、別なウェルに移動してしまうなどの不都合が
生じる。また、培養用小片、および組織培養用容器の材
質によっては、輸送中のぶつかり合いや擦れにより静電
気を発し、培養容器開封時に包材や培養器の蓋に培養用
小片が蓋に付着し、培養用小片が培養用容器内からこぼ
れ落ち培養に使用できないなどの不具合が生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞培養、
組織培養又は細菌培養などに用いられる培養用容器の表
面に直接細胞等を培養し、そのまま染色等を行い、標本
としうる培養用小片が輸送中又は開封時に紛失してしま
うのを避けることを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は厚さ0.0
5〜0.5mmのプラスチックシートよりなる培養用小
片、容器本体及び容器本体のウェル形状に合わせた突起
を設けた内蓋よりなる培養用容器である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明をさらに図で詳しく説明す
る。図1は輸送時の培養用容器の概略図である。培養用
小片は細胞が接着し培養できることが重要な特性となる
ので、その表面をコロナ処理、プラズマ処理などの化学
的な方法での親水化処理を施すことが必要である。さら
に細胞接着因子であるコラーゲン、ラミニン、ファイブ
ロネクチン、ビトロネクチン又はポリ−L−リジンなど
を表面に塗布し細胞培養性を高めても良い。培養用小片
の形状としては培養時に無駄がないように円形が最も適
するが、用途や使用状況によっては半円形や扇形または
長方形などを用いてもよく、その形状は特に規定するも
のではない。また、培養用小片は、培養終了後培養用容
器から取り出しやすいように、サイド部分に突起や切り
込みを付けておくと効果的である。(図2)
【0008】容器本体は、通常使用される使い捨てのプ
ラスチック製のシャーレやマルチウェルプレート、培養
用フラスコが適しているが、ガラス製のものも十分使用
することが可能である。必要な特性としては培養時の形
態観察のための透明性と細胞培養のための親水性であ
る。それ故に、プラスチックを用いる場合にはポリスチ
レン樹脂が最も望ましい。
【0009】培養用小片を押さえるための内蓋として
は、培養用小片をウェル内に押さえるための突起を設け
たプラスチックの成形品が適する。押さえ機能だけあれ
ば良いので、塩化ビニル樹脂やポリカーボネート樹脂ま
たはポリエチレンテレフタレート樹脂のシートの真空成
形や圧空成形品が最も適している。また、内蓋は細胞培
養時には外して使用しないので透明である必要性はなく
むしろ内蓋の有無を明確にするためには着色樹脂のシー
トで成形してもよい。さらに、静電気防止剤添加の樹脂
を使用するれば培養用小片との擦れにより発生する静電
気による培養用小片の内蓋への付着が防止できより好ま
しい。
【0010】培養用小片を押さえるための突起の必要な
機能の一つは培養用小片が培養容器のウェルの外に出な
いようにすることである。従って培養用小片がウェル内
で立ち上がらないことが重要である。そのためには突起
はウェル内面にそった形状がより好ましい。突起のもう
一つの必要な機能は、培養用小片に傷を付けないという
ことである。そのためには培養用小片との接触部分は平
面かもしくはRの大きな球状が適している。培養用小片
を押さえる突起の形状の一実施例を図3に示す。
【0011】培養用容器の滅菌には通常、放射線滅菌、
蒸気滅菌が使用される。本発明においては滅菌方法は限
定しない。例えば、全てを組み上げてから放射線による
滅菌処理を施すことも可能であるし、又は滅菌済みの材
料である培養用小片、容器本体、内蓋を無菌環境下、例
えばクリーンベンチなどで組み立てることも可能であ
る。後者の無菌環境下での組上げは煩雑に思えるが、培
養用小片にコラーゲンやラミニン等の細胞接着因子を塗
布した場合には、コート後滅菌による細胞接着因子の変
成や分解といった質的変化を避けるには好ましい。ま
た、容器本体はポリスチレン樹脂が使用されることが多
いけれども、その場合の培養用容器は蒸気滅菌には耐え
ない。従って放射線による滅菌を主に使用することが一
般的でありかつ好ましい。また、作業効率の点からは、
先に述べた培養用小片の細胞接着因子のコートの場合を
除き、全てを組み上げてから滅菌を施す方法が簡便で確
実である。
【0012】
【実施例】(実施例)24ウェルタイプの組織培養用マ
ルチウェルプレート(住友ベークライト製、MS−80
240)の本体のウェル底面部に24ウェルに入るサイ
ズの市販の培養用小片(住友ベークライト製、MS―9
2130)を入れる。培養用小片を入れた24ウェルプ
レート本体に、真空成形により塩化ビニル樹脂シートを
図3に示す形状に真空成形したものを内蓋として挿入す
る。内蓋挿入後24ウェルプレートの蓋を本体および内
蓋の上から被せる。組上がった培養用容器1個と包材1
袋にして包材開口部を溶着する。上記の手順で24ウェ
ルプレートを20個用意し、段ボールケースに梱包す
る。上記の様に梱包した培養容器を段ボールケースの輸
送テストを行った。
【0013】(比較例)24ウェルタイプの組織培養用
マルチウェルプレート(住友ベークライト製、MS−8
0240)の本体のウェル底面部に24ウェルに入るサ
イズの市販の培養用小片(住友ベークライト製、MS―
92130)を入れる。培養用小片を入れた状態で24
ウェルプレートの蓋を本体の上から被せる。組上がった
培養用容器1個と包材1袋にして包材開口部を溶着す
る。上記の手順で24ウェルプレートを20個用意し、
段ボールケースに梱包する。実施例と同時に輸送テスト
を行った。
【0014】実施例、比較例の各段ボールケースの輸送
テスト後の外観検査の結果、実施例では培養用小片がウ
ェル底部に存在しないウェルは0であった。一方比較例
では培養用小片がなくなっているウェルが5個で2個の
培養用小片が入っているウェルが4個、差し引きもう1
個の培養用小片は培養容器本体と蓋の間に挟まってい
た。比較例で培養容器本体とカバーの間に挟まっていた
培養用小片には擦れによると思われる傷が表面に肉眼で
も観察され、光学顕微鏡観察では大きな障害となった。
【0015】
【発明の効果】本発明のように、培養用容器本体に対し
て培養用小片を入れその上から培養用小片の押さえとな
る内蓋を挿入することで、特に輸送中の標本となる培養
用小片の紛失などの事故を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】培養用小片付培養用容器の一実施例の断面図を
示している。
【図2】培養用小片の一実施例の形状を示している。
【図3】内蓋の一実施例の断面形状を示している。
【符号の説明】
10 培養用小片 11 容器本体 12 内蓋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ0.05〜0.5mmのプラスチッ
    クシートよりなる培養用小片、容器本体及び容器本体の
    ウェル形状に合わせた突起を設けた内蓋よりなる培養用
    容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004201689A (ja) * 2002-12-20 2004-07-22 Maco Pharma 細胞培養のための熱成形容器
JP2005295834A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Kajikkusu Trading:Kk 生体ホールドキット及び保管容器
WO2010105845A3 (en) * 2009-03-19 2011-01-13 Universiteit Leiden A cell cultivation receptacle and related apparatuses

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Effective date: 20040518