JP2001215547A - カメラの測光装置 - Google Patents

カメラの測光装置

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JP2001215547A
JP2001215547A JP2000349834A JP2000349834A JP2001215547A JP 2001215547 A JP2001215547 A JP 2001215547A JP 2000349834 A JP2000349834 A JP 2000349834A JP 2000349834 A JP2000349834 A JP 2000349834A JP 2001215547 A JP2001215547 A JP 2001215547A
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resistor
photometric
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JP2000349834A
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English (en)
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Katsumi Motomura
克美 本村
Seishi Ichikawa
清史 市川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧で動作し、使用環境に関わらず安定し
て動作するカメラの測光装置を提供する。 【解決手段】 被写体輝度が低い時には、CdS16の
抵抗値が抵抗76及び可変抵抗86の和よりも大きくな
るため、測光スイッチ75がONした直後ではトランジ
スタ81よりもトランジスタ80のベース電流が小さ
い。トランジスタ80のC−E間電圧が高くなるため、
トランジスタ81のベース電流が増加してC−E間電圧
が低くなり、トランジスタ80のベース電流が減少す
る。この帰還作用でトランジスタ80が遮断し、またト
ランジスタ81が導通するため、一次,二次トランジス
タ82,83が順次に導通してソレノイド60が通電さ
れ、径の大きな絞りに切り替わる。被写体輝度が大きい
時には、CdS16の抵抗値が小さいため、逆の動作に
よりトランジスタ80が導通し、トランジスタ81が遮
断するため、ソレノイド60が通電されずに小絞りのま
まとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの測光装置
に関し、さらに詳しくは、被写体輝度の大小を検出する
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】簡易型カメラの一種として、撮影レンズ
やシャッタ機構などの簡単な撮影機構が組み込まれたユ
ニット本体に、未露光の写真フイルムが予め装填された
レンズ付きフイルムユニットが本出願人から販売されて
おり、ユーザーは良い画質のプリント写真を手軽に撮る
ことが可能である。このレンズ付きフイルムユニットで
は、構造を簡単化して製造コストの削減を図るために露
出値は固定されており、撮影状況によっては写真フイル
ムの露光量がラチテュード外となるおそれがある。
【0003】被写体の明るさに応じた撮影を行うため
に、被写体の測光を自動で行う測光装置を設ける必要が
ある。例えば、レンズ付きフイルムユニットの前面に取
り付けられる受光素子に被写体光を受光させ、受光素子
の特性値の変化量から被写体輝度の大小を判断する測光
装置などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような測光装置で
は、受光素子の材料として硫化カドミウム(以下、Cd
Sという)が用いられている。このCdSは、光照射に
よって抵抗値が変化するという性質を有するため、この
性質を利用して被写体輝度の測定を行うことができる。
【0005】受光素子としてCdSを用いた測光装置で
は、駆動用の電源として端子電圧が3V以上の電池が一
般的に用いられている。このため、レンズ付きフイルム
ユニットのストロボ装置用の電池を用いることができ
ず、測光用の電池を個別に組み込む必要があるため、装
置の大型化及びコスト高の要因となる。また、CdS
は、個々の部品によって感度のばらつきがあり、さら
に、温度や電源電圧の変動による抵抗値の変化が大きい
という性質を有するため、使用環境の変化に対する安定
性という面から問題がある。
【0006】本発明は上記問題点を考慮してなされたも
のであり、電源電池が低くても確実に動作し、さらに、
使用環境に関わらず安定して動作するカメラの測光装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のカメラの測光装置は、それぞれの一
端を同電位にした光導電素子及び抵抗器と、ベース端子
が光導電素子の他端に、コレクタ端子が抵抗器の他端に
接続された第1トランジスタと、ベース端子が抵抗器の
他端に、コレクタ端子が光導電素子の他端に接続された
第2トランジスタと、第1,第2トランジスタのいずれ
か一方の導通又は遮断に応答してスイッチングを行う第
3トランジスタとを備え、光導電素子及び抵抗器に流れ
る電流の大小に応じて第1、第2トランジスタを相反し
て導通,遮断し、第3トランジスタのスイッチングの有
無に基づいて被写体輝度の識別を行うことを特徴とする
ものである。
【0008】請求項2記載のカメラの測光装置は、測光
スイッチをオンさせることによって光導電素子及び抵抗
器の一端に電流を供給し、この電流供給が断たれるまで
の間は第1,第2トランジスタの導通,遮断状態が保持
されることを特徴とするものである。
【0009】請求項3記載のカメラの測光装置は、測光
スイッチをオンさせることによって光導電素子及び抵抗
器の一端に電流を供給するとともに電源と並列に接続さ
れたコンデンサを充電し、測光スイッチがオフした後は
コンデンサから光導電素子及び抵抗器に電流を供給する
ことを特徴とするものである。
【0010】請求項4記載のカメラの測光装置は、測光
スイッチをオンさせることによって、電源が共通に用い
られるストロボ装置の充電動作を禁止するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0011】請求項5記載のカメラの測光装置は、第
1,第2トランジスタを特性が共通な同一種類のトラン
ジスタにするとともに、第2トランジスタのベース端子
と抵抗器の一端との間の抵抗値を、被写体輝度が基準値
であるときに光導電素子の一端と第1トランジスタのベ
ース端子との間に生じる抵抗値と一致させたことを特徴
とするものである。
【0012】請求項6記載のカメラの測光装置は、第3
トランジスタのスイッチングによりソレノイドの駆動を
オン/オフして絞り板を2位置間で移動させ、撮影絞り
を大絞り開口,小絞り開口のいずれかに択一して選択す
るようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、簡易型カメラの一種であ
る、レンズ付きフイルムユニットを例にして説明する。
図1に示すように、レンズ付きフイルムユニットは、ユ
ニット本体10と、このユニット本体10の外周に巻き
付けられる外装ラベル11からなる。ユニット本体10
の前面には、撮影レンズ12、ファインダ13、ストロ
ボ発光部14、ストロボ用の切替つまみ15、及び光導
電素子としての硫化カドミウム(以下、CdSと称す)
16が露呈されている。ユニット本体10の上部には、
シャッタボタン17、フイルムカウンタ20、表示用ラ
イトガイド21が設けられ、背面側には巻き上げノブ2
2の一部が外部に露呈している。
【0014】図2に示すように、ユニット本体10は、
本体基部23,露光ユニット24,ストロボユニット2
5,カートリッジ26,写真フイルム27と、これらを
覆う前カバー30,後カバー31から構成される。本体
基部23には、写真フイルム27の露光範囲を画定する
露光枠32と、カートリッジ26を収納するカートリッ
ジ収納室33と、カートリッジ26から引き出された写
真フイルム27をロール状に巻いた状態で収納する写真
フイルム収納室34とが設けられている。また、カート
リッジ収納室33の上部には巻き上げノブ22が配され
ている。
【0015】巻き上げノブ22は、その下部に設けられ
た軸(図示せず)が、カートリッジ26のスプール26
aと係合している。また、写真フイルム27の一端がス
プール26aに形成されたスリットに挟み込まれて保持
されている。これにより、巻き上げノブ22を図中反時
計方向に回転すると、スプール26aが同方向に回転す
ることによって写真フイルム27がカートリッジ26内
に巻き上げられる。
【0016】前カバー30は、本体基部23の前面に組
み付けられる。この前カバー30には、撮影レンズ1
2、ファインダ13,CdS16などを外部に露呈する
開口が形成されている。後カバー31は、本体基部23
の背面に組み付けられ、前カバー30とともにユニット
本体10の内部を光密に覆う。後カバー31には、底蓋
35a,35bが一体に形成されており、これらはカー
トリッジ収納室33及び写真フイルム収納室34の底部
を光密に塞ぐ。また、底蓋35aは、撮影済みのカート
リッジ26を外部に取り出す際に開放される。
【0017】ストロボユニット25は、露光枠32の前
面に組み付けられた露光ユニット24の横に配置されて
おり、ストロボ回路が形成されたプリント基板36と、
プリント基板36に取り付けられたストロボ発光部1
4,メインコンデンサ37,電池38,シンクロスイッ
チ40等から構成される。プリント基板36には、スト
ロボ回路を作動させるための押しスイッチ41が取り付
けられており、切替つまみ15の操作によってON,O
FFの切り替えがなされる。また、シンクロスイッチ4
0は、シャッタ機構が作動した際にシャッタ羽根62
(図4参照)に押圧されてONとされる。電池38とし
ては、端子電圧が1.5Vの単3型(R6)乾電池が用
いられる。
【0018】切替つまみ15は、スライド板15aに一
体に設けられており、図中上方向にスライドされたON
位置と、下方向にスライドされたOFF位置との間でス
ライド自在に組み付けられている。切替つまみ15をO
N位置にセットすると、押しスイッチ41が押し下げら
れてONとなり、ストロボ回路が作動する。また、切替
つまみ15をOFF位置にセットすると、押しスイッチ
41がOFFとなり、ストロボ回路の動作が停止する。
切替つまみ15は、その背後に配された補助板19によ
って、ON位置,OFF位置のいずれかの位置にクリッ
ク止めされる。
【0019】上記ストロボ回路の回路図を図3に示す。
押しスイッチ41は、可動片42と第1〜第3接点43
a〜43cとから構成され、可動片42の一端が第3接
点43cに接続されている。切替つまみ15がON位置
に移動したときに、可動片42の他端が第1接点43a
及び第2接点43bと当接し、各接点43a〜43c間
が導通して、押しスイッチ41がONとなる。
【0020】NPN型の発振トランジスタ44と発振ト
ランス45とは、周知のブロッキング発振回路を構成し
ており、電池38の電圧を300V程度の高電圧に変換
してメインコンデンサ37を充電する。
【0021】発振トランス45は、それぞれが互いに誘
導結合された一次コイル46,二次コイル47,三次コ
イル48から構成される。一次コイル46の一端は電池
38のプラス電極に接続され、他端は発振トランジスタ
44のコレクタ端子に接続されている。二次コイル47
の一端は整流用ダイオード49のアノードに接続され、
他端は三次コイル48の一端とともに電池38のプラス
電極に接続されている。また、三次コイル48の他端
は、抵抗50aを介して押しスイッチ41の第3接点4
3cに接続されている。発振トランジスタ44のエミッ
タ端子は、電池38のマイナス電極に接続され、ベース
端子は抵抗50bを介して第2接点43bに接続されて
いる。
【0022】整流用ダイオード49のカソードは、抵抗
50cを介してトリガコンデンサ51の一端と、メイン
コンデンサ37の一端(プラス側)とに接続されてい
る。また、トリガコンデンサ51の他端は、押しスイッ
チ41の第1接点43aに接続され、メインコンデンサ
37の他端(マイナス側)は第3接点43cに接続され
ている。
【0023】トリガコイル52は、誘導結合された一次
トリガコイル52aと二次トリガコイル52bとから構
成される。一次トリガコイル52aの一端は、トリガコ
ンデンサ51の一端に接続され、二次トリガコイル52
bの一端は、ストロボ発光部14に内蔵されたストロボ
放電管53に近接して設けられたトリガ電極54に接続
されている。各コイル52a,52bの他端は共有端子
となっており、シンクロスイッチ40を介して押しスイ
ッチ41の第3接点43cに接続されている。また、ス
トロボ放電管53の各端子は、メインコンデンサ37の
両端に接続されている。
【0024】上記のように接続されたストロボ回路のう
ち、電池38のプラス電極から三次コイル48,抵抗5
0a,押しスイッチ41,抵抗50b,発振トランジス
タ44のベース・エミッタ間を経て電池38のマイナス
電極まで順番に接続された回路は、発振トランジスタ4
4を作動させるためのバイアス回路を構成する。
【0025】二次コイル47から整流用ダイオード4
9,メインコンデンサ37,押しスイッチ41,抵抗5
0b,発振トランジスタ44のベース・エミッタ間,電
池38,二次コイル47まで順番に接続された回路は、
メインコンデンサ37を充電し、また発振トランジスタ
44を発振させる二次側電流を流す主二次側回路を構成
する。また、二次コイル47から整流用ダイオード4
9,抵抗50c,トリガコンデンサ51,押しスイッチ
41,抵抗50b,発振トランジスタ44のベース・エ
ミッタ間,電池38,二次コイル47まで順番に接続さ
れた回路は、トリガコンデンサ51を充電するための二
次側電流を流す副二次側回路を構成する。
【0026】さらに、トリガコンデンサ51から一次ト
リガコイル52a,シンクロスイッチ40,押しスイッ
チ41,トリガコンデンサ51まで順番に接続された回
路は、シンクロスイッチ40をONしたときにトリガコ
ンデンサ51からの放電電流を一次トリガコイル52a
に流すトリガ放電回路を構成する。
【0027】押しスイッチ41をONすると、バイアス
回路が閉じられ、発振トランジスタ44が作動し、一次
コイル46に電池38からの電流(発振トランジスタ4
4のコレクタ電流)が流れる。そして、二次コイル47
には、一次コイル46と二次コイル47との巻線比に応
じた起電力が発生し、この起電力による二次側電流が発
振トランジスタ44のベース電流として流れる。つま
り、発振トランス45の正帰還作用によって、発振トラ
ンジスタ44はコレクタ電流を増大させて発振する。こ
れとともに、二次コイル47に発生した二次側電流が主
二次側回路と副二次側回路に流れ、メインコンデンサ3
7とトリガコンデンサ51とがそれぞれ充電される。
【0028】なお、符号55は、表示用ライトガイド2
1の下部に設けられた発光ダイオードであり、そのアノ
ード及びカソードは、三次コイル48の両端子に接続さ
れている。この発光ダイオード55は、メインコンデン
サ37の充電電圧が規定充電電圧に達したときに三次コ
イル48の両端子間電圧が所定値を越えることによって
点灯する。
【0029】メインコンデンサ37の充電が完了した状
態でシンクロスイッチ40がONとなると、トリガ放電
回路が閉じられ、トリガコンデンサ51の放電電流が一
次トリガコイル52aに流れる。一次トリガコイル52
aに放電電流が流れると、二次トリガコイル52bに高
電圧のトリガ電圧が発生し、このトリガ電圧がトリガ電
極54を介してストロボ放電管53に印加される。これ
により、ストロボ放電管53内でメインコンデンサ37
の電荷が放電され、ストロボ光が放出される。なお、押
しスイッチ41がOFFのときには、シンクロスイッチ
40がONとなってもトリガ放電回路が閉じないため、
ストロボ発光は行われない。
【0030】ストロボ回路は、符号56a,56bで示
す各接続位置に詳細を後述する測光回路74が接続され
ている。接続位置56aは抵抗50bを介して発振トラ
ンジスタ44のベース端子を、また接続位置56bは発
振トランジスタ44のエミッタ端子をそれぞれ測光回路
74に接続する位置にある。測光回路74が作動してい
るときには、この測光回路74によって接続位置56
a,56b間が導通(短絡)した状態とされる。この状
態では、発振トランジスタ44のベース・エミッタ間は
常にゼロバイアスとなるため、押しスイッチ41がON
であっても発振トランジスタ44は遮断し、ストロボ回
路での充電動作が停止する。一方、測光回路74が作動
していないときは、接続位置56a,56b間は導通さ
れないため、押しスイッチ41がONのときには充電動
作が行われる。なお、測光回路74の作動中ではストロ
ボ回路での充電動作が停止されるだけであり、ストロボ
発光を行うことができる。
【0031】露光ユニット24は、図4に示すように、
暗箱60、シャッタカバー61、シャッタ羽根62、絞
り板63、ソレノイド64等から構成される。暗箱60
の前面中央部には、被写体光を暗箱60の内部へと導く
シャッタ開口65が形成され、暗箱60の上部には、フ
ァインダ13やシャッタレバー66などが取り付けられ
ている。シャッタカバー61には固定絞り開口67が形
成された鏡胴が設けられ、この鏡胴には撮影レンズ12
が嵌め込まれている。写真フイルム27の1コマ分の巻
上げに連動して、図示しないシャッタ機構によってシャ
ッタレバー66がレリーズ位置からチャージ位置へと移
動することにより、シャッタチャージされる。
【0032】シャッタ羽根62は、羽根部62aと取付
部62bから構成され、回動自在に暗箱60の前面に取
り付けられる。シャッタ羽根62は、その羽根部62a
がシャッタ開口65を塞ぐ方向にバネ70によって付勢
されており、通常はシャッタ開口65を塞いだ位置に保
持されている。シャッタボタン17を押し下げるとシャ
ッタ機構が作動し、シャッタレバー66はチャージ位置
からレリーズ位置へと移動する。この移動の間に、取付
部62bの上端がシャッタレバー66によって蹴飛ばさ
れることにより、シャッタ羽根62はバネ70の付勢に
抗してシャッタ開口65を開く方向に回動する。その
後、バネ70の付勢によってシャッタ羽根62が元の位
置に戻されるまでの間、開放されたシャッタ開口65を
通して写真フイルム27への露光が行われる。
【0033】絞り板63は、シャッタカバ−61とシャ
ッタ羽根62との間に配され、回動自在に暗箱60に取
り付けられる。絞り板63には、固定絞り開口67に対
して小径の小絞り開口71が形成されている。絞り板6
3は、ソレイノド64が作動していないときには、図5
(A)に示すように、バネ72の付勢によって小絞り開
口71が撮影光軸上に挿入された第1の位置で保持され
る。なお、符号73は、絞り板63が第1の位置で停止
するように、暗箱60に設けられたストッパーである。
【0034】ソレノイド64は、暗箱60に固定されて
おり、その先に接続された測光回路74からの駆動電流
によって作動する。測光回路74は、ストロボ回路とと
もにプリント基板36上に形成されており、測光スイッ
チ75がオンすることにより、電池38を電源として作
動する。
【0035】測光回路74の一部であるCdS16は、
図2に示されるように、プリント基板36上に取り付け
られている。測光回路74は、CdS16によって被写
体輝度の測定を行い、被写体輝度が所定レベル以下であ
ることを検出したときに、ソレノイド64を通電する。
絞り板63の一端には鉄片76が取り付けられており、
ソレノイド64が通電されると、ソレノイド64と鉄片
76との間に磁気的吸引力が発生する。すると、図5
(B)に示すように、絞り板63はバネ72の付勢に抗
して小絞り開口71が撮影光軸上から退避した第2の位
置へと移動し、ソレノイド64と鉄片76とが接触し
て、絞り板63がこの第2の位置で停止する。
【0036】また、シャッタ機構には、図示しない機械
式の遅延装置が設けられている。この遅延装置は、シャ
ッタボタン17の押圧により作動し、絞り板63の移動
に要する時間(5ms〜10ms)、シャッタレバー6
6をチャージ位置に保持しており、絞り板63の移動中
に露光が行われるのを防止している。この遅延装置の内
部に測光スイッチ75が設けられており、シャッタボタ
ン17の押圧により遅延装置が作動すると同時に測光ス
イッチ75がONされる。
【0037】なお、測光回路74及び測光スイッチ75
によって、電池38を電源とする測光装置が構成され、
この測光装置と絞り板63,ソレノイド64,バネ72
によって露出制御機構が構成されている。
【0038】測光回路74の回路図を図6に示す。測光
回路74は、前述のように電池38を電源としており、
ストロボ回路と電源を共有している。この測光回路74
は、CdS16,抵抗76,トランジスタ80,81等
からなる測光系、一次トランジスタ82,二次トランジ
スタ83,切替トランジスタ84及びソレノイド64等
からなる絞り切り替え系、接続位置56a,56bでス
トロボ回路と接続された停止用トランジスタ85等から
なるストロボ充電停止系から構成される。
【0039】CdS16は、その一端が測光スイッチ7
5に接続され、この測光スイッチ75を介して電池38
のプラス電極に接続されている。また、CdS16の他
端には抵抗77aを介してトランジスタ80のベース端
子が接続されている。抵抗76は、その一端に可変抵抗
86が直列に接続されており、この可変抵抗86,測光
スイッチ75を介して電池38のプラス電極に接続され
ている。抵抗76の他端には、抵抗77bを介してトラ
ンジスタ81のベース端子が接続されている。
【0040】トランジスタ80,81はNPN型の同特
性のものが用いられており、これらのエミッタ端子は互
いに接続されて電池38のマイナス電極に接続されてい
る。また、トランジスタ80のベース端子は、抵抗77
aを介してトランジスタ81のコレクタ端子に接続され
ており、トランジスタ81のベース端子は、抵抗77b
を介してトランジスタ80のコレクタ端子に接続されて
いる。なお、抵抗77a,77bは、同一特性を有する
抵抗器(誤差5%以内のもの)が用いられている。
【0041】可変抵抗86は絞りを切り替える基準とな
る被写体輝度(以下、基準輝度という)を調整するため
に設けられている。レンズ付きフイルムユニットの製造
時に、基準輝度の光をCdS16に照射したときのCd
S16の抵抗値を測定し、抵抗76及び可変抵抗86の
各抵抗値の和がCdS16の測定された抵抗値と等しく
なるように、可変抵抗86の抵抗値が調整されている。
【0042】測光スイッチ75をONすると、CdS1
6及び抵抗77aを介してトランジスタ80にベース電
流が流れ、可変抵抗86及び抵抗76,77bを介して
トランジスタ81にベース電流が流れる。
【0043】被写体輝度が基準輝度よりも小さい場合で
は、CdS16の抵抗値が抵抗76及び可変抵抗86の
和よりも大きくなるから、測光スイッチ75がONとな
った直後では、トランジスタ80に流れるベース電流は
トランジスタ81のベース電流よりも小さくなって、相
対的にトランジスタ80のエミッタ・コレクタ間電圧
(トランジスタ81のベース・エミッタ間電圧)が高く
なり、トランジスタ81のエミッタ・コレクタ間電圧
(トランジスタ80のベース・エミッタ間電圧)が低く
なる。このため、トランジスタ80のベース電流がさら
に小さくなるとともに、トランジスタ81のベース電流
がさらに大きくなる。このような帰還作用によって、ト
ランジスタ80のベース電流が減少し、トランジスタ8
1のベース電流が増大されるから、被写体輝度が基準輝
度よりも小さい場合では、結果的にトランジスタ81は
導通し、トランジスタ80は遮断する。
【0044】一方、被写体輝度が基準輝度以上の場合に
は、CdS16の抵抗値が小さくなるため、測光スイッ
チ75のON直後にトランジスタ80に流れるベース電
流は、トランジスタ81のベース電流よりも大きくな
る。そして、上述と逆の動作によって、トランジスタ8
0のベース電流が増大し、トランジスタ81のベース電
流が減少するから、結果的にトランジスタ80が導通
し、トランジスタ81が遮断される。
【0045】なお、いったんトランジスタ80,81の
一方が導通し、他方が遮断した状態となると、ストロボ
光が被写体に照射される等してCdS16の抵抗値が変
化しても、測光系への電流供給が継続されている限り、
トランジスタ80,81の導通,遮断した状態は変化し
ない。
【0046】抵抗76と抵抗77bとの接続点は、抵抗
77cを介して、Nチャネル型のMOSFET(電界効
果型トランジスタ)である、一次トランジスタ82のゲ
ート端子に接続されている。この一次トランジスタ82
は、そのソース端子がトランジスタ81のエミッタ端子
及び電池38のマイナス電極に接続され、ドレイン端子
が直列に接続された抵抗77d,抵抗77fを介して電
池38のプラス電極に接続されている。
【0047】PNP型の二次トランジスタ83は、その
ベース端子が抵抗77dと抵抗77fとの接続点に接続
され、エミッタ端子が電池38に接続され、コレクタ端
子が抵抗77eを介して切替トランジスタ84のベース
端子に接続されている。トランジスタ81が導通する
と、トランジスタ81のベース・エミッタ間電圧と抵抗
77bでの電圧降下とを合計した電圧が、一次トランジ
スタ82のゲート・ソース間に印加されることにより、
この一次トランジスタ82が導通し、電池38からの電
流が抵抗77f及び抵抗77dに流れる。これにより、
二次トランジスタ83のベース電位が低下して、この二
次トランジスタ83が導通する。
【0048】NPN型の切替トランジスタ84は、その
コレクタ端子がソレノイド64の一端及び保護ダイオー
ド87のアノードに接続され、エミッタ端子が電池38
のマイナス電極に接続されている。ソレノイド64の他
端及び保護ダイオード87のカソードは電池38のプラ
ス電極に接続されている。二次トランジスタ83が導通
すると、抵抗77eを介して切替トランジスタ84のベ
ース端子に電流が流れ、切替トランジスタ84が導通す
る。これにより、電池38を電源としてソレノイド64
に電流が流れて磁界が発生し、絞り板63が第2の位置
へと移動する。なお、保護ダイオード87は、ソレノイ
ド64の通電が絶たれた瞬間に、そのソレノイド64に
発生する逆起電力によって切替トランジスタ84が劣化
・破壊するのを防止するために設けられている。
【0049】NPN型の停止用トランジスタ85は、そ
のベース端子が抵抗77g,測光スイッチ75を介して
電池38のプラス電極に接続されている。また、停止用
トランジスタ85のコレクタ端子は、接続位置56a、
すなわち発振トランジスタ44のベース端子に抵抗50
bを介して接続されており、エミッタ端子は、電池38
のマイナス電極に接続されるとともに、接続位置56
b、すなわち発振トランジスタ44のエミッタ端子に接
続されている。また、停止用トランジスタ85のエミッ
タ・ベース間には抵抗77hが接続されており、この抵
抗77hは、抵抗77gとともに停止用トランジスタ8
5のバイアス回路を構成する。
【0050】測光スイッチ75がONすると、抵抗77
g,77hに電流が流れ、停止用トランジスタ85のベ
ース・エミッタ間に抵抗77hの端子間電圧が印加され
るため、停止用トランジスタ85が導通する。また、測
光スイッチ75がOFFとなった後では、後述するコン
デンサ88によってベース・エミッタ間に抵抗77hの
端子間電圧が印加されるため、コンデンサ88に蓄えら
れた電荷が消失するまで停止用トランジスタ85が導通
した状態を保持する。
【0051】停止用トランジスタ85が導通すると、ス
トロボ回路の発振トランジスタ44のベース端子,エミ
ッタ端子が導通した状態となるから、発振トランジスタ
44が遮断される。したがって、測光回路74が作動し
ている間は、ストロボ回路の充電動作が停止するため、
電池38の電圧降下を防止することができる。
【0052】上記のように、二つのトランジスタ80,
81に流れる電流(ベース電流)の大小を比較して被写
体輝度の大小の判定を行うため、電池38の端子間電圧
が小さい場合でも動作し、また、電池38の電圧が降下
してもその影響を受けることはない。さらに、トランジ
スタ80,81、及び、抵抗77a,77bは同じ特性
のものが用いられており、温度変化によるベース電流へ
の影響はともに等しくなるため、撮影状況に関わらず、
安定した切り替え動作が可能となる。
【0053】コンデンサ88は、その一端が測光スイッ
チ75を介して電池38のプラス電極に接続され、他端
が電池38のマイナス電極に接続されており、測光スイ
ッチ75,電池38とともに蓄電回路を構成している。
このコンデンサ88は、測光スイッチ75がONなって
いる間に電池38によって充電され、測光スイッチ75
がOFFした後は、電池38に代わって、蓄えた電荷を
放電することにより測光系及びストロボ充電停止系に電
流を供給し、測光回路74の作動を一定時間(1000
ms程度)継続する。
【0054】上記のように測光スイッチ75がOFFと
なると、電池38に代わってコンデンサ88から測光系
に電流が供給されるから、測光スイッチ75がOFFと
なった後にもトランジスタ80,81の導通,遮断され
た状態が一定時間保持される。このため、測光スイッチ
75がOFFとなった後にチャタリング等の何らかの理
由で再びONとなっても、被写体輝度の大小に応じたト
ランジスタ80,81の導通,遮断の状態が変化するこ
とがない。
【0055】また、測光スイッチ75がONとなってい
る時間は数msと非常に短いが、コンデンサ88から電
流が供給されて測光回路74の作動が継続されることに
より、上記のように被写体輝度の大小に応じたトランジ
スタ80,81の状態を保持して、絞りを切り替えた
り、撮影完了まで絞り板63を第2の位置に保持した
り、測光回路74の作動中におけるストロボ回路の作動
を停止することができる。なお、コンデンサ88の静電
容量は、蓄電回路の時定数と、測光を行うのに充分な電
荷量とを考慮して定められる。
【0056】さらに、上述のようにソレノイド64は、
電池38から直接に電流が供給され構成となっている。
このため、切替トランジスタ84が導通したときに、そ
れ自体の抵抗値が非常に小さいソレノイド64でコンデ
ンサ88に蓄えられた電荷が短時間で消失してしまうこ
とが防止され、コンデンサ88の小型化が可能である。
なお、ソレノイド64に対して電池38から直接に電流
を供給する構成としても、一次トランジスタ82が導通
しない限り、切替トランジスタ84は導通しないためソ
レノイド64に電流が流れることはない。したがって、
電池38の無駄な消耗を抑えることができる。
【0057】露出制御機構の動作について、図7のタイ
ミングチャートを参照して説明する。なお、図7には、
被写体輝度が基準輝度よりも小さいときのタイミングチ
ャートが示されている。また、ストロボ回路が作動され
ている場合を想定して説明するが、露出制御機構の動作
は、ストロボ回路が作動されていない場合についても同
様である。
【0058】シャッタボタン17が押し下げられると、
測光スイッチ75がONする。測光スイッチ75がON
している間(3ms〜5ms)にコンデンサ88に電荷
がチャージされる。また、停止用トランジスタ85が導
通し、ストロボ回路での充電動作が停止するとともに、
トランジスタ80,81にベース電流が流れる。
【0059】被写体輝度が基準輝度よりも小さい場合で
は、抵抗76及び可変抵抗86の各抵抗値の和よりもC
dS16の抵抗値が大きいから、測光スイッチ75のO
N直後にトランジスタ80に流れるベース電流は、トラ
ンジスタ81のベース電流よりも小さくなる。このた
め、各トランジスタ80,81の相互の帰還作用によっ
てトランジスタ80が遮断し、トランジスタ81が導通
する。なお、このように、測光スイッチ75がONとな
ってからトランジスタ80,81のいずれか一方が導通
し、他方が遮断した状態となるまでに要する時間、すな
わち被写体輝度の明暗判定に要する時間は、10〜50
μs程度である。
【0060】測光スイッチ75がOFFとなった後で
は、コンデンサ88に蓄えられた電荷によって測光回路
74が作動されており、トランジスタ80の遮断した状
態及びトランジスタ81の導通した状態が保持されると
ともに、停止用トランジスタ85の導通した状態が保持
されてストロボ回路の充電動作の停止が継続される。
【0061】上記のようにトランジスタ81が導通した
状態となると、一次トランジスタ82のゲート・ソース
間に電位差が発生し、一次トランジスタ82が導通す
る。この一次トランジスタ82の導通にともない、二次
トランジスタ83及び切替トランジスタ84が順次に導
通し、ソレノイド64が通電される。そして、ソレノイ
ド64からの吸引力によって、絞り板63は第2の位置
へと移動する。
【0062】一方、シャッタボタン17の押圧がなされ
た後も、シャッタレバー66は遅延装置によってチャー
ジ位置で保持されている。そして、絞り板63の移動に
要する時間(5ms〜10ms)が経過した後にシャッ
タレバー66の保持が解除され、シャッタ羽根62が蹴
飛ばされて、測光スイッチ57がONとなってから20
〜30ms後にシャッタ開口65の開閉が行われる。
【0063】測光回路74は、コンデンサ88に蓄えら
れた電荷によって作動されているから、シャッタ羽根6
2によるシャッタ開口65の開閉が行われている間にも
絞り板63は第2の位置に保持されたままである。そし
て、シャッタ羽根62によるシャッタ開口65の開閉が
完了した後で、コンデンサ88に蓄えられた電荷が消失
したとき、測光回路74が停止する。そして、ソレノイ
ド64への通電が停止し、絞り板63がバネ72の付勢
で第1の位置に戻されるとともに、停止用トランジスタ
85が遮断されて、ストロボ回路の充電動作が再開され
る。
【0064】これに対し、被写体輝度が基準輝度以上の
場合では、抵抗76及び可変抵抗86の各抵抗値の和よ
りもCdS16の抵抗値は小さくなるため、測光スイッ
チ75のON直後にトランジスタ81に流れるベース電
流は、トランジスタ80のベース電流よりも小さい。こ
のため、各トランジスタ80,81の相互の帰還作用に
よってトランジスタ80が導通し、トランジスタ81が
遮断した状態となる。この状態では、一次トランジスタ
82のゲート・ソース間には、トランジスタ80のコレ
クタ・エミッタ間電圧だけが抵抗77cを介して印加さ
れることとなり、一次トランジスタ82は遮断されたま
まである。
【0065】したがって、被写体輝度が基準輝度以上の
場合では、二次トランジスタ83以降の回路に電流が流
れないため、ソレノイド64は通電されない。結果とし
て絞り板63の移動は行われず、第1の位置に保持され
る。なお、この場合においても、測光スイッチ75がO
Nとなってから、コンデンサ88に蓄えられた電荷が消
失するまでの間では、トランジスタ80が導通し、トラ
ンジスタ81が遮断した状態が保持されるとともに、停
止用トランジスタ85が導通しストロボ回路での充電動
作が停止される。
【0066】本実施形態の作用について説明する。撮影
者は、巻き上げノブ22を回転して、未露光の撮影コマ
を露光枠32の背後にセットする。巻き上げノブ22の
回転とともに、シャッタレバー66がチャージ位置へと
移動してシャッタチャージされる。写真フイルム27が
ちょうど一コマ分巻き上げられると、図示しないフイル
ム巻き止め機構によって巻き上げノブ22がロックされ
る。この状態では、測光スイッチ75がOFFとなって
おり、測光回路74は作動しないため、電池38の無駄
な消耗が抑えられる。
【0067】その後、被写体のフレーミングを行い、シ
ャッタボタン17を押し下げる。すると、遅延装置が作
動すると同時に測光スイッチ75がONされ、測光回路
74が作動する。被写体輝度が基準輝度よりも小さいと
きには、ソレノイド64が通電されるため、図5(B)
に示されるように、絞り板63は第2の位置へと移動し
て保持される。一方、被写体輝度が基準輝度以上のとき
は、ソレノイド64が通電されないため、図5(A)に
示されるように、絞り板63はバネ72の付勢によって
第1の位置に保持される。
【0068】一定時間(5ms〜10ms)経過した後
に遅延装置によるシャッタレバー66の保持が解除さ
れ、シャッタレバー66はチャージ位置からレリーズ位
置へと移動する。この移動の間にシャッタ羽根62が蹴
飛ばされて、シャッタ開口65が開放されることによ
り、写真フイルム27への露光が行われる。
【0069】晴れた日での屋外撮影のように、被写体が
非常に明るい場合では、絞り板63が第1の位置に保持
された状態、すなわち小絞り開口71を通した露光とな
る。小絞り開口71により露光量が適正値へと低減され
るため、露出オーバーが発生することなく撮影を行うこ
とができる。一方、室内撮影のように、被写体の明るさ
が充分でない場合は、絞り板63が第2の位置に保持さ
れた状態、すなわち固定絞り開口67のみを通した露光
となる。この場合では、露光量がアップするため、露出
アンダーが生じることなく、適正露出でのプリント写真
を得ることができる。
【0070】また、夜間等の非常に暗い状況下では、撮
影者は、切替つまみ15をON位置へと移動してストロ
ボ撮影を行う。すると、ストロボ回路が作動して、メイ
ンコンデンサ37への充電が行われる。表示用ライトガ
イド21の点灯により充電の完了を検知した後、シャッ
タボタン17を押し下げて撮影を行う。この場合では、
被写体輝度は基準輝度よりも小さくなっており、ソレノ
イド64が通電されて固定絞り開口67のみを通した露
光となる。
【0071】図8に本発明を実施した第2の測光回路を
示す。なお、以下に詳細を説明する他は、上記実施形態
と同様であり、実質的に同じ構成部材には同じ符号を付
して、その説明を省略する。
【0072】PNP型のトランジスタ90,91のエミ
ッタ端子は、ともに測光スイッチ75を介して電池38
のプラス電極に接続されている。トランジスタ90は、
そのベース端子がCdS16を介して電池38のマイナ
ス電極に接続され、コレクタ端子がトランジスタ91の
ベース端子に接続されている。トランジスタ91は、そ
のコレクタ端子が直列に接続された抵抗94a,94b
を介して、またベース端子が抵抗76を介して、それぞ
れ電池38のマイナス電極に接続されている。抵抗94
aと抵抗94bの接続点には、NPN型の一次トランジ
スタ92のベース端子が接続されている。
【0073】また、トランジスタ91のコレクタ端子
は、ダイオード93を介してトランジスタ91のベース
端子に接続されている。ダイオード93は、そのアノ−
ドがトランジスタ91のコレクタ端子側となる向きで接
続されている。一次トランジスタ92は、そのコレクタ
端子が抵抗77dを介して二次トランジスタ83のベー
ス端子に接続されており、エミッタ端子が電池38のマ
イナス電極に接続されている。
【0074】被写体輝度が小さいときは、CdS16の
抵抗値が大きく、測光スイッチ75がONとなった直後
では、トランジスタ91に比べてトランジスタ90に流
れるベース電流が小さい。このため、トランジスタ90
のエミッタ・コレクタ間電圧(トランジスタ91のベー
ス・エミッタ間電圧)が増加してトランジスタ91のベ
ース電流が増加し、これとともにトランジスタ91のエ
ミッタ・コレクタ間電圧(トランジスタ90のベース・
エミッタ間電圧)が減少してトランジスタ90のベース
電流が減少する。これにより、結果的にトランジスタ9
1は導通し、トランジスタ90は遮断する。
【0075】トランジスタ91が導通すると、そのコレ
クタ電流が抵抗94a,94bを流れるため、一次トラ
ンジスタ92のベース電位が増大して、一次トランジス
タ92が導通する。そして、二次トランジスタ83及び
切替トランジスタ84が導通してソレノイド64が通電
されるため、固定絞り開口67のみを通した露光とな
る。
【0076】一方、被写体輝度が大きなときは、CdS
16の抵抗値が小さくなるため、上述と逆の動作によっ
て、トランジスタ90が導通し、トランジスタ91は遮
断する。このとき、一次トランジスタ92以降の回路に
電流が流れないので、ソレノイド64は通電されること
はなく、小絞り開口71を通した露光となる。
【0077】なお、トランジスタ90のベース電流が、
抵抗94aを介して一次トランジスタ92のベース電流
として流れ込んでしまうと、被写体が明るいにもかかわ
らずソレノイド64が通電されて誤作動が発生する恐れ
がある。このため、トランジスタ90のベース端子とト
ランジスタ91のコレクタ端子とをダイオード93を介
して接続し、誤作動の発生を防止している。さらに、ト
ランジスタ91が導通したとき、ダイオード93の順方
向電圧がトランジスタ90のエミッタ・ベース間に印加
されるため、トランジスタ90が導通して誤作動を生じ
る恐れがある。このため、ダイオード93は、その順方
向電圧が0.3V程度のショットキータイプのものが望
ましい。
【0078】図9に本発明を実施した第3の測光回路を
示す。なお、以下に詳細を説明する他は、最初の実施形
態と同様であり、実質的に同じ構成部材には同じ符号を
付して、その説明を省略する。
【0079】NPN型のトランジスタ95,96のエミ
ッタ端子は、ともに電池38のマイナス電極に接続され
ている。トランジスタ95は、そのベース端子がCdS
16,測光スイッチ75を介して電池35のプラス電極
に接続され、コレクタ端子がトランジスタ96のベース
端子に接続されている。トランジスタ96は、そのベー
ス端子が抵抗76,可変抵抗86,測光スイッチ75を
介して電池35のプラス電極に接続され、コレクタ端子
がダイオード97を介してトランジスタ95のベース端
子に接続されている。ダイオード97は、そのアノ−ド
がトランジスタ95のベース端子側となる向きで接続さ
れている。また、トランジスタ96のコレクタ端子は、
直列に接続された抵抗77d,77fを介して測光スイ
ッチ75に接続されている。
【0080】抵抗77dと抵抗77fの接続点には、二
次トランジスタ83のベース端子が接続されている。こ
の二次トランジスタ83は、そのエミッタ端子が測光ス
イッチ75を介して電池38に接続され、コレクタ端子
が抵抗77eを介して切替トランジスタ84のベース端
子に接続されている。このように、この例では、一次ト
ランジスタが省略されており、二次トランジスタ83が
トランジスタ96の導通によって直接に駆動される。ま
た、測光スイッチ75がOFFとなった後では、二次ト
ランジスタ83のベース電流、及び切替トランジスタ8
4のベース電流(二次トランジスタ83のコレクタ電
流)がコンデンサ88から供給される構成となってい
る。
【0081】被写体輝度が小さな場合には、CdS16
の抵抗値が大きいから、測光スイッチ75がONとなっ
た直後では、トランジスタ96に比べてトランジスタ9
5のベース電流が小さくなる。このため、トランジスタ
95のエミッタ・コレクタ間電圧(トランジスタ96の
ベース・エミッタ間電圧)が増加してトランジスタ96
のベース電流が増加し、これとともにトランジスタ96
のエミッタ・コレクタ間電圧(トランジスタ95のベー
ス・エミッタ間電圧)が減少してトランジスタ95のベ
ース電流が減少する。そして、トランジスタ96が導通
し、トランジスタ95が遮断する。
【0082】トランジスタ96が導通すると、二次トラ
ンジスタ83のベース電位が低下して二次トランジスタ
83が導通する。これにより、切替トランジスタ84が
導通して、ソレノイド64が通電されることにより、固
定絞り開口67のみを通した露光となる。
【0083】一方、被写体輝度が大きいときは、測光ス
イッチ75がONとなった直後では、トランジスタ95
に比べてトランジスタ96のベース電流が小さくなるた
め、上述と逆の動作によって、トランジスタ95は導通
し、トランジスタ96は遮断する。このとき、二次トラ
ンジスタ83以降の回路には電流が流れないため、ソレ
ノイド64は通電されないので小絞り開口71を通した
露光となる。
【0084】なお、ダイオード97は、トランジスタ9
6が導通したときに、そのコレクタ電流の一部がトラン
ジスタ95のベースに流れ込むのを防止するために設け
られている。また、上記第2の測光回路の場合と同様
に、ダイオード97にはショットキータイプのものが望
ましい。
【0085】図10に本発明を実施した第4の測光回路
を示す。なお、以下に詳細を説明する他は、図8に示さ
れる第2の測光回路と同じであり、実質的に同じ構成部
材には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0086】トランジスタ91は、そのベース端子が直
列に接続された抵抗76,可変抵抗99を介して電池3
8のマイナス電極に接続されている。可変抵抗99は、
図1の可変抵抗86と機能は同じである。すなわち、こ
の可変抵抗99の抵抗値を変化させることにより、基準
輝度を調整することができる。
【0087】一次トランジスタ92のベース端子は、抵
抗94aを介してトランジスタ91のコレクタ端子に接
続されており、この一次トランジスタ92は、トランジ
スタ91のコレクタ端子からの電流が抵抗94aを介し
てベース電流として供給されることによって導通する。
【0088】停止用トランジスタ85のエミッタ・コレ
クタ間には保護ダイオード85aが接続されている。保
護ダイオード85aは、そのアノードが停止用トランジ
スタ85のエミッタ端子側となる向きで接続されてい
る。保護ダイオード85aは、シンクロスイッチ40が
ONとなってトリガコンデンサ51が放電した際に、押
しスイッチ41の接触抵抗によって発生する電圧で停止
用トランジスタ85が破壊あるいは劣化するのを防止す
るために設けられている。この例では、耐圧が高い切替
トランジスタ84を用いることによって、ソレノイド6
4に発生する逆起電力で切替トランジスタ84が劣化・
破壊されることを防止している。したがって、切替トラ
ンジスタ84をソレノイド64の逆起電力から保護する
ための保護ダイオードをソレノイド64に並列に接続し
ていない。
【0089】なお、ソレノイド64の逆起電力から切替
トランジスタ84を保護する手法としては、図6,図8
あるいは図9に示される例のように、保護ダイオード8
7をソレノイド64に並列に接続したり、図10に示さ
れる例のように、切替トランジスタ84自体の耐圧を高
くする他に、図11に示すように、切替トランジスタ8
4のコレクタ・エミッタ間にコンデンサ100を接続す
る手法や、図12に示すように、切替トランジスタ84
のベース・エミッタ間に抵抗101を接続する手法を採
用することができる。
【0090】上記各実施形態では、被写体輝度の大小に
応じて絞り板63の挿脱を自動で行っているが、被写体
輝度が基準値よりも高いか否かを発光ダイオードの点滅
などで表示する機構を設け、その表示を撮影者が見て手
動で絞り板の挿脱を行う態様とすることもできる。
【0091】また、上記各実施形態では、被写体輝度が
小さな場合にソレノイドを通電させているが、もちろ
ん、被写体輝度が大きな場合にソレノイドを通電させる
構造でも良い。さらに、絞り板に大絞り開口と小絞り開
口とを設け、被写体輝度の大小に応じていずれかの絞り
開口を光軸上に挿入させる構造にすることもできる。
【0092】上記各実施形態では、レンズ付きフイルム
ユニットを例に説明したが、本発明はこれに限られるこ
とはなく、コンパクトカメラ等にも適用することができ
る。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
それぞれの一端を同電位にした光導電素子及び抵抗器
と、ベース端子が光導電素子の他端に、コレクタ端子が
抵抗器の他端に接続された第1トランジスタと、ベース
端子が抵抗器の他端に、コレクタ端子が光導電素子の他
端に接続された第2トランジスタと、第1,第2トラン
ジスタのいずれか一方の導通又は遮断に応答してスイッ
チングを行う第3トランジスタとを備え、光導電素子及
び抵抗器に流れる電流の大小に応じて第1、第2トラン
ジスタを相反して導通,遮断し、第3トランジスタのス
イッチングの有無に基づいて被写体輝度の識別を行うよ
うにしたから、電源電池の電圧が小さい場合でも測光動
作を安定して行うことができる。
【0094】また、光導電素子及び抵抗器への電流供給
が絶たれるまでの間は第1,第2トランジスタの導通,
遮断状態が保持されるようにしたから、露光中に測光結
果が変動することがなく、安定した動作が可能となる。
また、測光スイッチのオンとともに電源と並列に接続さ
れたコンデンサを充電し、測光スイッチがオフンとなっ
た後には、この充電されたコンデンサから光導電素子及
び抵抗器に電流を供給するようにしたから、測光スイッ
チがオフとなった後にも第1,第2トランジスタの導
通,遮断状態が保持され、装置の安定性を向上すること
ができる。
【0095】また、測光スイッチをオンさせることによ
って、電源が共通に用いられるストロボ装置の充電動作
を禁止させたから、電源電圧の低下を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ付きフイルムユニットの外観斜視図であ
る。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図であ
る。
【図3】ストロボ回路の回路図である。
【図4】露出制御機構の内部構造を示す斜視図である。
【図5】露出制御機構の要部を示す概略図であり、
(A)は被写体が明るい場合、(B)は被写体が暗い場
合について示したものである。
【図6】測光回路の回路図である。
【図7】露出制御機構の動作を示すタイミングチャート
である。
【図8】被写体輝度に応じて相反して導通、遮断状態と
なるトランジスタにPNP型のを用いた例を示す測光回
路の回路図である。
【図9】一次トランジスタを省略した例を示す測光回路
の回路図である。
【図10】被写体輝度に応じて相反して導通、遮断状態
となるトランジスタにPNP型のを用いた別の例を示す
測光回路の回路図である。
【図11】コンデンサを切替トランジスタのコレクタ・
エミッタ間に接続することによってソレノイドに発生す
る逆起電力から切替トランジスタを保護する例を示す回
路図である。
【図12】抵抗を切替トランジスタのベース・エミッタ
間に接続することによってソレノイドに発生する逆起電
力から切替トランジスタを保護する例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
16 CdS 38 電池 63 絞り板 64 ソレノイド 75 測光スイッチ 76 抵抗 80,81,90,91,95,96 トランジスタ 82,92 一次トランジスタ 83 二次トランジスタ 84 切替トランジスタ 85 停止用トランジスタ 86,99 可変抵抗 88 コンデンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体輝度が基準値よりも高いか否かを
    識別するカメラの測光装置において、 それぞれの一端を同電位にした光導電素子及び抵抗器
    と、 ベース端子が前記光導電素子の他端に、コレクタ端子が
    前記抵抗器の他端に接続された第1トランジスタと、 ベース端子が前記抵抗器の他端に、コレクタ端子が前記
    光導電素子の他端に接続された第2トランジスタと、 前記第1,第2トランジスタのいずれか一方の導通又は
    遮断に応答してスイッチングを行う第3トランジスタと
    を備え、 前記光導電素子及び抵抗器に流れる電流の大小に応じて
    第1、第2トランジスタを相反して導通,遮断し、前記
    第3トランジスタのスイッチングの有無に基づいて被写
    体輝度の識別を行うことを特徴とするカメラの測光装
    置。
  2. 【請求項2】 測光スイッチをオンさせることによって
    前記光導電素子及び抵抗器の前記一端に電流を供給し、
    この電流供給が断たれるまでの間は前記第1,第2トラ
    ンジスタの導通,遮断状態が保持されることを特徴とす
    る請求項1記載のカメラの測光装置。
  3. 【請求項3】 測光スイッチをオンさせることによって
    前記光導電素子及び抵抗器の前記一端に電流を供給する
    とともに電源と並列に接続されたコンデンサを充電し、
    測光スイッチがオフした後は前記コンデンサから光導電
    素子及び抵抗器に電流を供給することを特徴とする請求
    項2記載のカメラの測光装置。
  4. 【請求項4】 測光スイッチをオンさせることによっ
    て、電源が共通に用いられるストロボ装置の充電動作を
    禁止するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記
    載のカメラの測光装置。
  5. 【請求項5】 前記第1,第2トランジスタを特性が共
    通な同一種類のトランジスタにするとともに、第2トラ
    ンジスタのベース端子と抵抗器の前記一端との間の抵抗
    値を、被写体輝度が前記基準値のときに光導電素子の前
    記一端と第1トランジスタのベース端子との間に生じる
    抵抗値と一致させたことを特徴とする請求項1ないし4
    いずれか記載のカメラの測光装置。
  6. 【請求項6】 前記第3トランジスタのスイッチングに
    よりソレノイドの駆動をオン/オフして絞り板を2位置
    間で移動させ、撮影絞りを大絞り開口,小絞り開口のい
    ずれかに択一して選択するようにしたことを特徴とする
    請求項1ないし5いずれか記載のカメラの測光装置。
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