JP2001213989A - ポリオレフィン樹脂発泡シート及びその製造方法 - Google Patents
ポリオレフィン樹脂発泡シート及びその製造方法Info
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Abstract
有しない、発泡セル径が均一であるポリオレフィン樹脂
発泡シート、及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 メルトフローレートが0.1〜2g/1
0分である高密度ポリエチレン樹脂60〜97重量%、
並びに、メルトフローレートが1〜8g/10分である
ホモポリプロピレン樹脂及びブロックポリプロピレン樹
脂から選ばれた少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂
3〜40重量%を含むポリオレフィン樹脂発泡シート。
Description
脂発泡シート、及びその製造方法に関する。詳しくは、
アバタ、フクレ等がなく表面状態が良好で、発泡セル径
が均一であるポリオレフィン樹脂発泡シート、及びその
製造方法に関する。
る高密度ポリエチレン系発泡シートは、断熱性、吸音
性、衝撃吸収性、耐久性、高剛性等の特徴を有し、シー
ト状に加工して、断熱材、結露防止材、通函用途などに
広く使用されている。この分野の素材として使用するに
は、耐油性、軽量性、高剛性など良好であることが要求
される。従来、高密度ポリエチレン発泡シートを製造す
る公知技術の1つとして、Tダイを付けた押出機により
加熱された、発泡剤を含む膨張可能な樹脂をダイから大
気中に連続的に押し出し、シート状に成形すると同時に
所定密度や所定厚みに発泡させる、いわゆる押出発泡方
法を工業的な方法として挙げることができる。また、他
の製造方法として、特殊な金型を用いた異形押出方法を
挙げることができる。例えば、特公昭51−14540
号公報のように加熱された発泡可能な樹脂を細狭間隙よ
り直ちに大気中に自由発泡させるのではなく、ある圧力
状態下で発泡させ、これを成形装置の寸法により決めら
れた所定厚さ、及び幅に冷却成形したのち、該成形装置
より大気中に連続的に押し出した発泡体シートの製造方
法である。高密度ポリエチレン系発泡シートを製造する
にあたり、樹脂面の工夫として、特公昭60−1193
6号公報にあるような架橋樹脂を用いてセル破泡を抑制
する方法が用いられる。
押出発泡法では、発泡セルがTダイ内で偏ったり、ある
いは発泡セルが集合して連続気泡となり、ひどい場合に
は、セル破泡によって発泡体から発泡ガスが抜け、発泡
倍率の大幅な低下が起こってしまい、均一な発泡セルを
有する発泡成形物を得ることは困難な場合がある。
出機からTダイ流入部に至る経路では、比較的高い圧力
であるため、発泡ガスは溶融樹脂内で発泡セルが大きく
なることはできない。一方、Tダイ内ではダイ出口が大
気圧であるため、Tダイ内に生じる圧力は小さい。その
ため、Tダイ内を発泡可能な樹脂が流動する際、圧力低
下によって発生した発泡セルはセル径を大きくしなが
ら、ダイ流出部へと移動する。この際、隣接する発泡セ
ルと合一しやすい状態が生じ、単一として存在している
発泡セルの安定性が悪くなる。発泡セルが隣接する発泡
セルと合一し、大きな発泡セルがシートの表面付近に生
じた場合、シート表面から発泡ガスが抜けなければフク
レとなり、一方、発泡ガスが抜ければアバタとなり、シ
ートの厚み不均一、表面外観不良、発泡セルの不均一
性、任意位置の剛性不均一を生み出す要因となってい
た。
解した際のマトリックス樹脂の溶融粘度に大きく依存す
ることから、マトリックス樹脂の分子量を大きくし発泡
セル成長時の溶融粘度を高くする方法、架橋樹脂を用い
てセル破泡を抑制する方法で解決を試みることが行なわ
れている。
くし溶融粘度を高くした場合には、発泡セルの安定化に
は成形上の制約があり限界がある。すなわち、粘度の高
い樹脂を用いると、運転上の問題点として、押出機モー
ターに負荷が生じ、許容トルクをオーバーする場合があ
る。また、製品上の問題点として、せん断発熱によって
流出樹脂温度が必要以上に高まり、発泡セル破泡が生
じ、表面外観不良、発泡セル径の不均一が起こったりす
る。架橋体を用いた場合には、ポリオレフィン樹脂の場
合と異なり、リサイクル上の問題が生じる。
として、冷却時の収縮を考慮して細狭間隙量を調整しな
いと規定寸法にならなかったり、金型内に堆積する付着
物によって表面にひっかいたような傷が入ったりして外
観が悪くなったりする。さらに、異形押出では金型の大
きさに制限があるため、シート幅の広い製品を得ること
が難しい。
的とし、従来の簡単な構造の押出成形設備を用い、原料
処方を変更するだけで、簡単に発泡セルの破泡を抑制
し、アバタやフクレを有しない、シート表面外観が良好
で、発泡セル径が均一であるポリオレフィン樹脂発泡シ
ート、及びその製造方法を提供することにある。
を達成すべく鋭意検討した結果、高密度ポリエチレン樹
脂に特定のポリプロピレン系樹脂を混合することによ
り、発泡セルの破泡を抑制し、アバタやフクレを生じる
ことなく表面外観良好で、発泡セル径の均一化が図れる
ことができることを見出し、本発明に至った。
が0.1〜2g/10分である高密度ポリエチレン樹脂
60〜97重量%、並びに、メルトフローレートが1〜
8g/10分であるホモポリプロピレン樹脂及びブロッ
クポリプロピレン樹脂から選ばれた少なくとも1種のポ
リプロピレン系樹脂3〜40重量%を含むポリオレフィ
ン樹脂発泡シートである。本発明のポリオレフィン樹脂
発泡シートの主たる特性は、発泡セル径の変動率が31
%以下、厚みが3〜20mm、見掛密度が0.2〜0.
7g/cm3であることにある。
泡シートは、メルトフローレートが1〜8g/10分で
あるホモポリプロピレン樹脂及びブロックポリプロピレ
ン樹脂から選ばれた少なくとも1種のポリプロピレン系
樹脂3〜40重量%を含むポリオレフィン樹脂100重
量部、並びに、発泡剤0.1〜5重量部を含むポリオレ
フィン樹脂組成物を160〜200℃において混練、溶
融して押出成形し、次いで、20〜100℃に冷却、賦
形することにより製造することができる。該製造方法の
好ましい態様として、表面間隙が3〜20mmである対
をなす冷却ロールにより冷却し、10〜2000mm/
minで引き取る方法が挙げられる。
ートは、アバタやフクレがなく表面状態が良好であり、
発泡セル径が均一である。また、適度の剛性を有し、軽
量である。従って、木製板の代替として棚板、テーブル
等の家具、事務用品の資材、建築資材、など種々の分野
において使用することが可能である。
する。本発明のポリオレフィン樹脂発泡シートは、高密
度ポリエチレン樹脂、特定のポリプロピレン系樹脂、及
び発泡剤を含む樹脂組成物を混合、混練、溶融して押出
成形し、次いで、冷却、賦形することにより製造され
る。
密度ポリエチレン、及び特定のポリプロピレン系樹脂と
の混合樹脂である。高密度ポリエチレンは、中圧法、低
圧法により製造されたポリエチレンである。通常、密度
が0.94〜0.97g/cm3、メルトフローレート
が0.1〜2g/10分程度である。代表的な市販品と
して、京葉ポリエチレン(株)製、商品名:T4010
等が挙げられる。
ロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン樹脂、ブ
ロックポリプロピレン樹脂、及びそれらの混合物が挙げ
られる。ホモポリプロピレン樹脂とは、プロピレン単体
で重合したポリプロピレンである。通常、密度が0.9
0〜0.91g/cm3、メルトフローレートが1〜8
g/10分程度である。代表的な市販品として、チッソ
(株)製、商品名:K5016等が挙げられる。
ロピレン重合時に、先ずプロピレンを重合し、次いで、
エチレンを重合して得られたブロックポリプロピレンで
ある。一般的に商業的に製造されているエチレン成分を
含んだポリプロピレンである。ポリマー中のエチレン単
位は15重量%以下であるものが好ましい。更に好まし
くは、エチレン単位が8重量%以下のものである。エチ
レン単位の含有量が少なくなればホモポリプロピレンに
近くなりさらによい。ブロックポリプロピレン樹脂は、
密度が0.89〜0.92g/cm3、メルトフローレ
ートが1〜8g/10分程度である。代表的な市販品と
して、グランドポリマー(株)製、商品名:BJS−M
等が挙げられる。
ポリエチレン60〜97重量%に対して、上記ホモポリ
プロピレン、及び上記ブロックポリプロピレンから選ば
れた少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂3〜40重
量%である。ポリプロピレン系樹脂が40重量%を超え
ると、高密度ポリエチレンの特徴が失われてしまうと同
時に、押出成形温度条件を高温にする必要があり、発泡
状態が悪くなる。一方、3重量%未満になると、発泡セ
ルの破泡が起こりやすくなり、発泡シート表面のフクレ
やアバタが出現する。
ガス、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、エチレン、プロピレン、水、石油エーテ
ル、塩化メチル、モノクロルトリフルオルメタン、ジク
ロルジフルオルメタン、ジクロルテトラフルオルエタ
ン、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、水素化ホ
ウ素ナトリウム、アゾジカルボンアミド、N,N−ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、p,p−オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジッド)アゾビスイソブチ
ロニトリル、パラトルエンスルホニルヒドラジッド、重
曹クエン酸混合物等が挙げられる。
常、発泡樹脂シートの製造に使用される程度の量で差支
えない。発泡剤の添加量は、シートの発泡倍率や発泡剤
により変わるが、通常、ポリオレフィン樹脂100重量
部に対して0.1〜5重量部程度である。ポリオレフィ
ン樹脂には、必要に応じて、発泡剤の他、滑剤、紫外線
吸収剤、熱安定剤、顔料、染料等の他の添加剤を添加し
てもよい。
応じて他の添加剤との混合方法には、特に制限はない。
例えば、公知のリボンブレンダー等を用いて室温近傍の
温度で混合して、樹脂組成物とする。
は、上記樹脂組成物を、押出機等の成形機内で加熱、混
練、溶融して押出し、冷却、賦形することにより得られ
る。成形機としては、一軸押出機、二軸押出機等が好ま
しい。押出成形等の成形温度は160〜200℃程度で
ある。好ましくは160〜180℃である。ポリオレフ
ィン樹脂組成物は、押出機等の成形機先端のダイリップ
からシート状に押出される。この際、溶融樹脂は、発泡
剤又は発泡ガスを含有するため、膨張可能な状態にあ
る。本発明では、かかる状態の溶融樹脂を膨張可能な樹
脂という。
脂の表面を冷却する。この時点では未だ膨張可能な樹脂
の内部が冷却されていないため、発泡ガスにより内部が
膨張し、内部にセルが形成され、発泡体が形成される。
更に、冷却されて、発泡体が賦形される。対をなす小ロ
ール群等の冷却ロールを用いて室温近傍の温度まで冷却
しながら所定の厚みにすることができる。この場合、発
泡シートの厚み調整は、対をなす少なくとも1対の冷却
ロールの表面間隙と引取速度を調整することによって行
うことができる。冷却ロール群の対の数に関して上限は
特に制限されないが、10対程度あればよい。冷却ロー
ルの温度は20〜100℃程度である。
は5〜50mm、引取速度としては10〜2000mm
/min程度である。かかる条件を採用することによ
り、厚みが3〜20mm程度の発泡シートが得られる。
発泡シートの引取方法としては、金属ロール、ゴムロー
ル、キャタピラー等を使用する方法が挙げられる。上記
のようにして製造されたポリオレフィン樹脂発泡シート
は、幅と長さを所定のサイズにカットして製品となる。
通常、幅は20〜2000mm、長さは0.2〜5m程
度である。
リオレフィン樹脂発泡シートは、適度の剛性を有し、軽
量であるので、木製板の代替として棚板、テーブル等の
家具、事務用品の資材、建築資材、など種々の分野にお
いて使用することが可能である。
説明する。なお、本例で用いた評価方法は次によった。
つ作成し、電子比重計〔(株)MIRAGE製、形式:
MD−200S〕を用いて、室温20℃に制御された恒
温室にて、試料の重量を測定し、続いて、試料表面に空
気泡が付着しないことを確認して試料の体積を測定し、
得られた体積と重量から比重を算出する。3つの試料の
平均値を算出し、これを見掛け密度とする。
準外側マイクロメーター〕を用いて、縦:10cm、
横:10cmの試料について、無作為に10点の試料厚
みを測定し、その平均値を算出する。
する。シート表面のアバタ、シート表面のフクレ、
発泡セルの破泡によるピンホールまたは亀裂、の3項
目について評価する。評価基準は以下の通り。良好:
、及びがいずれも無し。アバタ有り:及びが
有り。
ト横方向(Tダイ幅方向)に切断して、その断面を接触
式顕微鏡〔キーエンス(株)製、形式:ポータブルマイ
クロスコープVH−6100〕を用いて50倍に拡大し
て観察する。得られた断面映像(厚み方向約6.0m
m、幅方向約4.5mmの範囲)を、パーソナルコンピ
ューターに取りつけられた画像入力ボードを経由してパ
ーソナルコンピューターへビットマップ形式で画像デー
タを取り込む。ビットマップ形式で得られた画像データ
を、画像処理装置〔東洋紡(株)製Image Ana
lyzer、形式:V10〕を用いて、発泡セル部分と
樹脂部分とを明確に分離するため、TOKS法2値化処
理を行ない、各々発泡セル部分の大きさから発泡セル面
積を算出する。断面画像中に存在する発泡セルから、平
均セル径、変動率、レンジ(最大発泡セル径と最小発泡
セル径の差)を算出する。この操作を1つの試料につい
て、10cm間隔で10箇所測定し、平均セル径、変動
率、レンジの平均値をその試料の代表値とする。得られ
た変動率(標準偏差/平均セル径)、及びレンジより次
のように評価する。 ○:変動率が31%以下、レンジが0.62mm以下で
ある。×:変動率が31%を超え、レンジが0.62m
mを超える。
以下、MFRという) JIS K7210(熱可塑性プラスチックの流れ試験
方法)に準拠して測定する。ポリエチレン樹脂では、試
験温度;190℃、試験荷重;2.16kgfの測定条
件で測定する。また、ポリプロピレン樹脂では、試験温
度;230℃、試験荷重;2.16kgfの測定条件で
測定する。
成し、耐油性試験前の重量を電子比重計((株)MIR
AGE製、形式:MD−200S)を用いて測定する。
同一試料を25℃の市販の灯油中に試料の全体が浸かる
ようにして灯油を浸漬させる。20日間経過後、試料を
取り出し、表面に付着した余分な灯油を拭き取り、電子
比重計にて耐油性試験後の重量を測定する。試験前重量
と試験後重量から重量増加率〔(試験後重量−試験前重
量)/(試験前重量)〕を算出する。この試験を1つの
試料について3回繰り返し、その平均重量増加率をその
試料の代表値とする。評価基準は次の通り。○:重量増
加量が9.0%未満。△:重量増加量が9.0以上。
名:T4010、MFR:1.0g/10min)90
重量部、ホモポリプロピレン(チッソ石油化学(株)、
製、商品名:K5016、MFR:6.0g/10mi
n)10重量部、重曹クエン酸混合発泡剤0.9重量
部、及び流動パラフィン0.2重量部を、ヘンシェルミ
キサーで混合して樹脂組成物を得た。押出機(シリンダ
ー径:40mm、L/D:28)のシリンダー先端にT
ダイ(リップ開口部の幅:250mm、リップの開き間
隙:1.1mm)を取り付けた。さらに、冷却プレート
の後に、対になった小ロール群(直径:80mm、冷却
ロール表面間隙:4.7mm)を6対取り付けた。上記
成形装置を用いて、押出シリンダー温度160〜175
℃、ダイ温度160℃の条件下で上記樹脂組成物を加
熱、混練、溶融してTダイから押し出し、6対の小ロー
ル群で室温まで冷却しながら、ポリオレフィン樹脂発泡
シートを製造した。得られたシートの厚みは4.7m
m、見掛け密度は0.58g/cm3であった。
ー口径、シリンダー口径(D)に対するシリンダー長さ
(L)の比(以下、L/Dという)、Tダイのリップ
幅、リップ開き間隙を〔表1〕、使用したポリオレフィ
ン樹脂の種類、及び製造会社名、商品名、MFRを〔表
2〕に他の実施例、比較例も含めて示した。成形機、樹
脂の組合せと混合比、発泡剤添加量を〔表3〕、発泡シ
ートの見掛け密度、シート厚み、外観品質を〔表4〕、
発泡セルの平均セル径、変動率、レンジ、発泡セルの均
一性の評価結果、重量増加率、及び、耐油性評価結果を
〔表5〕に示す。
3〕に示した通りに替えた以外は、実施例1と同様にし
てポリオレフィン樹脂発泡シートを製造した。得られた
発泡シートの見掛け密度、シート厚み、外観品質、発泡
セルの平均径、変動率、レンジ、発泡セルの均一性の評
価結果、重量増加率、及び、耐油性評価結果について比
較した。比較結果を〔表4〕及び〔表5〕に示す。これ
らの条件では発泡状態の良いシートが得られた。ブロッ
クポリプロピレン樹脂は耐油性に関してはホモポリプロ
ピレン樹脂より若干低下する。なお、冷却ロール間隙は
シート厚みが極力大きくなるように適宜調整した。
示した通りに替えた以外は、実施例1と同様にしてポリ
オレフィン樹脂発泡シートを製造した。得られた発泡シ
ートの見掛け密度、シート厚み、外観品質、発泡セルの
平均径、変動率、レンジ、発泡セルの均一性の評価結
果、重量増加率、及び、耐油性評価結果について比較し
た。比較結果を〔表4〕及び〔表5〕に示す。これらの
条件では、冷却ロール間隙はシート厚みが極力大きくな
るように適宜調整したが、シート厚みを均一に制御する
ことが困難であり、アバタが発生しやすく、外観品質不
良が目立った。
流出後、発泡ガスにより厚み方向に一次的に膨張する
が、冷却ロール前でシートからガスが抜け、シート厚み
が薄くなった。そのため、冷却ロールへの接触不良によ
りシート表面が平滑にならなかった。比較例5では、ポ
リプロピレンの添加量が多すぎたため、Tダイの端部へ
樹脂が流れ難くなり、シートの端部が引き裂かれた状態
になった。または、比較例10では、発熱によって樹脂
の温度制御が困難であり、成形品にできなかった。
並びに、ホモポリプロピレン及びブロックポリプロピレ
ンから選ばれた少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂
を混合した膨張可能なポリオレフィン樹脂を用いること
にある。かかる樹脂を用いることにより、アバタやフク
レが発生することのないポリオレフィン樹脂発泡シート
を製造することができる。その上、発泡剤量を調整する
だけで、発泡倍率を容易に調整することができる利点が
ある。冷却ロールの表面間隙、シートの引取速度を調節
することにより発泡シートの厚みを適宜調整することが
でき、少量多品種の熱可塑性発泡シートを製造する方法
として産業上極めて有用である。
Claims (11)
- 【請求項1】 メルトフローレートが0.1〜2g/1
0分である高密度ポリエチレン樹脂60〜97重量%、
並びに、メルトフローレートが1〜8g/10分である
ホモポリプロピレン樹脂及びブロックポリプロピレン樹
脂から選ばれた少なくとも1種のポリプロピレン系樹脂
3〜40重量%を含むポリオレフィン樹脂発泡シート。 - 【請求項2】 ブロックポリプロピレン樹脂が、エチレ
ン単位を15重量%以下含有するプロピレン−エチレン
ブロック共重合体である請求項1記載のポリオレフィン
樹脂発泡シート。 - 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂がホモポリプロピ
レン樹脂である請求項1記載のポリオレフィン樹脂発泡
シート。 - 【請求項4】 セル径の変動率が31%以下である請求
項1記載のポリオレフィン樹脂発泡シート。 - 【請求項5】 厚みが3〜20mm、見掛密度が0.2
〜0.7g/cm3である請求項1記載のポリオレフィ
ン樹脂発泡シート。 - 【請求項6】 ポリオレフィン樹脂100重量部、及び
発泡剤0.1〜5重量部を含むポリオレフィン樹脂組成
物を160〜200℃において混練、溶融して押出成形
し、次いで、20〜100℃に冷却、賦形するポリオレ
フィン樹脂発泡シートの製造方法であって、ポリオレフ
ィン樹脂として、メルトフローレートが0.1〜2g/
10分である高密度ポリエチレン樹脂60〜97重量
%、並びに、メルトフローレートが1〜8g/10分で
あるホモポリプロピレン樹脂及びブロックポリプロピレ
ン樹脂から選ばれた少なくとも1種のポリプロピレン系
樹脂3〜40重量%を含むポリオレフィン樹脂を用いる
ことを特徴とするポリオレフィン樹脂発泡シートの製造
方法。 - 【請求項7】 表面間隙が2〜20mmである対をなす
冷却ロールにより冷却し、10〜2000mm/min
で引き取ることを特徴とする請求項6記載のポリオレフ
ィン樹脂発泡シートの製造方法。 - 【請求項8】 ブロックポリプロピレン樹脂が、エチレ
ン単位を15重量%以下含有するプロピレン−エチレン
ブロック共重合体であることを特徴とする請求項6記載
のポリオレフィン樹脂発泡シートの製造方法。 - 【請求項9】 ポリプロピレン系樹脂がホモポリプロピ
レン樹脂であることを特徴とする請求項6記載のポリオ
レフィン樹脂発泡シートの製造方法。 - 【請求項10】 セル径の変動率が31%以下である請
求項6記載のポリオレフィン樹脂発泡シートの製造方
法。 - 【請求項11】 厚みが3〜20mm、見掛密度が0.
2〜0.7g/cm 3であることを特徴とする請求項6
記載のポリオレフィン樹脂発泡シートの製造方法。
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JP2005098967A (ja) * | 2003-08-27 | 2005-04-14 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 発泡シートの欠陥検査方法および装置 |
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KR101228724B1 (ko) | 2010-11-30 | 2013-02-01 | 경상대학교산학협력단 | 물 낭비 방지용 호스 및 이의 제조방법 |
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- 2000-02-01 JP JP2000023584A patent/JP4460098B2/ja not_active Expired - Lifetime
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