JP2001213057A - 染料熱転写受容シート - Google Patents

染料熱転写受容シート

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JP2001213057A
JP2001213057A JP2000027527A JP2000027527A JP2001213057A JP 2001213057 A JP2001213057 A JP 2001213057A JP 2000027527 A JP2000027527 A JP 2000027527A JP 2000027527 A JP2000027527 A JP 2000027527A JP 2001213057 A JP2001213057 A JP 2001213057A
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Shigeru Nagashima
茂 長嶋
Shigeo Hayashi
滋雄 林
Yoshihiro Shimizu
良浩 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温高湿環境から低温低湿環境の各種環境条件
下の印画において給排紙トラブルの無い優れたプリンタ
ー走行性、裏プリント適性を有し、且つ各種筆記材料に
対する良好な筆記性、インクジェットプリンターに対す
る良好な印画性、郵便切手に対する優れた貼付性を満足
する裏面塗工層を有する染料熱転写受容シートを提供す
る。 【解決手段】シート状支持体と、前記支持体の片面に染
料を受容する染料受容層と、前記支持体の他面に裏面塗
工層を有する染料熱転写シートにおいて、該裏面塗工層
が、カチオン顔料と高級脂肪酸塩および接着剤を含有し
て成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、染料熱転写受容シ
ート(以下、受容シートと略す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱転写方式のカラーハードコピ
ー、特に昇華型熱転写プリンターの開発が進んでいる。
昇華型熱転写プリンターでは、3色(イエロー、マゼン
タ、シアン)、あるいは4色(イエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラック)の昇華性染料層を含むインクシートに
受容シートの染料染着性樹脂を含む染料受容層を重ね合
わせ、サーマルヘッド等から供給される熱により染料イ
ンクシートの必要箇所の染料を所定濃度だけ染料受容層
に転写して画像を形成するものである。
【0003】フルカラー画像はインクシートの各色の染
料を受容シートに順に繰り返し転写する事で濃度階調性
に優れた画像が得られる。このような熱転写プリンター
は、テレビ画像やビデオカメラで撮影した画像を、例え
ば、葉書タイプの受容シートや、ステッカータイプ、シ
ールタイプの受容シートにプリントする等の用途で、ゲ
ームセンター等のアミューズメント施設をはじめ、一般
家庭でも急速に普及している。このようなプリンター
は、複数枚の定型サイズにカットされた受容シートをト
レー内に装着し、トレーからプリンター内に給紙する機
構となっている。
【0004】一般に受容シートは、シート状支持体の片
面に染料を受容する染料受容層を設けた構成である。受
容シートの受容層を有さない面(以下、裏面ともいう)
には、プリンター給排紙性、走行性、帯電防止、受容シ
ート同士の滑り性を改善する目的で、裏面塗工層が形成
される。受容シート同士の摩擦係数の低減、静電気の帯
電防止等を行うことによりプリンター走行性が改善され
る。または、受容シートの裏面には、裏プリント適性等
を改善する目的で裏面塗工層が形成される。裏プリント
適性とは、受容シートの表裏を間違えてプリンターに装
着し印画した際にインキリボンと裏面塗工層が融着せず
に排紙される性能のことである。或いは、受容シートの
裏面には、筆記性等の適性を付与するために裏面塗工層
が形成される。例えば、受容シートを葉書として使用す
る場合には、水性及び油性の筆記具等に対する筆記性や
郵便切手の切手貼付性を満足するために、裏面塗工層が
形成される。また、インクジェットプリンター等の各種
プリンターに対する印画性についても改善する余地があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまでに、裏面塗工
層を形成する材料として、プリンター走行性を改善する
ために、接着剤樹脂、顔料、滑剤、導電剤等が検討さ
れ、また、裏プリント性等を付与するために、接着剤樹
脂や顔料、滑剤など検討され、更に、筆記性等を付与す
るために、接着剤樹脂、有機及び無機の顔料の選択が検
討されているが、プリンター走行性、裏プリント性、各
種筆記具に対する筆記性や切手貼付性、更にインクジェ
ットプリンターに対する印画等の特性のすべてを同時に
満足するものが無かった。
【0006】本発明は、高温高湿環境から低温低湿環境
の各種環境条件下の印画において給排紙トラブルの無い
優れたプリンター走行性、裏プリント適性を有し、且つ
各種筆記材料に対する良好な筆記性、インクジェットプ
リンターに対する良好な印画性、郵便切手に対する優れ
た貼付性を満足する裏面塗工層を有する受容シートに関
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成すべく染料受容層と裏面塗工層との摩擦、染料受
容層と裏面塗工層との静電気帯電性、裏プリント適性、
各種の水性及び油性の筆記具に対する筆記性、インクジ
ェットプリンターでの印画性及び切手貼付性等の葉書適
性について総合的に研究した結果、裏面塗工層中にカチ
オン顔料、ポリ高級脂肪酸塩、ビニルアセタール樹脂を
特定量含有し、特定量の裏面塗工層を設ける事により染
料受容層と裏面塗工層との摩擦が小さく、給排紙不良の
無い優れたプリンター走行性、裏プリント適性、筆記
性、切手貼付性等を同時に満足する裏面塗工層が得られ
ることを見いだした。
【0008】本発明は、シート状支持体と、前記支持体
の片面に染料を受容する染料受容層と、前記支持体の他
面に裏面塗工層を有する染料熱転写シートにおいて、該
裏面塗工層が、カチオン顔料と高級脂肪酸塩および接着
剤を含有して成ることを特徴とする染料熱転写受容シー
トである。裏面塗工層に、更にナイロン樹脂粒子を含有
することが好ましく、その含有量が裏面塗工層の全固形
分に対して5〜25重量%であることがより好ましい。
また、カチオン顔料の含有率が、裏面塗工層の全固形成
分に対して10〜40重量%であることが好ましい。更
に、接着剤は、ポリビニルアセタール樹脂であることが
好ましく、その含有量が裏面塗工層の全固形成分に対し
て40重量%以上であることがより好ましい。更にま
た、高級脂肪酸塩の含有率が、裏面塗工層の全固形成分
に対して1〜10重量%であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるカチオン顔料
としては、シリカ、炭酸カルシウム等の表面をカチオン
化したもので、例えば、シリカをアルミナやシランカッ
プリング剤等によるカチオン変性等を行い付与させるも
のでもある。さらに、使用するシリカは一般に下記の方
法で製造されていおり、 燃焼法(例えば、Reolosil(トクヤマ)) 加熱法(例えば、Fransil(Fransol)) エアロゲル法(例えば、Santocel(Monsant)) 容射法(例えば、Excelica(トクヤマ)) 沈降法(例えば、Tokusil(トクヤマ)) ゲル法(例えば、Svloid(Grace)) ゾル法(例えば、Snowtex(日産化学)) ゾル・ゲル法(例えば、球状シリカ(トクヤマ)) 上記8種類の製法は乾式(フュームドシリカ)、湿式の
いずれかに属し、使用する原料と工程が異なるものであ
る。各製法により得られたシリカの物性が異なる。中で
も、ゲル法によるシリカを使用することにより、インク
ジェット印字で、にじみが大きく改善され好ましい。
【0010】カチオン顔料の配合量は、使用する接着剤
や高級脂肪酸塩、その他の材料の種類、配合量により一
概には言えないが裏面塗工層の全固形分に対して10〜
40重量%が特に好ましい。因みに配合量が10%未満
では、インクジェット印字部の印字耐水性を付与できな
い。また配合量が40%を超えると、インクジェット印
字でにじみが発生し易くなる。より印字濃度の高いイン
クジェット記録体を得るためには、カチオン顔料の粒子
径は1μm以下が好ましい。
【0011】本発明で使用される高級脂肪酸塩として
は、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛
などが使用でき、ステアリン酸亜鉛が好ましく使用でき
る。高級脂肪酸塩の配合量は使用する接着剤やナイロン
樹脂粒子の種類、配合量により一概には言えないが裏面
塗工層の全固形分に対して1〜10重量%が特に好まし
い。因みに配合量が1%未満では受容シートを表裏逆に
して印画したときに裏面塗工層とインクリボンが融着し
裏プリント適性が悪くなる傾向がある。また配合量が1
0%を超えると、裏面塗工層が滑りやすくなるため鉛筆
筆記性が悪くなり、また切手貼付性も悪化する傾向にあ
る。
【0012】本発明の裏面塗工層には、接着剤として有
用な樹脂が使用される。この樹脂は、裏面塗工層の支持
体への強度向上のためにも有用である。このような樹脂
としては、従来から接着剤(バインダー)として広く使
用されている樹脂を任意に使用することができ、例えば
ポリビニルアルコール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレンーブタジエン
共重合体樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、フェ
ニール系樹脂、フェノキシ系樹脂、セルロース誘導体系
樹脂の様な有機溶剤溶性樹脂及びアクリル系樹脂、デン
プンのごとき水溶性樹脂及びポリビニルアセタール樹
脂、アクリル系樹脂の様な水と有機溶剤から成る混合溶
剤性の樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂の反応硬
化物も用いることができる。
【0013】中でも好ましい接着剤としては、ポリビニ
ルアルコール系樹脂が挙げられ、重合度500〜350
0のポリビニルアルコールを一部アセタール化して得ら
れたポリビニルアセタール樹脂を用いることが特に好ま
しい。因みに、その重合度が3500を超えると、裏面
塗料の粘度が急激に上昇し加工適性が悪くなり易く、ま
た、重合度が500未満の場合には、得られた裏面層の
耐水性が大きく低下する傾向にある。
【0014】アセタール化度は、低い方がインクジェッ
トプリンター印字において、インク吸収性が良好となる
ので、そのアセタール化度は1〜30モル%であること
が好ましい。アセタール化度が30モル%を超えるとイ
ンク吸収が悪くなりまた、アセタール化しないと耐水性
が低下する。配合量は、使用する助剤の種類、配合量に
より一概には言えないが裏面塗工層の全固形分に対して
40重量%以上が好ましい。因みに、配合量が40%未
満では塗工層の耐水性がなく水性ペン、油性ペンでの筆
記性が劣り、インクジェットプリンターでのニジミが大
きい。
【0015】本発明の裏面塗工層には、更にナイロン樹
脂粒子を配合することが好ましい。ナイロン樹脂粒子と
しては、例えばナイロン12,ナイロン6等の公知の粒
子が挙げられる。これらのナイロン樹脂粒子は単独で使
用されても、また2種類以上を併用しても良い。またナ
イロン樹脂粒子の粒子径は裏面塗工層の塗工量や使用す
る接着剤の種類により一概には言えないが、平均粒子径
で5〜20μmの大きさの物が好ましい。平均粒子径5
μm未満の場合には裏面塗工層中に埋没して摩擦係数低
減効果が出にくく、また平均粒子径20μmを越えるも
のは裏面塗工層と染料受容層が強く接触した時に染料受
容層に型が着く恐れがある。
【0016】ナイロン樹脂粒子の配合量は、使用するカ
チオン顔料、高級脂肪酸塩、接着剤等の配合量によって
一概に言えないが、裏面塗工層中の全固形分の5〜25
重量%が特に好ましい。因みに、配合量が5%未満では
受容シート間の摩擦係数低減効果が得られ難くなり、一
方配合量が25%を越える場合、裏面塗工層塗料をコー
ターで塗工する際に、ナイロン樹脂粒子沈降に起因する
筋などの塗工面荒れをおこしたり、塗工適性が劣化する
等の問題が生じる懸念がある。また摩擦係数低減、静電
気防止効果も飽和し、それ以上の性能を期待できないば
かりか、コストを上昇させ実用的でない。
【0017】また必要に応じて裏面塗工層には、カチオ
ン顔料、高級脂肪酸塩、接着剤、ナイロン樹脂粒子の他
に、公知の顔料も併用する事ができる。顔料としては、
シリカ、カオリン、焼成カオリン、クレー、タルク、重
質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛等の無機系顔料、スチレン樹脂フィラー、アク
リル樹脂系フィラー、尿素樹脂フィラー等の有機フィラ
ーも任意に併用できる。
【0018】また、裏面塗工層には、静電気の帯電によ
る給紙、走行トラブル等を更に抑制する目的で帯電防止
剤を含んでも良い。該帯電防止剤としては、市販のアニ
オン性、ノニオン性、カチオン性の帯電防止剤が使用で
き、また、酸化チタンや酸化亜鉛といった微粉末を不純
物と混合して焼成し、電子伝導性を高めたような無機微
粉末も使用することができる。
【0019】さらに、裏面塗工層を形成する塗液には、
必要に応じて、消泡剤、分散剤、樹脂の架橋剤、有色染
料、蛍光染料、蛍光顔料、紫外線吸収剤等を適宜選択し
て使用しても良い。裏面塗工層の塗工量は特に1〜10
g/m2の範囲が好ましい。因みに、塗工量が1g/m2
未満では塗工層の効果が発揮されず塗膜欠陥が発生し表
面電気抵抗が上がることもある。塗工量が10g/m2
を超えるとそれ以上の効果を期待できないばかりか、コ
ストを上昇させ実用的でない。なお、本発明の受容シー
ト同士の紙間摩擦係数は20℃65%RH環境で、0.
1〜0.3程度(表面性試験機HEIDON−14D型
で測定した値(新東科学(株)製))となるように調節
することが好ましい。
【0020】本発明に用いられるシート状支持体として
は、コート紙、アート紙、上質紙等の紙基材、ポリエチ
レン等の熱可塑性樹脂を紙基材に塗工した樹脂被覆紙、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を紙基材にラミネートし
たラミネート紙、ポリエステル(例えばPET)、ナイ
ロン、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物)等の
熱可塑性樹脂のフィルムや、或いは熱可塑性樹脂にボイ
ド開始剤(無機微粒子、有機微粒子など)を配合し2軸
延伸した空隙を有する多孔質フィルム、複数層のフィル
ム層を同時、あるいは順次積層した多層構造のフィルム
等が例示される。さらに、前記の材料を単体で使用する
だけでなく、ドライラミネート法、ウエットラミネート
法、溶融ラミネート法等の公知の方法により、前記材料
の2種以上を貼り合わて多層構造にしたものも使用で
き、その組み合わせは限定されない。また、上述の基材
と、離型剤を塗布した基材の間に粘着剤を介して積層し
た、いわゆるステッカー、シールタイプのごとき構造の
粘着シートの構成にしたものももちろん使用できる。な
おシート状支持体の一方の面に受容層を、他面に裏面塗
工層を形成する。
【0021】なお、シート状支持体の厚さは80〜30
0μmが好ましい。因みに、厚さが80μm未満である
と、その機械的強度が不十分となり、且つそれから得ら
れる受容シートの剛度、及び変形に対する反発力が不十
分となり、印画の際に生じる受容シートのカールを十分
に防止できない恐れがある。また、厚さが300μmを
越えると、得られる受容シートの紙厚が過大になるた
め、プリンターにおける受容シート収容枚数の低下をま
ねいたり、あるいは逆にプリンターの容積増大を招き、
プリンターのコンパクト化を困難にする等の問題を生じ
る。
【0022】本発明の受容シートにおいて、シート状支
持体の一表面上に設けられる染料受容層は、インクリボ
ンから転写される昇華性染料を染着し得る染着性樹脂を
主成分として形成される。このような染着性樹脂として
は、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート
樹脂、セルロース誘導体等が例示される。
【0023】受容層の塗工量は、1〜12g/m2、好
ましくは3〜10g/m2の範囲で調節される。因み
に、受容層の塗工量が1g/m2未満では、受容層が基
材表面を完全に覆うことができず、画質の低化をまねい
たり、サーマルヘッドの加熱により受容層とインクシー
トが接着してしまう融着トラブルが発生することがあ
る。一方、受容層の塗工量が12g/m2を超えると、
効果が飽和し不経済であるばかりでなく、受容層の強度
が不足したり、受容層の厚みが増し基材の断熱効果が十
分に発揮されず、画像濃度が低下することがある。
【0024】本発明の受容シートの受容層には、サーマ
ルヘッドの加熱によるインクシートとの融着を防ぐ目的
で、樹脂の架橋剤、滑り剤、剥離剤等を添加することが
好ましい。また、必要に応じ、他の添加剤、例えば有色
顔料、有色染料、蛍光顔料、蛍光染料、可塑剤、酸化防
止剤、白色顔料、紫外線吸収剤等も添加してもよい。こ
れらの添加剤は、受容層の主成分と混合し塗工されても
よいし、別の塗工層として受容層の上、及び/又は下に
塗工されていてもよい。
【0025】本発明の受容シートの受容層や裏面塗工
層、及びその他の塗工層は、バーコーター、グラビアコ
ーター、コンマコーター、ブレードコーター、エアーナ
イフコーター、ゲートロールコーター等の公知のコータ
ーで塗工、乾燥して形成することができる。なお、本発
明の受容シートは、所定の大きさに断裁したカット紙と
して、あるいはロール状に巻き取ったロール紙として使
用することができる。
【0026】
【実施例】下記実施例、比較例により本発明を詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものでは
ない。尚、実施例において特に断らない限り「%」、及
び「部」は全て「重量%」、及び「重量部」を示す。
【0027】実施例1 厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムの表裏に、無機顔料を含むポリオレフィンを主
成分として2軸延伸した厚さ60μmの多層構造フィル
ム(商品名:ユポFPG60、王子油化合成紙(株))
を、ポリエステル系接着剤を用い、ドライラミネート法
で貼り合わせてシート状支持体とした。その一方の面上
に、染料受容層形成のため、飽和ポリエステル樹脂(商
品名:バイロン200、東洋紡(株))100部、シリ
コーン樹脂(商品名:KF101、信越化学(株))5
部、架橋剤(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン
工業(株))5部、トルエン/MEK=1/1希釈液か
らなる塗料を塗工量が8g/m2となるようにグラビア
コーターにより塗工、乾燥した。
【0028】次いで、もう一方の面上に裏面塗工層とし
て、ポリビニルアセタール樹脂溶液(商品名:KX−
1、アセタール化度8モル%、積水化学工業(株)製)
10部、ナイロン樹脂粒子(平均粒子径:7μm、商品
名:MW330、シントーファイン(株))3部、カチ
オン顔料(商品名:SMSG−3U、平均2次粒子径3
00nm、グレースデビソン社製、シリカを分散粉砕し
たもの)6部、ステアリン酸亜鉛分散物(商品名:Z−
7−30、中京油脂(株))1部、エポキシ硬化剤(商
品名:SAR615B、中央理化工業(株))0.2部
を、水とイソプロピルアルコールの混合溶媒で、特定濃
度に希釈した塗料を塗工量が3.0g/m 2となるよう
にバーコーターにより塗工、乾燥し、受容シートを得
た。
【0029】実施例2 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、ナイロン樹脂
粒子(商品名:MW330、シントーファイン(株))
の配合量を1部にした以外は実施例1と同様にして受容
シートを得た。
【0030】実施例3 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、ナイロン樹脂
粒子(商品名:MW330、シントーファイン(株))
の配合量を5部にした以外は実施例1と同様にして受容
シートを得た。
【0031】実施例4 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、カチオン顔料
(商品名:SMSG−3U、平均2次粒子径300n
m、グレースデビソン社製)の配合量を2部にした以外
は実施例1と同様にして受容シートを作成した。
【0032】実施例5 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、カチオン顔料
(商品名:SMSG−3U、平均2次粒子径300n
m、グレースデビソン社製)の配合量を8部にした以外
は実施例1と同様にして受容シートを作成した。
【0033】実施例6 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、カチオン顔料
であるシリカをアルミナシリケート(商品名:1CA、
平均2次粒子径1μm、グレースデビソン社製)と等量
置換した以外は実施例1と同様にして受容シートを作成
した。
【0034】実施例7 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、ステアリン酸
亜鉛分散物(商品名:Z−7−30、中京油脂(株))
の配合量を0.2部にした以外は実施例1と同様にして
受容シートを作成した。
【0035】実施例8 実施例1の裏面塗工層塗料組成において、ステアリン酸
亜鉛分散物(商品名:Z−7−30、中京油脂(株))
の配合量を2部にした以外は実施例1と同様にして受容
シートを作成した。
【0036】実施例9 実施例1の裏面塗工層塗料組成のポリビニルアセタール
樹脂溶液(商品名:KX−1、アセタール化度8モル
%、積水化学工業(株))から、ポリビニルアルコール
樹脂(商品名:PVA117、献化度99%、(株)ク
ラレ製)に変更した以外は実施例1と同様にして受容シ
ートを作成した。
【0037】比較例1 実施例1の裏面塗工層塗料組成からカチオン顔料を除い
た以外は実施例1と同様にして受容シートを作成した。
【0038】比較例2 実施例1の裏面塗工層塗料組成からカチオン顔料の変わ
りにシリカ(商品名:ファインシールX−37、トクヤ
マ)を用いた以外は実施例1と同様にして受容シートを
作成した。
【0039】比較例3 実施例1の裏面塗工層塗料組成からステアリン酸亜鉛を
除いた以外は実施例1と同様にして受容シートを作成し
た。
【0040】得られた受容シートを試料として下記項目
について評価を行い、その結果を表1に示した。
【0041】〔プリンター走行性〕受容シートを昇華熱
転写ビデオプリンター(商品名:NV−MP5、松下電
器産業(株))に10枚セットし、10℃、30%RH
の環境下で黒ベタ画像を連続印画した。これを10セッ
ト、合計100枚実施し、受容シートのプリンター走行
性を評価した。 ○:給排紙トラブルは全く見られない。 ×:給排紙トラブルが頻発し、実用上極めて問題があ
る。
【0042】〔裏プリント適性〕受容シートを昇華熱転
写ビデオプリンター(商品名:NV−MP5、松下電器
産業(株))に通常とは表裏逆向きに10枚セットし、
20℃、65%RHの環境下で黒ベタ画像を印画し受容
シートのプリンター走行性を評価した。 ○:裏面塗工層とインクリボンの融着が無く正常に排紙
される。 ×:プリンター内部で裏面塗工層とインクリボンが融着
し正常に排紙されない
【0043】〔インクジェットプリンター印画性〕受容
シートをインクジェットプリンター(商品名:BJC6
10JW、キャノン(株))にセットし、720dpi
×720dpiのモードで裏面塗工面に文字画像の印画
を行った。印画品画質を以下の基準で評価した。 ○:文字の滲みも、無く指で擦っても取れない △:文字が滲んで読みにくいが、指で擦っても取れない ×:文字の滲みがひどく読めない、あるいは指で擦って
画像が取れる
【0044】〔筆記性〕筆記具として一般的によく使用
される鉛筆(硬度HB)、ボールペン、水性ペン、油性
ペンを用意し各々の筆記具で受容シートの裏面塗工層側
に文字を書き、以下の基準で評価した。 ○:文字の滲みもなく問題なく読める △:文字が滲んで読みずらい ×:文字の滲みが激しく読めないあるいは文字が書けな
【0045】〔切手貼付性〕日本郵便50円切手の接着
面全面に水道水を指で塗り受容シートの裏面塗工層面に
貼り付けて24時間放置した後以下の基準で評価した。 ○:24時間経過後接着している ×:24時間経過後接着しておらず手で剥がせる。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の染料熱転写受容シートは、高温
高湿環境から低温低湿環境の各種環境条件下の印画にお
いて給排紙トラブルの無い優れたプリンター走行性、裏
プリント適性を有し且つ各種筆記材料に対する良好な筆
記性、インクジェットプリンターに対する良好な印画
性、郵便切手に対する優れた貼付性のすべてを満足する
裏面塗工層を有する受容シートであり実用的価値の高い
物である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状支持体と、前記支持体の片面に染
    料を受容する染料受容層と、前記支持体の他面に裏面塗
    工層を有する染料熱転写シートにおいて、該裏面塗工層
    が、カチオン顔料と高級脂肪酸塩および接着剤を含有し
    て成ることを特徴とする染料熱転写受容シート。
  2. 【請求項2】裏面塗工層に、更にナイロン樹脂粒子を含
    有し、その含有量が裏面塗工層の全固形分に対して5〜
    25重量%である請求項1記載の染料熱転写受容シー
    ト。
  3. 【請求項3】カチオン顔料の含有率が、裏面塗工層の全
    固形成分に対して10〜40重量%である請求項1又は
    2記載の染料熱転写受容シート。
  4. 【請求項4】接着剤がポリビニルアセタール樹脂であ
    り、その含有量が裏面塗工層の全固形成分に対して40
    重量%以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    染料熱転写受容シート。
  5. 【請求項5】高級脂肪酸塩の含有率が、裏面塗工層の全
    固形成分に対して1〜10重量%である請求項1〜4の
    いずれか一項に記載の染料熱転写受容シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019069580A (ja) * 2017-10-11 2019-05-09 凸版印刷株式会社 熱転写受像シート

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