JP2001211137A - データ伝送装置の同期制御方法 - Google Patents
データ伝送装置の同期制御方法Info
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Abstract
いても、主波に同期する確度を向上させて、安定した同
期検出ができるデータ伝送装置を提供することを目的と
する。 【解決手段】 直交周波数分割多重変調方式を用いたデ
ータ伝送装置おいて、受信機側で、受信信号と所定の同
期シンボルとの相関演算を行うに際して、当該相関演算
により得られる相関演算値の所定期間の値を1/N倍
(N>1)とした上で、当該相関演算値の最大値を検出
し、当該検出した最大値に基づき、受信機の同期検出、
制御を行うようにしたもので、マルチパスフェージング
の存在する状況でも、主波に同期する確度を向上できる
と共に、相関演算量を増やすことなく、遅延時間の長い
反射波の存在に対しても、主波に同期する確度が向上
し、安定した同期検出ができる。
Description
号区間を検出し、同期再生を行う同期検出方式及びこの
方式を有する伝送装置に関するものである。
通信用の多重方式として、マルチパスフェージングやゴ
ーストに強いという特徴を有する直交周波数分割多重伝
送方式(Orthogonal Frequency Division Multiplex:
OFDM方式)が注目されている。 この方式は、互い
に同じ周波数間隔fsをもって配置された、数十〜数百
種類の多数本の搬送波を、それぞれシンボル周波数fsy
(=1/Tsy)でディジタル変調した信号、すなわち、O
FDM信号(直交周波数分割多重変調信号)を用いて情報
符号を伝送する方式である。
信側で受信し復調する場合、まず、受信したOFDM信
号から同期を再生する必要がある。そのため、送信側
で、前もってデータ伝送処理の単位であるフレームの最
初に無信号期間であるヌル区間と、所定期間に伝送帯域
の最大周波数から最小周波数まで変化する信号成分を持
つスイープ信号等の同期シンボル群を挿入し、受信側で
これらを検出して同期を再生する方式が提案(テレビジ
ョン学会技術報告 VOL.19,NO.18−199
5年8月 発行)されている。 また、ヌル区間の検
出、スイープ信号を用いたクロック同期の具体的な方法
の一例としては、本出願人の発明に係る特開平11−1
68446号の公報に記載の発明がある。
は、ヌル区間とスイープ信号等の同期シンボルを持たな
いOFDM信号の同期をとる方式が開示されている。
この方式において送信されるOFDM信号は、後述のよ
うに、1シンボルが、OFDM方式で変調して得られた
時間軸データ信号と、この時間軸データ信号の最後尾の
所定期間の信号がそのシンボルの最前部に複写されたガ
ードインターバルを有する構成である。
信号を1有効シンボル期間(ガードインターバルを除く
1シンボル期間)遅延した信号との相互相関値を求める
演算を行うものである。 この方式では、受信信号と遅
延信号が1有効シンボル期間遅延しているので、受信信
号のデータシンボルの最後尾の所定期間のデータ信号と
遅延信号のデータシンボルの先頭に複写されたガードイ
ンターバルとが時間軸上で一致し、相関値が最大値とな
る点が得られる。 この最大値を得るときの時間軸上の
位置を基準として受信信号の復調動作が行われる。
信号の同期をとる方式について図3を用いて簡単に説明
する。
伝送信号を受信し、この受信信号の電力値を求め、求め
た電力値の大きさを比較器で判定して前述のヌル区間を
検出し、受信信号と同期をとるディジタルデータ伝送装
置の受信部側の復調部の同期検出部を示したものであ
る。
ル区間の挿入されたOFDM方式のRF伝送信号を受信
機Rxで受信し、受信機Rxのダウンコンバータ21で
RF信号をベースバンド信号に変換し、A/D変換器2
2でデジタル変換されたデジタル受信信号が端子1に与
えられる。 この端子1に与えられたディジタル受信信
号は、電力算出器15で電力値が求められる。 電力算
出器15から出力された電力値S11は平均電力算出器
6で平均電力が求められる。 この平均電力は遅延器7
で1シンボル以上の遅延がかけられる。 乗算器9では
遅延器7の出力(平均電力)を1/N(Nは正の実数)し
て、前述の電力値S11と比較するためのしきい値S1
3とする。
較器12で、電力値の大きさが判定される。 電力値S
11が、しきい値S13より大きければ、レベル判定器
14の出力S12は、「H」レベル、しきい値S13よ
り小さければ「L」レベルとなる。 ここで、適応形受
信レベル判定器14の出力そのものは、前述のように、
受信信号の大きさを判定するだけなので、「H」レベル
または「L」レベルが、所定の長さ(時間)続くか否か
の判定はされていない。そこで、ヌル区間判定器19に
おいて、受信レベル判定器14の出力の「L」レベルが、
所定の長さ(時間)、続いている場合に、ヌル区間有り
と判定し、ヌル区間検出パルスS19を出力する。以上
のような構成により、受信信号から「L」レベルが所定
の長さ(時間)連続するヌル区間を検出し、フレーム開始
点のおおよその同期位置を合わせることができる。
調するためには、受信機Rxにおいて、受信した受信信
号から受信機Rxのフレームカウンタ24のカウント開
始点(復調器40でのデータシンボルの復調開始点)を1
クロック周期の精度まで一致させる必要がある。その一
方式として、送信機Txにおいて、伝送する送信信号
に、ヌルシンボルの他に、時間軸上の特定の時点を指し
示すための同期シンボルを挿入する。この挿入される同
期シンボル信号としては、所定の最大周波数から最小周
波数まで変化するスイープ信号やPN符号等がある。
続いてスイープシンボルを挿入したベースバンド信号S
21を用いた場合を例にして説明する。 ここで、ベー
スバンド信号S21のスイープシンボルに含まれる周波
数成分を図4の(q)に示す。まず、図3のスイープ相関
演算器2内で受信機Rxに設定されたスイープ信号の周
波数パターンと等価な基準信号(図4の(q)と同一の
スイープ信号)と、図4の(p)に示す受信したベース
バンド信号S21との相関演算を行う。ここで、スイー
プ相関の演算範囲である、k=0,k=14は、図4に
示す様に相関演算窓を表す。
演算を開始するサンプル点を、順次1クロック期間ずつ
ずらしながら、1シンボル期間における相関値のピーク
を検出するものである。例えば、相関演算の回数を15
回として相関演算の開始点を、k=0からk=14まで
1つずつ順にずらしたとき、その都度相関演算結果をプ
ロットすると、図4の(r)のようになる。 ここで、
横軸はサンプルポイントで、縦軸は相関値である。 な
お、図5は、図4の(r)を拡大したものである。この
例では、相関演算開始点から7サンプル目(k=7)に最
大相関があることを示している。
たとき出力されるヌル区間検出信号S19が、スイープ
相関演算開始タイミング調整用のカウンタ27に入力さ
れ、カウンタ値はクリアされる。そして比較器26にお
いて、このカウンタ27のカウント出力S27が定数レ
ジスタ28で設定される値に達成した時、相関演算開始
信号S26を発生する。この信号S26が、スイープ相
関演算器2の相関演算開始タイミングとなる。次に、相
関演算器2で算出した相関演算のピークの値に有意性が
あるか否かを判定する。 この有意性判定方法を、図3
と図5を用い説明する。 なお、相関演算の値は、受信
信号のレベルに比例するものである。
スイープ相関演算器2で前述のスイープ相関演算され、
スイープ相関値124が求められる。 このスイープ相
関値124を、図5のC1に示す。このスイープ相関演
算は、相関演算開始点から1サンプルずらしながら行わ
れるので、スイープ相関演算器2からは、スイープ相関
値124の値と、その値が何回目(回数をkで表す)の
相関演算値なのかを表す演算回数125を、合わせて出
力する。
において、スイープ相関値124の最大値の大きさの判
定を行い、スイープ相関値に有意性があるかを判定す
る。ここで、スイープ相関値の最大値の大きさの有意性
判定に用いるしきい値は、平均電力算出器6の出力を遅
延器7で遅延した受信信号平均電力値S7を用い、乗算
器8でレベル変換したものである。 即ち、このしきい
値は、受信信号の平均電力値に基づいて決定される。こ
のしきい値を可変する理由は、受信信号のレベルに比例
して、スイープ相関演算結果が変化するためである。
ては、しきい値として図5のC4が適していたとして
も、受信信号のレベルが変動して小さくなると、図5の
C5の方が適するためである。
があると判定された相関ピークの得られたサンプル点k
の値を示す。 相関ピークの位置を示す信号S17は、
加算器29に入力される。 一方、定数レジスタ30に
は、例えば、相関演算回数の総回数の約1/2に相当す
る数値が予め設定してある。 本実施例の場合は、レジ
スタ30における値は演算回数15回の約1/2の
“7”である。 そして、加算器29において、レジス
タ30の値が実際の相関ピークの時間軸位置を示す信号
S17と比較されて、両者の差に応じたタイミング補正
信号S29が出力される。 補正信号S29は、実際の
相関ピークの時間軸位置を示す信号S17の値がレジス
タ30に設定された値よりどれだけずれているかを示
す。
24のリセットタイミング補正用のカウンタであり、ヌ
ル区間検出信号S19でクリアされ、カウントアップが
開始される。このカウンタ23の出力は、比較器25
で、相関ピーク位置信号S17と定数レジスタ30の値
を加算器29で加算したフレームカウンタリセットタイ
ミング補正値S29と比較され、一致したときフレーム
カウンタリセット信号4を出力する。フレームカウンタ
24は、フレームカウンタリセット信号4にてクリアさ
れ、受信機Rxの制御信号S24を生成する。 また、
フレームカウンタリセット信号4は、復調器40の復調
開始点を与える。
用いてデータを伝送する場合、受信機には送信機から直
接届いた送信信号そのもの(以下、主波という)の他、
送信信号が山や建物などで反射して発生する遅延送信信
号(以下、反射波という)が合成された、マルチパスフ
ェージングを有する伝送信号を受信することになる。こ
のマルチパスフェージングを有する伝送信号は、主波と
反射波が伝送路上で合成されるので、従来技術に示す様
に、スイープシンボルの挿入された伝送信号(主波)
に、主波の遅延波(反射波)が加わると、図6の(a)
のように、相関演算の結果は、主波のピークC1の他、
反射波によるピークC6が生じる。このマルチパスフェ
ージングは、時間とともに変化するので相関演算の結果
は図6の(b)、(c)に示すように、各ピークが刻々
変化する。なお、図において、C4は相関演算結果の有
意性判定用のしきい値である。このような状況におい
て、受信信号から同期検出を行なう場合、相関演算結果
の最大値(有意性判定用のしきい値を越える値)が、受信
機の復調を開始する基準タイミング(この例では相関演
算回数の約1/2のk=7に選ぶ)の位置に合うよう
に、受信機のフレームタイミングを調整する。
グを有する信号が、図6の(a)、(c)に示すよう
に、しきい値C4を越える値の主波ピークC1として、
受信機で最初に受信される場合には、主波を受信機の基
準タイミングk=7に、合わせることができる。しか
し、図6の(b)に示すように、主波ピークC1がしき
い値C4を越えず、反射波のピークC6がしきい値C4
を越える値の場合は、反射波を同期の基準となる信号で
あると誤り、図7の(a)に示す様に、反射波を受信機
の基準タイミングk=7に合せてしまい、反射波に同期
してしまうという問題が発生する。本発明は、これらの
欠点を除去し、マルチパスフェージングが存在する状況
においても、反射波に同期しないようにし、主波に同期
する確度を向上させ、安定した同期検出ができるデータ
伝送装置を提供することを目的とする。
達成するため、伝送データシンボルに所定の間隔で、所
定の同期シンボル群が挿入されたフレーム構成の信号を
伝送する直交周波数分割多重変調方式を用いたデータ伝
送装置おいて、受信機側で、受信信号と所定の同期シン
ボルとの相関演算を行うに際して、当該相関演算により
得られる相関演算値の所定期間の値を所定減衰処理した
うえで、当該相関演算値の最大値を検出し、当該検出し
た最大値に基づき、上記受信機の同期検出、制御を行う
ものである。また、上記受信信号と所定の同期シンボル
との相関演算を所定の相関演算窓範囲で所定回数ずつ行
うに際して、上記所定回数の演算の内、総演算回数の中
間から所定番目以降の相関演算により得られる相関演算
値を、1/N倍(N>1)とした上で、当該相関演算値
の最大値を検出し、当該検出した最大値に基づき、上記
受信機の同期検出、制御を行うものである。また、上記
最大値を所定のしきい値と比較し、該最大値が上記所定
のしきい値よりも大きい場合に、当該最大値が得られる
ときの時間軸位置の情報に基づき、上記受信機のフレー
ムタイミングを制御するものである。また、上記受信信
号と所定の同期シンボルとの相関演算を所定の相関演算
窓範囲で所定回数ずつ行うに際して、上記所定回数の演
算の内、総演算回数の中間から所定番目以降の相関演算
により得られる相関演算値を、上記しきい値よりも小さ
くなるように減衰処理するものである。さらに、上記相
関値を求める所定回数の演算の最終番目より所定番目前
に上記最大相関値を得る時間軸位置がくるように上記受
信機のフレームタイミングを制御するものである。
で、所定の同期シンボル群が挿入されたフレーム構成の
信号を伝送する直交周波数分割多重変調方式を用いたデ
ータ伝送装置おいて、受信機側で、上記受信信号と所定
の同期シンボルとの相関演算を所定の相関演算窓範囲で
所定回数ずつ行い、当該相関演算により得られる相関演
算値の最大値を検出し、当該検出した最大値に基づき、
上記受信機の同期検出、制御を行い、上記相関値を求め
る所定回数の演算の最終番目より所定番目前に上記最大
相関値を得る時間軸位置がくるように上記受信機のフレ
ームタイミングを制御するものである。
タシンボルがつらなった信号を伝送する直交周波数分割
多重変調方式を用いたデータ伝送装置おいて、受信機側
で、受信信号と、該受信信号を1有効シンボル期間遅延
した信号との相関演算を行うに際して、当該相関演算に
より得られる相関演算値の所定期間の値を所定減衰処理
したうえで、当該相関演算値の最大値を検出し、当該検
出した最大値に基づき、上記受信機の同期検出、制御を
行うものである。また、上記受信信号と該受信信号を1
有効シンボル期間遅延した信号との相関演算を所定の相
関演算窓範囲で所定回数ずつ行うに際して、上記所定回
数の演算の内、総演算回数の中間から所定番目以降の相
関演算により得られる相関演算値を、1/N倍(N>
1)とした上で、当該相関演算値の最大値を検出し、当
該検出した最大値に基づき、上記受信機の同期検出、制
御を行うものである。さらに、上記最大値を所定のしき
い値と比較し、該最大値が上記所定のしきい値よりも大
きい場合に、当該最大値が得られるときの時間軸位置の
情報に基づき、上記受信機のフレームタイミングを制御
するものである。
シンボル期間遅延した信号との相関演算を所定の相関演
算窓範囲で所定回数ずつ行うに際して、上記所定回数の
演算の内、総演算回数の中間から所定番目以降の相関演
算により得られる相関演算値を、上記しきい値よりも小
さくなるように減衰処理するものである。また、上記相
関値を求める所定回数の演算の最終番目より所定番目前
に上記最大相関値を得る時間軸位置がくるように上記受
信機のフレームタイミングを制御するものである。その
結果、マルチパスフェージングにより主波に遅れて発生
する反射波の相関演算値が1/Nになり、結局、相関演
算値のピーク値の有意性を判断するしきい値より小さく
することができるため、反射波を受信機の基準タイミン
グに合わせてしまい、反射波に同期してしまうという問
題が発生しなくなる。
1、図2、図7及び図8を用いて詳細に説明する。 図
1は、前述の従来技術の説明に用いた図3のスイープ相
関演算器2、スイープ相関ピーク判定器17の部分に、
比較器31、定数レジスタ32、乗算器33を付加した
構成であり、他の部分は、図3と同様の構成、動作であ
る。この動作は、スイープ相関演算器2とスイープ相関
ピーク判定器17の間に、乗算器33を設け、スイープ
相関演算器2から出力される相関演算値を、乗算器33
により、以下のようにして、1/N(N>1)に減衰す
る。具体的な例として、乗算器33のゲインを1/Nに
するのは、演算回数15回(本例では15回であるが、
実現可能な回数であれば幾つでも良い)の内、最初の1
0回はN=1(1倍)とし、残りの5回はN=2(1/
2倍)とする。即ち、この動作は、スイープ相関演算器
2がスイープ相関値124と演算回数125を合わせて
出力するので、例えば、定数レジスタ32に値“10”
を設定しておくことにより、演算回数125が10回に
達すると、比較器31から比較結果の信号が出力され、
乗算器33の倍率を、1倍から1/2倍に切り替える。
パスフェージングを含む信号の同期検出の例を示すもの
である。ここで、マルチパスフェージングの影響で、反
射波の相関ピークが主波のそれより大きい場合、図2に
示すように、相関演算値を求めた結果において主波C1
の相関値に対し、遅延波C6の相関値が大きくなる。そ
のため、このままでは、反射波の方が相関値が大きいた
め、反射波に同期することになる。しかし、本発明で
は、図2に示すように、相関演算することで得られた相
関値を、サンプル点k=0〜10までは1倍のままと
し、k=11〜14までは1/N倍(この例ではN=
2)としているため、反射波C6の相関値は反射波C6
S(破線)の相関値となる。ここで、この倍率の切替えの
設定は、図1の定数レジスタ32の値を“11”と指定
すれば、11サンプル目で切り替わることになる。
的に主波の相関値以下となるような値に設定すればよい
が、それぞれの相関値は伝送状況により変化するため、
何回化の実測結果をみて、主波の相関値以下となる値に
設定する。 また、1/Nの切り替えの設定は、通常、
総演算回数の中間で主波の相関ピークが表れるが、プラ
ス・マイナス数回分ずれて表れることがあるため、総演
算回数の中間から数番目(実例では3番目)以降の演算か
ら1/Nに切り替える。 これにより、総演算回数の中
間から数番目以降に表れる反射波の相関値が1/Nにな
る。即ち、受信した信号では反射波の相関値が大きく、
そのままでは反射波に同期してしまうが、上記手段を用
いることで、主波の相関値の方が大きいと判定されるた
め、主波に同期することができる。
数の中心、即ち相関値が最大となるサンプル点を、k=
7からk=11に変更した例を図8を用いて説明する。
従来の技術、第1の実施例共に、送信機と受信機の同期
がとれている時、図5に示すように、15回の相関演算
の内、中間の8回目に相関演算の最大値が得られるよう
受信機のフレームタイミングを合わせていた。 これ
は、レジスタ28の設定値で決められる。ここで、例え
ば、受信機のFFT処理するクロックの周波数をfs
[Hz]とし、受信機で最初に同期検出を行う場合、図
7の(b)に示すように、主波に対して、(1/fs)
×9[s]の遅延を持ち、かつ遅延波の相関値の方が大
きい反射波を持つ受信信号であった場合、従来の構成で
あれば、反射波C6を検出してしまう。
が、図7の(c)に示す状況で、以降の相関演算結果
が、図7の(b)、(c)の状態を繰り返すとすると、
主波が確認できず、反射波に同期したままになる。そこ
で、本実施例では、図8の(a)に示すように、例え
ば、15回の相関演算の内、12回目に相関演算の最大
値が得られるように、受信機のフレーム位置を移動調整
する。具体的には、図1の定数レジスタ28に設定され
ている値を第1の実施例での“15”4つ減らすと相関
演算開始点は4サンプル前になるので、図8の(a)に
示す様に、相関演算値のピーク位置(サンプル点k)
は、4つずれて11となる。なお、この場合、図1の定
数レジスタ32の値を4つ増やすため、スイープ相関ピ
ーク判定器S17の出力は、4つ増す。 従って、比較
器25に入力されるフレームカウンタリセットタイミン
グ補正値S29が4つ増し、復調器40に入力されるフ
レームカウンタリセット信号4が4サンプル遅れること
になる。
つ減らし、フレームカウンタリセット信号4のタイミン
グが移動しないようにする。このようにすると、受信機
で最初に同期検出を行なう場合、15回の相関演算で
も、図8の(b)に示すように、12回目に相関演算の
最大値が得られるようにフレームタイミングが調整され
ているため、主波C1に対して、(1/fs)×9
[s]の遅延を持つ反射波C6を確認できる。また、次
のフレームで、図8の(c)のように、反射波C6の相
関値がしきい値C4以下になれば再同期処理が行われ、
図8の(d)のように、しきい値C4以上の相関値の主
波C1に同期する。そして、一度、主波C1に同期する
と、図8の(d)のように、反射波C6は、15回の相
関演算の区間からはずれて確認できなくなるので、以後
は主波に安定して同期するようになる。ここで、相関値
の最大値が得られるときの信号の時間軸位置は、実施例
では、演算回数15回で12回目の演算で最大値が得ら
れるよう、演算の最終番目からずらして設定したが、前
述のように、演算回数でプラス・マイナス数回分ずれる
ことを考慮すると、最終番目の演算から数回前の演算に
おいて最大値が得られるように上記時間軸位置を設定す
ることでよい。
得られるときの信号の時間軸位置を、相関演算回数の中
間よりも後ろ側(k=11)に配置したので、反射波が相
関演算窓の外になる確率が高くなり、受信機が反射波に
同期する可能性はかなり少なくなる。 従って、第1の
実施例のような、乗算器33により相関演算回数の後半
の演算値を1/Nにすることを止めてもかまわない。
しかし、k=12,13あるいは14のサンプル点で、
主波よりも大きな反射波を受信する場合を考慮すると、
第2の実施例においても、乗算器33によって相関演算
回数の後半の演算値を1/Nにすることが好ましい。
9及び図10を用いて説明する。既に説明した第1及び
第2の実施例においては、データシンボルに同期シンボ
ルを付加したOFDM信号の同期処理を例に説明した。
しかし、第3の実施例では、同期シンボルを持たない
OFDM信号における同期処理である。 この方式にお
いて送信されるOFDM信号は、1シンボルが、OFD
M方式で変調して得られた時間軸データ信号と、この時
間軸データ信号の最後尾の所定期間の信号がそのシンボ
ルの最前部に複写されたガードインターバルを有する信
号で構成されている。図9は、ガードインターバルを用
いた相関方式のOFDM方式データ伝送装置の構成を示
すものである。 なお、図1と同符号のものは同一機能
要素を示す。送信機TxでOFDM変調されたRF伝送
信号は、受信機Rxのダウンコンバータ21においてベ
ースバンド周波数信号に変換され、A/D変換器22に
おいてベースバンド信号に変換されて端子1に出力され
る。
ムの一番上に示す。 端子1でのディジタル受信信号
は、遅延器52で1有効シンボル(ガードインターバル
を含まない有効データを伝送している期間)期間分だけ
遅延がかけられ、遅延受信信号S52を得る。ガード相
関演算器51では、端子1でのディジタル受信信号と遅
延受信信号S52との相互相関値を演算する。 ガード
相関演算器51の出力を図10のガード相関値126に
示す。端子1でのディジタル受信信号は、図10に示す
様にデータシンボルの終わりの「a’」の区間が、デー
タシンボルの始めの部分である「a」の部分(ガードイ
ンターバル)に複写され、付加されている。 従って、
ディジタル受信信号の「a’」の区間と1有効シンボル
期間遅延した遅延受信信号S52の「a」の区間が時間
軸上で一致し、最も高い相関ピークが得られる。この場
合、ガード相関値126は「a”」に示す様な相関ピー
クが得られる。同様に、「b’」と「b」から「b”」
を、「c’」と「c」から「c”」をそれぞれ得る。
と第1,第2の実施例でのヌル、スイープシンボルを含
む信号から同期をとるスイープ相関方式とは、相関をと
る信号が異なる。 しかし、図9のガード相関値126
と図1のスイープ相関値124は、第1,第2の実施例
と同様の相関ピークが得られる。従って、第3の実施例
においても、相関値を得た後の同期処理の方法は、第
1,第2の実施例のやり方と同様であるので、説明を省
略するが、第1,第2の実施例と同様に、反射波の影響
を低減することができる。なお、第1,第2,第3の実
施例では、乗算器33によって相関演算回数の中間から
所定回数以降の相関値を1/Nにして反射波に同期しな
いようにしていたが、乗算器33の代わりに、比較器3
1の出力で相関演算回数の中間から所定回数以降の相関
値124あるいは126を、所定の小さな値(例えば、
相関値の有意性判定に用いるしきい値である乗算器8出
力の値以下の値)に切り替え出力する出力切替器として
も良い。また、図1及び図9の受信機Rxは、ダウンコ
ンバータ21とA/D変換器22を除く他の部分あるい
はそれらの一部の機能を高速のコンピュータを使用した
ソフトウエア制御によっても実施することができる。
とで、マルチパスフェージングがある信号においても、
主波に同期する確度を向上させることができるととも
に、相関演算量を増やすことなく、遅延時間の長い反射
波の存在に対しても、主波に同期する確度が向上するの
で、安定した同期検出のできるデータ伝送装置を提供す
ることができる。
すブロック図
めの図
ック図
するための図
関係を説明するための図
関係を説明するための図
関係を説明するための図
の関係を説明するための図
示すブロック図
るための図
平均電力算出器、7:遅延器、8,33:乗算器、1
4:適応形受信信号レベル判定器、15:電力算出器、
17:スイープ相関ピーク判定器、19:ヌル区間判定
器、20:送信機、21:ダウンコンバータ、22:A
/D変換器、23,27:カウンタ、24:フレームカ
ウンタ、25,26,31:比較器、28,30,3
2:定数レジスタ、29:加算器、40:復調器、5
1:ガード相関演算器、52:遅延器。
Claims (11)
- 【請求項1】 伝送データシンボルに所定の間隔で、所
定の同期シンボル群が挿入されたフレーム構成の信号を
伝送する直交周波数分割多重変調方式を用いたデータ伝
送装置おいて、受信機側で、受信信号と所定の同期シン
ボルとの相関演算を行うに際して、当該相関演算により
得られる相関演算値の所定期間の値を所定減衰処理した
うえで、当該相関演算値の最大値を検出し、当該検出し
た最大値に基づき、上記受信機の同期検出、制御を行う
ことを特徴とするデータ伝送装置の同期制御方法。 - 【請求項2】 請求項1において、上記受信信号と所定
の同期シンボルとの相関演算を所定の相関演算窓範囲で
所定回数ずつ行うに際して、上記所定回数の演算の内、
総演算回数の中間から所定番目以降の相関演算により得
られる相関演算値を、1/N倍(N>1)とした上で、
当該相関演算値の最大値を検出し、当該検出した最大値
に基づき、上記受信機の同期検出、制御を行うことを特
徴とするデータ伝送装置の同期制御方法。 - 【請求項3】 請求項1において、上記最大値を所定の
しきい値と比較し、該最大値が上記所定のしきい値より
も大きい場合に、当該最大値が得られるときの時間軸位
置の情報に基づき、上記受信機のフレームタイミングを
制御することを特徴とするデータ伝送装置の同期制御方
法。 - 【請求項4】 請求項3において、上記受信信号と所定
の同期シンボルとの相関演算を所定の相関演算窓範囲で
所定回数ずつ行うに際して、上記所定回数の演算の内、
総演算回数の中間から所定番目以降の相関演算により得
られる相関演算値を、上記しきい値よりも小さくなるよ
うに減衰処理することを特徴とするデータ伝送装置の同
期制御方法。 - 【請求項5】 請求項2または4において、上記相関値
を求める所定回数の演算の最終番目より所定番目前に上
記最大相関値を得る時間軸位置がくるように上記受信機
のフレームタイミングを制御することを特徴とするデー
タ伝送装置の同期制御方法。 - 【請求項6】 伝送データシンボルに所定の間隔で、所
定の同期シンボル群が挿入されたフレーム構成の信号を
伝送する直交周波数分割多重変調方式を用いたデータ伝
送装置おいて、受信機側で、上記受信信号と所定の同期
シンボルとの相関演算を所定の相関演算窓範囲で所定回
数ずつ行い、当該相関演算により得られる相関演算値の
最大値を検出し、当該検出した最大値に基づき、上記受
信機の同期検出、制御を行い、上記相関値を求める所定
回数の演算の最終番目より所定番目前に上記最大相関値
を得る時間軸位置がくるように上記受信機のフレームタ
イミングを制御することを特徴とするデータ伝送装置の
同期制御方法。 - 【請求項7】 ガードインターバルを付加したデータシ
ンボルがつらなった信号を伝送する直交周波数分割多重
変調方式を用いたデータ伝送装置おいて、受信機側で、
受信信号と、該受信信号を1有効シンボル期間遅延した
信号との相関演算を行うに際して、当該相関演算により
得られる相関演算値の所定期間の値を所定減衰処理した
うえで、当該相関演算値の最大値を検出し、当該検出し
た最大値に基づき、上記受信機の同期検出、制御を行う
ことを特徴とするデータ伝送装置の同期制御方法。 - 【請求項8】 請求項7において、上記受信信号と該受
信信号を1有効シンボル期間遅延した信号との相関演算
を所定の相関演算窓範囲で所定回数ずつ行うに際して、
上記所定回数の演算の内、総演算回数の中間から所定番
目以降の相関演算により得られる相関演算値を、1/N
倍(N>1)とした上で、当該相関演算値の最大値を検
出し、当該検出した最大値に基づき、上記受信機の同期
検出、制御を行うことを特徴とするデータ伝送装置の同
期制御方法。 - 【請求項9】 請求項7において、上記最大値を所定の
しきい値と比較し、該最大値が上記所定のしきい値より
も大きい場合に、当該最大値が得られるときの時間軸位
置の情報に基づき、上記受信機のフレームタイミングを
制御することを特徴とするデータ伝送装置の同期制御方
法。 - 【請求項10】 請求項9において、上記受信信号と該
受信信号を1有効シンボル期間遅延した信号との相関演
算を所定の相関演算窓範囲で所定回数ずつ行うに際し
て、上記所定回数の演算の内、総演算回数の中間から所
定番目以降の相関演算により得られる相関演算値を、上
記しきい値よりも小さくなるように減衰処理することを
特徴とするデータ伝送装置の同期制御方法。 - 【請求項11】 請求項7または10において、上記相
関値を求める所定回数の演算の最終番目より所定番目前
に上記最大相関値を得る時間軸位置がくるように上記受
信機のフレームタイミングを制御することを特徴とする
データ伝送装置の同期制御方法。
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JP11-324825 | 1999-11-16 | ||
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JP3768090B2 JP3768090B2 (ja) | 2006-04-19 |
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ID=26571630
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004242325A (ja) * | 2003-02-05 | 2004-08-26 | Samsung Electronics Co Ltd | デジタルtv受信機のvsb同期信号検出回路 |
KR100788653B1 (ko) * | 2002-11-07 | 2007-12-26 | 삼성전자주식회사 | Ofdm 기반 동기 검출 장치 및 방법 |
US7570577B2 (en) | 2005-09-13 | 2009-08-04 | Nec Corporation | Apparatus, method, and program for detecting communication parameter |
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2000
- 2000-11-15 JP JP2000348709A patent/JP3768090B2/ja not_active Expired - Lifetime
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