JPH11168446A - データ伝送装置の同期検出方法及びその装置 - Google Patents
データ伝送装置の同期検出方法及びその装置Info
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- JPH11168446A JPH11168446A JP9332855A JP33285597A JPH11168446A JP H11168446 A JPH11168446 A JP H11168446A JP 9332855 A JP9332855 A JP 9332855A JP 33285597 A JP33285597 A JP 33285597A JP H11168446 A JPH11168446 A JP H11168446A
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Abstract
ジングが発生して受信信号のレベルが変動しても、確実
に、ヌル区間を検出することができ、悪条件の伝送路で
も、安定した同期検出ができるデータ伝送装置を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 ディジタル変調方式を用いたデータ伝送
装置において、送信側で伝送信号に所定間隔毎に所定の
同期シンボル群を挿入して送信し、受信側で当該伝送信
号の受信信号電力値を求め、該受信信号電力値の大きさ
から上記同期シンボル群の内の無信号期間(ヌル区間)を
検出判定する場合、当該ヌル区間の検出判定の基準とな
るしきい値を上記受信信号電力値における所定期間の平
均電力値に基づき算出し、上記伝送信号の受信信号レベ
ルに応じた当該しきい値を用いて同期検出を行うように
したものである。
Description
式を用いたデータ伝送装置の同期検出方法およびこの同
期検出方法を適用したデータ伝送装置に関するものであ
る。
通信用の多重方式として、マルチパスフェージングやゴ
ーストに強いという特徴を有する直交周波数分割多重伝
送方式(Orthogonal Frequency Division Multiplex:O
FDM方式)が注目されている。この方式は、互いに同
じ周波数間隔fsをもって配置された、数十〜数百種類
の多数本の搬送波を、それぞれシンボル周波数fsy(=
1/Tsy)でディジタル変調した信号、すなわち、OF
DM信号(直交周波数分割多重変調信号)を用いて情報符
号を伝送する方式である。この方式で変調送信された伝
送信号を、受信側で受信し復調する場合、まず、受信し
たOFDM信号から同期を再生する必要がある。そのた
め、送信側で、前もってデータ伝送処理の単位であるフ
レームの最初に無信号期間であるヌル区間と、所定期間
に伝送帯域の最大周波数から最小周波数まで変化する信
号成分を持つスイープ信号等の同期シンボル群を挿入
し、受信側でこれらを検出して同期を再生する方式が提
案(テレビジョン学会技術報告 VOL.19,NO.18−1995年8
月 発行)されている。 また、ヌル区間を検出する具体
的な方法の一例としては、本出願人の発明に係る特願平
9−155591号に記載の発明がある。
する。図3に示す受信側で受信されたOFDM信号は、
RF/IF復調部61においてベースバンドの信号に変
換され、ベースバンドOFDM信号を得る。このベース
バンドOFDM信号の模式波形を、図4の(g)に示
す。このベースバンドOFDM信号は、A/D変換器6
2でA/D変換された後、電力算出器15に入力され、
受信信号電力値が求められる。 電力算出器15で求め
られた受信信号電力値は、受信信号レベル判定器10の
入力端子S11に入力される。 入力端子S11に入力
される受信信号電力値の模式波形を、図4の(h)に示
す。この電力値は、受信信号振幅判定器12(構成は図
示されていないが、例えば汎用論理IC74LS85等
で実現できる)において、受信信号振幅判定レベル設定
器13に予め設定された所定の判定レベルと比較され
る。
11に入力される受信信号電力値が受信信号振幅判定レ
ベル設定器13に設定された判定レベルよりも小さいと
き、「L」レベル、大きいときは「H」レベルを出力す
る。この受信信号振幅判定器12の出力は、出力端子S
12に出力される。 出力端子S12の模式波形を、図
4の(j)に示す。ここで、図4(g)に示すベースバ
ンドOFDM信号のヌル区間N1,N2は、電力値が0
のため、ヌル区間の判定結果は、図4(j)に示すよう
に、連続した「L」レベルになる。つまり、この方式で
は、「L」レベルが所定の長さ連続するとき、ヌル区間
の存在を確認し、同期の再生を行うものである。
装置を運用中に移動すると、受信部側で受信した信号に
雑音が混入してC/N比が低下したり、フェージングで
レベル変動が生じる場合がある。受信信号のレベル変動
は、通常、RF/IF復調部61に、AGC(Auto Gain
Control)回路を設けて低減している。 しかし、受信信
号のレベル変動の周期が広い場合、AGC回路が想定さ
れる短い周期のレベル変動から長い周期のレベル変動ま
で、十分追従できないことがある。 そのため、AGC
処理後も、信号にレベル変動が残る。 例えば、AGC
処理後の受信信号レベルの変動が、標準の信号レベル±
3dBであるとすると、受信信号レベルは、標準信号レ
ベルの2倍から1/2倍の範囲で変動することになる。
と、受信信号振幅判定レベル設定器13に設定された所
定の判定レベル(しきい値)の関係を図6を用いて説明す
る。図6(m)は、レベル変動の生じていない場合の受
信信号電力値の一例を示したもので、115はヌル区間
を示す。ここで、ヌル区間を判別検出するため、上記し
きい値45を、データ伝送区間の受信信号電力値とヌル
区間115の受信信号電力値の中間の値に設定すること
により、図6(m)の場合は、受信信号電力値がしきい
値以下である時間が所定の長さ続くので、ヌル区間が検
出できる。しかし、前述のように受信信号電力値は変動
する。 例えば、図6の(n)のように、図示しないA
GC回路のゲイン変動によって、受信信号レベルが大き
くなり、かつヌル区間の雑音も大きくなると、ヌル区間
115の受信信号電力値がしきい値45を越えてしま
う。このため、ヌル区間の受信信号電力値が、所定の期
間連続してしきい値レベル以下にならなくなる。その結
果、ヌル区間が検出できないという問題が生じる。この
ように、受信信号電力値の大きさを判定するしきい値を
固定値とすると、受信信号電力値が変動した場合、ヌル
区間の検出ができなくなる場合が生じる。
混入した場合の受信信号電力値と、受信信号電力値の大
きさを判定するしきい値の関係を図7に示し、説明す
る。図7の横軸は受信信号電力値(Pin)で、縦軸は受信
信号電力値の大きさを判定するしきい値(Thd)である。
図7のT1は、雑音が少ない時(C/N比:数十dB)の
受信信号電力値に対応し、ヌル区間の検出が可能な最大
限界のしきい値である。 T2は、雑音が混入した時
(C/N比:例えば0dB)の受信信号電力値に対応し、
ヌル区間の検出が可能な最大限界のしきい値を示す。
また、T3は、雑音が混入した時の受信信号電力値に対
応し、ヌル区間の検出が可能なしきい値の最下限であ
る。 そしてT4は、雑音が少ないときの受信信号電力
値に対応し、ヌル区間の検出が可能なしきい値の最下限
である。図7から明らかなように、雑音の混入を考慮す
ると、ヌル区間の検出ができるしきい値の設定範囲は、
T2とT3で囲まれた範囲内であって、実際に設定する
しきい値は、T2とT3の中間であるT5に設定すれば
よいことが分かる。本発明はこれらの欠点を考慮し、大
きな雑音が混入したり、マルチパスフェージングが発生
して受信信号のレベルが変動しても、確実に、ヌル区間
を検出することができ、悪条件の伝送路でも、安定した
同期検出ができるデータ伝送装置を提供することを目的
とする。
するため、受信信号電力値の大きさに応じて、しきい値
を図7のT5のように可変するようにしたものである。
即ち、ディジタル変調方式を用いたデータ伝送装置にお
いて、送信側で伝送信号に所定間隔毎に所定の同期シン
ボル群を挿入して送信し、受信側で当該伝送信号の受信
信号電力値を求め、該受信信号電力値の大きさから上記
同期シンボル群の内の無信号期間(ヌル区間)を検出判定
する場合、当該ヌル区間の検出判定の基準となるしきい
値を上記受信信号電力値における所定期間の平均電力値
に基づき算出し、上記伝送信号の受信信号レベルに応じ
た当該しきい値を用いて同期検出を行うようにしたもの
である。
たデータ伝送装置であって、送信器にて伝送信号に所定
間隔毎に所定の同期シンボル群を挿入しておき、受信器
にて受信した当該伝送信号の受信信号電力値を求め、該
受信信号電力値の大きさから上記同期シンボル群の内の
無信号期間(ヌル区間)を検出判定し、この判定結果に基
づき上記受信器における同期再生を行うデータ伝送装置
において、上記受信信号電力値における所定期間の平均
電力値を求める平均電力値算出手段と、求めた当該平均
電力値を所定期間遅延し遅延平均電力値を得る遅延手段
と、該遅延平均電力値に基づき上記ヌル区間の検出判定
を行うためのしきい値を算出するしきい値算出手段と、
上記伝送信号の受信信号と上記算出したしきい値とを比
較する比較手段を有し、上記伝送信号の受信信号レベル
に応じたしきい値を用いて同期再生を行うようにしたも
のである。
均電力値の算出を、上記伝送信号のシンボル周期のN倍
(Nは自然数)毎に行うようにしたものである。また、上
記遅延手段における平均電力値の遅延を、上記伝送信号
のシンボル期間のc倍(cは正の実数)の遅延とし、該遅
延平均電力値を上記しきい値の算出に用いるようにした
ものである。さらに、上記しきい値算出手段において、
上記遅延平均電力値をpとすると、p×a+b(a,b
は実数)に基づき、上記しきい値を算出するようにした
ものである。
しきい値を可変することができる。つまり受信信号レベ
ルが小さい場合はしきい値が下がり、大きい場合はしき
い値が上がるため、受信信号のレベルが変化したときで
も、ヌル区間の検出が可能になる。また、受信信号の所
定のシンボル期間の平均電力値を算出し、この平均電力
値を用いてヌル区間の検出を行っているため、数シンボ
ル時間程度の短い周期でのレベル変動(例えば、フェー
ジングに追従するAGCの残留レベル変動等)を吸収で
き、ヌル区間の検出確度が向上する。さらに、所定シン
ボル期間遅延した遅延平均電力値からヌル区間の検出判
定を行うしきい値を算出しているため、このしきい値は
データシンボル期間における平均電力値となり、ヌル区
間の平均電力値(ほぼ、値「ゼロ」)を使用しないのでヌ
ル区間が確実に検出できる。また、あらかじめ定めた換
算式に基づき、平均電力値から算出するしきい値をシフ
トしているため、受信信号のレベルが変動した場合も、
しきい値が受信信号のレベルに追従するので、ヌル区間
が確実に検出できる。
1の実施例を図1を用いて説明する。ここで、14は受
信部側に設けられた受信信号レベル判定器で、受信した
信号の電力値と所定のしきい値を比較し、受信信号電力
値がしきい値よりも小さい期間が所定の長さ連続するか
否かを判定し、ヌル区間を検出するものである。この例
は、受信信号の電力の大きさに応じて、しきい値を可変
できるようにしたものである。まず、受信部側において
受信した受信信号から求めた受信信号電力値は、適応型
の受信信号レベル判定器14の入力端子S11に与えら
れる。そして、平均電力算出器6にて、入力端子S11
に供給された受信信号電力値を基に、例えば、1シンボ
ル毎に、その平均電力値が求められる。
6で求められた平均電力値に所定の遅延(例えば、1シ
ンボル期間)が施され、遅延平均電力値となって出力さ
れる。そして、乗算器9において、この遅延平均電力値
に所定の係数値が乗算され、受信信号の平均電力値に応
じたしきい値となり、受信信号振幅判定器12に出力さ
れる。 なお、遅延平均電力出力8は遅延器7の出力で
ある。ここで、受信信号振幅判定器12において、入力
端子S11に入力された受信信号電力値が、乗算器9か
ら出力される受信信号の平均電力値に応じた、レベル可
変のしきい値と比較され、その結果が出力端子S12か
ら出力される。
実施例を図11を用いて説明する。平均電力算出器6の
入力端子31に与えられた受信信号電力値(図1の入力
端子S11に入力される信号)は、加算器34と積和フ
リップ・フロップ(F・F)35により構成される、巡回
型の積算器で積算される。求められた積算結果は、除算
器36において初期化信号32(一定間隔で入力)の発生
間隔に応じて除算される。そして、当該除算結果は、フ
リップ・フロップ(F・F)37に初期化信号32によって
取込まれ、出力端子33から出力される。 ここで、初
期化信号32は、一例として、受信部がもつシステムク
ロックから生成したシンボルタイミングとする。 ま
た、積和フリップ・フロップ35はループが組まれてい
るので、初期化信号32により、積和フリップ・フロッ
プ35は初期化(リセット)される。
について、図2を用い説明する。まず、図1の適応型受
信レベル判定器14の入力端子S11に受信信号電力値
が入力される。 この受信信号電力値を図2の(a)に
示す。 ここで、(N−1),(N),(1),(2),(3)は、
データシンボルの番号を表す。 また、(N)と(1)の間
が、ヌル区間115である。次に、平均電力算出器6に
て、入力端子S11に入力される受信信号電力値の1シ
ンボル毎の平均電力値が求められる。 該平均電力値を
図2(b)に示す。なお、ここで、図2(b)に示す1
シンボル毎の平均電力値を求めるタイミングは、図2
(a)の受信信号の実際の各シンボルタイミングと一致
していない状態を示している。そして、この求めた平均
電力値に基づいて、入力端子S11に入力される受信信
号におけるヌル区間を検出・判定するためのしきい値を
求める。ここで、ヌル区間を正しく判定するためには、
図2のしきい値確定区間114で示す区間、すなわち受
信信号のヌル区間115の前後1シンボル程度の区間に
ついて、データシンボルにおける同数の区間の平均電力
値から求めたしきい値と当該受信信号電力値を比較し
て、受信信号電力値の大きさを判定する。
ようにするためには、平均電力値がほぼゼロとなるヌル
区間115を含む区間116,116'の平均電力値1
17,117'が、しきい値確定区間114に入り込まな
いようにする必要がある。何故ならば、図2(a)に示
すヌル区間115の受信信号電力値は、ほぼゼロになる
ので、平均電力算出器6で求められる、図2(b)のヌ
ル区間を含む区間116,116'の平均電力値11
7,117'もゼロに近い値になり、このままでは、平
均電力値がゼロ近い値となる平均電力値117の区間
が、しきい値確定区間114に入り込む。そこで、この
点を改善するため、図1の遅延器7において、平均電力
算出器6で求めた平均電力値を、所定期間(ここでは1
シンボル)だけ遅延させる。 この遅延平均電力値を図
2の(c)に示す。そして、この遅延平均電力値を用い
てしきい値を決定するので、しきい値確定区間114の
間、すなわち、ヌル区間を含む区間で発生する、平均電
力値がゼロに近い値となる平均電力値117を、ヌル区
間を検出するときのしきい値として使用しないようにす
ることができる。
値は、乗算器9において、後述するようにレベル変換さ
れ、ヌル区間を検出・判定するためのしきい値を得る。
このしきい値を図2の(d)に示す。そして、受信信号
振幅判定器12において、入力端子S11に入力される
受信信号電力値(図2の(a))と乗算器9の出力である
しきい値(図2の(d))とを比較して、受信信号電力値
の電力の大きさを判定し、出力端子S12に判定結果を
出力する。 ここで、図2の(a)の受信信号電力値と
図2の(d)のしきい値を重ねた波形を図2の(e)
に、また、この比較結果を図2の(f)に示す。この例
では、「L」が連続(所定の期間)した区間をヌル区間
と判定する。なお、図2の(c)のヌル区間を含む区間
の平均電力値117が、ゼロに近い値であるため、この
値をしきい値とした区間の受信信号振幅判定器12の出
力は、図2の(f)に示す如く、レベル判定値118の
ように「H」が続く。よって、ヌル区間を含む区間の平
均電力値117がゼロに近い値であることが、ヌル区間
の検出動作に悪影響は与えない。
力値を乗算器9においてレベル変換する理由について説
明する。すなわち、受信信号のレベル変動が少なく、ヌ
ル区間への雑音の混入も少ない場合は、図2の(e)に
示すように、ヌル区間115と前後のデータシンボルに
おける受信信号電力値の差が大きいため、図2の(c)
に示す遅延平均電力値をそのまま、しきい値として用い
ても、図2の(f)に示すように、受信信号振幅判定器
12の出力は所定期間「L」となり、ヌル区間を検出す
ることができる。しかし、受信信号のレベル変動が大き
く、ヌル区間への雑音の混入も多くなった場合、ヌル区
間と前後のデータシンボルにおける受信信号電力値の差
が少なくなるため、図5の(r)に示すように、遅延器
7の遅延平均電力値をそのまま、しきい値として用いる
と、ヌル区間115において受信信号電力値がしきい値
を超える部分が発生してしまい、図5の(s)に示すよ
うに、受信信号振幅判定器12の出力は、所定期間
「L」とならなくなり、ヌル区間を検出することができ
なくなる。
遅延平均電力値をPとした場合に、乗算器9で、P×a
+bのレベル変換処理を施す。 ここで、a,bは実数
で、この例では、a=1/2,b=3とする。すなわ
ち、受信信号電力値のレベル変動、ヌル区間への雑音の
混入に応じて、遅延器7の遅延平均電力値を、ヌル区間
の受信信号電力値とデータシンボルにおける受信信号電
力値の中間レベルになるよう、レベルシフトする。これ
によって、図5の(t)に示すように、ヌル区間115
において受信信号電力値が、このレベルシフトされたし
きい値をほとんど超えなくなるため、図5(u)に示す
ように、受信信号振幅判定器12の出力は、所定期間
「L」となり、このような場合にも、ヌル区間を確実に
検出することができるようになる。以上のように、しき
い値を受信信号電力値に応じて可変することにより、雑
音の混入の大きいときやマルチパス・フェージングが発
生したときでも、ヌル区間を確実に検出することができ
る。
説明する。図8は、一定周期毎にヌル区間の挿入された
伝送信号を受信し、この受信信号の電力値を求め、求め
た電力値の大きさを比較器で判定して前述のヌル区間を
検出し、受信信号と同期をとるディジタルデータ伝送装
置の受信部側の復調部の同期検出部を示したもので、前
述の第1の実施例(図1)を組み込んだ例である。図示
しない受信部側の復調部で受信した伝送信号をA/D変
換し、ディジタル変換されたディジタル受信信号が入力
端子1に与えられる。 この入力端子1に与えられたデ
ィジタル受信信号は、電力算出器15で平均電力値が求
められる。そして、適応形受信レベル判定器14で、平
均電力値の大きさが判定される。判定された信号は、所
定のしきい値より大きければ「H」レベル(または
「L」レベル)、しきい値より小さければ「L」レベル
(または「H」レベル)となる。ここで、適応形受信レベ
ル判定器14の出力そのものは、前述のように、受信信
号の大きさを判定するだけなので、「H」レベルまたは
「L」レベルが、所定の長さ(時間)続くか否かの判定は
されていない。
信レベル判定器14の出力レベルを調べ、「H」レベル
あるいは「L」レベルが、所定の長さ(時間)、続いてい
るか否かを判定し、これによってヌル区間の有無を判定
する。なお、ヌル区間判定器19は、「H」レベルある
いは「L」レベルが、所定の長さ(時間)、続いているか
否かを判定するものの他、1シンボル期間の中に「H」
レベルあるいは「L」レベルの期間が、合計で所定の長
さ(時間)以上あるか否かを判定し、これによりヌル区間
の有無を判定するものであっても良い。以上のような構
成から、受信信号電力値に応じて可変したしきい値で受
信信号電力値の大きさを判定することによって、「H」
レベルあるいは「L」レベルが所定の長さ(時間)連続す
るヌル区間を、確実に検出することができる。
8を用いて説明する。この例は平均電力を用いて、送信
部と受信部の同期を再生する構成を示したものである。
前述の第1、第2の実施例では、受信部で受信した信号
からヌル区間を検出し、おおよその同期位置を合わせる
ことができる。しかし、受信部で受信信号を正しく復調
するためには、受信部において、受信した受信信号のク
ロック周期の精度まで同期位置を合わせ込む必要があ
る。その一方式として、送信部において、伝送する送信
信号に、ヌルシンボルの他に、時間軸上の特定の時点を
指し示すための同期シンボルを挿入する。当該挿入され
る信号としては、所定の最大周波数から最小周波数まで
変化するスイープ信号やPN符号等がある。
ンボルに続いてスイープシンボルを挿入した場合を例に
して説明する。ここで、スイープ信号に含まれる周波数
成分を図9の(q)に示す。まず、受信部では、受信部
に設定されたスイープ信号の周波数パターンと等化の基
準信号と、図9の(p)に示す受信信号との相関演算を
行う。この相関演算は、図9に示すように、相関演算を
開始するサンプル点を、順次ずらしながら、1シンボル
期間における相関値のピークを検出するものである。
=14まで順にずらしたとき、その相関演算結果をプロ
ットすると、図9の(r)のようになる。 ここで、横
軸はサンプルポイントで、縦軸は相関値である。 ま
た、図10は、図9の(r)を拡大したものである。仮
に本実施例の受信部において、k=7の点に鋭いピーク
があるとき、受信部において正確に同期再生されたとす
ると、図10の例では、k=7に鋭いピーク(最大値)を
持つので、正確に同期再生できたことがわかる。ここ
で、この相関値は受信信号のレベルに比例する。 ま
た、雑音で相関値が小さくなることがある。従って、よ
り確実に同期再生を行うため、相関演算のピークの値
に、有意性があるか否かを判定する。
定方法を説明する。図8において、受信されたディジタ
ル受信信号は、スイープ相関演算器2にて、前述のスイ
ープ相関演算が行われ、スイープ相関値124が求めら
れる。 このスイープ相関値124を図10のC1に示
す。次に、図8のスイープ相関ピーク判定器17におい
て、スイープ相関値124の最大値の大きさを判定し、
スイープ相関値に有意性があるか否かを判定する。この
とき、スイープ相関値の最大値の大きさの有意性判定に
用いるしきい値は、前述のように適応形受信信号レベル
判定器14の遅延器7の出力である遅延受信信号電力値
を用い、乗算器9でレベル変換したものでる。ここで、
上記しきい値を可変する理由は、受信信号レベルに比例
してスイープ相関演算結果が変化するためである。
て、図10のC4に示すしきい値が適していたとして
も、受信信号のレベルが変動して小さくなると、図10
のC5に示すしきい値の方が適することになる。そして
最後に、同期検出器16において、上記ヌル区間判定器
19からのヌル区間の有無を示す判定信号と、上記スイ
ープ相関ピーク判定器17の判定信号の両方を検出した
場合に、送信部と受信部の同期が検出されたと判断し、
同期検出フラグ4を出力する。以上のような処理を行う
ことにより、受信信号の時間軸上の特定の時点を指し示
すシンボル部分(ヌル区間)に雑音が混入したり、フェー
ジングでレベルが変動した場合でも、誤った同期検出を
することがなくなる。
信号の電力の大きさを判定するためのしきい値を、受信
信号のヌル区間を含まないデータシンボルの平均電力値
に応じ変化させるので、大きな雑音が混入したり、マル
チパス・フェージングが発生し受信信号のレベルが変動
した場合においても、ヌル区間を確実に検出することが
でき、悪条件の伝送路でも安定した同期検出のできるデ
ータ伝送装置を提供することができる。
成を示すブロック図
を説明するための波形図
説明するための波形図
するための波形図
明するための波形図
ロック図
6:平均電力算出器、7:遅延器、9:乗算器、12:
受信信号振幅判定器、14:適応形受信信号レベル判定
器、15:電力算出器、16:同期検出器、17:スイ
ープ相関ピーク判定器、19:ヌル区間判定器、31:
電力算出器入力端子、32:初期化信号、33:電力算
出器出力端子、34:加算器、35,37:フリップ・
フロップ、36:除算器、61:RF/IF復調部、6
2:A/D変換器、114:しきい値確定区間、11
5:ヌル区間。
Claims (5)
- 【請求項1】 ディジタル変調方式を用いたデータ伝送
装置において、送信側で伝送信号に所定間隔毎に所定の
同期シンボル群を挿入して送信し、受信側で当該伝送信
号の受信信号電力値を求め、該受信信号電力値の大きさ
から上記同期シンボル群の内の無信号期間(以下、ヌル
区間という)を検出判定する場合、当該ヌル区間の検出
判定の基準となるしきい値を、上記受信信号電力値にお
ける所定期間の平均電力値に基づき算出し、上記伝送信
号の受信信号レベルに応じた当該しきい値を用いて同期
検出を行うことを特徴とするデータ伝送装置の同期検出
方法。 - 【請求項2】 直交周波数分割多重変調方式を用いたデ
ータ伝送装置であって、送信側にて伝送信号に所定間隔
毎に所定の同期シンボル群を挿入しておき、受信側にて
受信した当該伝送信号の受信信号電力値を求め、該受信
信号電力値の大きさから上記同期シンボル群の内の無信
号期間(ヌル区間)を検出判定し、この判定結果に基づき
上記受信側における同期再生を行うデータ伝送装置にお
いて、上記受信信号電力値における所定期間の平均電力
値を求める平均電力値算出手段と、求めた当該平均電力
値を所定期間遅延し遅延平均電力値を得る遅延手段と、
該遅延平均電力値に基づき上記ヌル区間の検出判定を行
うためのしきい値を算出するしきい値算出手段と、上記
伝送信号の受信信号と上記算出したしきい値とを比較す
る比較手段を有し、上記伝送信号の受信信号レベルに応
じたしきい値を用いて同期再生を行うことを特徴とする
データ伝送装置。 - 【請求項3】 上記平均電力値算出手段における平均電
力値の算出を、上記伝送信号のシンボル周期のN倍(N
は自然数)毎に行うことを特徴とする請求項2に記載の
データ伝送装置。 - 【請求項4】 上記遅延手段における平均電力値の遅延
を、上記伝送信号のシンボル期間のc倍(cは正の実数)
の遅延とし、該遅延平均電力値を上記しきい値算出に用
いることを特徴とする請求項2または3に記載のデータ
伝送装置。 - 【請求項5】 上記しきい値算出手段において、上記遅
延平均電力値をpとすると、p×a+b(a,bは実
数)に基づき、上記しきい値を算出することを特徴とす
る請求項2,3または4に記載のデータ伝送装置。
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