JP2001209935A - 磁気記録媒体への記録方法 - Google Patents

磁気記録媒体への記録方法

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JP2001209935A JP2000334447A JP2000334447A JP2001209935A JP 2001209935 A JP2001209935 A JP 2001209935A JP 2000334447 A JP2000334447 A JP 2000334447A JP 2000334447 A JP2000334447 A JP 2000334447A JP 2001209935 A JP2001209935 A JP 2001209935A
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    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features
    • G11B5/23Gap features

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報信号に対応する形状の強磁性薄膜からな
る配列パターンを有するマスター情報担体を用いた転写
記録による、磁気記録媒体への高密度信号のプリフォー
マット記録に際して、記録時の諸条件による品質劣化を
排除し、かつ磁気記録媒体上の位置による変化の少ない
均一な記録を可能とする。 【解決手段】 マスター情報担体を、強磁性薄膜の配列
パターンを対向させて磁気記録媒体に重ね合わせ、強磁
性薄膜の配列パターンを着磁用ヘッドで磁化することに
より、強磁性薄膜の配列パターンを磁化パターンとして
磁気記録媒体に転写記録する。着磁用ヘッドは、ギャッ
プを有する環状の磁気回路を有し、ギャップ部分以外か
ら漏洩する磁束によってマスター情報担体に印加される
磁界の強さが、ギャップ部分から漏洩する磁束によって
マスター情報担体に印加される磁界の20%以下となる
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録再生装置
に用いられる磁気記録媒体に、所定の情報信号を記録す
るための磁気記録媒体への記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録再生装置は、小型でかつ
大容量を実現するために、高記録密度化の傾向にある。
代表的な磁気記憶装置であるハードディスクドライブの
分野においては、すでに面記録密度10Gbit/in
2(15.5Mbit/mm2)を超える装置が商品化さ
れており、数年後には、面記録密度が20Gbit/i
2(31.0Mbit/mm2)の実用化が議論される
ほどの急激な技術進歩が認められる。
【0003】このような高記録密度化を可能とした技術
的背景としては、媒体性能、ヘッド・ディスクインター
フェース性能の向上や、パーシャルレスポンス等の新規
な信号処理方式の出現による線記録密度の向上がある。
しかしながら昨今では、トラック密度の増加傾向が線記
録密度の増加傾向を大きく上回り、面記録密度向上のた
めの主たる要因となっている。これには、従来の誘導型
磁気ヘッドに比べてはるかに再生出力性能に優れた磁気
抵抗素子型ヘッドの実用化が寄与している。現在、磁気
抵抗素子型ヘッドの実用化により、わずか数μm以下の
幅のトラックから、信号をS/N良く再生することが可
能となっている。一方、今後さらなるヘッド性能の向上
に伴い、近い将来にはトラックピッチがサブミクロン領
域に達するものと予想されている。
【0004】ヘッドがこのような狭トラックを正確に走
査し、信号をS/N良く再生するためには、ヘッドのト
ラッキングサーボ技術が重要な役割を果たしている。こ
のようなトラッキングサーボ技術が適用されるハードデ
ィスクドライブでは、ディスクの1周、すなわち角度に
して360度の範囲において、一定の角度間隔でトラッ
キング用サーボ信号、アドレス情報信号、再生クロック
信号等が記録された領域(以下、プリフォーマットと称
する)を設けている。磁気ヘッドは、一定間隔でこれら
の信号を再生することにより、ヘッドの位置を確認、修
正しながら正確にトラック上を走査することができる。
【0005】トラッキング用サーボ信号、アドレス情報
信号、再生クロック信号等は、ヘッドが正確にトラック
上を走査するための基準信号となるものであるため、そ
の記録時には、正確な位置決め精度が要求される。従来
のハードディスクドライブでは、ディスクをドライブに
組み込んだ後、専用のサーボ記録装置を用いて、厳密に
位置制御された磁気ヘッドによりプリフォーマット記録
が行われている。
【0006】上記のような専用のサーボ記録装置を用い
た、磁気ヘッドによるサーボ信号、アドレス情報信号、
再生クロック信号等のプリフォーマット記録において
は、以下のような問題があった。
【0007】まず第1に、磁気ヘッドによる記録は、基
本的にヘッドと媒体との相対移動に基づく線記録であ
る。このため、専用のサーボ記録装置を用いて、磁気ヘ
ッドを厳密に位置制御しながら記録を行う上記の方法で
は、プリフォーマット記録に多くの時間を要するととも
に、専用のサーボ記録装置が相当に高価であることにも
起因して、非常にコスト高となる。
【0008】第2に、ヘッド・媒体間スペーシングや記
録ヘッドのポール形状による記録磁界の広がりのため、
プリフォーマット記録されたトラック端部の磁化遷移が
急峻性に欠けるという問題がある。現在のトラッキング
サーボ技術は、ヘッドがトラックを外れて走査した際の
再生出力の変化量によって、ヘッドの位置検出を行うも
のである。従って、サーボ領域間に記録されたデータ情
報信号を再生する際のように、ヘッドがトラック上を正
確に走査した際のS/Nに優れるだけではなく、プリフ
ォーマット記録された信号トラックには、ヘッドがトラ
ックを外れて走査した際の再生出力変化量、すなわちオ
フトラック特性が急峻であることが要求される。上記の
問題はこの要求に反するものであり、今後のサブミクロ
ントラック記録における正確なトラッキングサーボ技術
の実現を困難なものとしている。
【0009】そこで、磁気ヘッドを用いた従来のプリフ
ォーマット記録の課題を解決する手段として、以下のよ
うな方法が提案されている。
【0010】例えば、特開平10−40544号公報に
は、以下の方法が記載されている。すなわち、基体の表
面に、情報信号に対応するパターン形状で強磁性材料か
らなる磁性部を形成して、マスター情報担体とする。こ
のマスター情報担体の表面を、強磁性薄膜あるいは強磁
性粉塗布層が形成されたシート状もしくはディスク状磁
気記録媒体の表面に接触させ、所定の磁界を印加する。
それにより、マスター情報担体に形成した情報信号に対
応するパターン形状の磁化パターンを磁気記録媒体に記
録する。
【0011】この特開平10−40544号公報に開示
された方法においては、一方向に磁化されたマスター情
報担体表面の強磁性薄膜から発生する記録磁界により、
磁気記録媒体にはマスター情報担体の強磁性薄膜パター
ンに対応した磁化パターンが転写記録される。すなわ
ち、マスター情報担体表面に、トラッキング用サーボ信
号、アドレス情報信号、再生クロック信号等に対応する
強磁性薄膜パターンを、フォトリソグラフィ技術などに
よって形成することにより、磁気記録媒体上にこれらに
対応するプリフォーマット記録を行うことができる。
【0012】従来の磁気ヘッドによる記録が、基本的に
ヘッドと媒体との相対移動に基づく動的線記録であるの
に対し、上記の方法は、マスター情報担体と媒体との相
対移動を伴わない静的な面記録であるという特徴を有す
る。このような特徴により、特開平10−40544号
公報に開示された技術は、既述のプリフォーマット記録
における課題に対して、下記のような極めて有効な効果
を発揮することができる。
【0013】第1に、面記録であるため、プリフォーマ
ット記録に要する時間は、従来の磁気ヘッドによる記録
方法に比べて非常に短い。また、磁気ヘッドを厳密に位
置制御しながら記録を行うための、高価なサーボ記録装
置も不要である。従って、プリフォーマット記録におけ
る生産性を大幅に向上できるとともに、生産コストも低
減することができる。
【0014】第2に、マスター情報担体と媒体との相対
移動を伴わない静的記録であるため、マスター情報担体
表面と磁気記録媒体表面を密着させることにより、記録
時の両者間のスペーシングを最小限にすることができ
る。さらに、磁気ヘッドによる記録のように、記録ヘッ
ドのポール形状による記録磁界の広がりを生じることも
ないため、プリフォーマット記録されたトラック端部の
磁化遷移は、従来の磁気ヘッドによる記録に比べて優れ
た急峻性を有し、より正確なトラッキングが可能とな
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
磁気転写技術を用いた情報信号の記録は、マスター情報
担体に設けられた情報信号に対応する配列パターンを、
磁化パターンとして磁気記録媒体に一度に転写記録する
方法であるため、磁気記録媒体全面に亘って均一に、安
定して高密度の情報信号が記録されることが重要であ
る。
【0016】本発明は、磁気記録媒体、特に固定ハード
ディスク媒体、リムーバブルハードディスク媒体、大容
量フレキシブル媒体等のディスク状磁気記録媒体に、高
密度の情報信号を、短時間に生産性良く、かつ均一に安
定して記録することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体へ
の記録方法は、基体上に強磁性薄膜からなる磁性部が所
定の情報信号に対応する形状に形成された配列パターン
を有するマスター情報担体を用い、そのマスター情報担
体を磁気記録媒体に対して磁性部側が磁気記録媒体に対
向するように重ね合わせるとともに、マスター情報担体
の磁性部を着磁用ヘッドで磁化することにより、マスタ
ー情報担体に形成された配列パターンを磁化パターンと
して磁気記録媒体に転写記録する方法に基づく。そして
上記課題を解決するため、着磁用ヘッドはギャップを有
する環状の磁気回路を有し、ギャップ部分以外から漏洩
する磁束によってマスター情報担体に印加される磁界の
強さが、ギャップ部分から漏洩する磁束によってマスタ
ー情報担体に印加される磁界の20%以下となるように
構成される。この基本構成の発明によれば、マスター情
報担体に設けられた配列パターン形状による信号情報
を、磁化パターンによる信号情報として、信号品質の劣
化を招くことなく、磁気記録媒体全面に亘って均一にか
つ安定して転写記録することができる。
【0018】上記構成の方法において好ましくは、マス
ター情報担体を用いた転写記録に先立って、磁気記録媒
体に対して着磁用ヘッドにより直流消去磁界を印加して
一定方向に磁化し、次にマスター情報担体を一定方向に
磁化した磁気記録媒体に重ね合わせるとともに、マスタ
ー情報担体の磁性部に着磁用ヘッドで直流消去磁界とは
逆方向の磁界を印加することにより、マスター情報担体
に形成された配列パターンを磁化パターンとして磁気記
録媒体に転写記録する。
【0019】以上の方法において、着磁用ヘッドは、第
1の磁気コア半体と第2の磁気コア半体とを対向させて
ギャップを有する環状の磁気回路を形成することにより
構成し、かつ以下のような形状とすることにより、ギャ
ップ部分以外から漏洩する磁束によってマスター情報担
体に印加される磁界の強さが、ギャップ部分から漏洩す
る磁束によってマスター情報担体に印加される磁界の2
0%以下となるように構成される。
【0020】すなわち、磁気回路の環状磁路に平行な断
面における外周形状を、少なくともギャップ部分に隣接
する頂点において半径0.5mm以上の曲率で湾曲した
形状を有する略多角形とする。
【0021】または、磁気回路の環状磁路に平行な断面
における外周形状を、少なくともギャップ部分に隣接す
る頂点における内角が100度以上の略多角形としても
よい。
【0022】または、磁気回路の環状磁路に平行な断面
における外周形状を、ギャップ近傍においてギャップの
中心線上に頂点を有するとともに、その頂点における内
角が100度以上で170度以下の略多角形としてもよ
い。この着磁用ヘッドにおけるギャップの中心線上の頂
点に隣接する辺が、外方向に湾曲した形状を有するよう
に構成してもよい。
【0023】または、磁気回路の環状磁路に平行な断面
における外周形状を、頂点を有さない略楕円形状として
もよい。
【0024】以上の構成において、着磁用ヘッドの第1
の磁気コア半体および第2の磁気コア半体のうちの少な
くとも一方を、永久磁石で構成してもよい。あるいは、
着磁用ヘッドの第1の磁気コア半体及び第2の磁気コア
半体を、永久磁石を介して対向させた構成とすることも
できる。あるいは、着磁用ヘッドの第1の磁気コア半体
および第2の磁気コア半体のうちの少なくとも一方に、
直流励磁するための巻線を配置した構成とすることもで
きる。
【0025】上記構成の方法を用いてプリフォーマット
記録された磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置を構
成することができる。
【0026】また上記構成の方法を用いて、あらかじめ
磁性膜に所定の情報信号の磁化パターンを転写記録した
ディスク状磁気記録媒体を組み込んだハードディスクド
ライブを構成することもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における磁気記録媒体への記録方法について、図
面を参照しながら説明する。
【0028】図1は、本実施の形態における記録方法を
実施するための記録装置の概要を示す。図1において1
は、ディスク状磁気記録媒体としての円盤状のハードデ
ィスクである。ハードディスク1は、中心孔1aを有す
るドーナツ円盤状のアルミニウム基板の表面に、Co等
からなる強磁性薄膜をスパッタリング法によって成膜す
ることにより作製されている。2は円盤状のマスター情
報担体であり、ハードディスク1の強磁性薄膜などから
なる磁性膜表面に接触するように重ね合わされて配置さ
れる。このマスター情報担体2は、ハードディスク1よ
り径が大きく、ハードディスク1に接触する側の表面に
は、強磁性薄膜からなる信号領域2aが設けられてい
る。信号領域2aを形成する強磁性薄膜は、ハードディ
スク1に磁気転写すべき情報信号に対応した微細な配列
パターン形状を有する。
【0029】3はハードディスク1を保持するディスク
保持体である。このディスク保持体3の先端部には、ハ
ードディスク1を位置決め保持するチャック部3aが設
けられている。また、ディスク保持体3内部には、ハー
ドディスク1の中心孔1aに連通し、かつ一端が排気ダ
クト4に接続される吸引孔3bが設けられている。排気
ダクト4の端部には排気装置5が装着されている。この
排気装置5を始動させることにより、排気ダクト4、及
び吸引孔3bを通して、ハードディスク1とマスター情
報担体2との間の空間が負圧状態となる。その結果、マ
スター情報担体2がハードディスク1の方向に吸引さ
れ、マスター情報担体2にハードディスク1が位置決め
された状態で重ね合わされる。なお、この時、ハードデ
ィスク1とマスター情報担体2の間には若干の隙間があ
り、その隙間を通して、図1の矢印で示すように外部か
ら空気が吸引される。
【0030】着磁用ヘッド6は、マスター情報担体2か
らハードディスク1に転写記録するために用いられる。
この着磁用ヘッド6が発生する磁界により、マスター情
報担体2に形成された、情報信号に対応した強磁性薄膜
パターンから発生する磁界によって、ハードディスク1
に情報信号が記録される。着磁用ヘッド6は、図2に示
すように、巻線6aを具備した強磁性材料からなる磁気
コア半体6bと、同じく強磁性材料からなる磁気コア半
体6cとを対向させて、ギャップ6dを有する環状の磁
気回路を形成したものである。巻線6aに励磁電流を印
加することによって、ギャップ6dには、矢印Aで示す
ように、磁気コア半体6cから磁気コア半体6bに向か
う漏れ磁束が発生する。印加する電流の向きを変えるこ
とによって、ギャップ6dに発生する漏れ磁束の方向を
変えることができる。なお、矢印Bは、図2に示す方向
の漏れ磁束が発生している時に磁気コア半体6b、6c
に発生する内部磁束の方向を示している。
【0031】また、図示していないが、着磁用ヘッド6
のギャップ6dの形状は、マスター情報担体2に対向す
る面において、記録再生用磁気ヘッドのトラッキング走
査軌道と同じ円弧になっている。従って、ギャップ6d
に発生する磁界の方向は、トラッキング走査軌道に対し
て常に垂直となる。その結果、マスター情報担体2の強
磁性薄膜は、全てのトラックにおいて、記録再生用磁気
ヘッドのトラッキング走査方向と垂直な方向に磁化され
る。言い換えれば、記録再生用磁気ヘッドのヘッドギャ
ップ長方向と同じ方向に磁化される。
【0032】次に、本発明の記録方法に使用するマスタ
ー情報担体の一例について説明する。図3に、マスター
情報担体2の一例の平面を模式的に示す。マスター情報
担体2の一主面、すなわちハードディスク1の強磁性薄
膜表面に接触する側の表面には、略放射状に信号領域2
aが形成されている。
【0033】図3の信号領域2aにおける一点鎖線で囲
んだ領域Cの拡大図を、図4に模式的に示す。図4に示
すように、信号領域2aには、磁気記録媒体に記録され
るディジタル情報信号、例えばプリフォーマット記録に
対応する位置に、上記情報信号に対応したパターン形状
で強磁性薄膜からなる磁性部によるマスター情報パター
ンが形成されている。図4において、ハッチングを施し
た部分が強磁性薄膜によって構成された磁性部である。
この図4に示すマスター情報パターンは、クロック信
号、トラッキング用サーボ信号、アドレス情報信号等の
各々の領域を、ディスク周方向、すなわちトラック長さ
方向に順次配列したものである。なお、図4に示すマス
ター情報パターンは一例であり、磁気記録媒体に記録さ
れるディジタル情報信号に応じて、マスター情報パター
ンの構成や配置等を適宜決定することができる。
【0034】例えば、ハードディスクドライブにおい
て、ハードディスクの磁性膜に、まずリファレンス信号
を記録し、そのリファレンス信号に基づいてトラッキン
グ用サーボ信号などのプリフォーマット記録を行う場合
には、マスター情報担体を用いてハードディスクの磁性
膜に、あらかじめプリフォーマット記録に用いるリファ
レンス信号のみを転写記録する。そしてそのハードディ
スクをドライブの筐体内に組み込み、トラッキング用サ
ーボ信号などのプリフォーマット記録は、ハードディス
クドライブの磁気ヘッドを使用して行う。この場合、最
終的なプリフォーマット記録は、従来の方法と同様にド
ライブ内に搭載された磁気ヘッドによって行われる。し
かしながら、高価な専用のサーボ記録装置を用いること
なく、ドライブ自体が、転写記録されたリファレンス信
号を参照して最終的なプリフォーマット記録を自己完結
することができる。従って、最終的なプリフォーマット
情報信号を直接転写記録する場合と同様に、従来の方法
に比べてコストメリットが大きい。
【0035】図3、図4に示した領域Cの一部断面を図
5に示す。図5に示すように、マスター情報担体2は、
Si基板、ガラス基板、プラスチック基板などの非磁性
材料からなる円盤状の基体10を有する。基体10の一
主面10b、すなわちハードディスク1の表面が接触す
る側の表面には、情報信号に対応する複数の微細な配列
パターン形状で凹部10aが形成されている。凹部10
aには、磁性部を構成する強磁性薄膜11が埋め込まれ
ている。図1に示した記録装置を用いてハードディスク
1とマスター情報担体2を均一に密着させ良好な記録特
性を得るためには、強磁性薄膜11の表面11aができ
る限り平坦で、かつ基体10の一主面10bに対して、
突出した構成とすることが好ましい。
【0036】強磁性薄膜11としては、硬質磁性材料、
半硬質磁性材料、軟質磁性材料を問わず、多くの種類の
磁性材料を用いることができる。要するに、磁気記録媒
体にディジタル情報信号を転写記録できるものであれば
よい。例えば、Fe、Co、Fe−Co合金などを用い
ることができる。なお、マスター情報が記録される磁気
記録媒体の種類によらずに十分な記録磁界を発生させる
ためには、磁性材料の飽和磁束密度が大きいほどよい。
特に、2000エルステッド(159kA/m)を超え
る高保磁力の磁気ディスクや、磁性層の厚みの大きいフ
レキシブルディスクに対しては、飽和磁束密度が0.8
テスラ以下になると十分な記録を行うことができない場
合があるので、一般的には、0.8テスラ以上、好まし
くは1.0テスラ以上の飽和磁束密度を有する磁性材料
が用いられる。
【0037】また、強磁性薄膜11の厚さは、ビット
長、磁気記録媒体の飽和磁化、及び磁性層の膜厚による
が、例えばビット長約1μm、磁気記録媒体の飽和磁化
約500emu/cc(500kA/m)、磁気記録媒
体の磁性層の厚さが約20nmの場合では、50nm〜
500nm程度であればよい。
【0038】このような記録方法において良好な記録信
号品質を得るために、プリフォーマット記録時には、マ
スター情報担体に設けた強磁性薄膜11の配列パターン
を励磁して、一様に磁化することが望ましい。またマス
ター情報担体を用いた信号記録に先立って、ハードディ
スクなどの磁気記録媒体を一様に直流消去しておくこと
が望ましい。
【0039】次に、マスター情報担体に形成したパター
ンに対応した情報信号を、ディスク状磁気記録媒体であ
るハードディスクに記録する手順について説明する。
【0040】まず図6に示すように、着磁用ヘッド6
を、ハードディスク1に近づけた状態で、ハードディス
ク1の中心軸を回転軸としてハードディスク1と平行に
回転させる。それにより、図7に矢印で示すようにハー
ドディスク1を予め一方向に磁化する(初期磁化)。
【0041】次に、図1に示すように、ハードディスク
1にマスター情報担体2を位置決めして重ね合わせた状
態で、排気装置5を始動させる。それにより、ハードデ
ィスク1の中心孔1aを通してマスター情報担体2が吸
引され、マスター情報担体2の強磁性薄膜11が形成さ
れている面とハードディスク1とが均一に密着させられ
る。
【0042】その後、図8に示すように、着磁用ヘッド
6による磁界が初期磁化とは逆向きに発生するように電
流の向きを逆にする。その状態で、ディスク保持体3に
保持されているハードディスク1の中心を回転中心とし
て、着磁用ヘッド6をマスター情報担体2と平行に回転
させて、マスター情報担体2に直流励磁磁界を印加す
る。これにより、マスター情報担体2の強磁性薄膜11
が磁化され、図9に示すように、マスター情報担体2に
重ね合わせたハードディスク1の所定の領域1bに、強
磁性薄膜11により形成された磁性部のパターンに対応
した情報信号が記録される。なお、図9に示す矢印は、
この時ハードディスク1に転写記録される磁化パターン
の磁界の方向を示している。
【0043】図10にその磁化処理時の様子を示す。図
10に示すように、マスター情報担体2をハードディス
ク1に密着させた状態で、マスター情報担体2に外部か
ら磁界を印加して強磁性薄膜11を磁化することによっ
て、ハードディスク1の強磁性薄膜からなる磁気記録層
1cに情報信号を記録することができる。すなわち、非
磁性の基体10に所定のパターン形状で強磁性薄膜11
を形成して構成したマスター情報担体2を用いることに
より、ディジタル情報信号を磁気記録媒体であるハード
ディスク1に磁気的に転写記録することができる。
【0044】ここで、転写記録方法について、より詳し
く説明する。上述したプリフォーマット記録の過程を図
11に示す。図11(a)は磁気記録媒体であるハード
ディスク1の直流消去過程、図11(b)はマスター情
報担体2を用いた信号記録過程、および図11(c)は
プリフォーマット記録後のハードディスク1の残留磁化
状態を、それぞれ情報信号トラック長さ方向における断
面で示している。この磁気記録媒体がハードディスク1
である場合、情報信号トラック長さ方向は、ディスク円
周方向に一致する。
【0045】図11(a)に示すように、磁気記録媒体
であるハードディスク1は、マスター情報担体を用いた
信号の転写記録に先立って、直流消去磁界12によって
一定方向の磁化13により一様に直流消去される。次
に、図11(b)に示すように、情報信号に対応する配
列パターン形状で強磁性薄膜11が形成されたマスター
情報担体2の表面を、ハードディスク1の表面に密着さ
せ、直流励磁磁界14によって強磁性薄膜11を励磁す
る。この際、直流励磁磁界14の極性は、直流消去磁界
12と逆極性とする。これにより、強磁性薄膜11間の
部分においてのみ、漏れ磁束15によりハードディスク
1上の磁化13が反転される。この結果、マスター情報
担体2を取り除いた後、ハードディスク1上には、マス
ター情報担体2上に形成された強磁性薄膜11の配列パ
ターンに対応する磁化13のパターンを記録することが
できる。
【0046】以上のように、本発明のマスター情報担体
から磁気記録媒体に転写記録する方法においては、マス
ター情報担体に、磁気記録媒体に記録させるべき所定の
ディジタル情報信号に対応する配列パターン形状で、強
磁性薄膜からなる磁性部をあらかじめ形成しておき、そ
のマスター情報担体に磁気記録媒体を接触させ、マスタ
ー情報担体に形成された配列パターン形状を磁化パター
ンとして転写記録する。このような方法においては、マ
スター情報担体に形成した磁性部の配列パターンを、対
応する磁化パターンとして信頼性良く正確に転写するこ
とが重要である。
【0047】ところが、本発明者らが、着磁用ヘッドを
用いてハードディスクなどの磁気記録媒体に対してプリ
フォーマット記録を行ったところ、プリフォーマット記
録時の諸条件によっては、再生信号品質が劣化したり、
あるいは磁気記録媒体上の位置により不安定に変化する
原因不明の現象が認められた。顕著な信号品質劣化の例
として、ハードディスク上に記録されたプリフォーマッ
ト信号の再生信号例を図12に示す。
【0048】図12は、一定間隔で極性反転する周期信
号を磁気ディスク一周に記録した後、磁気抵抗効果型ヘ
ッドを用いて再生した再生信号の例である。周期信号を
一様の振幅で記録したにも関わらず、ディスクの周方向
位置によって再生信号振幅が大きく異なっていることが
分かる。このような再生信号品質の劣化を生じたので
は、そのプリフォーマット記録信号を用いて磁気記録再
生装置のサーボトラッキングを行うことは不可能であ
る。
【0049】このような信号品質の劣化現象は、プリフ
ォーマット記録時の諸条件を実験的に最適化することに
よって、ある程度防止することができる場合もある。し
かしながら、上記のようなプリフォーマット記録技術を
用いて磁気記録再生装置の大量生産を行う際には、製品
の品質保証、および生産歩留り向上の観点から、適切な
プリフォーマット記録条件としてはある程度の広い許容
範囲が必要である。現状のプリフォーマット記録技術を
用いた試行錯誤的な実験手法によって導かれた適正記録
条件においては、信号品質の観点から許容される適正範
囲が非常に狭い。従って、大量生産時の製品の品質保
証、および生産歩留り向上の観点から十分実用的である
とは言い難い。
【0050】本発明者らはこの課題に対して、種々の実
験と検討を繰り返し行った結果、図12に例示した類の
信号品質劣化現象は、以下の作用によるものであること
を見出した。
【0051】例えば、図2に示したような構成の着磁用
ヘッドを用いた場合には、図13(a)に示すように、
本来直流消去に寄与するギャップからの漏れ磁束15以
外に、着磁用ヘッド6の磁気コアのエッジ部分から漏れ
る漏れ磁束16が磁気記録媒体の磁化過程に寄与する。
なお、図13において、着磁用ヘッド6内の矢印は、内
部磁束の方向を示している。この磁気コアのエッジ部分
から漏れる漏れ磁束16は、本来直流消去に寄与するギ
ャップからの漏れ磁束15とは逆極性である。そのた
め、ギャップからの漏れ磁束15によって直流飽和消去
された部分を減磁してしまい、直流消去後の磁化13
は、図13(b)に示すような状態になる。
【0052】すなわち、図14(a)に示すように、直
流消去後の磁気記録媒体中の磁化18は、磁気記録媒体
の残留磁化Mrよりもはるかに小さい値となり、直流飽
和消去には至らない。この場合、マスター情報担体を用
いた信号転写記録によって、図14(b)に示すよう
に、強磁性薄膜17間の部分において磁気記録媒体上の
磁化18が逆極性の残留磁化−Mrに反転されたとして
も、強磁性薄膜17に対応する部分において磁気記録媒
体に記録された磁化が小さいために、図12に例示した
ような再生信号の振幅低下を生じることになる。
【0053】ところで、図13に示す直流消去過程にお
いて、着磁用ヘッド6を相対移動させた後、最終的にこ
れを磁気記録媒体表面から遠ざける位置における着磁用
ヘッドのコア直下においては、磁気コアのエッジ部分か
ら漏れる逆極性磁束の影響を受けない。従ってこの部分
における磁気記録媒体上の磁化は、残留磁化Mrにほぼ
等しい。このため、図12の再生信号では、上記の着磁
用ヘッドのコア直下部分においてのみ、着磁用ヘッドの
コア長にほぼ等しい領域が高出力振幅となっている。ま
た、これ以外の部分において、再生信号振幅に変動が認
められるのは、着磁用ヘッドを磁気記録媒体と相対移動
させる際の着磁用ヘッドと磁気記録媒体間のスペーシン
グ変動に起因するものと考えられる。
【0054】上記のように、着磁用ヘッドのギャップ部
分以外からの漏洩により、転写記録した信号の品質劣化
が生じる現象を見出したことに基づき、本発明において
は、着磁用ヘッドのギャップ部分以外から漏洩する磁束
によって被着磁物に印加される磁界を、着磁用ヘッドの
ギャップ部分から漏洩する磁束によって被着磁物に印加
される磁界の20%以下となるように構成する。これに
より本来直流消去磁界および直流励磁磁界に寄与しない
逆極性の漏れ磁束の影響を許容範囲以下に抑制して、信
号品質の劣化を防止できる。なお、被着磁物とは、直流
消去過程においては磁気記録媒体を指し、信号の転写記
録過程においてはマスター情報担体上の強磁性薄膜を指
すものである。
【0055】着磁用ヘッドのギャップ部分以外から漏洩
する磁束によって被着磁物に印加される磁界は、できる
限り零に近い方が望ましいことは言うまでもない。一
方、本発明者らの実験とそれに基づく検討によれば、着
磁用ヘッドのギャップ部分以外から漏洩する磁束によっ
て被着磁物に印加される磁界が20%を越えなければ、
実用上満足できる結果が得られた。20%を越えると、
図12により説明したように、ディスクの周方向位置に
より再生信号振幅変動が大きくなって再生信号の品質劣
化を生じ、電子回路による補正を行ってもサーボトラッ
キングを行うことが困難であった。
【0056】これらのことから、本発明においては、着
磁用ヘッドのギャップ部分以外から漏洩する磁束によっ
て被着磁物に印加される磁界は、着磁用ヘッドのギャッ
プ部分から漏洩する磁束によって被着磁物に印加される
磁界の20%以下とする。
【0057】また、本発明者らは、本来直流消去磁界お
よび直流励磁磁界に寄与しない逆極性の漏れ磁束が、着
磁用ヘッドの形状に起因する当該ヘッドの局所的な磁気
飽和によって生じることを見出した。すなわち、本発明
の記録方法において、特定の構成、形状を有する着磁用
ヘッドを用いることにより、着磁用ヘッドのギャップ部
分以外から漏洩する磁束によって被着磁物に印加される
磁界を、ギャップ部分から漏洩する磁束によって被着磁
物に印加される磁界の20%以下とすることが可能とな
る。
【0058】以下に、本発明の記録方法に用いられる着
磁用ヘッド、すなわち、ギャップ部分以外から漏洩する
磁束によって被着磁物に印加される磁界を、ギャップ部
分から漏洩する磁束によって被着磁物に印加される磁界
の20%以下とするための着磁用ヘッドの構成について
説明する。
【0059】(実施の形態2)図15に示す実施の形態
2における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第1の例である。図15は、着磁用
ヘッドの磁気回路の環状磁路に平行な断面、すなわち情
報信号のトラック長さ方向、例えばディスク状磁気記録
媒体の周方向における断面を示す。この着磁用ヘッド
は、ヨーク形状を有する第1の磁気コア半体21と、ヨ
ーク形状を有する第2の磁気コア半体22とを対向させ
てギャップ23を有する環状の磁気回路を構成したもの
である。その磁気回路の環状磁路に平行な断面における
外周形状は、少なくともギャップ23部分に隣接する頂
点が湾曲した形状を有する略多角形に形成される。具体
的には、少なくともギャップ23部分に隣接する頂点、
すなわち図中の頂点24A、24Bにおいて、半径rお
よびr’が0.5mm以上の曲率で湾曲した形状とすれ
ばよい。なお、図15では外周形状を略四角形としてい
るが、これに限らず、必要に応じて五角形、六角形な
ど、他の多角形状とすることも可能である。
【0060】図2に例示したような構成の着磁用ヘッド
においては、磁気回路の環状磁路に平行な断面の外周形
状においてギャップ部分に隣接する頂点部分が局所的に
磁気飽和に達し、この部分から漏れる漏れ磁束の影響に
よって信号品質を低下させる結果となっていた。これに
対して、図15の構成では、ギャップ部分に隣接する頂
点24A、24B部分において半径0.5mm以上の曲
率で湾曲形状加工を施すことにより、形状効果によって
頂点24A、24B部分の磁気飽和が抑制される。それ
により、この部分からの漏れ磁束の発生を抑制すること
が可能である。
【0061】本実施形態における着磁用ヘッドを用いた
場合の直流消去過程を図16に示す。この図に示す着磁
用ヘッド25は、本実施形態による上記のような構造を
有する。図16の直流消去過程では、図16(a)に示
すように、着磁用ヘッド25を構成する磁気コアのエッ
ジ部分から漏れる漏れ磁束はほとんどない。従って、本
来直流消去に寄与するギャップからの漏れ磁束26以外
の漏れ磁束が、磁気記録媒体としてのハードディスク1
の磁化過程に寄与することはない。その結果、ハードデ
ィスク1には、図16(b)に示すように磁化27が形
成される。
【0062】従って図17(a)に示すように、直流消
去後の磁気記録媒体中の磁化29は、位置に依らず一様
に残留磁化Mrとなり、直流飽和消去が実現される。直
流消去の後、マスター情報担体を用いた信号転写記録に
よって、強磁性薄膜28間の部分において、図17
(a)に示した磁気記録媒体上の磁化29が、図17
(b)に示すように逆極性の残留磁化−Mrに反転さ
れ、磁気記録媒体上に、マスター情報担体上に形成され
た強磁性薄膜パターンに対応する磁化パターンを飽和記
録することができる。
【0063】図18には、本実施形態の構成を有する着
磁用ヘッドを用いて、一定間隔で極性反転する周期信号
をハードディスクの一周に転写記録した後、磁気抵抗効
果型ヘッドを用いて再生した時の再生信号の例を示す。
図12に示した従来例の再生信号とは異なり、振幅が大
きくかつ位置による振幅変動の小さい、高品質の再生信
号が安定して得られていることが判る。
【0064】なお、図15においては、半径r、r’を
同じ値として図示したが、両者は必ずしも同じ値である
必要はない。しかしながら、半径rおよびr’のいずれ
か一方でも0.5mmよりも小さい値とした場合には、
頂点24A、24B部分の磁気飽和を十分に抑制できな
い。このため、直流消去過程および信号の転写記録過程
において、ギャップ部分以外から漏洩する磁束によって
被着磁物に印加される磁界を、ギャップ部分から漏洩す
る磁束によって被着磁物に印加される磁界の20%以下
とすることが困難であり、図18に示したような高品質
の再生信号を得ることができない場合があった。
【0065】一方、半径rおよびr’をあまり大きくし
すぎると、頂点24A、24B近傍における磁路断面積
が局所的に小さくなり、逆にこの部分における磁気飽和
を大きくする結果となりかねない。従って、半径rおよ
びr’を数mm以上に大きくする場合には、第1の磁気
コア半体21および第2の磁気コア半体22の頂点24
A、24B部分における磁路断面積を、半径値に応じて
十分に大きくすることが必要である。本実施の形態にお
いては、半径rおよびr’を2mmとすることにより、
十分に本発明の効果を得ることができ、図18に示すよ
うな高品質の再生信号を安定して得ることができた。
【0066】また、図15は磁気コア全体を永久磁石材
料により構成した例であり、第1の磁気コア半体21お
よび第2の磁気コア半体22は、これらが構成する磁気
回路の環状磁路に沿った向きに一様に着磁されている。
この第1および第2の磁気コア半体21、22として
は、残留磁束密度1.0テスラ以上、保磁力10000
エルステッド(796kA/m)以上のものが好まし
い。このような特性を有する永久磁石として、Nd−F
e−BやSm−Coなどの材料を主成分とする希土類磁
石を用いることができる。
【0067】さらに、着磁用ヘッドの外形寸法は、プリ
フォーマット記録される磁気記録媒体の形状に応じて様
々な値とすることが可能である。本発明の一実施例にお
いては、着磁用ヘッドのコア長(図15のL)を5mm
から30mm程度とし、ギャップ長(図15のG)を
0.5mmから3mm程度とした。また着磁用ヘッドの
コア幅(図15の紙面法線方向の幅)方向は転写記録さ
れる情報信号のトラック幅方向に一致するので、コア幅
が大きいほど多くのトラックを一括して記録することが
できる。例えば外径3.5インチのハードディスクにプ
リフォーマット記録を行う場合には、ハードディスク半
径方向における信号記録領域は、半径約21mmから4
6mmの範囲となる。従って、一実施例としては、その
領域全体を略包含するように、着磁用ヘッドのコア幅を
25mmから30mm程度とした。なお、上記の外形寸
法は、後述する実施の形態3〜7における着磁用ヘッド
についても同様の構成である。
【0068】(実施の形態3)図19に示す実施の形態
3における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第2の例である。図19は、磁気回
路の環状磁路に平行な断面、すなわち情報信号のトラッ
ク長さ方向、例えばディスク状磁気記録媒体の周方向に
おける断面を示す。この着磁用ヘッドは、ヨーク形状を
有する第1の磁気コア半体31と、ヨーク形状を有する
第2の磁気コア半体32とを対向させて、ギャップ33
を有する環状の磁気回路を構成したものである。その磁
気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状は、少
なくともギャップ部分に隣接する頂点における内角が1
00度以上の略多角形を形成している。すなわち、図1
9に示すように、磁気回路の環状磁路に平行な断面にお
ける外周形状を、少なくともギャップ33部に隣接する
頂点34A、34Bにおける内角θ、θ’が100度以
上の略多角形となるように形成する。なお、図19にお
いては、外周形状を概略、六角形としているが、本実施
形態はこれに限られたものではなく、必要に応じて、他
の多角形状とすることも可能である。
【0069】磁路に平行な断面の外周形状において、各
頂点部分はその内角が小さいほど磁気飽和に達しやすく
なる。図19の構成では、ギャップ33部に隣接する頂
点34A、34Bにおいて、内角θ、θ’が100度以
上となるよう外形加工を施すことにより、その形状効果
によって頂点34A、34B部分の磁気飽和を抑制し、
この部分からの漏れ磁束の発生を抑制することが可能で
ある。この場合、頂点34A、34Bに各々隣接する頂
点34C、34D部分においては、なお内角が小さく、
磁気飽和による漏れ磁束を発生する可能性がある。しか
しながら、頂点34C、34Dは、直流消去および信号
の転写記録過程において、被着磁物表面に近接すること
なく比較的離れた位置にあるため、この部分から漏れる
磁束は被着磁物の磁化過程に影響を及ぼし難く、図12
に示したような再生信号品質の低下に寄与することはな
い。
【0070】このように、本実施形態の構成を有する着
磁用ヘッドを用いて信号を転写記録した場合にも、図1
5に示したものと同様に、振幅が大きくかつ位置による
振幅変動の小さい、高品質の再生信号を安定に得ること
ができた。
【0071】なお、図19においては、内角θ、θ’を
同じ値として図示したが、両者は必ずしも同じ値である
必要はない。しかしながら、内角θ、θ’のいずれか一
方でも100度よりも小さい値とした場合には、頂点3
4A、34B部分の磁気飽和を十分に抑制できない。つ
まり、直流消去過程および信号の転写記録過程におい
て、ギャップ部分以外から漏洩する磁束によって被着磁
物に印加される磁界を、ギャップ部分から漏洩する磁束
によって被着磁物に印加される磁界の20%以下にする
ことが困難であり、図18に示したような高品質の再生
信号を得ることができない場合があった。
【0072】一方、内角θ、θ’をあまり大きくしすぎ
ると、頂点34C、34Dが被着磁物表面に近接して、
この部分から漏れる磁束が被着磁物の磁化過程に影響を
及ぼす場合がある。従って、内角θ、θ’を150度程
度以上に大きくする場合には、頂点34A、34C間の
距離、および頂点34B、34D間の距離を十分に大き
くして、頂点34C、34Dを被着磁物表面に近接させ
ないようにする必要がある。本発明においては、内角
θ、θ’を100度から120度程度とし、頂点34
A、34C間の距離、および頂点34B、34D間の距
離を1mm程度以上とする。それにより、十分に本発明
の効果を得ることができ、図18に示すような高品質の
再生信号を安定して得ることができる。
【0073】また、図19の着磁用ヘッドも図15の構
成と同様に、磁気コア全体を永久磁石材料により構成し
た例であり、第1の磁気コア半体31および第2の磁気
コア半体32は、これらが構成する磁気回路の環状磁路
に沿った向きに一様に着磁されている。第1および第2
の磁気コア半体31、32に用いられる永久磁石材料
も、図15の構成と同様のものを用いることができる。
【0074】(実施の形態4)図20に示す実施の形態
4における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第3の例である。図20は、磁気回
路の環状磁路に平行な断面、すなわち情報信号のトラッ
ク長さ方向、例えばディスク状磁気記録媒体の周方向に
おける断面で示している。この着磁用ヘッドは、ヨーク
形状を有する第1の磁気コア半体41と、ヨーク形状を
有する第2の磁気コア半体42とを対向させて、ギャッ
プ43を有する環状の磁気回路を構成したものである。
その磁気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状
は、ギャップ43近傍においてギャップ43の中心線4
4上に頂点45Cを有し、その頂点45Cにおける内角
φが100度以上で170度以下の略多角形に形成され
ている。
【0075】なお、図20に示す着磁用ヘッドにおいて
は、外周形状を概略、五角形としているが、本実施形態
はこれに限られたものではなく、必要に応じて、他の多
角形状とすることも可能である。
【0076】また、図20に示す構成では、ギャップ4
3に隣接する頂点45A、45Bにおいて、なお内角が
小さく、磁気飽和による漏れ磁束を発生する可能性があ
る。しかしながら、ギャップ近傍においてギャップ43
の中心線44上に頂点45Cを設け、かつ頂点45Cに
おける内角φを170度以下とすることにより、頂点4
5A、45Bは、直流消去および信号の転写記録過程に
おいて、被着磁物表面に近接することなく十分に離れた
距離に位置することとなる。従って、頂点45A、45
C間の距離、および頂点45B、45C間の距離を極端
に小さくしない限り、頂点45A、45B部分から漏れ
る磁束は被着磁物の磁化過程に影響を及ぼし難く、図1
2に示したような再生信号品質の低下に寄与することは
ない。
【0077】このように、本実施形態の構成を有する着
磁用ヘッドを用いて信号を転写記録した場合も、図15
に示したものと同様に、振幅が大きくかつ位置による振
幅変動の小さい、高品質の再生信号を安定に得ることが
できる。
【0078】一方、本実施の形態において内角φをあま
り小さくしすぎると、環状磁路外周側のギャップエッジ
部分が磁気飽和に達しやすくなり、ギャップ部分からの
漏れ磁束は、環状磁路の内側に漏れやすくなる。すなわ
ち、直流消去過程および信号の転写記録過程において、
直流消去磁界や直流励磁磁界として寄与する、環状磁路
外側への漏れ磁束が十分に得られなくなってしまい、か
えって信号品質を低下させる結果となってしまうので留
意する必要がある。本発明においては、内角φを100
度以上170度程度とし、頂点45A、45C間の距
離、および頂点45B、45C間の距離を数mm程度以
上とする。それにより、十分に本発明の効果を得ること
ができ、図18に示すような高品質の再生信号を安定し
て得ることができた。
【0079】また、図20に示す着磁用ヘッド場合も、
図15の構成と同様に、磁気コア全体を永久磁石材料に
より構成した例であり、第1の磁気コア半体41および
第2の磁気コア半体42は、これらが構成する磁気回路
の環状磁路に沿った向きに一様に着磁されている。第1
および第2の磁気コア半体41、42に用いられる永久
磁石材料も、図15の構成と同様のものを用いることが
できる。
【0080】また、本実施形態の構成において、図21
に示すような構成としてもよい。すなわち、図21に示
す例では、第1の磁気コア半体41と第2の磁気コア半
体42とを対向させてギャップ43を有する環状の磁気
回路を構成し、ギャップ43の中心線44上の頂点45
Cと、頂点45Aまたは頂点45Bとを結ぶ辺を湾曲し
た形状としている。これにより、内角φを比較的小さく
した場合においても、環状磁路外周側のギャップエッジ
近傍の磁気飽和を抑制することができる。従って、直流
消去磁界や直流励磁磁界として寄与する環状磁路外側へ
の漏れ磁束を十分に得ることができる。
【0081】(実施の形態5)図22に示す実施の形態
5における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第4の例である。図22は、磁気回
路の環状磁路に平行な断面、すなわち情報信号のトラッ
ク長さ方向、例えばディスク状磁気記録媒体の周方向に
おける断面を示している。この着磁用ヘッドは、ヨーク
形状を有する第1の磁気コア半体51と、ヨーク形状を
有する第2の磁気コア半体52とを対向させて、ギャッ
プ53を有する環状の磁気回路を構成したものである。
その磁気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状
は、頂点を有さない略楕円形状に形成されている。
【0082】図2に示す従来構成の着磁用ヘッドにおい
ては、環状磁路に平行な断面の外周形状におけるギャッ
プ部分に隣接する頂点部分が局所的に磁気飽和に達し、
この部分から漏れる漏れ磁束の影響によって信号品質を
低下させる結果となっていた。これに対して、図22に
示す構成においては、環状磁路に平行な断面の外周形状
が、ギャップエッジ部分を除いて一切の頂点を有してい
ない。従って、着磁用ヘッドのギャップ53部以外から
漏洩する磁束によって被着磁物に印加される磁界を、着
磁用ヘッドのギャップ53部から漏洩する磁束によって
被着磁物に印加される磁界の20%以下とするという本
発明の構成は、最も確実に実現可能である。
【0083】このように、本実施形態の構成を有する着
磁用ヘッドを用いて信号を転写記録した場合も、図15
に示したものと同様に、振幅が大きくかつ位置による振
幅変動の小さい、高品質の再生信号を安定に得ることが
できる。
【0084】なお、図22に示す着磁用ヘッドも、図1
5の構成と同様に、磁気コア全体を永久磁石材料により
構成した例であり、第1の磁気コア半体51および第2
の磁気コア半体52は、これらが構成する磁気回路の環
状磁路に沿った向きに一様に着磁されている。第1およ
び第2の磁気コア半体51、52に用いられる永久磁石
材料も、図1の構成と同様のものを用いることができ
る。
【0085】(実施の形態6)図23に示す実施の形態
6における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第5の例である。図23は、磁気回
路の環状磁路に平行な断面、すなわち情報信号のトラッ
ク長さ方向、例えばディスク状磁気記録媒体の周方向に
おける断面で示している。この着磁用ヘッドは、ヨーク
形状を有する第1の磁気コア半体61と、ヨーク形状を
有する第2の磁気コア半体62とを対向させて、ギャッ
プ63を有する環状の磁気回路を構成したものである。
その環状磁路に平行な断面における外周形状は、基本的
には図15に示した実施形態における構成と同様であ
り、頂点64A、64Bにおける半径rおよびr’が、
0.5mm以上の曲率で湾曲した形状を有する略多角形
である。また、図15に示す実施形態と同様、外周形状
を概略、四角形としているが、必要に応じて、他の多角
形状とすることも可能である。本実施形態における着磁
用ヘッドは、上記の構成に加えて、第1の磁気コア半体
61と第2の磁気コア半体62とを、永久磁石65を介
して対向させた構成を有する。
【0086】従って、図23に示す構成では、第1およ
び第2の磁気コア半体61、62を構成する材料として
は、永久磁石材料ではなく、様々な種類の軟質磁性もし
くは半硬質磁性を有する強磁性材料を用いることができ
る。なお、これらの第1および第2の磁気コア半体6
1、62を構成する強磁性材料は、永久磁石65から供
給される磁束によって局所的に著しい磁気飽和を生じな
いよう、十分に高い飽和磁束密度を有することが好まし
い。一例としては、Fe、Fe−Co合金、Fe−Si
系の軟磁性合金材料などを用いることができる。
【0087】上述したように図15〜図22に示す実施
形態では、ヨーク形状の第1および第2の磁気コア半体
を、これらが構成する磁気回路の環状磁路に沿った向き
に一様に着磁することが必要である。しかしながらコア
形状によっては、環状磁路に沿った向きに一様に着磁す
ることが困難な場合がある。これに対して図23に示す
構成では、永久磁石65のみが、第1の磁気コア半体6
1および第2の磁気コア半体62とともに構成される磁
気回路の環状磁路に沿った方向、すなわち図23上では
紙面の横方向に一様に着磁されておればよい。そして永
久磁石65には、通常ブロック型の直方体形状のものを
使用できるので、上述した着磁用ヘッドに比べて、容易
かつ安価に製造することができる。
【0088】なお、図23の構成において、永久磁石6
5は、上記構成における磁気コアと同様に、好ましくは
残留磁束密度1.0テスラ以上、保磁力10000エル
ステッド(796kA/m)以上のものを用いる。ま
た、このような特性を有する永久磁石として、Nd−F
e−BやSm−Coなどの材料を主成分とする希土類磁
石を用いることができる。
【0089】また、図23に示す例では、着磁用ヘッド
の環状磁路に平行な断面における外周形状を図15に示
す例と同様としたが、図19〜図22に示した実施形態
に対応する外周形状に対しても、本実施形態の構成は適
用可能である。
【0090】(実施の形態7)図24に示す実施の形態
7における着磁用ヘッドは、本発明の記録方法に用いら
れる着磁用ヘッドの第6の例である。図24は、磁気回
路の環状磁路に平行な断面、すなわち情報信号のトラッ
ク長さ方向、例えばディスク状磁気記録媒体の周方向に
おける断面を示している。この着磁用ヘッドは、ヨーク
形状を有する第1の磁気コア半体71と、ヨーク形状を
有する第2の磁気コア半体72とを対向させて、ギャッ
プ73を有する環状の磁気回路を構成したものである。
その環状磁路に平行な断面における外周形状は、基本的
に図15に示した実施形態における構成と同様であり、
頂点74A、74Bにおいて半径rおよびr’が0.5
mm以上の曲率で湾曲した形状を有する略多角形であ
る。なお、上記図15に示す実施形態と同様、図24に
示す着磁用ヘッドにおいても、外周形状を概略四角形と
しているが、必要に応じて、他の多角形状とすることも
可能である。本実施形態においては、上記の構成に加え
て、第1の磁気コア半体71もしくは第2の磁気コア半
体72の少なくとも一方に、これらを直流励磁するため
の巻線75が配置されている。なお、図24の例では第
2の磁気コア半体72側に巻線75を設けている。
【0091】既述したように、上記実施形態では、ヨー
ク形状を有する第1および第2の磁気コア半体を、それ
らが構成する磁気回路の環状磁路に沿った向きに一様に
着磁することが必要であるが、コア形状によっては環状
磁路に沿った向きに一様に着磁することが困難な場合が
ある。これに対して、本実施形態の構成では、巻線75
に流す電流によってコアを励磁するので、磁気コアの構
成要素として永久磁石を設ける必要がなく、適切な向き
に着磁するという煩わしさを解消することができる。ま
た、第1および第2の磁気コア半体71、72を構成す
る材料は、永久磁石材料でなくてもよいので、様々な種
類の軟質磁性もしくは半硬質磁性を有する強磁性材料を
用いることができる。
【0092】なお、図24の構成において、第1および
第2の磁気コア半体71、72を構成する強磁性材料
は、ギャップ73からの漏れ磁束によって十分な直流消
去磁界および直流励磁磁界を供給できるように、十分に
高い飽和磁束密度を有することが好ましい。そのために
は、Fe、Fe−Co合金、Fe−Si系の軟磁性合金
材料などを用いることができる。また、図24の着磁用
ヘッドでは、環状磁路に平行な断面における外周形状
を、図15に示す構成と同様としたが、図19〜図22
に示す実施形態に対応する外周形状の場合にも、本実施
形態の構成は適用可能である。
【0093】以上のように、本発明の記録方法に用いる
着磁用ヘッドは、様々な形態をとることができる。これ
らの着磁用ヘッドと磁気記録媒体間のスペーシングを適
切な範囲に設定することにより、ギャップ部分以外から
漏洩する磁束によって被着磁物に印加される磁界を、ギ
ャップ部分から漏洩する磁束によって被着磁物に印加さ
れる磁界の20%以下するという本発明の構成を、確実
に実現することが可能である。さらにこの場合、着磁用
ヘッドと磁気記録媒体間スペーシングの許容範囲を十分
に広くすることが可能である。そのため、直流消去過
程、及び信号の転写記録過程において着磁用ヘッドを磁
気記録媒体に対して相対移動させる際、ある程度のスペ
ーシング変動が生じたとしても、高品位の再生信号を安
定して得ることができる。従って、大量生産時の製品の
品質保証、および生産歩留り向上の観点からも、十分な
性能マージンを有するプリフォーマット記録を行うこと
ができる。
【0094】以上の説明では、主にハードディスクドラ
イブ等に搭載される磁気ディスク媒体に応用することに
主眼をおいて記述を行ったが、本発明はこれに限られる
ものではない。本発明は、フレキシブル磁気ディスク、
磁気カードおよび磁気テープ等の磁気記録媒体に対して
も適用可能であり、上記と同様の効果を得ることができ
る。
【0095】また、磁気記録媒体に記録される情報信号
に関しては、トラッキング用サーボ信号やアドレス情報
信号、再生クロック信号等のプリフォーマット信号に主
眼をおいて記述を行ったが、本発明の構成が応用可能な
情報信号も、上記に限られたものではない。例えば、本
発明の構成を用いて、様々なデータ信号やオーディオ、
ビデオ信号の記録を行うことも原理的に可能である。こ
の場合には、本発明のマスター情報担体とこれを用いた
磁気記録媒体への記録技術によって、ソフトディスク媒
体の大量複写生産を行うことができる。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、磁気記録
媒体、特に固定ハードディスク媒体、リムーバブルハー
ドディスク媒体、大容量フレキシブル媒体等のディスク
状磁気記録媒体に、短時間に生産性良く、かつ均一に安
定して高密度の情報信号を記録することができる。しか
も、マスター情報担体の情報信号を磁気記録媒体に転写
記録した際に、転写記録された信号の品質が劣化するこ
とがなく、大量生産時の製品の品質保証、および生産歩
留り向上の観点から十分に信号品質の優れた記録技術を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における磁気記録媒体へ
の記録方法を実施するための装置の一例の概要を示す断
面図
【図2】着磁用ヘッドの概略を示す斜視図
【図3】本発明の記録方法に用いるマスター情報担体の
一例を示す平面図
【図4】図3のマスター情報担体に形成される情報信号
の配列パターンの一例を説明すするための平面図
【図5】本発明の記録方法に用いるマスター情報担体の
一例を示す断面図
【図6】本発明の記録方法において、ハードディスクに
一方向磁界を印加している状況を示す斜視図
【図7】図6に示す工程により一方向に着磁されたハー
ドディスクの状況を模式的に示す斜視図
【図8】本発明の記録方法によりハードディスクに情報
信号を転写記録している状況を示す斜視図
【図9】図8に示す工程により情報信号が記録されたハ
ードディスクの状況を模式的に示す斜視図
【図10】図8に示す工程によりハードディスクに情報
信号を転写記録した場合の磁化パターンの様子を説明す
るための断面模式図
【図11】本発明の記録方法によるプリフォーマット記
録の好ましい記録状態を示す模式図
【図12】従来の記録方法で転写記録した情報信号の再
生信号を示す図
【図13】従来の記録方法による直流消去過程を示す模
式図
【図14】従来の記録方法による直流消去後および信号
の転写記録後における磁気記録媒体中の磁化分布を示す
【図15】本発明の実施の形態2において用いられる着
磁用ヘッドの一例を示す断面図
【図16】図15に示す着磁用ヘッドを用いた場合の直
流消去過程を示す模式図
【図17】図15に示す着磁用ヘッドを用いた直流消去
後および信号の転写記録過後の磁気記録媒体中の磁化分
布を示す図
【図18】図15に示す着磁用ヘッドを用いて転写記録
した情報信号の再生信号を示す図
【図19】本発明の実施の形態3において用いられる着
磁用ヘッドの例を示す断面図
【図20】本発明の実施の形態4において用いられる着
磁用ヘッドの例を示す断面図
【図21】図20の着磁用ヘッドの変形例を示す断面図
【図22】本発明の実施の形態5において用いられる着
磁用ヘッドの例を示す断面図
【図23】本発明の実施の形態6において用いられる着
磁用ヘッドの例を示す断面図
【図24】本発明の実施の形態7において用いられる着
磁用ヘッドの例を示す断面図
【符号の説明】
1 ハードディスク 2 マスター情報担体 2a 信号領域 6 着磁用ヘッド 10 基体 11 強磁性薄膜 21、31、41、51、61、71 第1の磁気コア
半体 22、32、42、52、62、72 第2の磁気コア
半体 23、33、43、53、63、73 ギャップ 24A、24B、34A、34B、34C、34D、4
5A、45B、45C、64A、64B、74A、74
B 頂点 44 中心線 65 永久磁石 75 巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋 秀幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮田 敬三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 喜多 洋三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 伴 泰明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に強磁性薄膜からなる磁性部が所
    定の情報信号に対応する形状に形成された配列パターン
    を有するマスター情報担体を用い、そのマスター情報担
    体を磁気記録媒体に対して前記磁性部側が磁気記録媒体
    に対向するように重ね合わせるとともに、前記マスター
    情報担体の磁性部を着磁用ヘッドで磁化することによ
    り、前記マスター情報担体に形成された前記配列パター
    ンを磁化パターンとして前記磁気記録媒体に転写記録す
    る記録方法であって、 前記着磁用ヘッドはギャップを有する環状の磁気回路を
    有し、前記ギャップ部分以外から漏洩する磁束によって
    前記マスター情報担体に印加される磁界の強さが、前記
    ギャップ部分から漏洩する磁束によって前記マスター情
    報担体に印加される磁界の20%以下となるように構成
    されることを特徴とする磁気記録媒体への記録方法。
  2. 【請求項2】 着磁用ヘッドは、第1の磁気コア半体と
    第2の磁気コア半体とを対向させてギャップを有する環
    状の磁気回路を形成することにより構成し、かつ前記磁
    気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状を、少
    なくとも前記ギャップ部分に隣接する頂点において半径
    0.5mm以上の曲率で湾曲した形状を有する略多角形
    とすることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体
    への記録方法。
  3. 【請求項3】 着磁用ヘッドは、第1の磁気コア半体と
    第2の磁気コア半体とを対向させてギャップを有する環
    状の磁気回路を形成することにより構成し、かつ前記磁
    気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状を、少
    なくとも前記ギャップ部分に隣接する頂点における内角
    が100度以上の略多角形とすることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気記録媒体への記録方法。
  4. 【請求項4】 着磁用ヘッドは、第1の磁気コア半体と
    第2の磁気コア半体とを対向させてギャップを有する環
    状の磁気回路を形成することにより構成し、かつ前記磁
    気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状を、前
    記ギャップ近傍において前記ギャップの中心線上に頂点
    を有するとともに、その頂点における内角が100度以
    上で170度以下の略多角形とすることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気記録媒体への記録方法。
  5. 【請求項5】 着磁用ヘッドにおけるギャップの中心線
    上の頂点に隣接する辺を、外方向に湾曲した形状とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁気記録媒体への記
    録方法。
  6. 【請求項6】 着磁用ヘッドは、第1の磁気コア半体と
    第2の磁気コア半体とを対向させてギャップを有する環
    状の磁気回路を形成することにより構成し、かつ前記磁
    気回路の環状磁路に平行な断面における外周形状を、頂
    点を有さない略楕円形状とすることを特徴とする請求項
    1に記載の磁気記録媒体への記録方法。
  7. 【請求項7】 着磁用ヘッドの第1の磁気コア半体およ
    び第2の磁気コア半体のうち少なくとも一方を、永久磁
    石で構成することを特徴とする請求項2〜6のいずれか
    に記載の磁気記録媒体への記録方法。
  8. 【請求項8】 着磁用ヘッドの第1の磁気コア半体及び
    第2の磁気コア半体を、永久磁石を介して対向させるこ
    とを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の磁気記
    録媒体への記録方法。
  9. 【請求項9】 着磁用ヘッドを構成する第1の磁気コア
    半体および第2の磁気コア半体のうちの少なくとも一方
    に、直流励磁するための巻線を配置することを特徴とす
    る請求項2〜6のいずれかに記載の磁気記録媒体への記
    録方法。
  10. 【請求項10】 マスター情報担体を用いた転写記録に
    先立って、磁気記録媒体に対して着磁用ヘッドにより直
    流消去磁界を印加して一定方向に磁化し、次に前記マス
    ター情報担体を前記一定方向に磁化した磁気記録媒体に
    重ね合わせるとともに、前記マスター情報担体の磁性部
    に前記着磁用ヘッドで前記直流消去磁界とは逆方向の磁
    界を印加することにより、前記マスター情報担体に形成
    された前記配列パターンを磁化パターンとして前記磁気
    記録媒体に転写記録することを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかに記載の磁気記録媒体への記録方法。
  11. 【請求項11】 請求項1または請求項10に記載の磁
    気記録媒体への記録方法を用いてプリフォーマット記録
    された磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置。
  12. 【請求項12】 ディスク状磁気記録媒体を有するハー
    ドディスクドライブにおいて、請求項1または請求項1
    0に記載の磁気記録媒体への記録方法により、あらかじ
    め磁性膜に所定の情報信号の磁化パターンを転写記録し
    たディスク状磁気記録媒体を組み込んだハードディスク
    ドライブ。
  13. 【請求項13】 基体上に強磁性薄膜からなる磁性部が
    所定の情報信号に対応する形状に形成された配列パター
    ンを有するマスター情報担体を用い、前記マスター情報
    担体に形成された前記配列パターンを磁化パターンとし
    て磁気記録媒体に転写記録するための着磁用ヘッドであ
    って、 ギャップを有する環状の磁気回路を形成して対向する第
    1の磁気コア半体及び第2の磁気コア半体と、前記磁気
    回路を通る磁束を発生する磁束発生部とを備え、前記ギ
    ャップ部分以外から漏洩する磁束によって前記マスター
    情報担体に印加される磁界の強さが、前記ギャップ部分
    から漏洩する磁束によって前記マスター情報担体に印加
    される磁界の20%以下となるように構成された着磁用
    ヘッド。
  14. 【請求項14】 磁気回路の環状磁路に平行な断面にお
    ける外周形状が、少なくともギャップ部分に隣接する頂
    点において半径0.5mm以上の曲率で湾曲した形状を
    有する略多角形であることを特徴とする請求項13に記
    載の着磁用ヘッド。
  15. 【請求項15】 磁気回路の環状磁路に平行な断面にお
    ける外周形状が、少なくともギャップ部分に隣接する頂
    点における内角が100度以上の略多角形であることを
    特徴とする請求項13に記載の着磁用ヘッド。
  16. 【請求項16】 磁気回路の環状磁路に平行な断面にお
    ける外周形状が、ギャップ近傍において前記ギャップの
    中心線上に頂点を有するとともに、その頂点における内
    角が100度以上で170度以下の略多角形であること
    を特徴とする請求項13に記載の着磁用ヘッド。
  17. 【請求項17】 ギャップの中心線上の頂点に隣接する
    辺が、外方向に湾曲した形状であることを特徴とする請
    求項16に記載の着磁用ヘッド。
  18. 【請求項18】 磁気回路の環状磁路に平行な断面にお
    ける外周形状が、頂点を有さない略楕円形状であること
    を特徴とする請求項13に記載の着磁用ヘッド。
  19. 【請求項19】 第1の磁気コア半体および第2の磁気
    コア半体のうちの少なくとも一方を永久磁石で構成した
    ことを特徴とする請求項13〜請求項18のいずれかに
    記載の着磁用ヘッド。
  20. 【請求項20】 第1の磁気コア半体と第2の磁気コア
    半体とを永久磁石を介して対向させたことを特徴とする
    請求項13〜請求項18のいずれかに記載の着磁用ヘッ
    ド。
  21. 【請求項21】 第1の磁気コア半体および第2の磁気
    コア半体のうちの少なくとも一方に、直流励磁するため
    の巻線を配置したことを特徴とする請求項13〜請求項
    18のいずれかに記載の着磁用ヘッド。
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