JP2001209433A - 振動型駆動装置を用いた移動体駆動装置 - Google Patents

振動型駆動装置を用いた移動体駆動装置

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JP2001209433A
JP2001209433A JP2000020633A JP2000020633A JP2001209433A JP 2001209433 A JP2001209433 A JP 2001209433A JP 2000020633 A JP2000020633 A JP 2000020633A JP 2000020633 A JP2000020633 A JP 2000020633A JP 2001209433 A JP2001209433 A JP 2001209433A
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義文 西本
Eiichi Yanagi
栄一 柳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動型駆動装置の回転を移動体の直進運動に
変換する機構のがたや変形等により、移動体の安定的な
速度制御や位置決め制御が難しい。 【解決手段】 電気−機械エネルギー変換により振動が
励起される振動体とこの振動体に接触する接触体とを上
記振動により相対回転させて出力軸を回転駆動する振動
型駆動装置1を有し、この振動型駆動装置の出力軸3の
回転を直進運動に変換する変換機構5,6を介して移動
体7を直進移動させる移動体駆動装置において、振動型
駆動装置の出力軸に連結されて、この出力軸の回転速度
に応じた信号を出力する回転速度検出手段2と、移動体
と一体的に移動して移動体の位置に応じた信号を出力す
る位置検出手段11と、回転速度検出手段の出力に基づ
いて移動体の移動速度を制御するとともに、位置検出手
段の出力に基づいて移動体の位置を制御する制御手段1
2とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送ステージ等の
移動体を駆動する移動体駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、モータを駆
動源として用い、その回転をボールネジ−ナット機構等
により直線運動に変換して移動体を所定の目標位置に直
進移動させる装置がある。
【0003】そして、このような装置においては、モー
タ出力軸の回転速度や回転位置をロータリエンコーダ等
によって検出することにより移動体の移動速度や位置を
制御したり、移動体の移動速度や位置をリニアエンコ
ーダ等によって検出することにによりモータの回転を制
御し、移動体の移動速度および位置を制御したりするこ
とが行われている。
【0004】また、電気−機械エネルギー変換により振
動が励起される振動体とこの振動体に接触する接触体と
を上記振動により相対回転させて出力軸を回転駆動する
振動型駆動装置は、その速度制御性や停止位置保持力等
から、移動体の目標位置に対する高い位置決め精度での
駆動制御を必要とする場合の駆動源として適している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の場合、ボールネジとナットとの間に係合がたがあった
り、ネジピッチが全長にわたって均一なボールネジを製
造することが難しい等の理由で、ロータリエンコーダ等
から得られる位置情報と実際の移動体の位置との間に乖
離が生じ、たとえ振動型駆動装置を駆動源として用いて
も移動体の高精度の位置決めを行うことが難しいという
問題がある。
【0006】また、上記の場合、における問題は解
消されるものの、ボールネジやこのボールネジをモータ
出力軸に連結する連結部材等のねじり変形、さらには上
述したボールネジとナットとの間の係合がたにより、モ
ータ出力軸と移動体との間に位置的ずれが発生し、この
結果、モータの回転速度と移動体の移動速度との間に乖
離が生じてしまう。このため、速度制御が発振的になっ
てしまい、移動体の移動が安定しないという問題があ
る。特に、図4に示すように、加速および減速を行う際
に上記乖離が大きくなり、減速時すなわち停止直前の移
動体の制御速度の不安定化を招き、移動体の位置決め精
度の低下につながる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明では、電気−機械エネルギー変換により振
動が励起される振動体とこの振動体に接触する接触体と
を上記振動により相対回転させて出力軸を回転駆動する
振動型駆動装置を有し、この振動型駆動装置の出力軸の
回転を直線運動に変換する変換機構を介して移動体を直
進移動させる移動体駆動装置において、振動型駆動装置
の出力軸に連結されて、この出力軸の回転速度に応じた
信号を出力する回転速度検出手段と、移動体と一体的に
移動して移動体の位置に応じた信号を出力する位置検出
手段と、回転速度検出手段の出力に基づいて振動型駆動
装置の回転速度を制御するとともに、位置検出手段の出
力に基づいて移動体の位置を制御する制御手段とを設け
ている。
【0008】すなわち、振動型駆動装置の出力軸の回転
速度を直接検出することにより変換機構(例えば、ボー
ルネジ−ナット機構)の変形等に起因する出力軸の検出
回転速度と実際の回転速度との間の乖離をなくして、振
動型駆動装置(つまりは、移動体)の安定的な速度制御
を行えるようにし、さらには移動体の位置を直接検出す
ることにより変換機構の係合がたや製造誤差等に起因す
る移動体の検出位置と実際の移動体の位置との間の乖離
をなくして、移動体の高い位置決め精度での駆動制御を
行えるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施形態であ
るステージ駆動装置(移動体駆動装置)の構成を示して
いる。
【0010】この図において、1は振動型モータ(振動
型駆動装置)であり、2は振動型モータ1の出力軸3に
連結されたロータリエンコーダ(回転速度検出手段)で
ある。このロータリエンコーダ2は出力軸3の所定回転
角度ごとにパルス信号(モータ1の回転速度を検出する
ための信号)を出力する。
【0011】また、5は振動型モータ1の出力軸3に連
結部材4を介して連結されたボールネジであり、振動型
モータ1によって回転駆動される。6はボールネジ5に
噛合するナットであり、このナット6はステージ(移動
体)7の下面に取り付けられている。
【0012】ステージ7は、不図示のガイド機構によっ
て上記軸方向と平行な方向に移動可能にガイドされてお
り、ボールネジ5が回転するとこのボールネジ5とナッ
ト6との噛み合い作用により生じた上記軸方向への駆動
力によって直進移動する。このステージ7の上面には、
例えば半導体ウエハ、電気部品その他の被搬送物が搭載
される。
【0013】9はこのステージ駆動装置全体のベースと
なるベース部材であり、このベース部材9上には、モー
タ支持板10を介して振動型モータ1およびロータリエ
ンコーダ2が支持されているとともに、ボールネジ支持
板8−1,8−2を介してボールネジ5が回転可能に支
持されている。
【0014】ナット6にはリニアエンコーダ(位置検出
手段)11のセンサ部11−1が取り付けられており、
ベース部材9にはセンサ部11−1によって光学的読み
取りがなされるバーコードが付されたスケール部11−
2が固定されている。センサ部11−1は、スケール部
11−2上をステージ7とともに移動しながらスケール
部11−2のバーコードにおける所定間隔のライン上を
通過するごとにパルス信号(移動体の位置を検出するた
めの信号)を出力する。
【0015】12はこのステージ駆動装置の制御を司る
マイクロコンピュータであり、ステージ駆動の開始信号
が入力されると、メモリ17内に記憶された駆動情報
(例えば、ステージ7の目標移動位置やモータ1の目標
速度情報)に基づいて振動型モータ1の駆動信号の出力
を開始する。
【0016】この駆動信号は、D/A変換器13、V/
F変換器14を介して電圧印加回路15に入力される。
電圧印加回路15は入力された駆動信号に応じた周波信
号を振動型モータ1の電気−機械エネルギー変換素子
(図示せず)に印加し、振動型モータ1を駆動する。
【0017】振動型モータ1が回転してステージ7が移
動を開始すると、マイクロコンピュータ12は、ロータ
リエンコーダ2から出力されたパルス信号を用いてカウ
ンタ回路16により生成された出力軸3の速度情報を得
るとともに、リニアエンコーダ11から出力されたパル
ス信号を用いてカウンタ回路16により生成されたステ
ージ7の位置情報を得る。
【0018】そして、上記速度情報および位置情報に基
づいて位置誤差および速度誤差が最小になるようにモー
タ1の回転速度を変化させて制御を行う。
【0019】ここで、上記制御の内容を、図3に示すフ
ローチャートに従って説明する。まず、このステージ駆
動装置の動作が開始されると、ステップ1にて、マイク
ロコンピュータ12からステージ駆動の開始信号が出力
され、振動型モータ1に駆動信号が入力される。そし
て、マイクロコンピュータ12は、ステップ2におい
て、振動型モータ1の加速制御を行う。
【0020】次にステップ3にて、マイクロコンピュー
タ12は、リニアエンコーダ11を通じてステージ7の
位置を検出するとともに、検出位置がモータ1の一定速
度制御を開始する所定の位置に到達したか否かを判断す
る。到達したときにはステップ4に進んで、モータ1の
一定速度制御を行う。まだ到達していないときは、ステ
ップ2に戻る。
【0021】一定速度制御の開始後、ステップ5にて、
マイクロコンピュータ12は、リニアエンコーダ11を
通じてステージ7の位置を検出するとともに、検出位置
がモータ1の減速制御を開始する所定の位置に到達した
か否かを判断する。到達したときにはステップ6に進ん
で、モータ1の減速制御を行う。まだ到達していないと
きは、ステップ4に戻る。
【0022】減速制御の開始後、ステップ7にて、マイ
クロコンピュータ12は、リニアエンコーダ11を通じ
てステージ7の位置を検出するとともに、検出位置がモ
ータ1の停止目標位置(実際にはその直前の位置)に到
達したか否かを判断する。到達したときにはステップ8
に進んで、モータ1への駆動信号の出力を停止し、モー
タ1を停止させる。これにより、ステージ7が停止目標
位置にて停止する。まだ到達していないときにはステッ
プ6に戻る。
【0023】このように本実施形態では、振動型モータ
1の回転速度については、この振動型モータ1の出力軸
3に連結されたロータリエンコーダ2を通じて検出した
実際の振動型モータ1の回転速度に基づいて制御する。
出力軸3のねじり剛性はボールネジ5のねじり剛性に比
べて高く、またロータリエンコーダ2の慣性モーメント
は小さいので、従来のようなボールネジ5のねじり変形
による検出速度の乖離はほとんど発生しない。このた
め、振動型モータ1の安定的な速度制御を行うことがで
き、図2に示すようにステージ7の移動速度も安定化す
る。
【0024】また、ステージ7の位置検出については、
ステージ7と一体的に移動するリニアエンコーダ11
(センサ部11−1)を通じて実際のステージ7の位置
を検出するようにしているので、検出位置情報と実際の
ステージ7の位置との乖離は発生しない。したがって、
上記安定的な速度制御と相まって、ステージ7の目標位
置への高い位置決め精度での駆動制御が可能である。
【0025】なお、本実施形態では、ボールネジ−ナッ
ト機構を用いてモータ回転をステージ7の直線運動に変
換する場合について説明したが、本発明は、他の機構を
用いてモータ回転をステージ等の移動体の直線運動に変
換する場合にも適用することが可能である。
【0026】また、本実施形態では、移動体が、被搬送
物を搭載するステージである場合について説明したが、
本発明における移動体としてはこれ以外のものであって
もよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動型駆動装置の出力軸の回転速度を直接検出すること
により変換機構(例えば、ボールネジ−ナット機構)の
変形等に起因する出力軸の検出回転速度と実際の回転速
度との間の乖離をなくして、振動型駆動装置(つまり
は、移動体)の安定的な速度制御を行えるようにし、さ
らには移動体の位置を直接検出することにより変換機構
の係合がたや製造誤差等に起因する移動体の検出位置と
実際の移動体の位置との間の乖離をなくするようにして
いるので、移動体の高い位置決め精度での駆動制御を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるステージ駆動装置の構
成図である。
【図2】上記ステージ駆動装置におけるステージの移動
速度の変化を示す概略図である。
【図3】上記ステージ駆動装置における移動体の移動制
御の内容を示すフローチャート。
【図4】従来の移動体駆動装置におけるステージの移動
速度の変化を示す概略図である。
【符号の説明】
1 振動型モータ 2 ロータリエンコーダ 3 出力軸 5 ボールネジ 6 ナット 11 リニアエンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳 栄一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5H303 AA05 BB01 BB06 BB11 DD01 DD25 EE03 EE07 FF08 GG13 HH01 HH07 JJ01 KK15 KK16 KK17 LL09 5H607 AA04 BB01 BB08 CC07 DD03 DD07 DD19 EE52 FF01 HH01 HH03 HH08 5H680 AA18 BB01 BB12 BC10 EE20 EE22 EE23 FF23 FF24 FF30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換により振動が
    励起される振動体とこの振動体に接触する接触体とを前
    記振動により相対回転させて出力軸を回転駆動する振動
    型駆動装置を有し、この振動型駆動装置の出力軸の回転
    を直線運動に変換する変換機構を介して移動体を直進移
    動させる移動体駆動装置において、 前記出力軸に連結されて、この出力軸の回転速度を検出
    するための信号を出力する回転速度検出手段と、 前記移動体と一体的に移動して、前記移動体の位置を検
    出するための信号を出力する位置検出手段と、 前記回転速度検出手段の出力に基づいて前記振動型駆動
    装置の回転速度を制御し、前記位置検出手段の出力に基
    づいて前記移動体の位置を制御する制御手段とを有する
    ことを特徴とする振動型駆動装置を用いた移動体駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 電気−機械エネルギー変換により振動が
    励起される振動体とこの振動体に接触する接触体とを前
    記振動により相対回転させて出力軸を回転駆動する振動
    型駆動装置を有し、この振動型駆動装置の出力軸の回転
    を直線運動に変換する変換機構を介して移動体を直進移
    動させる移動体駆動装置において、 前記出力軸に連結されて、この出力軸の回転速度を検出
    するための信号を出力する回転速度検出手段と、 前記移動体と一体的に移動して、前記移動体の位置を検
    出するための信号を出力する位置検出手段と、 前記回転速度検出手段の出力に基づいて前記振動型駆動
    装置の回転速度を制御しながら、前記位置検出手段の出
    力に基づいて前記移動体の目標位置への移動を制御する
    制御手段とを有することを特徴とする振動型駆動装置を
    用いた移動体駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記変換機構が、前記出力軸に結合され
    て回転駆動されるボールネジと、前記移動体に取り付け
    られて前記ボールネジに係合するナットにより構成され
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動型駆動
    装置を用いた移動体駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記移動体が、被搬送物が搭載される搬
    送ステージであることを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかに記載の振動型駆動装置を用いた移動体駆動装
    置。
JP2000020633A 2000-01-28 2000-01-28 振動型駆動装置を用いた移動体駆動装置 Pending JP2001209433A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010259224A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Sanyo Electric Co Ltd ピエゾアクチュエータ駆動方法、ピエゾアクチュエータ制御回路、及び防振制御回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010259224A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Sanyo Electric Co Ltd ピエゾアクチュエータ駆動方法、ピエゾアクチュエータ制御回路、及び防振制御回路

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