JP2001209258A - トナー像転写部材、トナー像転写方法、トナー像転写装置および画像形成装置 - Google Patents

トナー像転写部材、トナー像転写方法、トナー像転写装置および画像形成装置

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JP2001209258A
JP2001209258A JP2000017904A JP2000017904A JP2001209258A JP 2001209258 A JP2001209258 A JP 2001209258A JP 2000017904 A JP2000017904 A JP 2000017904A JP 2000017904 A JP2000017904 A JP 2000017904A JP 2001209258 A JP2001209258 A JP 2001209258A
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Shinichi Kuramoto
新一 倉本
Yoshinori Machida
義則 町田
Hirokazu Mukai
博和 向井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変動や用紙の表面性に対して安定で、か
つ転写時の像乱れがないトナー像転写を、装置の大型
化、重量増大、高コスト化を招くことなく実現するトナ
ー像転写方法、および、その転写方法を用いた画像形成
装置等を提供する。 【解決手段】 トナー像を担持したトナー像担持体と
トナー像の転写を受ける被転写体とをトナー像を挟んで
密着させ、トナー像担持体あるいは被転写媒体の背面か
ら、転写部材によって圧力を印加することによってトナ
ー像を被転写媒体に転写するトナー像転写装置におい
て、トナー像担持体もしくは被転写体の少なくとも一方
の背面に配置した転写部材が、表面に凹凸形状を有する
ものであり、かつ当該転写部材に圧力を印加した状態
で、前記密着したトナー像担持体および被転写体に対し
て移動させることにより、凸部でトナー像担持体もしく
は被転写体上を走査させ、全面に圧力を印加するように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー像の転写に
用いるトナー像転写部材、トナー像を転写するトナー像
転写方法およびトナー像転写装置、およびトナー像の転
写プロセスを含む画像形成プロセスを経て画像を形成す
る画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真方式の画像形成装置が
複写機やレーザプリンタ等として広く使用されている。
ここでは、この電子写真方式の画像形成装置を中心に、
従来技術について説明する。
【0003】図25は、電子写真方式の画像形成装置の
一例を示す概略構成図である。
【0004】矢印方向A方向に回転する感光体ドラム1
を帯電器2により帯電させ、図示しない像露光装置によ
り画像信号に応じた露光光3を照射して感光体ドラム1
上に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像器4により
トナーで現像して感光体ドラム1上にトナー像を形成
し、そのトナー像を、矢印B方向に進む記録媒体10の
背面から、転写コロトロン24により転写電界を作用さ
せることにより、その記録媒体10上に転写する。トナ
ー像が転写された後の感光体ドラム1に残留するトナー
は、クリーニング装置7によって回収される。また、記
録媒体上に転写されたトナー像は、図示しない定着器に
よりその記録媒体10上に定着され、その記録媒体10
上に定着トナー像からなる画像が形成される。
【0005】図26は、電子写真方式の画像形成装置の
他の例を示す概略図である。
【0006】この図26に示す画像形成装置の図23に
示す画像形成装置との相違点は、この図26に示す画像
形成装置には、図23に示す画像形成装置の転写コロト
ロン24に代わり、バイアス転写ロール6が配置されて
いる点であり、このバイアス転写ロール6は、矢印B方
向に進む記録媒体10の背面に接触してその記録媒体1
0およびトナー像に転写電界を作用させるように構成さ
れている。
【0007】これら図23,図24を示すように、トナ
ー像の転写を行なうにあたっては、トナー像を静電的に
転写する、いわゆる静電転写方式が一般的である(電子
写真技術の基礎と応用:コロナ社,電子写真学会編,P
298〜P304)。
【0008】しかし静電転写方式の場合、以下に説明す
るような原理的な問題点を抱えている。すなわち、静電
気が空間の誘電率に依存し、また、用紙の吸湿により用
紙自体の電気抵抗が著しく変化したり、現像器内のトナ
ーの吸湿によってもトナーの帯電特性が大きく変化して
しまうため、使用環境が高温/高湿や低温/低湿だった
場合、転写性が著しく変化してしまい、画像上に白抜け
が発生したり、低濃度化やムラなどが発生しまう。さら
に静電気的な原因によるトナー像の飛び散りなどの問題
も発生してしてしまう。
【0009】このような問題を解決するために、トナー
像の転写に静電気ではなく圧力を利用して、トナー同士
の凝集力と記録媒体への付着力により転写させる方式が
いくつか提案されている。一つは「電子写真技術の基礎
と応用」(コロナ社,電子写真学会編,P298〜P3
04)などに記載の圧力転写方式がある。
【0010】図27は、圧力転写方式を採用した画像形
成装置の一例を示す概略図である。
【0011】矢印A方向に回転する誘電体ドラム17上
に、イオンフロー記録ヘッド18により静電潜像が形成
され、その静電潜像が現像器4で現像されてトナー像が
形成され、そのトナー像が、矢印B方向に移動する記録
媒体10上に、その背面から押圧する圧力ロール25に
よる圧力により、転写される。その転写後に誘電体ドラ
ム1に残留するトナーはクリーニング装置7によって回
収される。
【0012】また記録媒体10上に転写されたトナー像
は、図示しない定着器により、その記録媒体10上に定
着され、その記録媒体10上に定着トナー像からなる画
像が形成される。
【0013】また同様の圧力転写方式としては、特開昭
62−116978号公報に開示されたものがあり、そ
の構成は、ドラムと同期して回転する中間転写ドラムを
介して記録媒体を接触させ、その背面から同様に圧力ロ
ールにより高圧力を印加し、トナー像を転写させるもの
である。また、特開平2−024686号公報などには
転写ロールの剛性を高めた構成などが提案されている。
【0014】しかし、これらの圧力転写方式では、高い
圧力を必要とし、非常に高い荷重を加えなければならな
い。そのため、圧力を印加されるトナー像担持体は、高
い耐圧性が要求される。従ってトナー像担持体として
は、無機系の感光体か硬質アルマイト材を用いた誘電体
ドラムなどに制限される。また、大きな荷重に耐えられ
る様に、大掛かりな支持機構が必要になり、装置の大型
化、重量増大が避けられない。さらに駆動トルクも非常
に大きくなるなどからコストアップにもつながるなど、
多くの問題点を抱えている。
【0015】また、使用するトナー材料を工夫したもの
として、特開昭63−133176号公報に開示された
技術では、低い圧力でも転写ができるように、トナーを
カプセル状にしている。これは、低い圧力でもカプセル
が破壊されるようにしておき、カプセル内に内包させた
低分子量のポリマーを内部から染み出させ、その作用に
より記録媒体上にトナー像を転写させるものである。こ
のカプセルトナーを使用すれば、通常のトナーを使用す
る装置に比べ遥かに低い圧力で転写が可能である。
【0016】しかし、カプセルトナーの使用を前提とし
たプロセスの場合、カプセルトナーの現像器内での保存
性が悪く、また現像器内での機械的ストレスを何度か受
けるとカプセルが破壊され、トナー同士が現像機内でブ
ロッキングしてしまうなどの問題を抱えている。従っ
て、カプセルの強度を下げることができず、カプセルを
破壊するための圧力が下げられないため、結果的に転写
荷重を大きく下げる事はできない。
【0017】また、これら一連の圧力転写とは全く異な
る方式で、トナー像担持体上のトナー像を加熱溶融し、
これに記録媒体を密着させ、溶融したトナー像を記録媒
体へ転写同時定着させるものが特開平5−6059号公
報、特開平232823号公報、特開平5−28955
4号公報などに開示されている。
【0018】図28は、転写同時定着方式を採用した画
像形成装置の一例を示す概略図である。
【0019】この画像形成装置は、Y(イエロー)、M
(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色のトナー
を用いて、カラー画像を形成する画像形成装置であり、
図25に示すものと同様な、感光体ドラムおよびその周
囲の構成からなる画像形成エンジンが4つ備えられてい
る。各エンジンを構成する各部品の符号は、図25に示
した符号と同一の符号、あるいはその同一の符号にトナ
ーの色を表わすY,M,C,Kを付して示し、詳細説明
は省略する。
【0020】ここには、複数のベルト搬送ロール8およ
びヒートロール23に架け回されて、4つの感光体ドラ
ム1Y,1M,1C,1Kに沿って矢印C方向に循環移
動する中間転写ベルト5が備えられており、4つの感光
体ドラム1Y,1M,1C,1Kそれぞれに形成された
各色トナーによるトナー像が順次に重なるように中間転
写ベルト5に転写され、その中間転写ベルト5に転写さ
れたトナー像がヒートロール23と圧力ロール25とに
挟まれた転写部まで進むのと同期して、記録媒体10が
その転写部に供給される。転写部では、トナー像が、中
間転写ベルト5と記録媒体10とに挟まれた状態で、ヒ
ートロール23中の加熱源23により加熱溶融されると
ともに記録媒体10に転写される。その後、記録媒体1
0は、中間転写体ベルト5と暫らく一緒に搬送された
後、中間転写ベルト5から離れる。この中間転写ベルト
5から離れた記録媒体10上には定着トナー像からなる
カラー画像が形成されている。
【0021】一方、記録媒体10が離れた中間転写ベル
ト5は、中間転写ベルトクリーニング部材13により、
その中間転写ベルト5上に残存するトナーが回収され、
次の画像形成に備えられる。
【0022】この構成では、中間転写ベルトと記録媒体
とを密着させるために、転写部において高圧力を印加す
る必要があり、前述の圧力転写方式と同様の問題が発生
する。また転写同時定着させる際に、一定の圧力を均一
に印加させるため、中間転写ベルトに厚い弾性部材が必
要となり、その結果、その中間転写ベルトの加熱のため
の熱容量が増加し、通常の定着エネルギーに比べ、より
大きいエネルギーが必要になる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】このように、トナー像
を圧力によって転写する従来の転写方式では、十分かつ
均一な転写を行うために高い圧力が必要であり、これを
実現するには転写部材に非常に高い荷重を加えなければ
ならなかった。従って、高荷重化による装置の大型化や
重量増大、高コスト化が避けられなかった。
【0024】よって本発明は、上記の様な問題点に鑑み
てなされたものであり、低い押圧力であっても良好な転
写を行なうことができ、環境の違いや用紙の表面性の違
いにも転写画像が影響を受けにくく、さらに転写画像に
トナーの飛び散りなどの画質欠陥が発生しにくいトナー
像転写に用いることのできるトナー像転写部材、そのよ
うなトナー像転写部材を用いたトナー像転写方法、その
方法を採用したトナー像転写装置、およびそのトナー像
転写装置が組み込まれた画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のトナー像転写部材は、表面にトナー像を担持したト
ナー像担持体と、トナー像担持体表面のトナー像を間に
挟んだ状態にトナー像担持体に重畳された、トナー像の
転写を受ける被転写体とのうちの一方に当接して、トナ
ー像担持体表面のトナー像を被転写体に転写させるトナ
ー像転写部材であって、上記一方を、相対的に押圧力の
小さい領域を間に挟んで部分的に相対的に強く押圧する
構造を有するトナー像転写部材であることを特徴とす
る。
【0026】ここで、上記の「前記一方を、相対的に押
圧力の小さい領域を間に挟んで部分的に相対的に強く押
圧する構造」における「領域」は空間的な領域であって
もよく、時間的な領域であってもよい。また、上記の
「間に挟んで部分的に相対的に強く押圧する構造」の
「部分的に」は、空間的な部分であってもよく、時間的
な部分であってもよいことを意味する。
【0027】上記の空間的な領域、空間的な部分とは、
そのトナー像転写部材が上記一方(トナー像担持体ある
いは被転写体)に押し当てられて静止状態にある場合
に、押し当てられたトナー像担持体あるいは被転写体
を、相対的に押圧力の小さい(押圧力がゼロである(す
なわち離れている)場合を含む)領域を間に挟んで部分
的に相対的に強く押圧することを意味し、上記の、時間
的な領域、時間的な部分とは、そのトナー像転写部材が
上記一方(トナー像担持体あるいは被転写体)に押し当
てられて相対移動しているときに、あるタイミングでは
上記一方(トナー像担持体あるいは被転写体)を相対的
に強く押圧し、別のタイミングでは相対的に弱く押圧す
る(押圧力がゼロとなる(すなわち離れる)場合を含
む)ことを意味する。例えば、トナー像転写部材とし
て、後述する図16に示す形状の、ロールの軸に平行に
延びる凸部を複数備えたロールを採用した場合、そのロ
ールを上記一方(トナー像担持体あるいは被転写体)に
押し当てて回転させると、あるタイミングでは、そのロ
ールの凸部により上記一方との接触領域全域が均等に押
され(ただし凸部の幅寸法程度に小さいロール径のロー
ルで押圧した場合と同様の高い押圧力となる)、別のタ
イミングでは、上記一方から離れるかあるいは上記一方
を相対的に弱い押圧力で押すことになり、相対的に強い
押圧力を、時間的な領域を間に置いて時間的に部分的に
繰り返し得ることができることになる。本発明におけ
る、「前記一方を、相対的に押圧力の小さい領域を間に
挟んで部分的に相対的に強く押圧する構造」には、この
ような時間的なものも含まれる。後述する本発明のトナ
ー像転写方法、トナー像転写装置、および画像形成装置
についても同様である。
【0028】本発明のトナー像転写部材は、トナー像担
持体あるいは被転写材を、相対的に押圧力の小さい領域
を間に挟んで部分的に相対的に強く押圧する構造を有す
るため、全体としての荷重は低くてもその押圧部分に圧
力が集中して圧力が非常に高くなり、その押圧部分に高
い圧力を作用させることができ、このトナー像転写部材
を、トナー像担持体あるいは被転写材と相対移動させる
ことにより、トナー像全域について高い圧力を作用させ
て良好な転写性能を得ることができる。
【0029】ここで、上記本発明のトナー像転写部材
は、表面に複数の凸部を有し、上記一方を凸部で押圧す
るものであることが好ましい。
【0030】トナー像転写部材表面に複数の凸部を形成
することで、そのトナー像転写部材をトナー像担持体あ
るいは被転写体に当接させた際の凸部の圧力が非常に高
くなり、トナー像転写部材へのトータル荷重が低くても
高い圧力を作用させることができ、そのトナー像転写部
材を当接させた状態で相対移動させることにより、その
凸部の高い圧力をトナー像全域にわたって作用させ、良
好な転写性能を得ることができる。
【0031】ここで、トナー像転写部材表面に複数の凸
部を形成した場合において、さらにそれら複数の凸部
が、弾性体の上に形成されたものであることが好まし
い。
【0032】この場合、凸部がトナー像担持体と被転写
体との間の密着の悪い部分にうまく倣い、それらの間の
隙間の間隔の程度の如何によらず、凸部により、高い圧
力を均一に加えることができる。
【0033】また、トナー像転写部材表面に複数の凸部
を形成した場合において、その凸部は、ライン状の凸部
であってもよく、あるいは、スポット状の凸部が二次元
的に分散配置されたものであってもよい。
【0034】また、スポット形状の凸部を複数分散配置
する場合において、それらの凸部は千鳥構造に配置され
ていてもよく、あるいは、ランダムに配置されていても
よく、あるいは他の配列構造を有するものであってもよ
い。
【0035】トナー像転写部材の凸部を複数の独立した
スポット形状とすると、凸部により高い圧力を印加する
ことが可能となり、トナー像と凸部との間に用紙や用紙
搬送ベルトなどの厚い介在物があっても、凸部の圧力を
トナー像に有効に作用させることができる。
【0036】この場合において、凸部を千鳥配置にする
と、トナー像転写部材を相対移動させたとき、凸部で確
実に全面を走査する事が可能となり、圧力印加ぬけなど
によるトナー像の転写不良を防止できる。
【0037】また、凸部をライン状に連続的に形成する
と、構造がシンプルになり、スポット形状の凸部を二次
元的に配列する場合と比べて製造上作り易くなり、製造
コストを抑えることができる。さらに、高さやピッチの
精度が安定して得られるというメリットも有している。
【0038】尚、上記の、トナー像転写部材表面に複数
の凸部を形成した場合において、その凸部がライン形状
のものであってもよく、あるいはスポット形状の二次元
的に配列されたものであってもよい点、あるいは、スポ
ット形状の凸部の配列構造等は、凸部が形成されたトナ
ー像転写部材に限るものではなく、一般に、トナー像転
写部材の「部分的に相対的に押圧する構造」はライン状
あるいはスポット状のものであってもよく、また、スポ
ット状の構造の配列の仕方の如何を問うものでもない。
【0039】また、トナー像転写部材表面に凸部を形成
した場合において、その凸部の高さは0.05mm以上
10mm以下に設定されていることが好ましい。
【0040】このように、凸部の高さを0.05mm以
上とすることで、使用を前提とする、表面性の異なる様
々なタイプの用紙に十分対応できる。仮に凸部の高さが
0.05mm以下であると、表面の凹凸が大きいR紙
(リサイクル紙)などでは、用紙の凹部で圧力が十分に
印加されず、転写抜けが発生してしまうおそれがある。
【0041】また、凸部の高さを10mm以上に設定し
ても、圧力転写性には更なる効果は期待できず、逆に凸
部自体の機械的な強度低下を招いてしまう。
【0042】さらに、トナー像転写部材表面に凸部を形
成した場合において、その凸部の頂点の形状を丸みをお
びた形状とすることが好ましい。
【0043】凸部に丸みを持たせることで、圧接したト
ナー像担持体あるいは被転写体に対しての凸部の移動が
滑らかになり、摩擦による摩耗ストレスを抑えられる。
またトナー像担持体あるいは被転写体にキズがつきにく
くなる。
【0044】また、上記本発明のトナー像転写部材は、
相対的に硬質の部分が、相対的に軟質の弾性体に分散配
置された表面を有し、上記一方をその硬質の部分で押圧
するものであってもよい。
【0045】本発明のトナー像転写部材は、その表面に
凸部が形成されていることは必ずしも必要ではなく、相
対的に硬質の部分が分散配置された表面を有するもので
あってもよい。
【0046】この場合、トナー像転写部材表面は平坦で
あるため、紙粉等による凹部への目詰りといったトラブ
ルの発生を避けることができる。
【0047】また、本発明のトナー像転写部材は、基体
と、その基体と一体もしくは別体の、基体表面に分散配
置された複数の凸状体と、それら複数の凸状体を基体と
の間に閉じ込める表層体とを備え、複数の凸状体が表層
体を介して上記一方を押圧するものであってもよい。
【0048】本発明のトナー像転写部材の1つの態様と
して、本発明のトナー像転写部材の表面全面が一様な材
質の表層体であってもよく、その表層体よりも内側に凸
状体を備え、このトナー像転写部材をトナー像担持体あ
るいは被転写体に押し当てたときに、その凸状体が表面
層を介して押圧するものであってもよい。
【0049】ここで、この態様の場合に、上記表層体
が、基体および複数の凸状体に対し一体的に形成されて
なるものであってもよく、あるいは上記表層体が、基体
および複数の凸状体に対し相対移動自在に形成されてな
るものであってもよい。
【0050】特に、表層体が基体および複数の凸状体に
対し相対移動自在に形成されていると、表層体は、その
トナー像転写部材が押し当てられるトナー像担持体ある
いは被転写体と相対移動させずに、その表層体の内側の
部分のみ相対移動させることにより、トナー像担持体あ
るいは被転写体の摩耗を抑えることができ、また、トナ
ー像転写部材とトナー像担持体あるいは被転写体との摺
擦に起因する用紙搬送ミスや像乱れなどのトラブルの発
生を抑えることができる。
【0051】また、上記本発明のトナー像転写部材は、
ロール状に形成されてなる部材であってもよく、あるい
は、そのトナー像転写部材の上記一方に接する部分が面
状に形成されてなる部材であってもよい。
【0052】トナー像転写部材をロール状に構成する
と、そのロールの回転速度と、トナー像担持体および被
転写体の移動速度とに速度差を持たせることによって、
部分的な押圧構造でトナー像全面を走査することが可能
になる。
【0053】またロールの回転速度を大きくしたくない
場合には、ロールの外径を大きくして対応でき、簡単な
構成で実現できる。
【0054】一方、トナー像転写部材の上記一方(トナ
ー像担持体あるいは被転写体)に接する部分を面状に形
成すると、このような構成にする事で、装置内でのトナ
ー像転写部材の設置スペースが非常に狭い場合でも対応
でき、また、圧力が印加される側の部材がある曲率を持
っていた場合など、その面形状を、圧力が印加される形
状にフレキシブルに合わせる事ができる。
【0055】また、上記目的を達成するトナー像転写方
法は、表面にトナー像を担持したトナー像担持体に、ト
ナー像担持体表面のトナー像の転写を受ける被転写体
を、トナー像担持体表面のトナー像を間に挟んだ状態に
重ね合わせ、トナー像担持体と被転写体とのうちの一方
に、相対的に押圧力の小さい領域を間に挟んで一方を部
分的に相対的に強く押圧する構造を有するトナー像転写
部材を押し当てて、トナー像転写部材全体あるいはその
トナー像転写部材の一部の構成要素をその一方に対して
相対的に移動させることにより、トナー像担持体表面の
トナー像を被転写体に転写させることを特徴とする。
【0056】上述した本発明のトナー像転写部材をトナ
ー像担持体あるいは被転写体に対して相対的に移動させ
ることにより、トナー像全面を押圧走査することがで
き、良好な転写を行なうことができる。
【0057】また、上記目的を達成する本発明のトナー
像転写装置は、表面にトナー像を担持したトナー像担持
体から、そのトナー像担持体表面のトナー像を挟んだ状
態にそのトナー像担持体に重畳された、トナー像の転写
を受ける被転写体へと、そのトナー像を転写させるトナ
ー像転写装置において、トナー像担持体と被転写体との
うちの一方に当接して、相対的に押圧力の小さい領域を
間に挟んでその一方を部分的に相対的に強く押圧するト
ナー像転写部材と、上記トナー像転写部材全体あるいは
そのトナー像転写部材の一部の構成要素を上記一方に対
して相対的に移動させる駆動部とを備えたことを特徴と
する。
【0058】本発明のトナー転写装置は、前述した本発
明のトナー像転写部材を用い、そのトナー像転写部材
を、上記一方(トナー像担持体あるいは被転写体)に対
して相対的に移動させる駆動部を備えたため、トナー像
全面を時分割的に押圧し、トータルの押圧荷重が低くて
も良好な転写性能を得ることができる。
【0059】ここで、本発明のトナー像転写装置は、ト
ナー像転写部材に電圧を印加する電圧印加部を備えても
よい。
【0060】本発明のトナー像転写装置は、トナー像に
圧力を加えて転写させるものではあるが、圧力の作用の
みで転写させるものである必要はなく、トナー像転写部
材に電圧を印加し、その作用を圧力の作用とともに利用
して転写させるものであってもよい。
【0061】また、本発明のトナー像転写装置におい
て、トナー像転写部材を加熱する加熱部を備えてもよ
い。
【0062】本発明のトナー像転写装置は、前述した転
写同時定着方式にも適用することができ、その場合に、
トナー像転写部材を加熱してもよい。
【0063】さらに本発明のトナー像転写装置におい
て、トナー像転写部材がロール状の部材であって、上記
駆動部が、トナー像転写部材が上記一方に相対的な速度
差をもって摺擦するようにトナー像転写部材を回転駆動
するものであってもよく、あるいは、トナー像転写部材
が、ロール状の基体と、その基体を取り巻き基体に対し
相対的な回転が自在な円筒状の表層体とを備えたもので
あって、上記駆動部が、基体が上記一方に対し相対的な
速度差を持つように基体を回転駆動するものであっても
よい。
【0064】あるいは、本発明のトナー像転写装置にお
いて、トナー像転写部材は、そのトナー像転写部材の上
記一方に接する部分が面状に形成されてなる部材であっ
て、上記駆動部は、トナー像転写部材全体あるいはその
トナー像転写部材の一部の構成要素を、上記一方に対し
相対的な速度差を持つようにその一方に沿って移動させ
るものであってもよい。
【0065】また上記目的を達成する本発明の画像形成
装置は、トナー像を形成し、トナー像を、最終的に、所
定の画像記録媒体に転写および定着することにより、画
像記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画
像形成装置において、表面にトナー像を担持するトナー
像担持体と、上記トナー像担持体表面に担持されたトナ
ー像を間に挟むようにそのトナー像担持体に重ね合わさ
れてそのトナー像の転写を受ける被転写体と、トナー像
担持体と被転写体とのうちの一方に当接して、相対的に
押圧力の小さい領域を間に挟んで上記一方を部分的に相
対的に強く押圧するトナー像転写部材と、トナー像転写
部材全体あるいはそのトナー像転写部材の一部の構成要
素を上記一方に対して相対的に移動させる駆動部とを備
えたことを特徴とする。
【0066】ここで、トナー像担持体は、その表面にト
ナー像を担持するものであればよく、その表面に直接に
トナー像が形成される、いわゆる感光体等であってもよ
く、あるいは、トナー像の転写を受けてその転写された
トナー像を担持する、例えば中間転写体等であってもよ
い。またこれと同様に、被転写体は、トナー像担持体か
らトナー像の転写を受けるものであればよく、例えば感
光体上に形成されたトナー像の転写を受ける、画像が最
終的に記録される記録媒体、あるいは感光体上に形成さ
れたトナー像を、画像が最終的に記録される記録媒体に
転写するために、中間的に転写を受ける中間転写体、あ
るいはその中間転写体から転写を受ける記録媒体等のい
ずれであってもよい。
【0067】本発明の画像形成装置は、トータル荷重を
抑えた上で良好な転写性能を得ることができ、トータル
荷重の低減が図られることから、装置の小型化、耐久性
向上、材料費の節約、長寿命化、高画質化等を図ること
ができる。
【0068】ここで、本発明の画像形成装置には、以下
の態様が含まれる。
【0069】(a)ドラム状の静電潜像担持体上に静電
潜像形成手段により静電潜像を形成し、静電潜像を現像
器により現像してトナー像を形成し、記録媒体上にトナ
ー像を転写部材によって転写後、定着器により定着して
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、ト
ナー像を介して静電潜像担持体と密着した記録媒体の背
面から、本発明のトナー像転写部材により圧力を印加さ
せる構成。
【0070】本発明のトナー像転写部材を採用する事に
より、トナー像転写部材に高荷重を印加する必要がなく
なるため、従来通りの簡単な構成で装置を組むことがで
きる。また、従来の圧力転写では使用できなかった通常
の有機感光体なども使用できる。
【0071】(b)ベルト状の静電潜像担持体上に静電
潜像形成手段により静電潜像を形成し、静電潜像を現像
器により現像してトナー像を形成し、記録媒体上にトナ
ー像を転写部材によって転写後、定着器により定着して
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、ト
ナー像を介して密着した静電潜像担持体と記録媒体の、
少なくとも一方の背面から本発明のトナー像転写部材に
より圧力を印加させる構成。
【0072】このように、ベルト状の感光体を使用した
画像形成装置に本発明のトナー像転写部材を組み入れる
ことで、同様に従来の構成のままで簡単に装置が組め、
さらにベルト状感光体側と記録媒体側のどちらにもトナ
ー像転写部材を設置させることが可能となるため、設計
上のレイアウトの自由度が増す。
【0073】(c)静電潜像担持体上に潜像形成手段に
より静電潜像を形成し、静電潜像を現像器により現像し
てトナー像を形成し、一次転写手段によりトナー像を中
間転写媒体上に転写し、さらに二次転写手段により該ト
ナー像を記録媒体上に転写後、定着器により定着して記
録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、トナ
ー像を介して密着した中間転写媒体と記録媒体の、少な
くとも一方の背面から本発明のトナー像転写部材により
圧力を印加させる構成。
【0074】このように、中間転写媒体を使用した画像
形成装置に本発明のトナー像転写部材を採用することに
より、同様に簡単な構成のままで装置が組め、中間転写
媒体上に形成された多色トナー像を一括して圧力転写す
ることができる。また、中間転写媒体がベルト状の場合
は、前述したように中間転写ベルト側からでも記録媒体
側からでもレイアウトに合わせてトナー像転写部材の設
置が可能になる。さらに、この構成の場合、通常は静電
転写を2回実施するため静電転写による像乱れが顕著に
なりやすいが、トナー像転写部材による圧力転写を採用
することで、転写における静電的な像乱れを防止するこ
とが可能になる。
【0075】(d)上記(b)あるいは(c)の画像形
成装置において、ベルト状の静電潜像担持体または中間
転写媒体と記録媒体とが、トナー像を介して密着した後
で、かつ、本発明のトナー像転写部材により圧力を印加
させる前に、電荷付与手段を設けた構成。
【0076】このように電荷付与手段を設けることで、
静電的吸引効果により記録媒体とトナー像担持体との密
着を強固にすることができ、トナー像転写部材によって
圧力を印加する際に、トナー像担持体と記録媒体とのず
れが防止でき、それによって生じる像乱れを防止するこ
とができる。
【0077】(e)静電潜像担持体上に静電潜像形成手
段によって静電潜像を形成し、静電潜像を現像器により
現像してトナー像を形成し、一次転写手段によりトナー
像を中間転写媒体上に転写し、中間転写媒体上のトナー
像を加熱手段によって加熱しながら記録媒体と重ね合わ
せ、二次転写手段により記録媒体背面から加圧すること
によってトナー像を記録媒体に転写同時定着する画像形
成装置において、二次転写手段として本発明のトナー像
転写部材を使用し、これにより圧力を印加させる構成。
【0078】このように、転写同時定着方式の画像形成
装置に本発明のトナー像転写部材を採用することによ
り、転写部での荷重の低減がなされ、構成が簡単にでき
る。また、均一に大きな圧力を印加させることが可能に
なるため、中間転写媒体に熱容量が大きな弾性部材を形
成しなくてもよく、熱エネルギーを低減させることが可
能になる。
【0079】(f)上記の(a)から(e)の画像形成
装置において、上記のトナー像転写部材が複数設置され
ている構成。
【0080】このように、トナー像転写部材を複数配置
させることで、均一により安定して全面に圧力の印加が
可能になる。また、転写部材一つ当たりの相対走査速度
を小さく設計できるため、より高速な画像形成装置に有
効である。
【0081】(g)上記(a)から(e)の画像形成装
置において、上記のトナー像転写部材表面が凸部を有す
るものであって、その凸部を支持する部材に、弾性層を
設けた構成。
【0082】このように、トナー像転写部材の凸部を支
持する部材に弾性層を設けることで、凸部の高さバラツ
キを弾性部材の変形により吸収でき、凸部の高さバラツ
キが原因で発生する圧力印加ムラの発生を防止できる。
また、表面の凹凸が大きい粗れた用紙を使用した場合で
も、用紙の表面形状に追従しやすくなる。
【0083】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0084】(実施形態1)図1に、本発明のトナー像
転写部材を採用したカラー画像形成装置の一例を示し
た。本実施形態では、感光体ドラム1を帯電器2により
帯電させ、図示しない像露光装置により画像信号に応じ
た露光光3を照射し、感光体ドラム1上に潜像を形成し
た後、各色の現像器4によりイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックのトナーで現像し、各色のトナー像を順に
中間転写ベルト5にバイアス転写ロール6によって静電
転写していく。転写後の感光体ドラム1上の残留トナー
はクリーニング装置7により回収される。中間転写ベル
ト5上の多色トナー像は、ベルト搬送ロール8によりロ
ール状のトナー像転写部材9の手前まで搬送され、記録
媒体10と重ね合わされる。その後、トナー像転写部材
9とバックアップロール11とのニップ部に突入する。
トナー像転写部材9は中間転写ベルト5に対して一定の
圧力がかけられている。また、トナー像転写部材9は、
モータ等からなる駆動部19により、中間体転写ベルト
5の移動速度よりも速い速度で回転しており、このた
め、トナー像転写部材9の、凸部あるいはそれと同様の
作用をなす押圧部が記録媒体全面を走査するように移動
する。圧力を印加されたトナー像は、トナー同士の凝集
力と記録媒体10との付着力増加により、中間転写体ベ
ルト5から記録媒体10側へと圧力転写される。その後
記録媒体10は、定着器12を通過し、記録媒体上10
にトナー像が定着され、カラー画像が出力される。圧力
転写後の中間転写ベルト5は、クリーニング装置13に
よって残留したトナーを除去され、再びトナー像を形成
するサイクルに入る。
【0085】次に、この画像形成装置に用いたロール状
のトナー像転写部材9について説明する。図2にロール
状のトナー像転写部材9の第1例の概略構成を示した。
このトナー像転写部材9には、表面に複数の凸部14
が、使用する最大用紙幅全面をカバーできるように形成
されている。本実施形態ではA3用紙の縦送りまでを想
定し、約300mmとしている。尚、トナー像転写部材
の荷重は、50Nから100Nに設定されている。
【0086】このロール状の転写部材9を、モータ11
9a等により、中間転写ベルト5および記録媒体10に
対して速度差を持って回転させることにより、図3に示
すように、凸部14により記録媒体10上を全面走査す
る事ができる。
【0087】図4は、表面に複数の凸部を有するロール
状のトナー像転写部材12により中間転写体が押されて
いる様子を示す模式図である。
【0088】記録媒体10の表面には多数の凹凸が存在
し、中間転写ベルト5との間に隙間が存在する。この場
合に、中間転写ベルト5を均一に押圧してトナー100
によるトナー像を転写させようとすると、その隙間が完
全につぶれる程度の高い荷重を必要とするが、ここに示
すロール状のトナー像転写部材9には複数の凸部14が
形成されており、その凸部が中間転写体5を押すのでそ
の凸部14では高い押圧力が得られ、その部分において
中間転写ベルト5と記録媒体9とを密着させることがで
きる。このトナー像転写部材9を中間転写ベルト5およ
び記録媒体10に対し速度差を持って移動させることに
より、トナー像全面が押されることになり、良好な転写
性能が得られる。
【0089】凸部の配列の一例を図5に示す。この例で
は、矢印で示した用紙の進行方向に対して、一列目の凸
部の配列Aと2列目の凸部の配列Bとの間に千鳥状に2
つずつの凸部が配置されている。また、本実施形態では
凸部の径はφ1mm、凸部のピッチは縦方向(図中P
1)横方向(図中P2)共に、1.5mmである。ま
た、この凸部により、荷重によって凸部の先端が中間転
写部ベルト5を押圧する範囲はφ0.5mmである。こ
の例では、A列の用紙進行方向にある次の凸部が押圧す
るまでには距離的に4.5mm(図中P3)あり、この
距離を用紙搬送速度とロール状転写部材9の回転速度の
速度差によって補うには、両者の速度差が9倍必要とな
る。従って、例えば用紙搬送速度を100mm/sec
とした場合、ロール状転写部材の回転速度は900mm
/secとなる。この周速差9倍程度でも十分実用範囲
であるが、さらに周速差を小さくしたい場合は、凸部の
先端形状を多少平たい形状にしたり、凸部の移動方向に
ある同列の凸部までの距離を短くすれば良い。周速差
は、これらにより、約3倍程度にする事が理論的に可能
である。さらに、ロール状転写部材9の回転方向を用紙
の搬送方向とは逆の方向に回転させれば、1回転分がキ
ャンセルされるため、最終的には周速差は2倍程度まで
小さくすることが可能である。
【0090】なお、以上の説明は凸部が千鳥状に配列し
た例を説明したが、必ずしも千鳥状にする必要はなく、
ランダムに配置させてもよい。但し、千鳥状に配列した
方が、速度差が小さくてもより確実に凸部を全面走査で
き、圧力を全面に印加させることができる。
【0091】またトナー像転写部材9は、ロール状のも
のだけではなく、面状のものも使用できる。図6に面状
の転写部材9の一例を示した。この面状転写部材9を中
間転写ベルトおよび記録媒体に対して往復移動させるこ
とによって、表面に形成した凸部14で記録媒体上を全
面走査する事ができる。面状のトナー像転写部材はロー
ル状のトナー像転写部材に比べ、転写媒体の形状に合わ
せて構成することができ、部材自体を小さくできる。
【0092】面状のトナー像転写部材9の駆動は、例え
ば図7に示した様に、その面状のトナー像転写部材をバ
ネ118とカム15とで挟み、そのトナー像転写部材に
押し付けたカム15を回転させる事で、その面状のトナ
ー像転写部材9を往復運動するように移動させることが
できる。このとき走査速度は、カムの回転数を調整して
行うことができる。なお、この面状のトナー像転写部材
9の駆動方法としては、この他にも電磁式によるものや
送りモーターなどで行っても良い。
【0093】また、トナー像転写部材9の凸部形状は、
独立状の、スポット形状のものだけでなく、例えば図8
や図9に示したように、凸部14がライン状に連続した
形状のものも使用することができる。
【0094】これまで説明してきたトナー像転写部材9
は、次のようにして作製できる。まず、シート状部材を
凹凸状に加工したあと、ロール状部材や面状部材に貼り
つけることによって作製することができる。シート状部
材としては、高い圧力を印加するため、耐圧性、耐摩耗
性に優れ、また加工性に優れる、硬質の熱可塑性樹脂も
しくは熱硬化性樹脂のシートが使用できる。これらのシ
ート状部材は、金型成形加工や、マイクロドリルによる
切削加工により、所望の凹凸形状に加工することができ
る。またこの他にも、フォトエッチングによる加工や、
高出力レーザーによる切削加工などによって作製するこ
とができる。また、所望の太さの硬質の繊維をメッシュ
状に編み込んだシートなどを貼り付けて作製することも
できる。
【0095】これらの作製方法によれば、ロール状部材
の振れ精度、面状部材の面精度、シート状部材の厚み精
度、金型成形の場合はこれらに加えて金型の精度を管理
することによって、凸部の高さが均一なトナー像転写部
材を作製することができる。なお、基体となるロール状
部材や面状部材は、剛性を確保するために、数mm程度
の厚みを有する金属の中空ロールやプレートが適当であ
る。また、接着剤には2液性の樹脂系接着接着剤などを
使用できる。
【0096】また別の方法としては、硬質の樹脂や金属
で作られたロール状部材や面状部材の表面を直接加工し
たり、あらかじめ硬質の樹脂シートをロール状部材や面
状部材に貼りつけた状態で直接加工することもできる。
この場合、特に連続したライン状の凸部の形成を、マイ
クロドリルや高出力レーザーによって加工する組合わせ
に適しており、これらは工程が簡単で、かつ凸部高さの
バラツキや凸部ピッチのバラツキを精度よく加工するこ
とができる。
【0097】例えばロール状部材の加工の場合、ロール
状部材を軸中心に回転させながら、マイクロドリルある
いは高出力レーザーを軸方向に走査するようにすれば、
ロール状部材の回転速度とマイクロドリルあるいは高出
力レーザーの走査速度を管理することによって、非常に
高精度なピッチで凹部を削っていくことができる。また
凸部の高さに関しては、あらかじめロール状部材の振れ
精度を管理しておけば非常に均一に保たれる。
【0098】この作製方法によれば、前記したように非
常に簡単な装置構成で、凸部高さおよび凸部ピッチの非
常に均一なトナー像転写部材を作製することができる。
また、ロール状部材の回転速度やマイクロドリルあるい
は高出力レーザーの走査速度を速めたり、複数のマイク
ロドリルやレーザーを並置使用することによって、短時
間で加工することができる。
【0099】本実施形態で使用されているトナー像転写
部材の凸部高さのバラツキは±0.005mm以内、凸
部ピッチのバラツキは±0.01mmに収まっており、
このトナー像転写部材を使用して凸部を走査することに
よって、トナー像担持体および記録媒体全面に均一な圧
力を良好に印加することができる。
【0100】次に、各プロセス毎に構成とメカニズムに
ついて詳しく説明する。図1に示した感光ドラム1は、
有機感光体を使用し、コロナ放電による非接触帯電器2
によって感光体ドラム1が−350Vに帯電された後、
レーザーにより、潜像電位が−100Vになるように像
露光される。
【0101】本実施形態では、現像器に非磁性一成分方
式の現像方式が使用されている。本現像器の現像ロール
は、アルミパイプなどを切削加工したもので、Raが
0.1〜5.0μmであり、現像ロール上のトナー層形
成方法はシリコーンゴムで、硬度が50〜60度程度の
物をドクター方式で現像ロールに圧接して行っている。
ドクターの圧力は15〜20g/cm2程度に設定され
ている。
【0102】使用されるトナーは、スチレン樹脂、アク
リル樹脂もしくは、ポリエステル樹脂などの各種熱可塑
性樹脂中に顔料や含金属アゾ染料などの極性制御材を分
散し、粉砕、分級により5 〜8μm(平均粒径 7μ
m)の大きさにしたものである。
【0103】バイアス転写ロール6は、発泡製シリコー
ンゴムにイオン導電体を配合したもので、φ20mm、
体積抵抗率が108 Ω・cm程度のものである。中間
転写ベルト5への当接荷重は約10Nに設定されてお
り、ロールの回転は中間転写ベルト5につれ回りとして
いる。
【0104】転写後の感光体ドラム1上の残留トナーを
回収するクリーニング装置7 は、ブレードタイプのも
のが使用され、ゴム硬度が60度程度、厚さが2mm
のシリコンゴムのブレードが使用されている。
【0105】定着器12としては、2ロールタイプの定
着器が使用されている。ヒートロールはφ40mm、肉
厚5mmのSUS材に、厚さ5mmのシリコンゴムを離
型層として被覆したもので、熱源には定格電力が650
Wのハロゲンランプが使用されている。
【0106】次に本実施形態で使用した中間転写ベルト
5について説明する。中間転写ベルト5の基材は厚さ6
0μmのポリイミド樹脂である。ポリイミド樹脂中に
は、体積抵抗が108 Ω・cm程度になるよう、導電
性の酸化スズフィラーと半導電性の酸化亜鉛フィラーを
2:8の割合で、ポリイミド樹脂に対して約5%混入さ
せている。この中間転写ベルトの基体は、前記樹脂材料
を、遠心成型法によりシームレスベルト状に形成し、ア
ニール処理(250℃ 30分)により硬化させたもの
である。表面の粗さはRaで0.01μm程度である。
なお、ポリイミドベルトの他にも、SUSなどの金属薄
膜ベルトの表面に抵抗層を設けたものなどを使用しても
良い。
【0107】トナー像転写部材9に対向して設置される
バックアップロール11には、剛性の高いSUSパイプ
を使用し、肉厚が5mm、φ25mmのものが使用され
ている。
【0108】用紙への転写を終了した中間転写ベルト5
は、ベルトクリーニング装置13によってベルト上の残
留トナーが除去される。ベルトクリーニング装置13と
しては、ゴム硬度が60度程度、厚さ2mmのシリコン
ブレードが使用されている。
【0109】なお、本実施形態におけるプロセススピー
ドは、100mm/sec(A4横:25ppm相当)
である。
【0110】また、本実施形態で使用される記録媒体1
0は、富士ゼロッツクス社製 カラー複写機用紙(J
紙)とリサイクル紙(R紙)である。
【0111】本実施形態によれば、中間転写ベルト5か
ら記録媒体10への転写が静電気力でなく圧力を利用し
ているため、環境の影響を受け難く、温度28℃、湿度
85%という高温多湿や温度10℃、湿度15%という
低温低湿条件でも、転写効率がほぼ100%に近く、非
常に良好なトナー像転写ができる。また、トナー像転写
部材9の凸部により、高圧力を全面均一に印加するた
め、記録媒体10の種類によらず中間転写ベルト5と記
録媒体10の密着性がよく、表面の粗いR紙を使用して
も転写抜けの無い良好な転写ができる。さらに、静電転
写に特有のトナー像の散らばりもほとんど発生しない。
もちろん、本発明のトナー像転写部材9を使用するた
め、転写部のトータル荷重を大きくする必要はなく、簡
単な構成で本実施形態を実現できる。
【0112】(実施形態2)図10に、本発明のトナー
像転写方法を採用した画像形成装置の別の実施形態を示
す。図中、実施形態1と同様の部材には同様の符号を付
してある。本実施形態は、実施形態1と同様にトナー像
を形成する第一のトナー像担持体として感光体ドラム1
を使用し、実施形態1と同様にして感光体ベルト1上に
トナー像を形成した後、第二のトナー像担持体である中
間転写ベルト5に、トナー像を静電的に一次転写し、さ
らに中間転写ベルト5上に一次転写したトナー像を、所
望の記録媒体10に圧力によって二次転写する中間転写
方式である。
【0113】本実施形態で特徴的であるのは、中間転写
ベルト5と記録媒体10をトナー像を介して密着させた
後、圧力転写する前に、電荷付与手段16を設けたこと
である。本実施形態では電荷付与手段16としてコロト
ロンを使用し、記録媒体側からトナーと同極性の電荷を
付与するようにした。これにより、中間転写ベルト5と
記録媒体10は静電気力によってより強固に密着され、
中間転写ベルト5と速度比をもって回転させられるトナ
ー像転写部材9によって中間転写ベルト5と記録媒体1
0がずれるというトラブルが生じる可能性が一層低減
し、より安定した圧力転写が可能となる。
【0114】なお電荷付与手段16としては、コロトロ
ンのほかにも電荷を付与するものであれば使用すること
ができ、例えばロール状の電極部材なども使用できる。
また電荷の付与は、記録媒体側からだけでなく中間転写
ベルト側から行ってもよいし、両方の側から行ってもよ
い。また、付与する電荷の極性は、正電荷、負電荷どち
らでもよいが、付与した電荷によってトナー像が静電的
に転写されない方が静電転写の悪さがでないため望まし
い。
【0115】(実施形態3)実施形態1では、感光体ド
ラム1から中間転写ベルト5への一次転写として、バイ
アス転写ロール6による静電転写の例を示したが、一次
転写に本発明の圧力転写を適応することも可能である。
この場合、装置の構成は図1と同様で、変更点は図中の
バイアス転写ロール6をトナー像転写部材9に変えたこ
とのみである。
【0116】圧力転写によってトナー像を感光体ドラム
1から中間転写ベルト5へ転写する場合、感光体ドラム
1と中間転写ベルト5とトナー像の間には、以下の関係
が成立する必要がある。
【0117】感光体ドラム1とトナーの付着力<中間転
写ベルト5とトナーの付着力、感光体ドラム1とトナー
の付着力<トナー間凝集力ここで、トナー間凝集力は凸
部による高圧力印加により十分大きなものとなっている
ため、上記関係を成立させるためには、中間転写ベルト
5とトナーの付着力を感光体ドラム1とトナーの付着力
よりも大きくする必要がある。
【0118】付着力を制御する要因としては、トナーに
特別な細工をしなければ、感光体ドラム1および中間転
写ベルト5の表面エネルギー、表面粗さ、硬さがあげら
れる。この中で、高圧力印加という条件下では、特に硬
さによる付着力変化が大きいことが確認された。これは
例えば、トナー像を支持している部材の硬さが柔らかい
と、圧力によって部材の表面形状が変化し、トナーとの
接触面積が大きくなって、付着力が著しく増大するので
ある。
【0119】本実施形態では、この硬さに注目し、感光
体ドラム1に硬いα−Si感光体ドラムが使用され、中
間転写ベルト5にはα−Si感光体ドラムに比べて柔ら
かいポリイミドベルトが使用されている。これにより、
圧力のみによって感光体ドラム1から中間転写ベルト5
に転写抜けや転写乱れのない良好な一次転写を行うこと
ができる。もちろん、本発明のトナー像転写部材9を使
用するため、転写部のトータル荷重を大きくする必要は
なく、簡単な構成で本実施形態を実現できる。
【0120】(実施形態4)図11に、本発明のトナー
像転写方法を採用した画像形成装置の別の実施形態を示
す。図中、実施形態1と同様の部材には同様の符号を付
してある。本実施形態は、トナー像を形成するトナー像
担持体として誘電体ドラム17が使用されている。誘電
体ドラム17としては、アルミニウムやステンレスなど
の導電性基体上に、絶縁性の高い熱可塑性樹脂をコート
したり、導電性基体の表面を酸化処理して絶縁皮膜を形
成したものなどが使用できる。
【0121】本実施形態は、まず誘電体ドラム17表面
にイオンフロー記録ヘッド18で静電潜像を形成し、こ
れを現像器4で現像してトナー像を形成したあと、記録
媒体搬送ベルト19によって転写部に搬送された記録媒
体10と密着させ、記録媒体搬送ベルト18裏面に配置
したトナー像転写部材9の凸部により高圧力を走査さ
せ、トナー像を記録媒体10に転写するものである。
【0122】図12に本実施形態におけるイオンフロー
記録ヘッド18の概略構成を示す。本実施形態で使用し
たイオンフロー記録ヘッド18は、気中イオン発生部2
0とイオン流制御部21から成り、気中イオン発生部2
0で発生させたイオンを、イオン流制御部21によって
画像情報にしたがって誘電体ドラム17上に付着させ、
静電潜像を形成するタイプのものである。
【0123】本実施形態によれば、誘電体ドラム17か
ら記録媒体10への転写が静電気力でなく圧力を利用し
ているため、環境の影響を受け難く、またトナー像転写
部材9 の凸部により高い圧力を走査するため、記録媒
体10の種類によらず誘電体ドラム17と記録媒体10
の密着性がよく、表面の粗いR紙を使用しても転写抜け
の無い良好な転写ができる。さらに、静電転写に特有の
トナー像の散らばりもほとんど発生しない。もちろん、
本発明のトナー像転写部材9を使用するため、転写部の
トータル荷重を大きくする必要はなく、簡単な構成で本
実施形態を実現できる。
【0124】なお、本実施形態ではトナー像担持体とし
て誘電体ドラム17が使用されているが、もちろん実施
形態1で説明したような感光体ドラム1を使用し、帯電
器2で帯電した後、像露光装置で像露光3することで静
電潜像を形成してもよい。本実施形態において感光体ド
ラム1を使用するときは、記録媒体10と記録媒体搬送
ベルト19を介しているものの、トナー像転写部材9で
感光体ドラム1を加圧するため、感光体ドラム1の耐圧
性、耐摩耗性が高い方が望ましく、α−Si感光体ドラ
ムなどが適当である。
【0125】(実施形態5)図13に、本発明のトナー
像転写方法を採用した画像形成装置の別の実施形態を示
す。図中、実施形態1と同様の部材には同様の符号を付
してある。本実施形態は、トナー像を形成するトナー像
担持体として感光体ベルト22が使用されている。感光
体ベルト22は、アルミニウムやステンレスなどの導電
性層を含むベルト状基体に、有機や無機の光導電層を形
成したものであるが、実施形態4と同様にトナー像転写
部材9によって高い圧力を印加するため、耐圧性、耐摩
耗性が要求される。本実施形態では、α−Si感光体ベ
ルトが使用されている。
【0126】本実施形態は、まず帯電器2によって感光
体ベルト22を一様帯電し、1色目の画像、例えばイエ
ローに相当する像露光3を行って静電潜像を形成し、こ
れをイエローの現像器4Yで現像する。次いで帯電器2
によって再度全面帯電し、2色目の画像、例えばマゼン
タに相当する像露光3を行って静電潜像を形成し、マゼ
ンタの現像器4Mによって現像する。さらにこのサイク
ルを3色目の画像、例えばシアン、4色目の画像、例え
ばブラックと繰り返し、感光体ベルト22上にカラーの
トナー像を形成したあと、記録媒体10と密着させてト
ナー像転写部材9の凸部によって高圧力を走査させ、ト
ナー像を記録媒体10に転写するものである。このと
き、トナー像転写部材9は記録媒体裏面に配置してもよ
いが、感光体ベルト裏面側に配置したほうが記録媒体1
0が感光体ベルト22とずれることがなく、記録媒体1
0の搬送機構が非常に簡単になるため好ましい。
【0127】本実施形態によれば、実施形態1と同様に
感光体ベルト22から記録媒体10への転写が静電気力
でなく物理的な付着力を利用しているため、環境の影響
を受け難く、またトナー像転写部材9の凸部により高い
圧力を走査するため、用紙の種類によらず感光体ベルト
22と記録媒体10の密着性がよく、表面が粗いR紙を
使用しても転写抜けの無い良好な転写ができる。さら
に、静電転写に特有のトナー像の散らばりもほとんど発
生しない。もちろん、本発明のトナー像転写部材9を使
用するため、転写部のトータル荷重を大きくする必要は
なく、簡単な構成で本実施形態を実現できる。
【0128】(実施形態6)ここでは、前記した実施形
態1から実施形態5とほぼ同様の構成で、使用するトナ
ー材料をカプセルトナーに変更した実施形態について説
明する。
【0129】本実施形態で使用されるカプセルトナー
は、コアセルベーション法で作成されるものである。主
成分となる材料にはカルベトキシメチルセルロースとゼ
ラチンが用いられている。作成方法は、まずゼラチン水
溶液に今回使用した顔料であるカーボンブラックを加え
40℃以上で乳化させ、アラビアゴム水溶液を加える。
その後、酢酸を加え、pHをゼラチンの等電点以下(p
H4.5以下)とし、ゼラチンの電荷をプラスにし、ア
ラビアゴム(マイナス電荷)と作用させ油滴の周りにコ
ロイド層を作成する。さらに、水溶液の温度を10℃以
下に下げ、ゾル状のコロイドをゲル化させ、ホルマリン
溶液を加え、硬化させて作成する。
【0130】このようにして作成されたカプセルトナー
を前記実施形態の現像器4の中に投入し、同様に現像し
てトナー像を作成した後、トナー像転写部材9により圧
力転写を実施し、記録媒体10に転写する。
【0131】本実施形態によれば、カプセルトナーを使
用しても転写抜けのない良好な転写を行うことができ
た。また、カプセルトナーを使用する事で、圧力転写の
際にトナー像転写部材9に印加する荷重を通常のトナー
を使用した場合と比べ、小さくすることが可能になる。
具体的には実施形態1で通常のトナーを使用した場合、
トナー像転写部材への荷重は50N〜100Nの間に設
定したのに対し、本実施形態のカプセルトナーを使用し
た場合は、30N〜70Nの間で同様の圧力転写ができ
る。
【0132】(実施形態7)図14に、本発明のトナー
像転写方法を採用した画像形成装置のさらに別の実施形
態を示す。図中、実施形態1と同様の部材には同様の符
号を付してある。本実施形態は、トナー像を形成する第
一のトナー像担持体として感光体ドラム1が使用されて
おり、実施形態1と同様にして感光体ベルト1上にトナ
ー像を形成した後、第二の像担持体である中間転写ベル
ト5にトナー像を静電的に一次転写し、さらに中間転写
ベルト5上に形成したトナー像を、所望の記録媒体10
に加熱および圧力により二次転写するものである。
【0133】本実施形態における二次転写方法は、トナ
ー像が転写された中間転写ベルト5を、加熱源23aを
内蔵したヒートロール23によって加熱しながら記録媒
体10と重ね合わせ、トナー像転写部材9で加圧するこ
とによって、溶融したトナー像を記録媒体10に確実に
接触付着させ、溶融したトナーの粘着力と記録媒体10
との相乗効果によってトナー像を記録媒体10に転写す
るものである。本実施形態では転写部におけるトナーの
溶融を補助するためトナー像転写部材9にも加熱源9a
が内蔵されており、トナー像は、トナー像転写部材9に
よっても記録媒体10を介して加熱される。
【0134】本実施形態では、トナー像が自然冷却され
て定着も完了するため、転写と同時に定着工程が行われ
る。また、中間転写ベルト5と記録媒体10を剥離させ
る前に、十分にトナーが冷却されていたほうがトナーの
凝集力が増し、オフセットが防止できるため、熱転写定
着部と用紙剥離部を十分に長くとるか、間に冷却手段を
設けると、より安定な転写同時定着を行うことができ
る。
【0135】本実施形態で使用される中間転写ベルト5
は、少なくともトナーの溶融温度以上に加熱させられる
ために耐熱性が必要であり、またトナーと剥離しやすい
表面性であることが要求される。本実施形態では、中間
転写ベルト5としてベース層と表面層からなる2層構造
のものを使用し、ベース層には、酸化すずを添加して電
気抵抗を調整したポリイミドフィルム、表面層にはシリ
コン共重合体が用いられている。なお、この他の材料と
しては、ベース層としてポリエステル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテル
ケトン、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリアミドなどのポリマーシートなどを用いること
ができる。また表面層としては、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポ
リテトラフルオロエチレンなどを用いることができる。
【0136】この方法では中間転写ベルト5を介してト
ナー像を加熱するため、中間転写ベルト5の厚みが厚い
と、中間転写ベルト5を加熱するためのエネルギーが大
きくなってしまう。そこで本実施形態では、ベース層が
20μm〜50μm、表面層が3μm〜10μmの厚み
の中間転写ベルト5が使用され、さらにトナー像転写部
材9にも加熱源9を内蔵して、記録媒体10を介しても
トナー像を加熱する構成を採用している。
【0137】またヒートロール23としては、定格電力
650Wのハロゲンランプを内部に配した金属ロールを
使用し、トナー像が十分溶融するように120℃〜20
0℃に設定されている。トナー像転写部材9としては、
本発明における実施形態1で説明したロール状のトナー
像転写部材9を使用し、トータル荷重50N〜100N
で当接させ、中間転写ベルト5の搬送速度に対して速度
比9で回転させている。
【0138】これにより、本装置構成に用いられる従来
の中間転写ベルトに比べ、薄いベルトを使用しても、中
間転写ベルト5と記録媒体10を確実に密着させること
ができ、転写抜けのない非常に良好な転写同時定着を行
うことができる。また薄い中間転写ベルト5を使用した
ため、中間転写ベルト5を加熱するためのエネルギーが
少なくてすみ、従来のトナー像定着装置と同等の投入電
力で転写同時定着を行うことができる。もちろん、本発
明のトナー像転写部材9を使用するため、転写定着部の
トータル荷重を大きくする必要がなく、本装置を簡単か
つ低コストで構成することができる。
【0139】なお本実施形態では、感光体ドラム1から
中間転写ベルト5への一次転写としては、バイアス転写
ロールによる静電転写の例を示したが、実施形態3と同
様に、一次転写に本発明の圧力転写を適応することも可
能である。この場合、装置の構成は図13と同様で、変
更点は図中のバイアス転写ロール6をトナー像転写部材
9に変えることのみである。
【0140】本実施形態では、感光体ドラム1に有機感
光体ドラムが使用されているが、中間転写ベルト5の表
面層として形成したシリコン共重合体は、有機感光体ド
ラムに比べて十分柔らかく、圧力のみによって感光体ド
ラム1から中間転写ベルト5に転写抜けや転写乱れのな
い良好な一次転写を行うことができる。もちろん、本発
明のトナー像転写部材9を使用するため、転写部のトー
タル荷重を大きくする必要はなく、簡単な構成で本実施
形態を実現できる。
【0141】(実施形態8)図15に、本発明のトナー
像転写方法を採用した画像形成装置のさらに別の実施形
態を示す。
【0142】この図15は、前述した従来例(図26)
と同様の画像形成装置であるが、相違点は、本実施形態
では、ロール状の本発明のトナー像転写部材9を、バイ
アス転写ロールとして用いている点である。このトナー
像転写部材9には、バイアス電圧源117により、転写
バイアス電圧が印加されており、かつこのトナー像転写
部材9は、駆動部119により、感光体ドラム1および
記録媒体10の速度とは異なる速度で回転駆動されてい
る。
【0143】したがって、転写部では、感光体ドラム1
上に形成されたトナー像が、圧力と転写バイアスの双方
の作用により転写される。
【0144】以下では、画像形成装置全体としての実施
形態に代わり、本発明のトナー像転写部材の、これまで
に説明した実施形態(図2,図6,図8,図9参照)と
は異なる各種実施形態について説明する。
【0145】(実施形態9)図16は、本発明のトナー
像転写部材の一実施形態である。
【0146】このトナー像転写部材9は、ロール状の部
材であり、そのロール表面には、そのロールの軸と平行
に延びる凸部14が形成されている。このトナー像転写
部材9を、これまで説明してきた画像形成装置の各種実
施形態に採用すると、このロールで押される各種の被押
圧部材があるタイミングでは一様に強く押され、別のタ
イミングではその被押圧部材が弱く押される(このロー
ルが被押圧部材から離れる場合を含む)。これが交互に
繰り返されることになる。ここで、このロールが被押圧
部材を強く押すタイミングでは、そのロール表面の複数
の凸部のうちの一本の凸部のみが被押圧部材に接触して
おり、その凸部の幅寸法は小さいため、ライン状に押圧
力が集中することになり、トータル荷重が同一であれば
表面が平坦なロールで押圧する場合と比べ非常に大きな
圧力で押すことができることになる。
【0147】本発明では、このようなロールを用いて、
そのロールを回転させることによりトナー像全面を押圧
するようにしてもよい。
【0148】図16には、ロール状のトナー像転写部材
を示したが、同様の考え方を採り入れた面状のトナー像
転写部材を採用してもよい。
【0149】(実施形態10)図17は、本発明のトナ
ー像転写部材の別の実施形態の一部を示した断面図であ
る。
【0150】この実施形態のトナー像転写部材の全体
は、例えば図2あるいは図8に示すようなものである
が、凸部14は、基部91の上に設けられた弾性層92
の上に形成されている。こうすることにより、このトナ
ー像転写部材9で被押圧部材を押したとき、凸部は、ト
ナー像を挟んだ部分の隙間に応じてある程度高さが変化
するため、その隙間の寸法に応じた高さで押圧すること
ができ、転写性能を一層向上させることができる。
【0151】(実施形態11)図18,図19は、それ
ぞれ、前述した図2,図8に示すロール状のトナー像転
写部材の形状と同様の形状の凹凸状ロール部材94の表
面に無端状のフィルム93を被覆させたものである。無
端状のフィルム部材としては、SUSやアルミ等の金属
フィルムや、樹脂フィルムを使用することができる。但
し、内部の凹凸状ロール部材と摺擦しながら回転させら
れるため、耐摩擦に優れ、皺の発生しにくいものが望ま
しく、本実施形態ではポリイミドやアラミドのフィルム
が使用されている、フィルムの厚みは、薄すぎると皺が
発生しやすく、厚すぎると凹凸形状が形成されにくくな
ることから、本実施形態では20μmから200μmの
ものが使用されている。
【0152】また、内部の凹凸状ロール部材と無端状フ
ィルム部材との間の摩耗を抑えるために、凹凸状ロール
部材にグリースなどの潤滑剤を施した上で無端状のフィ
ルムを被覆すると、両者の摩耗を極端に押えることがで
きる。
【0153】また、内部の凹凸状ロール部材としては、
図2や図8に示したような凹凸状ロール部材以外にも、
図20に示したように表面が平坦なロール95と無端状
フィルム93との間に所望の大きさの球96を挟み込ん
で形成してもよい。本実施形態は、直径が100μmか
ら2mmの真球状のSUSをロール95と無端状のフィ
ルム93との間に挟み込んだものである。
【0154】これら図18〜図20に示すようなロール
状のトナー像転写部材9を採用すると、凸部14あるい
は球96からなる凸状体が無端状のフィルム93を介し
て被押圧部材を押圧する。このとき表面のフィルム93
は、被押圧部材の移動に伴って従動回転し、その中のロ
ールはそれとは異なる速度で回転するように駆動され
る。
【0155】図18〜図20に示すトナー像転写部材に
よれば、これをトナー像担持体あるいは被転写媒体に押
圧した際に、表面の無端状フィルムが変形し、内部の凹
凸部材によってトナー像転写部材の表面形状が決定され
るため、前記したような凹凸の効果が得られ、内部の凹
凸部材をトナー像担持体あるいは被転写媒体と速度差を
もって回転させることによって、前記したように抜けの
ない良好なトナー像転写ができる。
【0156】しかも、表面の無端状フィルムと内部の凹
凸部材とは回転自在に設けられているため、表面の無端
状フィルムは当接させたトナー像担持体あるいは被転写
媒体と同速同方向に回転する。これによって、トナー像
転写部材とトナー像担持体あるいは被転写媒体とが摺擦
することがなくなり、トナー像担持体あるいは被転写媒
体が摩耗を極端に抑えることができる。また、トナー像
転写部材とトナー像担持体あるいは被転写媒体との摺擦
に起因する紙送りミスや像乱れ等のトラブルを解消する
ことができる。
【0157】(実施形態12)図21は、本発明のトナ
ー像転写部材のさらに別の実施形態の外観図、図22は
その一部の断面図である。
【0158】この実施形態のトナー像転写部材9は、ロ
ール状表面に凸部14を有した基部94が、凸部14と
同じ高さにまで弾性層97で覆われており、このトナー
像転写部材が被押圧媒体に圧接したときに凸部のみに圧
力が印加されるよう構成されている。
【0159】このように、凸部14を有する基部表面の
凸部14の周りに弾性層97を設置することで、凸部の
ピッチ間での目詰りや凸部自体の機械的強度を安定させ
ることが可能になる。このトナー像転写部材は、転写媒
体に対しても速度差をもって回転するように使用され
る。
【0160】図21,図22に示すように凸部が形成さ
れたロール94は、硬いポリエチレンゴム硬度が約50
〜70度程度のポリエチレン樹脂で覆われており、この
樹脂の存在により転写部材表面は平滑になっている。
【0161】成型方法としては、硬質のプラスチック樹
脂により型成型により表面に凸部を有した凹凸部材を成
型後、再度、ロール状の型にゴム材料が注入された型
に、この凹凸転写部材を設置させて構成する。
【0162】(実施形態13)図23は、本発明のトナ
ー像転写部材のもう1つの別の実施形態の外観図、図2
4は、その一部の断面図である。
【0163】このロール状のトナー像転写部材9は、ロ
ール状の基体95の表面に弾性層97を表面が平坦なロ
ール状となるように形成し、しかもその弾性層97に、
その表面と同一面となるように多数の硬い球98を埋め
込んだ構造となっている。
【0164】ここでは、ロール95として平滑な硬質樹
脂を用い、その上に弾性ゴム層を形成する段階で、SU
Sなどの直径が100μm以上の金属粒子をゴム層の表
面にロールの表面が平滑になるように設置している。
【0165】本実施形態の場合も、このロール状のトナ
ー像転写部材9を被押圧部材に押し当てたとき、硬い球
98がその被押圧部材を強く押圧することになる。ま
た、この球98は弾性層97に埋め込まれているため、
トナーを挟む隙間寸法に応じてその隙間を押圧すること
になり、転写性能の一層の向上を図ることができる。
【0166】尚、図16〜図24を示す各種のトナー像
転写部材は、いずれもロール状のものであるが、それぞ
れの考え方を取り入れた面状のトナー像転写部材を構成
してもよい。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように本発明を採用するこ
とで、圧力を印加するトナー像担持体あるいは被転写体
への荷重を低減した上で、転写に必要な圧力を得ること
ができる。従って、従来困難であった圧力転写あるいは
圧力を併用した転写を、荷重を下げた上で実現すること
が可能となる。圧力による転写であるため、環境の違い
や用紙の表面性の違いに転写画像が影響されず、また転
写画像にトナーの飛び散りなどの画質欠陥が発生しにく
く、非常に安定して高品位なカラー画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形成
装置の第一の実施形態を示す図である。
【図2】本発明に係るロール状のトナー像転写部材の一
例を示す図である。
【図3】本発明に係るトナー像転写部材の凸部が記録媒
体全面を走査する様子を説明する図である。
【図4】中間転写体が、表面に複数の凸部を有するロー
ル状のトナー像転写部材により押されている様子を示す
模式図である。
【図5】本発明に係るトナー像転写部材の凸部配置の一
例を説明する図である。
【図6】本発明に係る面状のトナー像転写部材の一例を
示す図である。
【図7】本発明に係る面状のトナー像転写部材を往復運
動させる機構の一例を説明する図である。
【図8】本発明に係るロール状のトナー像転写部材の別
の例を示す図である。
【図9】本発明に係る面状のトナー像転写部材の別の例
を示す図である。
【図10】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形
成装置の第二の実施形態を示す図である。
【図11】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形
成装置の第四の実施形態を示す図である。
【図12】イオンフロー記録ヘッドの概要を説明する図
である。
【図13】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形
成装置の第五の実施形態を示す図である。
【図14】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形
成装置の第七の実施形態を示す図である。
【図15】本発明のトナー像転写方法を採用した画像形
成装置のさらに別の実施形態を示す図である。
【図16】本発明のトナー像転写部材の一実施形態を示
す図である。
【図17】本発明のトナー像転写部材の別の実施形態の
一部を示した断面図である。
【図18】図2に示すロール状トナー像転写部材の形状
と同様の形状の凹凸状ロール部材の表面に無端状のフイ
ルムを被覆させたトナー像転写部材を示す図である。
【図19】図8に示すロール状トナー像転写部材の形状
と同様の形状の凹凸状ロール部材の表面に無端状のフイ
ルムを被覆させたトナー像転写部材を示す図である。
【図20】表面が平坦なロールと無端状フイルムとの間
に球を挟み込んで形成したトナー像転写部材を示す図で
ある。
【図21】本発明のトナー像転写部材のさらに別の実施
形態の外観図である。
【図22】本発明のトナー像転写部材のさらに別の実施
形態の一部の断面図である。
【図23】本発明のトナー像転写部材のもう1つの別の
実施形態の外観図である。
【図24】本発明のトナー像転写部材のもう1つの別の
実施形態の一部の断面図である。
【図25】従来のコロトロンを用いた静電転写方式の画
像形成装置を示す図である。
【図26】従来のバイアス転写ロールを用いた静電転写
方式の画像形成装置を示す図である。
【図27】従来の圧力ロールを用いた圧力転写方式の画
像形成装置を示す図である。
【図28】従来の熱転写同時定着方式の画像形成装置を
示す図である。
【符号の説明】
1,1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム 2 帯電器 3 露光 4,4Y,4M,4C,4K 現像器 5 中間転写ベルト 6 バイアス転写ロール 7 クリーニング部材 8 ベルト搬送部材 9 トナー像転写部材 9a 加熱源 10 記録媒体 11 バックアップロール 12 定着器 13 中間転写ベルトクリーニング部材 14 凸部 15 カム 16 電荷付与手段 17 誘電体ドラム 18 イオンフロー記録ヘッド 19 記録媒体搬送ベルト 20 イオン発生部 21 イオン流制御部 22 感光体ベルト 23 ヒートロール 23a 加熱源 24 転写コロトロン 25 圧力ロール 93 フィルム 94 凹凸状ロール部材 95 ロール 96 球 97 弾性層 98 硬い球 100 トナー 117 バイアス電圧源 118 バネ 119 駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向井 博和 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 AA14 AA15 BA09 BA16 BA21 BA23 BA26 BA30

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にトナー像を担持したトナー像担持
    体と、該トナー像担持体表面のトナー像を間に挟んだ状
    態に該トナー像担持体に重畳された、該トナー像の転写
    を受ける被転写体とのうちの一方に当接して、該トナー
    像担持体表面のトナー像を該被転写体に転写させるトナ
    ー像転写部材であって、 前記一方を、相対的に押圧力の小さい領域を間に挟んで
    部分的に相対的に強く押圧する構造を有することを特徴
    とするトナー像転写部材。
  2. 【請求項2】 表面に複数の凸部を有し、前記一方を該
    凸部で押圧するものであることを特徴とする請求項1記
    載のトナー像転写部材。
  3. 【請求項3】 前記複数の凸部が、弾性体の上に形成さ
    れたものであることを特徴とする請求項2記載のトナー
    像転写部材。
  4. 【請求項4】 相対的に硬質の部分が、相対的に軟質の
    弾性体に分散配置された表面を有し、前記一方を該硬質
    の部分で押圧するものであることを特徴とする請求項1
    記載のトナー像転写部材。
  5. 【請求項5】 基体と、該基体と一体もしくは別体の、
    該基体表面に分散配置された複数の凸状体と、該複数の
    凸状体を前記基体との間に閉じ込める表層体とを備え、
    前記複数の凸状体が前記表層体を介して前記一方を押圧
    するものであることを特徴とする請求項1記載のトナー
    像転写部材。
  6. 【請求項6】 前記表層体が、前記基体および前記複数
    の凸状体に対し一体的に形成されてなることを特徴とす
    る請求項5記載のトナー像転写部材。
  7. 【請求項7】 前記表層体が、前記基体および前記複数
    の凸状体に対し相対移動自在に形成されてなることを特
    徴とする請求項5記載のトナー像転写部材。
  8. 【請求項8】 前記トナー像転写部材は、ロール状に形
    成されてなる部材であることを特徴とする請求項1記載
    のトナー像転写部材。
  9. 【請求項9】 前記トナー像転写部材は、該トナー像転
    写部材の前記一方に接する部分が面状に形成されてなる
    部材であることを特徴とする請求項1記載のトナー像転
    写部材。
  10. 【請求項10】 表面にトナー像を担持したトナー像担
    持体に、該トナー像担持体表面のトナー像の転写を受け
    る被転写体を、該トナー像担持体表面のトナー像を間に
    挟んだ状態に重ね合わせ、 前記トナー像担持体と前記被転写体とのうちの一方に、
    相対的に押圧力の小さい領域を間に挟んで該一方を部分
    的に相対的に強く押圧する構造を有するトナー像転写部
    材を押し当てて、該トナー像転写部材全体あるいは該ト
    ナー像転写部材の一部の構成要素を該一方に対して相対
    的に移動させることにより、該トナー像担持体表面のト
    ナー像を該被転写体に転写させることを特徴とするトナ
    ー像転写方法。
  11. 【請求項11】 表面にトナー像を担持したトナー像担
    持体から、該トナー像担持体表面のトナー像を挟んだ状
    態に該トナー像担持体に重畳された、該トナー像の転写
    を受ける被転写体へと、該トナー像を転写させるトナー
    像転写装置において、 前記トナー像担持体と前記被転写体とのうちの一方に当
    接して、相対的に押圧力の小さい領域を間に挟んで該一
    方を部分的に相対的に強く押圧するトナー像転写部材
    と、 前記トナー像転写部材全体あるいは該トナー像転写部材
    の一部の構成要素を前記一方に対して相対的に移動させ
    る駆動部とを備えたことを特徴とするトナー像。
  12. 【請求項12】 前記トナー像転写部材に電圧を印加す
    る電圧印加部を備えたことを特徴とする請求項11記載
    のトナー像転写装置。
  13. 【請求項13】 前記トナー像転写部材を加熱する加熱
    部を備えたことを特徴とする請求項11記載のトナー像
    転写装置。
  14. 【請求項14】 前記トナー像転写部材がロール状の部
    材であって、 前記駆動部が、前記トナー像転写部材が前記一方に相対
    的な速度差をもって摺擦するように該トナー像転写部材
    を回転駆動するものであることを特徴とする請求項11
    記載のトナー像転写装置。
  15. 【請求項15】 前記トナー像転写部材が、ロール状の
    基体と、該基体を取り巻き該基体に対し相対的な回転が
    自在な円筒状の表層体とを備えたものであって、 前記駆動部が、前記基体が前記一方に対し相対的な速度
    差を持つように該基体を回転駆動するものであることを
    特徴とする請求項11記載のトナー像転写装置。
  16. 【請求項16】 前記トナー像転写部材は、該トナー像
    転写部材の前記一方に接する部分が面状に形成されてな
    る部材であって、 前記駆動部は、前記トナー像転写部材全体あるいは該ト
    ナー像転写部材の一部の構成要素を、前記一方に対し相
    対的な速度差を持つように該一方に沿って移動させるも
    のであることを特徴とするトナー像転写装置。
  17. 【請求項17】 トナー像を形成し、該トナー像を、最
    終的に、所定の画像記録媒体に転写および定着すること
    により、該画像記録媒体上に定着トナー像からなる画像
    を形成する画像形成装置において、 表面にトナー像を担持するトナー像担持体と、 前記トナー像担持体表面に担持されたトナー像を間に挟
    むように該トナー像担持体に重ね合わされて該トナー像
    の転写を受ける被転写体と、 前記トナー像担持体と前記被転写体とのうちの一方に当
    接して、相対的に押圧力の小さい領域を間に挟んで該一
    方を部分的に相対的に強く押圧するトナー像転写部材
    と、 前記トナー像転写部材全体あるいは該トナー像転写部材
    の一部の構成要素を前記一方に対して相対的に移動させ
    る駆動部とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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