JP2001207379A5 - - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紡績性に優れた全芳香族ポリアミド(以下、アラミドと略称することがある)短繊維に関する。さらに詳しくは、紡績工程における繊維の集束性と制電性とに優れ、しかもローラー等への捲付きやスカムの発生が少なく、高品質のアラミド100%紡績糸や他繊維との混紡糸を安定して製造することができる全芳香族ポリアミド短繊維に関する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、紡績性に優れた全芳香族ポリアミド(以下、アラミドと略称することがある)短繊維に関する。さらに詳しくは、紡績工程における繊維の集束性と制電性とに優れ、しかもローラー等への捲付きやスカムの発生が少なく、高品質のアラミド100%紡績糸や他繊維との混紡糸を安定して製造することができる全芳香族ポリアミド短繊維に関する。
【0005】
しかしながら、エトキシル化アルキル燐酸エステル塩は制電性や減摩性には優れているものの、その吸湿性のために粘着性が経時変化しやすく紡績工程で各種ローラー類への捲付きが発生しやすいという問題がある。一方、炭素数18〜20の長鎖アルキル燐酸エステル塩は、紡績スカムやローラー捲付きの減少には有効であるものの、繊維の集束性が不十分であるため紡績性は未だ不十分であるという問題がある。
このように、満足できる紡績性を示す全芳香族ポリアミド短繊維は得られていないのが実情である。
しかしながら、エトキシル化アルキル燐酸エステル塩は制電性や減摩性には優れているものの、その吸湿性のために粘着性が経時変化しやすく紡績工程で各種ローラー類への捲付きが発生しやすいという問題がある。一方、炭素数18〜20の長鎖アルキル燐酸エステル塩は、紡績スカムやローラー捲付きの減少には有効であるものの、繊維の集束性が不十分であるため紡績性は未だ不十分であるという問題がある。
このように、満足できる紡績性を示す全芳香族ポリアミド短繊維は得られていないのが実情である。
【0014】
次に、上記部分燐酸エステルのアルカリ金属塩と上記含窒素制電剤の合計の付着量は、前述のように0.1〜1.0重量%の範囲であることが必要で、0.1重量%未満の場合には、制電性と集束性が不十分となって安定して紡績することができなくなる。一方1.0重量%を超える場合には、粘着性が大きくなりすぎて紡績時にスカムやローラー捲付きが多発するので好ましくない。
次に、上記部分燐酸エステルのアルカリ金属塩と上記含窒素制電剤の合計の付着量は、前述のように0.1〜1.0重量%の範囲であることが必要で、0.1重量%未満の場合には、制電性と集束性が不十分となって安定して紡績することができなくなる。一方1.0重量%を超える場合には、粘着性が大きくなりすぎて紡績時にスカムやローラー捲付きが多発するので好ましくない。
【0018】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、集束性、制電性、紡績スカム、ローラー捲付きは下記の方法で測定した。
(1)集束性
処理剤を付与した全芳香族ポリアミド短繊維の打綿工程でのラップ嵩(cm3/g)を測定し、21cm3/g以下であれば良と判定した。
(2)制電性
カード工程において、ウェブ上10cmの静電電位を測定し、その絶対値が5kV以下である場合を良と判定した。
(3)紡績スカム
全芳香族ポリアミド短繊維100kgを20℃×65%RHに調湿された練条工程に通し、ゴムローラー、金属ローラー及びガイド類に付着したスカムの総量を測定し、その重量が15mg/100kg以下である場合を良と判定した。
(4)ローラー捲付き
全芳香族ポリアミド短繊維100kgを20℃×65%RHに調湿された練条工程に通した時のローラー捲付き回数を測定し、2回/100kg以下である場合を良と判定した。
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、集束性、制電性、紡績スカム、ローラー捲付きは下記の方法で測定した。
(1)集束性
処理剤を付与した全芳香族ポリアミド短繊維の打綿工程でのラップ嵩(cm3/g)を測定し、21cm3/g以下であれば良と判定した。
(2)制電性
カード工程において、ウェブ上10cmの静電電位を測定し、その絶対値が5kV以下である場合を良と判定した。
(3)紡績スカム
全芳香族ポリアミド短繊維100kgを20℃×65%RHに調湿された練条工程に通し、ゴムローラー、金属ローラー及びガイド類に付着したスカムの総量を測定し、その重量が15mg/100kg以下である場合を良と判定した。
(4)ローラー捲付き
全芳香族ポリアミド短繊維100kgを20℃×65%RHに調湿された練条工程に通した時のローラー捲付き回数を測定し、2回/100kg以下である場合を良と判定した。
【0019】
[実施例1〜6]
パラフェニレンジアミン成分25モル%、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル成分25モル%、及びテレフタル酸成分50モル%からなる全芳香族共重合ポリアミドの1670dtex/1000filの延伸糸に、表1に記載された組成の処理剤を浸漬方式で表1記載の付着量となるように付与し、次いで予熱温度95℃で押し込み捲縮を施し105℃で乾燥した後、51mmに切断して捲縮数11.0個/25mm、捲縮率13.5%の全芳香族ポリアミド短繊維を夫々100kg得た。これらの短繊維をシングルスカッチャーに通してラップを形成し、カードに供給してカードスライバーを形成し、これを練条機に通した。これらの工程を通過中に上記の各評価を実施し得られた結果を表1に示す。この表から明らかなように、本発明の全芳香族ポリアミド短繊維はいずれも良好な紡績性を有していることが分かる。
[実施例1〜6]
パラフェニレンジアミン成分25モル%、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル成分25モル%、及びテレフタル酸成分50モル%からなる全芳香族共重合ポリアミドの1670dtex/1000filの延伸糸に、表1に記載された組成の処理剤を浸漬方式で表1記載の付着量となるように付与し、次いで予熱温度95℃で押し込み捲縮を施し105℃で乾燥した後、51mmに切断して捲縮数11.0個/25mm、捲縮率13.5%の全芳香族ポリアミド短繊維を夫々100kg得た。これらの短繊維をシングルスカッチャーに通してラップを形成し、カードに供給してカードスライバーを形成し、これを練条機に通した。これらの工程を通過中に上記の各評価を実施し得られた結果を表1に示す。この表から明らかなように、本発明の全芳香族ポリアミド短繊維はいずれも良好な紡績性を有していることが分かる。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020099A JP3856612B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 全芳香族ポリアミド短繊維 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000020099A JP3856612B2 (ja) | 2000-01-28 | 2000-01-28 | 全芳香族ポリアミド短繊維 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001207379A JP2001207379A (ja) | 2001-08-03 |
JP2001207379A5 true JP2001207379A5 (ja) | 2004-10-28 |
JP3856612B2 JP3856612B2 (ja) | 2006-12-13 |
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ID=18546716
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP (1) | JP3856612B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7799239B2 (en) | 2004-11-01 | 2010-09-21 | Teijin Techno Products Limited | Phosphate ester treated para-type aromatic polyamide short fibers |
KR101235054B1 (ko) | 2008-04-30 | 2013-02-19 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 아라미드 멀티필라멘트 및 그의 제조방법 |
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2000
- 2000-01-28 JP JP2000020099A patent/JP3856612B2/ja not_active Expired - Fee Related
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