JP2001207367A - 積層板用不織布 - Google Patents

積層板用不織布

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JP2001207367A
JP2001207367A JP2000018159A JP2000018159A JP2001207367A JP 2001207367 A JP2001207367 A JP 2001207367A JP 2000018159 A JP2000018159 A JP 2000018159A JP 2000018159 A JP2000018159 A JP 2000018159A JP 2001207367 A JP2001207367 A JP 2001207367A
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Tomoyuki Terao
知之 寺尾
Hiroshi Shinozuka
啓 篠塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不織布シートの耐溶剤強度が大きく、積層板に
した時の半田耐熱性を改善する積層板用不織布を提供す
ること。 【解決手段】繊維と繊維同士を結合する樹脂バインダー
とからなる積層板用不織布であって、下記の特徴を有す
る積層板用不織布。 (1)樹脂バインダーは2段に分けて添加されているこ
と。 (2)2段目に添加される樹脂バインダー中には、無機
フィラーが10〜95重量%含まれること。 (3)無機フィラーは樹脂バインダーに混合される前に
カップリング剤で前処理されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板に用
いられる積層板用不織布に関するものであり、さらに詳
しくは高度な半田耐熱性を要求される積層板用不織布に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】 通常のプリント配線板は織布(一般に
はガラスクロス)または不織布基材にエポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂、フェノール樹脂等のマトリックス樹脂ワ
ニスを含浸したものを乾燥してプリプレグとし、これを
銅箔と積層して熱プレスにより一体化して銅張積層板と
し、これを加工して製造される。積層板に要求される特
性としては、電気特性はもちろんのこと、加工適性、熱
膨張特性、半田耐熱性等が挙げられ、特に高グレードの
積層板には高度な半田耐熱性が要求されている。
【0003】積層板用不織布は一般に、ガラスやセラミ
ックなどの無機繊維またはテトロンやアラミドやフッ素
などの有機繊維を湿式法または乾式法でシート化し、こ
のシートに樹脂バインダーを添加し、乾燥、キュアーし
て製造され、ガラスクロスに比較して表面平滑性に優れ
るといった長所がある。樹脂バインダーとしては、自己
架橋性アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系
樹脂、水溶性シリコーン樹脂等が挙げられるが、積層板
成形後の耐熱性、機械的強度、電気絶縁性等の評価でエ
ポキシ系樹脂が良好な特性を持ち、この理由で広く用い
られている。
【0004】しかしながら、これらのエポキシ系樹脂を
バインダーとして用いて不織布を製造する場合、樹脂ワ
ニス含浸工程の安定性(耐溶剤強度が要求される)、積
層板の半田耐熱性(低吸水率、界面接着強度が要求され
る)を高度に満足するものは得られていないのが現状で
ある。
【0005】不織布の耐溶剤強度を向上させる方法とし
ては、速硬化性の樹脂バインダーを用いたり、場合によ
っては追加キュアーにより樹脂バインダーを充分に硬化
させる方法が考えられる。しかしながら、樹脂バインダ
ーの硬化が進みすぎると樹脂ワニスと化学的に結合する
ことが出来なくなり、界面接着強度が低下することから
半田耐熱性が低下するといった問題が生じる。
【0006】また、樹脂バインダーの付着量を増やして
強度を向上させる方法もあるが、樹脂バインダーは一般
に樹脂ワニスに比較して吸水性が高く、積層板の吸水率
が高くなることで半田耐熱性や電気特性に悪影響を及ぼ
す恐れがある。また、繊維分が減少することで結果的に
積層板中の繊維が減少することとなり、本来基材に要求
される役割(積層板の熱膨張係数の低減、強度向上等)
を損なう恐れがある。
【0007】一方、樹脂バインダーにシランカップリン
グ処理した無機フィラーを混合することで樹脂バインダ
ーの吸水率を低下させ、半田耐熱性を改良する方法があ
る。この方法によれば積層板の吸水率が低下し、さらに
樹脂バインダー表面に露出した無機フィラーがシランカ
ップリング剤を介してマトリックス樹脂と結合すること
で、界面強度が向上して半田耐熱性が向上することが期
待されるが、逆に繊維側に露出したフィラーが繊維とバ
インダーの結合面積を減ずるために、不織布の強度が低
下するといった問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、積層
板用不織布において、不織布シートの耐溶剤強度を維持
しながら積層板の半田耐熱性を改善することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は積層板用不
織布に関して研究を重ねた結果、無機フィラーを混合し
た樹脂バインダーを特定の方法で添加することで、前記
課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】本発明の第1の発明は、繊維と繊維同士を
結合する樹脂バインダーとからなる積層板用不織布であ
って、下記の特徴を有する積層板用不織布に関するもの
である。 (1)樹脂バインダーは2段に分けて添加されているこ
と。 (2)2段目に添加される樹脂バインダー中には、無機
フィラーが10〜95重量%含まれること。 (3)無機フィラーは樹脂バインダーに混合される前に
カップリング剤で前処理されていること。 本発明の第2の発明は、上記第1の発明において無機フ
ィラーがシリカ質を20〜100重量%含有する積層板
用不織布に関するものである。本発明の第3の発明は、
上記第1または第2の発明に記載された積層板用不織布
の構成が繊維80〜97重量%、樹脂バインダー20〜
3重量%である積層板用不織布に関するものである。本
発明の第4の発明は、上記第1〜第3のいづれかの発明
に記載された積層板用不織布からつくられたプリント配
線板に関するものである。本発明の第5の発明は、不織
布シートに樹脂バインダーを2段に分けて添加する積層
板用不織布の製造方法であって、1段目の樹脂バインダ
ーは樹脂成分のみからなり、2段目の樹脂バインダーに
は、カップリング剤で前処理されており、シリカ質を2
0〜100重量%含有する無機フィラーを10〜95重
量%含む樹脂バインダーを用いる積層板用不織布の製造
方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本明細書中の「樹脂バインダー」
の用語は、無機フィラーを混合したバインダーと、混合
しないバインダーの両方に用いる。本発明においては樹
脂バインダーを2段添加し、2段目に添加される樹脂バ
インダー中に特定の無機フィラーを混合することで、不
織布の強度と積層板の半田耐熱性を両立させることがで
きる。すなわち、1段目に添加する樹脂バインダーは無
機フィラーを含まないため繊維と充分に接着し、繊維間
を結合することでシート強度が発現するとともに、2段
目に添加する樹脂バインダーの表層に露出した無機フィ
ラーとマトリックス樹脂が結合することで界面強度が向
上し、積層板の半田耐熱性が向上する。
【0012】本発明で樹脂バインダーに使用する樹脂の
種類は自己架橋性アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フ
ェノール系樹脂、水溶性シリコーン樹脂等が挙げられ、
これらのうちの1種類、または2種類以上をブレンドし
て使用できるが、積層板の耐熱性、機械的強度、電気絶
縁性等を考慮するならば、エポキシ系樹脂が良好な特性
を持ち好ましい。なお1段目と2段目の樹脂バインダー
用の樹脂は必ずしも同じものである必要はないが、1段
目と2段目の樹脂バインダーの接着性の点からは同じも
のを用いる方が好ましい。
【0013】2段目の樹脂バインダーに混合する無機フ
ィラーは、カップリング剤によりバインダー樹脂やマト
リックス樹脂と化学的に結合でき、かつ電気絶縁性を有
するものであれば特に限定されないが、積層板の吸湿率
や熱膨張係数への影響を考慮すると、シリカ成分を含有
する無機質成分であることが好ましい。具体的にはシリ
カ成分を20〜100重量%含有する無機質成分であ
り、バインダー樹脂やマトリックス樹脂との接着性、電
気特性等を考慮するとシリカ成分はできるだけ高いほう
が好ましい。無機フィラーの平均粒径は、5〜100n
m程度のファインなものから、10μm程度までの比較
的大きなものまで使用可能であるが、あまりに粒径の大
きなものは樹脂バインダー液の分散安定性が劣ったり、
不織布の粉落ちが多くなる等の問題が生じるため好まし
くない。
【0014】本発明では樹脂バインダー中に添加する無
機フィラーを予めカップリング剤で処理しておく必要が
ある。カップリング剤としてはシランカップリング剤、
チタンカップリング剤などを用いることができるがシラ
ンカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤を
用いる場合、無機フィラーに作用させるシランカップリ
ング剤の適性値は無機フィラー中のシリカ成分の割合、
無機フィラーの比表面積、シランカップリング剤分子の
反応性等を考慮して適宜選択する。ちなみに、作用させ
るシランカップリング剤が少なすぎると、バインダー樹
脂やマトリックス樹脂とフィラーの界面が十分に結合せ
ず好ましくない。また、作用させるシランカップリング
剤が多すぎると、カップリング剤同士が結合した層が無
機フィラー表面に厚く形成されるため、耐熱性に関して
逆に悪影響を与える結果となり好ましくない。
【0015】本発明における2段目の樹脂バインダー中
には樹脂と無機フィラーの合計を100として無機フィ
ラーが10〜95重量%、好ましくは20〜70重量%
含まれる必要がある。ちなみに無機フィラーの配合量が
10重量%に満たないときは、無機フィラー配合の効果
が十分に得られず、また配合量が95重量%を超える
と、樹脂バインダー中の樹脂の量が不足し、無機フィラ
ーの粉落ち等の問題が発生したり、場合によっては無機
フィラーが構成する空隙を樹脂バインダー中の樹脂が埋
め切れずに生じるミクロボイドが積層板にも残り、半田
耐熱性を悪化させるため好ましくない。
【0016】本発明で使用する繊維としては、有機系ま
たは無機系から選ばれたチョップドストランド、カット
ファイバー、パルプ、ステープル等が用いられ、マトリ
ックス樹脂との接着のためにカップリング処理を施して
も良い。繊維の種類は1種類でも良いし、多種類のブレ
ンドでも良いが、電気絶縁材料に用いられる絶縁性を有
し、かつその融点は半田耐熱温度の260℃以上、好ま
しくは300℃以上であることが必要である。このよう
な繊維としては、例えばガラス繊維、アラミド繊維等が
挙げられる。
【0017】本発明において、繊維は全体の構成要素と
して80〜97重量%、樹脂バインダーは全体の構成要
素として20〜3重量%含有するように配合することが
好ましい。
【0018】樹脂バインダーが3重量%未満になると不
織布の強度が低下し、樹脂ワニスを含浸してプリプレグ
とする工程で紙切れ等の不都合を生じたり、不織布表面
にケバが発生したりして好ましくない。一方、樹脂バイ
ンダーが20重量%を超えると強度の向上が頭打ちとな
るばかりか、不織布のしなやかさが失われるなどの不都
合が生じる。なお、1段目と2段目の樹脂バインダーの
比率は特に限定するものではないが、1段目の樹脂バイ
ンダーが少なすぎると抄紙工程や2段目樹脂バインダー
添加工程での紙切れ等の不都合を生じる恐れがある。
【0019】本発明における不織布の形成方法は特に限
定せず、湿式法または乾式法のいずれの方法を用いても
よいが、より高密度で地合いのよい基材とするためには
湿式法を採用するのがよい。
【0020】シート化した不織布に樹脂バインダーを添
加する方法は、スプレーして散布する方法、シート化し
た不織布を樹脂バインダー液に含浸する方法、シート化
した不織布に樹脂バインダー液をコートする方法等があ
り、またそれらの方法の組み合わせでもよく、1段目の
樹脂バインダーを添加し、熱風やドラムドライヤーなど
により乾燥した後、2段目の樹脂バインダーを添加し、
乾燥して硬化させる。樹脂バインダーの添加はオンマシ
ンで行ってもよいし、オフマシンで行っても良い。
【0021】なお、1段目の樹脂バインダーの硬化は抄
紙工程や2段目添加工程上の最低限の強度が得られる程
度に留めておくことが好ましい。硬化が進みすぎると、
1段目の樹脂バインダーと2段目の樹脂バインダーの界
面接着性が低下するためである。2段目添加後に充分に
加熱キュアーを行うことで耐溶剤強度が向上する。加熱
方法としては熱風加熱、赤外線加熱等の公知のあらゆる
方法が適用できる。
【0022】以上のようにして作成した不織布基材にマ
トリックスの樹脂ワニスを含浸する。マトリックス樹脂
にはエポキシ樹脂を用いるのが一般的であるが、PPE
(PPO)樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、B
T樹脂などももちろん使用できる。
【0023】ワニスを含浸した不織布は130〜160
℃程度の条件下で乾燥キュアーし、Bステージにしてプ
リプレグとする。このプリプレグと銅箔を適宜組み合わ
せて積層し、150〜190℃程度で加圧しながら熱成
形して積層板を得る。
【0024】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例にしたがって具
体的に説明するが、本発明はもちろんこれらに限定され
るものではない。
【0025】<樹脂バインダーの作製>カルボキシ変性
エポキシ樹脂エマルジョン(主剤)とブロックイソシア
ネートエマルジョン(硬化剤)を固形分重量比で8:2
の割合で混合してバインダー液を作成した。これを樹脂
バインダーAとする。
【0026】樹脂バインダーAに微粉末フィラー(商品
名:アエロジル130/日本アエロジル製、シリカ含有
率99.9%以上、平均粒径16nm、ジアミノシラン
カップリング剤対フィラー0.5%で処理済)を、混合
後の樹脂バインダー固形分中に30重量%含まれるよう
に混合した。これを樹脂バインダーBとする。
【0027】樹脂バインダーAに微粉末フィラー(商品
名:アエロジル130/日本アエロジル製、シリカ含有
率99.9%以上、平均粒径16nm、シランカップリ
ング剤処理なし)を、混合後の樹脂バインダー固形分中
に30重量%含まれるように混合した。これを樹脂バイ
ンダーCとする。
【0028】樹脂バインダーAに微粉末フィラー(商品
名:アエロジル130/日本アエロジル製、シリカ含有
率99.9%以上、平均粒径16nm、ジアミノシラン
カップリング剤対フィラー0.5%で処理済)を、混合
後の樹脂バインダー固形分中に5重量%含まれるように
混合した。これを樹脂バインダーDとする。
【0029】樹脂バインダーAに微粉末フィラー(商品
名:アエロジル130/日本アエロジル製、シリカ含有
率99.9%以上、平均粒径16nm、ジアミノシラン
カップリング剤対フィラー0.5%で処理済)を、混合
後の樹脂バインダー固形分中に97重量%含まれるよう
に混合した。これを樹脂バインダーEとする。
【0030】実施例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径9μm、繊維長13mm、ジ
アミノシランカップリング剤対ガラス繊維0.05%で
処理済)を対不織布固形分で95重量%となるように湿
式法でシート化した。これに樹脂バインダーAを対不織
布有効固形分で3重量%となるようスプレー法で添加
し、150℃で10分間乾燥後、樹脂バインダーBを対
不織布有効固形分で2重量%となるようにスプレー法で
添加し、150℃で10分間乾燥後、さらに180℃乾
燥機中で2時間キュアして目付50(g/m2)の不織布
を得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不
織布にエポキシ樹脂ワニスを含浸して余剰分を取り除
き、140℃で5分間乾燥熱硬化してプリプレグとし
た。次に、このプリプレグを4枚積層して180℃、3
0kgf/cm2で1時間熱プレスにより硬化し、樹脂
含有率60%の積層板を得た。この積層板について半田
耐熱性の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0031】実施例2 実施例1における不織布の構成比をガラス繊維:樹脂バ
インダーA:樹脂バインダーB=90:8:2に変更し
た以外は、実施例1と同様にして不織布および積層板を
作製した。この不織布の強度および積層板の半田耐熱性
評価結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1における不織布の構成比をガラス繊維:樹脂バ
インダーA:樹脂バインダーB=80:15:5に変更
した以外は、実施例1と同様にして不織布および積層板
を作製した。この不織布の強度および積層板の半田耐熱
性評価結果を表1に示す。
【0033】実施例4 実施例1における不織布の構成比をガラス繊維:樹脂バ
インダーA:樹脂バインダーB=97.5:1.5:1
に変更した以外は、実施例1と同様にして不織布および
積層板を作製した。この不織布の強度および積層板の半
田耐熱性評価結果を表1に示す。
【0034】実施例5 実施例1における不織布の構成比をガラス繊維:樹脂バ
インダーA:樹脂バインダーB=75:20:5に変更
した以外は、実施例1と同様にして不織布および積層板
を作製した。この不織布の強度および積層板の半田耐熱
性評価結果を表1に示す。
【0035】比較例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径9μm、繊維長13mm、ジ
アミノシランカップリング剤対ガラス繊維0.05%で
処理済 )を対不織布固形分で95重量%となるように
湿式法でシート化した。これに樹脂バインダーAを対不
織布有効固形分5重量%となるようスプレー法でこのシ
ートに散布し、150℃で10分間乾燥後、さらに18
0℃乾燥機中で2時間キュアして目付50(g/m2)の
不織布を得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。
この不織布にエポキシ樹脂ワニスを含浸して余剰分を取
り除き、140℃で5分間乾燥熱硬化してプリプレグと
した。次に、このプリプレグを4枚積層して180℃、
30kgf/cm2で1時間熱プレスにより硬化し、樹
脂含有率60%の積層板を得た。この積層板について半
田耐熱性の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0036】比較例2 比較例1における樹脂バインダーAの代わりに樹脂バイ
ンダーBを使用した以外は、比較例1と同様にして不織
布および積層板を作製した。この不織布の強度および積
層板の半田耐熱性評価結果を表1に示す。
【0037】比較例3 実施例1における樹脂バインダーBの代わりに樹脂バイ
ンダーCを使用した以外は、実施例1と同様にして不織
布および積層板を作製した。この不織布の強度および積
層板の半田耐熱性評価結果を表1に示す。
【0038】比較例4 実施例1における樹脂バインダーBの代わりに樹脂バイ
ンダーDを使用した以外は、実施例1と同様にして不織
布および積層板を作製した。この不織布の強度および積
層板の半田耐熱性評価結果を表1に示す。
【0039】比較例5 実施例1における樹脂バインダーBの代わりに樹脂バイ
ンダーEを使用した以外は、実施例1と同様にして不織
布および積層板を作製した。この不織布の強度および積
層板の半田耐熱性評価結果を表1に示す。
【0040】
【測定方法及び評価方法】<不織布の耐溶剤強度(kg
f/15mm)>幅15mm、長さ200mmに裁断し
た不織布をアセトン中に5分間浸漬後、スパン100m
m、引張り速度10mm/minの条件で引張り強度を
測定した。樹脂ワニス含浸工程に必要とされる強度は含
浸機や樹脂ワニスの種類にもよるが、一般に2kgf程
度あればよいとされる。 <積層板の半田耐熱性試験>2.5×2.5cmに裁断
した積層板をプレッシャークッカー(121℃、2気
圧)中で3時間処理し、室温の流水中で30min放置
後、JIS C−6481に定める半田耐熱性試験(2
60℃、20秒間浸漬)を行った。試験はn=3で行
い、積層板の膨れ発生の状況を以下の基準で目視評価し
た。基本的に膨れがない方が良好と判断される。 ○:全く膨れがない △:膨れがわずかにある ×:膨れがある
【0041】
【表1】
【0042】実施例および比較例から得られた不織布お
よび積層板の評価結果を表1に示す。表からも明らかな
ように、本発明による積層板用不織布は、樹脂ワニス含
浸工程に必要な強度を有し、かつ積層板における半田耐
熱性が非常に優れる特徴を持つ。
【0043】
【発明の効果】前記した如く、本発明による積層板用不
織布は樹脂含浸工程における耐溶剤強度を有し、かつ半
田耐熱性が非常に優れた積層板を作製するのに適したも
のであり、その工業的意義は大きい。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01B AA20A AA20B AG00 AK01A AK01B AK53 AS00A AS00B BA02 CA23A CA23B DG01A DG01B DG15A DG15B GB43 JJ03 YY00A YY00B 4J002 AA021 CC001 CD001 CL062 DJ017 DL006 FA042 FA046 FB097 FB167 FD012 FD016 FD017 4L047 AA04 AB02 BA17 BC09 CA05 CB05 CC14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維と繊維同士を結合する樹脂バインダー
    とからなる積層板用不織布であって、下記の特徴を有す
    る積層板用不織布。 (1)樹脂バインダーは2段に分けて添加されているこ
    と。 (2)2段目に添加される樹脂バインダー中には、無機
    フィラーが10〜95重量%含まれること。 (3)無機フィラーは樹脂バインダーに混合される前に
    カップリング剤で前処理されていること。
  2. 【請求項2】無機フィラーがシリカ質を20〜100重
    量%含有する請求項1記載の積層板用不織布。
  3. 【請求項3】積層板用不織布の構成が繊維80〜97重
    量%、樹脂バインダー20〜3重量%である請求項1又
    は2記載の積層板用不織布。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいづれかに記載された積層
    板用不織布からつくられたプリント配線板。
  5. 【請求項5】不織布シートに樹脂バインダーを2段に分
    けて添加する積層板用不織布の製造方法であって、1段
    目の樹脂バインダーは樹脂成分のみからなり、2段目の
    樹脂バインダーには、カップリング剤で前処理されてお
    り、シリカ質を20〜100重量%含有する無機フィラ
    ーを10〜95重量%含む樹脂バインダーを用いる積層
    板用不織布の製造方法。
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