JP2001206827A - 毛髪着色配合物 - Google Patents

毛髪着色配合物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 毛髪染料の洗髪堅牢性を改善した毛髪着色配
合物を提供すること。 【解決手段】 フィタントリオール約０．１〜約５重量
％、好適には約０．２〜約１重量％；分散剤約０．１〜
約３重量％、好適には約０．１〜約１重量％；及び毛髪
染料約０．１〜５重量％、好適には０．１〜約１重量％
を含む、毛髪着色配合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】本発明は、フィタントリオールを含む毛髪
染色配合物に関する。
【０００２】フィタントリオールは、化学的には、３，
７，１１，１５−テトラメチル−１，２，３−ヘキサデ
カントリオールとして同定されており、例えば F. Hoff
mann-La Roche AG, Basel, Switzerlandから、商業的に
入手し得る。
【０００３】米国特許 5,776,443は、フィタントリオー
ル０．００１〜１重量％、シリコーン化合物０．００１
〜１重量％及び担体を含むヘアケア配合物を記載してい
る。
【０００４】米国特許 5,834,013 は、フィタントリオ
ールに基づく、水性及び立体ゲル粒子の安定な分散形態
での化粧品又は皮膚科的配合物及び皮膚を水和させる使
用を記載している。該配合物は、実質的に、（ａ）フィ
タントリオール０．１〜１５重量％、及び（ｂ）分散及
び安定剤、例えばツイーン２０（Tween 20）を０．１〜
３重量％含む。
【０００５】上述の特許刊行物は、毛髪染料の洗髪堅牢
性に関するフィタントリオールのいかなる作用も述べて
いない。
【０００６】毛髪着色配合物へフィタントリオールの添
加は、毛髪染料の洗髪堅牢性を顕著に改善、すなわち洗
髪での染料の色耐性を顕著に改善することが、今見出さ
れた。
【０００７】したがって、本発明は、毛髪染料の洗髪堅
牢性を改善するための毛髪着色配合物中でのフィタント
リオールの使用に関連する。
【０００８】別の特徴において、本発明は、着色配合物
で染色された毛髪の洗髪堅牢性を改善するために有効量
のフィタントリオールを含む毛髪着色配合物に関する。
【０００９】更に詳細には、本発明は、フィタントリオ
ール約０．１〜約５重量％、好適には約０．２〜約１重
量％；分散剤約０．１〜約３重量％、好適には約０．１
〜約１重量％；及び毛髪染料約０．１〜５重量％、好適
には０．１〜約１重量％を含み；配合物の残りの部分
は、実質的に毛髪着色配合物に慣用的に用いられる担
体、適切には水性担体である毛髪着色配合物に関する。
【００１０】本発明の配合物に存在する分散剤は、毛髪
染色で慣用的に用いられるいかなる分散剤（界面活性
剤）、例えばアニオン性、カチオン性、非イオン性、酸
及び塩基の両性、双イオン性（ベタイン）界面活性剤及
びその混合物であることができる。
【００１１】適切な分散剤は、例えば、下記から選択さ
れる： （１）アルキル若しくはアルケニルポリオールエーテル
又はエステル類、（２）Ｎ−アシル化アミノ酸類及びそ
の誘導体類、並びにアルキル又はアルケニル基を有する
Ｎ−アシル化ペプチド類、並びにその塩類、（３）アル
キル又はアルケニルエーテルスルファート類、並びにそ
のエステル類及び塩類、（４）ポリオキシエチレン化ア
ルキル若しくはアルケニル脂肪エーテル類又はエステル
類、（５）ポリオキシエチレン化アルキル又はアルケニ
ルカルボン酸類及びその塩類、（６）Ｎ−アルキル又は
Ｎ−アルケニルベタイン類、（７）アルキルトリメチル
アンモニウム又はアルケニルトリメチルアンモニウム及
びその塩類、並びに上記の分散剤の混合物類。
【００１２】上に挙げた化合物のうち、アルキル及びア
ルケニル基は、適切には８〜２２個の炭素原子を有す
る。
【００１３】好適な分散剤は、アルキルポリオール若し
くはアルケニルポリオールエーテル類又はエステル類で
ある。それらのうち、特に、エチレンオキシドの少なく
とも２０単位でポリオキシエチレン化されたソルビタン
アルキル若しくはアルケニルエステル類、例えばソルビ
タンパルミタート２０ＥＯ又はポリソルバート４０（Se
ppic社からMontanox 40 DFの商品名で販売されている）
及びソルビタンラウラート２０ＥＯ又はポリソルバート
２０（ICI社からTween 20の商品名で販売されている）
が挙げられる。特に、好適なものはツイーン２０（Twee
n 20）である。
【００１４】適切な染料の例は、すべての慣用の毛髪染
料、特に永久毛髪染料、半永久毛髪染料、及び一時的な
毛髪染料（又は毛髪着色リンス）を含む。 永久（又は
酸化性）毛髪染料は、色を形成するための酸化剤を必要
とする配合物（該配合物は、第一の中間体、現像剤又は
前駆体として参照される）であり、通常ｐ−フェニレン
ジアミン、２，５−ジアミノトルエン又は４−アミノフ
ェノール、及び第二の成分（第二の中間体又はカプラ
ー）、例えばｍ−フェニレンジアミン、３−アミノフェ
ノール、５−アミノ−２−メチルフェノール又は１−ナ
フトール（WO 00/07550に特に開示されている）を含
む。半永久毛髪染料は、染料化学で通常の発色団システ
ム、例えばニトロ、アゾ、アントラキノン、トリフェニ
ルメタン及びアゾメチンを含み、それらは、分散染料、
カチオン性（塩基性）染料、アニオン性（酸性）染料及
び金属錯体染料（参照：Ullmann's Encyclopedia of In
dustrial Chemistry Vol A 12, p. 584-586 及びそこに
引用されている引例）として用いられてもよい。特に興
味のあるのものは、例えばアントラキノン染料、特にジ
アルキルアミノアルキルアミノ（ＤＡＡＡ）基を含むそ
れらである。特定の例は、Warner Jenkinson Ltd.からA
RIANOR の商品名で入手し得る以下の化合物を含む：ARI
ANOR 麦わら黄色（Straw Yellow）、 ARIANOR マホゴニ
色（Mahagony）、 ARIANOR 鋼色（Steel Blue）、 ARIA
NOR 深紅色（Madder Red）、 ARIANOR漆黒色（Ebony）
及び ARIANOR 赤褐色（Sienna Brown）。本発明に用い
る毛髪染料の別の例は、 "Verordnung tiber kosmetisc
he Mittel, Bundesgesetzblatt(Germany) I, 2410, 29.
Aenderung vom 14.6.2000, Teil A, p. 846に列記され
ているそれらである。
【００１５】しかしながら、いかなる他の毛髪染料を用
いてもよい。例えば、半永久（直接）毛髪染料は、lrga
lan、 Cibalan、 Vialon、 Ortalan 及びCapracyl 染料
のような商品名の下に商業的に入手し得るようなそれら
である。天然直接染料、例えば ヘンナ染料（Henna）、
カモミール（Chamomile）、アカネ根（Madder root）、
ビャクダン（Sandalwood）又は、クルミ（Walnut）も、
また用いてもよい。
【００１６】配合物は、例えば、液体、ゲル又はムース
の形態であってよい。そのような配合物の特定の例は、
シャンプー、コンディショナー、スタイリングムース、
スタイリングスプレー、スタイリングゲル、コンディシ
ョニングスタイリングゲル、又はゲルムースを含む。そ
れらの配合物は、毛髪着色に加えて、そのような配合物
で慣用的に用いる剤、例えば両性界面活性剤、増粘剤、
調整剤、金属イオン封鎖剤（重金属を除くために）、保
湿剤、香料及び脱イオン水を含む。
【００１７】本発明の配合物は、適切には、適当な量の
フィタントリオールを適当な量の分散剤中に溶解し、こ
の混合物を実質的に水性のヘアケア配合物、例えば毛髪
染料の溶液、スタイリングムース、ゲル若しくはスプレ
ー、又はシャンプー若しくはコンディショナーに加える
ことにより調製される。この配合物は、フィタントリオ
ールのいかなる好適な分子配向も含む。
【００１８】毛髪染料が永久（又は酸化的）毛髪染料で
あるとき、本発明の配合物は、適切には、別々にパック
された第一の中間体及び第二の中間体、並びに場合によ
り酸化剤を含み、少なくとも一つのパックは、前に定義
した量で、フィタントリオール及び分散剤を含む。酸化
剤の例は、過酸化水素及び有機過酸化合物、例えば過酢
酸であり、これは、当業者に既知の量、例えば配合物１
００g当り０．００１〜０．０５モルで用いることがで
きる。したがって、本発明は、フィタントリオール約
０．１〜約５重量％、好適には約０．２〜約１重量％；
分散剤約０．１〜約３重量％、好適には約０．１〜約１
重量％；及び毛髪染料約０．１〜５重量％、好適には
０．１〜約１重量％の配合物を含む毛髪染色キットであ
り、ここで、毛髪染料は、別々にパックされた第一及び
第二中間生成物からなり、そしてフィタントリオール及
び分散剤は、少なくとも一つの別のパック中に存在して
いる、キットに関する。
【００１９】本発明の配合物は、当分野で用いられてい
る慣用の技術、例えばブラシ、スポンジ又は他の接触手
段、例えば配合物を飽和まで直接に毛髪に注ぐこと、及
び毛髪を通して手でマッサージ又は処理することにより
適用してもよい。
【００２０】本発明の利点及び特徴は、下記の実施例か
ら明らかになるであろう。
【００２１】
【実施例】実施例１ 毛髪着色配合物の調製 ０．２gのフィタントリオールを０．８gの分散剤（Twee
n 20）に溶解し、この混合物を毛髪染料の５％水性溶液
９９．０gに加えた。
【００２２】実施例２ 着色配合物を、約１０cmの長さの毛髪見本に１０分間塗
布した。毛髪見本を次いで水で洗浄し空気乾燥した。こ
のサイクルを５回及び１０繰り返した。
【００２３】実施例３ 色測定 ０．１重量％又は０．２重量％のフィタントリオールを
含む毛髪着色配合物を実施例１に従がい調製し、実施例
２に従がい塗布した。毛髪の色は、C.I.E (Comite Inte
rnational de l'Eclairage >InternationalLighting Co
mmittee )の色測定（L,a,b）座標システムにより発光
（Ｌ）を用いて定義してもよい。この色測定方法におい
て、三つの相互に垂直な軸に沿う色は、光度的に測定さ
れ、洗髪前の毛髪の最初のサンプルと、５及び１回洗浄
後のサンプルとの色の差を比較した。ＣＩＥＬＡＢ空間
での二つのサンプルの差は、 ΔＥ＝√〔Δ（Δａ）2＋（Δｂ）2＋（ΔＬ）2〕 ΔＥは、色の差であり、Δａは、ａ軸での色の差であ
り、Δｂは、は、ｂ軸での色の差であり、ΔＬは、発光
での差である。以下の表に結果を示した：
【００２４】
【表１】
【００２５】上の表は、毛髪染料は、毛髪染色処理が、
フィタントリオール、特に少なくとも０．２重量％の量
で含む毛髪着色配合物を用いて行ったとき、より洗髪堅
牢であることを、明瞭に示している。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 フィタントリオール約０．１〜約５重量
    ％、好適には約０．２〜約１重量％；分散剤約０．１〜
    約３重量％、好適には約０．１〜約１重量％；及び毛髪
    染料約０．１〜５重量％、好適には０．１〜約１重量％
    を含む、毛髪着色配合物。
  2. 【請求項２】 分散剤が、アルキル若しくはアルケニル
    ポリオールエーテル又はエステルである、請求項１記載
    の配合物。
  3. 【請求項３】 分散剤が、ツイーン２０である、請求項
    ２記載の配合物。
  4. 【請求項４】 毛髪染料が、永久染料である、請求項１
    〜３のいずれか１項記載の配合物。
  5. 【請求項５】 毛髪染料が、半永久染料である、請求項
    １〜３のいずれか１項記載の配合物。
  6. 【請求項６】 染料が、アントラキノン染料である、請
    求項５記載の配合物。
  7. 【請求項７】 染料が、ARIANOR 麦わら黄色、 ARIANOR
    マホゴニ色、 ARIANOR 鋼色、 ARIANOR 深紅色、 ARIA
    NOR 漆黒色 又は ARIANOR 赤褐色である、請求項６記載
    の配合物。
  8. 【請求項８】 フィタントリオール約０．１〜約５重量
    ％、好適には約０．２〜約１重量％；分散剤約０．１〜
    約３重量％、好適には約０．１〜約１重量％；及び毛髪
    染料約０．１〜５重量％、好適には０．１〜約１重量％
    の配合物を含む毛髪染色キットであり、ここで、毛髪染
    料は、別々にパックされた第一及び第二中間生成物から
    なり、そしてフィタントリオール及び分散剤は、少なく
    とも一つの別のパック中に存在している、キット。
  9. 【請求項９】 染色された毛髪の洗髪堅牢性を改善する
    ための、請求項１〜８のいずれか１項記載の毛髪着色配
    合物中でのフィタントリオールの使用。
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