JP2001204822A - 大動脈内バルーンポンピング法用バルーンカテーテル - Google Patents

大動脈内バルーンポンピング法用バルーンカテーテル

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JP2001204822A
JP2001204822A JP2000019697A JP2000019697A JP2001204822A JP 2001204822 A JP2001204822 A JP 2001204822A JP 2000019697 A JP2000019697 A JP 2000019697A JP 2000019697 A JP2000019697 A JP 2000019697A JP 2001204822 A JP2001204822 A JP 2001204822A
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distal end
guide wire
catheter
tip
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JP2000019697A
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Koichi Sakai
康一 酒井
Tetsuo Toyokawa
哲生 豊川
Jun Iwata
潤 岩田
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルーン部の拡張・収縮の応答性を低下させ
ることなくカテーテル管の外径を小さくし、体内に留置
した場合にカテーテル管の外形を維持することが可能な
IABP法用バルーンカテーテルを提供すること。 【解決手段】 バルーン部、カテーテル管、内部にシリ
コーン製弁体が装着された先端チップ部、前記先端チッ
プ部の遠位端部に取り付けられた先端キャップ部、前記
カテーテル管のルーメン内を軸方向に延び前記先端チッ
プ部の遠位端部よりも遠位端側に突出するように取り付
けられたガイドワイヤを有し、前記先端キャップ部に
は、前記ガイドワイヤがバルーン部の内部に引き込まれ
た場合にガイドワイヤの先端部を収納する部分が設けら
れている大動脈内バルーンポンピング法用バルーンカテ
ーテル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大動脈内バルーン
ポンピング(Intra Aortic balloo
n pumping,以下、「IABP法」と略称す
る)用バルーンカテーテルに関する。
【0002】
【従来の技術】IABP法は、心不全などによる心機能
の低下時の治療のため、大動脈内にバルーンカテーテル
を挿入し、心臓の拍動に合わせて、バルーン部を拡張お
よび収縮させることにより、心機能の補助を図る治療方
法である。このようなIABP法に用いられるバルーン
カテーテルとしては、カテーテル管内にガイドワイヤを
挿通するための内管を有する二重管構造のものが種々提
案されている(例えば、特開昭63−206255号公
報、特開昭62−114565号公報等)。
【0003】カテーテル管は、患者の動脈血管内に挿入
されることから、その外径は、小さいほど好ましいもの
の、その外径が小さいと、その内部に形成されるルーメ
ンの流路断面積が狭められる。一方、流路断面積を大き
くするためには、カテーテル管の内部に設けられている
内管の外径も小さいことが好ましいが、ガイドワイヤの
強度等とのバランスを考慮すると、内管の外径を小さく
するにも限界がある。
【0004】近年、上記のような問題を解決することを
目的として、内管を有せずに単一のカテーテル管から構
成されるバルーンカテーテルについて報告された(特開
平6−339530号公報)。この公報の記載によれ
ば、金属製のスタイレットをバルーン部及びカテーテル
管の内壁に固定し、ガイドワイヤはバルーン部の外側等
に取り付けられたガイドスリーブを通り抜ける構造が採
用され、その結果、カテーテル管の外径を小さくするこ
とができる等の効果を奏するとされている。
【0005】しかし、前記公報に記載されたような構造
を採用した場合は、カテーテル管の内部のルーメンの流
路断面積が確保されるものの、バルーンカテーテルの先
端近くに金属製のスタイレットを固定しているため、曲
がりくねった血管内を通し難くなるおそれがある。ま
た、従来、二重管構造のカテーテル管内に設けられてい
た内管は、カテーテル管の長手方向の形状を維持する役
割も担っていたと考えられることから、バルーンカテー
テルを安定した状態で体内に留置して使用することが損
なわれるおそれもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バル
ーン部の拡張・収縮の応答性を低下させることなくカテ
ーテル管の外径を小さくし、体内に留置した場合にカテ
ーテル管の外形を維持し、さらに体内に挿入する際のプ
ッシャビリテイーが良好なIABP法用バルーンカテー
テルを提供することにある。そこで本発明者は鋭意検討
の結果、ガイドワイヤを挿通するための内管を取り外
し、さらにカテーテル管内にガイドワイヤを取り付けた
ままバルーンカテーテルを使用したところ、カテーテル
管の外形が良好に維持されることを見出し、かかる知見
に基づき本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、拡張及び収縮可能なバルーン部と、前記バルーン部
の近位端が接合してあり当該バルーン部の内部と連通す
るルーメンが軸方向に延在しているカテーテル管と、前
記バルーン部の遠位端に接合された先端チップ部と、前
記カテーテル管のルーメン内を軸方向に延び前記先端チ
ップ部の遠位端部よりも遠位端側に突出し当該先端チッ
プ部に対して軸方向移動自在に装着してあり本体部の外
径よりも大きい外径の先端部が設けられているガイドワ
イヤと、前記ガイドワイヤの遠位端が貫通し前記バルー
ン部の内部の密封を保持するように前記先端チップ部に
装着された弁体と、前記ガイドワイヤの遠位端が貫通し
前記バルーン部の内部に引き込まれた当該ガイドワイヤ
の先端部を収納する部分が設けられ前記先端チップ部の
遠位端部に取り付けられた先端キャップ部とから構成さ
れる大動脈内バルーンポンピング法用バルーンカテーテ
ルが提供される。
【0008】
【作用】本発明のバルーンカテーテルは、先端チップ部
の遠位端部に設けられた先端キャップ部から、ガイドワ
イヤの先端部分が突出するように予めガイドワイヤが取
り付けられており、バルーンカテーテルの本体とガイド
ワイヤとは一体になっている。このため、該バルーンカ
テーテルを患者の血管などの体腔内に差し込む際には、
まえもってガイドワイヤを体腔内に挿入することなく、
バルーンカテーテルのバルーン部を体腔内の所定位置ま
で都合良く案内することができる。その後、バルーンカ
テーテルに取り付けられたガイドワイヤをバルーン部の
内部に引き込むことにより、先端キャップ部から突出し
ているガイドワイヤの先端部分を、先端キャップ部に設
けられた収納スペースに収納し、この状態でバルーンカ
テーテルによる治療を行う。
【0009】該先端キャップ部に設けられたガイドワイ
ヤ導入出口の径は、ガイドワイヤ先端部の丸みを帯びた
部分の外径よりもわずかに小さい径を有し、該先端キャ
ップ部は、可撓性を有する材料を用いて形成されてい
る。このため、ガイドワイヤをバルーン部の内部に引き
込むことにより、先端キャップ部から突出しているガイ
ドワイヤの先端部分を、先端キャップ部に設けられた収
納スペースに収納する際には、ガイドワイヤの先端部分
がガイドワイヤ導入出口をこじ押し広げるようにして収
納スペースに収納され、その後は、先端キャップ部の外
側に飛び出ることはない。
【0010】本発明のバルーンカテーテルでは、カテー
テル管のルーメンの流路断面積が、内管が取り付けられ
ていない分、大きくなる。その結果、バルーン部の内部
へ圧力流体を送り込むための流路断面が大きくなり、バ
ルーン部を拡張および収縮するための応答性が著しく向
上する。また、従来のバルーンカテーテルに比較して、
カテーテル管の外径を小さくしても、従来と同等以上の
バルーン部の拡張・収縮の応答特性を得られる。カテー
テル管の外径を小さくできれば、患者の負担を軽減する
ことができるので、この点でも好ましい。
【0011】本発明のバルーンカテーテルに取り付けら
れているガイドワイヤには、先端チップ部及び先端キャ
ップ部を貫通する部分のみをポリウレタン樹脂等を用い
てコーテイングされたものを用いることができる。コー
テイングされた部分にはさらに親水性材料をコーテイン
グすることも可能である。該コーテイングされた部分の
長手方向の長さは、ガイドワイヤの先端部分がバルーン
カテーテルの先端キャップ部に設けられた収納スペース
に収納されたときに、該コーテイングされた部分の近位
端部がバルーン部の近位端部の手前付近にあり、カテー
テル管のルーメン内に達しないことが好ましい。その結
果、カテーテル管のルーメンの流路断面積が、ガイドワ
イヤの表面がポリウレタン樹脂等でコーテイングされて
いない分、大きくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき詳細に説明する。図1(A)は本発明の1
実施形態に係るバルーンカテーテルの概略断面図、同図
(B)は同図(A)に示すIB−IBに沿う断面図、図
2は図1に示すバルーンカテーテルの先端付近の詳細を
示す要部断面図、図3(A)は本実施形態に係るバルー
ンカテーテルのガイドワイヤを取り付けていない先端部
分の要部断面図、同図(B)は、本実施形態に係るバル
ーンカテーテルに用いる弁体の概略断面図、同図(C)
は本実施形態に係るバルーンカテーテルに用いる弁体の
概略斜視図、図4は本実施形態に係るバルーンカテーテ
ルのガイドワイヤを引き込んだ状態を示す要部断面図で
ある。
【0013】図1に示す実施形態に係るIABP法用バ
ルーンカテーテル2は、心臓の拍動に合わせて拡張およ
び収縮するバルーン部4を有する。バルーン4部は、膜
厚が50〜150μmの筒状のバルーン膜22で構成さ
れることが好ましく、内部にバルーン空間が形成してあ
る。
【0014】IABP法用バルーン膜22は、例えばポ
リウレタン、シリコーン、軟質ポリエチレン、軟質ポリ
アミド、軟質ポリエステルなどの材料で形成される。バ
ルーン部4の内容積は、通常25〜65ccであり、バ
ルーン部4の拡張時の外径が、好ましくは10〜30m
mであり、バルーン部4の長さが、好ましくは90〜3
00mmである。
【0015】前記バルーン膜22の遠位端には遠位端側
テーパ部24が形成され、その最遠位端7が先端チップ
部20の遠位端外周に取り付けてある。先端チップ部2
0は、円筒状の短チューブで構成してあり、たとえば、
ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成樹
脂または金属短チューブで構成してある。先端チップ部
20の外径は、特に限定されないが、1〜3mm程度が
好ましく、その内径は、0.5〜2.5mm程度が好ま
しい。
【0016】バルーン膜22の近位端には、近位端側テ
ーパ部26が形成され、その最近位端5が、カテーテル
管6を構成する外チューブ8の遠位端に接合してある。
カテーテル管6の内部に形成されたルーメン12を通じ
て、バルーン膜22内に、圧力流体が導入または導出さ
れ、バルーン膜22が拡張または収縮するようになって
いる。
【0017】カテーテル管6の外チューブ8を構成する
材料としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
ル(PVC)、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミド
エラストマー、ポリイミド、ポリイミドエラストマー、
シリコーンゴム、天然ゴム等が挙げられ、なかでもポリ
エチレン、ポリウレタン、ポリアミドが好ましい。
【0018】カテーテル管6の外チューブ8の内径は、
好ましくは1〜3mmである。外チューブ8の肉厚は、
好ましくは0.05〜0.4mmである。外チューブ8
の外径は、好ましくは1.3〜3.3mmである。ま
た、本実施形態では、外チューブ8の長さは、好ましく
は300〜800mm程度である。
【0019】なお、カテーテル管6の外チューブ8の近
位端にはコネクタ40が接続してあり、カテーテル管6
内のルーメン12とバルーン膜22内に圧力流体を導入
または導出するためのポート16と端子取出部分18と
が形成してある。ポート16には、ルアー雄接続部44
が形成してある。ルアー雄接続部44には、キャップ4
6のルアー雌接続部48が装着してある。このキャップ
46には、負圧導入口50が形成してある。バルーンカ
テーテル2を血管内に導入する前に、負圧導入口50か
ら負圧を導入し、ポート16およびルーメン12を通し
て、バルーン部4の内部を負圧とすることで、バルーン
膜22を支持線材42の回りに折り畳んで巻回させ、バ
ルーン部4の付近の外径を小さくする。
【0020】図2に示すように、本実施形態の先端チッ
プ部20は、圧力センサ70を保持するセンサブロック
100と、先端チューブ102と弁体60とを有し、当
該先端チップ部20の遠位端部には、先端キャップ部1
04が取り付けられている。ガイドワイヤ34の遠位端
は前記先端キャップ部104の遠位端より遠方へ突出し
ている。センサブロック100の軸方向近位端の外周面
には、第1円筒状凹所101が形成してあり、ここにバ
ルーン部4の最遠位端7が熱融着または接着してある。
センサブロック100の軸方向近位端の端面には、チュ
ーブ状の支持線材42の遠位端部が接合してあり、セン
サブロック100の外周に装着してある圧力センサ70
からの配線71が支持線材42の内部を軸方向に伸びて
いる。圧力センサ70は、先端チップ部20の付近の血
管内の血圧を測定する。支持線材42の近位端部は、図
1に示すように、コネクタ40の端子取出部分18付近
に固定してあり、前記配線は端子取出部分18を通し
て、コネクタ外部に引き出され、端子72に接続してあ
る。
【0021】センサブロック100の軸方向遠位端の外
周面には、第2円筒状凹所103が形成してあり、先端
チューブ102の近位端が熱融着または接着してある。
また、センサブロック100の中心から多少偏芯した位
置に軸方向貫通孔105が形成してある。軸方向貫通孔
105の内径は、ガイドワイヤは貫通できる程度にガイ
ドワイヤ34の外径よりもわずかに大きく、本実施形態
では0.55mmである。先端チューブ102の遠位端
は、先端キャップ部104の背面側に形成してある第3
筒状凹所107に対して熱融着または接着してある。先
端チューブ102の外径および内径は、特に限定されな
いが、外径は1〜3mm程度が好ましく、その内径は、
0.5〜2.5mm程度が好ましい。
【0022】本実施形態に係るIABP法用バルーンカ
テーテルでは、図3に示すように、先端チップ部20の
先端チューブ102の内側には、バルーン部4の内部の
バルーン空間と、バルーン部4の外部とを密閉する弁体
60が装着してある。この弁体60の中央部を貫通する
ように、図2に示すように、ガイドワイヤ34の遠位端
部が装着してある。弁体60は、図3に示すように、ガ
イドワイヤ34が取り付けられていない状態で、先端チ
ップ部20の内部通孔を閉塞し、この内部通孔を密封す
るようになっている。
【0023】前記弁体60は、図3(B)に示すよう
に、装着前の状態で、全体として円盤形状であり、その
軸芯から多少偏芯して、略円形断面の密着孔65が形成
してある。図3(A)および図3(B)に示すように、
医療用弁体60が先端チューブ102の内側に装着され
る前の状態で、弁体60の外径D2は、先端チューブ1
02の内径D1よりも大きい。図3(A)に示すよう
に、弁体60は、先端チューブ102の内側に圧縮変形
され、密着孔65が閉じた状態で装着される。
【0024】前記弁体60が先端チューブ102の内側
に装着してある状態では、密着孔65は閉じており、バ
ルーン部4の内部を密閉している。密着孔65は、弁体
60の成形時に一体成形しても良いが、弁体60の成形
後に、針などの工具で加工して形成しても良い。密着孔
65には、図2に示すように、ガイドワイヤ34が挿入
されるので、この密着孔65には、シリコーン油などの
潤滑剤が塗布してあっても良い。
【0025】なお、図3(B)および図3(C)では、
弁体60が先端チューブ102の内側に装着される前の
状態で、弁体60に形成してある密着孔65が明確に図
示してあるが、実際には、弁体60を構成する材料の硬
度がかなり低いので、密着孔65は変形によりほとんど
塞がっている状態となる。
【0026】本実施形態の弁体60は、図3(A)に示
すように、先端チューブ102の内部に圧縮変形して装
着され、しかも図2に示すように、密着孔65を通して
ガイドワイヤ34が挿入される。弁体60を構成するの
具体的な材料としては、シリコーン、ポリウレタン、ポ
リアクリル酸、ポリアクリルアミドなどが例示され、な
かでもシリコーン、ポリウレタンが好ましい。また、弁
体60のショアA硬度は、JIS K 6253に基づ
き、好ましくは30以下である。
【0027】本実施形態では、先端チップ部20を構成
するセンサブロック100および後述する先端キャップ
部104が、ストッパ部材の機能を兼ねており、弁体6
0の軸方向両側には、弁体60の密着孔65にガイドワ
イヤ34が挿入されて弁体60が軸方向に膨張して変形
することができる余裕空間94および96が形成してあ
る。
【0028】本実施形態に係るIABP法用バルーンカ
テーテルでは、図3に示すように、先 先端チップ部20の先端チューブ102の遠位端部に
は、先端キャップ部104が取り付けられている。先端
キャップ部104を構成する材料としては、例えばポリ
エチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリアミド等の可撓性材料が挙げられ、なかでもポ
リエチレン、ポリアミドが好ましい。
【0029】先端キャップ部104の先端面には、ガイ
ドワイヤ導入出口110が設けられ、前記ガイドワイヤ
導入出口110の内側には、後述するように、本体部分
の外径よりも大きい外径を有するように形成されたガイ
ドワイヤ34の先端部を収納することができる部分とし
ての収納スペース111が形成してある。また、先端キ
ャップ部104には、中心軸に対して偏芯して軸方向貫
通孔106が形成してある。この貫通孔106には、ガ
イドワイヤ34の遠位端部が挿入してある。この貫通孔
106の軸芯は、前記貫通孔105の軸芯と略同一軸芯
であり、同様な内径を有し、本実施形態では0.55m
mである。この貫通孔106の内径は、ガイドワイヤ3
4が貫通し、且つガイドワイヤ34をバルーン4の内部
に引き込んだときに、ガイドワイヤ34の先端部が前記
貫通孔106の遠位端口付近の端面に当接させて係止
し、ガイドワイヤ34の先端部が軸方向貫通孔106を
通過しないようにするために、ガイドワイヤ34の本体
部分の外径よりもわずかに大きく且つガイドワイヤ34
の先端部の外径よりも小さいことが必要である。
【0030】ガイドワイヤ導入出口110の内径D4
は、ガイドワイヤ34の先端部の外径よりもわずかに小
さい径であることが必要であり、本実施形態では、ガイ
ドワイヤ34の先端部の外径が0.6mmであり、ガイ
ドワイヤ導入出口110の内径D4は0.58mmであ
る。前述したように、先端キャップ部104は可撓性材
料で構成されているので、ガイドワイヤ34の近位端を
操作して、先端キャップ部104の遠位端側に突出して
いるガイドワイヤ34の先端部をバルーン部4の内部に
引き込む際に、ガイドワイヤ34の先端部がガイドワイ
ヤ導入出口110を押し広げるようにして通過し、収納
スペース111に当該先端部が収納された後は、先端キ
ャップ部104の外側に突出することはない。
【0031】前記ガイドワイヤ導入出口110の内側に
設けられた収納スペース111は、図4に示すように、
ガイドワイヤ34の先端部を収納することができる程度
の大きさを有していれば特に限定されない。本実施形態
では、半径0.3〜0.5mm程度の略球状の形状のス
ペースが形成されている。
【0032】本実施形態に係るIABP法用バルーンカ
テーテルでは、図2に示すように、ガイドワイヤ34の
遠位端は先端キャップ部104の遠位端より遠方へ突出
し、バルーン4およびカテーテル管6の内部を軸方向移
動自在に挿通するように取り付けられている。先端キャ
ップ部104の遠位端より遠方へ突出した部分35は、
血管内に挿入したときに、一定の方向性を確保できるよ
うに、予め屈曲部37が形成されている。ガイドワイヤ
34の先端部36は、ガイドワイヤの本体部分の外径よ
りも大きい外径を有し、本実施形態では、金属製の球状
体が、はんだ付け等の手法により取り付けられている。
【0033】使用するガイドワイヤ34は、通常、外径
が0.2〜1.2mm、好ましくは0.4〜0.9mm
で、長さが700〜2000mm、好ましくは1000
〜1600mm、材質が、ステンレス、ニッケル−チタ
ン合金のものであって、必要に応じてフッ素樹脂やウレ
タン樹脂などでコーティングされている。本実施形態で
は、ガイドワイヤ34の先端部から一定の部分のみがウ
レタン樹脂でコーティングされている。本実施形態で
は、ガイドワイヤ34のウレタン樹脂でコーティングさ
れている部分の外径は0.5mmであり、ガイドワイヤ
34の先端部36がウレタン樹脂でコーティングされて
いる部分の外径は0.6mmである。また、ガイドワイ
ヤ34のウレタン樹脂でコーティングされている部分の
長さは、ガイドワイヤ34をバルーン4の内部に引き込
んだときに、当該コーテイングされた部分の近位端部が
バルーン部4の近位端部の手前付近にあり、カテーテル
管6のルーメン内に達しない程度の長さである。
【0034】本実施形態に係るバルーンカテーテル2の
使用方法について説明する。当該バルーンカテーテル2
は、予めガイドワイヤがバルーンカテーテルと一体にな
るように予め取り付けられているので、従来、血管内に
バルーンカテーテルを挿入する際に行われているよう
に、まえもってガイドワイヤを血管内に挿入し、続い
て、前記ガイドワイヤに沿って、バルーンカテーテルを
挿入する操作を行う必要がない。すなわち、本実施形態
に係るバルーンカテーテル2は、先端キャップ部104
の遠位端より遠方へ突出したガイドワイヤ34の突出し
た部分35から、直接血管内にバルーンカテーテル2を
挿入し、バルーン部4の先端が心臓の近くの血管内に位
置させる。この状態で、ガイドワイヤ34を、バルーン
4の内部の方向に引き込み、図4に示すように、バルー
ンカテーテル34の先端部36が、先端キャップ部10
4の遠位端に設けられたガイドワイヤ導入出口110を
通過させ、前記ガイドワイヤ導入出口110の内側に設
けられた収納スペース111に収納する。弁体60は、
ガイドワイヤ34の先端部36が収納スペース111に
収納された状態でも、バルーン部4の内部の密封を確保
することができる。その状態で、図1に示すコネクタ4
0のポート16にポンプ装置28を接続し、シャトルガ
スをバルーン4内に導入または導出して、バルーン膜2
2が拡張または収縮される。
【0035】
【発明の効果】以上、本発明のバルーンカテーテルは、
予めガイドワイヤが取り付けられており、バルーンカテ
ーテルの本体とガイドワイヤとは一体になっているた
め、該バルーンカテーテルを患者の血管などの体腔内に
差し込む際には、まえもってガイドワイヤを体腔内に挿
入することなく、バルーンカテーテルのバルーン部を体
腔内の所定位置まで迅速に案内することができる。
【0036】また、本発明のバルーンカテーテルでは、
カテーテル管のルーメンの流路断面積が大きくなり、バ
ルーン部を拡張および収縮するための応答性が著しく向
上する。さらに、従来のバルーンカテーテルに比較し
て、カテーテル管の外径を小さくしても、従来と同等以
上のバルーン部の拡張・収縮の応答特性を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の1実施形態に係るバル
ーンカテーテルの概略断面図であり、同図(B)は同図
(A)に示すIB−IBに沿う断面図である。
【図2】 図2は図1に示すバルーンカテーテルの先端
付近の詳細を示す要部断面図である。
【図3】 図3(A)は本実施形態に係るバルーンカテ
ーテルのガイドワイヤを取り付けていない先端部分の要
部断面図、同図(B)は、本実施形態に係るバルーンカ
テーテルに用いる弁体の概略断面図、同図(C)は本実
施形態に係るバルーンカテーテルに用いる弁体の概略斜
視図である。
【図4】 図4は本実施形態に係るバルーンカテーテル
のガイドワイヤを引き込んだ状態を示す要部断面図であ
る。
【符号の説明】
2… バルーンカテーテル 4… バルーン部 6… カテーテル管 12…ルーメン 20… 先端チップ部 22… バルーン膜 34… ガイドワイヤ 60… 弁体 104… 先端キャップ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡張及び収縮可能なバルーン部と、 前記バルーン部の近位端が接合してあり当該バルーン部
    の内部と連通するルーメンが軸方向に延在しているカテ
    ーテル管と、 前記バルーン部の遠位端に接合された先端チップ部と、 前記カテーテル管のルーメン内を軸方向に延び前記先端
    チップ部の遠位端部よりも遠位端側に突出し当該先端チ
    ップ部に対して軸方向移動自在に装着してあり本体部の
    外径よりも大きい外径の先端部が設けられているガイド
    ワイヤと、 前記ガイドワイヤの遠位端が貫通し前記バルーン部の内
    部の密封を保持するように前記先端チップ部に装着され
    た弁体と、 前記ガイドワイヤの遠位端が貫通し前記バルーン部の内
    部に引き込まれた当該ガイドワイヤの先端部を収納する
    部分が設けられ前記先端チップ部の遠位端部に取り付け
    られた先端キャップ部とから構成される大動脈内バルー
    ンポンピング法用バルーンカテーテル。
JP2000019697A 2000-01-28 2000-01-28 大動脈内バルーンポンピング法用バルーンカテーテル Pending JP2001204822A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526820A (ja) * 2008-07-03 2011-10-20 ホットスパー テクノロジーズ,インコーポレイテッド 体管腔内の閉塞部を治療する装置および方法
CN112774018A (zh) * 2020-05-18 2021-05-11 王聪 一种基于门静脉用适形粒子支架与输送导管套装

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