JP2001202970A - 固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極及びその製造方法 - Google Patents
固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】良好なガス拡散性、導電性、撥水性、耐久性を
有する固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の
提供。 【解決手段】触媒及び含フッ素イオン交換樹脂を有し、
かつ平均細孔径が0.1〜10μm及び細孔容積が0.
1〜1.5cm3を有するガス拡散電極。好ましくは、
及び平均粒子径がそれぞれ0.5〜50μmの粒子又は
10〜100nmのゾル粒子を含むゾルを含む粘性混合
物から上記ガス拡散電極を製造する。
有する固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の
提供。 【解決手段】触媒及び含フッ素イオン交換樹脂を有し、
かつ平均細孔径が0.1〜10μm及び細孔容積が0.
1〜1.5cm3を有するガス拡散電極。好ましくは、
及び平均粒子径がそれぞれ0.5〜50μmの粒子又は
10〜100nmのゾル粒子を含むゾルを含む粘性混合
物から上記ガス拡散電極を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子電解質
型燃料電池用のガス拡散電極及びその製造方法に関す
る。
型燃料電池用のガス拡散電極及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】水素と酸素を使用する燃料電池は、その
反応生成物が原理的に水のみであり環境への悪影響がほ
とんどない発電システムとして注目されている。なかで
も、近年、プロトン導電性のイオン交換膜を電解質とし
て使用する固体高分子電解質型燃料電池は、作動温度が
低く、出力密度が高く、且つ小型化が可能なため、車載
用電源などの用途に有望視されている。
反応生成物が原理的に水のみであり環境への悪影響がほ
とんどない発電システムとして注目されている。なかで
も、近年、プロトン導電性のイオン交換膜を電解質とし
て使用する固体高分子電解質型燃料電池は、作動温度が
低く、出力密度が高く、且つ小型化が可能なため、車載
用電源などの用途に有望視されている。
【0003】かかる固体高分子電解質型燃料電池は、上
記のように作動温度が低い(50〜120℃)ことが特
徴であるが、一方では、そのために排熱が補機動力など
に有効利用しがたい難点がある。これを補う意味でも固
体高分子電解質型燃料電池には、水素及び酸素の利用率
の高い性能、即ち、高いエネルギー効率及び高い出力密
度が要求されている。
記のように作動温度が低い(50〜120℃)ことが特
徴であるが、一方では、そのために排熱が補機動力など
に有効利用しがたい難点がある。これを補う意味でも固
体高分子電解質型燃料電池には、水素及び酸素の利用率
の高い性能、即ち、高いエネルギー効率及び高い出力密
度が要求されている。
【0004】固体高分子電解質型燃料電池が上記要求を
満たすためには、電池を構成する要素のうち特にガス拡
散電極及び該電極をイオン交換膜の両表面に形成したイ
オン交換膜―電極接合体が重要である。従来、かかるガ
ス拡散電極は、電極反応を促進する触媒粉末及び導電性
を高め、かつ水蒸気の凝縮による多孔体の閉塞(フラッ
デイング)を防止するための含フッ素イオン交換樹脂
を、エタノールなどのアルコール類の溶媒に溶解又は分
散して含む粘性混合物を、イオン交換膜の表面に直接塗
布するか、又は別のシート状基材に塗布して得られる層
をイオン交換膜の表面に転写又は接合することにより形
成されている。
満たすためには、電池を構成する要素のうち特にガス拡
散電極及び該電極をイオン交換膜の両表面に形成したイ
オン交換膜―電極接合体が重要である。従来、かかるガ
ス拡散電極は、電極反応を促進する触媒粉末及び導電性
を高め、かつ水蒸気の凝縮による多孔体の閉塞(フラッ
デイング)を防止するための含フッ素イオン交換樹脂
を、エタノールなどのアルコール類の溶媒に溶解又は分
散して含む粘性混合物を、イオン交換膜の表面に直接塗
布するか、又は別のシート状基材に塗布して得られる層
をイオン交換膜の表面に転写又は接合することにより形
成されている。
【0005】しかしながら、このようにして得られるガ
ス拡散電極は、ガス拡散性、導電性、撥水性、及び耐久
性について必ずしも満足されるものではなく、また、上
記粘性混合物をイオン交換膜又はシート状基材へ塗工し
てガス拡散電極を製造する場合、その塗工性などは、必
ずしも良好でない問題を有していた。
ス拡散電極は、ガス拡散性、導電性、撥水性、及び耐久
性について必ずしも満足されるものではなく、また、上
記粘性混合物をイオン交換膜又はシート状基材へ塗工し
てガス拡散電極を製造する場合、その塗工性などは、必
ずしも良好でない問題を有していた。
【0006】そして、従来、このようなガス拡散電極を
使用した固体高分子電解質型燃料電池は、その特性も十
分に満足できるものではなく、特に出力電流密度など
は、更に一層の向上が必要とされている。
使用した固体高分子電解質型燃料電池は、その特性も十
分に満足できるものではなく、特に出力電流密度など
は、更に一層の向上が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、固体高分子
電解質型燃料電池及びガス拡散電極における従来の難点
を解消するものであり、得られるガス拡散電極が、良好
なガス拡散性、導電性、撥水性、更には耐久性を有し、
これを燃料電池に使用した場合、出力電流密度などが優
れた特性を有する固体高分子電解質型燃料電池用の新規
なガス拡散電極を提供することを目的とする。
電解質型燃料電池及びガス拡散電極における従来の難点
を解消するものであり、得られるガス拡散電極が、良好
なガス拡散性、導電性、撥水性、更には耐久性を有し、
これを燃料電池に使用した場合、出力電流密度などが優
れた特性を有する固体高分子電解質型燃料電池用の新規
なガス拡散電極を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、粘性混合物のイオン交換
膜又はシート状基材への塗工性が良好であり、上記ガス
拡散電極を有利に製造する方法を提供することを目的と
する。
膜又はシート状基材への塗工性が良好であり、上記ガス
拡散電極を有利に製造する方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究による
と、固体高分子電解質型燃料電池のガス拡散電極におけ
る上記の課題は、ガス拡散電極が触媒及び含フッ素イオ
ン交換樹脂を含み、かつこれまでにない特定の平均細孔
径と細孔容積を有する新規な物性を有する場合に達成さ
れることが判明した。即ち、ガス拡散電極の平均細孔径
及び細孔容積は、それぞれ 0.1〜10μm及び 0.
1〜1.5cm3/g とした場合には、該範囲外の場
合に比較して、上記したようなガス拡散電極の性能が優
れ、ひいては、特性の優れた燃料電池が得られることが
見出された。
と、固体高分子電解質型燃料電池のガス拡散電極におけ
る上記の課題は、ガス拡散電極が触媒及び含フッ素イオ
ン交換樹脂を含み、かつこれまでにない特定の平均細孔
径と細孔容積を有する新規な物性を有する場合に達成さ
れることが判明した。即ち、ガス拡散電極の平均細孔径
及び細孔容積は、それぞれ 0.1〜10μm及び 0.
1〜1.5cm3/g とした場合には、該範囲外の場
合に比較して、上記したようなガス拡散電極の性能が優
れ、ひいては、特性の優れた燃料電池が得られることが
見出された。
【0010】一方、このようなガス拡散電極は、触媒及
び含フッ素イオン交換樹脂を溶媒中に溶解又は分散した
粘性混合物を作製する場合に、上記触媒及び含フッ素イ
オン交換樹脂に加えて、特定の平均粒子径を有する粒子
又はゾル粒子を含むゾルを使用し、これらを溶媒中に分
散又は溶解せしめて粘性混合物を作製する場合に極めて
有利に製造できることが判明した。これは、かかる特定
の平均粒子径を有する粒子又はゾル粒子を使用すること
により、上記粘性混合物の粘性が制御され、電極を形成
する際の粘性混合物の塗工性が大きく改善されるだけで
なく、得られるガス拡散電極の有する平均細孔径及び細
孔容積の特性をも制御できるとの知見に基づくものであ
る。
び含フッ素イオン交換樹脂を溶媒中に溶解又は分散した
粘性混合物を作製する場合に、上記触媒及び含フッ素イ
オン交換樹脂に加えて、特定の平均粒子径を有する粒子
又はゾル粒子を含むゾルを使用し、これらを溶媒中に分
散又は溶解せしめて粘性混合物を作製する場合に極めて
有利に製造できることが判明した。これは、かかる特定
の平均粒子径を有する粒子又はゾル粒子を使用すること
により、上記粘性混合物の粘性が制御され、電極を形成
する際の粘性混合物の塗工性が大きく改善されるだけで
なく、得られるガス拡散電極の有する平均細孔径及び細
孔容積の特性をも制御できるとの知見に基づくものであ
る。
【0011】かくして、本発明は、イオン交換膜に接し
て配置される、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡
散電極であって、触媒及び含フッ素イオン交換樹脂を含
み、かつ平均細孔径が0.1〜10μm及び細孔容積が
0.1〜1.5cm3/gであることを特徴とする固体
高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極にある。
て配置される、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡
散電極であって、触媒及び含フッ素イオン交換樹脂を含
み、かつ平均細孔径が0.1〜10μm及び細孔容積が
0.1〜1.5cm3/gであることを特徴とする固体
高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極にある。
【0012】また、本発明は、イオン交換膜に接して配
置される、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電
極の製造方法であって、触媒と、含フッ素イオン交換樹
脂と、平均粒子径0.5〜50μmの粒子又は平均粒子
径10〜100nmのゾル粒子を含むゾルとを溶媒中に
分散又は溶解した粘性混合物より、平均細孔径が0.1
〜10μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3/gを
有するガス拡散電極を形成することを特徴とする固体高
分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の製造方法にあ
る。
置される、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電
極の製造方法であって、触媒と、含フッ素イオン交換樹
脂と、平均粒子径0.5〜50μmの粒子又は平均粒子
径10〜100nmのゾル粒子を含むゾルとを溶媒中に
分散又は溶解した粘性混合物より、平均細孔径が0.1
〜10μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3/gを
有するガス拡散電極を形成することを特徴とする固体高
分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の製造方法にあ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明について更に説明す
る。本発明におけるガス拡散電極においては、触媒及び
含フッ素イオン交換樹脂が必須の成分とされる。触媒と
しては、燃料極及び空気極で電極反応を促進する物質が
使用されるが、好ましくは、白金などの白金族金属又は
その合金が挙げられる。触媒は微粒子としてそのまま使
用してもよいが、比表面積が、好ましくは、200m2
/g以上の活性炭、カーボンブラックなどを担体として
使用し、金属の担持量が、触媒全質量の好ましくは、1
0〜70%の担持触媒を使用することもできる。
る。本発明におけるガス拡散電極においては、触媒及び
含フッ素イオン交換樹脂が必須の成分とされる。触媒と
しては、燃料極及び空気極で電極反応を促進する物質が
使用されるが、好ましくは、白金などの白金族金属又は
その合金が挙げられる。触媒は微粒子としてそのまま使
用してもよいが、比表面積が、好ましくは、200m2
/g以上の活性炭、カーボンブラックなどを担体として
使用し、金属の担持量が、触媒全質量の好ましくは、1
0〜70%の担持触媒を使用することもできる。
【0014】ガス拡散電極に含まれる含フッ素イオン交
換樹脂は、導電性及びガスの透過性の点から、イオン交
換容量として、0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹
脂を有するものが好ましく、特には、0.8〜1.5ミ
リ当量/グラム乾燥樹脂を有するものが適切である。ま
た、含フッ素イオン交換樹脂は、テトラフルオロエチレ
ンに基づく重合単位と、スルホン酸基又はカルボン酸基
を有するパーフルオロビニルエーテルに基づく重合単位
とを含む共重合体からなるものが好ましい。上記スルホ
ン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロビニルエ
ーテルとしては、CF2=CF(OCF2CFX)m−
Op−(CF2)n−Mを有するものが好ましい。ここ
で、mは0〜3の整数、nは1〜12の整数、pは0又
は1であり、XはF又はCF3であり、Mはスルホン酸
基、カルボン酸基、又はその前駆体基である。それらの
好ましい具体例として以下の化合物が挙げられる。下記
の式中、q、r、sは1〜8の整数、tは1〜3の整数
である。 CF2=CFO(CF2)qSO3H CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)rS
O3H CF2=CF(OCF2CF(CF3))tO(C
F2)sSO3H
換樹脂は、導電性及びガスの透過性の点から、イオン交
換容量として、0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹
脂を有するものが好ましく、特には、0.8〜1.5ミ
リ当量/グラム乾燥樹脂を有するものが適切である。ま
た、含フッ素イオン交換樹脂は、テトラフルオロエチレ
ンに基づく重合単位と、スルホン酸基又はカルボン酸基
を有するパーフルオロビニルエーテルに基づく重合単位
とを含む共重合体からなるものが好ましい。上記スルホ
ン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロビニルエ
ーテルとしては、CF2=CF(OCF2CFX)m−
Op−(CF2)n−Mを有するものが好ましい。ここ
で、mは0〜3の整数、nは1〜12の整数、pは0又
は1であり、XはF又はCF3であり、Mはスルホン酸
基、カルボン酸基、又はその前駆体基である。それらの
好ましい具体例として以下の化合物が挙げられる。下記
の式中、q、r、sは1〜8の整数、tは1〜3の整数
である。 CF2=CFO(CF2)qSO3H CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)rS
O3H CF2=CF(OCF2CF(CF3))tO(C
F2)sSO3H
【0015】ガス拡散電極に含まれる触媒と含フッ素イ
オン交換樹脂とは、質量比で触媒:含フッ素イオン交換
樹脂が0.4:0.6〜0.95:0.05であること
が電極の導電性と撥水性の点から好ましい。特には、
0.6:0.4〜0.8:0.2が適切である。なお、
ここでいう触媒の質量は、担持触媒の場合には担体の質
量を含むものである。
オン交換樹脂とは、質量比で触媒:含フッ素イオン交換
樹脂が0.4:0.6〜0.95:0.05であること
が電極の導電性と撥水性の点から好ましい。特には、
0.6:0.4〜0.8:0.2が適切である。なお、
ここでいう触媒の質量は、担持触媒の場合には担体の質
量を含むものである。
【0016】また、本発明のガス拡散電極は、平均細孔
径が0.1〜10μm及び細孔容積が0.1〜1.5c
m3/gを有することが必要である。かかる場合には、
ガス拡散電極のガス拡散性、導電性、撥水性、更には耐
久性のいずれについても優れるが、特にガス拡散性と導
電性とが両立し、好ましいことが判明した。
径が0.1〜10μm及び細孔容積が0.1〜1.5c
m3/gを有することが必要である。かかる場合には、
ガス拡散電極のガス拡散性、導電性、撥水性、更には耐
久性のいずれについても優れるが、特にガス拡散性と導
電性とが両立し、好ましいことが判明した。
【0017】上記本発明のガス拡散電極は、触媒及び含
フッ素イオン交換樹脂を溶媒中に分散又は溶解した粘性
混合物を使用して製造されるが、本発明では、かかる触
媒と含フッ素イオン交換樹脂とともに、平均粒子径が、
0.5〜50μmの粒子又は平均粒子径が、10〜10
0nmのゾル粒子を含むゾルを含有させることによりガ
ス拡散電極の細孔構造を制御することが好ましい。
フッ素イオン交換樹脂を溶媒中に分散又は溶解した粘性
混合物を使用して製造されるが、本発明では、かかる触
媒と含フッ素イオン交換樹脂とともに、平均粒子径が、
0.5〜50μmの粒子又は平均粒子径が、10〜10
0nmのゾル粒子を含むゾルを含有させることによりガ
ス拡散電極の細孔構造を制御することが好ましい。
【0018】上記平均粒子径が、0.5〜50μmの粒
子を使用する場合、この平均粒子径が、この範囲よりも
小さいときは、電極の十分なガス拡散性が得られなくな
り、一方、上記範囲よりも大きいときには、空隙が大き
くなり過ぎ、導電性が低くなり不適当である。平均粒子
径は、なかでも1〜30μmが特に適切である。
子を使用する場合、この平均粒子径が、この範囲よりも
小さいときは、電極の十分なガス拡散性が得られなくな
り、一方、上記範囲よりも大きいときには、空隙が大き
くなり過ぎ、導電性が低くなり不適当である。平均粒子
径は、なかでも1〜30μmが特に適切である。
【0019】また、上記平均粒子径を有する粒子の嵩密
度は、粒子単独の粉体として測定したときに、0.1〜
1.2g/cm3であるのが好ましく、また吸油量が、
100g当たり、10cm3以上であるのが好ましい。
嵩密度が上記範囲よりも小さい場合は、平均粒子径が小
さくなり、電極にしたときにガス拡散性が悪化する。一
方、上記範囲より大きい場合は、平均粒子径が大きいた
め、電極にしたときに導電性が悪化する。また、吸油量
は、上記範囲より小さい場合は、電極にしたときにガス
拡散性が悪化する。上記範囲のなかでも、嵩密度は、
0.2〜0.9g/cm3が特に好ましく、また、吸油
量は、100g当たり20cm3以上が特に好ましい。
度は、粒子単独の粉体として測定したときに、0.1〜
1.2g/cm3であるのが好ましく、また吸油量が、
100g当たり、10cm3以上であるのが好ましい。
嵩密度が上記範囲よりも小さい場合は、平均粒子径が小
さくなり、電極にしたときにガス拡散性が悪化する。一
方、上記範囲より大きい場合は、平均粒子径が大きいた
め、電極にしたときに導電性が悪化する。また、吸油量
は、上記範囲より小さい場合は、電極にしたときにガス
拡散性が悪化する。上記範囲のなかでも、嵩密度は、
0.2〜0.9g/cm3が特に好ましく、また、吸油
量は、100g当たり20cm3以上が特に好ましい。
【0020】ここで、嵩密度は、メスシリンダーに上記
粒子20cm3を計り取りその質量を測定した値であ
る。また吸油量は、上記粒子1〜5gをガラス板に取
り、フタル酸ジオクチル(以下、DOPという)をビュ
レットから少量ずつ試料の中央に滴下し、その都度ヘラ
で練り合わせる。滴下、練り合わせの操作を繰り返して
全体が初めて一本の棒状にまとまった時を終点として、
DOPの量を求め、次の式によって給油量を算出する。 吸油量=DOP(g)/試料(g)×100
粒子20cm3を計り取りその質量を測定した値であ
る。また吸油量は、上記粒子1〜5gをガラス板に取
り、フタル酸ジオクチル(以下、DOPという)をビュ
レットから少量ずつ試料の中央に滴下し、その都度ヘラ
で練り合わせる。滴下、練り合わせの操作を繰り返して
全体が初めて一本の棒状にまとまった時を終点として、
DOPの量を求め、次の式によって給油量を算出する。 吸油量=DOP(g)/試料(g)×100
【0021】一方、粘性混合物を形成する場合、上記粒
子に代えて、又は、これと共に本発明では、平均粒子径
が、10〜100nmのゾル粒子を含むゾルを使用する
ことができ、この場合も同様な効果が得られることが判
明した。ゾルの形成媒体としては、粘性混合物を形成す
るのと同じ、好ましくは水などの水性媒体が適切であ
る。ゾル粒子の平均粒子径が上記範囲よりも小さい場合
には、 電極を形成した際に十分な細孔が形成されず、
ガス拡散性が悪くなる。一方、大きい場合には、電極の
導電性が低下する。なかでも、平均粒子径は、20〜
80nmが適切である。
子に代えて、又は、これと共に本発明では、平均粒子径
が、10〜100nmのゾル粒子を含むゾルを使用する
ことができ、この場合も同様な効果が得られることが判
明した。ゾルの形成媒体としては、粘性混合物を形成す
るのと同じ、好ましくは水などの水性媒体が適切であ
る。ゾル粒子の平均粒子径が上記範囲よりも小さい場合
には、 電極を形成した際に十分な細孔が形成されず、
ガス拡散性が悪くなる。一方、大きい場合には、電極の
導電性が低下する。なかでも、平均粒子径は、20〜
80nmが適切である。
【0022】上記平均粒子径を有する粒子及びゾル粒子
の材質は、無機物質でも有機物質でもよいが、粘性混合
物の媒体となる溶媒に対して溶解性のないものが必要で
ある。溶解してしまう場合は多孔質物質の粒子形状を維
持できないため、上記の細孔構造が得られない。無機物
質の好ましい例としては、シリカ、アルミナ、チタニア
などが挙げられ、なかでも得られるガス拡散電極を好ま
しい範囲の細孔径及び細孔容積に制御しやすい点でシリ
カ、チタニアが好ましい。また、有機物質の好ましい例
としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリテトラフ
ルオロエチレンなどが挙げられ、なかでも比較的高温度
でも軟化しにくく安定であるためポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエチレンが好ましい。かくして、本発明で
は、シリカ、アルミナ、チタニア、ポリテトラフルオロ
エチレン及びポリエチレンから選ばれる少なくとも一種
が使用される。これら粒子物質は、材質の異なる2種類
以上のもの又は、同じ材質で物性の異なる2種類以上の
ものを併用することもできる。
の材質は、無機物質でも有機物質でもよいが、粘性混合
物の媒体となる溶媒に対して溶解性のないものが必要で
ある。溶解してしまう場合は多孔質物質の粒子形状を維
持できないため、上記の細孔構造が得られない。無機物
質の好ましい例としては、シリカ、アルミナ、チタニア
などが挙げられ、なかでも得られるガス拡散電極を好ま
しい範囲の細孔径及び細孔容積に制御しやすい点でシリ
カ、チタニアが好ましい。また、有機物質の好ましい例
としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリテトラフ
ルオロエチレンなどが挙げられ、なかでも比較的高温度
でも軟化しにくく安定であるためポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエチレンが好ましい。かくして、本発明で
は、シリカ、アルミナ、チタニア、ポリテトラフルオロ
エチレン及びポリエチレンから選ばれる少なくとも一種
が使用される。これら粒子物質は、材質の異なる2種類
以上のもの又は、同じ材質で物性の異なる2種類以上の
ものを併用することもできる。
【0023】上記粒子又はゾル粒子の使用量は、粘性混
合物の他の成分である触媒及び含フッ素イオン交換樹脂
の合量の100質量部に対して、1〜50質量部が好ま
しく、特には、3〜30質量部が好ましい。かかる範囲
外の使用量の場合、粘性混合物の上記した良好な塗工性
及びガス拡散性が得られにくくなる。
合物の他の成分である触媒及び含フッ素イオン交換樹脂
の合量の100質量部に対して、1〜50質量部が好ま
しく、特には、3〜30質量部が好ましい。かかる範囲
外の使用量の場合、粘性混合物の上記した良好な塗工性
及びガス拡散性が得られにくくなる。
【0024】本発明におけるガス拡散電極の形成におい
ては、上記した成分のほかに必要に応じて他の物質が加
えられる。例えば空気極には、生成する水による閉塞を
さらに防止するため撥水剤が加えられる。撥水剤として
は、好ましくは、テトラフルオロエチレンとヘキサフル
オロプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレン
とパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合
体、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
ては、上記した成分のほかに必要に応じて他の物質が加
えられる。例えば空気極には、生成する水による閉塞を
さらに防止するため撥水剤が加えられる。撥水剤として
は、好ましくは、テトラフルオロエチレンとヘキサフル
オロプロピレンとの共重合体、テトラフルオロエチレン
とパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合
体、ポリテトラフルオロエチレンなどが挙げられる。
【0025】上記ガス拡散電極を形成する、触媒、含フ
ッ素イオン交換樹脂及び粒子等は、次いで、溶媒中に分
散又は溶解し、粘性混合物が作製される。ここで使用さ
れる溶媒としては、均一な組成を有し、塗工性が良い粘
性混合物を形成し、また、粘性混合物の塗工後には速や
かに除去できる性質を有するものの使用が好ましい。例
えば、炭素数1〜6のアルコール類、炭素数2〜6のエ
ーテル類、炭素数2〜6のジアルキルスルホキシド、
水、含フッ素炭化水素などの一種又は二種以上の溶媒が
使用される。 溶媒を二種以上併用する場合は、その一
種として水を使用し、水性溶媒とするのが好ましい。
ッ素イオン交換樹脂及び粒子等は、次いで、溶媒中に分
散又は溶解し、粘性混合物が作製される。ここで使用さ
れる溶媒としては、均一な組成を有し、塗工性が良い粘
性混合物を形成し、また、粘性混合物の塗工後には速や
かに除去できる性質を有するものの使用が好ましい。例
えば、炭素数1〜6のアルコール類、炭素数2〜6のエ
ーテル類、炭素数2〜6のジアルキルスルホキシド、
水、含フッ素炭化水素などの一種又は二種以上の溶媒が
使用される。 溶媒を二種以上併用する場合は、その一
種として水を使用し、水性溶媒とするのが好ましい。
【0026】かかる溶媒は、沸点が好ましくは、40〜
160℃、特には、60〜120℃であるものが適切で
ある。好ましい具体例としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、1,4−ジオキサン、n−プロ
ピルエーテル、ジメチルスルホキシド、1,1−ジクロ
ロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、
1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
パノールなどが挙げられる。
160℃、特には、60〜120℃であるものが適切で
ある。好ましい具体例としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ール、2−ブタノール、1,4−ジオキサン、n−プロ
ピルエーテル、ジメチルスルホキシド、1,1−ジクロ
ロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、
1,3−ジクロロ−1,2,2,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロ
パノールなどが挙げられる。
【0027】本発明においては、粘性混合物に含まれる
触媒、含フッ素イオン交換樹脂及び上記平均粒子径を有
する粒子のうち、含フッ素イオン交換樹脂以外は溶媒に
対して溶解性を有さず、また含フッ素イオン交換樹脂
も、その一部は溶解するが全部は溶解しないため分散状
態にある。このため粘性混合物は粘性を示すが、この粘
度を調節するために、セルロース類を粘性混合物中に添
加してもよい。セルロース類は、触媒及び含フッ素イオ
ン交換樹脂の合量に対し、好ましくは、0.1〜20質
量%、特には1〜10質量%使用されるのが適切であ
る。
触媒、含フッ素イオン交換樹脂及び上記平均粒子径を有
する粒子のうち、含フッ素イオン交換樹脂以外は溶媒に
対して溶解性を有さず、また含フッ素イオン交換樹脂
も、その一部は溶解するが全部は溶解しないため分散状
態にある。このため粘性混合物は粘性を示すが、この粘
度を調節するために、セルロース類を粘性混合物中に添
加してもよい。セルロース類は、触媒及び含フッ素イオ
ン交換樹脂の合量に対し、好ましくは、0.1〜20質
量%、特には1〜10質量%使用されるのが適切であ
る。
【0028】かかる粘性混合物を作製する手段は、触
媒、含フッ素イオン交換樹脂及び上記粒子等を単純に溶
媒に溶解、分散させてもよく、また含フッ素イオン交換
樹脂を溶媒に溶解又は分散したものに、触媒及び粒子等
を分散させてもよい。特に、触媒及び上記粒子を溶媒に
分散したものに、含フッ素イオン交換樹脂を溶解させる
場合に得られる電極特性が向上するので好ましい。これ
は、粘性混合物に触媒が良好に分散することに基づくも
のと思われる。
媒、含フッ素イオン交換樹脂及び上記粒子等を単純に溶
媒に溶解、分散させてもよく、また含フッ素イオン交換
樹脂を溶媒に溶解又は分散したものに、触媒及び粒子等
を分散させてもよい。特に、触媒及び上記粒子を溶媒に
分散したものに、含フッ素イオン交換樹脂を溶解させる
場合に得られる電極特性が向上するので好ましい。これ
は、粘性混合物に触媒が良好に分散することに基づくも
のと思われる。
【0029】このようにして、触媒、含フッ素イオン交
換樹脂及び粒子等が溶媒中に溶解又は分散された粘性混
合物が得られる。この場合、触媒、粒子等及び一部の含
フッ素イオン交換樹脂は溶媒に溶解せず、固形物として
粘性混合物中に存在するので、粘性混合物の粘度が増大
する。この場合の粘性混合物中の固形分濃度は、好まし
くは、1〜30質量%であり、特には、5〜20質量%
が適切である。
換樹脂及び粒子等が溶媒中に溶解又は分散された粘性混
合物が得られる。この場合、触媒、粒子等及び一部の含
フッ素イオン交換樹脂は溶媒に溶解せず、固形物として
粘性混合物中に存在するので、粘性混合物の粘度が増大
する。この場合の粘性混合物中の固形分濃度は、好まし
くは、1〜30質量%であり、特には、5〜20質量%
が適切である。
【0030】更に、上記粘性混合物には、本発明の目的
を阻害しない限り、必要に応じて他の物質を添加するこ
とができる。例えば、増粘剤又は希釈剤、更には増孔剤
などが添加できる。増粘剤としては、セロソルブ系のも
のが使用でき、希釈剤としては、水、炭化水素.含フッ
素炭化水素などが使用できる。増孔剤としては、シリ
カ、アルミナなどが使用できる。
を阻害しない限り、必要に応じて他の物質を添加するこ
とができる。例えば、増粘剤又は希釈剤、更には増孔剤
などが添加できる。増粘剤としては、セロソルブ系のも
のが使用でき、希釈剤としては、水、炭化水素.含フッ
素炭化水素などが使用できる。増孔剤としては、シリ
カ、アルミナなどが使用できる。
【0031】上記粘性混合物から固体高分子電解質たる
イオン交換膜の表面にガス拡散電極を形成する場合、粘
性混合物をイオン交換膜に直接塗布して電極を形成する
か、又はカーボンペーパーなどのシート状基材の表面に
塗布し、電極を形成した後、これをイオン交換膜に転写
又は接合することにより電極を形成できる。粘性混合物
のイオン交換膜又はシート状基材への塗布は、ダイコー
ター、スクリーン印刷などの既存の方法を適用できる。
上記電極をシート状基材に形成しこれをイオン交換膜に
転写し又は接合する場合、ホットプレス法、接着法(特
開平7−220741公報、特開平7−254420公
報)などが使用できる。
イオン交換膜の表面にガス拡散電極を形成する場合、粘
性混合物をイオン交換膜に直接塗布して電極を形成する
か、又はカーボンペーパーなどのシート状基材の表面に
塗布し、電極を形成した後、これをイオン交換膜に転写
又は接合することにより電極を形成できる。粘性混合物
のイオン交換膜又はシート状基材への塗布は、ダイコー
ター、スクリーン印刷などの既存の方法を適用できる。
上記電極をシート状基材に形成しこれをイオン交換膜に
転写し又は接合する場合、ホットプレス法、接着法(特
開平7−220741公報、特開平7−254420公
報)などが使用できる。
【0032】かくして、形成されるガス拡散電極の厚み
は、好ましくは、1〜50μm、特には、5〜30μm
が適切である。また、本発明で形成されるガス拡散電極
は、特に上記溶媒に溶解しない粒子物質の使用により、
電極を形成する粘性混合物の粘性が制御され、電極を形
成する際の粘性混合物の塗布性が大きく改善されるとと
もに得られる電極の平均細孔径及び細孔容積の制御が容
易になり、種々の平均細孔径及び細孔容積を有する電極
の製造が可能となり、上記の平均細孔径が0.1〜10
μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3/gを有する
ガス拡散電極を容易に製造できる。
は、好ましくは、1〜50μm、特には、5〜30μm
が適切である。また、本発明で形成されるガス拡散電極
は、特に上記溶媒に溶解しない粒子物質の使用により、
電極を形成する粘性混合物の粘性が制御され、電極を形
成する際の粘性混合物の塗布性が大きく改善されるとと
もに得られる電極の平均細孔径及び細孔容積の制御が容
易になり、種々の平均細孔径及び細孔容積を有する電極
の製造が可能となり、上記の平均細孔径が0.1〜10
μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3/gを有する
ガス拡散電極を容易に製造できる。
【0033】本発明で、表面に電極が形成されるイオン
交換膜は、イオン交換容量として、好ましくは、0.5
〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂を有し、厚みとし
て、好ましくは、10〜80μmを有する。イオン交換
膜を構成する材料としては、上記電極の形成に使用され
た含フッ素イオン交換樹脂として記載された材料から選
択して使用できる。なかでも、スルホン酸基を有する含
フッ素イオン交換樹脂が好ましく、特には、CF2=C
F2とCF2=CF−(OCF2CFX)m−Op−(C
F2) n−SO3H(式中、mは0〜3、nは1〜12、
pは0又は1、XはF又はCF3。)との共重合体から
なるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体
からなるイオン交換樹脂が適切である。
交換膜は、イオン交換容量として、好ましくは、0.5
〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂を有し、厚みとし
て、好ましくは、10〜80μmを有する。イオン交換
膜を構成する材料としては、上記電極の形成に使用され
た含フッ素イオン交換樹脂として記載された材料から選
択して使用できる。なかでも、スルホン酸基を有する含
フッ素イオン交換樹脂が好ましく、特には、CF2=C
F2とCF2=CF−(OCF2CFX)m−Op−(C
F2) n−SO3H(式中、mは0〜3、nは1〜12、
pは0又は1、XはF又はCF3。)との共重合体から
なるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体
からなるイオン交換樹脂が適切である。
【0034】
【実施例】以下に本発明の具体的態様を実施例によって
詳しく説明するが、本発明の解釈はこれらに限定されな
いことはいうまでもない。
詳しく説明するが、本発明の解釈はこれらに限定されな
いことはいうまでもない。
【0035】[実施例1]カーボンブラック粉末に白金を
40質量%担持した触媒2.1gを、イオン交換容量が
1.1ミリ当量/g乾燥樹脂であるCF2=CF2とCF
2=CF−OCF2CF(CF3)−OCF2CF2SO3H
との共重合体からなる含フッ素イオン交換樹脂の5.3
質量%エタノール溶液17.1gによく分散させ、更に
平均粒子径が80nmのシリカを全質量の5.5%含む
シリカゾル(溶媒:水)10.8gを添加し、十分に分
散させることにより固形分濃度が全質量の10%の粘性
混合物を得た。
40質量%担持した触媒2.1gを、イオン交換容量が
1.1ミリ当量/g乾燥樹脂であるCF2=CF2とCF
2=CF−OCF2CF(CF3)−OCF2CF2SO3H
との共重合体からなる含フッ素イオン交換樹脂の5.3
質量%エタノール溶液17.1gによく分散させ、更に
平均粒子径が80nmのシリカを全質量の5.5%含む
シリカゾル(溶媒:水)10.8gを添加し、十分に分
散させることにより固形分濃度が全質量の10%の粘性
混合物を得た。
【0036】イオン交換膜として、フレミオンS膜(ス
ルホン酸型パーフルオロカーボンイオン交換膜の旭硝子
社商品名、イオン交換容量1.0ミリ当量/g乾燥樹
脂、膜厚50μm)を使用し、該イオン交換膜に対し
て、空気極側及び水素極側の両面に上記粘性混合物を、
いずれも白金含有量が0.5mg/cm2となるように
バーコーターにて塗布した。次いで、120℃にて1時
間乾燥することにより、厚み20μmの多孔質のガス拡
散電極を両表面に有する、イオン交換膜・電極接合体
(電極面積10cm2)を作製した。なお、得られたガ
ス拡散電極を削り取り、水銀ポロシメーターで細孔分布
を測定したところ、平均細孔径が0.15μm、細孔容
積が0.8cm3/gであった。
ルホン酸型パーフルオロカーボンイオン交換膜の旭硝子
社商品名、イオン交換容量1.0ミリ当量/g乾燥樹
脂、膜厚50μm)を使用し、該イオン交換膜に対し
て、空気極側及び水素極側の両面に上記粘性混合物を、
いずれも白金含有量が0.5mg/cm2となるように
バーコーターにて塗布した。次いで、120℃にて1時
間乾燥することにより、厚み20μmの多孔質のガス拡
散電極を両表面に有する、イオン交換膜・電極接合体
(電極面積10cm2)を作製した。なお、得られたガ
ス拡散電極を削り取り、水銀ポロシメーターで細孔分布
を測定したところ、平均細孔径が0.15μm、細孔容
積が0.8cm3/gであった。
【0037】かかるイオン交換膜・電極接合体を使用し
て燃料電池セルを組み立て、該燃料電池を、0.2MP
a、水素/空気系、セル温度70℃において0.60V
の定電圧駆動で連続運転し、出力電流密度(A/c
m2)の経時的な変化を測定したところ、表1に示す結
果が得られた。
て燃料電池セルを組み立て、該燃料電池を、0.2MP
a、水素/空気系、セル温度70℃において0.60V
の定電圧駆動で連続運転し、出力電流密度(A/c
m2)の経時的な変化を測定したところ、表1に示す結
果が得られた。
【0038】〔実施例2〕実施例1において、シリカゾ
ルの代わりに、平均粒子径20μmのポリスチレン粒子
を0.6g及び水17.1gを添加した他は、実施例1
と全く同様にして固形分濃度が全質量の10%の粘性混
合物を得た。かかる粘性混合物を使用した他は、実施例
1と全く同様にしてイオン交換膜・電極接合体を作製
し、且つ実施例1と同様にして、燃料電池セルを組み立
て、その性能を測定したところ、表1に示す結果が得ら
れた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細孔径が
1.5μm、細孔容積が1.3cm3/gであった。
ルの代わりに、平均粒子径20μmのポリスチレン粒子
を0.6g及び水17.1gを添加した他は、実施例1
と全く同様にして固形分濃度が全質量の10%の粘性混
合物を得た。かかる粘性混合物を使用した他は、実施例
1と全く同様にしてイオン交換膜・電極接合体を作製
し、且つ実施例1と同様にして、燃料電池セルを組み立
て、その性能を測定したところ、表1に示す結果が得ら
れた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細孔径が
1.5μm、細孔容積が1.3cm3/gであった。
【0039】〔実施例3〕ポリスチレン粒子の代わり
に、平均粒子径2μmの水酸化アルミウムを用いた他
は、実施例2と同様にして固形分濃度が全質量の10%
の粘性混合物を得た。かかる粘性混合物を使用した他
は、実施例1と全く同様にして、イオン交換膜・電極接
合体を作製し、且つ実施例1と同様にして燃料電池セル
を組み立て、その性能を測定したところ、表1に示す結
果が得られた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細
孔径が0.7μm、細孔容積が1.1cm3/gであっ
た。
に、平均粒子径2μmの水酸化アルミウムを用いた他
は、実施例2と同様にして固形分濃度が全質量の10%
の粘性混合物を得た。かかる粘性混合物を使用した他
は、実施例1と全く同様にして、イオン交換膜・電極接
合体を作製し、且つ実施例1と同様にして燃料電池セル
を組み立て、その性能を測定したところ、表1に示す結
果が得られた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細
孔径が0.7μm、細孔容積が1.1cm3/gであっ
た。
【0040】[比較例1]空気極側に塗布する粘性混合物
の調製において、シリカゾル水溶液を使用しないほか
は、実施例1と同様にして空気極を作製し、これをバー
コーターにより塗布した。
の調製において、シリカゾル水溶液を使用しないほか
は、実施例1と同様にして空気極を作製し、これをバー
コーターにより塗布した。
【0041】上記空気極側の電極が異なるほかは、実施
例1と全く同様にしてイオン交換膜・電極接合体を作製
し、且つ実施例1と同様にして燃料電池セルを組み立
て、その性能を測定したところ、表1に示す結果が得ら
れた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細孔径が
0.08μm、細孔容積が 0.3cm3/gであっ
た。
例1と全く同様にしてイオン交換膜・電極接合体を作製
し、且つ実施例1と同様にして燃料電池セルを組み立
て、その性能を測定したところ、表1に示す結果が得ら
れた。なお、得られたガス拡散電極は、平均細孔径が
0.08μm、細孔容積が 0.3cm3/gであっ
た。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、特定の平均細孔径及び
細孔容積を有する、良好なガス拡散性、導電性、撥水
性、更には耐久性を有するガス拡散電極が提供される。
かかるガス拡散電極を用いた固体高分子電解質型燃料電
池は出力電流密度が高いなどの優れた特性を有し、且つ
経時劣化が小さい。また、本発明によれば、粘性混合物
のイオン交換膜への塗工性が良好で、イオン交換膜の表
面にガス拡散電極が簡便かつ良好に形成され、また上記
特定の平均細孔径及び細孔容積を有するガス拡散電極を
容易に製造する方法が提供される。
細孔容積を有する、良好なガス拡散性、導電性、撥水
性、更には耐久性を有するガス拡散電極が提供される。
かかるガス拡散電極を用いた固体高分子電解質型燃料電
池は出力電流密度が高いなどの優れた特性を有し、且つ
経時劣化が小さい。また、本発明によれば、粘性混合物
のイオン交換膜への塗工性が良好で、イオン交換膜の表
面にガス拡散電極が簡便かつ良好に形成され、また上記
特定の平均細孔径及び細孔容積を有するガス拡散電極を
容易に製造する方法が提供される。
Claims (10)
- 【請求項1】イオン交換膜に接して配置される、固体高
分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極であって、触媒
及び含フッ素イオン交換樹脂を含み、かつ平均細孔径が
0.1〜10μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3
/gであることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電
池用のガス拡散電極。 - 【請求項2】前記触媒及び含フッ素イオン交換樹脂に加
えて、さらに平均粒子径0.5〜50μmの粒子を含む
請求項1に記載のガス拡散電極。 - 【請求項3】前記粒子が、触媒及び含フッ素イオン交換
樹脂の合量100質量部に対して1〜50質量部含まれ
る請求項2に記載のガス拡散電極。 - 【請求項4】前記粒子が、シリカ、アルミナ、チタニ
ア、ポリテトラフルオロエチレン及びポリエチレンから
選ばれる少なくとも一種である請求項2又は3に記載の
ガス拡散電極。 - 【請求項5】イオン交換膜に接して配置される、固体高
分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の製造方法であ
って、触媒、含フッ素イオン交換樹脂及び平均粒子径
0.5〜50μmの粒子を溶媒中に分散又は溶解した粘
性混合物から、平均細孔径が0.1〜10μm及び細孔
容積が0.1〜1.5cm3/gを有するガス拡散電極
を形成することを特徴とする固体高分子電解質型燃料電
池用のガス拡散電極の製造方法。 - 【請求項6】前記粒子は、嵩密度が0.1〜1.2g/
cm3であり、吸油量が100g当たり10cm3以上
である請求項5に記載のガス拡散電極の製造方法。 - 【請求項7】イオン交換膜に接して配置される、固体高
分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極の製造方法であ
って、触媒、含フッ素イオン交換樹脂及び平均粒子径1
0〜100nmのゾル粒子を含むゾルを溶媒中に分散又
は溶解した粘性混合物から、平均細孔径が0.1〜10
μm及び細孔容積が0.1〜1.5cm3/g を有す
るガス拡散電極を形成することを特徴とする固体高分子
電解質型燃料電池用のガス拡散電極の製造方法。 - 【請求項8】前記粘性混合物中の固形分濃度が、1〜3
0質量%である請求項5,6又は7に記載のガス拡散電
極の製造方法。 - 【請求項9】前記触媒及び粒子を溶媒に分散させた液に
対して、含フッ素イオン交換樹脂を混合せしめて粘性混
合物を得る請求項5〜8のいずれかに記載のガス拡散電
極の製造方法。 - 【請求項10】請求項1〜4のいずれかに記載のガス拡
散電極がイオン交換膜に接して配置された固体高分子電
解質型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007383A JP2001202970A (ja) | 2000-01-17 | 2000-01-17 | 固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000007383A JP2001202970A (ja) | 2000-01-17 | 2000-01-17 | 固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001202970A true JP2001202970A (ja) | 2001-07-27 |
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ID=18535781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000007383A Withdrawn JP2001202970A (ja) | 2000-01-17 | 2000-01-17 | 固体高分子電解質型燃料電池用ガス拡散電極及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001202970A (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2004273257A (ja) * | 2003-03-07 | 2004-09-30 | Asahi Kasei Corp | 燃料電池用の電極触媒層 |
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JP2006032249A (ja) * | 2004-07-21 | 2006-02-02 | Sony Corp | 燃料電池 |
WO2007081040A1 (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-19 | Tokyo Metropolitan Industrial Technology Research Institute | 固体高分子電解質形燃料電池用の膜/電極接合体、その製造方法、および前記膜/電極接合体を用いた固体高分子電解質形燃料電池 |
US20110311903A1 (en) * | 2010-06-17 | 2011-12-22 | Bayer Materialscience Ag | Gas diffusion electrode and process for production thereof |
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-
2000
- 2000-01-17 JP JP2000007383A patent/JP2001202970A/ja not_active Withdrawn
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