JP2001202442A - 計画立案システム及び計画立案方法 - Google Patents

計画立案システム及び計画立案方法

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JP2001202442A
JP2001202442A JP2000013181A JP2000013181A JP2001202442A JP 2001202442 A JP2001202442 A JP 2001202442A JP 2000013181 A JP2000013181 A JP 2000013181A JP 2000013181 A JP2000013181 A JP 2000013181A JP 2001202442 A JP2001202442 A JP 2001202442A
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Hiroyoshi Suzuki
浩佳 鈴木
Kuniya Kaneko
邦也 金子
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産、物流に関する制約条件を加味できるよ
うにすることによって高精度な販売計画あるいは生産計
画の立案を可能にする。 【解決手段】 自工程において立案すべき計画それぞれ
に対応させて各計画処理部31〜35を設ける。各計画
処理部31〜35は、個々に設定された生産、物流に関
する制約条件に従いそれぞれ計画を立案する。生産計画
処理部32は、後工程からの発注計画数に基づき受注計
画数処理部31によって求められた受注計画数に基づき
受注残数及び在庫数を考慮して生産計画数を求める。発
注計画処理部33は、生産計画数に基づき発注計画数を
求める。このように、後工程から前工程の方向に向けて
順番に生産計画を立案する。また、前工程から後工程の
方向に向けて順番に出荷計画数を流すことで必要に応じ
て生産計画数を補正しながらシステム全体の生産計画を
立案していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は販売計画又は生産計
画を立案するためのシステム及び方法、特に改良された
計画立案の実現手法及び立案する計画の高精度化に関す
る。
【0002】
【従来の技術】部品や製品の流れが分岐したり合流した
り複雑な生産系において生産される車両の生産計画を立
案するシステムとして、例えば、特開平7−57009
号公報に開示された生産管理システムがある。この生産
管理システムでは、各工程毎に管理装置を設け、それら
を部品の流れに従って接続する。各管理装置は、1乃至
複数の後工程の調達計画を入力して自工程の生産計画を
立案し、更にその立案した生産計画の実施のために必要
な部品の調達計画を算出して1乃至複数の前工程に送
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいては、各工程を連鎖結合していくことによって、後
工程の要求に対する自工程の生産計画、前工程の調達計
画を立案することはできるが、各工程間における生産、
物流等に関する制約条件を各工程における計画立案に反
映させることができなかった。例えば、自工程において
10000個/月の生産計画を立案したときに、800
0個/月生産可能な前工程に対して10000個の調達
計画を立案してしまう可能性があった。また、自工程に
おける生産能力が8000個/月なのに後工程から10
000個の受注を受けたときに10000個の生産計画
を立案してしまう可能性があった。
【0004】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、生産、物流に関す
る制約条件を加味できるようにすることによって高精度
な販売計画あるいは生産計画の立案を可能にする計画立
案システム及び計画立案方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明に係る計画立案システムは、複数の
拠点それぞれに配設され物流に従って連結された計画立
案装置間で物流数に関する情報の授受を行うことによっ
て各拠点における販売計画若しくは生産計画を立案する
計画立案システムにおいて、各拠点において受発注、販
売若しくは生産に関する計画を立案する計画処理手段を
立案すべき計画それぞれに対応させて設けると共に前記
各計画処理手段それぞれに販売若しくは生産、物流等に
関する制約条件を設定可能としたことを特徴とする。
【0006】他の発明に係る計画立案システムは、物流
に従って連結された複数の拠点それぞれに配設される各
計画立案装置間で物流数に関する情報の授受を行うこと
によって各拠点における販売計画若しくは生産計画を立
案する計画立案システムにおいて、前記各計画立案装置
は、物流経路の後段に位置する後拠点から自拠点に対し
て要望されている物の数を受注計画数として求めること
によって受注計画を立案する受注計画処理手段と、前記
受注計画処理手段からの受注計画数に基づき自拠点にお
ける販売計画数あるいは生産計画数を求めることによっ
て販売計画あるいは生産計画を立案する販売・生産計画
処理手段と、前記販売・生産計画処理手段が立案した販
売計画あるいは生産計画を実現するために、物流経路の
前段に位置する前拠点に対して要望する物の数を発注計
画数として求めることによって発注計画を立案する発注
計画処理手段と、自工程から後工程へ出荷する物の出荷
数を出荷計画数として求めることによって出荷計画を立
案する出荷計画処理手段と、前拠点から自拠点に対して
送られてくる納入数を納入計画数として求めることによ
って納入計画を立案する納入計画処理手段とを有し、前
記各計画処理手段は、それぞれに設定された販売若しく
は生産、物流等に関する制約条件に従い各計画数を求め
ることを特徴とする。
【0007】また、前記各計画立案装置は、前記販売・
生産計画処理手段が求めた、後拠点から要望された物の
数のうち計画対象期間内において対応しきれない物の数
を受注残数として保持する受注残数保持手段を有し、前
記販売・生産計画処理手段は、計画対象期間の直前の期
間における受注残数を考慮して計画対象期間内における
販売計画数あるいは生産計画数を求めることを特徴とす
る。
【0008】また、前記各計画立案装置は、前記販売・
生産計画処理手段が求めた販売計画数あるいは生産計画
数のうち計画対象期間内において後工程へ出荷しなかっ
た数を在庫数として保持する在庫数保持手段を有し、前
記販売・生産計画処理手段は、計画対象期間の直前の期
間における在庫数を考慮して計画対象期間内における販
売計画数あるいは生産計画数を求めることを特徴とす
る。
【0009】また、本発明に係る計画立案方法は、物流
に従って連結された複数の拠点間で物流数に関する情報
の授受を行うことによって各拠点における販売計画若し
くは生産計画を立案する計画立案方法において、各拠点
は、物流経路の後段に位置する後拠点から自拠点に対し
て要望されている物の数を受注計画数として求める受注
計画処理ステップと、前記受注計画処理ステップが求め
た受注計画数に基づき自拠点における販売計画数あるい
は生産計画数を求めることによって販売計画あるいは生
産計画を立案する販売・生産計画処理ステップと、前記
販売・生産計画処理ステップが立案した販売計画あるい
は生産計画を実現するために、物流経路の前段に位置す
る前拠点に対して要望する物の数を発注計画数として求
める発注計画処理ステップとを含み、直後の拠点から受
注計画数を受け取り、直前の拠点に発注計画数を流して
いくことで後拠点から前拠点の方向に向けて各拠点にお
ける販売計画あるいは生産計画を順番に立案することを
特徴とする。
【0010】また、各拠点は、前拠点から自拠点に対し
て送られてくる納入数を納入計画数として求める納入計
画処理ステップと、後拠点へ出荷する物の出荷数を出荷
計画数として求める出荷計画処理ステップとを含み、前
記販売・生産計画処理ステップは、前記納入計画処理ス
テップが求めた納入計画数では立案した販売計画あるい
は生産計画を実現できないと判断した場合は、販売計画
あるいは生産計画を再立案し、この際立案によって補正
された販売計画数あるいは生産計画数に基づき、受注計
画数及び発注計画数を順番に補正していくことを特徴と
する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0012】図1は、本発明に係る販売生産計画立案シ
ステムの基本モデルを表した概念図である。販売を行う
拠点であれ、生産を行う拠点であれ、移動するものの移
動元である仕向元1と移動先となる仕向先2と移動する
ものの条件3から構成される基本モデルが本発明を実施
するうえでの最小単位となる。仕向元1、仕向先2の個
々が一拠点に対応する。拠点というのは受発注及び生産
若しくは販売の計画を行う単位である。販売システムで
あれば販売店や営業所が、生産システムであれば完成品
や部品等何らかの物を生産する一生産工程がそれぞれ拠
点に相当する。移動するものの条件3としては、移動す
る物を特定する情報があげられる。具体的に言うと「製
品名」である。また、製品をどのような形態で輸送する
かなどを指定する「形態」である。船積みのための梱包
などが具体例としてあげられる。更に、仕向元1から仕
向先2までに移動するのに要する移動所要時間、つまり
「リードタイム」である。これは、計画を立案するうえ
で計画の時間差を調整するための重要な条件の一つであ
る。
【0013】図1に示したように、仕向元1と仕向先2
は、移動するものの条件3を表す矢印で連結されるが、
図1における仕向先2が更に他の拠点に対して移動する
ものの条件3を流す元になるのであれば、当該仕向先2
は他の拠点との関係上仕向元になり、当該他の拠点は仕
向先になる。このように各拠点を連鎖させていくことで
本発明に係るシステムが構築されることになる。各拠点
を連鎖させて構築した本実施の形態におけるシステムを
図2に示す。販売拠点4は、完成品組立工程6,7から
それぞれ製品を調達していることがわかる。他方の販売
拠点5も同じである。また、完成品組立工程6は、製品
を製作するために一次品製作工程8,9から部品を調達
していることがわかる。更に、一次品製作工程8は、一
次品(部品)を製作するために二次品製作工程10,1
1から部品を調達していることがわかる。
【0014】本実施の形態によれば、前述した基本モデ
ルを連鎖させていくことによって、二次品、一次品とい
う部品から製品を製造し組み立て、完成品を販売拠点へ
流して市場に提供するまでの物や情報の流れを忠実に定
義していくことができる。
【0015】以上のようにして、各拠点の接続関係を定
義すると、各拠点における内部構成を更に細かく定義す
ることになる。以降の説明においては、本発明を適用し
て車両の生産計画の立案を行う場合を例にして説明す
る。なお、計画を立案する期間を月単位とする。
【0016】図3は、本実施の形態における生産計画立
案システムを示したブロック構成図である。図3では、
便宜的に自工程及びその前後に位置する工程のみを示
し、また、前後とも一工程のみを図示した。しかし、以
下に説明する各計画立案処理を連結した各工程において
順番に繰り返し行うことによって、また、前後工程とや
り取りする情報を収集又は分配する処理を行うことで図
2に示したような複数の拠点を連結した形態にも容易に
応用することができる。逆に、様々な連結形態への応用
を容易にするために汎用化したことが本発明の特徴でも
ある。
【0017】本実施の形態では、各工程に1台の生産計
画立案装置20,30,40を配設し、各装置20,3
0,40において前後の各工程と受発注、納入、出荷の
各計画数である物流数に関する情報の授受を行って自工
程のための生産計画を立案するものとする。
【0018】自工程に配設された生産計画立案装置30
には、受注計画処理部31、生産計画処理部32、発注
計画処理部33、出荷計画処理部34及び納入計画処理
部35と、受注残数保持部36及び在庫数保持部37が
含まれている。本実施の形態では、各計画処理部31〜
35が立案すべき計画それぞれに対応させて設けられて
いる。受注計画数というのは、後工程から自工程に要望
されている数である。自工程において生産するのが車両
であれば車両台数であり、部品であれば部品数となる。
以降の説明では、便宜的に「台数」と総称することにす
る。生産計画数というのは、受注を受けて計画する生産
台数である。発注計画数というのは、自工程において立
案した生産計画通りに生産を実行するために必要な部品
等の数を前工程に対して発注する数である。出荷計画数
というのは、自工程から後工程へ納入する計画台数であ
り、自工程への到着タイミングベースの計画である。上
記各計画処理部31〜35は、各計画数を算出等により
決定するための処理を行う。
【0019】また、受注残数というのは後工程から受注
した数のうち未対応の台数であり、前期受注残数+今期
受注計画数−今期生産計画数、という式によって算出さ
れる。在庫数というのは生産したもののうち後工程へ未
出荷の台数であり、前期在庫数+今期生産計画数−今期
出荷計画数、という式によって算出される。各保持部3
6,37は、それぞれ生産計画処理部32及び出荷計画
処理部34によってリアルタイムに更新され、そのとき
の受注残数及び在庫数が保持される。
【0020】本実施の形態では、各計画処理部31〜3
5に生産、物流等に関する制約条件をそれぞれ設定でき
るようにしたことを特徴としているが、次に、各計画毎
に設定される制約条件について説明する。
【0021】図4は、本実施の形態において制約条件を
予め設定しておくための制約条件テーブルの内容例を示
した図である。最左欄の「定時稼動時間」等は、制約条
件が設定される項目であり、各項目に対して最大、通
常、最小の各値を条件値として設定することができる。
例えば、図4の例では、残業時間に関する制約条件が設
定されているが、これは、生産数を増加させるためにあ
る稼動日に残業を課そうとした場合、定常稼動時間Aに
残業時間を無条件に負荷できるのではなく最大O max
間までなら可能であるということを表している。
【0022】また、定時能力に関しては、最大Cmax
通常Cnor、最小Cminという制約条件が設定されてい
る。なお、ここでいう定時能力というのは、生産能力に
関しては生産台数、出荷能力に関しては出荷台数に相当
し、それぞれ生産計画処理部32及び出荷計画処理部3
4に課される制約条件である。
【0023】このような制約条件からある期間の生産台
数として以下の制約条件が設定されていること理解でき
る。なお、以下の式においてDは各拠点における稼働日
数であり、別途稼働日データベースに予め設定されてい
るものとする。稼動日データベースの内容例を図5に示
す。
【0024】 最大生産台数={D+(D×Omax)/A+Hmax}×Cmax ・・(1) 通常生産台数=D×Cnor ・・(2) 最小生産台数=D×Cmin ・・(3) なお、ここで、定時能力について補足する。生産拠点に
おける定時能力Cは、一般的に以下の式で求められる。
【0025】C=A×稼動率/タクトタイム この式の一変数である稼動率は、決める値ではなく決ま
る値であるため、定時能力というのは、通常、時間当た
りの生産量を表すタクトタイムの値によって求まる値で
ある。販売拠点においても同様で販売能力を制約条件と
して使用可能としたことは、本実施の形態の特徴でもあ
る。例えば、販売拠点を国とみなした場合、販売能力の
最大という制約条件は、登録台数(輸出入台数)の上限
台数と考えることができる。なお、各拠点というのは、
受発注及び生産若しくは販売の計画を行う単位である
が、拠点の規模は、生産工場における一工程レベルから
この例にように国レベルまで柔軟に取り扱うことができ
る。
【0026】以下、生産計画立案装置30における各計
画処理部31〜35の処理について順番に説明する。
【0027】受注計画処理部31は、受注計画を立案す
る。最も単純に考えると、自工程と後工程のリードタイ
ム分ずらすなどの調整は必要ではあるが、受注計画処理
部31は、後工程の発注計画処理部23が発注した数を
受け取ると、その受け取った数をそのまま受注計画数と
することができる。しかし、実際には、複数の後工程が
存在しうるので、受け取った数を集計した結果を受注計
画数とする。更に、受注残がある場合は、その受注残数
を加算する必要がある。そして、制約条件がある場合、
最終的にその制約条件内におさまるように補正する必要
がある。
【0028】計算により得られた受注計画数が制約条件
に設定されている最大受注計画数を超えた場合は、最大
受注計画数以下となるよう補正するが、計算による受注
計画数と最大受注計画数との差分というのは、結果的に
今期の受注残数として受注残数保持部36に書き込まれ
る。また、この差分というのは、複数の後工程の発注計
画処理部23からの発注計画数通りに納入できない台数
の総計に相当する。つまり、いずれかの後工程には、希
望通り、つまり発注計画数通り納品できないと言うこと
である。従って、この場合は補正後の受注計画数を発注
した後工程に分配する処理が必要になる。この分配する
方法として主拠点指定ルールがある。主拠点指定ルール
というのは、制約条件として後工程に優先順位をつけ、
優先順位の高い後工程からの発注を優先的に受け付けて
車両等を納入するというルールである。この場合、発注
数分の車両等が受け付けてもらえなかった後工程が存在
することになるが、この場合は当該後工程においては発
注計画や生産計画を立案し直さなければならなくなる。
この再立案に関する処理については後述する。あるい
は、受注数(後工程の発注計画数)に比例して補正後の
最大受注計画数分を各後工程に配分してもよい。あるい
は、後工程の過去の実績等を考慮したりしてもよい。
【0029】このようにして、受注計画処理部31は、
受注計画を自動的に立案することができる。なお、シス
テム全体における先頭工程に含まれる受注計画処理部
は、後工程から発注数を受け取らないので、入力や予測
に基づいて受注計画数を求めることになる。
【0030】生産計画処理部32は、受注計画処理部3
1が立案した受注計画に基づき生産計画を立案する。生
産計画処理部32は、単純に受注計画数をそのまま生産
計画数とすることができるが、在庫があれば、その数を
受注計画数から減算し、また、制約条件が設定されてい
れば、その条件に従うように生産計画数を調整する必要
がある。例えば、算出した生産計画数が上記(1)式で
得られる最大生産台数を上回った場合、その差分は受注
残数として計上され受注残数保持部36を更新すること
になる。なお、受注残数の変化の規則性に着目すること
により受注残数の推移を予測して生産計画を導くことも
可能である。
【0031】発注計画処理部33は、生産計画処理部3
2が立案した生産計画に基づき図示しない構成品データ
ベースを参照することによって発注計画を立案する。図
6は、この構成品データベースを構成するデータの関連
を示した概念図である。自工程が車両の組立工程であれ
ば、発注計画処理部33は、生産計画の対象となった車
両に組み付ける部品及びその数をリストアップすると共
に組み付ける部品をどこに発注すればよいかという計画
を立案するが、構成品データベースには、この立案に必
要な情報が格納されている。すなわち、図6に示したよ
うに、自工程において生産対象とする車両と、各車両の
型式・オプションと、各型式・オプションを構成する部
品及びその数と、各型式・オプション若しくは部品を生
産する生産拠点と、各部品の品番とがそれぞれ関連づけ
られ保有されている。更に、各型式・オプションを構成
する部品を自工程において生産する場合は、その生産部
品を構成する構成部品及びその数と、構成部品を生産す
る生産拠点と、各構成部品の品番とが更に関連づけられ
保有される。
【0032】発注計画処理部33は、生産計画の対象と
なっている車両の型式・オプションを検索し、更に各型
式・オプションを構成する部品、更には部品を構成する
部品及びその数を求める。そして、求めた部品必要数と
生産計画数とを乗算して部品毎の発注計画数を求める。
そして、発注計画数に関する制約条件が設定されていれ
ば、それぞれ制約条件を満たす補正をして最終的な発注
計画数を得る。なお、前工程が複数ある場合は当然なが
らそれぞれの前工程に発注計画数を割り振る。また、同
一部品を複数先から納入可能であれば、制約条件等を加
味して同一部品に対する発注数の割振りを行うことにな
る。
【0033】発注計画処理部33が立案した発注計画
は、前工程の受注計画処理部21が受け取ることになる
が、受注計画処理部21における処理内容は、受注計画
処理部31と同じであり、扱う情報の内容(製品名、部
品数等)が異なるだけである。
【0034】以上のような処理を経て後工程から前工程
の方向へ受注、生産、発注という順番でリードタイムと
各計画の制約条件を考慮しつつ計画を作成していく。図
2によれば、完成品組立工程、一次品製作工程、二次品
製作工程と受注、生産、発注の各計画が立案されてい
く。以上の計画が立案されると、今度は逆方向、つまり
前工程から後工程の方向へ納入計画が立案され、その納
入計画に基づき生産計画が修正され、出荷計画が立案さ
れていくことになる。
【0035】納入計画処理部35は、前工程の出荷計画
処理部24が立案した出荷計画に基づき納入計画を立案
する。最も単純に考えると、自工程と前工程のリードタ
イム分ずらすなどの調整は必要ではあるが、前工程の出
荷計画処理部24からの納入計画数を受け取ると、納入
計画処理部35は、その受け取った数をそのまま納入計
画数とすることができる。しかし、実際には、複数の前
工程が存在しうるので、受け取った数を集計した結果を
納入計画数とする。すなわち、納入計画数は前工程から
の出荷計画数の総和となることから、納入計画処理部3
5は、出荷計画数を受け取って集計を行うための処理部
ということができる。この納入計画数が生産計画数以上
であれば、生産計画通りの生産が可能であると判断して
生産計画の修正は行わない。納入計画数が生産計画数に
満たない場合は、生産計画通りの生産に必要な部品を揃
えることができなかったということなので、納入計画数
に基づき生産計画数を修正する必要がある。つまり、生
産計画処理部32は、納入計画数に基づき生産計画を再
立案する。そして、再立案された生産計画に基づき、発
注計画処理部33は、発注計画を再立案することにな
る。なお、在庫数は出荷計画処理部34で考慮するため
の情報であり、この処理では考慮しない。
【0036】出荷計画処理部34は、生産計画数が求ま
ると出荷計画を立案する。まず、出荷計画処理部34
は、生産計画処理部32が算出した生産計画数と在庫数
保持部37に格納されている在庫数との和を求める。こ
の値が出荷可能数となる。従って、出荷可能数が、受注
計画処理部31が算出した受注計画数以上であれば、受
注計画数をそのまま出荷計画数の基本値とする。このと
き、出荷可能数と基本値の差分を在庫数として在庫数保
持部37を更新する。一方、出荷可能数が受注計画数に
満たなければ、この出荷可能数を出荷計画数の基本値と
する。この場合の在庫数は0となる。ここで、後工程が
単一であれば、上記処理で求めた基本値をそのまま当該
後工程の生産計画立案装置40へ出荷計画数として送る
ことになる。後工程が複数存在する場合、出荷可能数が
受注計画数以上であれば、各後工程からの受注計画数に
従って分配すればよいが、出荷可能数が受注計画数に満
たなければ、基本値と各後工程からの受注計画数の比に
応じて振り分けるなどの調整をする必要がある。なお、
出荷計画数を後工程に送る前には、出荷計画処理部34
に設定されている制約条件を満たすような補正を必要に
応じて行うことは言うまでもない。また、物流に関する
制約条件が設定されていればそれに従うような補正を行
う必要がある。
【0037】以上のように、前工程から後工程の方向へ
向けて納入計画及び出荷計画が立案され、また、必要に
応じて生産計画が修正されていくことになる。そして、
いずれかの計画の見直しが必要になったときには、再度
後工程から前工程の方向に向けて各計画を修正し、その
修正に応じて前工程から後工程の方向に向けて各計画を
修正する。生産計画立案システムは、この処理を繰り返
し行うことによって計画対象期間順に各計画を立案して
いくことになる。
【0038】本実施の形態によれば、連結した各工程に
おける各計画を順番に立案していくことによって、各工
程において計画立案をする際に他の工程の計画内容を反
映させることができる。特に、本実施の形態において
は、各計画処理部31〜35それぞれに制約条件を設定
できるようにし、各計画処理部31〜35において計画
を立案する際に個々に設定した制約条件を反映させるこ
とができるようにしたことを特徴としている。これによ
り、より高精度な計画を立案することができる。また、
複数の工程間あるいは工程内で修正されながらやり取り
される各計画数を参照すれば、どの工程のどの計画の制
約条件が計画立案の際のネックになり、システム全体の
計画立案に悪影響を及ぼしているかを見極めることが容
易にできる。従って、ネックとなる計画立案部分の制約
条件を設定せざるを得ない生産工程を改善し、制約条件
を可能な限り修正するようにしていくことで、システム
全体における生産効率の向上を図ることができる。
【0039】なお、上記説明において各計画数を比較す
る処理を行っているが、比較するのは、同じ車両、同じ
型式・オプションあるいは同じ部品の数同士である。従
って、各生産計画立案装置20,30,40が複数種類
の車両等を扱うのであれば、当然ながら各車両に対して
生産計画の立案等を行うことになるが、説明を簡略化す
るために同様の記載を繰り返して記載しないことにし
た。
【0040】また、本実施の形態では、連結した生産計
画立案装置に閉じた範囲で生産計画を立案したが、例え
ばピーク時の受注台数増をみこして前倒しに生産をし、
在庫を増やしておくような他の要因に基づく制約条件を
設定することもできる。
【0041】また、上記実施の形態では、主に生産計画
の立案を例にして説明したが、販売計画においても適用
可能であり、上記説明の「生産」を「販売」に読み替え
る程度で販売計画立案システムの説明とすることができ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、各計画処理手段それぞ
れに生産、物流等に関する制約条件を設定可能とし、計
画立案の際に個々に設定した制約条件を反映させること
ができるようにしたので、より高精度な計画を立案する
ことができる。
【0043】また、本発明においては、各拠点において
受発注、販売若しくは生産に関する計画を立案する計画
処理手段を立案すべき計画それぞれに対応させて設ける
ようにした。このような構成とすることで各拠点におけ
る構成を汎用化することが可能となり、拠点のシステム
への統廃合をより簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る販売生産計画立案システムの基
本モデルを表した概念図である。
【図2】 本実施の形態において連結した各拠点の関係
を示した概念図である。
【図3】 本実施の形態における生産計画立案システム
を示したブロック構成図である。
【図4】 本実施の形態において制約条件を予め設定し
ておくための制約条件テーブルの内容例を示した図であ
る。
【図5】 本実施の形態における稼動日データベースの
内容例を示した図である。
【図6】 本実施の形態における構成品データベースを
構成するデータの関連を示した概念図である。
【符号の説明】
1 仕向元、2 仕向先、3 移動するものの条件、
4,5 販売拠点、6,7 完成品組立工程、8,9
一次品製作工程、10,11 二次品製作工程、20,
30,40 生産計画立案装置、21,31,41 受
注計画処理部、22,32,42 生産計画処理部、2
3,33,43 発注計画処理部、24,34,44
出荷計画処理部、25,35,45 納入計画処理部、
26,36,36 受注残数保持部、27,37,47
在庫数保持部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F022 MM07 MM28 5B049 BB07 BB31 CC05 CC21 CC27 CC31 EE01 EE05 9A001 GG06 JJ44 JJ51 JJ54 KK54

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の拠点それぞれに配設され物流に従
    って連結された計画立案装置間で物流数に関する情報の
    授受を行うことによって各拠点における販売計画若しく
    は生産計画を立案する計画立案システムにおいて、 各拠点において受発注、販売若しくは生産に関する計画
    を立案する計画処理手段を立案すべき計画それぞれに対
    応させて設けると共に前記各計画処理手段それぞれに販
    売若しくは生産、物流等に関する制約条件を設定可能と
    したことを特徴とする計画立案システム。
  2. 【請求項2】 物流に従って連結された複数の拠点それ
    ぞれに配設される各計画立案装置間で物流数に関する情
    報の授受を行うことによって各拠点における販売計画若
    しくは生産計画を立案する計画立案システムにおいて、 前記各計画立案装置は、 物流経路の後段に位置する後拠点から自拠点に対して要
    望されている物の数を受注計画数として求めることによ
    って受注計画を立案する受注計画処理手段と、 前記受注計画処理手段からの受注計画数に基づき自拠点
    における販売計画数あるいは生産計画数を求めることに
    よって販売計画あるいは生産計画を立案する販売・生産
    計画処理手段と、 前記販売・生産計画処理手段が立案した販売計画あるい
    は生産計画を実現するために、物流経路の前段に位置す
    る前拠点に対して要望する物の数を発注計画数として求
    めることによって発注計画を立案する発注計画処理手段
    と、 自工程から後工程へ出荷する物の出荷数を出荷計画数と
    して求めることによって出荷計画を立案する出荷計画処
    理手段と、 前拠点から自拠点に対して送られてくる納入数を納入計
    画数として求めることによって納入計画を立案する納入
    計画処理手段と、 を有し、 前記各計画処理手段は、それぞれに設定された販売若し
    くは生産、物流等に関する制約条件に従い各計画数を求
    めることを特徴とする計画立案システム。
  3. 【請求項3】 前記各計画立案装置は、前記販売・生産
    計画処理手段が求めた、後拠点から要望された物の数の
    うち計画対象期間内において対応しきれない物の数を受
    注残数として保持する受注残数保持手段を有し、 前記販売・生産計画処理手段は、計画対象期間の直前の
    期間における受注残数を考慮して計画対象期間内におけ
    る販売計画数あるいは生産計画数を求めることを特徴と
    する請求項2記載の計画立案システム。
  4. 【請求項4】 前記各計画立案装置は、前記販売・生産
    計画処理手段が求めた販売計画数あるいは生産計画数の
    うち計画対象期間内において後工程へ出荷しなかった数
    を在庫数として保持する在庫数保持手段を有し、 前記販売・生産計画処理手段は、計画対象期間の直前の
    期間における在庫数を考慮して計画対象期間内における
    販売計画数あるいは生産計画数を求めることを特徴とす
    る請求項2記載の計画立案システム。
  5. 【請求項5】 物流に従って連結された複数の拠点間で
    物流数に関する情報の授受を行うことによって各拠点に
    おける販売計画若しくは生産計画を立案する計画立案方
    法において、 各拠点は、 物流経路の後段に位置する後拠点から自拠点に対して要
    望されている物の数を受注計画数として求める受注計画
    処理ステップと、 前記受注計画処理ステップが求めた受注計画数に基づき
    自拠点における販売計画数あるいは生産計画数を求める
    ことによって販売計画あるいは生産計画を立案する販売
    ・生産計画処理ステップと、 前記販売・生産計画処理ステップが立案した販売計画あ
    るいは生産計画を実現するために、物流経路の前段に位
    置する前拠点に対して要望する物の数を発注計画数とし
    て求める発注計画処理ステップと、 を含み、直後の拠点から受注計画数を受け取り、直前の
    拠点に発注計画数を流していくことで後拠点から前拠点
    の方向に向けて各拠点における販売計画あるいは生産計
    画を順番に立案することを特徴とする計画立案方法。
  6. 【請求項6】 各拠点は、 前拠点から自拠点に対して送られてくる納入数を納入計
    画数として求める納入計画処理ステップと、 後拠点へ出荷する物の出荷数を出荷計画数として求める
    出荷計画処理ステップと、 を含み、 前記販売・生産計画処理ステップは、前記納入計画処理
    ステップが求めた納入計画数では立案した販売計画ある
    いは生産計画を実現できないと判断した場合は、販売計
    画あるいは生産計画を再立案し、この際立案によって補
    正された販売計画数あるいは生産計画数に基づき、受注
    計画数及び発注計画数を順番に補正していくことを特徴
    とする請求項5記載の計画立案方法。
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