JP2001201562A - 電波探知装置 - Google Patents

電波探知装置

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JP2001201562A
JP2001201562A JP2000008826A JP2000008826A JP2001201562A JP 2001201562 A JP2001201562 A JP 2001201562A JP 2000008826 A JP2000008826 A JP 2000008826A JP 2000008826 A JP2000008826 A JP 2000008826A JP 2001201562 A JP2001201562 A JP 2001201562A
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JP
Japan
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pulse
classification
frequency
unit
interval
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JP2000008826A
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Osamu Kobayashi
修 小林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輻輳するパルス系列の数が多い場合であって
も、電波発生源毎のパルス信号系列に分類する際の精度
が高く、また分類速度の速い電波探知装置を得る。 【解決手段】 既知の諸元値を記憶するパルス諸元記憶
部と、受信されたパルス信号の中から、前記既知の諸元
値と略等しい諸元値を有するパルス信号を抽出する分類
前処理部と、前記分類前処理部において抽出されなかっ
た残りのパルス信号を、その諸元値で分類する分類部と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の電波発生
源から輻輳して到来するパルス信号を受信して、各電波
発生源が発するパルス信号系列の周波数、パルス幅、パ
ルス間隔(PRI)などを分析する電波探知装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図15は電波発生源が送信する変調波を
例示する説明図である。図において、横軸は時間、縦軸
は振幅である。電波探知装置はこのような電波を受信し
て、包絡線17を抽出することにより、パルス信号を得
る。また、18はパルス間隔(PRI)、19はパルス
幅である。また、パルス信号の搬送波20の周波数を以
下、「パルス周波数」と称する。また、21はパルスの
受信時刻であり、任意の時刻からの経過時間である。
【0003】図16(a)は、電波探知装置が受信する
パルス信号を例示する説明図である。図において横軸は
時刻を示しており、パルス信号が受信された時刻毎に縦
線を示してある。電波探知装置はこれらのパルス信号を
パルス間隔で分類することにより、それらを電波発生源
毎のパルス信号系列に分類する。さらに詳しくは、略同
一のパルス間隔18で受信されるパルスを、図16
(b)および(c)にそれぞれ示すように同一の電波発
生源からのパルス信号系列として分類する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は以上のようなパ
ルス間隔に基づく分類を行うことにより、到来したパル
ス信号を電波発生源毎のパルス信号系列に分類してい
た。しかしながら、類似したパルス間隔を有するパルス
系列が輻輳する場合には分類が難しいといった問題があ
った。また、輻輳するパルス系列の数が増加するにつれ
て分類に要する時間が長くなるといった問題があった。
また、同様の問題が、パルス周波数やパルス幅に基づき
分類する際にも生じていた。
【0005】本発明は、輻輳するパルス系列の数が多い
場合であっても、電波発生源毎のパルス信号系列に分類
する際の精度が高く、また分類速度の速い電波探知装置
を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電波探知
装置においては、既知の諸元値を記憶するパルス諸元記
憶部と、受信されたパルス信号の中から、前記既知の諸
元値と略等しい諸元値を有するパルス信号を抽出する分
類前処理部と、前記分類前処理部において抽出されなか
った残りのパルス信号を、その諸元値で分類する分類部
とを備える。
【0007】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知のパルス間隔を記憶するパルス諸元記憶部
と、受信された各パルス信号の受信時刻を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、前記既知の
パルス間隔と略等しいパルス間隔を有して受信されたパ
ルス信号を、前記受信時刻に基づき抽出する分類前処理
部と、前記分類前処理部において抽出されなかった残り
のパルス信号を、その受信時刻に基づいて、そのパルス
間隔で分類する分類部とを備える。
【0008】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知の周波数を記憶するパルス諸元記憶部と、受
信された各パルス信号の搬送波の周波数を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、その搬送波
の周波数と前記既知の周波数との差が所定範囲内である
パルス信号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理
部において抽出されなかった残りのパルス信号を、その
搬送波の周波数に基づいて分類する分類部とを備える。
【0009】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知のパルス幅を記憶するパルス諸元記憶部と、
受信された各パルス信号のパルス幅を測定するパルス諸
元測定部と、前記パルス信号の中から、そのパルス幅と
前記既知のパルス幅との差が所定範囲内であるパルス信
号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部におい
て抽出されなかった残りのパルス信号を、そのパルス幅
に基づいて分類する分類部とを備える。
【0010】さらにまた、この発明に係る電波探知装置
においては、既知の方位を記憶するパルス諸元記憶部
と、受信された各パルス信号の到来方位を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、その到来方
位と前記既知の方位との差が所定範囲内であるパルス信
号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部におい
て抽出されなかった残りのパルス信号を、その到来方位
に基づいて分類する分類部とを備える。
【0011】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本実施の形態1で
は、受信されたパルス信号のパルス間隔を分析する際、
過去の分析結果を用いる。さらに詳しくは、パルス間隔
に基づいてパルス信号をグループ分けする際、前回の分
析で検出されたパルス信号系列と略同一のパルス間隔を
有するパルス信号を予め抽出し、その残りのパルス信号
について更にパルス間隔に基づくグループ分けを行うこ
とにより、分析精度および分析速度を改善する。
【0012】図1は本実施の形態1の電波探知装置を例
示する構成図である。図において1は電波発生源から到
来する信号を受信するアンテナ、2はアンテナ1により
受信された信号を中間周波数帯に変換して出力する受信
部、3は受信部2の出力からパルス信号を抽出し、その
パルス周波数、パルス幅、受信時刻などのパルス諸元値
を測定するパルス諸元測定部、4はこれらのパルス諸元
値を含むデータセットをパルス信号ごとに生成してパル
スデータとして出力するパルスデータ生成部である。
【0013】図2はこのパルスデータを例示する説明図
である。図において15はデータ部であり、パルス周波
数、パルス幅、受信時刻などのパルス諸元値が格納され
る。16はヘッダ部であり、後述する処理において周波
数番号、パルス幅番号およびパルス間隔番号が格納され
る。最初はヘッダ部には何も記憶されていない。
【0014】図1の5はパルスデータ記憶部であり、パ
ルスデータ生成部4が生成したパルスデータを記憶保持
する。ここには、所定期間内において受信されたパルス
信号についてのパルスデータが全て蓄積される。6はパ
ルスデータ記憶部5に蓄積されたパルスデータを統計処
理して分類するとともに分類結果を各パルスデータのヘ
ッダ部へ格納するパルスデータ分類部であり、後述する
周波数分類部7と、パルス幅分類部8と、パルス間隔分
類前処理部12と、パルス間隔分類部9とにより構成さ
れる。
【0015】10はパルスデータ分類部6による分類結
果に基づいて、各電波発生源が発するパルス信号系列の
パルス周波数、パルス幅、パルス間隔(PRI)の平均
値を演算するパルス諸元分析部、11はパルス諸元分析
部10が演算した演算結果、すなわち分析された各パル
ス信号系列のパルス周波数、パルス幅、パルス間隔(P
RI)を記憶するパルス諸元記憶部である。
【0016】パルスデータ分類部6の動作について詳し
く説明する。周波数分類部7は、パルスデータ記憶部5
に蓄積されたパルスデータをそのデータ部に格納された
パルス周波数で分類し、分類結果を各パルスデータのヘ
ッダ部へ周波数番号として格納する。ここで、周波数番
号とは、分類先のグループに固有に割り当てられた番号
のことであり、その値は任意である。
【0017】図3はこの分類方法を例示する説明図であ
る。この図は、周波数分類部7がパルスデータ記憶部5
から読み出したパルスデータのパルス周波数分布を例示
したヒストグラムである。横軸はパルス周波数、縦軸は
頻度である。また、横軸は一定幅の区間(階級:cla
ss)に分割され、その区間毎に頻度が集計されてい
る。この例では、頻度が所定値x以下(xは整数)であ
る周波数帯fwを境に、パルス周波数5(kHz)付近
の第1グループとパルス周波数9(kHz)付近の第2
グループに分類することができる。よって、第1グルー
プに属するパルスデータのヘッダ部には周波数番号1が
格納され、第2グループに属するパルスデータのヘッダ
部には周波数番号2が格納される。ヘッダ部に周波数番
号が格納されたパルスデータはパルス幅分類部8へ出力
される。
【0018】パルス幅分類部8は、周波数分類部7によ
り分類された各グループを更にパルス幅で分類する。す
なわち、周波数番号が同一であるパルスデータを、更に
そのデータ部に格納されたパルス幅で分類する。図4は
この分類方法を例示する説明図である。図4(a)は図
3に示したパルスデータのうち周波数番号1に分類され
たパルスデータのパルス幅分布、図4(b)は周波数番
号2に分類されたパルスデータのパルス幅分布である。
各図において横軸はパルス幅、縦軸はその頻度である。
ここでも、頻度が所定値y以下(yは整数)である区間
を境界として、図4(a)では第1グループ〜第3グル
ープに分類され、図4(b)では第1グループと第2グ
ループに分類される。分類結果は各パルスデータのヘッ
ダ部へパルス幅番号として格納される。たとえば、図4
(a)に示したグループ1〜グループ3に属する各パル
スデータには、そのヘッダ部へそれぞれパルス幅番号1
〜3が格納され、図4(b)のグループ1および2に
は、それぞれパルス幅番号1、2が格納される。なお、
ここでのパルス幅番号とは、同一の周波数番号が割り当
てられたグループ内において、パルス幅により分類され
た各グループに固有に割り当てられた番号のことであ
り、その値は任意である。このようにヘッダ部にパルス
幅番号が格納されたパルスデータはパルス間隔分類前処
理部12へ出力される。
【0019】パルス間隔分類前処理部12とパルス間隔
分類部9は、周波数分類部7およびパルス幅分類部8に
おいて分類された各パルスデータを、さらにパルス間隔
で分類する。詳しくは、周波数番号およびパルス幅番号
が一致するパルスデータを、そのデータ部に格納された
受信時刻を分析することにより更にパルス間隔で分類す
る。分類結果は、各パルスデータのヘッダ部へパルス間
隔番号として格納される。そして、本実施の形態1で
は、このようにパルス幅分類部8とパルス間隔分類部9
との間にパルス間隔分類前処理部12を備えることによ
り、パルス間隔の分析精度および分析速度を向上させて
いる。
【0020】まず、パルス間隔分類前処理部12の動作
について説明する。パルス間隔分類前処理部12は、パ
ルスデータをそのパルス間隔で分類するに際して、パル
ス諸元記憶部11に記憶されているパルス間隔、すなわ
ち既に前回の分析によって得られているパルス間隔と略
同一のパルス間隔を有するパルスデータを抽出し、それ
らにパルス間隔番号を割り当てる。
【0021】図5はこのパルス間隔分類前処理部12に
入力されたパルスデータであって、ヘッダ部の周波数番
号およびパルス幅番号が一致している全てのパルスデー
タの受信時刻を例示する説明図である。図において横軸
は時刻、縦軸はパルス信号の有無、t1〜t18は各パ
ルス信号の受信時刻、A〜Cは各パルス信号の発生源種
類である。ただし、受信時刻t1〜t18は各パルスデ
ータのデータ部に格納された既知の情報、発生源の種類
A〜Cは未知である。このようにパルス発生源A、B及
びCからのパルス信号系列が輻輳して受信されていると
する。
【0022】また、前回の分析時に発生源Cのパルス系
列が受信されており、それらのパルス諸元について既に
分析されているものとする。すなわち、発生源Cのパル
ス諸元値(特に、パルス間隔)が既にパルス諸元記憶部
11に記憶されているものとする。以下、発生源Cの既
知のパルス間隔を7(msec)として説明する。
【0023】パルス間隔分類前処理部12は、図5に示
したパルスデータの中から、パルス諸元記憶部11に記
憶されている発生源Cのパルス間隔(即ち、7mse
c)と略同一のパルス間隔(即ち、(7+β)mse
c、βは許容誤差で任意の値)を有するパルスデータ系
列を抽出し、それらのパルスデータの各ヘッダ部へ同一
のパルス間隔番号を付与する。さらに詳しくは、図5に
おいては、t1を基準として約7(msec)経過毎に
信号が検出されるかどうかを分析する。ここでは検出さ
れないので、無視する。次にt2を基準として分析す
る。ここではt2、t4、t5、t7、・・・、と約7
(msec)経過毎に信号が検出される。よって、これ
らのパルスデータのヘッダ部へパルス間隔番号1を格納
する。
【0024】パルス間隔分類部9は、このパルス間隔分
類前処理部12がパルス間隔番号を割り当てなかったパ
ルスデータ、すなわち、未だヘッダ部にパルス間隔番号
が格納されていないパルスデータをさらに分類する。図
6は、このパルス間隔分類部9の分類方法を例示する説
明図である。図6には、図5に示したパルスデータの中
で、未だにパルス間隔番号が割り当てられていないパル
スデータの受信時刻が示されている。図6において、図
5と同一又は相当部分には同一符号を付して説明を省略
する。
【0025】パルス間隔分類部9は、まず、最初の受信
時刻t1と次の受信時刻t3との時間間隔w13を計算
する。次に、受信時刻t3に時間間隔w13を加算した
時刻p13付近においてパルス信号が受信されているか
否かを調べる。受信されている場合はその時間間隔w1
3をパルス間隔として認識し、受信されていない場合は
パルス間隔ではないと判断する。ここでは、時刻(p1
3±α)の範囲内においてパルス信号は受信されていな
いので、時間間隔w13はパルス信号系列のパルス間隔
ではないと判断される。なお、αは許容誤差であり、そ
の値は任意に決定すればよい。
【0026】同様に、受信時刻t1と受信時刻t6との
時間間隔w16を計算する。受信時刻t6に時間間隔w
16を加算した時刻p16付近においてパルス信号は受
信されていないので、時間間隔w16はパルス間隔では
ないと判断される。さらに同様に、受信時刻t1と受信
時刻t8との時間間隔w18を計算する。受信時刻t8
に時間間隔w18を加算した時刻p18(即ち、時刻t
14)においてはパルス信号が受信されている。よっ
て、時間間隔w18はパルス系列のパルス間隔として判
断される。そして、この時間間隔w18にはまだ用いら
れていないパルス間隔番号2が割り当てられる。以後、
同様に、受信時刻t3、t6、・・・、のそれぞれにつ
いて、その他の任意の受信時刻との時間間隔を計算し、
その時間間隔毎に信号が受信されているかを調べること
により、パルス間隔を分析する。
【0027】パルス間隔分類部9は以上のようにして、
未だヘッダ部にパルス間隔番号が格納されていないパル
スデータのパルス間隔を分析し、その分析結果に基づき
各パルスデータをパルス間隔で分類し、分類結果を各パ
ルスデータのヘッダ部へパルス間隔番号として格納す
る。なお、ここでのパルス間隔番号とは、なお、ここで
のパルス幅番号とは、同一の周波数番号および同一のパ
ルス幅番号が割り当てられたグループ内において、パル
ス間隔により分類された各グループに固有に割り当てら
れた番号のことであり、その値は任意である。
【0028】図7は、パルス間隔分類部9の出力するパ
ルスデータ、すなわちパルスデータ分類部6による分類
処理後のパルスデータを例示する説明図である。全ての
パルスデータのヘッダ部それぞれに、周波数番号、パル
ス幅番号およびパルス間隔番号が格納されている。この
例ではパルス周波数が5.1(kHz)、5.4(kH
z)、5.3(kHz)、4.8(kHz)であるパル
スデータに対しては周波数番号1が割り当てられてお
り、9.7(kHz)、9.1(kHz)、9.3(k
Hz)であるパルスデータに対しては周波数番号2が割
り当てられている。このように、パルスデータ分類部6
は測定誤差を有した各パルス諸元値を近似的にグループ
分けする。
【0029】図1のパルス諸元分析部10は、ヘッダの
分類番号が全て一致するパルスデータを同一の電波発生
源に関するものとしてグループ化し、各グループについ
て、そのパルス周波数の平均値、パルス幅の平均値、パ
ルス間隔の平均値を演算する。例えば、図7に示した例
では、分類番号がそれぞれ周波数番号1、パルス幅番号
3、パルス間隔番号1で一致するパルス1、5、8、1
0の四つのパルスデータがグループ化され、それらにつ
いて各諸元値の平均値が演算される。演算された諸元値
の平均値は、各電波発生源が発するパルス信号系列の周
波数、パルス幅、パルス間隔(PRI)として、パルス
諸元記憶部11に記憶され、以後同様の分析が繰り返さ
れる。すなわち、各グループ毎にパルス信号の各種諸元
値の平均値を演算し、当該平均値をパルス諸元記憶部1
1に既知のパルス諸元として記憶させる。なお、パルス
諸元記憶部11の記憶内容は、分析毎に新たに演算され
た上記諸元の平均値に更新され、この更新に合わせてそ
れまで記憶されていた諸元値は消去される。あるいは、
新たに演算された上記諸元の平均値を、パルス諸元記憶
部11に追加記憶させていくとともに、記憶されてから
所定時間経過した諸元値を消去していくようにしてもよ
い。あるいはまた、記憶されてから所定回数の分析が新
たに行われた時点で、その諸元値を消去するようにして
もよい。
【0030】以上のように本実施の形態1では、パルス
間隔に基づいてパルス信号を分類する際、前回の分析で
検出されたパルス信号系列と略同一のパルス間隔を有す
るパルス信号を予め抽出し、その残りのパルス信号につ
いてパルス間隔を分析することにより、分類精度および
分類速度を改善する。さらに詳しくは、電波発生源から
のパルス信号の送信は連続して行われることが多いこと
を利用している。つまり、今回受信されたパルス信号の
中には前回の分析によりパルス間隔が既知となっている
パルス信号が含まれている可能性が大きい。そのため、
受信されたパルス信号を電波発生源毎のパルス系列に分
類する際、当該既知のパルス間隔を有して受信されたパ
ルス信号を事前に抽出してしまう。これにより、受信さ
れた全てのパルス信号を未知としてその諸元を分析する
のと比較して、未知として分析しなければならないパル
ス信号の数が減少し、分類を高速化することができる。
また、その分類結果に基づいて電波発生源毎の諸元値を
分析する際、その分析精度および分析速度が改善され
る。
【0031】実施の形態2.実施の形態1では、受信さ
れたパルス信号のパルス間隔を分析する際に、過去の分
析結果を利用した。本実施の形態2では、パルス周波数
の分析において過去の分析結果を利用する。すなわち、
前回の分析で検出されたのと略同一のパルス周波数を有
するパルス信号を予め抽出しておき、残りのパルス信号
について更にパルス周波数に基づくグループ分けを行
う。
【0032】図8は、本実施の形態2の電波探知装置を
例示する構成図である。図において、図1と同一又は相
当部分には同一符号を付して説明を省略する。ここで
は、図1の周波数分類部7の前段に周波数分類前処理部
13を備える。
【0033】なお実施の形態1と同様に、前回の分析時
に発生源Cのパルス系列が受信されており、それらのパ
ルス諸元値が既に分析されているものとする。以下、発
生源Cの既知のパルス周波数として7(kHz)という
値がパルス諸元記憶部11に記憶されているものとす
る。
【0034】図9は、パルスデータ記憶部5に蓄積され
たパルスデータのパルス周波数分布、すなわち、周波数
分類前処理部13に入力されるパルスデータのパルス周
波数分布を例示した説明図である。ここでは、5(kH
z)、7(kHz)、および9(kHz)のパルス周波
数を有するパルス系列が輻輳して受信されており、分類
が困難な状況にある。
【0035】周波数分類前処理部13は、パルス諸元記
憶部11に記憶されているパルス周波数、すなわち発生
源Cの既知のパルス周波数7(kHz)と略同一のパル
ス周波数を有するパルスデータに対し、同一の分類番号
を割り当てる。ここでは、6.0(kHz)〜8.5
(kHz)の範囲内にあるパルスデータに対して周波数
番号1を割り当てることにする。
【0036】周波数分類部7は、周波数分類前処理部1
3において周波数番号が割り当てられなかったデータ、
すなわち未だにヘッダ部に周波数番号が格納されていな
いパルスデータを分類する。分類方法は実施の形態1に
おいて図1を用いて説明した方法と同様である。
【0037】図10は、図9に示したパルスデータのう
ち、周波数分類前処理部13により周波数番号が割り当
てられなかったパルスデータのパルス周波数分布を例示
する説明図である。頻度が所定値x以下である周波数帯
fwを境に、パルス周波数5(kHz)付近の第1グル
ープとパルス周波数9(kHz)付近の第2グループに
分類することができる。周波数番号1は、周波数前処理
部13においてパルス周波数7(kHz)と略同一の周
波数を有するパルスデータに対して既に割り当てられて
いるので、周波数分類部7では、その番号と異なる周波
数番号を各グループに割り当てる。たとえば、第1グル
ープに属するパルスデータのヘッダ部には周波数番号2
を格納し、第2グループに属するパルスデータのヘッダ
部には周波数番号3を格納する。ヘッダ部に周波数番号
が格納されたパルスデータはパルス幅分類部8へ出力さ
れる。
【0038】以上のように本実施の形態2では、パルス
周波数に基づいてパルス信号を分類する際、前回の分析
で検出されたパルス信号系列と略同一のパルス周波数を
有するパルス信号を予め抽出し、その残りのパルス信号
についてパルス周波数を分析することにより、分類精度
および分類速度を改善する。
【0039】実施の形態3.実施の形態1では、受信さ
れたパルス信号のパルス間隔を分析する際に、過去の分
析結果を利用した。本実施の形態3では、パルス幅の分
析において過去の分析結果を利用する。すなわち、前回
の分析で検出されたのと略同一のパルス幅を有するパル
ス信号を予め抽出しておき、残りのパルス信号について
更にパルス幅に基づくグループ分けを行う。
【0040】図11は、本実施の形態3の電波探知装置
を例示する構成図である。図において、図1と同一又は
相当部分には同一符号を付して説明を省略する。ここで
は、図1のパルス幅分類部8の前段階にパルス幅分類前
処理部14を備える。
【0041】なお実施の形態1と同様に、前回の分析時
に発生源Cのパルス系列が受信されており、それらのパ
ルス諸元値が既に分析されているものとする。以下、発
生源Cの既知のパルス幅として4(msec)という値
がパルス諸元記憶部11に既に記憶されているものとす
る。
【0042】図12は、周波数分類部7により同一の周
波数番号が割り当てられたパルスデータのパルス幅の分
布を例示した説明図である。図において、横軸はパルス
幅、縦軸はその頻度である。ここでは、パルス幅2(m
sec)、4(msec)、7(msec)のパルス系
列が輻輳して受信されており、パルス幅による分類が困
難な状況にあるとする。
【0043】パルス幅分類前処理部14は、パルス諸元
記憶部10に記憶されているパルス幅、すなわち発生源
Cの既知のパルス幅4(msec)と略同一のパルス幅
を有するパルスデータに対し、同一の分類番号を割り当
てる。ここでは、3(msec)〜5(msec)の範
囲内にあるパルスデータに対してパルス幅番号1を割り
当てることにする。
【0044】パルス幅分類部8は、パルス幅分類前処理
部14において周波数番号が割り当てられなかったパル
スデータ、すなわち未だにヘッダ部にパルス幅番号が格
納されていないパルスデータを分類する。分類方法は実
施の形態1において図1を用いて説明した方法と同様で
ある。
【0045】図13は、図12に示したパルスデータの
うち、パルス幅分類前処理部14によりパルス幅番号が
割り当てられなかったパルスデータのパルス幅分布を例
示する説明図である。ここでは頻度が所定値y以下であ
るパルス幅範囲Waを境に、パルス幅2(msec)付
近の第1グループとパルス幅7(msec)付近の第2
グループに分類することができる。パルス幅番号1は、
パルス幅分類前処理部14において既に用いられてるの
で、第1グループに属するパルスデータのヘッダ部には
パルス幅番号2が割り当てられ、第2グループに属する
パルスデータのヘッダ部にはパルス幅番号3が割り当て
られる。ヘッダ部にパルス幅番号が格納されたパルスデ
ータはパルス間隔分類部9へ出力される。
【0046】以上のように本実施の形態3では、パルス
幅に基づいてパルス信号を分類する際、前回の分析で検
出されたパルス信号系列と略同一のパルス幅を有するパ
ルス信号を予め抽出し、その残りのパルス信号について
パルス幅を分析することにより、分類精度および分類速
度を改善する。
【0047】実施の形態4.本実施の形態4の電波探知
装置は、パルス間隔分類前処理部12、周波数分類前処
理部13およびパルス幅分類前処理部14の全てを備え
る。図14は、本実施の形態4の電波探知装置を例示す
る構成図である。図において、図1と同一又は相当部分
には同一符号を付して説明を省略する。このように、本
実施の形態4においては、パルス間隔分類前処理部1
2、周波数分類前処理部13およびパルス幅分類前処理
部14の全てを備えることにより、電波発生源毎のパル
ス諸元を極めて高い精度で分析し、また極めて速い速度
で分析する電波探知装置を得る。
【0048】なお、パルス間隔分類前処理部12、周波
数分類前処理部13およびパルス幅分類前処理部14の
うちのいずれか二つを備えるように電波探知装置を構成
しても、同様にパルス諸元の分析精度が高く、また分析
速度の速い電波探知装置を得ることができる。また、周
波数分類部7、パルス幅分類部8、パルス間隔分類部9
の順に必ずしも構成する必要はなく、その順序は任意で
ある。そして、それら周波数分類部7、パルス幅分類部
8、パルス間隔分類部9の少なくともいずれかの前段に
パルス間隔分類前処理部12、周波数分類前処理部13
又はパルス幅分類前処理部14を備えるようにすれば、
分析精度が高く、分析速度の速い電波探知装置を得るこ
とができる。
【0049】また、周波数分類部7、パルス幅分類部
8、パルス間隔分類部9のいずれかに替えて、パルスの
到来方位に基づきパルス信号を分類するパルス到来方位
分類部を備えるようにしてもよい。なお、周波数分類部
7に替えてパルス到来方位分類部を備えた場合には周波
数番号が、パルスの到来方位に基づく分類結果を示す番
号として扱われる。同様に、パルス幅分類部8に替えて
パルス到来方位分類部を備えた場合にはパルス幅番号
が、パルス間隔分類部9に替えてパルス到来方位分類部
を備えた場合にはパルス間隔番号が、パルスの到来方位
に基づく分類結果を示す番号として扱われる。そして、
既知の到来方位から到来したパルス信号についてのパル
スデータを予め抽出するパルス到来方位前処理部を備
え、その抽出されなかった残りのパルスデータを到来方
位が類似するもの同士でグループ化するパルス到来方位
分類部を備えるようにすれば、同様に分析精度が高く、
分析速度の速い電波探知装置を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。この発明
に係る電波探知装置においては、既知の諸元値を記憶す
るパルス諸元記憶部と、受信されたパルス信号の中か
ら、前記既知の諸元値と略等しい諸元値を有するパルス
信号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部にお
いて抽出されなかった残りのパルス信号を、その諸元値
で分類する分類部とを備えたので、分類精度が高く、ま
た分類速度の速い電波探知装置を得ることができる。
【0051】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知のパルス間隔を記憶するパルス諸元記憶部
と、受信された各パルス信号の受信時刻を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、前記既知の
パルス間隔と略等しいパルス間隔を有して受信されたパ
ルス信号を、前記受信時刻に基づき抽出する分類前処理
部と、前記分類前処理部において抽出されなかった残り
のパルス信号を、その受信時刻に基づいて、そのパルス
間隔で分類する分類部とを備えたので、パルス間隔に基
づく分類精度が高く、また分類速度の速い電波探知装置
を得ることができる。
【0052】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知の周波数を記憶するパルス諸元記憶部と、受
信された各パルス信号の搬送波の周波数を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、その搬送波
の周波数と前記既知の周波数との差が所定範囲内である
パルス信号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理
部において抽出されなかった残りのパルス信号を、その
搬送波の周波数に基づいて分類する分類部とを備えたの
で、パルスの搬送波の周波数に基づく分類精度が高く、
また分類速度の速い電波探知装置を得ることができる。
【0053】また、この発明に係る電波探知装置におい
ては、既知のパルス幅を記憶するパルス諸元記憶部と、
受信された各パルス信号のパルス幅を測定するパルス諸
元測定部と、前記パルス信号の中から、そのパルス幅と
前記既知のパルス幅との差が所定範囲内であるパルス信
号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部におい
て抽出されなかった残りのパルス信号を、そのパルス幅
に基づいて分類する分類部とを備えたので、パルス幅に
基づく分類精度が高く、また分類速度の速い電波探知装
置を得ることができる。
【0054】さらにまた、この発明に係る電波探知装置
においては、既知の方位を記憶するパルス諸元記憶部
と、受信された各パルス信号の到来方位を測定するパル
ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、その到来方
位と前記既知の方位との差が所定範囲内であるパルス信
号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部におい
て抽出されなかった残りのパルス信号を、その到来方位
に基づいて分類する分類部とを備えたので、パルス信号
の到来方位に基づく分類精度が高く、また分類速度の速
い電波探知装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態1の電波探知装置を例示する構
成図である。
【図2】 パルスデータを例示する説明図である。
【図3】 分類方法を例示する説明図である。
【図4】 分類方法を例示する説明図である。
【図5】 パルスデータの受信時刻を例示する説明図で
ある。
【図6】 パルス間隔分類部の分類方法を例示する説明
図である。
【図7】 パルス間隔分類部の出力を例示する説明図で
ある。
【図8】 本実施の形態2の電波探知装置を例示する構
成図である。
【図9】 周波数分類前処理部に入力されるパルスデー
タのパルス周波数分布を例示した説明図である。
【図10】 周波数分類前処理部により周波数番号が割
り当てられなかったパルスデータのパルス周波数分布を
例示する説明図である。
【図11】 本実施の形態3の電波探知装置を例示する
構成図である。
【図12】 周波数分類部により同一の周波数番号が割
り当てられたパルスデータのパルス幅の分布を例示した
説明図である。
【図13】 パルス幅分類前処理部によりパルス幅番号
が割り当てられなかったパルスデータのパルス幅分布を
例示する説明図である。
【図14】 本実施の形態4の電波探知装置を例示する
構成図である。
【図15】 一般的な電波発生源が送信する変調波を例
示する説明図である。
【図16】 電波探知装置が受信するパルス信号を例示
する説明図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 受信部 3 パルス諸元測定部
4 パルスデータ生成部 5 パルスデータ記憶
部 6 パルスデータ分類部 7 周波数分類部
8 パルス幅分類部 9 パルス間隔分類部 1
0 パルス諸元分析部 11 パルス諸元記憶部
12 パルス間隔分類前処理部 13 周波数分類前
処理部 14 パルス幅分類前処理部 15 デー
タ部 16 ヘッダ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既知の諸元値を記憶するパルス諸元記憶
    部と、受信されたパルス信号の中から、前記既知の諸元
    値と略等しい諸元値を有するパルス信号を抽出する分類
    前処理部と、前記分類前処理部において抽出されなかっ
    た残りのパルス信号を、その諸元値で分類する分類部と
    を備えたことを特徴とする電波探知装置。
  2. 【請求項2】 既知のパルス間隔を記憶するパルス諸元
    記憶部と、受信された各パルス信号の受信時刻を測定す
    るパルス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、前記
    既知のパルス間隔と略等しいパルス間隔を有して受信さ
    れたパルス信号を、前記受信時刻に基づき抽出する分類
    前処理部と、前記分類前処理部において抽出されなかっ
    た残りのパルス信号を、その受信時刻に基づいて、その
    パルス間隔で分類する分類部とを備えたことを特徴とす
    る電波探知装置。
  3. 【請求項3】 既知の周波数を記憶するパルス諸元記憶
    部と、受信された各パルス信号の搬送波の周波数を測定
    するパルス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、そ
    の搬送波の周波数と前記既知の周波数との差が所定範囲
    内であるパルス信号を抽出する分類前処理部と、前記分
    類前処理部において抽出されなかった残りのパルス信号
    を、その搬送波の周波数に基づいて分類する分類部とを
    備えたことを特徴とする電波探知装置。
  4. 【請求項4】 既知のパルス幅を記憶するパルス諸元記
    憶部と、受信された各パルス信号のパルス幅を測定する
    パルス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、そのパ
    ルス幅と前記既知のパルス幅との差が所定範囲内である
    パルス信号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理
    部において抽出されなかった残りのパルス信号を、その
    パルス幅に基づいて分類する分類部とを備えたことを特
    徴とする電波探知装置。
  5. 【請求項5】 既知の方位を記憶するパルス諸元記憶部
    と、受信された各パルス信号の到来方位を測定するパル
    ス諸元測定部と、前記パルス信号の中から、その到来方
    位と前記既知の方位との差が所定範囲内であるパルス信
    号を抽出する分類前処理部と、前記分類前処理部におい
    て抽出されなかった残りのパルス信号を、その到来方位
    に基づいて分類する分類部とを備えたことを特徴とする
    電波探知装置。
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