JP2001201137A - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転が停止状態のとき、制御部に待機電力に
必要な電圧のみを供給することにより、スイッチング電
源部での損失をゼロとすることで、待機時の消費電力を
低減する。 【解決手段】 交流電源１と整流回路２との間で、整流
回路２の出力電圧を可変制御する電源制御部７と、平滑
電圧を検出する電圧検出手段８と、スイッチング電源部
４に並列にバイパス路4aを設け、制御部５への電源供給
をスイッチング電源部４またはバイパス路4aの何れかに
選択する電圧切換手段９と、空気調和機の運転状態を監
視する監視手段10とを備え、電圧切換手段９を空気調和
機の通常運転時にスイッチング電源部４側に、運転停止
時にバイパス路4a側にそれぞれ切換えるよう制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気調和機の制御装置に
係わり、詳しくは負荷の運転停止状態において待機電力
の低減を図る制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の制御装置には例えば
図３に示すようなものがある。図において、21は交流電
源、22は同交流電源１を直流に変換する整流回路、23は
同整流回路の出力電圧を平滑する主にコンデンサからな
る平滑回路、24は同平滑回路23にて平滑化した電圧を所
定電圧に安定化して出力する３端子スイッチング素子等
により構成されたスイッチング電源部、25は同スイッチ
ング電源部24より電源供給を受け、当該空気調和機の室
内ファン等室内装置を制御する制御部（マイクロコンピ
ュータ）、26は同制御部25により駆動制御される負荷
（例えば室内ファンの直流電動機）である。

【０００３】上記構成において、交流電源21からの電力
は整流回路22および平滑回路23で所定の直流電圧に変換
されて、スイッチング電源部24で所定の電圧に安定化さ
れ、制御部25に電源供給し負荷26を駆動する。しかしな
がら、上記電源方式によると、空気調和機の運転または
停止に係わらず、所定電圧が出力される。即ち、停止時
においても本来不必要な負荷駆動用電圧が出力されてお
り、無効電力が電源部のスイッチングロスとして消費さ
れる。また、出力電圧を３端子スイッチングレギュレー
タによりステップダウン的に制御部用安定化電源を得て
いる場合には、レギュレータの入出力電位差に比例して
損失が増加してしまう。以上のような要因から停止時
（待機時）の電力が増加してしまうという問題があっ
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたもので、運転状態が停止状態のとき、制御
部からの制御信号により、整流回路への交流入力を低下
させてせて行き、平滑回路の電圧が所定電圧に達したと
き、スイッチング電源部を通さず、制御部に待機電力に
必要な電圧のみを供給することにより、スイッチング電
源部での損失をゼロとすることで、待機時の消費電力を
低減することができる空気調和機の制御装置を提供する
ことを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたもので、交流電源を直流に変換す
る整流回路と、同整流回路の出力電圧を平滑する平滑回
路と、同平滑回路にて平滑化した電圧を所定電圧に安定
化して出力するスイッチング電源部とを有し、同スイッ
チング電源部によって当該空気調和機の制御部（マイク
ロコンピュータ）の電源と、同制御部を介して当該負荷
の電源とを得ている空気調和機の制御装置において、前
記整流回路の前に、同整流回路の出力電圧を可変制御す
る電源制御部を設けるとともに、前記平滑回路の後に、
前記平滑電圧を検出する電圧検出手段を設け、前記スイ
ッチング電源部に並列にバイパス路を設け、前記制御部
への電源供給を前記スイッチング電源部または前記バイ
パス路の何れかを選択する電圧切換手段と、前記空気調
和機の運転状態を監視する監視手段とを備え、前記電圧
切換手段を前記空気調和機の通常運転時に前記スイッチ
ング電源部側に、運転停止時に前記バイパス路側にそれ
ぞれ切換えるよう制御する構成となっている。

【０００６】また、前記監視手段により運転停止を検知
したとき、前記整流回路の出力電圧を徐々に低下させ、
所定電圧に達したとき、前記電圧切換手段をバイパス路
側に切換える構成となっている。

【０００７】また、前記電源制御部にフォトトライアッ
クを用い、位相制御により前記整流回路の入力電圧を制
御する構成となっている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図１
の制御ブロック図に基づいて説明する。図において、１
は交流電源、２は同交流電源１を直流に変換する整流回
路、３は同整流回路の出力電圧を平滑する主にコンデン
サからなる平滑回路、４は同平滑回路３にて平滑化した
電圧を所定電圧に安定化して出力する３端子スイッチン
グ素子等により構成されたスイッチング電源部、５は同
スイッチング電源部４より電源供給を受け、当該空気調
和機の室内ファン等室内装置を制御する制御部（マイク
ロコンピュータ）、６は同制御部５により駆動制御され
る負荷（例えば室内ファンの直流電動機）である。

【０００９】７は前記整流回路２の前に設けられ、同整
流回路２の出力電圧を可変制御する電源制御部、８は前
記平滑回路４の後に設けられ、平滑電圧を検出する電圧
検出手段、９は前記制御部５への電源供給を、前記スイ
ッチング電源部４または、前記スイッチング電源部４に
並列に設けられたバイパス路４ａの何れかを選択する電
圧切換手段、１０は当該空気調和機の運転状態を監視す
る監視手段で、前記電圧切換手段９を前記空気調和機の
通常運転時に前記スイッチング電源部４側に、運転停止
時に前記バイパス路４ａ側にそれぞれ切換えるよう制御
する構成となっている。

【００１０】上記構成において、交流電源１からの電力
は整流回路２および平滑回路３で所定の直流電圧に変換
される。前記監視手段１０で監視した運転状態が通常運
転であれば、電源制御部７は制御部５からの制御信号に
より、従来例と同様に交流電源１の電力を整流回路２に
入力するとともに、前記電圧切換手段９の接点ａが前記
スイッチング電源部４側（接点ｂ）に接続され、同スイ
ッチング電源部４で所定の電圧に安定化され、前記制御
部５に電源供給し負荷６を駆動する。

【００１１】一方、前記監視手段１０で監視した運転状
態が停止状態となると、前記電源制御部７は制御部５か
らの制御信号により、前記整流回路２への入力を低下さ
せて行き、前記電圧検出手段８で検出した平滑回路４の
電圧が所定電圧に達したとき、前記電圧切換手段９の接
点ａが前記バイパス路４ａ側（接点ｃ）に切換え接続さ
れ、前記制御部５に待機電力に必要な電圧のみを供給す
ることにより、従来あったスイッチング電源部４での損
失をゼロとすることで、待機時の消費電力を低減するこ
とができる空気調和機の制御装置となる。

【００１２】次に、制御部（マイコン）５の動作を図３
のフローチャートに基づいて説明する。運転が開始され
た後、ステップＳＴ１で運転停止かどうかの判定を行
い、停止されていなければ、通常運転として従来例と同
様にスイッチング電源部４でレギュレータ制御され終了
する。若し、運転停止であれば、ステップＳＴ２で所定
時間経過したかどうかの判定を行い、経過していればス
テップＳＴ３で電源制御部７が制御を開始し、整流回路
２への入力を低下させて行く。ステップＳＴ４で電圧検
出手段８で検出した平滑回路４の電圧が所定電圧に達し
たかどうかの判定を行い、所定電圧に達していれば、ス
テップＳＴ５で電圧切換手段９の接点ａが前記バイパス
路４ａ側（接点ｃ）に切換え接続され、電圧制御による
制御部５に待機電力に必要な電圧を供給し、待機時の消
費電力を低減して終了する。

【００１３】また、前記電源制御部７に３端子のフォト
トライアックを用い、位相制御により前記整流回路２の
入力電圧を制御する構成とすることによって、制御回路
が簡単で部品点数も少なく交流電力の制御を行うことが
できる。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明においては、監視手
段で監視した運転状態が停止状態となると、電源制御部
は制御部からの制御信号により、整流回路への入力を低
下させてせて行き、電圧検出手段で検出した平滑回路の
電圧が所定電圧に達したとき、電圧切換手段の接点がバ
イパス路側に切換え接続され、制御部に待機電力に必要
な電圧のみを供給することにより、従来あったスイッチ
ング電源部での損失をゼロとすることで、待機時の消費
電力を低減することができる空気調和機の制御装置とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す空気調和機の制御装置
の回路ブロック図である。

【図２】本発明に係わる制御動作の概略を示すフローチ
ャートである。

【図３】従来例を示す空気調和機の制御装置の回路ブロ
ック図である。

【符号の説明】

１ 交流電源 ２ 整流回路 ３ 平滑回路 ４ スイッチング電源部 ４ａ バイパス路 ５ 制御部（マイコン） ６ 負荷 ７ 電源制御部 ８ 電圧検出手段 ９ 電圧切換手段 10 監視手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 交流電源を直流に変換する整流回路と、
   同整流回路の出力電圧を平滑する平滑回路と、同平滑回
   路にて平滑化した電圧を所定電圧に安定化して出力する
   スイッチング電源部とを有し、同スイッチング電源部に
   よって当該空気調和機の制御部（マイクロコンピュー
   タ）の電源と、同制御部を介して当該負荷の電源とを得
   ている空気調和機の制御装置において、 前記整流回路の前に、同整流回路の出力電圧を可変制御
   する電源制御部を設けるとともに、前記平滑回路の後
   に、前記平滑電圧を検出する電圧検出手段を設け、前記
   スイッチング電源部に並列にバイパス路を設け、前記制
   御部への電源供給を前記スイッチング電源部または前記
   バイパス路の何れかを選択する電圧切換手段と、前記空
   気調和機の運転状態を監視する監視手段とを備え、前記
   電圧切換手段を前記空気調和機の通常運転時に前記スイ
   ッチング電源部側に、運転停止時に前記バイパス路側に
   それぞれ切換えるよう制御してなることを特徴とする空
   気調和機の制御装置。
2. 【請求項２】 前記監視手段により運転停止を検知した
   とき、前記整流回路の出力電圧を徐々に低下させ、所定
   電圧に達したとき、前記電圧切換手段をバイパス路側に
   切換えてなることを特徴とする請求項１記載の空気調和
   機の制御装置。
3. 【請求項３】 前記電源制御部にフォトトライアックを
   用い、位相制御により前記整流回路の入力電圧を制御し
   てなることを特徴とする請求項１記載の空気調和機の制
   御装置。